月別アーカイブ: 2012年6月

4-4 持っていくと便利なパソコンの周辺機器

 スマートフォンとは別にノートパソコンを旅に持って行ける場合、スマートフォンに準じるだけの使い方だけではちょっと勿体無い気がします。そこで、パソコンにつなげて車中泊の旅でも利用できる周辺機器についても考えてみました。

 まずは、モバイルパソコンの操作上の問題として、普段デスクトップのパソコンで作業されている方は、ポインタの移動などでストレスになる方もおられるかも知れません。私の購入したレノボのThinkPadにはキーボード中央にポインティングデバイスが付いていて、キーボードのホームポジションから手を離さずにポインタを動かすことができますが、普通のトラックパッドですと使い慣れない方は扱いが難しいと思いますので、何らかの対策があればさらに作業が快適になります。パソコンを設置するスペースが取れる場合は単純にマウスを付け、マウスパッドを置くだけでいいかと思いますが、ひざの上でパソコンを扱うことしかできないような限られたスペースしかない車で車中泊をする場合、トラックボールが搭載された周辺機器を追加してみるというのもいいでしょう。トラックボールの場合は置く場所さえ確保できれば、マウスと同じことがトラックボールでできます。ショップをのぞくと、大型のトラックボールのようなものだけでなく、小さなトラックボールを採用した入力デバイスの数々を見付けることができると思いますので、ご自分の車内で使う場合に使いやすいようなものを探してみましょう。

 そして、パソコンを使って携帯電話やスマートフォンに搭載されているテレビ放送のワンセグよりも高画質でテレビを見たい場合、普通のテレビを車に設置するというのが一番楽ではありますが、ノートパソコンでテレビを見るというのはどうでしょうか。ノートパソコン用に出ているテレビチューナーの多くは携帯電話やスマートフォンと同じワンセグ用ですが、中にはご家庭でごらんになっているテレビと同じフルセグが見られる製品も出ています。テレビの受信環境は山間部などでは都市部と比べて悪く、普通の地上波アンテナですらきれいに放送が映らない難視聴地域に指定されているところもありますので、いつでもどこでもということは難しいかも知れませんが、市街地に近い場所で車中泊ができるのであれば、チューナーに付属のアンテナや室内アンテナクラスのものでも普通の地デジをパソコン上で楽しむことができるでしょう。

 そうは言っても、テレビの電波が届かない場所では、用意した映像ソフトを見るというのも例えば子供さんのご機嫌を取る場合には必要になることもあるかも知れません。大型のパソコンの場合はDVDドライブが内蔵されていますのでパソコン本体のみで映像ソフトを楽しめますが、ドライブがないタイプのモバイルパソコンでもUSB接続の外付けドライブを使えば同じ事ができます。また、そうしたパソコンの場合はCDやDVDからソフトや音楽をインストールすることも本体のみではできませんので、安いものでも一つ用意しておくといざという時にも役に立つようになると思います。ポータブルタイプのDVD/CDドライブの中には、パソコンのUSB端子から電源を取って、パソコンの電源のみで使えるものもあります(実際はパソコンの電源周りの能力に依存します)。ドライブをつなぐことで駆動時間が短くなるなどの影響はありますが、旅先でディスクを使いたいという場合には購入を検討してもいいでしょう。

 パソコンの周辺機器はスマートフォン以上にいろいろあり、私自身は持っていませんが、高速でファイリングできるモバイルスキャナがあれば、旅先でもらいすぎると後で困るようなパンフレットの山も、全て電子化でき、パソコンの大きな画面で確認できるようになるので、将来的には手に入れたいなと思っています。

日本通信 IDEOS その21 今となっては貴重なSIMロックフリー端末

 ここのところモバイルツールの買い物が続き、一気にモノが増えてしまいました。そんな中、今まで常に使っていたものをなかなか使わなくなってしまうものが出てくるのはどうしようもないことなのですが、今回はそうした状況の中、IDEOSを使い続ける余地は残るのかということについて考えてみます。

 新しく購入したiPod touchの画面はかなり小さくて、テキスト系のものを読む場合は画面を縦にしたままだと結構つらいものがあって、わざわざ画面を横にして読んでいます。しかし、IDEOSはそのiPod touchと比べてもさらに画面が小さいのですね(^^;)。購入当初はこの小さな画面でいろいろなアプリを入れて使っていたのですからかなり無謀だったかもと思えるのですが、今となっては逆にこのサイズで色々やるのは厳しいなと思います。

 現在のIDEOSはドコモのGalaxy Tabを新規購入した際に通話のみ可能な最安の契約形態にしたSIMカードを入れてあります。データ通信はWi-Fiのみにして通話可能な電話状態になっているのですが、本体が小さいので常時持ち歩きもそう大変ではありません。

 私が他に持ち歩いている端末は携帯電話やスマートフォンになりますが、はっきり言って普段の生活の中ではIDEOSが活躍する場面は少ないでしょう。しかし、この端末はまだ大きなアドバンテージが他のスマートフォンと比べて持っていることは確かです。

 その1つは言うまでもありませんがSIMロックがかかっていない端末だということで、電話としてはドコモとソフトバンクのSIMを入れれば使えます。海外へ行けばその差はもっと顕著で、プリペイドで売られている現地のSIMを使って電話およびデータ通信も多くの場合において可能です。そして、他の国内販売のスマートフォンには利用に制限のある、テザリングが何の問題もなくできてしまう点です。機能的には3Gを使った無線ルータ化と考えればいいでしょう。

 私がデータ通信用のIIJmioが出したSIMカードを入れているのはドコモのGalaxy s2ですが、ここに入っているSIMカードをIDEOSと入れ替えれば、いざという時にはIDEOSを中継して他の端末をネット接続できます。今のところ、IDEOSは通話用として持ち歩いているので、SIMカードを入れ替えて使う事はほとんどありませんが、あると安心できるのでまだまだ使用頻度が落ちることはないでしょう。逆に言うと、IDEOSが特別な存在になっている事自体がおかしいとも言えるかも知れません。果たして今後、普通にSIMフリーのスマートフォンが国内で売られるようになるのでしょうか。

Apple iPod touch 8GBをアンドロイド端末と併用して使う

 まさしく今さらという感じもしないではありませんが、先日のNTTdocomoの社長会見で、ドコモはiPhoneを出さないという方針が今後も続きそうということもあり、かといってSIMフリーのiPhoneを買おうとも思えなかったので、価格がこなれて買いやすくなっているiPod touchの8GBを入手してしまいました。ちなみに、買ったのはノートパソコンの前だったので、結果的にここのところかなり散財をしてしまったということになります(^^;)。

 iPhoneとの違いは電話機能がない(ネット接続はWi-Fiのみ)ことはもちろんですが、GPS機能が削られていて、カメラの性能は極端に落ちます。そのかわり軽くて薄く、買い切りなので毎月の支払いも発生しません。アプリは当然iPhoneと共通で、アンドロイドにはないようなものもあり、さらにアンドロイド端末とデータも共有することも可能なのでiPhoneは気になっているけど買えないという方には魅力的に映ることもあるかと思います。

 実際に購入してみると、パッケージには本体とイヤホン、そしてUSBコードしか入っていません。全く何もない状態で購入される場合には100円ショップで売っている携帯電話コネクタに繋げるアダプタがあると携帯電話とACアダプタが共通化できます。店頭売りの中にはACアダプタをセットにしたものもありますが、私はすでにあるUSB出力のある汎用ACアダプタがすでにあるので、それで済ませてしまっています。

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 事前にシリコン製の外装と液晶保護シートのセットを買い、付けてみましたが本体の小ささを損なうものではありませんでした。メールやスケジュールなどの同期はgoogle経由で行なうため、今使っているGalaxy S2のバックアップ用途としても使いやすいものだと言えます。写真の通り、大きさこそ違いますが見てくれはそっくりですね(^^)。

 電池の交換ができないとか、外部メモリカードが使えないとか、文字入力もフリック入力か英字キーボードへのタッチ入力しか選べないなど不満な点もあるのですが、iPhoneと共通で使えるアプリは、アンドロイド端末におけるウィルスの危険性に比べると、安心して使えるように思います。また、アンドロイドと共通して出ているようなアプリでもiOS用の方が高機能だったりすることもあります。これは、さまざまなOSや古いハードが混在するアンドロイドと比べて、単機種としての発売ということでアプリ製作者からすると検証が楽なので、早く高機能化もしやすいのだろうと思われます。ちなみに、このブログでも紹介しているキングジムの簡易ワープロ・ポメラDM100用のアプリはアンドロイドにはなく、iPod touchの貧弱なカメラでも問題なく連続したQRコードを読み取りできますし、ツイッターやEvernoteへのアップも簡単にできるので、この機能を得るためだけにも買ったかいはありました。

 8GBというのはメモリが足りないという方もいるかも知れませんが、私のようにSDカードの使えるアンドロイド端末との併用の場合なら、音楽や動画はアンドロイド端末の方にまかせておけば、8GBでも十分使えます。iCloudを使ったバックアップでも、無料の5GBで十分なので、わざわざアプリなどお金をかけたくない方にとっては足りない機能はアンドロイドのスマートフォンで探しながら、iPod touchと併用するというパターンを使っていこうかと思っています。

4-3 モバイルパソコンにメールソフトは入れるべきか

 前回の作業で、ようやくパソコンの設定前の環境が整ってきたということで、ここで改めてパソコンの設定をします。設定といっても、いつも使っているプリンタや通信関係の設定、日本語入力ソフトのユーザー辞書やキー定義の設定の引越し、インターネットブラウザのお気に入りなどの設定を移行する程度のものです。その前に他のパソコンやスマートフォンでも使えるストレージサービス「Dropbox」をインストールして他のパソコンでエクスポートしたファイルを同期させるようにすれば簡単に設定の移行は可能です。このような移行作業用のファイルをネット上に保管しておけば、旅先でアクシデントがあってリカバリー作業をした後でもスムーズに環境を再現できるようになるでしょう。それは、自宅でも屋外でも常にインターネットに接続して作業できる今の日本のネット環境があってのことでしょう。

 あとは使っているソフトを入れていくぐらいで作業は終了するのですが、ここでモバイルパソコンを常時接続前提で使われている方の心構えについて考えてみます。車で旅行をし、パソコンを持って行くということになると、スマートフォンなどのように常に身に着けておくことは難しくなります。となると、車の中に入れたままということになるのですが、そこで怖いのが車上狙いによる盗難です。もちろん金銭的な被害というものも心配ですが、データの紛失というものは個人の範疇をこえて、他人の個人情報を他人の目にさらしてしまう危険性があるという事の方が大きな問題と言えます。

 外でも時間に関係なく常時接続ができるなら、ファイルなどはストレージサービスから必要に応じて入手すれば良く、パソコンの中にわざわざ保存しないほうが安全ですが、パソコンからメールのやり取りをしたい場合のメールソフトをどうするのかというところでちょっと悩みました。

 メールソフトでメールを管理するのが普通だと思いますが、多くの人からメールを受け取りそれが蓄積されると、メールソフト内部のデータ自体が不特定多数の個人情報となってしまうという困った問題も抱えています。しかしせっかくキーボード付きでちゃんとメールが書ける環境があるのですから、全くメールをやらないというのも勿体無い気がします。ということで、私はメールソフトをあえてインストールしないことにしました。

 私自身複数のメールアドレスを使い分けているのですが、こうしたプロバイダやドメインのメールについては全てGmailに転送をかけました。ウェブ上のGmailの設定で、あて先のメールアドレス別に振り分けて表示することも可能で、たとえGmailからであってもドメインメールのアドレスにメールをくれた人に対する返信には、Gmail経由であるもののドメインメール発のヘッダが付くようになります。メールを受け取る相手が、Gmail経由でやってくるメールにフィルターをかけていてゴミ箱に直行されてしまうと届かないのですが、そこはしっかり相手に伝え、外出時にはGmail経由でメールを出すことをちゃんと言っておけば、メールの使い勝手的には全く問題なくなるだけでなく、送信メールの控えもweb上に保管されるので、スマートフォンを含むGmailを使っている端末すべてから参照できるようになるので、それはそれで便利です。

 まだモバイルパソコンを導入して日が浅いので、これからどんどんつまらないソフトを入れまくってしまうかも知れませんが(^^;)、基本は最低限のソフトのみで、できるだけデータをパソコンの中に入れず、パソコン自体が盗まれてしまったら即効でデータストレージやGmailのパスワードを変更することでオンライン上のデータを見られないように対策しようと思っています。それもこれも、携帯電話のデータ通信やWimaxなどで外でも常時接続が定額でできるようになったおかげです。もちろん、ネットにつながないでデータをパソコンの中に溜め込む従来の旅におけるパソコンの使い方自体を否定するものではありませんが、良くも悪くも今の世の中、データを蓄積して持ち歩くこと自体に危険性が出てきてしまったことがパソコン自体の使い方を変えつつあると言えるかも知れません。パソコンに詰め込むデータは、特に個人情報が含まれるものについては慎重に取り扱うようにすることが大事です。

4-2 モバイルパソコンを買って最初にやること

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 今回モバイル運用のために購入したのがLenovoのThinkPad X121eというディスクドライブなしのモバイルパソコンです。元々ThindPadはアメリカのIBMが作って売っていたのですが、パソコン事業を中国のLenovo社に売ってしまったことからかなり変わってしまい、アイソレーションキーボードを搭載したこのような形のThinkPadのシリーズも出しています。ただ、やはり腐ってもThinkPadといいますか(^^;)、本体はしっかりした作りになっており、キーボードもそこそこは打ちやすいです。

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 今回は直販で自分の好きなようにカスタマイズするような購入のしかたではなく、ネット通販の店舗に在庫があったものを一掃するような売り出しで手に入れたため、スペック的には不満に思える分がありました。Bluetoothが付いていないのは以前に購入したUSB端子に接続するものがあるので必要に応じて付けようとは思っていますが、スマートフォンとのやり取りを頻繁にパソコンでしたいと思われている方はBluetooth内蔵のものを選ばれるのがいいでしょう。購入した製品は、メモリがちょっと前の製品のため2GBと少々少ない感じがしましたので、事前にネットなどで同機種に付けても認識するメーカーのものを調べ、合計8GB分購入していました。バッテリーを付ける前にまずは裏蓋をドライバーで開けて、写真右下にある2枚にメモリの交換しました。改めてバッテリーを付けて起動させると問題なくメモリは認識し、大容量のメモリ搭載の長く使えそうなスペックになったと思います。

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 話は前後しますが、起動させる前にもう一つやったことがあります。普通に使っていても起こることですが、本体の底にあるシリアルナンバーやオペレーションシステムの番号など、いつの間にかスレによって消えることがないように、上から内容が読めるよう保護するテープを張りました。写真にあります、文房具屋さんで切り売りしている「カッティングシート」の透明を細かく切って貼って使っています。液晶保護シートと比べると少々厚みがありますが、結構粘着力があるためこうした用途には必要十分ではないかと思います。

 こうして初めてパソコンを起動させることになるわけですが、とりあえず常時インターネットに接続できる環境の中において、システムのアップデートを終了させましょう。そしてどのノートパソコンでもそうだと思いますが、ウィルス対策ソフトの試用版が付いていると思います。そのソフトをずっと使い続けてもいいのですが、すでに持っていたりフリーソフトで対応するような場合はプリインストールされているソフトについては削除してしまう方がいいかも知れません。この種のソフトは安全にパソコンを使うための重要なソフトです。プリインストールされたものの試用期間が過ぎたまま、ウィルス検知ソフトを無効化させないように気を付けて下さい。

 そして、その他のソフトを導入する前に必ずやっておくべきことがあります。特にDVDドライブを持たないノートパソコンがもし旅先で調子が悪くなったらどうするかということを考えた時、購入時の状況に戻すためのリカバリーメディアをUSBメモリ上に作っておくことです。

http://tadachi.txt-nifty.com/blog/2010/06/sdusbthinkpad-x.html

 このリンク先に、私と同じThinkPadのモバイルパソコンでUSBメモリにリカバリーを取るための方法や、いざという時にUSBメモリから起動してリカバリーを開始する方法について記載があります。他のメーカーのモバイルパソコンの場合でも本体以外にリカバリー用のディスクは添付されず、自分でリカバリー用のメディアを作らなければならないものが特に安い直販品のパソコンのメーカーには結構あります。購入時に自分でリカバリーメディアを作らなければならない場合は、こうした作業は一番最初にぜひしておきましょう。

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 私の場合、16GBのメモリースティックを購入しましたが、このパソコンの場合は8GBのものでもぎりぎり収まりそうな感じでした。でも値段的にそう違いがないようなら大容量のものを買って持っていれば、いざという時のデータの保管場所としても使えます。ちなみに、上記リンク先にはリカバリーメディアを一回作ると二回目以降は別のメディア(例えばDVDドライブをつないだディスク)にリカバリーが作れない問題の対処法についても記載されています。もしもの時はないほうがいいにきまっていますが、最初からこうしたいざという時の対策をしておくというのがまず最初にやっておくことでしょう。

 とりあえず今回はここまでにして、自宅で使うパソコンとは違うモバイル運用でのソフトやデータの扱い方について私のやっている方法をご紹介しようと思います。

4-1 旅行用のノートパソコンに求める条件

 スマートフォンやタブレット端末と違い、パソコンはちょっと荷物として大げさになると思われる方もいるかも知れませんが、車での旅ということであれば一台用意しておいても便利です。

 今回、主に外に持って行くことを目的としてたまたまネット上で見付けたノートパソコンを購入しました。そこで、このカテゴリで外に持ち出すパソコンについて、私が導入したものを具体的に紹介させていただきたいと思います。その前に、一般的に車中泊の旅に持って行くためのパソコンについて考えてみたいと思います。

 モバイル用途のパソコンということですと、まさかデスクトップパソコンを持っていく人はいないと思いますが(^^;)、やはりどんなものでもノート型のものがいいでしょう。まずはウィンドウズがマックかで選ぶことになるとは思いますが、マックの場合そもそも種類が少ないので、ここではウィンドウズパソコンについて考えていきます。一般的なノートパソコンの分類というと、だいたい3つに分類されるのではないかと思います。

・大画面ノートパソコン(15インチ 全部入り ディスクドライブ内臓)
・モバイルパソコン(12インチ前後 ディスクドライブ無しもあり 2kg以下)
・ネットブック(10インチ以下 ディスクドライブなし 低価格だが性能は劣る)

 まず、入門用としても多くの種類が出ている大画面のノートパソコンは、持ち歩きには適さないもののサブバッテリーを搭載している車などでしっかり作業できる場所が確保できるなら、まさに走るオフィスのような形で使うことができます。撮影旅行をされる方が車の中で画像や動画の編集などまでやってしまおうとする場合は、むしろこのクラス以外のモバイルパソコンでは処理能力の点などで不満が出てくるでしょう。そういったことはやらなくても、車内で動画やDVDなどのメディアを鑑賞したいような場合もこのクラスの格安のパソコンを導入してしまうという手もあります。価格と性能のバランスを考えた場合、このクラスのパソコンは探せば性能のいいものでも安く手に入る場合が多いと思います。ただし、パソコン自体の消費電力が高いものが多いので、サブバッテリーなしで長時間運用することはちょっと難しいと思います。

 次に手持ちでも何とか持ち運びができそうなモバイルパソコンですが、これはいい意味でも悪い意味でも3つの分類の中の中間という位置づけです。性能による価格の幅も広く、できるだけ高性能なものを安く買いたいところです。きびきび動き、持ち運びにもそう苦にならないという意味で、私はこのクラスのノートパソコンを買いました。購入時に気を付けたいのは、バッテリーによる連続使用時間でしょう。搭載しているCPUやバッテリーの大きさによっても変わってきますが、カタログ値で7時間とか10時間というのもあります。そういったものなら夜通し使っても走行時に充電しておけば大丈夫ですし、サブバッテリーを設置できないような車で使う場合にはぴったりでしょう。またディスクドライブ内臓のものの場合で、DVDを見続けたり、Wi-Fiを入れておいたままだと電池の消耗が早いですから、節電しながら使うようにしましょう。

 そして、いわゆる小型で価格の安いパソコンということで出てきたのがネットブックというノートパソコンです。画面が小さく拡張性もあまりなく、動作も多少遅いと感じるほどながら、安いものでは2万円以下でも見付けることができる価格に特徴があります。どちらかというとタブレット端末を買おうと思っている方の比較対象になるものかも知れません。しかしながら基本性能が低いということもあり、タブレット端末のようにすぐに起動させて調べるということはとてもできませんが、タブレット端末では別に買わなければならないキーボードが付いていて安いということで、スマートフォンの機能を補完するものとして導入すれば、意外と便利に使えるでしょう。

 ただ、どちらにしても今あげさせていただいた3種類の大きさのパソコンは、円高の恩恵を最も受けている製品であることは確かで、海外生産の直販のパソコンは、重い作業をさせない程度のものでいいなら、どちらにしても予算は5万円ほどあればお釣りがきます。ちなみに、今回私が購入したミドルクラスのモバイルパソコンは3万円程度で購入でき、スマートフォンよりも安く購入できてしまいました。これは、小さなモバイルパソコンが20万円以上していた時代から見ると考えられないようなところです。

 すでにノートパソコンを持っていて、旅行のために新たに買うのはどうかと思われている方もいるかも知れませんが、できれば自宅で使っているパソコンをそのまま旅やお出かけの際に持ち歩くことは盗難や故障の可能性もあり、できるだけ避けたいところです。旅用のパソコンはあくまでサブ的なものであるので、次回からは購入してからのセッティングから始めて、旅の中で使いこなす事を目的にしたパソコンについて語っていきたいと思います。

新東名は災害に強いのか?

 先日の台風4号は私のいる静岡県内を午後7時ごろから翌日の午前0時頃まで居座り、強風と大雨が続きました。そのため、新東名においても新静岡から藤枝岡部の間で通行止めとなり、かなり長い間通行止めになってしまったのです。はっきり言ってこんなに簡単に通行止めになってしまうのかとびっくりしたというのが正直なところです。

 新東名ができてさんざん言われてきたことの一つに、新東名は東名高速道路のバックアップとして機能する道路であるので、財政が逼迫する中でも工事が進められたという事があるのではないかと思います。特に地震による津波が東名高速を襲ったらどうなってしまうのかという事を想定した場合、やはり二本目の東名は必要だという結論になったのでしょう。

 今まで静岡周辺に台風が接近したような場合、特に海沿いを走る東名富士インター~清水インターが高波の影響で通行止めになることが多く、その際の迂回路となる国道一号バイパスも東名高速に並走する興津~由比間のみとなります。国道一号バイパスと東名高速道路は交差する部分もありますし、高潮や津波などでこのルートが丸ごと通行止めになってしまったら、全く迂回路のない状況で多くの車が行き場所をなくす恐れが今まではあったのです。

 今回の新東名は御殿場から三ケ日までと限定的な開通ですが、高潮の心配のない山側のルートを通ることで、津波の被害は避けられ、当初の目論見通り東名高速のバックアップ道路として機能すると思われます。しかし今回のように大雨の影響を受けて簡単に通行止めになってしまうという事を考えると、地震でない状況においては新東名がバックアップ道路にならない可能性もあるかも知れませんね。

 というのも、静岡県内で大雨になる場合、海に面した平野部よりも新東名の通る山間部の方が確実に多くの雨量となってしまうからです。山を削って作っている場所も多いとなると、道路脇の斜面が土砂崩れを起こし、高速道路内に土砂が流れ込んで長い期間通行止めになるような状況もありえます。最悪の状況として台風が直撃したり梅雨時の梅雨前線による雨が続くような場合、海側の東名高速は高潮の影響で通行止めになり、山側は土砂崩れで通行止めになってしまうという事も十分に考えられるのです。

 今、東名と新東名への乗換えポイントは御殿場・清水・三ケ日の三ヶ所ありますが、大雨洪水警報が静岡県に出た際には東京方面からでは御殿場から富士を通り、清水までは新東名で行っても、そこからは東名高速の方に乗り換えるか、静岡県内を横断する国道一号バイパスを進む方が無難だと思います。西から来る場合でも、とにかく最初に紹介した清水~富士間を何とかして通り抜けることを第一に考え、途中は臨機応変なコース設定をするのがいい場合もあります。

 今のところ、新東名では土砂崩れに走行中の車が巻き込まれることを避けるために多少厳しい時間雨量の基準で通行止めにしているのだそうです。そのため、十分走れそうな状況でも通行止めになってしまう場合も考えておきましょう。走行中に激しい雨に遭われた場合はハイウェイラジオやハイウェイテレホン、そしてインターネットによる状況の把握をしながらルートを決めるようにし、くれぐれも無理な走行は控えるようにしてください。

報道機関のツイッターに望むこと

 昨日の台風から変わった温帯低気圧について、私のいる静岡市周辺では大きな被害はありませんでしたが、昨日は別の件でひどい目に遭いました。午前中に用事を済ませようと車で静岡市中心部へと向かったところ、明らかにいつもと違う感じで渋滞にはまってしまいました。

 渋滞とは言っても車は動いていたので前の車に着いて進んでいったのですが、静岡駅周辺のとある場所に来た時、その渋滞の原因がわかりました。大きな会社や飲食店の連なる場所に続く道路が警察や消防によって封鎖されていて、周辺に大勢の野次馬がでていました。本当は通行止めになっているところを通って目的地へ行きたかったのですが渋滞に巻き込まれながらの大回りを余儀なくされ、それでも何とか駐車場にたどり着き用事を済ませてきました。

 用事を済ませている間けたたましいサイレンの音は聞こえるものの、現場で何があったかは全くわかりません。テレビやラジオも通常の放送を続けていますし、こういう時こそスマートフォンを使って地元マスコミのニュースサイトにアクセスすればわかると思ったのですが、載っているのは前日のニュースばかり。それならばツイッターを見ればわかるかなと思い新聞社やテレビ局のトップページ経由で公式ツイッターの内容をいろいろ見てみたのですが、どの報道関係のアカウントにも全く何も情報は載っていませんでした(^^;)。

 上空には報道のものであろうヘリコプターがけたたましい音をたてて現場に留まっていますし、銀行の周辺なので強盗か通り魔かなどという想像もできましたが、ひょんな事で情報が入ってきました。現場周辺をぬけてきた知り合いにたまたま会ったからで、その人の言うことには「爆破予告があった」という事でしたが、この情報は後から検証すると少々違っていました。改めてツイッターのアプリを開き、現場から報告している人たちのツイートを見てみましたが、爆発物が仕掛けられているという情報に混じって、その知り合いの方が話した内容と同じ、爆破予告の電話があったので騒いでいるという内容も見受けられました。

 結局のところ事の真相を知ったのはお昼前のテレビニュースで、銀行の中に爆発物のような不審物が置かれているのを守衛の方が発見し110番通報し、現場に警察や消防の他、爆発物処理班が不審物を運び出すまで周辺の道路を封鎖していたということなのでした(実際は爆発物を模したもので、爆発する危険はないという悪質ないたずら)。それと同じ頃に今回の事件の舞台となった銀行の本部に爆発物を仕掛けたと電話があったということも事実のようでした。つまり、どちらの情報も間違いではなかったわけですが、どちらか一方の情報だけを見た場合は状況判断を誤ってしまう可能性があるということですね。

 だいたい午前9時半ごろから警察がやってきて、不審物を持ち去ったのがだいたい11時30分ぐらいだったということで、およそ2時間半この件に関する正確な情報が得られなかったことになります。ニュースを見てから改めて地元新聞社のツイッターアカウントを確認したら、テレビニュースと同じような時間に初めてこの事件のことを触れていましたが、不審物を持ち帰って現場の封鎖が解かれたのを確認したかのように、全て終わってから情報を出すのならツイッターでわざわざ発信する意味がないのではないかと強く思った次第です。

 交通事故や火事の場合なら見ればわかるのでわざわざ報道機関が即時ツイートなどしなくてもいいと思いますが、今回のように相当現場に緊張感があるものの、そこで何が起こっているかわからない状況というのは本当に恐ろしいものです。爆発物らしいものが中にあるとわかれば、現場周辺に人は集まらず遠巻きに眺めているような感じになると思うのですが、何もわからずに近づいて被害に遭うような状況も考えられます。今回の場合はツイートの内容を真に受けた場合、中に爆発物がない爆破予告のみというようにも受け取れてしまうので、やはり現場からの実況のみで軽々しく情報を鵜呑みにしてしまうことは危険な面もあります。

 従来の情報網では現場周辺の口コミを頼るしかないような状況であっても、今のスマートフォンを持つ人が多い状況ならば、地元の報道機関ならもう少し迅速で正確なな現場報道ができたのではないかと思うのですね。中の状況がわからなくても警察や消防が爆発物処理班と一緒に現地に入り、周辺道路を封鎖しているという事実関係だけでもツイートしてくれれば、それを見た人であればやみくもに現場に近寄ることもなく、私が聞いたような断片的な情報を真に受けてしまうこともなくなります。きちんとした情報が確認できるまでは公式に出したくないという理屈はわかりますが、それ以上に事実誤認のツイートによって現場におけるパニックやデマが発生する可能性もあるわけですから、信頼できる報道の情報こそ迅速であってほしいと思います。

JAFが販売する trangia ストームクッカーS

 最近は車のロードサービスといってもさまざまなところで手掛けるようになりました。価格を主にして比較する場合、この分野では老舗であるJAF(日本自動車連盟)が必ずしも一番いいとは言い切れなくなってきたのも事実です。

 しかし私は長いことJAFの会員になって続けていますが、サービスを受けることにかかる費用だけで比べることができないメリットというのも感じています。毎月会報である冊子、JAF Mateが自宅まで届くのですが、日本全国の観光案内や車の運転に関する記事などは安全な運行をするためにそれなりに役に立ちます。

 多くの方はそれほど注目されないかも知れませんが、会報の後ろのほうに通販のページがあります。この中で普通に売っているものとは微妙に違う、JAF独自の製品が混じっていることがあり、意外と食指を動かされることがあります。私のブログで紹介させていただいたアルコール燃料を使った調理器具「アルポット」はJAF経由の通販で買いました。一般的に売られているものは赤や緑色に塗装されていますが、JAFのものは塗装なしのステンレス製で、塗装がはげることを気にしなくてもいいので今も気に入っています。

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 先日自宅にやってきたJAFの会報に、アルコール燃料を使った調理器具の中ではアルポットと双璧をなすトランギアのストームクッカーのセット(Sバージョンだと思われます)が掲載されていました。知らない方が見たら登山用品店で売っているものと同じものをわざわざこんな通販で買うなんても思うかも知れませんが、このモデルはちょっと違います。

 まず第一に、日本で売られているストームクッカーはケトル(ヤカン)が省略されていることが多く、ヤカン付きのものはアルコールストーブ以外、全てのパーツがノンスティック加工されたブラックバージョンで値段も高めです。私の購入したストームクッカーは海外から個人輸入されたものをオークション経由で入手したものなので、誰でも簡単に買えるというものではありません。今回のモデルもJAFのオリジナルモデルという事らしいですが、こうしてヤカン付きの安いストームクッカーが安心して買える状況になったのは嬉しいことです。

 また、このセットには普通なら別売りの収納袋まで付いています。単なる袋ですが改めて購入する場合には定価として1,000円ほどの値段が付いていますので、本体自体は9千円といったところでしょうか。店頭と違って値引きは全くありませんが、JAFの会員だけでなくネット通販で誰でも購入できるようですので、興味のある方はネットで検索してJAFの通販ページを探してみてくださいね(^^)。

スマートフォンをカーナビにすると

 その昔、車での旅行にはロードマップが付きものでしたが、今や多くの車にカーナビが搭載されていたり後付でポータブルタイプのものを導入している場合が多いと思います。

 かくいう私も、以前このブログで紹介したソニーのゲーム機PSPをカーナビとして使っていて、このカーナビ自体は今売られている最新のポータブルカーナビとはかなり劣る部分もあるのですが、それでも住所や電話番号を入力してヒットすれば問題なく目的地までへの道のナビゲートしてくれるのでやはり便利です。

 そうした便利さとは裏腹にどうしようもないことがあって、それが年々新しくなる地図情報を更新できないことです。市販されているカーナビ専用機でも、常に今の道の全てを網羅しているわけではなく、新たな地図が販売されるのを待ち、決して安くはない更新地図を追加で購入しなければなりません。こうして私がブログを書いているうちにもどんどん地図の内容は変わっていくわけで、どこで妥協して地図を更新するかというのがカーナビを使っている人にとっては悩むところだろうと思います。

 私のブログでは新東名が開通した直後に静岡県内にあるサービスエリアを一般道から巡ってみたのですが、実際に行きつくまでには一部カーナビが役に立たないところがありました。元々の地図に新東名やサービスエリアへが記載されていないのですからそれも仕方がありません。これからカーナビを購入される方については新東名周辺の道路がちゃんと更新された地図が搭載されているかというのを確認した方がいいと思いますが、困ってしまうのが更新前の状態で新しいカーナビを購入した場合でしょう。下手をすると新東名の入口までの道もナビゲートできないということですから、新たにお金を出して地図を更新するしかないのかと思われる方が多いでしょうが、別のアプローチをする手もあります。

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 新東名開通当初は未対応だったものの、グーグルが提供しているマップにおいては、きちんと新東名が出てくるようになり、グーグルマップを使ったナビゲーションが可能なアンドロイド搭載のスマートフォンでは、携帯電話会社へのデータ通信量は必要ですが、ナビを使うために追加の料金を請求されることはなく、スマートフォン上でナビゲーションを利用できます。写真はグーグルマップの検索に「NEOPASA清水」と入れてみたところです。検索された結果は、サービスエリア内部の「ユナイテッドアローズ」の店舗が検索されました。

 androidのスマートフォンを使ったカーナビは、私の使っている最大128kbpsのIIJmioのSIMでも問題なく利用することができます。しかし、携帯電話の電波が届かない所ではgpsの信号は受信できてもネット上からマップデータを取得することができないので、一部使えない場所が出てくるのが問題と言えば問題でしょうか。

 それでも、スマートフォンが3Gで使える環境にあるのなら、今使っているカーナビの補助として使うだけでも役に立つスマートフォンをカーナビにする価値はあるでしょう。スマートフォンを車に固定する器具も多く出回っていますので、今あるカーナビとの併用を考えてみるのもいいかも知れません。