月別アーカイブ: 2012年10月

カーナビもスマートフォンで十分なのか?

 以前紹介したソニーのマルチメディア端末でゲーム機のPSPで使えるカーナビソフトは、新しく出たPS Vita対応のものが出てくるのかとハード発売の前から期待していたのですが、これを書いている2012年10月末の段階でも発売されることがなく月日が流れてしまいました。最初にPSP用のカーナビソフトとして登場したMAPLUSというカーナビソフトは、こうした状況に業を煮やしたかのごとくスマートフォンアプリ版のカーナビアプリとして、PSP版から機能を継承したアプリを発売開始するような状況になっています。

 スマートフォンとゲーム機を比べてみると、ハード単体での価格というのはゲーム機の方が安いとは言うものの、スマートフォンで動くカーナビアプリをインストールできる白ロムのスマートフォンまで範囲を広げて比べてみると、かえってスマートフォンを導入した方が安上がりになる可能性すらあります。そして、スマートフォンで使えるカーナビアプリはさまざまあって、グーグルマップを使ったナビゲーションの場合はネット接続をすることによって地図をネット上から入手するためSIMカードなしでは使いものにならないのですが、地図を最初にダウンロードするタイプのカーナビアプリもあり、その場合SIMカードなしの状態でも問題なく動きます。

Navielite

 今回私が導入してみたカーナビアプリ「NAVIelite」(android版とiOS版の両方提供あり)には単なるナビゲーションに加えてVICSという渋滞や通行止め情報をリアルタイムに表示してくれる機能があります。この機能だけはSIMカードを入れておかないと使えませんが、およそ4GBの地図データをダウンロードすることによって小型ナビとそれほどそん色ない使い勝手が実現できるようになりました。利用料金は年間3,800円と各種アプリの中では高額の部分に入るかも知れませんが、新しく高性能で安価なアプリが出れば乗り換えも簡単ですし、一般のカーナビで地図の更新にお金がかかることを考えると、それほど高いものでもありません。なお、iPhone用のカーナビアプリ「マップルナビS」の場合、さらに安く1,400円で(現在キャンペーン価格で半額の700円で導入でき、2014年春版までの地図データ更新に対応)利用できるのでおすすめです。

 このような流れを見ていくと、PS Vitaでのカーナビソフトをわざわざ発売して商売するよりも、スマートフォン用に直接取引のできるアプリとして開発した方がいいと考えるところが多くなったということが言えるかも知れません。スマートフォンを持たなかったり、設定がめんどくさいという方の場合は単体の小型カーナビを購入すればいいので、今の時代にあえてゲーム機のソフトとしてカーナビを導入する意味がなくなっていると言えるかも知れません。

 しかし、もしPS Vitaが発売された当初にカーナビソフトが一緒に発売されていたとしたら、やはり普通のカーナビの地図更新料は高いので、ゲームソフトの形で地図が提供される分安く買えたゲーム機によるカーナビはそれなりに購入する人は多かったのではないでしょうか。私の場合は発売当初に購入しようと思ったところキングジムのポメラDM100が出たのでそれを先に買ってしまい現在に至るのですが(^^;)、充電しながら使用する場合はACアダプターにつながないとならないので、車載時には家庭用コンセントをつなぐためのインバーターが必須になることと、メモリカードが新しい規格になり買い直しを余儀なくされるということでハードとしての購入意欲自体が萎えてしまいました。

 というわけで、私はスマートフォンに新アプリを導入したことにより、ゲーム機をカーナビ代わりに使うパターンをあえて継続する必要もなくなったのですが、うまくソニーが展開していけばスマートフォンに対抗できるマルチメディア端末としてゲーム機だけでない利用法を広めることもできたかも知れないと思うと残念ですね。これから安くカーナビを揃えたいと思う方は、ある程度スペックのあるdocomoのスマートフォンの白ロムを買ってアプリで実現するのが個人的にはおすすめです。

サブバッテリーシステムを利用した車内でのニッケル水素電池充電

 ニッケル水素電池を使った製品や、モバイルバッテリーが増えてくるにしたがって使い終えた電池をどう効率的に旅行中に充電していくかというのが問題だったりします。停車中にも充電したいということになると太陽電池による充電と、走行中充電の組み合わせになると思いますが、これですと充電管理については太陽電池についてはその日の天気次第となり、走行中以外の充電が不安定になることは否めません。

 そこで、簡単で小容量でも自動車用の中古バッテリーを使ったサブバッテリーシステムを作っていることもあり(防災用品のカテゴリーをご参照下さい)、このサブバッテリーを使って走行中は車のダイナモ経由で充電を行ない、停車中はサブバッテリーから充電するような方法について紹介させていただきたいと思います。一般的な車中泊のためにサブバッテリーを搭載する目的は、もっと大きな電力を消費する機器を使うために設置する場合が多いかと思うのですが、これをほぼニッケル水素電池専用に使うことで効率的に充電用のバッテリーとして使えるようになり、これはこれで便利です。

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 サブバッテリーは事前に家庭用電源で十分に充電してから出発するようになると思いますが、サブバッテリーから出力をしつつ、走行充電もできるようにアイソレーターをつなぎます。私の使っているセルスターのIS-330(写真左上)は基本的に走行中に余った電力をサブバッテリーに流して充電してくれるものですが、それとは別に、サブバッテリーからの出力もできます。家庭用コンセントからの出力はできませんが、シガーソケットが付いているので、12V専用の器具が使えます。そこにシガーソケットでも動くニッケル水素電池の充電器を直結すれば、効率を損なうことなく走行中は車からの発電+サブバッテリー(メインバッテリーの容量によりその割合は変わります)で充電し、車を停めてもサブバッテリーに容量があればそのまま充電を続けることができます。

 私が車内で使っていますのが以前も紹介した上海問屋(お店の名前です)から購入した同時に最大16本のニッケル水素電池を充電できる充電器で、この充電器には嬉しいことにUSB出力も付いていますので、この充電器を経由して上の写真のようにニッケル水素電池の充電を行ないながら携帯電話やスマートフォンの充電も行なうこともできます。恐らく最大の16本を充電しながら携帯電話とスマートフォンを充電するようなことはないと思いますので、とりあえずこのセットでほとんどの場合対応できると思います。

 走行中にスマートフォンを利用したカーナビを使う場合はシガーアダプターにUSB端子が付いているものから給電をするほうが便利だと思いますが、夜間の充電には単3電池を4本ないし2本使って給電するモバイルバッテリーを使って翌日分の携帯電話やスマートフォンを充電し、使った電池をどんどんこの充電器で充電していき、順次ニッケル水素電池を満充電にして保存しておけば安心です。

 こうした組み合わせは1泊や2泊ぐらいの旅ではそれほど必要性を感じないかと思いますが、旅の行程が伸びれば伸びるほど便利になるでしょう。さらにこのシステムに太陽光パネルでニッケル水素電池を充電するシステムを組みこむことで、天候や時間的な問題で太陽光で充電し切れなかったものを継ぎ足し充電するという流れを作れば、よりサブバッテリーへの負担を減らすことができ、サブバッテリーに貯めた電力を他のことにも使うことができるようになるでしょう。ただ気を付けたいのは、充電が完了したらすぐに電池を外し、サブバッテリーへの負担が少ないように配線を外しておくようにしないと、状況によってはいざサブバッテリーを使おうと思った時に電圧が下がって使えなくなる場合があるかも知れません。特に湯沸しなどでもサブバッテリーを使いたいと思っている方については、十分にバッテリーについて気を配って利用することを心がけるといいでしょう。

キングジム ポメラDM100 その9 アップデートと「FlashAir」で実現するネット接続

 少々出遅れた感じがありますが、キングジムのサイトでアナウンスされていたポメラDM100の新しファームウェアアップデートを行ないました。私の場合、カナ入力を「親指シフト」にして入力しているので、新しいファームウェアでは親指キーの割り当てを従来の「無変換」「変換」キーのみではなく、スペースキーを含んだ3つのキーから選べるようになり、以前より親指シフトキーボードの使い勝手に近づいた印象です。そもそも、ポメラのキーボード配列自体に否定的な方には仕方がありませんが、私はメーカーの細やかなアフターサービスに感謝しています。親指シフト関連で言うと、今までは辞書ツールを起動して使う場合、親指シフトを含むカナモードにしていても入力はローマ字入力に強制的に変わってしまっていたのですが、そういったこともなくカナ入力で辞書の検索もできるようになりました。

 あと、使っていて気付いたのは、私の個体だけかも知れませんが今までボタン電池の警告ランプが常にチカチカしていたのが、アップデート後には普通に点灯したままになりました。ネット情報によるとこうした不具合はメーカーによる本体交換も可能という話もあり、どうしようかと迷っていたところでしたので、とりあえずほっとしました。ただこれはメーカーが公式にはうたっていませんし、その後Wi-Fi接続で電池を多く使っているような場合は相変わらずチカチカしだしましたので(^^;)、本当にアップデートで改善されたのかどうかはわかりませんが、アップデート前と比べると私の個体は確実によくなっている感じもします。

 さらに、ATOKのユーザ辞書をインポートした場合の動作として、今まではユーザー辞書に入れた変換候補が一番最後にきてしまい、一度変換するまでは候補選択をいちいちやる必要に迫られていたのですが、今回アップデートをしたらATOKのユーザー辞書の保存内容もリセットされてしまったようだったので改めてインポートしたら、問題なくユーザー辞書に登録した候補から変換するようになりました。私にとっては文章を書く上でのストレスが減ることとなるので、大変ありがたいことです。

 その他の新機能についてはメーカーのページを見ていただければと思うのですが、ここでメインに紹介したい、とっておきの変更点があります。主にデジタルカメラ用に作られたSDメモリカードに無線LAN機能がついた東芝の「FlashAir」を使って、作成したテキストデータをインターネット経由でアップロードできるのです。今のところEvernoteのアカウントにアップロードして他のパソコンやスマートフォンで共用できるようになっているのですが、これで外出先からでもWi-Fiルータなど無線LANによってインターネットに繋がる環境があれば、確実にパソコンいらずのブログ作成環境が整ったことになります。別に用意したスマートフォンにアプリのEvernoteを入れておけば、ファイルの閲覧だけでなく加工なども簡単です。先日の旅行にはポメラとスマートフォンを連携させてブログに記事をアップしたのですが、その時はQRコードをポメラで生成して、それをスマートフォンのカメラで読み込ませて行ないました。こうした一連の作業が専用アプリのあるiPhoneであればよかったのですが、私が今メインで使っているアンドロイドのスマートフォンには専用のアプリが提供されていませんでしたので、別のアプリを使ってQRコードの連続読み取りをしたのですが、しばしばうまく読み込めず、全く関係ない記号として読み取ってしまうことがあり、スマートフォンにデータを移動した後に余分な文字情報の削除や整形などの余分な手間が増えてしまいました。車内で疲れているときにそうしたちまちました作業をするのは結構大変なので(^^;)、これからはそんな場合でも楽にEvernoteにアップロードし、簡単に加工できるようになるのは嬉しいことです。

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 今のところ考えているのは、FlashAirは通常はデジカメの方に入れておき、データ転送が必要な時だけポメラに挿入して使うというやり方です。私の場合、写真のコンパクトデジカメ、SONYのDSX-WX10で問題なく使えています。これでFlashAir経由でスマートフォンにコードレスで移動でき、ブログアップをする写真としても使えることになります。

 こうなると、ポメラDM100とWi-Fi接続のiPad miniやGoogleのNexus7など7インチタブレット端末をセットにし、さらに通信のための無線ルータを加えれば、もうこれでパソコン抜きでブログの更新がパソコンとほとんど同じ使い勝手で扱えるようになりそうです。スマートフォンやタブレット端末にBluetooth接続のキーボードを用意するという方法もありますが、一旦繋がらなくなったら結構大変です。その点、ポメラはテキスト入力マシンとして独立していますので、データ転送時にスマートフォンを動かすだけで良く、結局はスマートフォンの電池節約にも役立つメリットがあります。上記組み合わせよりさらに簡単にということなら、テザリング接続をサポートするスマートフォンとポメラとの組み合わせが組めれば他にはあえて必要とするものはないでしょう。ポメラDM100が出た当初は、単にテキスト作成マシンとしてのみの評価だったように思われましたが、ここまでできることが増えてくるということになると、また人気が出てくるかも知れませんね。

近所で見付けた鮮やかな秋の色

先週にまるまる出掛けていたこともあって、今週末は穏やかに自宅周辺をウロウロしています。こういう日こそ原付バイクでのお出掛けのチャンスではないかということで、ちょっとした買い物ついでに自宅からそれほど遠くない山側の場所を通ってみることにしました。東名高速の側道を日本平SA方面に向かって走りながら住宅やアパートが立ち並ぶ中にお茶畑が残る場所までやってきた時、実に秋らしい風景に行き当たりました。

最近建った感じの建物の隣が茶畑になっていて、その建物と平行に数本の柿の木が植えられています。恐らく同じような茶畑などがあった場所が宅地化されたのでしょう。この写真では全体的にそれほどきれいには見えませんが(^^;)、柿の実の鮮やかな色が目についたのでこの場所でバイクを止めてカメラを取り出して写真を撮っていたのですが、こういう時には広角のレンズで撮影しても自分の目で見たような鮮やかな感じではなかなか映りませんし、周辺のものが全て写ってしまうことから、後から見て興ざめしてしまうこともあったりします。

そこで、レンズを中望遠程度の単焦点レンズに交換し、自分からいろいろ動きつついい感じで柿の実の鮮やかな色だけを切り取って写したのが上の写真です。同じ柿の木を映したのですが、これだけ違う写真になってしまいました。

有名な観光地でなくても、風景の一部分を切り取ることで実にそれらしく見えそうな場所というものはまだまだ探せばあるような気が改めてこれらの写真を見ていてしみじみ感じました。逆に言うと詐欺のような写真ということになるのかも知れませんが(^^;)、自分の周辺の風景からどこを切り取るとどうなるのかを考えながらウロウロするのもなかなか面白いものです。こちらの紅葉はもう少し先になりますが、街の木の葉が色づいてきたらまたぞろ近いところへ出掛けてみようと思っています。

世界遺産・白川郷観光は車中泊で早朝から

 能登で夕日を見て、ラーメンとカレーを食べながら進みつつ金沢に入った頃にはさすがに辺りは真っ暗になってしまったので、その日の車中泊場所を探すことにしました。あさっての方向へ行ってまた帰りの走行距離が伸びても大変なので、帰りがてら途中で見所がある場所をピックアップしていきました。

 たまたまその前の週に、岐阜県関市の刃物まつりへ行ってきたばかりだったので、美濃~土岐市あたりから名古屋経由の高速道路で静岡へ帰ってもそれほど時間がかからないことは把握していました。そしてインターからも自宅まではそう遠くもないので、そちらのルートを目指そうととりあえず五箇山・白川郷周辺まで行くことにしました。高山の朝市というパターンもあったかと思いますが、まだ白川郷周辺は行ったことがなかったのでそちらを優先しました。そんなわけで、高山の朝市はまた次の機会にとっておくことにします。

 一応土曜日の夜ということで、白川郷の道の駅へ行っても駐車できるかと思いながら下道を使って五箇山方面へ車を進めます。白川郷の手前にある上平の道の駅まで進んだところ、全くのガラガラで拍子抜けしました(^^;)。たまたま何もない時期であったのかも知れませんが、これなら白川郷の道の駅へ行っても大丈夫だろうとということでだいたい午後9時頃に白川郷の道の駅に到着しました。

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 状況は写真の通りかなり駐車スペースに余裕があったので、周辺に車が来ないポジションに車を止めて寝床の設営に入りました。周辺の車も窓を塞いでいるような感じで、私と同じく車中泊のためにこの道の駅へやってきたということなのでしょう。寝床はすぐに整ったのでその日のブログをアップした後、明日のために日の出の時間をチェックしてそれより少し早く起きられるように目覚ましをセットして早々と就寝しました。前日がちょっと寝不足だったということもあってすぐに寝込んでしまいました。

 そして翌日の午前五時くらいに目を覚まし、とりあえず白川郷全体が見渡せる展望台を目指しました。このような時間から動き出せるのも車中泊の旅ならではでしょう。その場所は実はお食事所「天守閣」さんの私有地だということがわかっていたため、前日にそこまで行っての車中泊は自粛したのですが、私が着いた6時前にはもう結構な人数の人たちが写真を写すために集まっていました。

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 しかしながら、何とか写真が撮れてもこのような朝霧が充満する状況で、時間によっては集落全体が霧で包まれて全く何も見えなくなってしまいました。それでも1時間ぐらいねばったでしょうか、いくらか霧が晴れた瞬間を狙って写真を撮りまくりました。それにしても他の皆さんのカメラは豪華で、キヤノン7割、ニコン2割、ペンタックス1割といったところで(ちなみに、私が持って行ったのはオリンパスのE-620でした)、どれもこれも大きくて高額なカメラばかりでした(^^;)。さらに遠景から目指すワンショットを狙うためなのか、他の皆さんはものすごく高そうな望遠レンズを付けていて、その迫力に圧倒されまくっていたのですが、そんな中で、突然やってきた観光客の中の一人の方は(大人の方です)、Nintendo DSiをおもむろに取り出して撮影を始めていました。他の方とのあまりのギャップに、個人的にはちょっとその場の空気も和んだのではないかと思いましたね。

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 一通り展望台での撮影をし終えても、まだ集落内には撮影のために来ている人たちをのぞいて、地元の人たちも出てきていなかったので、車で下の集落まで降りていきながらサッと写真だけ撮影してきました。これが日中なら車でウロウロしたり数秒でも停車したらそれだけで顰蹙を買うところですが、何とか撮影できたのも早朝から動いたからだと言えるでしょう。もう少し日が長い季節に行けばもう少し早くから撮影ができたのでしょうが、とりあえず白川郷の雰囲気を感じられたことは今回の旅の収穫の一つとなりました。白川郷や五箇山が世界遺産になったことによって集落の中に駐車場がなくなったりして不便になった部分もありますが、世界に誇るべき風景を残していくためには必要な措置であると思います。観光する立場としてもできるだけ地元の方に迷惑が掛からない形での観光をしなければなりませんし、そうした意味でもマナーが大切です。早朝の訪問にはごみは持ち帰るのは当たり前として、大きな音を立てずに住民の方の迷惑になるような行動は慎みつつ、また機会があったら訪れることができればと思っています。

日本海B級グルメ 三番勝負 その3 金沢カレーの「チャンピオンカレー」

 前回紹介した「8番らーめん」では安価なセットメニューも充実していて、餃子やから揚げなどとセットで食べる方がポピュラーなのかと思いますが、あえてラーメンだけにしたのにはわけがあります。その日のうちに金沢を抜けるスケジュールを選択しようと思っていたので、ラーメンの後に今回紹介する金沢カレーのの店「チャンピオンカレー」に入ってカレーをいただく予定にしていたからです(^^;)。

 スマートフォンのカーナビでGoogle検索し、お店の名前を入力すると近くにあるお店の地図が表示されます。それをGoogleマップナビの目的地に設定すれば確実に現在位置から一番近い店舗へナビゲーションしてくれます。そうしてやってきたのが金沢市の手前にある津幡店でした。

 このお店のシステムは食券制なのですが、せっかくなのでお土産用のカレールーも買っていこうと思っていたのですが、お土産カレーも食券のメニューにありました(^^)。今回食すカレーは普通のカレーでも良かったのですが、通常のトッピングなしのチャンピオンカレー500円(津幡店の値段で、他店の価格と異なる場合があります)より100円安い小盛りのミニカレーにすることにしました。金銭的な面で言えば100円の差だったら普通盛りの方がお得なのですが、私のようにお店をはしごしてたくさんの種類のB級グルメを食べ回りたいという人にはありがたいメニューです。ちなみに、同地区でしのぎをけずる「ゴーゴーカレー」など他のカレーのお店もあるのですが、今回は小盛りメニューが安く、お土産の店舗と同じカレールーが購入できる(ゴーゴーカレーのお土産はレトルト)「チャンピオンカレー」にしたという個人的な事情がありますので、その点はご了承下さい(^^;)。

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 注文後、すぐに運ばれてきたミニカレーは金沢カレーの特徴そのままにご飯が見えないほどカレールーがかかっていますが、あっという間に胃袋に収まりました(^^;)。通常のカレーより辛めなのですが、食べごたえがあり癖になる味だと思われる方も多いようです。店舗によっては甘口を希望すれば対応してくれるところもありますので、事前に店舗チェックをホームページでしていくのも大切かもしれません。

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 同時に購入したお土産のカレーハーフパック(2.5人前)は500円で、これもお店によって置いてある種類が違うようです。以前金沢市内のお店であったはずの1kgパックは置いていない店舗だったのでした。まあ、私の場合は1kgでは人にあげる場合口に合わなかったら困るのでハーフパック(500g)で十分でしたが、お店のホームページには店内で希望すれば辛さを調節して甘口対応にしてくれる店舗だけでなく、店舗ごとに置かれているお土産カレーの種類が表にまとまっています。私はそこまでネットで調べなかったのですが、こういうことも知っているといないとでは後でがっかりすることも減るでしょう。またこれらお店で購入できるお土産カレーはレトルトではなく、10℃以下での冷蔵が必須なので、クーラーボックスを事前に用意して行くのがポイントです。クーラーボックスがなく、常温で持ち帰りたい場合にはレトルトパックもありますが、フランチャイズ店舗では販売していません。高速道路のサービスエリアなどでこれもチェックするのがおすすめですが、レトルトと通常のカレーは微妙に違うと思いますので、その辺も考えながら選択すればいいでしょう。

 金沢周辺にはまだまだ興味深いB級グルメはあったのですが、さすがに今回はこれ以上食事の回数を増やすと帰ってから体重計に乗るのが怖かったので(^^;)、今回はここで終了することにしました。たまたまこの時期に開催されていたB-1グランプリのようなイベントに行って食べ比べるのもいいですが、普段地元の人が食べているものを現地まで行って食べながらその土地独自のものを探していくというのも面白いものです。食べるものの数にもよりますが、現地での食費を結果的に抑えられる効果もあるので、皆さんも出掛ける前にその土地のソウルフードは何かちょっと調べてから出掛けてみると、面白い発見があるかも知れません。

iPad mini はスマートフォン未経験の中高年向けか?

 すでにニュースになっているのでご存知の方がほとんどだと思いますが、アップルが従来のiPadよりひとまわり小さい7.9インチ(1024 x 768)のタブレット端末、iPad miniの発表を行ないました。もしスティーブ・ジョブズが生きていたらこのサイズのiPadは出たのだろうかとしみじみ思ってしまうわけですが、アンドロイドの7インチタブレット端末で、グーグルが出したNexus7と競合するモデルをアップルも出してきたということで今後の展開が楽しみでもあります。

 性能から言うと二世代前にあたるiPad2相当であるということもあり、すぐに飛びつくことなく冷静に受けとめている方も多いだろうと思います。単に軽くて持ち運びやすいということだけで最新の性能ではないタブレットを買うのかと思われる方も少なくないでしょう。しかし、今のiPadを常に持ち運ぶのは大変だと思っていた人にとっては持ち運びの良さこそが大事だろうと思うので、こちらの選択もありのような気もします。

 こうした7インチ前後のタブレット端末というのは、片手で持つことができるだけでなく、何とかぎりぎりスーツやコートのポケットに入るくらいの大きさです。個人的な感想ですが、小さなバッグに入れて常時持ち歩いてもそれほど負担にならないくらいの大きさなので、まだスマートフォンも持っていないような方の最初のタブレット端末としてもおすすめなのではないかと思っています。さらに言うと、普通のスマートフォンでは広い領域を小さい画面でカバーすることから、どうしても文字が小さくなりがちです。まだスマートフォンを使ったことのない中高年の方が、店頭のデモなどでスマートフォンを試した際に画面の文字が小さすぎて見えない(^^;)と諦めてしまったようなことがあったとしても、画面と文字がスマートフォンよりもかなり大きく表示でき、しかも10インチのタブレットほどかさばらない大きさであるiPad miniの使い勝手は大変ありがたいのではないかと思います。機種によっては今ある携帯電話の機種変更で手にすることもできるようになるかと思いますが、さすがにこのサイズで電話することは厳しいので、電話は以前の携帯電話のままにして、モバイル通信関連はこちらを使ってやり取りをするような使い分けをするという手もあります。

 携帯電話会社の通信カードが差さらないWi-Fiのみのタイプで16GBのタイプは3万円弱という価格設定になっていますが、大都市周辺で公衆無線LANをどこでも利用できるという場合は他に何も用意しなくてもこちらのセットでも十分でしょう。ただ、Gメールの常時チェックやどこでもネット検索や通信を伴うアプリの使用をしたいような場合は、通信料金はかかりますが、携帯電話の通信カードを挿入してデータ通信用に使う3Gタイプのものが便利になります(本体の価格設定はWi-Fiタイプより1万円高程度)。

 今のところソフトバンクに加えてKDDIでもiPad miniを販売するようですが、特に3Gタイプのものを購入する場合は通信料金の違いだけでなく場所によって圏外になる場所が違うなど、通信会社によって得手不得手があるかと思いますので、その点を十分考慮して選ぶことが重要です。個人的にはドコモのSIMカードが直接本体に挿入して使えれば、月額の安いSIMカードによるデータ通信が使えていいのですが、残念ながらそういう使い方はできません。iPad miniでどうしてもドコモの通信網を使いたい場合は、ドコモのSIMを使ったWi-Fiルータとセットで使う必要があります。また、最近のスマートフォンではテザリングという他のパソコンやインターネットができる端末とネット接続を共用できる機能が付いている場合があります。すでにテザリングができるスマートフォンを持っている方は、あえて3Gタイプを購入する必要はないでしょう。

 私自身はアンドロイドのスマートフォンを主に使っていますので説得力がないかも知れませんが、最近言われているウィルスに関してiPhoneやiPadは、アンドロイド搭載の端末と比べると、感染の恐れが少ないと言われており、アプリの導入についてもある程度安心して利用できるのが特徴でもあります。そういった意味からも初めてスマートフォンを持とうと考えられている中高年の方にとっては、少し大きくはなりますが導入しやすいのではないかと思いますね。自宅に無線LANのできる環境をつくっている場合は、自宅でちょっとした調べものをしたい場合などは起動に時間がかかるパソコンでなく、気軽にiPadをメインで使うというのも便利です。家の中から外出先まで、これ一台でカバーできるぐらいに使いこなせれば、Googleの出しているNexus7と比べて高価ではあるのですが、端末の代金分は十分楽しめるでしょう。

 今後もiOSとアンドロイド陣営は、お互いに良きライバルとして機能や価格面でも競合する機種を出してくるのではないかと思われます。現状でも7インチ前後のタブレット端末は店頭で置いてあるところが多くあるので、まだこの大きさのタブレット端末に触れたことのない方は、ぜひ一度現物に触れていただいて普通のスマートフォンとの違いを感じていただくのもいいかなと思います。

日本海B級グルメ 三番勝負 その2 8番らーめん 能登限定の「野菜いしるらーめん」

 なぎさドライブウェイを一通り堪能した後、金沢方面に戻る途中の羽咋市内でご当地のラーメンチェーン店「8番らーめん」を見付け入店しました。金沢のB級グルメとしても認知されているラーメンをいただこうと思ったら店頭に「能登限定いしるらーめん」の文字を発見しました。

 「いしる」とは、日本海側の外浦に面した地区に伝わり、いわしやサバなどを主な原料とする魚醤で、独特のうまみがあります。いしるを味のベースにして小木の船凍イカと七ツ島のワカメをトッピングしたのが「いしるらーめん」ですが、さらに8番らーめんの売りであるシャキシャキの野菜を乗せるたのが「野菜いしるらーめん」です。

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 野菜を乗せることで味がまろやかになるとのことですが、実際どんな味なのかなと思いながら食べてみましたが、確かに味覚的な違和感もなくスープまでおいしくいただくことができました。特に小木いかが美味しくて(^^)、改めて魚系のラーメンの美味しさというのを再確認できたような感じです。

 残念ながらこのラーメンは地域限定だけでなく数量も限定されているそうです。というのも、小木イカや七ツ馬の海女さんが漁った天然わかめも限りがあるからということです。他の方のブログを見るともしかしたら11月中ぐらいには販売終了になってしまうかも知れないとのこと。興味のある方は現地まで出掛けて食べるしかないので、近々能登半島周辺に出掛ける予定を組んでいる方はぜひ食してみてくださいね。

千里浜なぎさドライブウェイに沈む夕日

 新潟で用事を済ませた後、お昼に地元B級グルメの「イタリアン」を食べながら、さてこれからどこへ行こうかと考えました。正直言って全くのノープランで出掛けてきてしまったので、どこへどう行こうと自由なのですが、やはりそこはどこへ行こうか悩みます。新潟から東北方面へ行くか、来た道を戻りつつめぼしい観光地を回るか、はたまた金沢方面へ行くかということになってふっと思い浮かんだのが全国で唯一砂浜を車で走ることができるなぎさドライブウェイの存在でした。その時はどこにあるのかはっきりと認識していなかったので地図で探したところ、能登半島の付け根の所の羽咋市にありました。

 改めてカーナビで所要時間を検索すると、午後一時過ぎに出発の場合、何とか日没前の午後五時頃に到着することがわかりました。道路状況的にも高速道路を利用すれば渋滞などもないようでしたので、今決断して出発すれば何とか日本海に沈む夕日を波打ち際から見られそうだということですぐに能登半島へ向けて出発しました。

 新潟からの道は、たまたまその年の5月、ゴールデンウィークの際に金沢へ行ったルートと同じということで、一気に行くことの無謀さもわかっていたつもりでしたが、トイレ休憩などもしっかり取りながらカーナビの到着時間が極力午後五時前になるようなペース配分で走行することができました。新潟からだとまず富山に着くまでが一苦労で、さらに金沢へもうひとふん張りしながら進みます。金沢東のインターで下り、そこから能登有料道路に乗れば先が見えてきます。この有料道路はETCの利用ができないので、なぎさドライブウェイに到着するまでは2ヶ所の料金所で150円と110円(今浜ICまでの軽自動車料金)を係員の方に手渡していよいよドライブウェイに入ります。

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 道路はこのような感じで本当に単なる砂浜なのですが、普通に車やバイクが走っているのを見るとここが特別な道路であることが実感できます。海岸に出るところはやはりというか砂が舞っていてスタックしないかと緊張しましたが何とか海岸に出ることができました。

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 夕日はもはや沈む寸前だったので、入口から入ってすぐのところに車を停め、まずは夕日が沈んでゆくまでカメラのシャッターを切りながら日没の余韻というのをしっかりとかみしめました。海水浴のシーズンでもない普通の週末だったためかそれほど車で混雑するということもなく、ゆっくりと楽しめました。そうしてドライブウェイを気を付けながら走り始めたのですが、車輪の跡が残るところをそのまま走行した方がいくら砂がしまって観光バスでも走れるということでも安全です。スピードを上げすぎると段差で車がはねることもありますし、何より波打ち際を走るわけですからその風景を楽しみながらゆっくりと走りたいものです。

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 途中の砂浜で停車して、自分の車とともに海岸を撮影してみました。新潟からの道のりは結構大変でしかも日没の時間があるので途中でゆっくりもできず、これで夕日に間に合わなかったらどうしようかと思いながら走っていたので、沈む夕日を見られて感慨もひとしおでした。ただ、このような急に思いついたような出掛け方では途中渋滞に巻き込まれるなど何かあれば真っ暗な海岸を走ることにもなりかねませんので(^^;)、事前にしっかりと準備して早めの到着をおすすめします。なお、この能登有料道路は2013年の4月1日から無料化される予定ということなので、さらに多くの人が出かけやすくなるように思います。私もその際にはもう少し余裕を持ってこの道を再度走りたいと思っています。

災害時の「車中泊者」を避難所に誘導するために

 以前このブログで記事を書くためにメールのやり取りをさせていただいた新潟大学の榛沢和彦氏より案内をいただきまして、今週末に行なわれた新潟大学の学園祭の中で開催されたエコノミー症候群対策のための展示を見に行ってきました。実際に被災地で行なっていたという下肢静脈エコー検査や、予防のための弾性ストッキングの配布なども行なわれていましたが、予防のための最良の方法として提案されていたのが段ボール製簡易ベッドを組んで避難所に置くということでした。

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 このベッドの仕組みは、大きなダンボールの中に小さいダンボールを4つ入れ、写真のように並べます。そして大きなダンボール6つをまとめて1つのベッドとして使うというものです。ダンボールの中は空気なので床の冷気を伝えることがないので、そのまま上に寝ても床板の温度をそのまま感じることはなくなりますし、普通のマットレスを敷けばさらに快適度は上がります。

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 会場ではフロアに40くらいの数のベッドが置かれていましたが、写真のように間仕切りもダンボールでできていて、一応のプライバシーが保たれるように工夫されています。実際に横になってみましたが、上から相当強い衝撃を与えたとしても大丈夫そうでした。避難所で子供たちが乗って暴れても(^^;)、マットを敷いておけばそれほどのダメージはないのではないかと思えるほどです。

 私が来場した際にはマスコミの取材も大勢入っていて、榛沢氏もその対応で忙しそうにしていたので少ししかお話を伺うことはできませんでしたが、このベッドの導入については従来の備蓄とは違う供給方法が考えられているとのことでした。というのも、被災した自治体などがそれぞれダンボールのベッドキットを備蓄するのではなく、特定の地方で大災害が起こった場合に災害の影響を受けていないダンボール工場でキットを生産し、事前に登録をされた場所へ向けて必要な分だけすぐに発送することで被災地のニーズに応えるというものです。これなら、事前の防災用予算が発生しませんし、日頃のメンテナンスも必要ないので、いざという時には発注をかけるだけで済むという事になります。

 こうして体育館などで必要な分のベッドが設置される状況が普通になると、恐らく被災者にも一定の変化が起こることが考えられます。例えばの話、自分の場合であっても自宅から避難することになったとして、よくテレビに写る体育館に集まって毛布だけが支給されるようなところで寝なければならないと思うと、かなり気が重くなります。私の場合は車中泊用にも使えるキャンプ用のベッドとかマットなどの装備や、目隠しや着替えにも使えるテントなども持っていますが、そうした便利な器具を自分や自分の家族だけで使う気にはとてもなれません。そうなると自然と避難所を利用しないで自宅周辺でのテント生活とか車中泊となってしまうわけですね(^^;)。そんな用意がないご家庭でも、あんな板の間に直接寝るよりはまだクッションのある車の中で寝た方がアイドリングをすれば冷暖房も使えるということで、積極的ではなくさまざまな事を考えた上で消極的な理由で車中泊を続けてしまうというパターンにはまってしまうことになってしまうかも知れません。

 現在は車を改造したり道具を使ったりして車の中をフラットにして家族が足を伸ばして寝られるようにしている方も多いでしょう。そういう方々がする車中泊ならそれほど問題になることはないと思いますが、東日本大震災では避難所に行きたくないということで、わざわざ狭い車の中で座席に座ったまま長い期間車中泊を続けるような人たちが出て、エコノミークラス症候群と診断される事が多く起こっていました。ひどい場合には死に至るようなケースもあり、災害で助かった命が失われてしまうという最悪の結果も少なくなかったと聞きます。何とかそうした悲劇を防ごうということで、そのための一つの方法が紹介した避難所におけるベッドの設置による居住環境の改革というわけです。避難所へ行けばそれなりに快適な環境があるということがわかるだけで、避難しようかどうしようか迷っている人たちへの後押しにもなります。あえて無理な車中泊をしようとする人が減るだろうということは言うまでもありません。問題なのはこうした避難所の住居環境を挙げるためのツールがあるということを多くの人たちが知らないことでしょう。実際に災害が起こった場合でも、知らなければダンボールメーカーに事前に供給を頼むこともできないので、メーカー側も必要としている場所に送る手立てがありません。結果、以前と同じような避難所生活を過ごすことが繰り返される恐れもあります。

 今回の展示会は避難所の居住環境をこれだけ上げられるということのアピールの一環ということなのですが、避難所で過ごす事が、今は少なくとも苦痛を伴うものではないということを多くの人が認知してもらうためには残念ながらこうしたイベントだけでは不十分であることも事実です。しかし、今後の展開によっては多くの方から認知されるようにならないとも限りません。

 今回のプランは大規模な地震による被害を想定して作られたものですが、日本の自然災害というのは何も地震だけではありません。集中豪雨や台風、最近では竜巻でも被害が出ています。実際の被害はなくても、避難勧告が出る場合はかなりあって、そのたびに避難所として開放された学校や公民館の映像がテレビで流れます。もしそうした映像の先に紹介したベッドが置かれていて、不安ながらもちゃんと手足を伸ばして休める状態があるのを見た人たちは当然あれは何だ? ということになるはずです。大雨や台風の被害によって陸の孤島となってしまう危険性のある集落に向けて、まずは備蓄用としてこうしたベッドキットを売り込むなり配布なりをしていくことによって普及を図り、テレビの災害報道の中からでも認知度を上げていくような取り組みもあってはいいのではないかと思います。