月別アーカイブ: 2011年7月

旅先に持っていく本

 これを書いているのは7月の終わりなのですが、なぜか6月の入梅のような集中豪雨が各地で起きるような変な天気になってしまっています。昨日の被害状況の中で、がけ崩れのために多くの車が立ち往生し、自力で脱出できなくなり夜を明かしたような事もあったようです。旅先で天候の急変に遭ったときには、できるだけ早めに危険な場所から避難することが最重要なのでしょうが、土地勘のないところで夜動くのは危険ということもあり、本当にまずくなったらできるだけ安全なところに停めて車の中でやり過ごすしかないのが現状でしょう。

 実際に孤立した場所から脱出された方のインタビューで、車内に食べ物はあったものの、不安で喉を通らなかったという話が紹介されていました。安全が確保されない車の中で一夜を過ごすということは大変な事なのだと改めて思いましたが、夜の車内で過ごすための装備というのは車中泊をするしないに関わらず、用意しておいた方がいいのではないかとも思いました。

 具体的には、車内全体を照らす電池式のランタンと、同じく電池式のポータブルラジオがあればとりあえず明るい中情報は常に入ってきます。ただ、人によってはこうした情報を聞き続けることによってさらに不安になってしまう方もいらっしゃるかも知れません。車内にランタンがあればそれだけでも落ち着きますが、いざという時のためにもう一つ、電気もいらず時間をつぶすことのできるものとして、お気に入りの本を持参するというのも一つの手です。

 私の場合難解な本を寝床で読んでいると、だんだんその内容を追っていくことができなくなり(^^;)、いつの間にか電気を付けっぱなしで寝てしまう事があります。まさに睡眠薬のような本の効用であるわけですが、これは通常の車中泊では使えても、災害時の緊張した状況の中ではまず使えない手でしょう。旅と本というと、トラベルミステリーのような小説本が駅構内のキオスクでは当たり前のように売っていますが、お好きな作家の小説でもいいでしょうし、新たに購入しなくても何度も読んでいるような本があればそれを旅先に持っていくというのも当然ありでしょう。

 なかには、ほとんど本を読まない方もおられるかも知れませんが、日頃の生活の中で何度も読みかえして楽しめる一冊というのを作っておくというのも大事なような気がします。電子書籍をスマートフォンで読むスタイルというのが提案されている現在ですが、紙の本というのは明かりは別にして電池の心配をしなくてもいつでも読めますし、たとえ水に濡れたとしても乾かして読むことも一応可能です。文庫本ならポケットに入れて持ち運びも苦になりませんし、しおりを使えばすぐに読みたいところにアクセスできます。

 集中豪雨による水災で立ち往生した車が出たから言うのではありませんが、眠れない夜に安心して読める本を何冊か持っておくというのは、車の旅にも持っていくことで精神の安定作用もあるような気がします。普段読書をされない方も、お気に入りの本を見付けてはいかがでしょうか。


メディアにおける車中泊を考える

 このブログでついつい時事ネタを扱うことがあります。これは、毎日更新する身としてはネタが日々のニュースから取ることができることで嬉しい反面、後になって見直すと、既に世間からはすっかり忘れ去られたような題材だったりした場合、何の事を書いているのか客観的に見てわからないということにもなりかねないという危険性があります。というわけで、長くなって申し訳ありませんが元ネタの説明を多めに取りながら文章を進めていこうと思います。

 日本における新幹線のような高速鉄道を急激に整備したせいかどうかわかりませんが、中国において、停車している高速鉄道に後続車がまともに突っ込み、多くの死傷者を出したというニュースがこれを書いているちょっと前に起こりました。日本の新幹線の場合自動列車停止装置がしっかりしているので、まず同じような事故が起こる可能性は少ないですが、中国ではこうした列車運行上のシステムを自国開発したことにより何らかの問題が起こったことが予想されます。

 さらに驚いたことは、事故の大きさの割には死者数が少なく、さらに事故車両に乗っていた人たちについての情報も出さないため、行方不明の人がどのくらいいるのかにわかにはわからず、遺族には早く示談すれば高額の示談金を渡すということが先行して報道されたため、かなりの政府に対する反発が出たことが報道されました。普段は淡々とニュースを伝えるテレビ局の女性アナウンサーが涙声で訴えたり、遺族が大がかりな抗議行動を取っても公安部の人たちは直接抗議行動を妨害することもせず、テレビカメラの取材も割と自由にさせていました。地方紙でもかなりの政府批判の記事が出ているということが日本のテレビでは大きく報道され、名前は忘れましたが中国事情通なる人がこうした一連の騒動についてコメントをしていました。

 いわく、さすがの中国でも民衆の力が強くなったので、政府としても強制的に取り締まることは避けているのではないかというのです。私は中国の事情通ではもちろんありませんが(^^;)、あの天安門事件ですらその後、何事もなかったように鎮圧されたことを考えると、民衆の力が強くなったのではなく、単に中国政府がどうするか決めかねているとしか思えませんでした。そして、温家宝首相が事故現場を訪れた後は一気に状況が変わりました。賠償金の額はさらに上がり、抗議活動で先頭に立っていた遺族に圧力がかかったのではないかと思われるような報道がされました。さらに、遺族が政府にこれ以上たてつかないように弁護士に圧力をかけ、遺族の弁護をしないようにとする圧力も同時に掛けているという報道が出るに至っては、「民衆の力が強くなった」なんてよく言えるのかと思ってしまいました。

 こんな事を言った人はどの面を提げてテレビに出てくるのかと思ったのですが、このような発言をした御仁は当然テレビには再度登場しませんでした。今の中国政府のやり方には言いたいことは大いにありますが、私などは日本のテレビ局の報道姿勢のいい加減さに呆れると同時に、だからマスコミの報道を鵜呑みにすると危ないなと思ってしまったのでした。

 と、ここまでが長い前置きになるのですが(^^;)、ここから車中泊の話です。先週土曜日(2011年7月23日)の朝日新聞の別刷りに『「車中泊」人気じわり浸透』という題名の記者によるレポートがあります。普通の車で行なう車中泊と、キャンピングカーを使っての宿泊という2つの形態について紹介されています。

 ブームの背景として「団塊の世代」「道の駅」「ペット連れ」「ミニバンの流行」というキーワードで説明されていますが、非常用としても有益だとするキャンピングカーの周辺を多く記事にしていたり、車中泊3種の神器として紹介されている「ウィンドーシェード」「ポータブル電源」「ベッドマット」が記事内で出ているURLから購入すると結構な費用になることなどを考えると、ブームの検証記事ではなく単に車中泊にからめて商売をしたい人に誘導されて掲載された広告記事に近いものではないかと私には思えてしまいました。

 もちろん、今回紹介した記事を含め、記事中に出てくる車中泊のための雑誌や、宿泊スポットが掲載されたムック本などは身銭を切って情報を提供してくれるのではなく、商売として成り立たないと出せないものであるので、こうしたタイアップ自体が悪いことだとは私は思っていません。ただ、インターネットが使えない方が情報を入手したい場合はこうした紙媒体に頼るしかないので、さまざまな記事や紹介文の中からいかにご自身に有益な情報を取り出すことができるかが重要になります。限られた予算の中で快適な車中泊の環境を作りたいと思っている人が「車中泊3種の神器」を先に買ってしまったとしたら、それだけで予算オーバーになってしまう可能性もあります。タイアップせざるを得ない状況についてはわかりますが、記者の方にはお金がなくても工夫次第でそれなりに車中泊できる環境を作ることができるという実例を、もう少し紹介してくれればよかったのにと思いました。

 今後、テレビや新聞、雑誌などで車中泊についての話が出てくるのが目に付くこともあるかと思います。特にテレビではあのNHKでさえも企業とタイアップしたのではないかと思われるほど具体的な商品紹介をする情報番組も存在します。もちろん、多くの人に有益だと思われるので紹介するということはあるでしょう。かく言う私もテレビからの情報で手に入れて便利に使っている車中泊グッズは存在します。ただ、全てテレビや新聞・雑誌に出ているからいいものだと思うのは間違っているかも知れません。特定の用途に使うものとしては大変良いものでも、自分の車中泊のスタイルには全く合わないということもあり得ます。私のブログも含めて人の言うことを鵜呑みにしないことが大事です。どうか、自分なりのスタイルを情報を整理する中で構築してみてください。


Nintendo 3DS の値下げに思う

 携帯ゲーム機の販売競争というのはかなり熾烈なようで、8月11日から任天堂は3DSの価格を1万円も下げ、15,000円に改定すると発表しました。この価格改定で泣く人や笑う人さまざまだと思いますが、既存のユーザーに向けてはネット接続することでゲームソフトを無料でダウンロードできる特典を付けるとのこと。ただ、そのためにはインターネット接続ができる環境が必要で、改めて現代のゲーム機というのはネット接続できる環境を整備しておく必要があるということを実感しました。

 私の場合はネット接続ができることを前提にこうした小物を選ぶということもあり、3DSの購入は見送っています。2画面ある任天堂のゲーム機は電子手帳のように使えそうなので、Googleと連携し、スケジュール管理が自在に行えるようなソフトの登場をずっと待っているのですが、残念ながらそうしたものは出ていません。今使っているDSiと比べてもネット接続でできることにそれほど違いはないため、個人的にはもう少しネット接続機能を強化してくれればよかったと思いますが。

 先日紹介したWimaxのモデムがあれば、自宅以外の場所でも動画が見られる程度のインターネット接続が可能になります。多くの人たちはパソコンやスマートフォンで外からのインターネットを利用されると思いますが、任天堂のDSの場合は外付けのキーボードを使ってのタイピングゲームができるようなものも出ていますし、うまく使えばブログ作成マシンとしての進化も期待できるだけに、3DSが従来機と比べてネットマシンの機能を強化してくれていればこの値段なら買ってしまったかも知れません。

 今のところ、簡単なネット接続を目的に任天堂のゲーム機を買うなら、3DSよりも画面が大きく、3Dではないため眼の疲れも少なそうなDSiLLの方がいいと思いますが、価格改定があると3DSより高くなってしまいますね(^^;)。逆に今回の一連の状況によってDSiLLの実売価格が下がってきたら、旅先でのネット接続用端末をスマートフォンやタブレット端末以外で探している方にとっては選択肢の一つになってくるでしょう。


高速無料の裏技がもたらしたもの

 7月の下旬になってなぜか、あるテレビのワイドショーを見ていたら、高速道路の水戸インターに取材し、中型車以上の車がインターを降り、すぐまた乗って高速料金を払わないで通行しようとしていることと、再度インターから高速道路に乗るために細い道でもお構いなしで入ってくる車が多いことをレポートしていました。

 直接の道路交通法違反がある場合を除くと、テレビ局のレポートは道徳心の欠如といった観点で感情的なレポートをしているように見えました。私は、こういうことをレポートするなら、6月20日から8月末までという無料期間に周知されるように6月中にレポートすべきだったと思ってしまいます。

 私はETCを利用するのに、マイレージサービスも同時に申し込んでいるためETCの事務局から定期的にメールが届くのですが、6月22日に来たメールの中にはこのように書かれています。

(引用ここから)
当面の復旧・復興支援

■対象車両
中型車、大型車、特大車

■実施期間
平成23年6月20日から当面8月末まで

■ご利用方法
○入口料金所では一般レーンをご利用いただき、通行券をお取りください。
○出口料金所(料金お支払い料金所)では、一般レーンで係員に通行券を
 お渡しください。
(引用ここまで)

 詳しい事は高速道路会社のホームページで確認してくれという形での記述に留まっているため、このメールを受け取った人の中には、少々遠回りして水戸を経由することにより、無料で高速を利用できる無料措置の抜け穴に気付いてしまったでしょう。おそらくネットだけでなくさまざまな口コミによって、「無料で高速道路を使う方法」というものが出回ったことが予想されます。本来政府はこういったことを予想して、純粋に被災地に物資を提供したり作業に行く車については、出発されるところの市町村で被災者の方々の罹災照明のような通行証を出すようにすればよかったのにと思います。ただ、こうした抜け道だらけの利用方法で決着した背景には、あくまで性善説を前提とした措置であったのかも知れません。あれだけの災害の後では、さすがに自分の利益のためだけに高速道路を使う人たちはそれほど多くはないと思う方がおられただろうことは理解できます。しかし、こういうことが起こったことで、恐らく次にこういう措置が取られる場合にはかなり締め付けが強くなるだろうとは思います。結局のところ、一時の利用料金を無料にすることはできたとしても、長い目で見れば本当に得だったのかどうかわからないような感じもするのです。

 モラルについての話はこうして書いても解決するような問題ではありませんが、私たちが生活している中で無意識に他の方の気分を害したりするような状況もあり得ます。以前、ETCカードの複数利用で通勤割引の距離数を伸ばすやり方について紹介したことがありましたが、これは果たしてモラルに反するやり方なのかどうかというのは改めて私としても考えなければならないと思います。どこまでが節約の賢いやり方なのかというのはその線引きが難しいものですね。


NEC Aterm WM3500R でWimaxを利用する

 仕事柄自宅だけでなく、外でもADSL程度の制限のないインターネット接続をする必要に迫られているということがあり、b-mobileとは別にWimaxを期間限定で導入しています。写真のNEC Aterm WM3500Rを購入してすぐにauからHTC EVO WiMAX ISW11HTが出てしまい、ちょっと早まったかと思ったのですが、これにはこれのメリットもありますので、今回は今までの使い勝手などを含めて紹介してみようと思います。

 HTC EVO WiMAX ISW11HTはWimaxだけではなく3Gでもテザリング(無線LANを使い他の機器でもインターネットを楽しめる機能)可能で、それ自身でもスマートフォンとして使え、もちろん本体でもWimaxが使えない時にはauの携帯電話が使える場所でならば問題なくネット接続ができるという点が優れています。電話を含めて全てこれ一台に集約することができれば荷物も少なくなりますしおすすめしたいものではありますが、当然のことながら電池の消耗が激しく、その対策として外付けの電源を常に用意しなければならないという点は存在します。また、おさいふケータイを使っている方が機種変更する場合はそうした機能が全て使えなくなりますので注意が必要です。

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 モデム型のAterm WM3500Rの場合はカタログ値で連続8時間のロングライフを誇ります。そして今使っている端末類を機種変更することなく必要に応じてWimaxの高速インターネットを使えることになりますので、私のようにb-mobileのSIMを主にGalaxy Tabに入れて使い、IDEOSは直接ネットに繋げないような状況になっていても、WimaxでのインターネットがIDEOSで簡単に繋がります。私の場合の使い方として、原付でよくわからない場所へ出掛ける時にはモデムとIDEOSの組み合わせで簡易ナビゲーションのように使ったりしています。私の活動している場所がWimaxのサービスエリアであるということもあるので、わざわざSIMの差し替えをしなくてもすぐにネット接続を利用できるというのは実に有難いです。

 オールインワン端末と違い単体のルータということで、Wimaxのエリア外では全く使えないというディメリットがありますが、このモデムは別売のクレードルと組み合わせて使うことでもう一つの使い方ができます。クレードルには有線LANコネクタが付いていて、有線でインターネット可能な場所においてクレードルに載せたモデムを繋ぐことで、無線LANアクセスポイントとして使うことが最新ファームウェアへの更新によってできるようになっています。ホテルなどLANケーブルが用意されているところなら、この組み合わせでスマートフォンなどをWi-Fi接続で利用できます。今まではビジネスホテルに泊まることがわかっているような旅に出た際には小型の無線LAN機能搭載のルータを持って行ったのですが、今では特別にそうした用意なしで済むようになりました。そうした機能があるということで、将来Wimaxを解約したとしてもそれなりの用途は確保されるというのも嬉しいです。ちなみに、私の使っているのは2年間の契約が必要な代わりに毎月の利用料金が安くなるというプラン(UQ Wimaxで3,880円のプランがあります)ですが、こうしたルーターとWi-Fi接続のスマートフォンの組み合わせで考えても、携帯電話会社が推奨するデータ通信料よりも安く、しかも動画サイトなどの制限が全くありません。もちろん、パソコンでも使えるので、旅行中でもエリアを把握しながら移動すれば、ブログアップや情報収集することも可能です。私の場合はさらにドコモの携帯電話エリアをカバーするb-mobileと併用していますが、こちらのWimaxを主に使うならイオンで買える月々980円の最低限繋がるプランでも何とかなりそうですし、あえてWimax一本にして、エリア外ではメール中心にしてしまう割り切り方もあります。

 HTC EVO WiMAX ISW11HTとの比較ということで言うと、auの料金設定では最低限の料金ということでは以下の通りとなります(通話にも使う場合はさらに通話料がかかります)。

プランF(IS)シンプル 780円 + IS NET 315円 + IS フラット 5,460円 + WiMAX使用料 525円  = 7,080円

 この金額に端末代が別にかかるという勘定になります(2011年7月現在。ただしauでは機種ごとに毎月割が設定されているので、実際の支払い総額は多少安くなります)。Aterm WM3500Rの場合は同じく2年縛りで本家のUQで3,880円ということですが、他プロバイダでのキャンペーンを利用すれば、端末代や登録料は0円で毎月の支払も安くなるところもあります。これにイオンのb-mobile Aプラン(ドコモ3G利用、速度は100Kbpsに制限も月額980円)を組み合わせれば、機器代込みで5千円弱のコストとなります。将来もっとWi-Fi接続可能なネット端末が出てくれば、モデムと端末の組み合わせの方が自由度が高いですし、長く使い続けることができるメリットは大きいような気がします。もちろん、人それぞれネット端末を使う方法については違いがあるのでどちらがいいという結論を出すことはできませんが、現状で安く制限のないインターネットを外で使いたい場合はこうしたWimaxルーターの利用が有利になるのではないでしょうか。


eneloop pro と eneloop plus およびeneloop liteの違いと使い分け方

 ラジオやランタン、その他車中泊で使う家電製品や携帯電話・スマートフォンの充電などで単三型のニッケル水素電池が注目されています。エネループやエボルタという長期間保管していても自然放電が少ない充電地がようやく認知されてきた中、満を持して登場してきたのがeneloop proという、従来のeneloopの容量1,900mAhから2,400mAhへ増やした蓄電能力を誇る充電池です。

 長期間保管時の自然放電についても最小限に抑えられているのは変わりませんので、従来のエネループやエボルタでの電池寿命に不満を感じられている方は魅力的な充電池に写るに違いありません。ただ、一つ私が問題に思うのは付属の充電器での繰り返し充電回数がメーカー発表で500回と従来のエネループの1,500回と比べると極端に少なくなっているので注意が必要です。まあこれも、エネループの初代が出た時から徐々に性能は上がっていますので、すぐにこうした高容量のものが必要でなければ新しいのが出てくるまで待つのもいいかも知れません。

 もうひとつの新製品、2011年12月発売予定のeneloop plusの方は、容量1900mAhと充電回数1,500回は従来品と変わらないものの、電池自体が熱くなっても電池自体の温度を下げる仕組みが組み込まれており、メーカーではおもちゃなど子供が使うことを想定し、電池交換の際にやけどをしないように(実際、充電中などはまれに相当電池の温度が高くなることがあります)工夫された商品です。おもちゃ用とはいっても本体が熱くならないという特徴は普段使いには便利ですので、一般的な利用にも合うでしょう。

 エネループにはもう一つ、すでに発売されている容量の少ないeneloop liteというシリーズもあります。単三電池の場合の容量は950mAhとかなり少ないながら充電回数は2,000回をうたっていて、他のものより若干軽く安くなっています。

 改めて、こうした充電池の中でどれを選んだらいいのでしょうか。普通に使う場合は白色のeneloopかeneloop plusを選べばいいでしょう。eneloop proのように容量の多いものの方が良さそうに思いますが、外で使い続ける場合には満充電する場合の時間がかかってしまいます。単純計算でeneloop liteの方が通常のものよりも半分の時間で充電できるわけですので、満充電した状況から使えなければいやだという方や、車の中で時間を掛けずに充電したいという方などはこちらのセットを何本か持っていた方がスムーズに充電処理ができるでしょう。もっとも、エネループ自体が継ぎ足し充電をしても性能に影響しないので、従来品を半分充電した状態で使い直してもいいことはいいのですが。

 他社を含めた性能比べについては、ネット検索をかけると先人の方々が有益な実験結果を出してくれていますので「充電池 性能比較」あたりのキーワードでネット検索をかければ詳しい内容を知ることができます。とりあえずどういう事かわからない方は、三洋エネループかパナソニックのエボルタを選んでおけば間違いないでしょう。後は、容量と充電時間の兼ね合いで充電時間を短くしたい場合は容量の小さいもの、使用時間を増やしたい場合には従来品か新しいeneloop proを含めた容量の大きいものを購入候補にしましょう。なお、充電器については高容量のeneloop proでも従来のeneloop用の充電器に全て対応するとの事なので、安心して購入できると思います。




オムロン ウェルネスリンクを活用する

先週購入し、ここで紹介させていただいた活動量計は順調に自分の消費カロリーを表示してくれていますが、そうした機器を使わないでも十分実用になるのがオムロンで提供されている「ウェルネスリンク」です。

http://www.wellnesslink.jp/p/(リンク切れ)

以下のホームページから登録すると、対応機器を持っていなくても体脂肪を測ることのできる体重計や、血圧計の数値をネットにアクセスして入力していけば、いつでも自分の体の事を把握することができます。

パソコン上だけでなく、登録した携帯電話のメールにURLを送ることで、携帯電話からもデータを入力したりグラフを見ることができる機能も備えています。以前紹介した旅行用の体重計や血圧計と併用すれば、いちいちパソコンを立ち上げなくても記録が可能で、旅行の際にも便利な組み合わせだと言えるでしょう。そうして携帯電話で記録したデータはパソコンでももちろん確認できますし、無料会員の場合は6ヶ月間のデータを保持できます。

私の場合、たまたま活動量計を買ったことでこうしたサービスがあることを知り、本来はオムロンのサービスに対応した体重計や血圧計とセットで使えば入力の手間が軽減されるということなのですが、パソコンでの毎日のデータ入力が苦にならない方なら、サービスだけを利用するだけでも十分満足できるでしょう。以前はウィンドウズのみに対応したソフトでこうした計測データを扱っていたのですが、サイト上にアップロードする形になったことで、パソコンや携帯電話などネットに繋げることができる機器からなら全て見られるようになりました。サイト上で管理するような方法については個人情報をメーカー側に預けてしまうという不安要素はあるものの、病歴のデータなどのような人に知られるとまずいような情報とは違いますし、以上の情報から判断されて導入の参考になさってみられてはいかがでしょうか。


車のテレビについて

 いよいよアナログテレビ最後の日がやってきました。どんな感じでこの日を迎えるのかある意味注目でしたが、アナログテレビに繋げて地上波デジタルが見られる単体チューナーがすぐに手に入らない状況が続いているとのこと。地元の地デジサポートセンターに直接うかがったところ、レンタルの機材も用意していないということでしたので、この時点で用意ができていない方は機材が店頭で普通に買えるようになるまではテレビのない生活を強いられることになりそうです。

 震災関連の品薄と違って、地デジ化へのスケジュールは規定路線なのに、こういった状況になるということは官民の足並みがそろっていないという感じがしてしまいます。それと同時に思うのは、車のテレビについての問題です。

 車にはさまざまなグレードがありますが、最低のグレードにはラジオも付いていないものがあるかわりに、最高のグレードのものにはカーナビとテレビが最初から付いているというのが普通でした。しかし、こうした車のテレビは多くがアナログテレビなので、本日以降はテレビの機能およびスイッチ類が全く使えなくなってしまうという問題が起こります。対応としては家庭用のアナログテレビで地デジを見る場合と同じくデジタルチューナーを付ける必要があります。

 カー用品ショップでは車内でテレビを見るためのチューナー取り付けの手間はかなりかかるようで、多くの方はどうしようか迷っている方も多いだろうと思います。むしろ、FMAMラジオとCD程度のオーディオしかない車なら、小型カーナビにワンセグ放送受信可能なタイプのものを付けた方が簡単ですが、なまじ最初からカーナビやテレビが付いているものというのはこういう場合どうにもならないような感じがしてしまいます。

 最初から地デジを搭載したカーナビがセットされている車を買えば万事大丈夫とは思うのですが、最近はそうした車を狙っての窃盗犯も多発しているそうです。特にハイブリッドカーのプリウス用のものが多く狙われているとのこと。窃盗犯は小さな三角窓を割ってドアを開け、ごっそりと中のものを持っていくということですが、高い地デジ受信可能なカーナビを搭載している車の方は何か盗難対策を取るか、自動車保険で対応するために補償内容の見直しは急務になってくるでしょう。こうなってくると、最初から全ての機能が付いている車というのもどうかなとすら思ってしまうのです。せめて、オーディオ・カーナビはメーカーオプションの中から選べるようにするとかできれば、外から見て明らかにカーナビがない車は狙われないと思いますし、これから車の購入を考えられている方は単純にメーカーの推奨するセットでない方法についても検討する余地はあるのではないかと思います。

 車内の地デジ化について、今あるものでということであれば、携帯電話やスマートフォンのワンセグを見られるようにスタンドを設置して見るようにすれば追加のお金もそれほどかかりません。車のシガーソケットに差してUSB出力があるアダプターを導入し、100円ショップで充電用のコードをつなげれば、走行中なら電池の減りを気にせずに必要な時にテレビを見られます。この方法の問題はアンテナが貧弱で、市街地以外では放送が見られなくなることです。そうは言っても山間部などは普通にアンテナを立てても視聴することが難しい地域もあるわけですから、どちらにしても車で地デジを見る場合にはある程度の割りきりが必要になってくるでしょう。


旅先からのネット発信について

 個人的にはブログ専門でツイッターはやらないのですが、多くの人たちがスマートフォンを使って情報発信しているのはいろいろ見ています。私がそうした発信方法をとらないのは、恐らく自分の実況を中継したところでだれも面白くないだろうということもあるのですが、あえて実況中継のような書き込みをしたとして、世界中でどこの誰が見ているかわからない中、自分から情報公開するような真似はとてもできないと思うからです。ところが、今どこでどうしているかまで細かく書く人が、これだけ大勢いるというのには本当にびっくりしてしまいます。

 私がブログで旅先からの状況を書く場合は、その場所が特定されるような形で書くことはありません。その日の事はその日に書かず、前日に行ったことを書くか、どうしてもその日の事を書きたい場所は場所を特定されるような言い回しのアップや、写真の掲載については極力控えるようにしています。

 私の場合はいい年をした男ですのでそれほど問題はないかと思いますが、それでも車中泊の場所を明らかにしてから就寝した場合、車上荒らしや車へのいたずらは自分がもし寝入ってしまっていたら防ぎようがありません。まさか若い女性の方でそこまで脇が甘い書き込みをされる方はいないかと思いますが、ネットでそれなりに名前が売れている女性の方だったら、ストーカーに襲われる危険性だってあります。オフ会などで多くの仲間と一緒にいる際には発信しても大丈夫だと思いますが、単独および少ない人数での移動についてはできるだけ自分の居場所をリアルタイムに明らかにしないような注意が必要です。また最近、書き込み以外でも写真をブログにアップする際に、GPS付きのデジカメで撮影した写真をそのまま載せてしまう場合、写真のプロパティに位置情報がそのまま表示されてしまう場合があります。GPSデジカメは便利な反面、常に自分のいるところを表示しているということを忘れないようにしてほしいものです。

 あと、これは言わずもがなのことですが、ネットへの発信というのは仲間うちだけのコミュニケーションとは違い、見ようと思えば世界のどこからでも見られてしまいます。実際はやっていなくてもふざけて公共の場所でマナー違反をしたかのようなつぶやきや、飲酒運転を誇らしげに語るような事をしたら、下手をしたらそれが多くの人たちに知れわたり、個人が属している会社や学校に迷惑を掛ける場合も十分にあり得ます。くれぐれも自分で自分の首を絞めるような事に繋がるネット発信は控えることをお勧めしておきます。

 と、ここまでは自分の注意で何とかなる話ですが、世の中には今挙げたことを全く問題だと思っていず無節操に自分の身の回りで起こったことを発信しまくる人たちがいるので厄介です。ホテルでアルバイトをやっていた男がお忍びでやってきたスポーツ選手のプライベートを暴露したり、同じくスポーツ選手が婦人連れでスポンサー契約を行っている企業のショップを訪れた際、そこの店員があろうことか、選手のご夫人を誹謗中傷する内容をつぶやいたりしたことがネット上で話題になったことは記憶に新しいです。昨日などは、なでしこジャパンの主力選手と合コンができるとその場所をつぶやいただけでなく、合コン内でのオフレコの会話をつぶさに実況中継した大学生がいて、そのおかげでお相手の選手は全てのテレビ出演をキャンセルし謝罪したということがニュースになっています。

 これらは、一般人からするとそんなに関係ない話ではあるのですが、そうした何でも実況中継するような人と係わると、知らないうちに自分のプライベートが晒されてしまう危険性がないとは言えません。特に女性の方で一人旅をしようと思われている方については、その相手が男女問わず、やばそうだと感じたらすぐにそういった類の人から離れるようにしましょう。


「ぴあ」の最終号に寄せて

 昨日の新聞に、情報誌のパイオニアとして一世を風靡した「ぴあ」の最終号の広告が出ていました。さまざまな思い出が個人的にありますが、私の住んでいる静岡が割と東京に近いという地理的要因もあり、主に首都圏版のぴあを買っては情報を集めていました。

 雑誌全盛当時はインターネットがなかったため、マイナーな映画や演劇の情報を収集するにはぴあが一番てっとり早かったということもあります。そして、個人的には東京周辺のライブハウスのスケジュールを取るのに利用していました。

 この辺は強引に車中泊の旅とからめての話になりますが(^^;)、当時のライブハウスはチケット制ではなく予約も入れずにいきなり行ってもまず満員で締め出されるところはそう多くはなかったと思います。さすがに人気絶頂のアーティストは無理でしたが、私の好きなアーティストの出るようなお店は、かなり大がかりなイベント時をのぞいて行けばそのまま見ることができました。東京までの交通は主に鉄道を使い、行きは新幹線を使うものの帰りは毎日運行していた大垣夜行を使って静岡着午前2時なんてパターンをよく使っていました。往復の乗車券さえ買えば、東京でのライブ鑑賞を含めて全く突然に行ってもいいということで、ぴあを見て面白そうな別のライブを見付けると進路変更してそちらの方に行くようなことも自由にできました。

 こういう勝手気ままな楽しみ方をしていると、数ヶ月前に予約して、もしその日に突発的な用意が入ったら、そのすべてがキャンセル料となってしまうような計画性のある旅というものをわざわざしようという気がなくなってきてしまいました(^^;)。ぴあの方も多くのライブハウスと提携し、「チケットぴあ」というシステムでチケットを発券しないと中に入れないような事になってくるに従って、だんだんとそうした行動をセーブするようになって来ました。と同時に、全席自由だった大垣夜行も事前に座席指定を受けなければならなくなった「ムーンライトながら」となり、それまでのように気軽に電車で出掛けることはなくなりました。

 そう考えると、全くのノープランでふらふら出掛け、面白そうなものがあったらその場で楽しむようなことは、考えてみれば「ぴあ」で培われた行動パターンのおかげなのかなと思います。雑誌としての役割は終えたということでの最終号なのでしょうが、私のほうはこれからもさまざまなことにアンテナを張りつつ、行き当たりばったりの旅を楽しみたいなと思っています。