月別アーカイブ: 2016年8月

AbemaTVはモバイル環境でどこまで見られるか

2016年の台風10号は複雑怪奇な進路を取り、沖縄方面へ抜けるかと思ったのですが、向きを急に変えて東北地方に上陸ということになってしまいました。そんな情報を逐一入手したいという場合、テレビの前にかじりついていたり、常に高速ネットがつながっている自宅内だったらいかようにも情報を入手する方法はありますが、外に出ている中で同じように情報を得ようと思った場合、なかなか難しいというのが正直なところです。

ワンセグが見られるスマホなら、データ通信が最悪できなくてもテレビと同じ情報を得ることができますが、ワンセグ受信も場所によってはできなくなる可能性があります。また、テレビの場合はいつでも見たい情報を流しているかどうかもわかりません。最善の方法という意味ではワンセグだけではなくモバイル通信でも使えるインターネット放送がどのくらい使い物になるのかという事を利用するSIMカードの組み合わせで確認しておいた方がいいように思います。

ちなみに私がメインのスマホに入れているSIMカードはワイヤレスゲートの最大3Mbpsまで無制限で使えるというものを今も使っています。遅いとか色々ネットでは言われているSIMではありますが、専用アプリで静岡市内のお昼前に速度を計ってみたところ、

・ping 44ms
・ダウンロード 2.63Mbps
・アップロード 2.70Mbps

と意外にも契約当初に近いスピードが出ています。ただ、この数値はあくまでアプリを使って計った数値というだけで、特定の動画閲覧アプリからの速度を制限する可能性もありますので、これでYouTubeでもネットストリーミングでも十分に使えるというのは早計でしょう。ということで、いざという時に使えそうで、いつ見ても常に必要な情報を流してくれそうな「AbemaTV」の番組の中でも、特にニュースチャンネル「Abema News」と天気情報の「SOLiVE24 ch.」についてどこまで見られるか調べてみました。

ちなみに、再生の設定であえて「最低画質」を選んでみましたが、「Abema News」の方は電波状況によってはかなり頻繁に画面と音声が途切れ、ニュース自体が飛んでしまうような事もありました。ただ、この「Abema News」は24時間放送している関係から、一応そのまま付けっぱなしにしておけば、時間を置いて同じニュースが読まれるため、一通りのニュースは確認できますが、他のチャンネルも同じように途中で止まると思いますので、さらに画質を落としてもいいのでもう少しスムーズに再生できるようにしていただけると有難いのですが。

次に「SOLiVE24 ch.」ですが、「Abema News」と同じならこちらも途中で途切れてしまいそうですが、実はこの「SOLiVE24 ch.」はスマートフォンアプリやニコニコ動画などでも配信されている関係か、全体的に粗い画質で放送されているためか、多少の途切れは出るものの、ワイヤレスゲートのモバイル環境で見ていても何とか見られるだけのクオリティは保たれていると感じました。

先日のエントリーでBSデータ放送のch910で放送されているものが2016年9月30日24時で終了することを紹介しましたが、とりあえずドコモのLTEが生きている限りは、何とか私のワイヤレスゲートのSIMカードのクオリティでも見られることがわかりほっとしました。ただ、今回の台風においても東北地方の一部で、携帯大手3社が全て一部の地域で通信障害を起こしたという話も出ています。

さらに今回の台風でも広い範囲で停電が起こったということもあり、そうなると自宅でのネットも使えなくなってしまいます。通信障害が出なかったとしても、モバイル通信において本当に大きな災害になって多くの人のアクセスが集中した場合にどうなるかという不安も出てきます。外出中にワンセグが使えずモバイル環境しか使えないような場合でもNTTdocomoのデータ通信がダウンしない限り何とか「SOLiVE24 ch.」は見られるわけですが、モバイル通信も使えない時のことを考えて、さらに別にラジオから情報収集する用意もしておくこともおすすめしておきます。

もし何とかLTEのモバイル通信が通常時と変わらずに使えたとしても、契約している内容によっては満足にAbemaTVが見られない可能性もありますので、その点についても知っておいた方がい感でしょう。現在契約しているプランが、3GB 5GB 7GBなりの月間の高速クーポンに制限のあるタイプのデータ通信プランを使われている方は、最低画質であっても見続けているとかなりの高速クーポンを消費してしまいますので注意しましょう。また私のようにMVNOの高速通信の無制限プランを使っている方でも、利用される場所に多くのユーザーがいたり、利用する時間帯によってはMVNOがうたっている高速通信ができなくなる可能性もあるので、その点は重々承知の上で利用するようにしましょう。

ちなみに、私のワイヤレスゲートの最大3Mbpsというプランはデータ通信のみなら月額1,680円と格安なので、今回紹介したようにうまくはまれば安い料金でこうしたサービスも使うことができるようになるかも知れません。他社の高速データ無制限プランにおいても、すでに利用している方はいざという時のためにLTE通信でどの程度動画ニュースを見られるのかを確認しておくようにしていただきたいです。

また、あえて動画がいらなければ「radiko」や「らじる★らじる」のようなラジオの内容をそのまま聞けるアプリを使えば、たとえ高速クーポンを使い切り低速制限が行なわれている場合でも安定してラジオをデータ通信で聞くことはできます。MVNOの中でも最安と言われる298円/月のロケットモバイルの低速無制限プランでもラジオ聴取だけなら問題なく使えますので、動画はいらないと割り切るならそれはそれでいいのではないでしょうか。

ドローンの配達業務 実用化のゆくえ

もし私に数ヶ月単位で休みが取れるようなら、もちろん車中泊の旅もしたいですが、さらにゆっくりと立ち止まりながら原付バイクを利用しての長距離ツーリングなんてのも面白いのではと思っています。ただ、肝心なのがどのバイクを選ぶかだと思います。ホンダのスーパーカブは信頼性もあり、長距離を走っている愛好者の方はネットでも多く見付けることができますが、よほどスーパーカブ好きでないと大変だなと思ってしまいます。カブで旅するテレビなどを普通に見ていてこれを旅行に使えたらなと思うものに、よく街中で見掛けるピザの宅配用のバイクがあります。

具体的にはヤマハのギアというよく新聞配達の人が使っているバイクに細工して荷台を載せるという方法もありますが、デフォルトのまま使うことを考えると、ホンダのジャイロキャノピーという原付バイクでしょう。後ろの荷台に乗っているピザが入るトランクルームが大きいのである程度無造作に放り込んでも大丈夫そうですし、急な雨になっても屋根とフロントカバーおよびワイパーまで付いていますので、合羽を付けるにしてもずぶ濡れになりにくくかなり快適に走れそうです。

燃費もスーパーカブの定速30km/hでのカタログ燃費110km/lにはとうてい及ばないですが、おおよそその半分の54.5km/lとなっています(ジャイロキャノピーのカタログ値)。一人で景色を楽しみながら移動するなら車よりもこういうバイクで回ってみたいですが、何より新車の価格が60万近くするというのがネックになります。中古だと恐らくピザ宅配用で走り切ったものしか出て来ないと思いますので(^^;)、程度のいいものが見付かれば欲しいと思いつつなかなか見付からないでいます。

本当に、原付バイクというのはピザの宅配をするためには日本の交通事情に合った乗り物なんだなあと思うのですが、そんなピザ業者の雄、日本にもお店があるドミノ・ピザでは、宅配用に今真剣にドローンを使うことがニュージーランドで検討されているとのニュースが先日ありました。会社の幹部の話として、

「2キロの商品を届けるのに2トンの車を使うのは意味がない」

というエコに配慮したと思われる言葉がニュースの中で紹介されていたのをラジオで聞きました。しかし日本では車での宅配というのは聞いたことがなく、原付バイク活用することで環境にも配慮していると思っていましたので、ニュージーランドでは原付バイクを宅配で使っていないのか? と思ってしまいました(^^;)。中距離や長距離の宅配ならもう少し排気量の大きいスクーターを日本のバイクのように仕上げて配達に利用した方が車で配達するよりかなり燃料の節約になると思うのですが。

無人で自動運転によるドローンがピザの配達をするようになれば確かにピザ屋さんにあるバイクおよび配達員もいらなくなり、経費もかからなくなると思いますが、やはりそんな単純なものではないような気もします。もし日本で導入する場合は、やはり熟練した配達のバイトの人がバイクで届けた方が早く正確に届くのではないかと思うので、まだ日本ではドローンが配達するような光景は見られないかなとも思いますが、可能性はあるかも知れません。

というのも、日本には原付バイクを持ってしても行けない場所というのは存在します。郵便物の配達では歩いて山道を配達する地域もありますが、バイクにドローンを積んで近くまで行ったら、人が操縦して集会所なり個人のお宅まで操縦して届けるというような事はやり方によっては可能かも知れません。この場合は近くまで原付で行って、ドローンはあくまで補助的に使うことになりますが、人が操縦して相手に渡るまでモニターできているということは、荷物を届けるという事についてはより高品質なサービスになるでしょう。また、もしカラスやトンビなどの鳥に体当たりされて墜落した場合でもすぐに対応策が打てるでしょう。

同じようなケースとして、河原でバーベキューをやっている人のところまで歩いて降りて行かずに、道路上からドローンで河原まで届けるような事も考えられます。こういう事はバイトの人のスキルが必要になりますが、実際にこうしたサービスを行なったらドローン操縦のスキルも得られるということで、人気のバイトになるのではないでしょうか。

ドローンの活用の仕方として災害時に不通となった道路を通らないでもドローンで直接必要な物資を届けるという構想がありますが、ドローンと支援物資を用意できても、肝心なドローンの操縦者を確保できるのかという事もあるでしょう。もし日常的に操縦技術を訓練し、さらにドローンを使って物資を運んだ経験者がいれば、例えば災害派遣用員としてのもしもの時に社会貢献のための行動要員として働くことも期待できます。

今回はたまたまニュースがあったのでピザの宅配の話にしましたが、あのビザ宅配用のバイクの荷台にはドローンもうまく収まりそうですし(^^;)、バイクとセットにしたドローン配達のサービスが日本でも利用可能になれば面白そうですね。

青春18きっぷと車移動との組み合わせ

この夏、最後のお出掛けに行ってきました。いつものごとく車とJR普通列車を組み合わせての旅です。ただ、今回はちょっと出掛ける前の不安がありました。出発前日の天気がすさまじく、新幹線だけでなく在来線の一部も大雨のため停まってしまっていたのです。これは、週明けに本州に近づくと予想されていた大型台風、台風10号の影響があり、昨日の今日ということで大気の不安定さは増し、いつ大雨になって電車が止まってしまうかわからなかったのです。

行き先は毎年この時期に定例の集まりがある京都で、青春18きっぷで日帰りの予定にしていて、何とか行きはたどり着けると思いましたが、問題は帰りです。前日は東海道線が菊川と金谷の間で止まってしまったため、静岡方面のどこから電車に乗るのがいいのかということをまず考えました。

全く天気の心配がない場合には車で西焼津駅まで行き、一日300円の舗装されていない駅近くの駐車場に停めて、そこから電車に乗るのがセオリーなのですが、もし帰りに同じ区間で止まってしまったら目的地を前にしていつ動くかわからない電車の中で長い時間待たなければなりません。ただ、前日は結局静岡と浜松の間で不通になったので、どこで乗っても大差はないのかも知れません。ただ、ここのところ掛川を含む牧之原地域で雨が降りやすくなっているので、掛川よりも先まで車で行ってそこから乗る方がいいかなとも思えてきました。

東海道線を青春18きっぷで東京から大阪方面まで旅をした方ならおわかりかと思いますが、普通列車の旅のどこがきついかと言うと、首都圏に入ると追加料金で乗れるグリーン車が連結される沼津駅から西、名鉄など私鉄と競合することにより快速や新快速の走る浜松から東、つまり沼津~浜松間をいかにしてやり過ごすかということがあるかと思います。この区間は下手をするとトイレも連結されない電車に乗る場合もあり、他の区間の快適さを知っている人にとっては地獄の区間と言ったら言い過ぎかも知れませんが、とにかく厳しい区間になっています。

そこで、私のいる静岡市周辺から車で1時間くらいで行けて、さらに駅前に安く停められる駐車場がある駅をリストアップしたところ、愛野駅が浮かびました。今回は始発に乗って出掛けることにしていたので、駐車場には大きなイベントがない限り入れないことはないだろうと思っていました。ちなみに、愛野駅というのはサッカーワールドカップの時に作られた競技場の「エコパ」の最寄り駅です。

愛野駅の浜松方面始発は午前5時50分でしたが、自宅はかなり早くの午前4時過ぎに出ました。これはもしもエコパで何らかのイベントがあって駐車場が埋まっていた場合、さらに西の豊田町駅まで移動する余裕を持ちたかったのと、途中のコンビニで朝食とコーヒーを買ってコーヒーはマイボトルに移して旅の途中で楽しもうと思っていたからです。

幸いなことに道中にあった道の駅掛川にセブン-イレブンが入っていたため、そこでパンとコーヒーを買いトイレ休憩をしながら愛野駅に向かいます。駅に着いたのはだいたい午前5時30分ごろで、何とか駐車場にも明きがあったのでラッキーでした。

愛野駅にやってきた静岡駅始発の電車はボックス席の編成になっていて、十分座れるだけの席がありました。ここからだと豊橋まで1時間といったところで、今回全く問題なく魔の区間を通過することができたわけです。

ただ、最大の懸案は帰りにあります。京都での用事は昼から夕方まであるので、夕方から夜に大雨になるか、なるとしたらどの区間で降るのかによって、進みたくても進めない状況にもなりかねません。一応は京都で長く停まってしまったための食料と水を用意して帰りの電車に乗り込みました。

天気は相変わらず良くはありませんでしたが、すでに京都駅のホームに立ったとたん、神戸線で何かのトラブルがあったようで、時刻表通りなら18時1分発の新快速が10分の遅延になっていました。幸い補助席に座っていくことができましたが、10分という遅れは大きく、米原に到着したものの次に乗る予定の電車は待っていてくれませんでした。

およそ30分待ってようやく出発するかと思った新快速も後から来た列車を待って5分程度ですが出発が遅れるなど、ふんだりけったりです。京都から乗った新快速の遅れがわずかだったらうまく次の列車につながったのでしょうが、これでだいたい最初のもくろみから変わって30分くらい到着が遅れることになってしまったのです。

幸いにして次の大垣での乗り継ぎの列車には間に合った上にがらがらで、ここでようやく遅い夕食をいただくことができました。大垣からの新快速は浜松行きのため、愛野駅に車を置いた私としては、浜松で乗り換えても5駅と十分我慢できる距離で、そこから自宅までは自分の運転する車で行くということになっても、浜松から静岡までクロスシートで行かなければならず、愛野駅のように1日300円で駐車できるところなどありませんから、やはりここまで車で来ておいて正解でした。

今回のお出掛けは一番心配していた天候による列車の遅延がなかったのは良かったのですが、これが関東地方の首都圏を間にはさむとなおさら人為的に列車がストップする可能性も出てきます。今回利用した青春18きっぷは日付けが変わって次に到着した駅までしか当日中のスタンプで乗ることはできません(首都圏の一部地域については終電まで乗れる場合もあります)。予定を立てている段階から日付が変わるぎりぎりで最寄り駅に到着するような形になると、今回の私が遭遇したような一つの列車遅延だけでも当日帰り不能になってしまうかも知れません。

基本的には現地の予定を前倒ししても早い時間の電車に乗って帰ってくることが基本ですが、どうしても現地にぎりぎりまでいなければならないというような場合は、安く駐車できる駅に近い駐車場のある駅を探し、車との合わせ技で現地滞在時間を増やすこともできますので、参考にしていただければ幸いです。

ワンセグ搭載のスマホ・タブレットが意外なトラブルの元になる?

自宅にすでにテレビがある世帯ではあまり関係ない話ですが、単身で引っ越しをしてまだ家具もそろわないうちに自宅にNHKの地域スタッフが訪問してきて、受信料の請求をされた場合、今まではテレビが設置されていなければその場で支払い手続きをされることはなかったと思いますが、今は違うようです。

というのも、NHKのホームページ内にあるワンセグのページには受信料についての見解が書いてありまして、

ワンセグ受信機も受信契約の対象です。

としっかり書いてあります。つまり、自宅にテレビを設置していなくても、家の中にある携帯電話やスマホにワンセグ放送を受信できる機能があった場合にはテレビと同様の受像機を設置していると見なされ、地上波の契約が必要となるという見解です。

しかし多くの方は常に持ち運んでいる「モバイル機器」であるワンセグ付きの携帯やスマホをきちんと設置していると言えるのか? という疑問を持つ方も多いでしょう。私と同じような疑問を持った埼玉県の人が果たしてスマホのワンセグに受信料を払わなければならないのかという裁判を起こし、さいたま地方裁判所で判決が出ました。

裁判で問題になったのは「放送法64条1項」にある「受信設備を設置した者」に受信契約の義務があるという記述で、最初に書いた通り、ワンセグ機能を搭載した携帯電話・スマホ・タブレットを持つことが「受信設備を設置」したことと見なされるのかという点です。

判決文の中では、つい先日サービスが終了になったばかりのNTTdocomoのスマホ・タブレットの一部機種に受信機が搭載されていたNOTTVのようなマルチメディア放送について定めた放送法2条14号において、明確に受像機の「設置」と「携帯」が分けられているということを示し、NOTTVと同じように利用されているワンセグを設置された受像機とみなすのは無理があるとして、ワンゼグ単体の場合、受信料を払う必要はないとする判決を出しました。

これに対して、NHKは即座に控訴し、受信料の聴取も続けるというコメントを出しています。今後も裁判が続き、ワンセグにおける見解も変わっていくことも予想されますが、とりあえずこのエントリーを書いている現在の段階ではワンセグ単体で受信料を請求されたとしても裁判の判決を受けて正式に断るだけの根拠はあるということです。

ただ、こうしたニュースを知らない人はNHKの言う事を聞いて受信料を払ってしまう人もいるでしょうし、過去にテレビがなくスマホを持っているだけで受信契約をしてしまった人が改めて解約しようとしても、簡単に解約ができず現状復帰には大変な手間がかかります。

今後、ワンセグについての解釈がどう変わるかもわからないので、こうしたトラブルを避けるためには最初からワンセグの付いていないスマホを選ぶ方がいいでしょう。海外のSIMフリーモデルにはワンセグは付いていないことは多いですし、日々のニュースを見たいなら自宅に高速インターネットがあれば、インターネットを使って放送しているAbemaTVでも十分にテレビと同じような情報を24時間を通して入手できますのでおすすめです。

本来は、NHKのみ受信不能のワンセグというのがあればいいと思うのですが、衛星放送のように全国一律のチャンネルで送信されているわけではないので、B-CASカードで見ることができるできないの設定ができるテレビ受信機とは違い、その土地土地でNHKだけ見られないようにセッティングするのは難しいと思います。そうなると、今後家にテレビがなくスマホを持っているだけで受信料を請求され、払ってしまった場合、ワンセグ付きのスマホを売った側の責任についても問題になってくるのではないかという気がします。

これからはMVNOを含め、中古でない新品のスマホとセットで回線契約を売る場合、契約者の意向確認書の中に、このスマホはワンセグ放送が受信できるので、NHKから受信料の請求をされる可能性がある端末であるが大丈夫かという確認が改めて必要になってくるのではないでしょうか。

AR(拡張現実)における効果と慣れ過ぎる危険も

ARという言葉をスマホゲームのポケモンGOによって知ることになった方も多いかと思います。日本語にすると「拡張現実」と言います。目の前にある自分の目で見た現実とは別に、スマホのカメラを通すことで現実の世界の中にあたかもポケモンが現われたような錯覚に陥るかのごとく、現実の世界に組み合わせて仮想のものをつけ足すことで、誰もが当り前にスマホを持つことによってARの世界を感じることができるようになってきました。

この物事を自分の目を通して見るのではなく、スマホのカメラを通してスマホの画面で見るということは、何も付加価格を加えず、スマホの画面に映っている風景だけでも、現実に目の前で起こっていることでもあたかもスマホでワンセグのテレビを見ているような感じになります。こういう感覚がおわかりの方は、例えば目の前で大変悲惨な事が起こっているような場合、現実を直視せずにこれは夢に違いないと思いながら現実を一瞬やり過ごすことも可能かも知れません。

以前のブログで書いた記憶があるのですが、過去の東日本大震災において大きな津波を受けて、その津波に多くの人がカメラを向け撮影した映像が残っていますが、これはもちろん記録として残す使命感に駆られた事はあるでしょう。ただ、その中にはこんな悲惨な状態を受け入れることができず、デジカメやスマホの画面に映ったものを見ながら逃げることで、現実逃避をはかった人もいるのではないかと私自身が想像する部分もあります。

もし私自身が地震に限らず大きな災害や事件に遭遇し、そのあまりの凄惨な現場に動けなくなってしまったような場合でも、その場から速やかに逃げなくては自分自身の生命も危ぶまれる場合もあるかも知れません。そんな時に一つの方法として、その場で起こっている現実を当面は直視せず、スマホのカメラを付けてその画面を見ながら(記録や録画はしなくても)その場から逃げるというのはモバイル機器を介してARという仕組みを使うという、いざという時の避難対策になるのではないかと思えます。私自身そこまでの極限状態になったことがないのでこうしたARの助けを借りないと動けなくなるかどうかはわかりませんが、もしも動けなくなった場合の対策として心の準備だけはしておいた方がいいかなと思っています。

このように、うまく使えば現実を直視せずに済むということで人間の感情を抑えるという助けになるのではないかと思うARですが、これを犯罪行為の中で使うとどうなるかという危惧もあります。これは、過去に実際にあった事件においての話ですが、少年同士でいじめをしていて、それがエスカレートして死に至った事件において報道されたことですが、暴行する様子をスマホのカメラで撮影していたという事が報道されたことがありました。

なぜ凄惨な現場を撮影するのかという心理についてあえて考えてみると、これもやはり目の前で起こっていることを直視することができないからついカメラを向けてしまい、現実逃避をはかっているという風に推測する部分もあります。

こうした行為自体をやめさせるということは難しいかも知れませんが、ARの助けを借りることで罪の意識を軽くするというのはあまりいい事とは思えません。大切なのは、こうしたARを使うことの功罪をしっかり把握した上でスマホを使うようにすることではないでしょうか。

次期iPhoneから端子が消えるとどうなる?

次期のiPhoneと言われるiPhone7にまつわる噂は色々出てきていますが、個人的に注目しているのはついにというか、iPhone自体に防水機能が付くという話があります。ただ、今のままで防水機能を付けるというのは難しいようで、そのために端子そのものを廃止するという話も出てきています。

現状ではアンドロイドのスマホでも端子にキャップを付けて防水機能を付けるものもありましたが、最近では端子のキャップがなくても防水機能を持つものもあります。ただ、そうした技術をそのままiPhoneが使えるということは考えにくいですし、iPhone7には端子がなくなり全てをワイヤレスで行なうことを前提に作られるのではないかという話も出てきています。

Bluetoothによる周辺機器の利用というのは既にキーボードやマウスでは当り前ですが、私もアンドロイドやWindows8,Windows10のタブレットをノートパソコンのように使うために様々なBluetooth接続のキーボードを使ってきたのですが、一つ困ることがあります。

普段使いでは問題が出ないものの、特定の場所で使おうとすると電波が混信するのかキーボードからの入力が暴走してしまい、全くキーボードとしての用をなさなくなってしまうのです。

こうしたことがしょっちゅうあるわけではないのですが、仕事の場などでいつでもどこでも問題なく使うにはやはりまだBluetoothキーボードというのは信頼性に欠けるという気持ちが自分の中ではあるので、今後Windows10のタブレットを購入する場合は電源入力をしながらコードを分岐させてキーボードも有線接続できる周辺機器が問題なく動くものでないと購入する気はしません。しかし、いちいち文字入力に使う時にケーブル接続をするのが面倒ということもあるので、結局は10型以上のタブレットを買うなら、同じくらいの大きさで薄型で軽いノートパソコンに落ち着いてしまうというのが正直なところです。

さて、新しく出るiPhoneの端子がどうなるかはわかりませんが、キーボードについてはさすがに有線で接続している人はいないと思います(^^;)。この事が私のように致命的な問題だと感じる人は少ないと思いますが、今後一切端子を廃止されてしまった場合に考えなければならない問題は2つあります。一つ目は外での充電もワイヤレス充電となるので専用のセカンドバッテリーが必要になるかも知れないということと、もう一つがイヤホンジャックが残るのか消えるのかという事になります。

まず、充電に関することで言うと、アンドロイドでも一部ではワイヤレス充電に対応するスマホはあるものの、なかなか外でワイヤレス充電するというものは見掛けません。そうなると新たなiPhone用のモバイルバッテリーの市場ができるわけで、業者の方には福音でしょうが、ユーザーにとっては散財の元が増えることにもなりかねません。果たして今後どうなるかはわかりませんが、ワイヤレス充電専用品になると別の機器を一切充電できなくなるので、今回もし新しいiPhoneがワイヤレス充電になるなら、無線でも有線でも充電できるモバイルバッテリーが当り前に売られ、その値段も安くなるだけでなくiPhoneに便乗するような形でAndroid搭載のスマホでも普通にワイヤレス充電対応になるかも知れません。

iPhoneの規格変更は過去にもありましたが、その後の周辺機器の動向に大きな影響が出てくるのが必至で、今後もiPhoneを使っている人中心に周辺機器が作られていくならば、そこに向いたスマホを今後は購入する方がいいのかも知れません。非iPhoneであってもこれからスマホを買おうと思う方は、ワイヤレス充電に対応するスマホを手に入れた方がiPhone用のモバイルバッテリーを流用できる可能性があるので、やはり次期iPhoneの動向を見ておいた方がいいでしょう。

次にイヤホンジャックですが、これについては恐らく新たな周辺機器としてイヤホンジャックが付いたBluetoothアダプターが出ると思いますので(iPhoneからアダプターに音を飛ばし、イヤホンジャックにつないだヘッドフォンから音が出るという仕組みです)、高額なヘッドホンを使っている方でもバッテリーのようにまるまる買い替えにはならず、今までのヘッドフォンが無駄にならないという事はあります。ただし、高音質を追究するなら無線による出力だとどうしても限界が出てきてしまいます。

この点についてはBluetooth経由の音という割り切りが必要になるかも知れません。今では気軽にBluetoothスピーカーで音楽をメインに楽しむ人も多くなっていますし、クラウドにある音楽をストリーミングで聞くのがメインになるならそこまで高音質にしなくても楽しめますし、全ての接続をケーブルレスでするのがiPhoneだという風にとらえるのも悪くない気もします。

防水機能が使えるならこのような仕様変更もやむなしと思える方もいるでしょうが、これを書いているのはメインでiPhoneを使っていない人間が書いたものなので、どうしても他人事のような感じになってしまっていないか危惧しています(^^;)。それでも、Appleが新しく出したものについて、いかに快適に使いこなすかというのを考えていくのはAppleの出す製品に魅了された方にとっては常に考えておかねばならないところかと思いますので、この予想が当るか外れるかということも含めて楽しむくらいの余裕があった方がいいのかも知れません。

BSデジタル データ放送のSOLIVE24が終了 その後の個人的対応など

緊急時の情報収集の事を考える場合、どこまでの緊急事態かという事もありますが、物理的に線でつながっているものはまず最初に使えなくなることを覚悟しなければならないでしょう。つまり、無線で長距離のやり取りができ、多くの人が見たり聞いたりできるものの方が、災害に強いと言えるのではないでしょうか。

そんなわけで、このブログでは災害用のラジオについていろいろと書いていることが多いですが、できれば聞くのではなく画面で見ながら情報を入れていく方がいい情報もあります。それが刻々と変わる天気や地震による変化を伝える番組です。

天気図や震度情報だけ出せばいいというものではなくで、刻一刻変わっていく状況をリアルタイムで解説してくれるものでないとなかなか情報を消化できない気がします。これは、テレビのデータ放送をずっと見ていて、文字による情報だけを追って行くのはちょっと難しいと自分自身が感じでしまうからです。

ただ、そうならスマホやタブレットでワンセグやフルセグが使えるなら、停電になっても台風情報や地震情報を見ることができれば問題はなさそうです。しかしテレビの緊急放送というのは見ている側の人が欲しい情報を必ずしも流してくれない場合もあります。

これは、テレビのキー局が全て東京にあることと関係があるかも知れませんが、東京近郊に台風が来ると離れた地域ではあまり台風の影響がなくてもニュースの時間の殆どを首都圏に上陸した台風の話題で埋めてしまうということは地方在住の方なら経験がある話かも知れません。

逆に、地方を襲った災害についての報道が、多くの時間を割いて放送してくれないと不満を持つ場合もあります。もし24時間気象情報を流し続けてくれる放送局があればと思われている方も少なくないかも知れませんが、実はBS放送のデータ放送(BS910)の中で動画付き放送をネットと同時に行なってくれていたのがウェザーニューズ社のSOLIVE24でした。

個人的には大きな地震や台風が来た時にはあえてテレビをBSのデータ放送にしてBS910で見ることが多かったのですが、このBSデータ放送の番組は、2016年9月30日をもって終了することが発表されています。

すでにスマホやタブレットではAbemaTVでSOLIVE24が配信されていますので通常時の視聴には困らないのですが、今後は電話やネットが切れてしまい、電気も切れてしまっても予備バッテリーでBSさえ見られたらSOLIVE24も今までは何とか見ることもできていたのですが、今後は停電になれば自宅のインターネットも使えなくなりますので、モバイル回線でも動画が見られるような環境を作っておかないとSOLIVE24が見られなくなるというのは悲しいですね。もっとも、携帯電話の通信網が切れたらお手上げになってしまうわけですが。

すでに決まったことなのでSOLIVE24が見られなくても情報収集して自分で判断できるだけの代替案を考えなければならないという事になります。基本的にはテレビの情報を参考にしつつ、ラジオの情報も有効活用して目に見える形での情報にするためには、やはり定時にNHK第2で放送されている「気象通報」を聞くかあるいは録音し、自分で天気図を作るというのが情報源が限られている中で今後の状況を判断するには一番いいのかも知れません。

ラジオ用天気図用紙というのはno.1とno.2がありますが、始めて書いてみる方はno.1の方が書きやすいですが、天気図を書くのに慣れてきて、時間を掛けずに天気図を書きたいと思うくらい上達してきたらno.2にすればいいでしょう。しかし慣れないうちは本放送を聞いてそれを記入すること自体も難しい場合がありますので、もしラジオを録音できる環境があれば、台風が来るような天気の場合など気象通報のラジオを録音してからじっくりと天気図を書いてみるのがいいでしょう。一応、最後にリンクを貼っておきますが、できたら最初に購入する場合は、大きな書店へ行って現物を見て確認してから購入することがおすすめです。

翌日の新聞や当時夜のテレビニュースに出てくる天気図と自分が書いたものを比べてみれば、きちんと天気図が書けているのかどうかがわかります。最後の方法はきわめてアナログ的な方法ではありますが、全てがインターネットに集約されてしまおうとしているこんな時代だからこそ、そのインターネットが使えなくなった時の事を考えておくというのもいいものです。

IIJmioがマルチキャリア対応になったことで使えそうなこと

MVNO大手のIIJmioが2016年10月1日より、今までのNTTdocomo回線だけでなく、auの4G LTE回線を使った「IIJmioモバイルサービス タイプA」のサービスを開始するというアナウンスがありました。普通に考えるとmineoの後追いのみだという感じもしなくもありませんが、IIJmioの場合は同じプランでもSIMの複数を増やした場合、同キャリアでなくても違うキャリアを混在させることが可能だとホームページの説明に書いてありました。

これは、具体的にはIIJmioの中で最安の「ミニマムスタートプラン」データ専用プラン月額900円(税抜価格 以下の表記も同様)を契約した場合、2枚目のSIMを使う場合は、さらに月額400円を追加して計1,300円で2枚のSIMを高速クーポン3GBをシェアしながら使うことができるということですが、この2枚のSIMカードにdocomo回線とau回線を混在させることができるということになると思います。

今まではdocomoとauの回線をそれぞれ持つには2回線分契約するしかありませんでしたが、今回IIJmioがこんな形のものを出したことにより、一契約でdocomoとauの2つのキャリアを持つことができるようになるというわけです。

このようにあえてキャリアを分けて2枚のSIMカードを持つメリットというのは、第一にエリアの問題があります。3つある国内のキャリアは使えない場所を無くすために努力していただいてはいるものの、不通エリアを無くすのは不可能です。利用するエリアが決まっている人なら電波が届かない場所には近寄らないようにすればいいのですが、色んな所に出掛けている人にとってはスマホが繋がらなくなることは死活問題にもなりかねませんので、できるだけ穴は塞いでおきたいものです。

NTTdocomoはLTE対応のSIMカードでも3G通信が使え、その中でも山間部に強いと言われる「FOMAプラスエリア」が使えるのはauにはない魅力です。しかしauの方もゆくゆくは3G停波のスケジュールを早目にクリアしたいという感じて事業展開を進めいるという話もあり、4G LTEで使えるエリアは年々充実しています。逆にドコモが3Gでしか繋がらない所でもLTEが使えれば、データ通信を行なう場合にはかえって有利になります。

SIMを使い分けるにはいろんな方法がありますが、スマホ2台という形だけでなく、メインのスマホをauのものにし、docomoのSIMはモバイルルーターで使うことでスマホが圏外になったところでモバイルルーター経由で使うという使い分けができます。どちらのSIMを使っても使える高速クーポンは合計3GBまでですので、いざという時にどちらかのSIMが使えればいいと考えることもできるでしょう。別にdocomoのSIMをメインにしてもいいのですが、モバイルルーターは主にdocomoを対応させているものも多いので、その辺は持っているモバイルルーターが何かによっても変わってくるでしょう。どちらにしても、スマホメインで圏外の時のみモバイルルーターを動かすというのでも十分役に立つでしょう。

さらに、一契約で2枚持ったSIMカードで別々のキャリアが使えるメリットを享受する場合、どちらのキャリアででも通話定額オプションが使えるというのはどちらをメインにするか迷うかもしれません。恐らくauの回線で5分ないし3分定額ができるのは今のところここだけだと思いますので、VoLTE対応のSIMフリースマホや、シムロック解除が可能なauのスマホをメインに使い、圏外対策としてdocomoSIMの入るスマホやタブレットと併用するパターンもあるでしょう。個人的にはメインスマホに組み合わせるのはタブレットを使った方が用途がかぶらないのでおすすめだと思います。

また、このプランを利用してガラケーとスマホの2台持ちをするという方法も使えます。ドコモのSIMならサイズさえ合えばガラケーに差しても使えるので(auのガラケーはVoLTE対応の4Gケータイで、SIMロックしてあるもの以外使えませんのであまり一般的ではないでしょう)音声プランを付けたドコモのSIMカードをガラケーに入れるだけでもいいのですが、オプションを付けて3分ないし5分の通話定額を付けたSIMを通話専用にしてauのスマホと2台持ちにするというやり方もあります。これらの場合、音声プランとデータプランの組み合わせになります。音声プランが1,600円に5分以内定額(830円)3分以内定額(600円)をプラスした上でデータ専用のau回線のSIMを月額400円で増やせば、

・3分定額のガラケー用SIMとデータ通信専用のスマホ(3GBまで) 2,600円/月
・5分定額のガラケー用SIMとデータ通信専用のスマホ(3GBまで) 2,830円/月

となります。通話定額をガラケーで使う場合、プレフィックス通話に対応した設定のあるガラケーでないといちいち電話番号の前に特定の番号を自分で付けてから掛けないと定額にならないので注意は必要ですが、通話専用とデータ専用のSIMを一契約の中でキャリア別で持てるというのはなかなか面白いものです。もちろん上記内容でdocomoやauで2回線をまとめて揃える方法もできますが、それではIIJmioで契約しなくてもいいので、どうせなら違うキャリアで揃える事をおすすめします。

さらにデータ通信だけでなく通話においてもエリアの穴をなくしたい場合は、通話用のSIMが圏外で着信できない場合に、もう一方のデータ専用SIMでも着信できる050から始まるIP電話サービスに加入しておき、データ通信用のSIMが入ったスマホにIP電話のアプリを入れ、その050から始まる番号に転送を掛けておけばいいでしょう。

また、音声通話SIMをdocomo、データ専用SIMをauにすることで、もう一つメリットがあることをご存知でしょうか。私自身も今使っているmineoのau回線ですが、データ通信専用プランにあえてオプションを付けなくてもSMSの基本料金がかからずメールのやり取りができます。逆に、docomo回線をデータ専用にしてしまい、同様にSMSを使おうとすれば、SMSオプションの料金が別にかかってしまいます。もし2台どちらも電話番号を使ってのメールを行ないたいという場合は、通話用をdocomo、データ用をauにしておくことで多少ですが安く2つの回線を利用することができるようになります。

いいことばかりのようなIIJmioのau回線ですが、3Gエリアで使えない以外の制限もあります。他のau回線を扱っているMVNOでもauの通信規制については3日で3GB以上利用した場合にはauの方針で速度規制が行なわれることが知られていますが、IIJmioの場合はそれだけではなく、docomo回線と同じく低速回線で3日366MB以上データ通信を使った場合も規制を受ける対象になるそうです。ただ、こうした規制がはっきりと行なわれることにより、ある程度スピードが安定的に出る期待が持てるという側面もあります。

インターネットを延々と低速回線で流し続けるような用途には向きませんが、使いたい時にしっかりと使いたい速度で使える安定性を求める場合は、やはりIIJmioの優位性が出てくるかも知れません。今回のマルチキャリア化によって、さらなるニーズが生まれてくると思いますので、今回の他社を含めての展開がどうなるかということにも期待してみたいと思います。

日本の卓球は中国に勝てるのか?

リオデジャネイロオリンピックが終了しました。各々の競技に多くのメダリストが出て、それぞれ応援する人は違っていたかも知れませんが、個人的には強化してくれるスタッフもいないまま自らの意志で世界に向けて戦えるだけの環境のあるスロバキアに武者修行に出て、日本では初の銅メダルに輝いたカヌーのスラローム男子カナディアンシングルでの羽根田卓也選手のがんばりにはただただ頭が下がりました。また、卓球競技をかなり前から長く見てきたので、今回の特に男子の卓球チームの活躍には驚いた一人です。

それにしても、やはりというか男子も女子も何と中国チームが強いことかと感じた方は多いと思います。なぜ中国は強いのかという要因の一つには、中国の国技が卓球だからということがあります。国技なので国民の全てが小さい頃から競技として行ない、その中からふるいにかけて代表選手を育成するシステムが社会主義国家ということで、かなり早い段階から作られていて今もそのシステムが機能しているということが言えると思います。

ただ、それだけなら国家ぐるみで強化している他の競技でも中国は躍進するはずですが、卓球については本当に別格のように思えます。実は中国と卓球というのは、その国家の成り立ちによって、巧みに政治的に利用されることを意図して強化されてきたという側面もあるので、決して負けることが許されない特別な競技になったということもあるのです。このブログとは全く関係ないテーマですが(^^;)、これからちょっと歴史をひもときつつ、なぜ中国が卓球というスポーツを強化したのかということをごく簡単に紹介させていただきたいと思います。

話は第二次世界大戦後まで遡りますが、日本が無条件降伏をした後の中国大陸では、国民党と共産党が覇権をめぐって争っていました。国際平和の維持を目的として1945年に設立された国際連合という組織がありますが、原加盟国として国連に加盟したのは二つの勢力のうち、国民党の中華民国で、多くの国が国民党政権を中国として承認するということになりました。ちなみに、中国本土を統治した共産党のグループが中華人民共和国の建国を宣言したのが1949年であるため、すでに国連に加盟している国民党と比べると国際的な発言権というのはまだ弱く、当時の中国はどこかという日本での認識においても、台湾に本拠を置いた中華民国という名前が主だったという時代があったのです。

このように、2つの違った思想を持つグループが一つの地域を代表したいと思う場合、説明したように国際的には別のグループに先んじられ、すでに相手の発言権が強いということになってしまったからには、国交を結ぶ場合にも、先に別グループと国交を結んでいる国があった場合、どのようにして自分の国との親交を結んでもらい、そこから国交を結んでもらえるようにもって行くか苦労することになります。そこで考えられたのが、多くの国々が参加するスポーツの世界を足がかりにして他国との関係を築くという方法でした。そのスポーツで存在感を示せれば、自分達のグループを認識してもらうことができるというわけです。ただ、その方法を取るにも大きな問題があったのです。

スポーツの国際交流の場として大いに注目を集めるのは昔も今もオリンピックであることは間違いありませんが、当時の中華人民共和国は中華民国との関係からオリンピックに出ることはできませんでした。つまり、世界選手権がある競技であっても、それ以上の権威のあるオリンピックに採用されている競技の場合、どれだけ強化しても「真の世界一」を決める場に出られないということになります。

そこで、当時の中国当局はオリンピックには当時採用されていないながらも多くの国がその競技団体に加盟している世界的に普及しているスポーツで、自国が強化すれば世界のトップに立てる見込みがある競技をピックアップしていたと予想されます。その際に参考とされたのが、アジア人の体格でも世界と勝負になる競技ということで、当時の日本が多くの世界チャンピオンを生むなど世界の中で成果を上げていた卓球という競技の情報だったに違いありません。

つまり、中国において卓球が国技となったのは、以上のような政治的な面を含む要因が全て満たされた競技であり、まさに挙国一致で強化した種目だからだと言えるかも知れません。当時の日本はまだ中華人民共和国との国交はありませんでしたが、日本の指導者を迎えたり、独自に研究するなどして中国の卓球も次第に力を付けていきました。その途中で文化大革命が起こり、一時は国際舞台から姿を消しましたが、再度世界の舞台に登場してからはその活躍はめざましく、世界に確固たる地位を築きました。

そんな中で行なわれたのがいわゆる「ピンポン外交」というもので、名古屋での世界選手権の時に日本の仲立ちを受けながらアメリカの代表選手との交流を行なうきっかけを作り、そこからついにアメリカとの国交にこぎつけました。そのような事実の積み重ねにより、中国と言えば中華人民共和国のことだというように卓球という一スポーツでの世界交流をきっかけにして国際舞台に躍り出たという歴史があるのです。中国に暮らす人たちにとって、卓球というスポーツがいかに重要かということがおわかりいただけるかと思います。

中国の人口は13億人と言われていますが、その中から代表選手3人を選ぶということで、いかに熾烈な選考が行なわれるかはおわかりでしょう。中国と言えば賄賂で無能な人が上に立つなんてことも報道されることがありますが、卓球の育成システムの中に賄賂が介在することがもしあったとしたら、それは即代表選手の質の低下につながり、国際試合の結果として現われてきます。よって、卓球の代表選考についてはきわめて合理的に、不正の入る余地が無いということが言えると思います。

さらに、中国の選手層というのは今回のオリンピックを見てもおわかりの通り、代表に漏れて海外の国籍を取ってオリンピックに出た選手が活躍しているように、恐ろしく層が厚いことでも知られています。そんな国ですから、万が一にも覇権を譲らないようなきわめてえげつない代表選手の強化策も取られています。

例えば今回、日本の水谷隼選手が団体戦で中国選手から勝利し、個人戦でも金メダリストから2ゲームを奪うなど善戦しましたが、そこでの水谷選手の戦術や動きは即座に分析され、水谷選手の現在の強さを持ったコピー選手の育成が今後更に行なわれるようになるでしょう。それだけの人材は中国にはそろっており、世界選手権に出られない選手の中にも水谷選手に匹敵するだけの身体能力とセンスを持った選手がいるなら、サーブから打ち方まで全てを水谷選手のようにプレーできるようにしたところで、代表選手の練習パートナーとして中国が他国に負けないための駒として使われます。

もっとも、こうして作ったコピー選手が代表選手として期待された選手より強くなってしまい、コピー選手自身が代表選手になってしまうケースもあります。そうなると水谷選手以上のプレーをする水谷選手が中国チームに存在することになってしまうわけです。さらにサーブをバックハンドで直接強い回転を掛けて打ち返す「チキータレシーブ」のようなヨーロッパで開発された技術についても独自の改良を加えてすぐに自分の使える技術にしてしまうなど、全てにおいて一番を目指すのが中国の卓球です。中国選手に勝つことがいかに難しいかということがおわかりになるかと思います。しかし、希望もあります。

紹介したコピー選手というのは対処療法でしかないわけで、常に新しい技術や戦術を求めて変化することを繰り返していけば、そのうち対処できないで潰れることも考えられます。ただ、中国の育成システムを考えるとその中から選ばれた代表に勝つのは至難の技かも知れませんが、定期的に中国選手に勝つための強化を日本チームも行ない、まずは当たるとどうせ負けるだろうと思う意識を変えていくことが大事だろうと思います。ただ、そうした意識改革ができる素地を作った意味で、今回の日本男子チームは大変素晴らしかったと思います。リオが終わったばかりで何ですが、次回の東京大会に期待しましょう。

やっぱり防水スマホは必要なのか?

昨日(2016年8月21日)東京サマーランドで発生した、プールに遊びに来ていた10代から20代の女性がとある男性らしき人にカミソリのようなもので体を傷つけられるなどして、8名が軽症を負ったという事件は、スマホに配信された「Line News」で始めて知りました。たまたまその時は高校野球を見ていたのですが、ニュース速報的なものは流れませんでした。

その後、このニュースをテレビで報道しているものを見ていたのですが、テレビ局の方で事件が起こった時に場内にいた方に電話取材したところ、驚くことに犯人はまだ捕まっていないにも関わらず、営業は普通に継続されており館内においてもこの事件についてのアナウンスはなかったということです。この情報はあくまで大勢訪れていた利用客の一人の感想でしかないので、実際はもっと多くの人が詳しい事を知っていたのかも知れませんが、施設側の告知が場内にいる人全てには伝わらないということを示してくれているのではないかと思います。

すでに犯人は確実に館内の外に逃げたということがわかっているならその旨をアナウンスしたり掲示するべきだと個人的には思うのですが、あくまでパニックを防ぐために事件の事を知らせていないのかと好意的に取ることもできるものの、自分の安全を守るのはあくまで自分なのですから、やはり最低限の情報を多くの人がわかるように出して欲しいというのは正直なところありますね。

施設の方では事件の発覚を受けて帰るために施設を出る男性を中心にかばんの中をチェックすることもやっていたのだそうですが、このニュースを知らない人からすると何が起きているのかすらわからない中、荷物検査をされた方もいるかも知れないわけで、あまり気持ちのいいものではないでしょう。

こんな事例を目の当たりにしてしまうと、さすがにプールに入る時にスマホを持ってプールに入るのは難しいとは思いますが、プールサイドに防水機能があるスマホを持ち出して、熱中症に関する情報やニュース速報のような自分の生命を守るために必要なニュースをリアルタイムに入手することの大切さを今さらですが思いました。

SIMフリーの格安のスマホの中には、防水の機能がないものもありますので、市販のアクアパックのような防水ケースに入れてプールサイドに持ち込むのも一つの方法です。自宅にいる時とは違い、テレビやラジオを常に鳴らしておくこともできない中、頼りになるのはやはりスマホに届くニュースであるということは確かです。プールだけでなく海や湖など水辺へのお供には防水機能付きのスマホを用意することも考えなければならないでしょう。

さらに、こうした事件報道とは違う最新の気象情報についてもスマホを使えばGPSを使って現地の天気が今後どうなるかという事までリアルタイムに入手することができますので、台風の進路がわからないままレジャーに出掛けることがないよう、今後お出掛けされる方も十分にお気を付け下さい。