月別アーカイブ: 2017年7月

車中泊とギャンブル

一人で車であてもなく出掛けた先で何をやるかということを改めて考えてみるに、できればハマりたくないものにギャンブルがあります。「旅打ち」というやり方でパチンコ屋さんや公営ギャンブル場を回り、ギャンブルに勝った金額で贅沢な旅ができれば最高なのですが、得てしてそんなにうまくは行かないもので、大切な旅行のために用意したお金を使い込んでしまってほうほうの体で帰って来ることにもなりかねません。

ただ、一昔前には生活資金を稼ぐために「旅打ち」をしていた人もいました。これは、パチンコをやっていた人限定なのですが、デジタルを回すタイプのバチンコで、機械のバグを突いた攻略法がある台を狙って、まだその攻略法を知らないで対策を取られないまま置かれている地方のパチンコ屋さんを回って当てまくるというものです。こうした方法は期間も限られますし、一過性のものなので現代では決して使えない手ではあったのですが、今のようにインターネットもない時代には人より先んじて情報を入力し、遠方へ車で出掛けて行く行動力さえあれば、旅先で勝ちまくって豪華な旅行にすることも可能だったと思います。

ただ、当時は早くしないと店側に対策されたり他の人に先にいい台を打たれてしまうことを恐れて、せっかくの旅先でもパチンコ第一で現地での食事や宿泊は二の次と、とにかくパチンコを打ってお金を出すことだけを考えて回っていた人が多かったようです。私自身はそこまでの旅打ちはしたことはありませんでしたが、ふらっと旅先でパチンコ屋さんに入ってもほとんど勝てませんでした。

ただ、まだ道の駅のような施設がなかった頃は、大きな無料駐車場があって綺麗なトイレがある場所ということで言うと、パチンコ屋さんを目指して車を進めるのがてっとり早かったことは確かです。当然、ただトイレだけ借りてそのまま出て行くのでは悪いので、少し気分転換的にパチンコを打ったりしたこともありましたが、全く知らない土地でふらっと入っただけの場所でことごとく勝つためには、上で説明したような何らかの材料を持っていないと無理ですから、百円だけやって出るということはありましたが、これは厳密に言うと、旅先でパチンコをしたまで行かないのではないかと思います。

現代の旅はパチンコ屋さんを探さなくてもカーナビでトイレのある施設や道の駅を目指して走れはよく、旅先でパチンコをやることはなくなりました。個人的には公営ギャンブルはやらないので、そういった意味での旅打ちというものはやらないで旅に出ているのですが、今後カジノが日本にできた場合にはどうなるのかという事を考えるのも面白いものです。

ここで紹介することは今のギャンブル場巡りでも十分可能なのですが、カジノの場合はリゾート型の施設になれば、カジノで勝てば豪華なホテル泊まり、逆に負ければカジノの駐車場で車中泊というような感じで勝負しに来るような人も出てくるのかも知れません。逆にそういったルートが当り前になった場合(^^;)、車で来てすっからかんになった人のために、本格的な車中泊に使える施設が用意されるようになったら面白いですね。

オートキャンプ場のような施設が、カジノの付随施設としてほとんど無料で使えるようなら、それこそ過去にトイレを借りるためにパチンコ屋さんに入ったように、最低額で勝負をして施設を使わせてもらえるのなら、施設を使うためだけにカジノに入場する「旅打ち」というのも面白いのではとちょっと思ったりします。


ポメラDM200 Linux化でATOKの呪縛を解放

しばらくは鳴りをひそめていた「テキスト入力マシン」への物欲が、先日のネットニュースによって再び出てきてしまいました(^^;)。このブログで製品発表の際に「残念な仕様」と書いてそのままになっていたキングジムのポメラDM200に強引にLinuxを導入し、オリジナルのシステムとともに使うことができるようにしたという個人の方のブログがネットニュースに取り上げられていたのです。

・参考リンク
https://www.ekesete.net/log/?p=8940
http://hitoriblog.com/?p=51448

元々ポメラDM200はLinuxをインストールして使う仕様にはなっていませんので、そうした作業を行なうことはメーカーからの保証を放棄する行為になりますので、オリジナルの機能に満足されている方はLinux化を安易に行なうべきではないと思いますが、ガジェット好きな方を中心にこのLinux化によるポメラDM200の新たな可能性について語られているというのは、昔のインターネットやパソコン通信での盛り上がりを髣髴とさせるものであり、個人的には今後の状況を楽しみにしています。

Linux化の何が素晴らしいかというと、今までキングジムが提唱するポメラDM200の機能について不満があった方が、メーカーに要望を出して次機種での改善を求めるような実現できるかどうかもわからない内容でも一気に実現させるだけのアプリが使えるようになっているからです。

すでに表計算アプリを導入して使っていらっしゃる方もいますが、このポメラDM200を単純な文章入力マシンとして考えた場合でも、個人的には大きな不満がありました。それは、ポメラに装備されている日本語入力システムのATOKでは自由にキーカスタマイズやローマ字入力のカスタマイズができなかったからです。

そもそも、キーボードからの入力というのはキー一つ一つに刻印された文字通りに出さなければいけないというものではなく、あくまで使う人がカスタマイズして打ち易ければそれがその人に合った入力方式だと言えます。

もともと、キーボードの配列というのはタイプライターの配列をそのまま使っていて、最初にこの配列になったのには当時のタイプライターを使っている人にとって使いやすい配列であったことは確かでしょう。しかし私たち日本語をキーボードで入力するについては、当時の欧米でタイプライターを使っていた人の使い勝手を忖度してそのまま使い続けているわけでもないので、自分で打ちやすい方法を使いたいという層もそこそこの人数はいると思われます。

というか、キングジムではそうしたマイナーな入力方法の一つである「親指シフト入力」のデフォルトでの利用をサポートしているのですから、さらにキーボードからの入力に特化した入力方法についても「ネットの声」に対応した形である一つの決断をしてくれれば、すでに私はポメラDM200を購入してばりばり使っていたのではないかと思います。

今回のLinux化によって導入が可能になったものの一つに、ATOKでない日本語入力システムとしての「Mozc(モズク)」というGoogle 日本語入力のオープンソース版です。Windows版のGoogle日本語入力で実現可能となっていた「ローマ字カスタマイズ機能」がそのまま実現できるので、ローマ字入力・JISカナ入力という入力方法に縛られない新たな入力規則を「ローマ字カスタマイズ機能」を使って設定すれば、ポメラDM200でも私がWindowsパソコンで使っている特殊な日本語入力方法も簡単に実現できる事になったのです。

特殊といっても、一般の人に全く関係ないかというとそうではありません。ポメラDM200の弱点の一つとして、立ったままでは高速の入力は難しいですが、私がキーボード入力のための学習でお世話になっている増田忠士さんの考案した「片手チョイ入力」を各々の利き手に応じで「左手チョイ入力」「右手チョイ入力」としてキーボートの左半分か右半分に割り合てることができれば、片手で本体を支えながら利き手でスラスラと日本語を入力することが可能になります。

同じように、規則性のある両手打ちというものも独自にポメラで実現できれば、通常のローマ字入力のようにアルファベットキーの全てを使わずに「ア行」から「ワ行」を右側、母音を左側に配置してスムーズに日本語入力のできる「両手チョイ入力」も使えるようになります。私の場合はその両手チョイに、さらに漢字を直接キーボードから入力する「漢字直接入力」を併用しているのですがこれが便利で、とても入力方法を普通の「ローマ字入力」に戻そうとは思いません。

本来は、ポメラDM200に搭載されているATOKでもGoogle日本語入力と同様のローマ字カスタマイズ機能があればいいのですが、なぜかATOKではそのような機能を搭載する予定はないようなので、私たちにとってはポメラDM200が頑なにATOKにこだわればこだわるほど「使えないマシン」として位置付けられてしまっていたのです。

そういう意味ではLinux化で今使っている日本語入力がポメラDM200でもできるということになると、新たに買い足そうかとも思えるのですが、既に同じキングジムが出したWindows10が走るパソコン「ポータブック」を既に持ってしまっている私としては現状では微妙な所です。もしポメラをすぐに買い足しても使うケースというのは文字入力に集中したいような時だけに限られてしまうので、常に持ち歩くものとしてではなく、旅行の際などに持っていってネット端末としてではなく移動中に使うようなテキスト入力専用マシンとしての用途でしか使えないのではないかと思うと少し今の価格は高いかなという気もします。

さらに、新品で購入してもすぐLinux化してしまうともし何かしらの不良が出た時に一切の保証が利かなくなってしまうので、その点からも購入に躊躇するところもあったりします。希望としては、後継機がもしあるとしたら、日本語入力システムをATOKではなく「ローマ字カスタマイズ機能」のあるGoogle日本語入力も選べる形で搭載してくれさえすればそちらの方が買いやすいと思います。そしてそれは、このポメラDM200が登場した時にこのブログに書いたことなのです。

今後は保証云々について考える必要のない中古品で安く購入することも考えながら、タイミングが合えば購入してLinux化して使ってみたいという感じではいます。それにしてもすごいのは製品を作ったメーカーだけでなくそれを使うユーザーの側で不満の解決策が実際に出てくるというネットの力です。普段の生活の中ではネットが炎上した時ぐらいしか感じないネットの力ですが、このような事があるのでやっぱりネットでの調べものは止められません。


夏の夜間移動は入浴とセットで

まだ梅雨明けでない状況ではあるのですが、日中の暑さは生命にも影響するのではと思うくらいであり、さらに夜になっても気温が下がらないという、日本国内の気候自体も変わってきたのではないかと思える暑さになっています。

そんな中で車中泊の旅をしようと思っている方も少なくないと思いますが、ガッツリ車中泊というよりも夜間に移動する中で仮眠を取って遠くまで行くことを目指しているケースもあると思います。睡眠時間が少なくなればなるほど、快適に寝られることが求められると思いますが、その時に暑くて寝られないというのでは困ります。

実際のところ、大きな電池を搭載した車で夜間に動かすクーラーが使えるならいいのですが、電池で動く扇風機を使ったとしてもなかなか寝苦しい夜を克服することは難しいだろうと思います。できれば安く泊まることができて直前の予約でもスマホからできる全国チェーンのビジネスホテルを使った方がいいのかも知れませんが、時間的な制約でそこまで休むことはできないという方もいるかも知れません。

その際、最低限やって欲しいことは、寝る前に体中汗まみれになった状態でそのまま寝ないことです。同じ暑さの中で寝る場合ですが、体の汗をお風呂やシャワーで洗い流し、新しい下着に換えて寝るだけでも相当違うことは、多くの方は実感を伴ってわかるのではないでしょうか。

では、移動中にどうして汗を流すのかということですが、まず利用したいのは深夜まで営業しているスーパー銭湯の利用です。これは、スマホ用の地図アプリなどでも検索できますし、Googleなどの検索で「スーパー銭湯」というようなキーワードで出たサイトの中から探してもいいでしょう。近くの施設の営業時間内に行けるなら、寝る前にさっぱりしてからすぐに仮眠の取れる場所に移動しぐっすりと寝られる一連の行動を考えてのルートを考えるべきでしょう。もしスーパー銭湯自体が終夜営業であって、施設の中で仮眠できるスペースがあれば、その施設を利用するのもいいかも知れません。

高速道路をずっと走行している中で仮眠を取りたい場合には、お風呂を併設しているサービスエリアというのは限られていますが、中日本高速道路会社では24時間使える簡易シャワーを用意している「ドライバーズ・スポット」のあるサービスエリアが存在します。もし、東名・新東名を使い静岡県を深夜に横断することを考えておられる場合、従来の東名か新東名かで迷った時には新東名にするのが賢明です。というのも、シャワーが使えたりリフレッシュルームがあったりする「ドライバーズ・スポット」があるサービスエリアがあるのは、現状では新東名の沼津・静岡・掛川・浜松、そして愛知県内では岡崎のサービスエリアのみ(どこも上下とも)だからです。

ちなみに、東名高速のコインシャワーは、中井パーキング下り(営業時間は午前10時から24時まで)、鮎沢パーキング上り(午前9時から23時まで)、牧ノ原サービスエリア上下(24時間営業)にあります。

ドライバーズ・スポットのシャワーはコインシャワーなので湯船には浸かれませんが、ベトベトになった汗は十分流せます。さらにここで紹介したPA、SAではコインランドリーも併設されていますので、シャワーの後は汗だくになったものをまとめて洗濯から乾燥まで済ませることもできます。

また、サービスエリアに浴槽があるお風呂を提供しているのは足柄・多賀・諏訪湖で、特に諏訪湖は温泉になっています。各々の場所では利用時間の制限や深夜料金がある場合がありますので、利用される場合には事前にネットで最新情報を入手することをおすすめします。さらに言うと、中日本以外の地域についても、同様のサービスが行なわれているSA PAについても出掛ける前にきちんと調べるか、高速道路内で手に入るマップにサービスエリアの施設についても記載があると思いますので、早いうちに入手しておくことをおすすめします。

あと、実際に寝る際の事についてですが、サービスエリアやパーキングエリアにはコンビニが入っていることもありますので、そこで凍ったペットボトル飲料を買い、それをタオルで巻いてそのまま枕に使うという技や、冷却シートを額に貼るような事も併用してもいいでしょう。そうした上で電池式の扇風機を使うなどすれば、よほど寝苦しい夜でなければ、何とか体を休めるくらいの仮眠は取れるのではないでしょうか。そんなことも暑苦しい真夏の車中泊対策として考えながら、寝苦しい夜でもできるだけ快適に休めるような方法をご自身でも考えてみてください。


外でお茶する環境を作る その7 まとめ・どこでもお茶できる事の大切さ

ここまで、個人的にちょっと思い付いた事だけで始まったお茶セットの全容を紹介することができました。当初はコーヒーだけでも十分と考えていたのですが、お茶やその他の飲み物、さらにお湯を使わず旅先でも簡単に購入できる冷水を使ってのメニューも作れるようなセットになりました。

最初に紹介したお弁当を保冷・保温するための小さなバッグの中にこれまで紹介したグッズを全て収納することができましたが、中味を詰め込んだためにちょっと膨らんでいるのがわかるかと思います。それでも、お湯を除いて全てのものをこのバッグに収めるミッションは達成できたので、十分に満足しています。

そして、中に詰まっているものを全て出してみました。状況に応じてこのセットを持って行けば、どこでもコーヒーやお茶、水分・塩分補給の飲みものもいただけますし、私自身はコーヒーは基本ブラックなのですが、お茶の相手が砂糖やミルクを使いたい時に備えて、一回ずつの使い切りのパックも入れています。コーヒーは家族内でもいただくので、家庭用に購入したミルクが切れそうになったらお茶セットのものを先に使い、その際新たに購入したものと入れ替えるようにすればいざ外で飲もうと思った時でもミルクの賞味期限が切れているということもなくいただけるようになっています。

今回はお茶セットを作ろうと思った時からこのようなグッズを用意して一つのセットにしようと思ってやってきました。そうでなく、行き当たりばったりの思い付きでやっていくと、全てあるものの中でやろうということにはならず、無駄なものを買ってしまいがちになります。限られたスペースの中でぎりぎりバッグの中に入るものは何なのかという風にして、今後も揃えたものの中で代替できるようなものがあれば入れ替えつつさらに便利なセットにしていきたいという気持ちはあります。

今までは非常食ということは考えても、飲み物を飲むだけのセットというものをあえて作らなくても自動販売機やコンビニで調達したり、すぐに飲めないものでもボトルの中に入れてお茶やコーヒーを運べばいいと思っていたのですが、これからは改めてポットの中にお湯を入れて持ち運ぶ中で自分の好きな飲み物をいただく手法をいつでも使えるようになったので、旅先での行動に更に幅が出たような気もします。

以前飲未物の運搬やペットボトルに入った飲み物の移し替え用として真空断熱ボトルを複数持ち運んでいた頃、果実の匂いの付いた水というものを購入し、ボトルの中に入れて冷たいまま持ち運んだのですが、飲んでいる時は良かったのですが飲み切った後にはその匂いがボトルに付いてしまってその後に水を入れても何かその果実の匂いがボトルの中に付いてしまって困った経験がありました。特に旅先では状況によってはボトルの中味を洗うことができないことが普通ですから、基本的にボトルの中味はお湯か純粋な水を移して入れるだけにして、味の付いた飲み物を飲みたい場合はカップに移した水に何かを混ぜる方が、カップが汚れた場合にはティッシュなどでの処理もしやすいですし、ボトル自体の劣化も防げて長持ちするようになるのではないかとも考えました。

さらに、旅先で使いやすいということは、もし普通の日常生活が大きな災害でできなくなってしまうような場合でも、普通に楽しめるということです。特に自宅と会社を往復するような日常であるなら、最悪ボトルを持って歩かなくてもお湯の入手が可能な状況も普通に考えられます。バッグの中にこのセットを入れておけば、最近ではウォーターサーバーから冷水やお湯を利用できるところもあるので、用意したもので好きな時に好きな飲み物をいただき、消費した分を自分で補充していけばこれからの水分補給が必要な時期にも役に立つでしょう。さらに、緊急避難的にキャンプ用のコンロやカセットコンロの使用についても限定的に許可される状況があるなら、水さえ入手できればどこでもすぐにお茶やコーヒーが楽しめるようになります。

こうしたティーブレークの時間というものは、特に普通の生活ができない時にこそ大切になるのではないかと思います。パニックになりそうな気分を落ち着け、好きな飲み物をみんなで飲みながら話をするだけでも心が和らぐものです。今回私が用意したものは、とりあえずどんな種類の飲み物でもいただけるように作りましたが、そこまでのものにせず、単に自分のお気に入りのインスタントパッケージを持ち歩くだけでもいいわけですので、自分自身のお茶セットを作る場合の参考にしていただければ幸いです。

※外でお茶する環境を作るにあたり、一通りのセットが出来上がるまでの試行錯誤について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その0 究極の「お茶セット」を目指して
その1 お湯の用意について
その2 コーヒーと茶葉は両立するか?
その3 コーヒーお茶以外の飲み物
その4 コンビニコーヒーの限界
その5 ドリップコーヒーは豆か粉か?
その6 豆を挽く二人用コーヒーセット
その7 まとめ・どこでもお茶できる事の大切さ
その8 外出先で緑茶を簡単に飲むために
その9 ポーレックス お茶ミルIIを選んだわけ
その10 バッグに入り切らないものは入れ替える
その11 市販のティーポットの「フタ」を活用する


運転免許証は常に持って移動を

ここのところ連続して九州の各地で自然災害が起こっていて、罹災された方にはお見舞いを申し上げます。水害と地震が続くというのは、連動することによる危険はまだ起こる可能性があり、梅雨明け宣言まではまだ十分注意し、決して楽観視してはいけないということはあると思います。また、他地域にお住まいの方も、現在は日本のどこでも大雨による被害を受けるくらいの天候の急変というものは有りえますので、毎日の気象情報は注意して見るようにしたいものです。

今回、大雨による洪水で命からがら逃げてきた方の様子をテレビニュースで拝見したのですが、このような大きな災害になるとどんな災害の時でも起こる可能性はあるのに、なかなか表立って問題にされることのない一つのケースが気になったのでここで紹介させていただきたいと思います。

テレビ局の取材を受けていたその方は、自宅から避難所まで逃げることができたのですが、奥さんが入院することになり、病院まで自分の車を使って出向こうとした時に一つの問題に突き当たりました。着の身着のままで逃げてきたので、車を運転するには必ず携行しなければならない運転免許証を自宅に置いたままにしてしまったのです。

当然、免許不携帯では運転することができませんから自宅に戻って免許証を取りに行ったのですが、流木が溜池をせき止めていていつ決壊するかわからないということで、その方の自宅を含む周辺地域が立入禁止区域になり、その方は免許証を自宅に取りに行くこともできなくなってしまったのです。

この場合、もし最寄りの警察署に連絡した場合、免許不携帯に問われることなく、速かに再発行の手続きができるのかどうかは確認できませんでした。普通に考えればこうした事情があったとしても、もし車を運転中に検問にかかった場合、免許不携帯で行政処分になる可能性は高くなるでしょう。本来はそうした場合に何らかの処置で免許再発行のための免許センターや警察署に行くまでの運転を許してもらえるような事はできないのかと考えてしまいますが、現状で難しいとなると心掛けたいことは一つです。

つまり、日常の生活の中で免許証を携行するために常に免許証を手元に置いておき、ちょっとした外出の際にも持ち運ぶということが徹底されれば、例えば財布の中に入れてちょっと外に出た時に何か大きな地震が起きたとしても、自分の命だけでなく何かしら必要なものが購入可能なお金と、車を運転するための免許証をキープすることだけはできるようになるわけです。寝る前にはスマホとおサイフをセットにして枕元に置くようにすれば、最低限の情報も仕入れることもできるようになりますから、そんな形を習慣とすることがいざという時の自分の身だけでなくその後の行動を助けることにもなるのではないかと思うのですが。

もちろん、そこまで用意していても気付いたら自分の身一つだったということも当然起こり得るわけですから、あらゆるものを再発行するためにばどうしたらいいかということも同時に調べて理解しておくことも必要でしょう。

ちなみに、2011年の東日本大震災の時の岩手県では、臨時に免許証再交付のための窓口が開かれたようです。その際の手数料は免除され、印鑑がないような場合には本人のサインでも再交付が受けられる場合もあったとのこと。場所は合同庁舎や警察署などが考えられますが、実際に自分の身に災害が降り掛かった場合は地域のコミュニティFM放送からの情報あたりが頼りになることと思いますので、改めて情報を逃さずに聞く準備が大切になります。

こういう話は実際に起こってからでないと思いも付かない話でもありますので、こちらでも気付いた時点で紹介するように務めることにしますが、免許証以外にも日常生活には不可決なものについては、最少の携行品をそろえたパックを作り、日々の生活の中で自分といっしょに常に持って移動するようにすることをまずはおすすめしたいと思います。


独自SSL対応のお知らせ

このブログはあくまで個人的な備忘録のために書かせていただいたのがきっかけでここまで続けてきましたが、最近では多くのコメントをいただくようになり大変ありがたいと思っています。

そんな中で、最近は個人のサイトであってもセキュリティーについて考えながらブログもやったほうがいいということで、このブログのすべてのページにおいて何か書き込んだ内容が外から情報が盗み見られないように、独自SSLに対応させていただくことにしました。

基本的にご覧の方が何かしていただく必要はないのですが。今までは「http://」から始まっていたブログのURLを「https://」のように「S」を末尾につけたものに変更しています。ブラウザのうちで「「chrome」を使っている方は、「http://」から始まるアドレスでアクセスされている場合、最初の部分を「https://」に変更してリロードしていただき、URLの左側に「保護された通信」という風に表示されているかどうかご確認ください。

そして、閲覧者保護の観点からこのサイトをブックマークしたり、ページにリンクを貼って頂く場合には、

https://syachu.net

を正式なホームページのアドレスとしてお使いください。リンクは基本的にはフリーですが、内容の転載については事前にご一報願います。

また、独自SSLを導入するにあたり、手動でページに変更を加えた箇所もあるため、もし一部のページで写真が表示されていないとか、何らかの不具合のあるページがあった場合は、できればお教えいただければ幸いです。

そんなわけで、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


「おうちのでんわ」開通報告と利用レポート

無線通信LTEの仕組みを使って、今までNTTで使っていた固定電話の番号をそのまま乗り換えて使うことができる「おうちのでんわ」がついに利用開始となりました。申込みと同時に新しい電話番号をもらう場合にはすぐ開通するのですが、今までNTTの固定電話を使っていて番号を移行するような場合にはおよそ一週間開通までかかると言われていたのが先日ようやく開通の運びとなりました。

申し込んだ時に固定電話の番号以外に今使っている携帯電話の番号を聞かれたのですが、その番号あてのSMSに開通状況が逐一連絡で入ってきます。それによって開通日と決まった7月13日に今まで電源を入れていた「でんわユニット」のパイロットランプを見ると、前の日までには一番右のランプが赤色だったのが、全て緑色に変わっていたのでここで改めて用意の電話機を繋ぎました。

電話機はそれこそ何でもいいのですが、たまたま家にあって「おうちのでんわ」のパンフレットにもそれらしい電話機が紹介されている、パイオニアの電源がなくても利用可能のTF-12-Wを利用することにしました。回線の設定はダイヤル回線ではなくプッシュ回線の「トーン」を選べばこちらから電話を掛けることができるようになりました。その昔、プッシュホンがNTTから出た時にはトーン音を出すためにだけ月額利用料を取られていましたが、基本料が安くなっただけでなく、テレホンサービスでトーン音を出す場合に何もしなくてもそのままボタンを押せばいいので、その点は便利になりました。

音質的にも、日頃携帯電話の通話の音質に慣れてしまっているせいかも知れませんが、別段不足はなく、もし受話機から出る音量が小さいと思われる場合は電源を使わないタイプの電話機でなく、電源を利用するタイプの電話機を選び、受話機の音量を大きくしたり、ナンバーディスプレィのサービスを追加で受けることもできるようになります。

ただ、TF-12-Wは意外と便利で留守電対応やナンバーディスプレイはありませんが、スピーカーホンの機能や、3つ限定ながらよく使う番号を登録してワンタッチダイヤルで発信できたり、保留機能やオプションのキャッチホンによる切り替えボタンまで付いています。「おうちのでんわ」のオプションサービスの中にはノーマル電話では使えない機能も混ざっているということなので、その点は注意して事前に用意する電話機については十分考えた上で購入するようにしましょう。

とりあえず電話は家族が集まる部屋に設置しましたが、これからはあえて「でんわユニット」と電話機をセットで移動すればどの部屋にも持って行けます。さらに、作業をしながら電話を待ちたいような場合はコンセントさえ家の周辺まで引っぱってこられれば、子機を使わなくても対応可能になります。ただし自宅以外の場所に持ち出して使うことはできませんので、その点は十分注意し、近所でも引越した時にはソフトバンクに一報して住所変更の登録をしましょう。

ただ、このように書いても今一つ「おうちのでんわ」がなぜいいのか? ということがわからない方もいるかと思います。実際私自身も、今まで自宅の固定電話を使ってこなかったらこの電話を入れたかどうかはわかりませんが、昔から自宅の電話に親戚や友人からかかってくる機会が年に一度でもあるような場合は、毎月の利用負担を減らした上で同じ番号が使えるという金額的なメリットは大きいです。

さらに、これは私の家族親戚に限ったケースなのですが、全て携帯電話をドコモから回線を借りているMVNOにしてしまった関係で、今まで持っていたソフトバンクのホワイトプランを止めてしまったことで、電話料金が無料にならなくなってクレームが入ったことも、背中を押された理由の一つでした。

また、「ホワイトコール24」に申し込めば携帯電話あての通話料がソフトバンクの携帯電話ならかからない(つながる前に「プププ、プププ」となる場合は相手がソフトバンク携帯電話になります)ですし、家族がソフトバンク携帯を持っていれば、番号を登録することができれば携帯電話からおうちのでんわへの通話が無制限無料で使えるわけなので、通話料金を支払わないままでも相手との通話時間は増えることになるでしょう。私個人ではドコモのカケホーダイを使えば電話代を気にする必要はないのですが、逆では向こうに料金が発生するので、特にLINE通話などを使えない人との話には一つは無料通話のできる手段を確保しておいた方がいいということで決めた経緯があります。

今後、auやNTTがこの「おうちのでんわ」に準じる料金で新たな固定電話のサービスを行なうのかどうかは定かではありませんが、対ソフトバンクとの通話という点では「おうちのでんわ」が一番安く無料通話の仕組みを作ることができるものであることに違いはないと思います。

実際に私のケースと同じように、親や祖父祖母がソフトバンクがホワイトプランのみ契約の維持費が安い携帯電話を持っている場合は、自宅の電話を「おうちのでんわ」にするという選択肢を持てばさらに月額料が安くなりますし、同じように「おうちのでんわ」を設置している家同士なら何の登録もせずに通話は無料になります。

「でんわユニット」の割賦期間が36ヶ月ですが、その間にさらに魅力的な固定電話番号の使えるサービスが出るのかどうかということも含めて、この「おうちのでんわ」をしっかりと使っていこうと思っているところです。

※「おうちのでんわ」については、以下のリンク先でも記事を書いていますので、興味のある方はリンク先の記事もどうぞごらん下さい。

LTE通信でもファクシミリ利用可に?ソフトバンクの「おうちのでんわ」
「おうちのでんわ」契約までの顛末
「おうちのでんわ」を「ホワイトコール24」でホワイトプランと紐付け


外でお茶する環境を作る その6 豆を挽く二人用コーヒーセット

コーヒーを淹れられるセットの中に入れるものの紹介としては最後になりましたが、改めてコーヒーをドリップしていただくためのサーバー代わりにするものや、カップ、そして風味を損なわないようなコーヒー豆を入れておくための入れ物についても紹介することにしましょう。

一連のグッズについては、持ち運ぶためのバックの容量に限りがあるために、できる限りきれいにスタッキングでまとまる組合せを考え、現状では足りない一部の品を購入することにしました。まず、サーバー代わりのカップについて、利用するモンベルのドリッパーを使うには直径11cm以上のクッカーが推奨されているのですが、そのサイズのクッカーではバックに入り切れないので、手持ちのカップの中で使えそうなものということで、モンベルのチタンカップ600をまずは選びました。

このカップは直径8センチ高さ12センチ、容量は600mlということで、よく使う二人用のコーヒーを作るために必要なお湯を入れておく真空断熱ボトルの容量が500mlなので、全てドリップしてもこぼれることはない余裕があります。モンベルのドリッパーも何とかセットはできましたので、転倒に注意しながら自己責任で使うことにします。

私が過去にこのモンベルのチタンカップを購入したわけは、実はこのカップの口径はスノーピークのチタンシングルマグ450と同じなので、同社のチタンシングルマグ300とのスタッキングが可能だということがありました。ですから、コーヒーサーバーの代わりにモンベルのカップを使い、そこから分けて飲むためにもう一つのスノーピークのマグカップが使えることになります。チタンシングルマグ300の300mlというサイズは一人前のコーヒーを飲むには最適ですし、他の飲み物の一人前分が入るサイズとしても十分です。

ここまででサーバーとカップが用意できたわけですが、さらに必要になるのは肝心のコーヒー豆を入れる入れ物です。ただ幸いにも2つのカップをスタッキングすれば、まだカップの中には余裕があるので、さらにチタンシングルマグ300にスタッキングできるものを加えればいいわけです。

そこで購入したのが「ナルゲンKitchenジャー250ml 91266」というキッチン用の細長いボトルでした。ナルゲンのボトルは、コーヒー豆の匂いを外に漏らさないくらいの密閉力がパッキン無しで実現できまして、このボトルにコーヒー豆を入れるとコーヒーの香りもきっちり遮断されます。

さらにすっぽりスノーピークのチタンシングルマグ300の中にケースの底が入るというのがわかり、すぐに新たに購入してしまいました。コーヒーの量的には70グラム分くらいの豆しか入りませんが、きちんとコーヒー用の計量カップも一緒に入りますので、コーヒ豆専用のケースとしては必要十分の使い心地だと思います。このケースが旅先で空になり、出先で豆を購入する場合は100グラムずつ購入し、このケースに入らない分から先に飲んでしまうようにするのがいいでしょう。

さらにその状態でチタンカップ600にスタッキングすると多少頭は出るものの、問題なく2つのカップと1つのボトルが一体化して収納できることがわかりました。はっきり言ってこうしてカップとコーヒー豆を収納することができたので、ここまで説明してきたお茶セットを小さくまとめようと考えたわけです。

ここまで紹介したものや、コーヒー用の砂糖とミルクのセットを加えても、何とか小さなバックから飛び出すことなく全てが収納できるのですから改めて日本の登山者用の道具というのは優秀だなと感じることになりました。

このセットでは持って行くボトルの大きさにもよりますが、500mlのボトルとセットにすれば二人用のお茶・コーヒーのセットとしては本当に十分です。夏の時期ならお湯が無くなったとしても、スーパーやコンビニでミネラルウォーターを購入しボトルに入れておけば、他に持って行くインスタントの飲み物にもよりますが、コールドドリンクとして楽しむこともできるようになります。

私の場合は当初から自分の持っている道具をうまくまとめて持って行こうという目算があったのですが、もしすでに私と同じようにすでにカップや登山用のクッカーを持っている方は、今持っている道具の中で工夫してみて、必要なものは購入するにしても、それほどコストを掛けることなく作ることができるのではないかと思っています。うまくやれば、私のセットよりもさらに使いやすいものができると思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。

※外でお茶する環境を作るにあたり、一通りのセットが出来上がるまでの試行錯誤について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その0 究極の「お茶セット」を目指して
その1 お湯の用意について
その2 コーヒーと茶葉は両立するか?
その3 コーヒーお茶以外の飲み物
その4 コンビニコーヒーの限界
その5 ドリップコーヒーは豆か粉か?
その6 豆を挽く二人用コーヒーセット
その7 まとめ・どこでもお茶できる事の大切さ
その8 外出先で緑茶を簡単に飲むために
その9 ポーレックス お茶ミルIIを選んだわけ
その10 バッグに入り切らないものは入れ替える
その11 市販のティーポットの「フタ」を活用する


外でお茶する環境を作る その5 ドリップコーヒーは豆か粉か?

お湯をボトルで用意した上でコーヒーをその都度ドリップしていただくのに、コーヒーを粉の状態で持ち歩くのか、豆で持ち歩いて飲む都度コーヒーミルで挽いてからドリップするのかによって準備する器具も違ってくることになります。

出発前に用意したお湯の分だけコーヒーを持って行くだけだったり、現地で使う分だけ購入するつもりで出発するなら豆を挽いた粉の形で持ち歩き、ドリッパーとフィルターの他にはコーヒーを入れるための容器だけでいいのですが、心配なのは味がどのくらいで劣化するのかということでしょう。

細かく言えば、コーヒー豆を焙煎した状態からすでに劣化が始まるのだそうですが、コーヒー豆を焙煎して新鮮な状態は1週間、粉に挽くと3日間で新鮮さは失われるという話をネット上で仕入れたのですが(当然ながら賞味期限とは別の話です)、本当においしくコーヒーをいただこうとすると、できるだけ早く飲み切りたいと思えます。

となると、2泊から3泊ぐらいの旅行で挽いた粉を全て飲み切るくらいなら粉にした状態のものも持って行くのもありだと思いますが、私が一般的に一度に購入することが多い200g単位で購入した粉は、一杯10グラムの場合は20杯もあるわけで、さすがに旅行中の消費は難しいと思えます。粉と比べると豆のまま保管した方が風味が保たれるなら、必要に応じて少量の豆のまま持ち歩くことを考えた方がいいのではないかと個人的には思います。出先で直接購入する場合の豆の量は一人か二人で飲むなら100gぐらいで十分ではないでしょうか。

私の場合は日常の食事の後では緑茶を飲むことが多いので、コーヒーのストックが多すぎるとかなり余らせてしまう可能性があるので、豆は主に冷凍庫で保存し、必要に応じて持ち出すか旅行に出た先でコーヒー豆を少量購入し、余った豆もできるだけ早めに消費するような感じで考えるのが無難だろうと思います。逆にそう考えると必ずしも高額な高級品を購入するよりも、お店のおすすめの安いブレンドで十分なような気もします。

そうなるとお茶セットの中にコーヒーミルを加える必要が出てくるのですが、どこへでも持ち出せるコーヒーミルとしてお勧めなのは、私よりはるか前から多くの人が山でコーヒーを楽しむのに使っているポーレックスの「コーヒーミル ミニ」がバックに収まるサイズとしては適当でした。その大きさが特徴なのですが、やはり便利なのはハンドルを取り外して収納に邪魔にならないところです。この大きさで、一回に20グラムの豆を処理できます。もちろん、挽き方も自由に調整できます。

ハンドルは取り外したら写真のように側面にセットし、邪魔にならずにまとめることができます。これに100円ショップで売っているシリコン製の鍋敷きを巻くことで、他の物と当たって傷つくことを防ごうと思って一緒にしています。

さらにこのコーヒーミルの中は金属製の刃ではなくセラミックのもので、豆に金属臭を付けず、簡単に分解ができます。複数の種類の豆や、カフェインレスのコーヒー豆を挽き分ける場合には、神経質かも知れませんが、分解してミルの中に残ったコーヒーの粉や、コーヒーの色の付いた部品のところを歯ブラシなどを使って丁寧にこすれば、刃がセラミックであることもあってかなり清潔に使えます。

写真の中に写っていますが、過去に災害用にと用意したケース付きの歯ブラシの一本を清掃用に下ろしましたが、いい感じでバッグに詰められ、出先でも役に立ちます。以前から使っているコーヒーミルではそう頻繁に手入れをすることはなかったのですが、このコーヒーミルは小さい分まめに掃除ができ、毎回より美味しいコーヒーをいただく上で、なかなか良くできているという感じがします。

何よりコーヒーが好きな人は、粉で買ったコーヒーをすぐにドリップするよりも、いったん豆を粉にする行為自体が好きな人もいるでしょう。豆を挽く時には一気にコーヒーの香りが広がりますし、これからコーヒーを飲もうという感情がだんだん盛り上がっていくようです。今回改めてこのコーヒーミルを使ってみて、国産の丁寧に作られている物の良さを改めて感じることができました。

荷物を少なくするためにはコーヒーは粉にしたものを持ち歩けば、バックの空き容量は増えてその分入れられるものも増えるわけですが、単に荷物が減ったから良かったとならない不思議な魅力がこのコーヒーミルにはありました。今後も末永くお茶セットを使い続けるためには、実に欠かせないグッズになりそうです。

※外でお茶する環境を作るにあたり、一通りのセットが出来上がるまでの試行錯誤について書かせていただいた記事を以下にまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。

その0 究極の「お茶セット」を目指して
その1 お湯の用意について
その2 コーヒーと茶葉は両立するか?
その3 コーヒーお茶以外の飲み物
その4 コンビニコーヒーの限界
その5 ドリップコーヒーは豆か粉か?
その6 豆を挽く二人用コーヒーセット
その7 まとめ・どこでもお茶できる事の大切さ
その8 外出先で緑茶を簡単に飲むために
その9 ポーレックス お茶ミルIIを選んだわけ
その10 バッグに入り切らないものは入れ替える
その11 市販のティーポットの「フタ」を活用する


大手キャリア加入者は「格安SIM」を求めているのか?

auが7月10日に、新たなスマホ用料金プランを発表しました。データ通信をほとんど使わないユーザーにとって最低料金の低いプランがないという批判に答える形で、携末を分割購入することによる通信料の割引を行なわないことを条件に(iPhoneはプランの対象外)新たな料金プランを出してきました。今まで、ほとんどデータ通信を使わないユーザーに割高になっていたという批判に応えるため、月間のデータ容量を「1GBまで」「2GBまで」「3GBまで」「5GBまで」「20GBまで」という5段階の従量制料金プランです。

ニュースでは格安SIMに対抗する形での値下げというように報道してはいますが、ちょっと動画を見るような事が続けば、月間5GBという値は簡単に超えてしまうことが予想されますので、ユーザーは気を付けないと月額1,980円という魅力的な言葉とは裏腹に、思わぬ通信料を払う羽目になってしまうかも知れません。このプランは通話の内容によって料金が違うので、わかりやすいようにまとめてみます(以下の価格は全て税別)。

・スーパーカケホ(一回5分以内の通話が定額)

「1GBまで」月額2,980円(ただし加入翌月から1年間は1,980円 以下条件同じ)
「2GBまで」月額3,980円(同2,980円)
「3GBまで」月額4,480円(同3,480円
「5GBまで」月額5,480円(同4,480円)
「20GBまで」月額6,480円(同5,480円)

・カケホ(時間制限なし24時間通話が定額)

「1GBまで」月額3,980円(ただし加入翌月から1年間は2,980円 以下条件同じ)
「2GBまで」月額4,980円(同3,980円)
「3GBまで」月額5,480円(同4,480円
「5GBまで」月額6,480円(同5,480円)
「20GBまで」月額7,480円(同6,480円)

・シンプルプラン(通話料一律30秒20円 家族との通話は無料)

「1GBまで」月額2,980円(ただし加入翌月から1年間は1,980円 以下条件同じ)
「2GBまで」月額3,480円(同2,480円)
「3GBまで」月額3,980円(同2,980円
「5GBまで」月額4,980円(同3,980円)
「20GBまで」月額5,980円(同4,980円)

ちなみに、加入月はこの金額でない指定の料金になり、その後の1年間は月1,000円引きになるので、端末の購入に関する割引は廃止されたと言ってもその分を少しは充当していることになるのかも知れません。なおこのプランでは「通話プラン」「ネット接続料」「パケット通信料」をまとめた形での請求になるということでわかりやすい部分はありますが、MVNOのように1GBを超えたら後の期間は低速制限というようなルールでなく自動的に次の料金プランにアップしていくことになるので注意が必要になってきます。

こうした内容で確かに月間のスマホ利用料が2,980円で5分定額も使えるようになり、割引の恩恵を受けられる方もいるでしょうが、果たしてこの金額は安いのか高いのか、実際にMVNOの料金を見ないとわからない部分もあるでしょう。そこで、1GBまでの高速クーポンがユーザーの方で切り替え不可な通話プランのあるLINEモバイルの「LINEフリープラン」と比べてみることにしましょう。

LINEフリープランの基本料は高速クーポン1GB付きで月額500円です。さらに電話番号を使って通話できる通話用SIMにすると700円がかかります。さらに、LINEモバイルには通話のオプションとして専用アプリからの発信になりますが、一回の通話について10分まで定額というオプションがあり、その金額が880円になります。合計すると税抜価際で2,080円となります。auピタットプラン(スーパーカケホ)の加入時から1年間の料金1,980円より高いですが、高速クーポンの1GBを使い切った後に従量制で請求金額が上がっていくauと比べ、LINEを使った通話やビデオ通話は1GBを使い切っても別枠で高速通信として使え、低速に制限されることはあるにしても、請求額がこれ以上に上がることはありません(別途消費税とユニバーサル料金がかかります)。

ただ、LINEモバイルはドコモ回線を使っているので、純粋にau回線で比べたいという方もおられるでしょう。例えばmineoのaプランはau回線なので、そのプランでも比較してみます。auの最安値と同じの1GBまでのプランは音声通話付きが1,410円で、これに5分まで定額(専用アプリからの発信に限る)のオプションを付けると850円をプラスになり、2,260円(消費税・ユニバーサル料金別)となりますが、この1GBプランはスマホに入れたアプリによって高速クーポンを切って低速での運用も可能で、さらに余った高速クーポンは翌月まで繰越も可能になるところはauより便利です。

こうしてみると、いくら総務省が格安SIMに近いプランを大手キャリアに求めたとしても、その差を埋めるのはなかなか大変であると正直なところ思います。ここまで細かくauのプランについて説明させていただきましたが、私自身はユーザーがauを含む大手を選ぶのは単に安いからということではないと思っているので、MVNOは飛行機におけるLCCというような立ち位置として無理に競争することなくどちらも繁栄して欲しいと思っています。

ではユーザーは大手キャリアに何を求めているかというと、一つにはスマホの設定すら危ういと思っているユーザーや、とにかく安定して使える回線を求めているユーザーなど、MVNOがどう頑張っても対応することができない人たちではないかと思うのです。

そういった人たちはたとえ高額であっても安定した回線を提供したり、自分のスマホがうまく使えない時に直接出向いて疑問を解決してくれるというサービスの質を維持する限りは格安SIMの方には行かないでしょう。

ただ、今のようにやみくもに料金を下げる中でアフターサービスは全てのユーザーを同じようにするのであれば、運送業者のように現場の最前線で働いている人たちを苦しめるだけです。徹底的にスマホの使い方を含めてアフターサービスを望むユーザーに対して有料のサービスプランを作り、現場にはそのサービスを契約した人のために対応する専門のスタッフを置くようなことの方が、ユーザーの流出を止めるためには有効なのではないでしょうか。

そのように考えていくと、こうした料金プランがもてはやされるのは大手キャリアだけの問題ではなく、料金の値下げを勧告する政府があってのプラン改善であるという事実に突き当たります。総務省は料金の高さについて問題にすることが多いですが、それだけでなく携帯業界の店舗での現場職員の悲鳴を聞けているのかどうかも気にかかります。そもそもなぜガラケーをなくしスマホにしなければならなかったのか、むしろガラケーからガラホに移行させるような形でユーザーに直感的に通話だけでなくインターネットを使ってもらうような形での移行を目指した方が良かったのではないかとか、そんな事も考えてみたくなります。大手キャリアではガラホも売ってはいますが、安易にガラケーからスマホに多くのユーザーを移行させることで、いきなり端末の扱いが変わったユーザーもストレスが溜まって、自然とショップに何度も足を運ぶようになることで、現場での問題は今以上に殺伐としてくるのではないかと不安になります。

私のように自分で自分に合った格安SIMのプランを選び、ハードも性能と価格のバランスを考えながら家電製品と同じようにバーゲンを利用してできるだけ安く入手できる人にとっては関係ない話ではありますが、全く何もわからない人にとってはこれからは大変な時代になっていくことが予想されます。多くのユーザーはここで書いたことについてわからないままストレスのはけ口がショップに向くことになると思うので、今後は大手キャリアも単に価格の安さを求めるということでなく、ユーザーの満足度を上げるような方法を模索していただきたいと切に思います。

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