7月の頭に大きな災害は起こるという話が広まっていますが、基本的には人間は未来を予知することはできないため、その内容が具体的であればあるほど疑った方が良いとは個人的には思っています。もっともその予言が当たるのかどうか、それは時間が過ぎてみなければわかりませんが、今の時期、大規模な停電が起きたらどうするかということを考えると、そうした予言とは全く別の観点から、何とか自宅で普段と同じような生活ができるような事も考えなければならないと思います。
これはあくまで個人的な見解になりますが、電気だけが使えなくなった場合(ガス・水道はOK)という場合、災害時に一番問題になるトイレは使え、オール電化でなければガステーブルで炊事をすることはできますので、問題は普段気付かないものの大切な電気を使った家電をどう動かすかということを考えた上での準備をおすすめします。
まず、何といっても大事なのは「冷蔵庫」の中味を食べ尽くすまで動かし続けるための電気です。家にある冷蔵庫の電力消費量をワットチェッカーなどてチェックした上、早めに中のものを食べるにしても、冷蔵庫の出力を「弱」にしてどのくらい手持ちのポータブル電源で持たすことができるかが問題になります。
さらに、オール電化でなくガス給湯器を使っている場合、給湯器自体は電気(コンセント)がないと動きませんので、今の時期だと短時間のシャワーで温水を出すことは不可能になります。何とか温水シャワーを使えるように、小さ目のACコンセントを装備したポータブル電源を確保しておくと、そうした心配が払拭されます。となると、冷蔵庫用の中容量のポータブル電源の他、小容量のポータブル電源の2台体制にしておき、きちんと充電したり使った分をすぐ充電するようにするだけでもかなり助かるのではないでしょうか。
とりあえずこれだけ用意して、後の「明かり」「情報」関わる電気については、さらにポータブル電源を用意しても良いのですが、最初からそこまでしなくても良いと思います。明かりであればLEDライトを使えば良いですし、情報についてもラジオの活用をすれば良いですし、テレビを見たい場合にはこれもそこまで消費電力が多くないスマホやタブレット端末で見られるようにすれば良いでしょう。
古いタブレットの中にはワンセグチューナー搭載のものがありますが、恐らく大きな災害が起こった場合、地上波のテレビ番組についてはネット経由で問題なく見られるような規制解除が行なわれる可能性があります。そうなると、古いスマホやタブレットを災害時のためにとっておき、いざという時には充電しておいたスマホ・タブレット用のモバイルバッテリーに接続してネット経由でテレビを見るというような形で凌ぐのが良いのではないかと思います。
私の場合、15インチの電池なしモバイルモニターを持っているのですが、これにAmazonのFireTVstickを接続して様々な動画配信サービスやインターネットを見られるようにしています。驚くのは「モバイルモニター」と「FireTVstick」の電力消費量で、合わせて使っても7Wくらいしか使わないので(スマホを充電しながら使うより少ない電力)、普通のスマホ用のモバイルバッテリーでの長時間利用が可能になっています。大型テレビにポータブル電源を接続してテレビを見るより、相当少ない電力で長時間テレビ放送が見られるので、日中は今の時期扇風機ぐらいは動かしたい感じではありますが(ガス給湯器用の小容量のポータブル電源であれば十分動きます)、それがなくても何とか普通に生活することができるのではないかと思います。
しかし、エアコンや電子レンジのような高出力が必要な家電については私は災害時の使用は考えないようにしています。ポータブル電源をこれ以上増やすなら、小容量のポータブル電源ならシガーソケットに接続して数時間走れば(買い出しなどで出掛けることを想定)それで十分充電できます。車がない方やガソリン自体の入手が難しいような状況も考えたい場合には、100~200W出力くらいのソーラーパネルを用意できれば、使った分の電気をいくらかでも停電中に充電できるような仕組みを考えることができます。
モバイルインターネットによるテレビ同時配信(災害時)の利用については、もう一つ考えなければいけないことがあります。高速でなくても良いので、データ制限なしの最大1Mbps以上で使えるデータプランへの加入があれば、高速クーポンの残りを気にしないでもインターネット経由でのテレビ放送を楽しむことができるようになります。
今回紹介したような装備は自分では一気に揃えたのではなく、必要に応じで徐々に揃えたものが多いです。結果として災害対策になっているわけですが、そこまでの費用がない方は、冷凍庫に大量の保冷材を入れておき、大き目のクーラーボックスを用意して冷蔵庫の中味を移して庫内の温度が上がる前に食べ切るとか、そもそも冷蔵庫にパンパンになるまで物を入れず、備蓄用食料は常温で保存できるものにするとか、色々工夫の余地はあります。
私のブログは車中泊のブログなので、車の電気を使わないでどう過ごすかということを考える中での知恵が多少はたまっています。今後も気の付いたことなどありましたら、そうしたノウハウについて書き足していこうと思っています。