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モバイル通信関連の新たなサービスや新製品が出てきたり、マスコミで話題になった時にはこちらで紹介します。

OCNモバイルONEの新料金プラン発表 「OCNでんわ」を使っても専用アプリが必要ない理由とは?

個人的にはMVNOとしてのほぼ最後の料金プラン改定ということで注目していたNTT系列のMVNOであるOCNモバイルONEが2021年4月1日から適用する新しいプランの内容がようやく出てきました。正直その内容にはそこまでびっくりするような点はなかったのですが、主に通話定額オプションを付けた場合に少し感じが違ってきています。

今までは大手キャリア以外のMVNOでの通話定額オプションというのはほとんど24時間無料の設定がなく、さらに5分とか10分の定額でも相手の電話番号の前に4ケタのプレフィックス番号を付けることでデータ通信のいわゆるIP電話よりは通話品質が良く安く使えるようになっていました。このプレフィックス電話による通話は専用線ではなくあくまで中継電話サービスなので、音声専用のVoLTEを使えるわけではありませんが、この種のサービスを使っている人が音声通話品質について不満を感じているような事はあまり聞かないので、このパターンでも十分だと言えたのかも知れませんが、一つ問題がありました。

というのも、MVNOのかけ放題を使うには電話番号の前に4ケタのプレフィックス番号を付ける必要があります。これは手動でいちいち付けてもいいのですが、スマホの場合は業者が提供するダイヤル用アプリを使うことで、アプリが自動的にプレフィックス番号を付けてくれます。利用者側も専用のダイヤルアプリ(OCNモバイルONEの場合は「OCNでんわ」アプリ)を使っている通話については、無制限を含む定額が実現していました。

今回、OCNモバイルONEは、恐らくOCNのSIMカードを使う通話についてはプレフィックス番号「自動付与」の仕組みを使っていると思うのですが、専用アプリを使わなくても「OCNでんわ」からの発信ができるようになったようです。今後はガラホでの利用や、専用アプリを使わずともスマホに最初から入っているダイヤルアプリを使ってもOCNモバイルONEのかけ放題を利用できることになったわけです(当然オプションプランの契約が必要)。今までは専用アプリからだと110番・119番などへの電話ができませんでしたが(その場合にはダイヤルアプリから電話することになるため混乱してしまう原因になっていました)、そんなトラブルとも無縁になり、自動的に電話番号でシステム側が判断してくれると言うなら、他の専用アプリを利用するMVNOとの差別化になり得ます。

またオプションプランに入っていない人でも、音声通話付SIMカードからの発信については今までの半額である30秒10円(税込では11円)で利用できるようになるそうです。音声通話付SIMの最安値はデータ通信容量1GBで月額税込770円(税抜700円)で保持できますので、ほとんど通話しないもののたまに通話するくらいなら、月額千円以内でスマホを使うことができるようになりそうです。

通話オプションについては、完全かけ放題が月額1,300円(税込1,430円)・10分以内定額なら月額850円(税込935円)で実現できます。最安の1GB770円と組み合わせる場合には完全かけ放題で税込2,200円、10分以内定額利用で1,705円となります。

個人的にはこのプランは、専用アプリはいらなくなるとは言え、そこまでそそられるプランとは言い難いのではと正直思います。というのも、新プランになりそれまでの売りだった低速200kbps固定での利用ができなくなり、音楽系アプリでの制限なし利用のオプションはあるものの、「低速(節約モード)での通信量が基本通信容量の半分を超えると、さらに通信速度を200kbps以下に制限する場合があります。」という内容で新プランは回っているので、1GBを使い切ってしまったら低速で運用するのもなかなか大変だろうと思います。

また、通話定額についても60才以上のシニア利用ならUQモバイルの場合は月3GBのデータ量が使え、専用アプリは当然使用せず、さらにVoLTEで使えるかけ放題でも月額2,180円(税込2,398円)で利用できます。UQの3GBプランなら、データ通信については低速利用でもOCNモバイルONEより早い300kbpsで、しかも低速利用時の制限なしで使えるので、auのエリアで不自由がない人でしたらシニアの方々はまずUQで検討した方が良いと思われます。

UQの場合は60才未満の利用では割引が適用されないので、その場合は上記金額の1,000円アップになりますが、主に通話にスマホを使い、そこまでデータ通信を使わない場合には、同じドコモ回線を使う日本通信のプランの方が最低でも月3GBから使えて月間70分まで定額(それ以降はOCNモバイルONEと同じ30秒10円)で使える「Wスマートプラン」なら月額1,580円(税込1,738円)と、OCNモバイルONEの10分以内かけ放題と比べるとプランのスペック上は日本通信に軍配が上がるのではと思います。かけ放題を希望する場合も、同じ日本通信の「合理的かけほプラン」ならデータ通信月3GBの場合2,480円(税込2,728円)となり、こちらは若干価格の差は出てしまうものの、日本通信のプランの場合はVoLTEが使えてデータ通信量が多いことを考えると、あえてOCNモバイルONEを選ばなくてもいいのではないか? という風に思えます。

今回のOCNモバイルONEの発表は、NTTと総務省の談合疑惑が公になった状況での動きとなり、なかなか思い切ったプランを出すことは難しかったと思います。そもそも、NTTドコモをNTTが完全子会社化した段階では、auに対するUQ、Softbankに対するYmobileのように、ドコモがOCNモバイルONEをドコモのサブブランド化して、戦略的なプランを出してくるのではと思っていたのですが、唐突なahamoの登場でOCNモバイルONEの方向性が揺らいできたような気がしてなりません。

せめて今回の新プラン発表では、最低速度でも1Mbpsで使えるようなプランが出てくるのではないかと期待していたのですが、ドコモ本体がahamoを出してしまったことが逆にOCNモバイルONEとしては、ahamoのようなプランを出しにくくなったという点では実に皮肉です。IIJmioのようなeSIMの格安プランのようなインパクトも無いですし、唯一のメリットは契約とスマホ同時購入でスマホが安く買えるという点しかないといったら言い過ぎでしょうか。賢く利用する方は、まずはOCNモバイルONEでSIMフリースマホを安く購入し、一定期間利用した後で本命のブランドにそのスマホとともに乗り換えるというのが一番いいのかなと思います。ただこんな状況が続けばOCNモバイルONEの業績にも影響してきてしまうでしょう。新プランが出たばかりですが、もう少し戦略的で乗り換えようと思うようなプランを改めて開発して欲しいというのが正直なところですね。


マイナンバーカードを健康保険証として使うつもりだった人の気持ちは? 本格運用開始を当面先送りする方針

私の家族の中でも実はまだ誰もマイナンバーカードを持っていない状態が続いていたのですが、家族の中で運転免許証を持っていないことから、本人確認が面倒くさいという普通の生活を送るために困ることが出てきてしまったので、ここに来てその分のマイナンバーカードを申請すべく、申込書をもらってきました。

ちなみに、その本人が役所の窓口に行かなくても同居の親族の場合、代理人である私の本人確認ができれば、申請書を出してもらえます。申請書にはID番号および、スマホで読み取ると簡単に申請できるサイトへ飛べるので、さあいよいよ申し込もうと思ったところ、昨日になってマイナンバーカードを保健証代わりに使えるのが2021年3月下旬と言われていたのに、当面運用を先送りするというニュースが入ってきました。

ニュースによると、本人が勤務先に教えたマイナンバーが間違っていたり、健康保険組合でのマイナンバーの入力に誤りが多くあったためうまく連携できないという、ちょっと考えられないような理由でスケジュールに間に合わないという事なのですが、これは過去のブログでも書いてきたように、政府全体のITスキルというのが未熟なのではないかという疑念が更に強くなるような感じがしてきました。

LINEの個人情報流出について、政府与党の議員の方々はかなり強い調子で企業としてのLINEを非難していましたが、今後は政府の方も情報管理者としての責任を追求される可能性も出てくるので、この調子だとマイナンバーカードの情報が流出するような事になった場合にはブーメランになって批判が返ってくるような状況も考えておいた方がいいような気がします。

ただ、運転免許証を持たない人にとっては顔写真付きの身分証明書として、マイナンバーカードはないと困るものでもあるため、その分の申請は続けるつもりですが、かつての年金関連の情報についてもそうでしたが、ちゃんとした管理が本当にできるのかという不安が今後も付きまとうことだけは確かなようです。

今回のニュースと同時に、マイナンバーカード作る際のメリットとして今月末までなら5,000円分のポイントが付くという「マイナポイント」の申請期限が延長されるというニュースも入ってきました。現状では今申し込んでもカード発行には一ヶ月以上かかるということなので、今そういう事を言われても、こちらではこのまま申請しても期限までにマイナンバーカードを手にできるかはちょっとわからないので、そのメリットを得られない可能性の方が高いです。ただそこまでして国民に持たせたいカードであるものの、そのメリットであった機能をスケジュール通りに進められない今の状況は、逆に個人がきちんとしたITスキルを持ち、過度に公の機関を信用しないような対応も必要になるのではないかと思います。

それと同時に気になるのは、これは野党が政府の提出した新しい法案に誤りが多くあったため、改めて直したものを出して欲しいと要請したニュースです。今まで私が見てきた中で、こうした単純なミスがニュースになること自体考えられなかったのですが、それだけ政府の様々な仕組みを作っている官僚の人たちが疲弊していることが想像できます。それは単なるオーバーワークの問題なのか、それとも組織としての機構上の問題なのか、はっきりと検証して立て直しを図って欲しいですね。そうしないと、どんなに素晴らしいプランを政府が持っていても、それが実現するまで時間がかかり、そのメリットも薄れてしまうような事も起こりかねません。様々な給付金もマイナンバーカードを持っていれば早く受け取れるということになれば、カードの普及も一気に進むと思うのですが、それには事務処理能力を上げることが必要不可欠です。


無くして困るデータはどのように取り扱えばいいのか クラウドが信用できない場合には

LINEのトークの内容や登録内容などが中国本土で同国の技術者に閲覧可能な状況に置かれていたということが明らかになったことで、LINE本社では中国や韓国からLINEのサーバーの中味を見られないようにするとか、サーバー自体を中国や韓国ではなく日本国内に置くということを個人情報漏洩対策として発表しました。

問題は、単にサーバーを国外に置いたり、技術者を広く国外に求めることなのではないでしょう。現在の国内企業でも海外拠点は多くありますし、外国籍の社員も普通にいます。問題なのは、ボーダーレスでどこの国に置いても物理的には問題ないサーバーを、国家権力で管理しようとする国に置くというのが問題なのです。

LINEが日本よりも厳しく個人情報について守る姿勢を打ち出している国にサーバーを置くことができていれば、ここまでの問題にはなっていなかったでしょう。中国にサーバーを置くことのメリットは何なのかは私にはわかりませんが、一つには国内にサーバーを置く場合、地震・水災など毎年広い地域で災害が起こっていることから、情報の分散化の方法としては有りだと思います。場合によっては大きな災害でデータを消失してしまう危険性がありますが、今回のような状況というのはある意味災害よりたちが悪いかも知れません。安心してデータを保管できる国にならサーバを置くこと自体に問題はないと私は思います。

少し話は逸れますが、今回問題になったLINEのトークを含めた内容については、自身でバックアップを取ることができます。スマホを乗り換える場合には、いったんクラウドにその内容を避難させ、新しいスマホでアプリ自体の乗り換えを終えたら、改めてクラウドにアクセスしてデータを読み込むようにすればそれまでのトークの内容などは元に戻ります。

私などは結構スマホやパソコンの原状復帰のためにクラウドを使うことが少なくないのですが、それは写真などでも他人に見られても困らないようなものを多く保管します。そして複数のクラウド(国内・国外を含む)と契約し、一部同じものを保管し、どちらかのクラウドが使えなくなっても大丈夫なようにしています。

ただ、問題はそれこそ他人に知られるとアカウントを乗っ取られたり、情報そのものを元に脅迫されるような個人情報の扱いをどうするかということです。重要人物でもなければ多少の個人情報が知られるのは仕方がないとは言え、各種サイトやネットバンキング、健康診断の結果、マイナンバーなどの情報というのはクラウドに保管するようだと、それをもしわかる人が解析したとしたら、知らぬ間に口座のお金が消えていたり、クレジットカードの不正使用にあったり、病歴などの情報をネットに晒される危険性は残ります。

ですから、自分の生活基盤を壊される可能性のあるデータについては、便利なクラウドであってもアップすることは避け、当然LINEのようなアプリでも個人情報に関係するような話をすることは避けることが大事になります。

ではそうした人に見られたくない情報はどのように扱ったらいいのかということになりますが、一つの方法としてはロックを掛けたUSBメモリ、ハードディスク、メモリカードに保存するという方法が無難なのではないでしょうか。私が使っているスマホとガラケーにはどちらもmicroSDカードが入っているのですが、具体的にはこのカード内に大事なデータを入れて、普段は別にそれを使うでもなく入れておきます。もちろん、内容が変わった場合にはデータの上書きをし、最新の情報に更新しておくことも大事です。

私の場合は、大切なデータはパソコンのメモリに入れておき、その管理の中でデータをスマホ内のmicroSDカードにコピーするためにはケーブルで直接行なってもいいのですが、写真のようなUSBメモリーとUSBメモリをスマホ(Type-C端子)に直結するアダプターをセットで用意しています。USBメモリは大事なデータを複数持つことになるので持ち出さずに、もっぱら家でデータの移動に使い、もしパソコンが壊れてしまった場合のバックアップと兼ねるように使うことにしています。

大きなハードディスクと違って持ち運びに苦労することもないですし、このUSBメモリ自体を自分で作った非常用持出品の中に入れておけば、新しいパソコンで作業する場合にはこちらの組み合わせの方が色々やりやすいように思います。

なお、こうしたやり方はあくまで私の方法であって、客観的に見るとかなりセキュリティ的に甘い部分があることは十分承知しています。ただ、万全のセキュリティを追求するとなると、その分日々の利用やデータ管理が煩雑になるので、どのくらい妥協して自分のセキュリティを守るかというのが今後に向けての課題になるのではないかと思います。

一昔前と比べると、ネットの情報を使って他人の口座からお金を移動させたり、他人のクレジットカードを使って買い物をし、それを現金化するような状況は、今のような閉塞的な状況が続くと、将来にわたってそうした被害が増えてくるのではないかと危惧しています。いつの時代も被害を最初に受けるのはセキュリティを守るという考え方をあまり持たず、スマホは便利だとしか思わない人であるのではないでしょうか。今回のLINEの問題を前向きに捉え、情報の保管については色々と考えておくべきでしょう。今回は主にクラウドやメモリーにデジタルデータを保管することについて考えましたが、自宅や貸し金庫などに安全に保管できる場合は、データをプリントアウトしたものを別に置いておくことも一つの考えだと言えましょう。


総務省がLINEの使用を禁止することの意味 代替サービスでも心配される個人情報流出問題

採用活動や意見募集など、公の機関でも使われていて、直接電話で話すことが苦手な人に対してトークへの誘導もされていたコミュニケーションアプリのLINEに逆風が吹いています。以前からそのレキュリティに疑問を持ちながら使っていたような所のあったアプリなのですが、国外への情報漏えいの可能性が指摘され、今後は総務省が利用を中止することになり、この流れが全国の地方自治体にも波及する可能性が考えられます。

特に今回はLINEの個人情報が、中国の関連会社で閲覧可能な状態になっていたということから、国の政策が他国に筒抜けになることを恐れた対応であるので、問い合わせ先としての利用だけでなく、国家公務員が私的に利用することを良しとしない風潮が広がることが考えられます。ただ、東京オリンピックの開・閉会式の演出上の打ち合わせの中で人権上問題のあるプランを出した人がいたことが問題になったのが週刊文春が入手したLINEの書き込みであったことを考えると、韓国や中国がというよりも、あまりにも多くの人が当り前に私的な事から公的な事まで使えるアプリになっているLINEという存在について、良く思っていない人がいることも確かでしょう。

この流れというのは、今までメールや電話の代わりに利用できていた公的機関の連絡手段を切ってしまうという結果になるわけですが、そうなった場合に代替のサービスはどうするのかというのが気になります。LINEの問い合わせ窓口があれば、少なくとも格安SIMの一番安いプランしか契約していない人でも(究極的にはデータ通信限定の安いプランでも)、連絡手段として利用できていたのですが、今後行政への問い合わせ口として残るのが、世代によってはあまり使われていない電子メールや、NTTコミュニケーションズの0570から始まるナビダイヤルが主になってしまうということになると、積極的に行政への問い合わせが利用されなくなり、そうした問い合わせが出来る人と出来ない人との格差が広がってしまう可能性も出てきます。

そうは言っても国が主導するスマホアプリということを考えてみるに、満足に機能を発揮できていない厚生労働省が普及を呼び掛けた新型コロナウイルス対策のために作った「cocoa」アプリのようなものになっても困ります。LINEのようなサービスが国内で開発され運用されたとしても、そこでの情報が海外に流出する危険性は常にあるわけで、要はあくまで使い分けの問題ではないかと思われます。LINEはあくまで友人らとのコミュニケーションツールであって、海外に流出するとまずいような内容をそこで扱わずに、相談側がLINEで連絡をしたら折返しメールや電話で行政側が連絡するような形を取るのが現状ではベターな気がするのです。

こうしたニュースを聞いてさらに思うのは、大手キャリアが普及させようとしているものの全く普及していない状況の「+メッセージ」はいまだに全てのスマホユーザーに利用が開放されていないということです。auのpovoやドコモのahamoでは使えるようですが、楽天やMVNOのユーザーは最初から蚊帳の外です。さらにアプリ利用者同士の無料通話についても実装されないなど、LINEの使い勝手と比べるとかなり劣ります。逆にLINEについてはiijmioやmineo、そしてRakuten UN-LIMITでもLINEの年齢認証が可能になるなど、ますます多くの人が使えるような変更ができているというのに、その点では大変不満です。個人的には+メッセージは使えるなら一度使ってみたいですが、今後LINEの代替アプリにする気があるのなら、もう少し間口を広げるとともに、便利な機能の実装が必要でしょう。

もちろん、LINEの情報漏えいを起こす体制というのは批判されるべきものなのですが、大手の新プランから言うとSoftbankのLINEMOは、スタート時点からその売りであるLINEの利用について政府から釘を差されるような格好になり、ここのところNTTと総務省との関係がずぶずぶなのではないか? という疑念がある中で、国内での通信サービスを総務省はどう変えたいのか? という点がちょっとわかりかねる部分があります。

この問題を総務省が本当に真剣に考えているのなら、少なくともすぐに「+メッセージ」アプリをどの通信業者でも使えるようにし、ゆくゆくはLINEの代替アプリとして利用されるくらいに機能を強化することが必要だと思います。そもそもインターネットの世界では国境は簡単に超えられるので、本当に知られたくない話はスマホを使わずに行なうことを個人としては徹底したいと思っています。


日本郵政と楽天が資本提携をした事で何が変わるのか? 全国の郵便局に楽天モバイルの基地局を立てればさらに面白くなる

昨日、NHKが独自で出してきた「日本郵政と楽天が資本提携」というニュースは、楽天のしたたかさを感じる提携であるような気がします。ネット通販大手の楽天は、商品の発送の面において、アメリカ資本であるAmazonと比べると、その仕組みの違いもあってかなり差を付けられているような感じがしています。有料でプライム会員を集め、「prime」マークが付いた商品を注文すれば代金に関係なく送料が無料になり、会員でなくても複数の商品をまとめて発送する場合には2千円以上で送料が無料になります。

楽天はこのAmazonのシステムに対抗して、一度の楽天市場での買い物の額が2,980円以上なら送料無料という構想を打ち上げたものの、当時はその「送料無料」の後ろ盾がなく、単に出店企業に送料を負担させるだけではないかという批判を受けたことがあります。その後、楽天はAmazonのような販売商品をいったん大きな自社倉庫に集めそこから全国に配送するような方向で考えているようなニュースもありましたが、それもなかなかうまくいかないのか、昨年末に日本郵政と物流領域における戦略的提携に向けて合意というニュースがあったので、流れとしては決まっていたことなのかも知れませんが、資本提携という形でまとまるというのは、今後の楽天が通信事業にかなりの費用を出さなければならない中で、何とかしようと考えて選んだ道だとも言えます。

そうした楽天の行なう通信事業の今後を考えた場合、日本郵政と資本提携した事により、そこまで楽天モバイルという存在を、世間が無下に扱うことはできなくなったのではないかと個人的には感じています。それでなくとも、通信事業を管轄する総務省の職員や大臣がNTTの社長から接待を受けている疑惑が大きくなっています。過去にも書きましたが、NTTが新しく出してきたプランahamoは楽天モバイルの一年間無料後のユーザーを奪いに来た感がありありでした。このような中では、NTTが楽天モバイルの脅威を感じて総務省に働き掛けをしようとしても今はさすがに直接話はできないでしょうから、楽天の方としては既成事実を積み上げるように、一気に話を進めた可能性がありますね。

かつて現在のスマホプラン(データ通信つなぎ放題や音声通話かけ放題など)を携帯電話会社に先んじて提供したものの、同じプランを大手が出してきたことによって業務を続けられなくなってSoftbankに吸収されてしまったイー・モバイルやPHSのウィルコムのように、楽天モバイルを大手三キャリアの中に吸収してしまおうと思っている勢力があったのかは定かではありません。ただ大手三社の横並び新プランに対して、楽天が0円からの新プランで対抗しなければ、恐らくNTTを始めとする大手キャリアの思惑通り、楽天が通信事業を断念するような結果になってしまったのではないかと思われます。

そうならなかったのは、楽天は通信専業ではなく多くの関連企業を持ち、現在は通信部門の負担が大きくても、楽天モバイルにユーザーを呼び込むことでユーザーには他のサービスを使ってもらい、トータルで利益を出す方向で当面は考えるようにしたことがあると思います。逆に今は大手通信キャリアが異業種への展開を目指して今後やってくる通信事業の利益減少(通信料金が下がれば利益も少なくなるので)を填補することを考えるくらいですから、イー・モバイルやウィルコムと比べたら楽天モバイルはしぶといと思います。

具体的には今後楽天市場で売られる品について、日本郵政の物流機能を使い、逆にユーザーへの通知システムなどを楽天は提供したり、また郵便局のギフトなどに楽天市場の商が入ってくるような形になっていくのかなと思いますが、今後のアナウンスを期待したいところです。

個人的には、資本提携をすることになるならぜひ実現して欲しいことがあります。ニュースの提携内容によると、郵便局の中で楽天モバイルの販売をするという話が出ていたので、そこで説明する現場の声にもつながると思うのですが、通話無料をアピールしておきながら郵便局への問い合わせの番号が0570のナビダイヤルを使うのは速攻で止めるできです。楽天LINKアプリから直接郵便局の問い合わせ番号に繋がるようにしても、それが無料通話の対象外で余分にお金がかかるような状況を放置してしまうと、郵便局だからと信用して楽天モバイルに加入したユーザーとのトラブルの頻発が懸念されます。せっかく楽天と提携したわけですから、郵便局内から配達先への電話も無料化できますし、そうした流れの中で、せめて楽天モバイル契約者が郵便局へ掛ける電話は無料通話の範囲内で提供して欲しいですね。

また、日本の郵便局のネットワークはかなり大したもので、数年前に沖縄の波照間島まで行った時には、コンビニすらない島に郵便局があるのはもちろんですが、ATMがちゃんとあったのでそこから現金を引き出すことができてほっとしたことがあります。現在も楽天銀行のカードで郵便局のATMで引き出すことができるのですが、郵便局でもATMにでもどちらでもいいのですが、楽天モバイルの基地局を配置してくれると、その近くなら高速インターネットが無制限で利用できるわけですから、車中泊の旅で全国を回る中でかなり有利になります。

さすがに全国の人口カバー率100%を実現するという、楽天がぶち上げた人工衛星を使ったネットワークが完備するのはまだ時間もお金も掛かると思うのですが、それこそ小さな島だったら郵便局に基地局ができれば全島で高速ネットが使い放題になる可能性もあります。

楽天と郵便局が提携することで、デジタルとアナログの結合という感じでの進化も期待します。例えば車で全国を放浪するような場合、必要な物品をネット注文して現在地から近い郵便局を指定して受取りするような事も今より便利になるといいですね。またお土産を買ったり旅の途中でいらなくなったものを自宅に送るような場合も宅配便の営業所でもできますが、郵便局の方が使いやすいと思う方もいるでしょう。今後はゆうぱっくの料金を現金で払ってもカード・アプリの提示で楽天のポイントが付くとか、そんな方面からの変化にも期待したいです。


「my楽天モバイル」が新しくなり変わったこと より回線別の利用状況を確認しやすく

私が契約している楽天モバイル回線は、一般ユーザーに開放された時にすぐ加入しましたので、2021年4月7日までで一年の無料期間を終了します。さらに、同年の夏あたりから楽天回線エリアについては順次auのパートナー回線が利用できなくなるようなアナウンスがされています。現在、私は楽天モバイルの回線を自宅に固定化しているのですが、かえって電波の強い傾向にあるパートナー回線になると速度が低下するので(高速回線は使っていないので上下とも最大1Mbpsに制限される)、この傾向はむしろ歓迎したいところです。

ところで、昨日スマホに入れている「my楽天モバイル」アプリを開いたら、今まではホーム画面だけで色々な情報が見られていたのですが、ホームの情報が少なくなった代わりに、タブで表示を切り替えることによって多くの情報を見られるようになっていました。

スクリーンショットの一部分で紹介しますが、個人的に嬉しいのは、現在のデータ利用の割合が楽天回線とパートナー回線でどのくらいになっているかが一目でわかるようになっていたことです。これは2021年3月10日現在の数字ですが、かなり楽天回線を使ってインターネットができていることがわかります。

これは、自分で変えることは難しいのですが、あえてパートナー回線の高速スイッチを切っておくことによって、各々のインターネットのスピードテストを事前に行なうと、どう頑張っても速度が1Mbpsに届かない時にはパートナー回線になっていることが多いです。その際には、モバイルルーターのアンテナ表示もアンテナの数がフルになっていることが多く、モバイルルーターを再起動させることで楽天回線(その場合はアンテナ数が一本少ないことが多い)になることが多いです。もちろん、その際にもスピードテストを行ない、1Mbps超のスピードが出ていることを確認してからテレビ画面での動画を見たりパソコンでのネットを使うようにしています。

まだ移行期ということでこのようにめんどくさい手順があることは仕方がないと思いますが、楽天の方で見やすく自分のデータ利用がどちらでどのくらいということがわかるようになったので、かなり使いやすくなったという印象です。また、利用データについては「今週」「今月」「先月」「過去60日間」という風に表示し直すこともできるようになっています。ちなみに、私の過去60日間の利用量は250GBを超えていて、そのうちパートナー回線は20GBくらいです。こうなってくると、先日紹介したSoftbankとのトラブルがあって今後の状況が不透明なFUJI WiFiの月100GBプランが使えるかはわからないので、自宅でのネット環境を無線化したい場合の選択肢は楽天モバイル一択ということになってきそうです。

楽天モバイルについては、もう一つのコミュニケーションアプリである「楽天LINK」について、たまたま昨日個人情報漏洩があったとのことで総務省が指導したというニュースがありました。気になる情報漏洩の中味は、すでに解約したユーザーの登録情報(登録名、プロファイル画像、連絡先情報)がそのユーザーと同じ番号が割り当てられた人から見える状態になっていたということが一つ。そしてもう一つは、アプリ強化のメンテナンスでのシステム再起動中に、たまたまアプリを使い始めたユーザーから別のユーザーの発着信履歴や登録名、プロファイル画像、電話帳、チャット履歴が見える状態になっていた事実があったということです。

私は楽天モバイルを解約してませんし、楽天LINKを使った通話は主にお店や企業への電話に限定したりしてまして、チャットも使っていないので電話帳の情報が見られる可能性があったくらいですが、それでもいい気分ではありません。楽天モバイルについてはすでに電話やチャットを使った問い合わせの状況についてはそこまで目くじらをたてたくないので、サブ運用に留めていますが、今後メイン番号を楽天モバイルに変えようと思っている人にとっては気になる点であることには変わりありません。

私自身としては、ぜひ楽天モバイルにはこれまでの大手三キャリアの中に割って入ることができるような勢力まで拡大していってもらって、今までのような三社横並びで新プランが揃うような事のない競争を行なって欲しいと思っています。プランの内容的には大手三社より優れていると思うのですが、今後はサービスの穴を付かれてしまうことも出てくると思います。個人的にはメインの携帯電話の番号をMNPするのではなく、あくまで補助的に使いながらその成長を見守っていこうと思っています。


データ通信中心のMVNOの今後をSoftbankとFUJI Wifiの事例から考える 大手キャリアの方針とMVNOの方針が重なったら露骨に消しに行く方向性は有りなのか?

2021年3月に入りNTTがらみの話以外にも大きな流れがありました。このブログでも少し紹介させていただいたことがあるかも知れませんが、主にSoftbank回線を借りてデータ通信専用のSIMおよびモバイルルーターとのセットを安く安定したスピードで提供していたFUJI Wifiが、2021年5月よりそれまで回線を借りていたSoftbankから回線使用料の大幅な値上げを要請されたということで、この条件を受け入れた場合、従来のような料金体系ではサービスを続けることができないので、月100GBプランなど一部ユーザーに利用停止になるかも知れないというアナウンスを出しました。詳しくは以下のLinkの内容をご覧下さい。

2021年5月ソフトバンク回線の一部の利用者におけるサービス停止の可能性について

 

Softbankは同時に、FUJI Wifiが電気通信事業における代理店届出を行なっていないことを理由に、同社との全ての契約を2021年3月31日を以って解除する申出をしたこともアナウンスしていますが、こうした事実はなく単にSoftbankの事実誤認ということですが、かなりなりふり構わない行動をしている感じです。こうした内容を見ただけでも、Softbank本体がいわゆる「データ通信無制限」を今後売りにした営業活動に力を入れていく中で、直接の競争相手を蹴落とすような事をしているように思えてしまいます。そして、そのためにルールを無視して自社回線を借りて同様のサービスを提供しているMVNOを潰すような行動に出ることは、ユーザーのSoftbankに対する心象を悪くするような行動ではないかと思います。

私自身はSoftbank系列の契約は現在していませんが、今までは何となく「ドコモ」「au」「Softbank」「楽天」の回線を持つことでいざという時にはどれかがつながるから安くても一本ずつ持っておこうかなと考えたことがありましたが、今回のようなあからさまなMVNO潰しに出てくるようなところだと、Softbank本家かYmobile、LINEMO以外のSoftbank回線を提供しているMVNOについてもこの先どうなるかわからない不安が出てきます。FUJI WifiはSoftbankとさらなる話し合いを持つなどして急な料金値上げを撤回したいとはアナウンスしているものの、本来こうした時に出てくるべき総務省が出てこれない状況になってしまっているのは、オリンピックと同じでユーザー(オリンピックの場合は出場選手など当事者)はないがしろにされたまま政治のパワーゲームの中で色々な事が決まっていってしまうような気がして、実にいやな気分がします。

もしこのまま、FUJI WifiがSoftbank回線を利用したプランの提供を続けられなくなったり、そもそも経営自体が立ち行かなくなった場合、まさに大手企業の下請けいじめのような状況が放置されたものと受け取らざるを得ません。現在批判の矢面に立っている総務省は、しっかりとこの状況について対応して欲しいものですが。なお、今後もこの件については変化があれば紹介していく予定です。


NTTと総務省の関係に不明な点がある中でのニュース NTTコミュニケーションズが提供する「ナビダイヤル」の存在に妙な注目が

ネットニュースを見ていたら、携帯電話の通話定額オプションが効かない番号の代表である0570から始まる「ナビダイヤル」のトラブルについて話題にしている記事に出食わしました。このブログでは、5分・10分・無制限のどの通話定額オプションであっても0570から始まる番号に掛けると通話時代に応じた料金がかかるので、同じ場所に掛ける場合市外局番から始まる電話番号が併記されている場合にはそちらの方に掛けることや、ナビダイヤル以外の番号がない場合にはメールなどを併用することを強くおすすめしています。

西日本新聞2021年3月5日配信の記事『携帯に“隠れ負担”…0570はかけ放題の対象外「長時間待たされ、数千円の請求」』によると、国民生活センターには通話定額で通話料は掛からないはずが(ナビダイヤルを知らずに使って)請求が来たことによる問い合わせが年間数十件のペースで寄せられ続けているということです。

これを情報弱者の行動だとスルーしてしまうことは簡単なのですが、先日書いたようにNTTと総務省幹部が会食による接待が行なわれいたという事実とからめてしまうと、また別のシナリオが生まれてきてしまいます。例えば、総務省の「行政苦情110番」というサービスがありますが、この番号は全国共通番号で0570から始まるナビダイヤルで、その事を紹介したページの下にはこのナビダイヤルがNTTコミュニケーションズによるものであることが明示されています。0570から始まるサービスはNTT関連企業だけでなく他の電話会社も行なっていますが、シェアが一番のNTTコミュニケーションズを利用するのが普通とは言えあからさますぎる気もします。

また、総務省ではありませんが、年金関連の相談に使われる電話番号についても、東京の市外局番の電話番号が併記はされているものの「050で始まる電話でおかけになる場合は」というただし書きがあり、携帯電話の定額オプションについては一切触れられていませんでした。これだと、事情を知らない通話定額を付けている方がことごとくナビダイヤルの方に掛け、その通話料を大切な年金から負担するような構造も見えてきてしまいます(結果的にはナビダイヤルを提供している企業の利益を後押しするような形になります)。当然ながら、年金関係の問い合わせで電話する場合、65才以上の方が安く付けられる24時間通話定額が付いている携帯電話からなら、ホームページから誘導されるような形でナビダイヤルに掛けるよりも、050から始まる電話番号から掛けて下さいと書かれている東京の市外局番の番号の方にダイヤルした方が、料金もかからず時間を気にせずに相談することができますので、その点はご注意下さい(通話定額が付いていない場合には東京からの距離によってはナビダイヤルの方が安くなる場合もあります)。

さらに、企業などで契約に関する問い合わせにはフリーダイヤルを案内するものの、クレーム関連の窓口にはナビダイヤルのみを告知するような手法というのは、フリーダイヤルだと掛ける側に通話料の負担がないので、単に話し相手を求めて電話してくる人や、クレームのみを吐き出すだけの相談とは言えない電話主からの電話を遠ざける方法としては料金を支払うリスクを取ってまで掛けないと思うので、ナビダイヤルの利用は優秀な考えだとは思います。

しかし、ユーザー全般の「携帯電話の料金を安くする」という観点で言えば、私の地元の新型コロナ関連の相談ダイヤルがナビダイヤルになっていたりして、普通に相談するために電話を掛けるだけで結構な通話料を払う羽目になっているような状況もあります。ナビダイヤルについては、その事を知っている人は掛けないものの、知らなければ、単なる問い合わせで掛けた電話に毎月の携帯電話の基本料以上に通話料がかかってしまって愕然とするような事も今後起こってくるかも知れません。そもそもの携帯電話通話料の値下げの言いだしっぺが総務省・政府発信なのですから、せめてナビダイヤルと市外局番の電話番号を企業や役所はホームページで常に併記し、携帯電話の「かけ放題オプション」を利用する場合には非ナビダイヤルの方にお掛け下さいくらい丁寧な問い合わせ先誘導をする方がいいと思います。

私自身はナビダイヤル自体を批判しているわけではなく、このようにナビダイヤルと非ナビダイヤルの番号を併記しその内容(通話料金も)を丁寧に説明することで、利用者の方はどちらの番号に掛けた方がいいのか自分で選択することができるので、そこが大事だと思います。通話定額対応の人が増え、市外局番からの電話番号に通話が集中することになれば、逆にナビダイヤルの方がつながりやすくなるかも知れず、もしつながるのを待つ間のテープ案内の中で「現在の番号でお待ちいただいている人数より、ナビダイヤルに掛けた方がお待ちいただく時間が少なくなります」というようなアナウンスを入れることができれば、あえて料金がかかってもナビダイヤルの方に掛ける人はいると思います。とにかく、ナビダイヤルに掛けるとどうなるかわからないまま料金が発生するような誘導を企業がしている場合には、それを指導し携帯ユーザーの利益を守る方向でやっていただけるようでないとまずいのではと思うのです。

このままこの携帯電話の通話定額サービスとナビダイヤルの問題を放置してしまうと、やはり総務省はNTTとの内密な話の中で、ナビダイヤル提供元の大手であるNTT関連会社のNTTコミュニケーションズを儲けさせるように仕向けているのでは? とうがった見方をする人が増えてくるかも知れません。そんな事にならないように、せめて「ナビダイヤル・非ナビダイヤル」の併記と携帯電話のかけ放題オプションとの関連についての説明をきちんと行なうような事を徹底していただきたいものです。


NTTが総務省幹部を接待した疑惑とNTTがNTTドコモを子会社化し「ahamo」を出した関連はいかに auや日本通信、そして楽天は黙っていられるか?

週刊文春の報道で、総務省総務審議官・谷脇康彦氏と山田真貴子氏(当時は総務審議官)へNTTが高額な接待をしていたという疑惑を報じました。その後、谷脇氏が会食の事実を認めたということです。恐らく、記事で接待を受けたとされる方々は否定するかも知れませんが、楽天モバイルの出現がきっかけだとは言え、NTTがNTTドコモを子会社化して「ahamo」をぶち上げ(このプラン自体は当時楽天モバイル潰しのプランであると個人的には思えました)たのは、NTTと総務省との間で何らかの打ち合わせが行なわれたのではないかと疑ってしまいます。当時官房長官だった菅首相の要請があったとはいえ、携帯電話値下げの実行については、NTTの動きにかなり性急な印象がありましたので。

結果としてこのドコモ主導の流れについて、MVNOの参入を促す事で全体的に料金を下げるというような事も言っていた風向きが変わり、下手をしたら多くのMVNOが淘汰される流れになってきてしまいました。もしもこの「ahamo」登場に至る経緯に、総務省とNTTの接待が何らかの影響を与えていたとしたら、これは公正な競正を促す立場である総務省がどう説明するのか気になりますが、これまで大手の力に押しつぶされるように喘いできた非NTTの業者にとっては、疑惑の徹底的な解明を望むでしょう。

一連の携帯値下げに関しての動きで記憶に新しいのが、当初「ahamo」が税抜月額2,980円(5分定額通話付)と、楽天モバイルと同額で新プランを出した後、auがpovoで5分定額をオプションにして最低契約価格を税抜2,480円で出してきた際の総務大臣がまるで不快感をあらわにするような発言をしたことでした。この背景には、実はNTT(NTTドコモ)と総務省のずぶずぶの関係があったのではないかと個人的には思ってしまったのですが、こうして実際にNTT側が総務省の担当者を直接高額接待していたことがわかると、あからさまにNTT側に立って総務省が動いていたのではという疑惑が生まれてきてしまいます。auにとってはこの点はしっかりとした説明を聞きたいのではないでしょうか。

また、MVNOの日本通信はNTTドコモから通話用の回線を借りるための協議において、なかなか回線を安く貸してくれないNTTドコモの行動によって、下手をしたら会社自体が消えてしまうかも知れない窮地に追い込まれた時があります。現在は、過去に遡って回線を安い条件で利用できることになり、最悪の状況は回避できましたが、これも競争を促して携帯電話の料金を下げるためには、むしろ日本通信の申し出に対して総務省は積極的にNTTドコモをたしなめる必要があったのではと以前から思っていました。しかしそうした目に見える「携帯電話料金を下げる努力」については主にNTT主導でやらせてしまったという事の裏には、こうしたNTTとの癒着と思われても仕方がない接待があったのではないかと思うと、同じく日本通信の方々もこの件についての総務省の説明をしっかり聞きたいのではないでしょうか。

このブログでは連日紹介している楽天モバイルについても、今後楽天が大手キャリアと対等に競争をするためには、飛びやすい電波であるいわゆる「プラチナバンド」を楽天が使えるように総務省が認可するかどうかが今後楽天モバイルが大手と肩を並べられるかの鍵になっていきます。現在のBand3だと固定化するために私の家の窓のすぐそばに置いていてもモバイルルーターのアンテナは3本中2本立つのみで、電波が弱くなるとすぐにパートナー回線であるauの回線(Band18)に移行してしまいます。今後楽天モバイルがプラチナバンドを使えるようになれば、外での使用だけでなく家の中で使いたいという場合にも安定して電波が入ってくるので、本当に第四のキャリアとして成長していく可能性も見えてきます。できれば早く楽天モバイルにもプラチナバンドを使わせてくれるように国は認可を出して欲しいと思っていたのですが、今回の疑惑が表に出てこなければ、内々でNTTと総務省の話の中で楽天は弾き出されてしまう可能性も大きかったように思います。

通信事業者について、政府の独占ではなく電電公社を民営化してNTTに民営化したということは、民間を含めた公正な競争の中でユーザーが業者を選べるようにしたということなのに、未だにNTT中心で公正な競争が実現されない(?)のでは、現在安くなったと喜んでいる私たちユーザーも、将来的には大手の好きなように料金を決められる不自由な未来を考えておかなければならないと思います。総務省はそんな事にならないように、接待してきた会社の希望や都合ではなく、通信業界の全体を見てよりよい競争で安くて良いサービスを提供する業者に決まるような仕組みを整え、フェアプレイのできる環境を整えるべきです。そのため、今回の報道における接待はどんな目的で行なわれていたかということを含め、わかっている事は明らかにし、きちんとした説明を求めるとともに、ユーザーは契約を選ぶことでその意志を伝えるべきではないかと思います。現状でのドコモのエリア的な優位性は否定できませんが、回線は複数使い分けても良いわけですし、使う側も今回のような内々での話を重くとらえ、契約する回線についても判断の材料にすることも必要ではないかと今回のニュースを聞いて改めて考えた次第です。


ドコモの出してきた「税込三千円以内」のahamo新料金に他社はどう動く? 実は「24時間かけ放題」もお得に

楽天モバイルの料金に揃えて新プラン「ahamo」を出してきたドコモでしたが、auとソフトバンクはどちらもデータ通信と通話定額(5分以内)を分けて出すことで、データ通信は行なうものの通話はほとんどしないという人には、ドコモより安く毎月の通信料を維持できるというメリットに変えられてしまいました。

そこで、ドコモの方ではあえて通話とデータ通信の分離はしないまま(月20GB・通話5分以内無料)月額2,700円にまだサービスを始める前から価格改定を発表しました。内訳はどうなっているかわかりませんが、ポイントは月額2,700円だと、消費税10%を加えても2,970円と、当初の税抜価格であった2,980円を10円下回るということです(ユニバーサルサービス料は加味しておりません)。

これは、毎月の支払い分についても三千円でお釣りが来るということを改めて意識させたようにも思います。今後、政府の政策でさらに消費税が上がってしまえば税込みの支払額は三千円を超えてしまうかも知れませんが、このブログでも税込と税抜価格が混在する中で、ahamoならそれなりにデータも通話もできて三千円でお釣りが来る価格というのは、ちょっとのことですが改めてahamoに人気が集まる可能性はあるでしょう。

さらに、この基本プランに「かけ放題オプション」を付けることができ、その金額が税込1,100円なので(※ホームページには1,100円という記載がありますが、ニュースサイトの報道を見ると、税抜価格は1,000円となっているところを確認しましたので、ホームページ表記の価格は税込価格のようだったので、最初の表記を訂正しました。)、時間を気にせずに電話を掛けられる条件にした場合、2,700円に1,000円を加えると3,700円となり、税込価格は4,070円となります(改定前は2,980円+1,000円の3,980円に消費税で4,378円)。こちらの場合は四千円をちょっと超えてしまうものの、他社で同条件にする場合(サブブランドを含む)にも、今回の値引で少し安くなっています。

今後、他社がahamoの発表を受けて料金を値下げするのかどうかはわかりませんが、下げるとしたら、他社の場合はpovoもUQもLINEMOも基本料と通話定額分という風に分かれていますので、データが入った基本部分を下げてくるのか、それとも強引に通話定額部分をahamoに揃えに行くのか、その点も注目されます。もっとも、LINEMOについては「通話はLINEで!」というような形で販売戦略を立てているようなので、あえて値下げに応じるかどうかはわかりません。ただ、どこかがahamoに対抗するために料金の値下げに踏み切った場合、一連の新プラン(サブブランドのプランを含む)が全て横並びになる可能性もあることは確かです。

それにしても、他人事ながらこのようにチキンレース的に料金を下げ、それが三社横並びになって標準化してしまうと、ユーザーも音声通話かけ放題の適正料金はいくらなのかわからなくなってしまいそうです。例えば同じNTT関連のOCNモバイルONEが新料金の発表を控えているわけですが、そちらの方も当初の予定から変わらざるを得なくなるのではと思うのですが。

どういうことかと言うと、先日OCNモバイルONEは、専用アプリの「OCNでんわ」を使った発信に限って一定料金を払うことで固定電話にも携帯電話にも24時間通話定額(もちろん例外はあります)できるオプション「完全かけ放題オプション」が月額1,000円であるのですが、今回発表があったahamoにかけ放題オプションを加えた税込4,070円と比べると、「月10GBコース」に「完全かけ放題オプション」を付けた料金が税込4,268円となってしまい、高速通信量も少なければプレフィックス番号付加によるIP電話と通常音声電話の品質にも差が見えてしまいます。ただ、OCNモバイルONEではその分、きめ細やかなデータ通信量を選べるようになっているので、データ容量を極限まで少なくすれば、月1GBコースでは税込2,398円と安くはなるものの、それなら日本通信の「合理的かけほプラン」3GBの税込2,728円の方が通話でも通信でも使える印象でもあり、「完全かけ放題オプション」そのものの存在がahamoによって薄れてしまう可能性だってあります。

そういう意味では、OCNモバイルONEの新プランにはそれなりに期待してしまいます。もちろん同じNTTグループなので情報は共有していると思うので、3GB前後のプランでは少なくとも日本通信の「合理的かけほプラン」より安くなるようなプランを出すことは必要になると思うのですが。とにかく、今後発表されるOCNモバイルONEのアナウンスを待ちたいと思います。