キャンプ用品を使うために火器を使う場合、今までは柄の長いライターを使っていたのですが、現在持ち歩いているバッグにライターを入れるのは今まであまり意味がないと思えてそういったものを持ち歩くのは考えていませんでした。ただ、今からの季節でもし大きな地震が起こった場合、明かりも大事ですが停電した中で多少でも暖かさを得るための方法についても考えておかなければいけないと思います。
昔は、LEDライトなどない時代に長時間明かりを得るためにはローソクという選択肢がありました。太い災害用ローソクは、トータルで24時間点灯し続けるので、日が沈んだ後寝るまでの間だったら、数日間は電池の用意がなくても明るさだけでなく手をかざせばわずかに温かさを感じることができます。
当然ながら、大きな地震の後は同じくらいかそれ以上の規模の余震が来る可能性もあるので、ローソクが倒れて火事を起こさないような工夫が必要ですが、周りに燃えるものを少なくすれば、ローソク程度の火であれば、バケツやペットボトルの水で消すことは可能だと思いますので、今でも災害用の用意としてはありだとは思っています。
今回、超小型のオイルランタンを日常持ち運べるようにして災害用品に加えました。100円ショップのベビーオイルでも火が持続できるので、ある意味ろうそくより後始末が簡単で、いざという時には役に立ちそうです。ただ、その場合オイルランタン点火用にライターを持ち歩くのかということになると、ちょっと考えることがあり、ライターの代わりにマッチとマッチを入れる防水ケースを買ってきました。
マッチなど、現在の生活の中でほとんど使うことはありませんが、マッチの軸だけでは火が付かない安全マッチは100円ショップで細々と売られています。小さな箱マッチが6箱で110で、さらにダイソーのキャンプ用品として専用のマッチボックスと一緒に合計220円で購入しました。マッチ箱に入ったマッチをパッキンがあってきちんと締めれば水漏れしないケースも今や110円で買えてしまうのは驚きです。
さらに、このケースの上部にはマッチを擦るための「側薬(そくやく)」が付いています。ただ、この仕組みには問題もあって、もしケースが濡れてしまえば側薬も濡れてしまってマッチが擦れなくなってしまいます。また、もし側薬が濡れなくても多くのマッチを擦っているうちにどうしても減ってきてしまうので、使っているうちに側薬を交換する必要が出てくるということになってしまいます。ネットで側薬について調べたら結構な値段がするので、今回購入したものを使って、トータル220円でケースが水に濡れても、側薬が無くなっても予備を用意することもできる方法について考えてみました。
まず、マッチはケースに入れて使うので、箱マッチにある側薬の部分だけを切り取ります。恐らく箱マッチの本数分くらいまでは擦れるだけの量になっていると思うので、これをケースの中に入れます。
直接マッチの軸と側薬が当たらないように切り取った側薬とマッチ棒を入れて蓋をすれば完成という、かなりあっけない工作になりました。でもこれで、今回買ったマッチを全て使っても、このマッチケースに入れた側薬から着火させるようにすれば、問題なく長く使えるようになるのではないかという気がします。
火器の類ということで旅との相性を考える時、飛行機にこれは乗せても大丈夫なのか? というのがあります。これについては今でも喫煙をしている人がいるため、今回紹介した安全マッチや、ライター一個までなら身に付けておけば国内線では機内持ち込みは可能だということでした。遠方への旅行で喫煙者でもないのに災害用ローソクやオイルランタンに点火する機会があるのかという問題はありますが、もし荷物の中にマッチがある場合はきちんと申告してこのケースをポケットにでも入れておけば問題なさそうですね。
いざという時の着火用品としては、燃え尽きることのない柄の長いライター(チャッカマンは商標なのでこんな表現を使っています)の方が良いのかも知れませんが、少なくとも今回紹介したマッチ・側薬・マッチケースのセットはそれだけで発火や爆発をすることはないので、ライターよりは持ち運んでも安心なのかな? という気はします。ライターの場合は長く使わないとガスも蒸発していざという時に使えなくなるのも困りますので、私は持ち運びできる発火用品としてはこのセットを持ち運ぼうかかと思っています。