ラグビーワールドカップは日本チームの活躍もあってかなり盛り上がっていますが、一昨日の対アイルランド戦というのは、その前のアイルランドの対スコットランド戦の強さというものをテレビから見ていたこともあって、前半で試合が決まってしまわないようにと思いながら見ていました。
結果は多くの方々がご存知の通り、まさに「静岡の衝撃」と後々語り継がれそうな試合でした。私はテレビ観戦でしたが、試合終了後もその余韻を楽しんでいたいと思った時、テレビはまさかの光景を映し出しました。
後日調べたところ、ネット上で静岡県の出した資料「ラグビーワールドカップ 2019 エコパ周辺おもてなし 実施運営業務委託 仕様書」を見付け、最寄り駅周辺やスタジアム周辺での様々な企画内容について書かれていたのですが、その中にあったのがスタジアム周辺からの「花火の打ち上げ」でした。
ですから、今回打ち上げられた花火というのは急遽日本の勝利によって決まったものではなく、静岡で行なわれる試合で花火が打ち上げられる事というのは事前におもてなし事業として決まっていたものだったということになります。
実は静岡県の中でもスタジアムのエコパがある袋井市というのは毎年8月に行なわれる「ふくろいの花火」で、今年は約2万5千発が打ち上がる全国でもかなり大きな花火大会です。そうした花火で町おこしという土地であるだけに、試合終了後に打ち上がった花火も、単発で上がったのではなくかなり長い時間を掛けてスターマインが上がったような感じで、知らないでスタジアム周辺にいた海外からのお客さんにとってはかなりのサプライズになったのではないかと思います。試合後のニュースでもアイルランドサポーターも見惚れていたというような表現がありましたが、それはテレビで試合を見ていた多くの人も同じだったのではないでしょうか。改めて日本の文化を伝える「花火」の威力を改めて感じざるを得ませんでした。
こうした事ができるのも、個人的な考えになりますが今回の静岡の会場というのはサッカーのワールドカップおよび国体開催のために作ったスポーツ公園になっているので、住宅が密集するような場所に立っているようなスタジアムではないため、計画をしたら花火を上げやすいのではないか(多くの住民に知らせ、理解を得なくてもやってしまえる?)とも考えられます。
過去に2002年のサッカーのワールドカップに出掛けた時、この時は今回のエコパスタジアムと埼玉スタジアムの2試合に行ったのですが、スタジアム周辺のイベントや企画というのは自治体が何かやるというよりも、多くの大会スポンサーが入って無料の商品を配ったりとか、どうしても首都圏での開催の方が華やかで、その分地方開催はいまいちグラウンド周辺で楽しめない現状を思い知ったことがありました。しかし、一昨日の静岡では花火が大きなアクセントになり、逆に大都市では行なえない地方のイベントとしての強みというものもあることが今回の事で改めてわかったような気がしています。
ちなみに、次回の静岡での試合というのは10月4日(金)の南アフリカ対イタリアの試合になりますが、日本テレビ系列で生放送されますので、もしこの試合を見に行ったりテレビ観戦する予定のある方は、試合後に花火が上がるかどうかということにも注目して見ていただきたいと思います。