月別アーカイブ: 2018年8月

新幹線で京都日帰りの旅 その5 帰りの新幹線が満席になった理由

今回の日帰り旅では行き帰りの新幹線が事故や天気の影響で遅れたり運休することが何より恐かったのですが、今回はそんな事もなく、新幹線は定刻に京都駅を発車しました。ひとつ残念だったのが、帰りの新幹線がN700系でなかったので車内でコンセントが使えなかったということです。

私が乗ったのは3列ある中の窓側のA席でしたが、京都では既に隣の2席は埋まっていて、中に入っていくのに少々気を使いました。しかし、一応後ろの席の方にお伺いを立てて少し席を倒させていただき、ベストポジションを確保できたことで、あとは帰るだけというところになりました。

ただ、岐阜羽島で隣のお二人が降りたので、これで悠々と足を伸ばしてのんびりできるなと思っていたのですが、静岡県内に入ったところでの車内アナウンスが入り、その考えは打ち砕かれました(^^;)。

何でも、掛川駅からイベントの帰りにこの新幹線に大挙して乗ってくる集団がいるとのことで、席が空いているからと自分の買った席から移動して座わることはお控え下さいというアナウンスだったのです。

このアナウンスを聞いて、行きの新幹線に乗っていてブログで書いた事について、一つの疑問が解決しました。それこそ私が乗った静岡駅から次の掛川駅まで乗ってすぐに降りて行った女性二人組について、掛川で何か面白い事でもあるのかなと思っていたのですが、帰りも掛川駅から大挙して乗ってくることは、大規模なコンサートがあったことが推測されます。

それは、掛川駅ではなく在来線に乗り換えて愛野駅まで行き、そこから歩いてサッカーワールドカップのために作られたエコパに付随する「エコパアリーナ」でジャニーズ事務所所属グループの「KAT-TUN」のライブがその日は2公演行なわれていたのです。行きの新幹線で降りた二人連れは一回目のライブに行くために静岡から掛川まで新幹線で行き、そこから在来線で愛野駅まで行ったのだろうとその時に気付きました。

掛川駅ではかなりの数の人が新幹線を待っていて、やはりというか一気に指定席は満席になりました。恐らく、安く東京や途中の都市まで帰るためにうまくこだま号を使った移動をしている人が全国のコンサートを回っている人の中にもいるということがわかり、ぷらっとこだまエコノミープランは甘く見ているとこうした方々との競争になって、全く買えなくなることも想定しておいた方がいいということもわかってきました。

今回多くの人が乗って来たのが掛川から東京方面ということで、掛川の次の静岡で降りるつもりの私の場合、先に掛川~静岡以東の駅の指定席を押さえられてしまったら京都~静岡間のきっぷは買えなかったということになったかも知れません。ですから、こうした企画きっぷであっても週末に出掛ける予定にしている場合には、予定が決まったらできるだけ早くチケットを確保することが大切であると改めて思いました。たまたま今回は何とか一名だけのチケットだったこともあり無事に席を購入できましたが、早めに購入した分はキャンセルもできますので、大きなイベントとお出掛けが重なることにも備えた方が良さそうな気がします。

いつもの京都日帰り(青春18きっぷ)では、始発に出て夜の11時過ぎに帰り、さらに乗り換えの席取りで心身ともに相当疲れてしまうのが当り前でしたが、今回は現地での時間こそ少なかったものの、旅自体は体への負担もなく、楽に帰ってこられました。また機会があれば、今度はもう少し早めの新幹線で行き、用事のない時に一日京都を楽しむ旅をしてこようかと思っています。


新幹線で京都日帰りの旅 その4 駅前でウロウロするより駅ビルに登ろう

駅構内からいったん駅を出て京都タワーからコンビニ、ドラッグストアと回り再び京都駅まで戻ってきつつ色んな買い物をしてきたのですが、実はまだその時点で新幹線の出発時間まで1時間弱くらい時間が余ってしまいました。それは、ここまで紹介した効率的な買い物と食事をしていたこともあったのかも知れませんが、1時間くらいだと早めに新幹線の改札を入って待合室で過ごしても良かったのですが、天気も良かったので、時間潰しのつもりで涼しい伊勢丹の中に入り上りのエスカレーターを延々上りました。

エスカレーターで進めない所まで上がったらそこから外に出て、さらに階段で上に行くと外は展望広場になっています。ガラス越しで、見られる方向は限られますが京都市内が一望でき、改めて京都に来たということを実感できる場所になっています。

広場の中央は緑の綺麗な公園のようになっているスペースもありますが、直射日光が当たるので、夏には夕方以降の訪問がいいでしょう。また、このスペースには注意書きがありまして、景色がいいからとこの場所で飲食をしていると、上からトンビが食べ物を強奪していく恐れがあるということなので、食事は館内で済ませてから上るのがいいと思います。ちなみに、2階部分に飲食店がオープンカフェのようになっているのですが、そのスペースにも、トンビではありませんが全く動じないハトが飲食スペースまで入り込んできているのを目撃しましたので、オープンスペースでの食事は用心することに越したことはないでしょう。

一通り屋上からの展望を楽しんだ後、屋外にもあるエスカレーターで徐々に降りて行ったのですが、風が涼しくなる時期であれば途中で振り返ると、夕方には写真のような綺麗な階段のライトアップか楽しめたり、インスタ映えしそうな写真の撮れるスポットもありますので、時間があればそんな場所も探してみるといいでしょう。

エスカレーターとエスカレーターの間にある踊り場の端に、京都タワーとそれらしく並んでいるようなモニュメントの写真が撮れる場所があったので撮ってきました。季節によってはすでに暗くなっている時間ではあったのですが、夜になればきれいな夜景が屋上から見えたりするわけですし、まだまだ開拓すべき場所は残っているのではないかと思う京都駅ビルです。

駅ビルは一部が現在工事中になっているので、来年出掛けることになれば、今回工事中で素っ気ない表情しか見せてくれなかった場所も相当変わっていることが想像されますし、駅ビルは時間がなくてもちょっとした時間で十分楽しめますので、帰り際にもう少し京都にいることを感じていたいような場合には駅から出るのではなく、あえて駅の上に登ってみるというのも一つの過ごし方になるのではないかと思います。


新幹線で京都日帰りの旅 その3 買うものによってお店を変えることも必要

今回の京都への用事はいわゆる「法事」で、縁のある知り合いの方の墓前を訪ね、一年に一回さまざまなことを語り合うという日常からは考えられない時間で、年に一回のこうした機会は大切にしようと思っています。午後1時から始まった会は夕方の5時前には終了し、だいたい5時くらいに京都駅前で散会しました。

で、その時点で午前中に調べておいたお店をまわり、主に日常の食事でいただくことがおおい塩昆布やちりめん山椒、そしてお菓子は有名なものではなくきれいな色が気に入った京都タワー一階に出店していた「京あめ クロッシェ http://crcht.com/」で実にきれいな色の飴を数種類見繕ってもらいました。店内での写真は撮れませんでしたが、昨年お店の隣にあるこれもきれいでかわいい落雁のお店へ行ったときから来年はこちらのお店で買おうと決めてしまったほどおしゃれなたくさんの種類の飴が展示されていました。

そして、お土産を買うということでの一つのポイントとしているのが、新幹線の駅で名古屋から京都の駅構内で売っている伊勢名物の「赤福」の存在です。この赤福は家族が好きなのでもしあれば買って帰ってくるようにしているのですが、今回はJR東海ツアーズの企画ツアーで行ったことから、13,100円の料金の中には一回分のドリンク券の他に、京都駅構内でのキヨスクで利用できる500円分のお釣りの出ない商品券が付いていたので、小さい方の赤福(8個入り760円)を買う場合、追加260円のみの負担で買うことができました。実はこの時、ちょっと心配していたのが、「赤福」は一定数しか入荷しないため、時間が夕方から夜に近づくにつれて品切れを起こす売場が続出することです。なくなってしまったら元も子もないので、到着時に購入するというパターンも有るのですが、幸いにして私が帰り際に立ち寄ったクーポンの使える「ギフトキヨスク」では午後6時過ぎでも残っていました。

私のように、赤福や甘いものが苦手であるような場合は新幹線の改札内にある2つのキヨスクを回りながら京都のお土産を探してもいいでしょう。ちょっと変わった使い方としては、新幹線改札内にあるキヨスクの一つは書店を併設している「八ツ橋の杜 ブックキヨスク」で、ここでの買い物にもクーポンは使えるので行きにガイドブック代の足しにつかってみたり(クーポンの付いたガイドブックも置いてあったので、さらに賢くクーポンを使えるわけです)、帰りに暇になりそうだったら雑誌や文庫本、漫画本を購入する足しにするのもいいのではないかと思います。

私が赤福を購入したのは、京都駅二階の新幹線中央口の外にあるギフトキヨスクでしたが、私は普段在来線ばかりで京都に来ていたので、そのキヨスクの隣にお土産用の豚まんなどを売る551蓬莱の支店があるとは思いませんでした。今回の旅では先に食べてしまったので豚まんをお土産にはしませんでしたが、豚まんを速く買って帰りたい場合は新幹線側の支店での購入がいいようです。

そして、帰りの車内で飲むためにジュース類を駅で買おうと思ったのですが、京都駅構内にあるコンビニは狭いスペースを有効利用しているせいで品ぞろえが少なく、常に混んでしまっています。京都駅周辺に普通のコンビニはないのかと思っていたら、用事でバスに乗っている時に見たのが京都タワーの前にファミリーマートで、横断歩道を斜めに渡ればすぐに着けるので、まずはコンビニまで行ってみたところ、駅構内にはなかった各種アイスがあり、さらに小さなカウンターですがイートインスペースもあったのでそこでガリガリ君を食べて生き返りました(^^;)。京都駅からだと深夜バスを使う場合、当然お店も閉まる時間から待つような状況も起こるのではないかと思うので、京都駅への行き帰りはコンビニチェックはしておいた方がいいのではないかと、思ったりもします。

そして、ファミリーマートを出て道をはさんで正面に合ったのがドラッグストアのマツモトキヨシでした(^^;)。こちらもつい入ってしまい、ビタミン入り炭酸飲料の「ドデカミン」を88円で購入し、ついでに帰りの新幹線内での気分転換にミンティアを79円で売っていたので買ってきました。京都タワー横の店はジュース類はそんなに種類もなくお菓子も少な目で、海外観光客向けの品ぞろえという感じがしましたが、こう行ったお店も駅構内のコンビニやキヨスクでは満足できない部分を満たしてくれるという意味でも価値があるように思います。

時間は前後しますが、結局新幹線の改札内にあるキヨスクではおみやげは買わず、伊勢丹の地下や駅前周辺を効率的に回って買い物が済んだ後もまだ新幹線の発車時間には間があったので(指定席なので時間ぎりぎりでも大丈夫なので)、最後に京都駅の中をウロウロすることにしました。


新幹線で京都日帰りの旅 その2 時間がない中での食事とおみやげ選び

今回の京都行きの日程は結構詰まっていて、行きも帰りも1時間くらいしか買い物したり食事をしたりする時間がありませんでした。そんな状態の中、観光は諦めるにしても京都へ行ったということで食べたいものや買ってきたいものがあるので、主にそうした食事と買いものについての事から書いていこうと思います。

まず、簡単な朝ごはんしか食べてこないまま京都に着いてしまったという事で、ちょっと空腹を満たしたいという事で、ちょっと考えてみました。いつもなら京都駅の京都タワーのある方の出口を右に進み、5分くらいのところにある京都でも有名なラーメン屋さん「新福菜館」「第一旭」が並んで営業しているところまで行って行列ができていない方のお店に入って食べるのが恒例だったのですが、今回はそれだとちょっとおみやげを見る時間も取れなそうだったので、今回は別の中華のイートインを選ぶことにしました。

京都駅の上の方にはラーメンに特化した食堂街もありますが、そうしたお店で食べるラーメンは一杯の値段が高いのが躊躇するところです。できれば時間がないので、お店の回転が早く安い、牛丼屋さんのような中華店というイメージで入ったのが、駅ビルの中に入っている伊勢丹の地下二階に店を構える「551蓬莱」のイートインでした。

イートインとはお土産を買って帰る列とは別になっており、すべてカウンターの席になっています。メニューも壁に大きく表示されていて、それを見て店員さんに注文するのですが、関西らしいと言うかお代は注文時にそのまま支払います。そのほうが食べ終わったときにすぐお店を出られるのでお客側にとっても便利のように思え、正に牛丼屋さんのような中華料理が食べられるスペースだと思います。

多くの人はセットで麺(ラーメンか焼そば)と小さいチャーハンか天津丼で1,000円というものを多く頼んでいたのですが、私は急に普通盛りのチャーハンが食べたくなり単品の五目チャーハン(650円)に豚まん(170円)を付けました。ただ、今考えると餃子5個が150円だったので、チャーハンと餃子を単品で頼んで800円のランチにすべきだったと今になって後悔しています(^^;)。チャーハンに付いてきたスープはとろっとした卵スープであっさりしていたので、なおさら餃子と一緒に食べてみたかったとこれを書きながらも考えてしまいます。

ちなみに、551蓬莱のお隣はカレー屋さんで、カレー屋さんの向かいには名古屋コーチンを使った親子丼屋さんがあります。もしお目当てのお店に行列が出来ていてすぐに食べられそうになかったら、そうした他のお店で食べることも考えておけばいいかなと思います。

食事の後は主に伊勢丹の地下一階にある京都みやげの店をチェックして、それから見栄えのする安価でおしゃれな土産物の多い京都タワーの一階フロアでもお土産を物色したところでタイムリミットが来てしまいました。京都駅に11時35分に着いて、12時20分のバスで今回の目的地に向けて出発しないとならなかったのですが、約45分の滞在で何とかお土産にも目星をつけることができました。

今回の旅では新幹線を使って帰ってくることができるので、いつもなら午後6時には京都駅を後にしているところ午後7時8分の新幹線を予約したので、みやげをゲットした上で京都駅周辺にはなるものの、多少はのんびりできるような感じの日程を組みました。問題は時間とともに売り切れてしまうものもあるということなので、帰りの時間をやみくもに遅くしたら目的のおみやげが買えなくなる可能性もありますので、その点はご注意下さい。


新幹線で京都日帰りの旅 その1 こだまの利用法

例年夏に京都に仲間内で集まることになっていて、年に一回のことなので、毎年暑い中出かけています。例年は朝に、まだ日が昇らない時間から起き出し、普通列車乗り放題の「青春18きっぷ」を使って超格安で往復(もちろん日帰り)していたのですが、今回は朝早くから出発することができなくなり、久しぶりに京都まで新幹線で行くことにしました。しかし、日帰りというのは変わりません(^^;)。

新幹線は普通に買うと静岡~京都間の値段は一万円弱くらいなのですが、今回は「JR東海ツアーズ」の新幹線こだまの指定席と各種クーポンがセットになった「ぷ日帰り1day京都スペシャル」という商品を購入したので静岡~京都間が13,100円という安値になりました。

静岡出発は京都にお昼前に着きたかったので午前9時24分静岡発の新幹線にしました。今回の企画商品で出てくる乗車票は一見すると新幹線の乗車券のようであり、さらに浦が黒くなっていたので静岡駅で駅員さんにこのまま乗車票を自動改札に入れたら通れるのかと聞いてみたら、同じように通れると教えてもらいました。

ごらんのように実際に自動改札を通したきっぷですが、この切符は単に京都駅で降りるのではなく京都市内の特定区間内まで行けるようになっています。現在、京都駅からの市バスは大勢の海外からの観光客が押し寄せて、すぐに来バスに乗れないこともあります。京都駅を素通りして目的地に直行したり、帰りも最寄りのJRの駅がある場合は、京都駅の有人改札でしか出入りのできない「ぷらっとこだまエコノミープラン」よりお得に使えます。

また、このきっぷだともし目的の列車に乗り遅れたとしても自由席限定で後発のこだまにのみ乗ることができます。これも、もし現地でトラブルになって新幹線に乗り遅れても安心な仕様になっています。

静岡駅から、このきっぷに片道分だけついているドリンク券を使ってコーヒーをいただきながら京都を目指したのですが、私の隣に座った若い女性の二人連れがなんとも私では考えないような新幹線の利用の仕方をしていて、ここでちょっと紹介します。

その二人連れは私と同じ静岡から乗って、ちらっとみた限りではどこかへ遊びに行くという感じでした。しかしこちらがまだ旅は長いと思っていたところ不意に立ち上がって降りる支度を始めたのにはびっくりしました。その二人は静岡~掛川という新幹線で一駅だけ乗るために乗車したのでした。

ただ、考えてみると静岡県内の東海道線というのは乗った人はおわかりかと思いますが、ホームライナーという通勤用の電車以外はほぼすべて各駅停車で静岡から掛川へ行くだけでも時間はかかりますし、多くの人が乗り込んできますから席も確保できない可能性があります。

ですから、新幹線のこだま号を東海道線の特急ととらえ、東海道線をワープするように利用するというのは十分ありという感じがしました。今回私はその彼女らより席を確保するのが遅かったため通路側のC席しかとれなかったのですが、すぐに降りてしまったので掛川から京都まで隣に誰もいない状態で悠々と新幹線の旅を満喫でき、このような内容のブログを書くことができました。

移動中にブログを書く時間ができるというのは本当にありがたいことで、今回のことは単なる巡り合わせに過ぎませんが京都までは順調に行けることになってまずはほっとしています。


南極砕氷船「しらせ」一般公開に出掛けてきました

地元紙による情報から、8月25日と26日に18年振りに清水港に南極砕氷船「しらせ」がやってくるというので出掛けてきました。台風の影響で風がかなり強く吹いていましたが、それがかえって気持ち良く、楽しんで見学してきました。

ちなみに、一般の人が「しらせ」を見学したい場合には、特別な予約などは必要ありません。一部に予約が必要な見学コースがあったようですが、一般の見学でも十分に楽しめました。

見学ルートは甲板の方を回って船の後方に出て、そこから内部に入っていくのですが、当然船らしい場所は見たかったものの、この船は乗員が179名でさらに南極へ人員と物資を運ぶために南極観測隊員80名となっていたので、中の様子は一体どうなっているのだろうかと思い、すでに午前9時から公開が始まっている中、現場に着いたのはお昼前という時間になってしまっていました。

ちなみに、港の周辺は路上駐車をすると駐車違反になりますので、コインパーキングの利用が推奨されます。できれば屋根のある「マリンパーキング」を利用した方が、夏なら特に車内温度を上げずに済みます。ちなみに、今回のような港でのイベント(多くは豪華客船の寄港など)の場合は駐車場への入場について、右折入場が規制されている場合が多いです。運悪く右折でしか入ることのできないルートで現地まで来てしまった場合は、回り道の案内も出ていますので、現地の案内に従いましょう。

・清水マリンパーキング
http://www.hinode-dream.jp/information/parking.html

そうして港に着いたところ、予想に反してかなり大きな船が停泊していました。さすがにテレビや写真で見るのと違ってかなりの迫力があります。人はそこそこ来ているようでしたが、10分ぐらい待てば入船できるくらいで、そこまで混んでいなかったのはラッキーでした。

過去には護衛艦を見学したことはありましたが、この「しらせ」は同じ海上自衛隊の船とは言っても南極へ行くための船ですので、特に船内の設備が面白いなと感じました。まずあったのが「理容室」で、ちゃんと床屋さんの前に飾ってある「サインポール」が回転しています。南極観測隊では料理人をはじめとして様々な生活に関する仕事をしている人も南極で生活をともにするということでしたが、乗組員および南極観測隊員の方々の理容を全て任され、利用する方もサインポールが回っていて営業中なのを見て入って行くのだろうなと見ていて思いました。ちなみに、席は1つしかないので、うまく時間を合わせて行くことが大変かなとも思います。

その理容室の正面にあったのが、日本の船らしいと言えばそう思えた「神棚」でした。やはり、南極へ行くというのは普通の旅ではなく季節にもよりますが大きく船が揺れたりすることもあるでしょうから、下手をすると大怪我をしたり命を落とすということも考えられなくもありません。船に乗り合わせた方々も毎日神棚にお参りするのでしょうか。

また、乗組員用の船室は見られませんでしたが、南極観測隊員の船室は見ることができました。上の地位の方はわかりませんが、普通の隊員の場合は2人部屋で、奥に二段ベッドがあって手前にソファーがあり、それなりに居住空間としては良さそうです。水道も併設されているので、寝たい人はベッドに入って寝るし、まだ寝られなかったりやる仕事があるような場合はソファーの方でいろんなことができそうです。個人的にはこのくらいのスペースが有る2人くらいの部屋ということで考えると、活動できるスペースとは別にそこからすぐに寝られる就寝スペースがあるくらいが望ましい気がします。

今のところ、私の行なう車中泊は、寝る前に車の中のスペースを整理しながら就寝スペースを作ることで始めて寝られるのですが、車を運転していて猛烈な睡魔に襲われた時にはそんな寝床の準備をする余裕がない時には、最悪運転席のシートを倒しただけで寝に入ってしまうという甚だ就寝時のエコノミークラス症候群が心配されることになってしまいます。外から見られるのを承知で、最初から助手席側にコットをセットした状態で出掛ける時もありますが、やはり普通の車で昼間から助手席もつぶしてしまうというのは不便なこともあります。改めて後部だけで就寝スペースが作れるバンタイプの方がいいのかなと、船室を見てまで考えてしまいました(^^;)。

ちなみに、今回の一般見学は無料で行なわれ、普段はなかなかこんな大きな船に乗ることもない多くの人が実際にこれから南極へ行く船を見られるという事はないので、かなり貴重な経験をさせていただきました。帰りは自宅へと向かう中、先日のブログに書いた静岡大学の学生が遭難したのではないかと思われる海岸道路を通ったのですが、そこではまだ警察・消防の方々が現地周辺を捜索していました。このような事にならないように、「しらせ」の艦内に掲示してありました「総員離艦安全守則」の内容を画像アップします。


日本のバターは安くなるのか

日本の農業を考える時、今までは大きな組織による既得権益によって多くの農家は守られてきました。そのため農業が生き残ってきたという側面はあったのかも知れませんが、今後は農業も例外なく海外との競争にさらされるようになることは容易に想像でき、またさらに日本の農業は厳しい状況に突入するのではないかと心配になります。

特に、日本産の価格と海外産の価格差が大きく、過去には品薄によってスーパーマーケットからもその姿が一時消えた「バター」について、貿易協定により安い海外産が普通に買えるようになったら、日本産のバター全体が淘汰される可能性すらあります。そうなるとバターの原料である生乳を作る酪農家はどうなってしまうのか? と農業とは関係ない仕事をしている中でも心配になるのです。そんな中、テレビ東京系で放送された「ガイアの夜明け」という番組の中で、国産でも安いバターを作ろうとする酪農家や事業者の奮闘ぶりを取材しているのを見て心強くなるとともに、本当に今後どうなってしまうのだろうとも思いました。ちなみに、私はテレビ東京の番組がリアルタイムで見られる地域に住んでいないので、週遅れで「ガイアの夜明け」が放送されるBSジャパンで見ることができました。

普通なら同じ日本産の原料で安くバターを作ることができるなら多くの人に歓迎されそうなのですが、農業というのは実に複雑な既得権益がからんでいるようで、積極的に安いバターの実現を目指す人たちや、その人たちに生乳を売る酪農家に対して取材を行なってくるうちにこれは「いじめ」や「事業者つぶし」ではないか? と思えるような逆風にさらされているということが取材で明らかにされます。現在日本で購入できる国産バターの価格はほぼ横並びで、品質については海外の専門家も褒めるものの、その価格があまりにも高いことと、メーカー問わず味も均一になっているようだと指摘されていました。同じ乳製品でもチーズは補助金が入ることで作りやすくなっているようですが、バターに使う生乳の価格については相変わらず安いままで、今の仕組みで生乳の流通が続いていると仮定すると、日本で安いバターを作るのが現状では難しいままになってしまうと言わざるを得ません。

番組ではとある事業者が酪農家から生乳を従来の業者より高く買い取り、それをバター作りに回すという中、試験販売という形で、「北海道デイリーみんなのBUTTER」という製品を100g・150円という価格で売り出していました。同じ100gでも現在の国産バターの価格は250円くらいということなので、確かに安いですし、この新しい国産バターが全国で流通するようになれば、バターを使ったケーキが手頃な価格で買えるようになるかも知れませんし、今までマーガリンで我慢してきた人がバターを使うようになれば、その美味しさにさらなるお米離れが進むかも知れません。

番組では従来の生乳価格より高い価格で仕入れるのに、なぜ国内生産のバターの価格を下げられるのか? という疑問については製造工場に入れる機械をヨーロッパの最新式にすることでコストを抑えられるという説明をしていましたが、それ以上に日本のバターの価格というのが競争のない安定した高値ということも問題でしょう。もし番組で出ていた試作品のバターが今回出た同じくらいの価格で販売されたら、さすがに大手メーカーもバター価格を見直さざるを得なくなるでしょうし、海外のバターに対する競争力も付いてくるのではないかと考えることもできます。

恐らく、今もって新規参入が難しいのは、そうした流れになると困る人たちがいるということなのでしょうが、考えてみると日々の消費活動というのは限られた人たちの思惑によってコントロールされているという部分は確かにあります。スーパーで売っている品物もそうですし、車で旅に出た先でスーパーより安いとつい買ってしまう大きな直売所や道の駅に出店している農家の方々も実は地元との結び付きが強くないとなかなか出店することも難しいだろうと思います。私もそこまで深く考えることなく日常でも旅先でも食品を購入していますが、今後は購入する前に考えることも必要なのかなと思えてきました。

もちろん、一口に農家といっても大規模に生産だけでなく販売までこなす、農協に頼らないような地力のある人たちもいますし、組合に入っていなければ生計を立てていくことが難しい零細の人たちもいるわけで、既得権益や組合が全て不必要だとは思いません。ただ、今回テレビで紹介されたバターの件について言うと、もし何らかの理由で生乳の生産が落ち込んでしまった場合、いつまたバターの品薄が起きてしまうかも知れません。そうなれば国内で安いバターの生産が軌道に乗る前に、他国の日本に対する圧力に屈する形で、海外産の安いバターが日本でのスタンダードになってしまうような事が起これば、今の日本の状況で必死に生産を続けている酪農家の方々はどうなるのでしょうか。日本では酪農家はいらないと思うのか、現状で今より安くて高品質なバターを作ることで、それが海外産のバターと競争できるようにしていくことで日本の酪農家を守る方向に行くのか、今後の事を考えてみることが大切なのではないでしょうか。


若さゆえの「無謀」が取り返しの付かないことに

2018年は多くの台風が発生し、日本列島を通過することで、風雨による被害を受けています。この文章を書いている時点で、台風20号が四国に上陸する恐れがあるということで、テレビのニュースでは厳重警戒を呼び掛けています。

台風20号は8月22日の段階ではまだ私の住んでいる静岡県中部にはそこまで影響を与えるほどの事はなく、予想では8月23日から24日にかけて、台風本体の雲ではなく、それに派生した雲による雨の影響が心配されていました。そんな中で、恐らく8月22日の夜から23日の未明にかけて(その時刻にはまだ周辺では雨も降っていませんでした)普通では考えられない行動を取っていた大学生がいたらしいことがニュースになっていたのです。

その大学生は男女3人(女性一名・男性二名?)で22日の夜に大学から近い海岸に自転車で向かったらしく、現場に残したあったスマホの中には夜に行なったと思われる花火の様子が記録されているものの、現場の海岸には自転車とサンダル、荷物が残っているものの三名の姿はなく、もしかしたらかなり以前から時化ていた海にさらわれてしまったのではないかということで、警察や消防が捜索をしたそうですが、徐々に台風の影響で雨や風が激しくなる中、台風が通過するまでは本格的な捜索は難しくなると思われます。

元々静岡県の駿河湾に面する海岸は遊泳禁止の浜が多く、急に深くなっていることから波消ブロックに当たる波がひどく、今回の現場周辺を車で通過するだけでも海の潮がかかってくるほど大きい波が普通に来ます。

もし、波消しブロックの入っている海岸で花火をし、台風による海岸に押し寄せる波を甘く見て大きな波を間近に見ていた時に大変に大きな波がやってきて流されてしまったとしたら、生命にも関わる事故になってしまいます。そうではないことを祈りたいですが、そもそも現地が晴れていても駿河湾の近くを通っている東名高速道路の清水~富士間が通行止になるほど台風による波が高いことはこのブログでも紹介してきたのですが。

また、同じ静岡大学の学生が、ほぼ同じ海岸で台風の時期にバーベキューをやっていて波にさらわれ、2名が死亡するという悲惨な事故も過去に起こっています。恐らくそうした事もあるので、大学の入学時にはきちんと大学近くの海岸の危険性は周知されていたと思うのですが、特に海の事を知らないような地域からやってくる学生にとっては「そんな大ゲサな」と思う事もあると思います。しかし遊泳禁止である海岸にはそれなりの理由があり、迫力たっぷりの大波は遠くから見ている分には大丈夫かも知れませんが、直接海岸に降りて見ようとしたら常に波にさらわれてしまう危険と隣り合わせであることは全国どこの海岸でも同じだと思います。

車で旅をしている時でも海岸道路を通っていて、波が打ちつけるものすごい迫力につい車を止めて間近に海の様子を見たいと思ってしまう方もいるかも知れません。しかし興味本位で海を見に行くという行為は、たとえ台風が通り過ぎたとしても今回の事故と同じようなことに巻き込まれる危険性があることを忘れないで下さい。波が荒いうちは決して近くまで行って見に行かないということを車での旅の途中でも守って、とにかく波浪警報・波浪注意報の出ている海岸を甘く見ないように少なくともこのブログを読んでいる方は自重して行動するようにしていただきたいと思います。


当り前にスポーツ遠征に行ける今だからこそ

2018年は様々なスポーツで陰に陽に注目が集まる年になったような気がします。高校野球の甲子園大会で第一回以来秋田県勢として103年振りで決勝に進出した(今年が100回なのになぜ103年振りかというと、米騒動と太平洋戦争のために大会が中止になったことがあるため)金足農業のチームに注目が集まっていますが、その盛り上がりの陰で選手と応援団の現地滞在費用が足りなくなるという、綺麗事では済まない問題も起こっていたといいます。

金足農業は決勝まで進出したということで全国的な注目が集まり、目標とされていた寄付金が県内だけでなく全国から集まり事無きを得たようですが、こういう話を聞くと今も昔も自由にスポーツができ、国内・海外遠征ができる人というのはそれだけでも有難い事だということも今一度認識し直すことが必要なのではないかと思います。

歴史がらみの話として、過去に私が読んだ話の中で印象的に思ったものに、戦後すぐに世界選手権出場が決まったものの、自己負担金を協会に提出しないと代表権が得られないような競技団体が存在したことです。これは、卓球の荻村伊智朗選手が1954年のイギリス・ウェンブリーで行なわれた世界選手権の代表に選ばれたものの、当時のお金で80万円という当時個人では用意できないような途方もない金額を協会に出さないと代表権を剥奪されるという状況に追い込まれた時の話があります。ちなみに同年の公務員の大卒初任給は8,700円で、ラーメン一杯35円という時代の80万円というのは、今の一千万円以上になることも考えられ、普通の家庭ではとても出せない額です。

この話に、さすがの荻村さんも代表権の返上を考えたそうですが、卓球仲間が街頭に立ち募金活動をして何とか集めた80万円を卓球協会に上納することで何とか大会に参加できることになり、その大会での優勝で一気に荻村さんに脚光が当たることになるのです。当時は荻村さんと同時に代表に選ばれながらもお金を集めることができずに大会に参加できなかった選手もいたということですから、当時の社会状況があるとは言え、生まれる時代によってこれだけ待遇に差があるのかと思ってしまいます。

こうした先人の苦労を考えた時、アジア大会の最中に買春して競技が行なわれている中で日本に帰国となった男子バスケットボールの選手達は、それまでどれくらいの人からの支えが有り、さらにアジア大会への渡航費用・宿泊費はどこから出ていたのか? という点にはあまりにも無知であることだけでもバッシングを受けて当然であるとも言えます。

それこそ、現代でもお金がない中で家族の協力で競技活動をしている人達の中には、日本一のレベルであってもお父さんやお母さんがワゴン車を運転し、宿泊費を浮かすために車中泊をしながら遠征するような人は少なからずいます。

車中泊というとエコノミークラス症候群を心配される方もいるかも知れませんが、車中泊であってもしっかり足を伸ばして寝られるスペースを作り、車の中で泊まる前提なら腰を傷めないようなスポーツ選手向けに作られているマットを併用すれば、限られた予算の中でも体にそれほど影響なく全国を転戦できると思うのですが、特にメジャースポーツで活躍している選手はそうした苦労の末に掴んだ代表の方もいることを重く考え、そこまでの苦労もしないでも遠征や活動をこなせる有り難さというものを感じて、せめて試合のある期間中にはスポーツに集中すべきでしょう。

全てが終わった後の打上げで羽目を外すならそれは、それまで支援してくれた人への感謝という意味でもとことん付き合うことも大事だとは思いますが、特にメジャースポーツで有名になっている方も、自分達は誰からサポートを受け、誰から応援されているかということを考えて行動しないと、今の世の中では今回のようなバッシングにいきなりさらさせるような行動を取ってしまうようになるかも知れませんので、その辺は十分注意して競技人生を全うできるような活動を行なって欲しいと願っています。


車に乗っていて道に迷って本当に困ったら?

高速道路や一般道で逆走をする事にはさまざまな原因がありますが、先日山形県の国道で起こった逆走による正面衝突事故は、本当に何とかならなかったのかと悲しい気持ちになる事故報道でした。

事故を起こした軽自動車に乗っていたのは80代のご夫婦で、2018年8月17日のお昼くらいに福島県南相馬市から仙台市にある長男の家を訪れた後、自宅に帰るのに宮城県から道に迷い、宮城県・山形県・福島県を走行した形跡があり、仙台を出発してから1日半後の8月18日の深夜に山形県上山市金瓶の国道13号で逆走による事故を起こすまで道に迷いながらずっと運転を続けていたということになります。

事故を起こした軽自動車にはカーナビは付いていなかったそうで、知らない道を不安で運転しているのと、長時間運転した事の心労が重なって走行車線とは反対側の道路に入ってしまったという風に考えることができますが、ではどうしたら良かったのかということも十分に考えるべきではないかと思います。ちなみに、以下の検証は電話は使えてもスマホを持たずにネットは使えない状況で、道がわからなくなったらどうするかということになるので、同じようにご高齢の両親が車で長距離を走った時のトラブル回避策として、訪れた際に直接対応できることや、別れても後から電話で指示できるような感じで考えてみました。

まず、方向感覚がおかしくなり、さらにカーナビもないということになると、まず偶然に通った道に行きあたることを信じて走るというのはあまりうまい対処法とは言えません。当日の夕方に息子さんが電話をした時点で道に迷っているということだったので、今から思えば電話を受けた地点周辺で動かないでいてもらい、息子さんの方で迎えに行くぺきだったと思いますが、それでも何とか帰ることができるだろうという考えが息子さんの方にもあったのかも知れませんが、今回の結果を見ると大丈夫ではないわけなので、別れ際に「道がわからなくなって不安になればいつでも電話していい」ということを最初に伝えるとともに、とにかく「勘に頼らない走行」を行なうための手段を考えてあげる必要があります。

今回の事故ではそこまで細かく語られていませんが、カーナビがない車で来ているなら、紙の地図はどうだったのかということが気になります。ただ道路地図だけ持っていて安心してはだめです。地図の字は細かく、人によってはなかなかわからない場合もあります。そうしたことが心配になるなら、あえて地図に書き込みをしても自宅までのルートを把握した上で出発することが大切です。

もし無謀にも道路地図も持たないで出てきてしまった場合は、四の五の言う前にどこかのコンビニに車を停めてもらい、雑誌コーナーで道路地図は置いていないか店員さんに聞いてもらうように促しましょう。無事に道路地図をゲットできたら、店員の方にお願いして、その地図上に現在地をチェックしてもらうようにお願いしてみます。基本的には地図を読めないようなら、元々車で長距離を運転するのではなく、公共交通機関を使って出掛ける方がいいので、さすがに今回事故を起こした方も地図は読めるのではないかと思います。地図に書き込むものも持ってないようだったら、コンビニには文具も売っているので赤のサインペンやメモ帳などを購入し、自宅までのルートを地図上で書いたり、メモ用紙により具体的にポイントとなる交差点名とその交差点をどちらに曲がるかということを大きな字で書くとかの工夫が必要になるでしょう。もしそれでも道がわからなければその都度止まって地図を確認し、場合によっては地元の人に書いたルートに出るまでの道順をメモ用紙に書いてもらうようにしてそのメモを見ながら進めば、仙台から福島に帰るのに山形の上山市まで行くことはなかったのではないでしょうか。

そして、今回の事故を起こす前の状況を考えた時、運転している中で休憩や食事はしていたとは思いますが、ご夫妻で軽自動車に乗っていたということになると、車中泊をして体を休めるというのはなかなか難しいと思います。その場合、考えるべき対応策は2つあります。

まず一つは、当日帰りを諦めた時点で迎えに行き自宅に泊めてから改めて対策するか、もし親の方で迎えを嫌がった場合は周辺のホテルや旅館に泊まるという選択です。ただ、今回のケースはお盆休みにあたっているので、数ヶ所の宿泊施設で満室のため断わられてしまうと、気力まで萎えてしまう可能性はあります。その場合、頼りたいのは近くの駅に行き、そこに観光案内所があればそこで探してもらうというパターンは案内所が開いている時間であればおすすめです。

道に迷っているという状況をきちんと説明すれば、親身になって相談にも乗ってくれると思いますので、単に道を聞く手段としてもおすすめだと思います。もし案内所が閉っていたり、そもそも案内所がない駅でも、駅にホテル案内のパネルなどがあった場合にはそのホテルに片っ端から電話をしてみるという方法もあります。ただこうした事は旅慣れていないとできないかも知れません。そんな場合には、親から迷ったと電話が来た時点で、当日中にあくまでも帰る気でいるのか、その日のうちの宿泊を諦めて現地で宿泊するのかという意志表示を確認して息子さんの方から積極的に動くということも考えておきましょう。もし現場で長いこと待って迎えに来られるのがいやなら宿泊するということになりますので、その時点で現地から離れていても両親の代わりにネットでビジネスホテルや旅館などの空室情報を得たり直接宿の予約をすることもできます。

その場合も、とにかく言葉で伝わる誰かが迎えに来てもらいやすい場所で待機をしてもらい、現地までの送迎(実際は車で来て、宿まで先導してもらう)が可能な宿泊施設かどうかを確認する必要があるので、ネットで空室を確認したら、電話で打ち合わせをした方がいいのではないかと思います。

そして、今回の事故で考えてしまったのは、仙台から南相馬市がそう遠くないからかも知れませんが、運転していた方がなぜかかたくなに高速道路を使わずに一般道をひた走ったということです。今回の事故の場合は行きは無事に着いているので、お金を持たず出たということは考えにくく、考えられる一つとしては高速道路を運転したことがないため、流れに乗って走ることが不安だったのか? という風にも考えることができます。

ちなみに、高速道路の一般的な最低速度は50km/hで、夜の国道だったら十分出てしまう速度です。コンビニで地図を買い、そこで道順を教えてもらって近くの高速道路のインターチェンジまで行ければ、自宅近くのインターまで行る可能性は高まります。さすがにそこからは地図がなくても帰ることができるでしょう。高速道路では全ての車が100km/h(通常の高速道路の場合)で走らなくてはいけないということではありません。むしろ車しか走っていないということで一般道よりも安全に走行できるという点もあるので、日頃話をする機会があれば、一般道で無理をしないで高速に乗って左車線をひた走り、サービスエリアでは必ず休憩しながら進むことも必要であるという事を言っておくことも大切でしょう。

ここまで、あえて高齢者の方が自走して長距離を走ることも考えた対策についても紹介しましたが、高齢者の運転についての問題の一つは、そもそも運転すら危ないと家族が思っていても、がんこで決して自分で運転することを譲らないというケースが意外と多いことです。もちろん、日常的な移動に走り慣れた道をいつも安全に利用できているなら、免許を返納する必要まではないと思いますが、長距離運転の経験がない高齢者がいきなり長い距離を走るというのは今回の事故のような事が今後も起こる可能性があるということもあり、そもそも論になりますができれば車を使わずに移動してもらえるように説得することが必要になってくることもあるでしょう。

そこまで言っても車で出てきてしまうような場合はある意味仕方がないと思ってしまって冷たい態度を取ってしまうことも脳裏をよぎるかも知れませんが、ここまで書いたことを参考にしていただいて、車の中に道路地図の類が全くないようだったら、その場で用意して持たせた上であらゆる可能性を想定した対策を考えてあげた方がいいと思います。それと、無事に自宅に到着するまでは常に電話で連絡をし合うことを明言し、こちらに電話しやすいような状況は作っておきましょう。そして最悪の場合迷った先まで迎えに行き、現地でピックアップをすることも考えた上で面倒を見るようでないと、同じような悲劇は今後も容易に起きてしまいそうな気がしてなりません。

特に今回の事故では正面衝突をした相手の車に乗っておられた方もお亡くなりになっているので、さらに想定される状況が悪い場合もあり得ます。いくら言っても車で出掛けてしまい、一年のうちで何回も事故を起こしているような事がある場合には、もはや自宅まで車で来た時点で帰りは電車で帰るように促し、もしその忠告を無視して出ていってしまった場合は直接警察に保護を届け出ることも必要になるかも知れません。ここまで来ると家族の問題を自分達で解決できないということになってしまいますが、それ以上に車というものは凶器にもなり得るものですので、常に最悪の状況が起こることを考えて対策することが大事になります。