カテゴリー別アーカイブ: 防災関連ニュース

防災に関する新たな話題や、画期的な新製品の紹介などをこちらで行ないます。

非常用電源付きの信号の現実

今年起こった地震や台風による北海道や静岡県での長期停電の影響で、改めて改善が必要だと思われたことに信号だけでも何らかの方法で復旧させることはできないかということがありました。ただその時は現状がなぜこうなっているのかという点の検証についてはそこまで深くすることができませんでした。その後、改めて停電における信号機の現状についてのニュースを目にすることができましたので、その内容を紹介しつつ、今後自分達はどうしたらいいのかということについて考えてみたいと思います。

停電した際に外からの電源供給に頼らない「非常電源付きの信号機」というのはすでに存在していて、電源を供給する方法によっておよそ2種類のものがあるそうです。そのひとつが停電から約1分で軽油で自家発電を始める「自動起動式」で、さらにもう一つの方式が停電と同時に点灯する「リチウムイオン電池式」で、これら2種類の信号機は2011年度末に全国で約5400基だったものが2017年度末までで約4000基増えたそうですが、全ての信号の中ではその配備されている割合が10%を超えているのは4都県のみで、他の道府県ではそれ以下の数%の普及率に留まっているそうです。

その原因というのは、やはりというか費用の問題が大きいらしく、自動起動式が約240万円、リチウムイオン電池式が約150万円と結構かかります。この金額は信号機自体の価格ではありませんので、注意が必要です。普通の信号機の場合、約400万円という数字が私がかつて自動車保険のチラシで見ただいたいの価格ですが(つまり、物損の補償金額は500万円程度では足りないというアピールチラシだったようです)、改めてネットで調べたところ設置費用込みだと470万円というデータを載せてあるページを発見しました。どちらにしても一機500万円くらいということになるので、なかなかそこに非常用の電源を付けるというのは難しいのではないかと思うこともあります。

ただ、最近のLEDの進歩により、交通標識や工事場所などで夜になると光るソーラーパネルのついた製品があります。今年の台風の停電では、昼間に消えた信号のところを通ったのですが、その際は信号機のある交差点ということは明るいので認識できたので、注意して前と左右を確認しながら通行できましたが、せめて夜だけでも信号自体が光るようになったら多少は状況は良くなるのではないかと思うのですが。

というのも、交差点というのは優先道路とそうでない道路にあるのが普通だとすると、優先道路から見える信号に黄色いLEDを全体に付けて停電した夜間にそのLEDを点滅させ、優先道路でない道路から見える信号には同じく赤いLEDを散りばめて停電した夜間は遠くからでも赤色が点滅しているように見えれば、信号の制御が必要なく交通を制御することができるのではないかというあくまで素人考えではありますが、これならそこまでの追加費用はかからないのではないかと思うのですが。もちろん、簡易的な黄点滅、赤点滅するリチウムイオン電池を搭載した非常用の信号を持って行く方が安く利用できるならそれでも十分役に立つと思います。

もちろん、もっといい案や画期的な技術があればそちらの方を優先させていただきたいわけですが、単に費用が高いので何もできないというのでは停電時の事故を防ぐことはできませんので、様々なところからアイデアを得ることで、今後の長期停電でも信号機が動かないことによる事故が減るように対策を打って欲しいです。


継続する停電の原因は?

2018年にやってきた台風24号は9月30日から10月1日にかけて特に静岡県を通過し、その後天気が回復してもかなり停電が長引いたのですが、台風が去りさらに浜松市の一部の地域で長期間続いた停電も復旧し、ようやく日常生活が戻ってきた10月10日になった時点で、また浜松市で停電が起こり、一部の信号が点灯しなくなったのだそうです。

直接の原因は静岡県内に降った雨によって、電線がショートしたということだったのですが、単なる雨でなぜショートしたのかというのが問題で、こうしたことはこれからの状況の中で全国のどこでも起こりうることと思えてしまうので、簡単に紹介させていただきたいと思います。

普通のケーブルなら雨が降ったことだけでショートはしないわけで、考えられるのはやはり先日通過した暴風雨を伴う台風24号の影響です。これはニュースで報じられた見解ですが、その時には様々なものが風で舞ったりして、特に先の尖った住宅のトタンのようなもので電線に傷が付いていたのを、電気を通しても普通に電力を供給できていたので、ケーブルそのものを交換しないでそのままになってしまったのではないかということらしいです。

長期間の思わぬ停電で多くの人々が疲弊する中、とにかく停電を復旧させようとした電力会社の方の働きは大変だったと思えますが、さすがに目で見てもわからないような小さな傷があって、時間の経過とともにケーブルが劣化してしまったということも考えられます。今回は直接の被害を受けたところは中部電力になりますが、全国の電力会社の方には、こうした想定外の被害内容についてデータの蓄積をしていただき、こんなに早い段階で再度停電になってしまうくらいのケーブルの危険を早く見つけられるようにしていただかないと、電気は社会的なインフラですから本当に大変です。

さらに今回の広範囲の停電について、根本から原因を無くすことのできる方法についても議論が行われているようです。それが電柱を使わないで電線を地中に埋めるという方法です。確かに、電線が露出していなければ何が地上で飛んでいても電線は影響を受けません。もっとも、先だっての北海道の地震で起こった液状化現象が起こったり、福岡であった急な地面の陥没事故が起きたりするようなケースでは、地下にあるケーブルが断線する可能性もあるかもしれないので、地盤のしっかりしていないところではできないかもしれませんが、単に景観が良くなるということだけでなく地域を災害に強い町にするためにも社会的なインフラ整備についてはきちんと対応していただければ、住民にとっては住みやすい町になるのではないでしょうか。

それにしても、今回の停電においても信号機が消えたということで、大変に危険な状況になってしまっています。私も台風上陸の翌日車を運転していて信号機が使えない交差点を何度も通りましたが、制御する物や人がない交差点は常に全方向の全ての車・自転車・歩行者に気を付けて通行しないと危険を正直感じました。建物が停電するのは仕方ないにしても、信号機は非常用電源で動くようにはらないものでしょうか。前にも同じことを書きましたが、改めてもう一度、太陽電池でも風力発電でも日常的にその場で発電した電気を蓄えておき、いざという時送電が途切れてもきちんと制御された形で光り続けるものができて欲しいです。


災害だけでない「サマータイム」に苦慮する日本の電波時計

過去に私が付けていた腕時計は面倒な時刻や日付・カレンダーを合わせる必要のない電波時計でした。さらに、太陽電池で動く「電波ソーラー時計」というのは腕時計の究極の進化系だと信じて疑わなかったのですが、その心が揺らいだのがあの東日本大震災の時期を経験してからでした。

というのも、東日本大震災では福島県にあった電波を発する施設が止まったことで一日に数回行なわれる時計本体の電波受信から細かい時刻の修正が行なわれなくなってしまったのです。当然、電波の発信が再開されるまでは普通のソーラー時計になってしまい、時刻や日付を手動で直さなければなりませんでした。ちなみに、私の持っていた電波ソーラーは日付と曜日を液晶表示していましたので、説明書を出して来ないと手動での修正もなかなかうまくできず、そうした事を機に以前使っていた曜日表示のない日付だけの付いたアナログローラークォーツ時計の電池交換とオーバーホールを依頼し、現在はこまめに手動で時刻と日付を修正しています。これだとラジオの定時に合わせれば簡単に正確な時刻をキープすることができるので、これから紹介するようなトラブルとは皆無になれます。

先日のブログでも紹介したことがありましたが、2020年の東京オリンピックをにらみ、日本国内で「サマータイム」を実施してはどうかという話があり、まだどうなるかはわかっていません。サマータイムを実施することについてのメリットがあるわけですが、今回出てきた問題というのは「サマータイム」を実施したり終了したりする際に手動で修正する必要があるというのです。メーカーの方では時間のズレが現在の世界の主流である1時間だったら自動的に修正が可能ではあるものの、日本で導入が検討されている2時間の修正をするのは難しく、どうしてもサマータイムはじめと終わりには手動で時刻を修正する必要があるということなのです。

また、世界時計の機能を持っているものの中には、同じ夏時間でも1時間ずれる世界の夏時間がうまく表示されないという不具合が出ることも懸念されているそうです。常に世界の状況に合わせて機能を開発している日本メーカーとしては、今回の2時間ずらす夏時間というのは完全なる想定外だったようです。

ですから、このままサマータイム導入がされるかされないかという状況の中で、現行の電波ソーラー腕時計を高いお金を出して購入した場合、もしサマータイムが導入された場合に毎年2回の手動による時刻修正が必須となる可能性が出てくるわけです。それを回避するためには、とにかく政府の発表を待って本当に2時間時間をずらすサマータイムが実施されるのかを確認した上、自動修正に対応した製品が出てくるまで購入を控えないと、最悪の場合には高額な電波ソーラーだからと手動修正を忘れることにより、日常生活で時間を頻繁に間違えるような事も起こる可能性が出てくるわけです。できるだけ電波時計の買い直しをしないような判断が求められるでしょう。

さらに、これは言うまでもないかも知れませんが、新たな電波時計を作るには相当なコストと人件費がメーカーにかかってくるでしょう。従来の製品が正しく時を刻まなくなった場合にはメーカーに一斉に問い合わせが行くことも考えられるので、関連企業にいたっては東京オリンピックのボランティアに人を出す余裕もなくなってしまうところも出てくるかも知れません。

というわけで、政府にはとにかく早く、日本でサマータイムを実施するのかしないのか、はっきりと国民に向かって明言していただかないと、多くの人だけでなく企業も迷惑することになります。まさか、時計メーカーが政府に賠償を請求するようなところまでは行かないとは思いますが、これ以外にも様々あるであろうサマータイム導入時の問題について早急に洗い出し、早めの対応をお願いしたいところです。


北海道地震でのエコノミークラス症候群

北海道で起きた最大震度7の地震について、ようやく火力発電所が動き電気が普通に使えるようになったことで、今後への不安の一つは解消しつつあるということは正直に言ってホッとしています。ただ、このブログは車中泊というジャンルを扱うものだけに、今回の地震による避難生活で、車中泊をしたことによる「エコノミークラス症候群」で、血栓ができて健康的な被害を受けた人がどのくらいいたのかということは大変気になっていました。

そんな中、地元の新聞の社会面を読んでいたら「エコノミークラス症候群8人か」という見出しが目に付きました。詳しく内容を読んでいくと、どうやらこの文章を書いている状況の中ではエコノミークラス症候群によって重篤な被害を受けた方は今回の地震ではおられなかったようでそちらの方でもホッとしました。

その詳しい内容はというと、主な震源の近くの場所である厚真・安平・鵡川(むかわ)の各地区で9月17日と18日に運動の機会が少なかったり、足にむくみがあったりした高齢者ら約100名を旭川医科大の東信良医師のチームが診察した結果が報告されていたのです。

それによると約100名中足の静脈に血の塊(血栓)が見付かった人が16人いて、その中で地震による避難生活が原因で血栓ができたと思われる人が7名いたということです。これは、翻って考えると通常の生活をしていてもずっと座ってテレビを見ていることの多い高齢者の方は血栓ができる可能性があるということでもあり、災害に関係なく思い当たるような行動をしていたり、家族にそんな生活パターンの人がいる場合には散歩に連れていったり体操をさせるなど、ずっと同じ姿勢でいないよう気を付ける必要があるということでもあります。

ここまでの内容では「エコノミークラス症候群8人か」という見出しと矛盾すると思いますが、実は医師の診断ではないところでエコノミークラス症候群と考えられる症例が一つあったということでもあります。それは、厚真中央小学校に設けられた避難所において、83才の女性が立ち上がろうとした際にふらついて転倒した事故があり、消防が出動したということです。そこから運ばれた病院で、エコノミークラス症候群の疑いが出されたということで、この方も避難所生活によるエコノミークラス症候群とおぼしき患者であるとカウントしたようです。

この例からわかることは、血栓ができた場合、しっかりと立つことができず、ふらついて転倒する可能性があるということです。誰か常にその様子を見ている人がいればいいですが、そうでない場合転倒することによって最悪の場合頭から倒れてしまったら本来足の治療だけで済むところが、大変な状況に変わってしまうことも十分にあり得るということになります。

ただ、今回のケースの場合はどの方についても命を脅かすようなことにならなかったというのは不幸中の幸いと言うべきでしょう。そうは言ってもあくまでこれらのことは結果論でしかないということもあるので、車中泊での避難生活を長くしなければならない時にはフラットなスペースを車内に作り座席を倒すだけで寝るということは避けるとともに、狭い場所で多くの人が寝ざるを得ない場合にはずっと車内にいることは避け、散歩や体操など体を動かすことを心掛け、トイレの心配はありますが水分もしっかり補給することも考え、足のむくみやふらつきを感じた時には早めに専門医の診察を受けることをお勧めします。


北海道胆振東部地震に関してのSNSによるデマを検証すると

北海道胆振東部地震に関するSNSでの発言を分析された方がいて、その内容が毎日新聞に載っていました。熊本地震の時に「ライオンが動物園から逃げ出した」というような外に出て避難生活を送っている人に対するいやがらせのようなデマのTweetは、その後大きなニュースになり当局もしっかり発信元の人間を特定して罰する方向にあることをアナウンスしたこともあり、同様の人騒がせで恐怖を与えるようなデマはここまで見付かっていないということですが、それでも「拡散希望」という文句を付けて不確かな情報をツイートするような事例はあったようです。

私も気になってツイッターをチェックしていましたが、その中で気になったのは恐らく地元のリーダー的存在であるような人物が情報まで自分から発信しようと功を焦って水道に関する情報を発信したところ、発言の全てが間違いとは言えないものの、役所に問い合わせをしたら思いきリ否定されてしまった立憲民主党の地元議員のツイート問題がありました。

今回はたまたま立憲民主党だったということで政治的な思惑もあってかその発言についてかなり「間違った情報を立憲民主党が出した」という事が改めて一人歩きして、発言した議員の方は地元住民の方だけでなく党の関係者の方にも多大な迷惑を掛けてしまいました。ここでは別にどの政党だからということは言うつもりはありませんが、きちんとした情報網も持たない人が義憤からだとしても、読んでみていい加減な情報を出されると多くの人が迷惑をするということを学んでいただき、情報発信は専門家に任せるか、出すなら徹底的に情報の裏を取れるような体制がなければ発信を控えるべきだと思います。これは、一般のユーザーでも同じで、毎日新聞では今回の地震で広く拡散された流言に近いツイートについて紹介しているのでここでも紹介します。

(引用ここから)

<拡散希望 NTTの方からの情報です。只今道内全域で停電しているため電波塔にも電気がいかない状況なので携帯電話もあと4時間程度したら使えなくなる可能性がでてきたそうです。 なるべく1人で行動せず家族や仲間、友人などと共に複数で安全な場所に避難して下さい>

(引用ここまで)

このツイートについては「正しい情報」と「あやふやな情報」が混じっています。また、それらしい「災害時の注意呼び掛け」もあります。毎日新聞ではこのツイートをそこまで強く非難していないような感じですが、一目で嘘とわかるデマよりもこのツイートは罪が深いのではないかと思っています。では具体的に引用した内容について分けて考えてみたいと思います。

・正しい情報

停電により携帯電話の基地局に電気が来ないと、4時間かどうかはわからないものの時間の経過とともに基地局を動かせる予備電源が切れれば、その基地局を利用した通話・通信ができなくなる。

・災害時の注意呼び掛け

なるべく一人で行動せず、複数での避難を呼び掛け

・あやふやな情報

その1 「NTT」とツイートにあるがどこの営業所、ならびに担当者からの情報なのか?
その2 その事が具体的に書かれた公式のツイートおよび公式ウェブページへのリンクはあるのか?
その3 北海道全域で停電していると言っても地域によっては基地局に電力を供給しているところもあるかも知れない。ツイートで示されている「電波塔」とは具体的にどこのことか?
その4 具体的な場所が一切出て来ない中で、なぜ4時間という携帯電話が使えなくなる可能性があるという時間だけが具体的に書かれているのか?

このように、引用した書き込みは「正しい情報」と「災害時の注意呼び掛け」を前後に散りばめることで信用させ、曖昧な部分を読んでいる人に感じさせないようにし、不安だけを拡散させることを狙った極めて悪質なツイートだと言えるでしょう。今後、同じような災害が起きた場合も、こうした事例に基づいて巧みに多くの不安にかられる人間の心をコントロールしようとする輩は出現すると思いますので、その場合はツイートの発言元に質問をしてみるのも効果的です。

「NTTのどこに聞いた情報ですか?」
「電波塔とはどこの電波塔ですか?」
「基地局には規模の大小のものがあると思うのですが、なぜ全てのタイムリミットが4時間なのですか?」

こうした質問には当然答えられないと思います。それは読む人を納得させるだけの情報ソースを発信者が持っていないからです。ですから、逆に自分がツイートで拡散を希望するような内容の書き込みをする場合、単なる伝聞ではなく実際に助けを必要とする人に対峙し、窮状を語ってもらった様子を写真や動画にしてツイートに添付するくらいしないと大多数の人の納得は得られないかも知れません。

また、今回の地震ではツイッターだけでなく個人やグループでのやり取り用のツールとして使われているLINEを使ってのデマも相当回ったということです。これも毎日新聞の記事からになりますが、

(ここから引用)

「午前8時付近に大きな揺れが予想されているようです(自衛隊情報)」

(引用ここまで)

これだけ見ると、「自衛隊情報」というお墨付きのような文字が最後に書き加わえられているものの、内容は世界でまだだれも予言したことのない「地震の直接的な予言」です。内容が荒唐無稽なものであっても、まだ私たちがインターネットという通信手段がない頃に流行った「不幸の手紙」「チェーンレター」のようにLINE利用者の間で拡散されていったことはここで紹介しておきたいと思います。

もし、若年層の間で大人が知らないうちにこんな荒唐無稽なデマが回ってきたら、しっかりと「こうした情報は間違いである」ということを大人が伝えてあげる必要があります。最後に、典型的なデマの主なものと、その情報がなぜデマと判定できるか、その根拠について書いておきます。なお、事例については毎日新聞の記事中にある関谷直也著「『災害』の社会心理」(KKベストセラーズ)にある事例をそのまま使わさせていただきます。

(1)被害流言 「被災地に窃盗団が向かっている」などの偽情報。

地元警察や市町村からの発表でないと信憑性に乏しく、さらに遠征してくる窃盗団がいるだけでは被害を受けていない状態なので現場を押さえなければ摘発のしようがありません。そもそも窃盗団は具体的に被災地の中のどこに向かったのか? という情報がなければ警戒のしようもありません。どちらにしても被災者全員の不安を煽るデマだと見なした方が無難でしょう。

(2)災害再来流言 次に災害が来る時刻や場所を予告する

最初の地震が前震なのか、それとも本震なのかは余震の様子を観察して実際に来てみないとわからないというのが熊本地震の様子を見て私が思ったことです。今の科学ではそんな都合のいい時に細かい時間や場所まで予知することがいつから可能になったのか、きちんとした予知をして必ず地震を言い当てる方がいたら紹介して欲しいです。「予言を具体的な日時・場所を示して行なっている書き込みはデマ」という原則は変わらないのではないでしょうか。

(3)後予知流言 「地震雲」などの気象現象や動物の異常行動から余震の危険を煽る

これも(2)に重なりますが、地震雲や動物の異常行動から地震を予知するのに、具体的な日時・場所と連動していたとしたら、これは本当になぜその日時・時間・場所を細かく指摘できるのか、その根拠を教えて欲しいくらいです。地震が起こった後になって事前にこんな雲が出ていた、動物が異常な行動を取ったと言うことは簡単です。そうではなく、事前の観察によって完全なる地震予知ができる時が来ればいいのですが、そこまで認められていないということも確かなのです。

(4)災害予知流言 災害前や大きな地震の起きた別の場所で地震が起こるなどと予言する

こちらについても具体的な日時・場所が示された内容の場合、デマと認識せざるを得ません。ただ、唯一南海トラフ巨大地震については、「南海トラフ地震に関連する情報」を気象庁が発表する場合があります。その場合は南海トラフ全域を対象に地震発生の可能性の高まりについてお知らせすることはありますが、その際は気象庁の公式ツイートかウェブページから情報の確認をすればいいだけです。とにかく「予知」についての具体的な情報を「拡散希望」と付けて出すものを見付けた場合は、むやみに拡散しないことがまずは大事だろうと思います。


深夜の地震に対策はできるか

2018年9月6日の午前3時過ぎに発生した最大震度7(厚真町)の地震は、夜が明けて被害の状況がわかってくるにつれて大変な事が起こったと思える地震で、罹災されてしまった方々にはお見舞い申し上げます。地震の今後についての具体的な情報は、このようなブログおよびSNSに書かれた情報をうのみにせず、公共の報道によるものを優先させて避難する際の判断基準にして下さい。大きいものか来るかどうかはわかりませんが、これだけ大きい地震になると、必ずと言っていいほど余震が来ます。また、熊本地震のように今後大きな地震が改めて起こる可能性も0ではありません。まずは体の安全を確保できる場所に避難し、ライフラインや食料などに関する情報はラジオからの近くて確実な情報を得るようにして下さい。

ラジオはスマホのアプリを使っても同じ内容を聞くことができますが、このサイトではあえて電池で動いたり、ハンドルを回して充電することのできる普通のAMラジオの利用を推奨します。スマホでラジオを聞くと長時間聞くとなると電池の消耗がとにかく激しくなって肝心な知り合いとの連絡を取ろうとしたらスマホの電池が切れたなんてことも起こります。その点、小型ラジオの場合には新品の電池を入れればかなり長く付けっぱなしにしても大丈夫ですし、手回し充電ラジオなら必要な時に必要な時間だけ聞くことができます。

さらにAMラジオの大きな災害における特徴として、積乱雲が自分のいる地域に近づいて雷が落ちる危険がある場合には、誰でもわかるノイズが入るので、そのノイズを聞いてその場から逃れることができます。ここ数日の天気予報では不安定な天気も気になりますし、今回の地震で崩れた場所に雨が降ると、更に崩れるようなことも起こるかも知れません。

今回の地震では様々な不幸な事情が重なって北海道全域で停電になってしまっています。こうした状況を考えると、写真のようなライトの付いた手回し式のラジオが一台あると、ラジオに白いレジ袋をかぶせてライトを点灯させれば光が広がってラジオを聞きながらランタンのようにも使えますし、100円ショップでも売っている汎用のUSBケーブルを接続すれば携帯・スマホの充電もわずかながらですが行うこともできます。「暗さ」と「無音」の恐怖を和らげてくれるものとしては、今回直接の被害に遭っていない方でもぜひ一台は用意していただいた方がいいのではないかと思います。

さて、今回のような深夜も深夜に起こった地震の場合、私を含めてほとんどの人が翌日のために寝ていると思います。今回の地震により被害を受けた方の中には、寝ていてタンスの下敷きになってしまったというような形もいますが、まず考えなければならないことは、自分の寝ている部屋にタンスなどがある場合はタンスを移動するか自分の寝る場所を移動するかして、何かが倒れてきても怪我をする心配のない場所で寝るようにする寝室の配置を考えることが大切になるでしょう。

今回最大震度を記録した厚真町で起こった大規模な地すべりの映像を見ていると、人間の力ではどうにもならない大きな自然の力のすごさを感じてしまいますが、本当に被害に遭われた方にはお見舞い申し上げるとともに、今後直接の災害に関係ないところで命の危険が出た場合に回避できるような避難の仕方についても十分に気を付けていただきたいと思います。やむを得ず狭い車の中で仮眠を取る場合には、ずっと車内に留まるのではなく、外に出て体を伸ばすなど、エコノミークラス症候群にならないような運動についても行なうようにするとか、トイレの問題が現地でも起こっているとは思いますが飲める水が手に入ればしっかりと水分補給を行なうことも大切です。

今後は停電もある程度は解消し、情報収集もいつものようにスマホでできるようになることが予想されますが、熊本地震の時にも具体的な日時を指定して大きな地震が来るとか(こんな予言が当たるなら午前3時8分という時間に大きな地震が来ることを簡単に予想できていたはずです)、動物園から猛獣が逃げ出したとか様々なデマがSNSで拡大してしまいました。

もしこのようなネットの書き込みを見たら、その内容をテレビ局やラジオ局に報告し、本当の情報なのかどうかを放送上で明らかにしてもらうようにするのが効果的ではないかと思います。早いうちにそうしたデマでありそうな書き込みを発見した場合、「○○の発言はデマである」ということの方が大きく拡散されることになれば、デマに踊らされる人を減らすことができるかも知れません。これはむしろ、被災地以外にお住まいの人の方が見付けやすいと思いますので、今度の地震ではそのようなデマの拡散が起きないことを願うばかりです。


台風を甘く見ずに外出を控えることの大切さ

昨日の台風21号の被害は関西をはじめとし、かなり大きな被害が出たようです。テレビで不要不急の外出はしない事を訴えていましたが、そうした警告を聞かずに外へ出てしまった人の事故がニュースになったりと、いつもそのような形になってしまうのは残念でした。私のいる静岡は、雨もそこそこ降りましたが、風が強くてさすがに必要のない外出は控え、テレビで状況を逐一見ていました。すると、ニュースの主ではないものの、実に気になる状況に出くわしました。

YouTubeなどに自ら動画をアップし、その動画が元となって本人が確定され逮捕される事件が後をたちませんが、その種の行為の元をたどると、テレビカメラに群がって自分が映ろうとするあまり無茶をする輩がいて、この点だけはいつの世も同じだと思います。

昨日の大阪を通過した台風21号の状況を伝えるニュース番組の中で、とある人物は透明な合羽を着て、しっかりと中継のカメラに目線を一瞬合わせました。中継リポーターは合羽の他にヘルメットを被り、できるだけ道路上に出ないように建物の軒下からリポートをしていましたが、問題なのはその人物は合羽の他に透明なビニール傘を差していて、中継時にはすでに傘が壊れた状態であったということです。

しばらく時間を置いてまた同じ場所からの中継になりましたが、そこでテレビカメラは、100%という確証はないものの、先程の人物が持っていたと思われる壊れたビニール傘が交差点のある横断歩道の中ほどに風に吹かれて彷徨っている姿を映し出していました。

その番組のコメンテーターのうちの一人は、恐らくそうした状況を憂いた部分もあったのでしょう。「こんな状況で外に出てくること自体が間違っている」というような事を言っていて、もし重いものが飛んできて頭に当たったら、下手をしたら命にかかわるからと、中継映像に映っていた人物を批判していましたが、さらに言わせてもらえば、自分で壊した傘を回収せずに街の中に置いたままにしてその場から去るというような行為は、全く関係ない他人の命を危険にする可能性があります。今後、様々な災害の中継で同じような事が起こるかも知れませんが、YouTubeでも身元が明らかになって「身バレ」する世の中でありますから、テレビに出て顔を晒してしまえば、自分でネットにアップしなくても誰かによってその様子は世界中でいつでも見られるようにされて晒される危険性があることを改めて認識すべきでしょう。それは、もしかしたら台風の威力よりもさらに人にダメージを加えるのではないかとも思えます。

今回は関西国際空際で、空港施設だけでなく、空港に向かう橋がタンカーとの衝突で壊れるなど、空港利用者にとっては大変な災難になってしまったようです。外からの交通が遮断される中、コンビニには大行列ができているのを見て、どうしても台風がやってくる時期に空港を使うようになった方なら、何かしらの準備をして出ていかないと今回のような事になった時に困ります。もしコンビニで何も買えなくても水と簡単に食べられるものくらいは用意すべきでしょうし、また最悪の場合空港のフロアで一夜を明かさなければならない可能性もありますから、キャンプ用品の空気で膨らむマットと枕、そして簡易寝袋か寝袋の代わりになるレインコート・ポンチョのようなものも荷物に入れておけば、翌日体の節々が痛いということもなくなります。

基本的には出掛けずに状況を見守ることが一番ですが、もしやむを得ず外出する場合には、しっかりと帰れなくなった時の対策を考えた上で出掛けることが大切になります。外の様子を見に行くだけで何の用意もせずに出掛けるというのは、もし何かあったら自分で責任を負うことになりますので、その点にもご注意を願います。


「防災の日」に起こった「関東大震災」を知る

「防災の日」ということで毎年防災訓練が行なわれていますが、9月1日がなぜ防災の日となったかということを考えると、「関東大震災」が同日に起こったことがあるのですが、さすがに1923年(大正12年)に起こったことなので、なかなか実感がわかないというのが正直なところです。

私個人としては、たまたま静岡県内のユースホステルを訪れていた時に、天城山の麓にある「いろり荘」を訪れた際に実際に関東大震災での体験を聞く機会に恵まれました。すでに伝説のオヤジはお亡くなりになった後でしたが、その跡を継いでユースホステルを切り盛りしていたおばあちゃんが一人で切り盛りをしていて、当時は寝床の設営や整理整頓、食事の後の食器の洗い方まで小言を言われましたが(当時のユースホステルでは配膳から後片付けまで宿泊者が行なうことが当り前だったのです)、食事の後の就寝前の時間に様々な話をしている時にこの関東大震災の話題になったのでした。

この地震の名前は「関東大震災」と言い、東京での被害が大きいので都内での直下型地震と思われがちですが、本震の震源地は相模湾で、熱海では津波が12メートルも来たことが記録されています。当時、おばあちゃんは横浜にいたそうで震度は6とか7とか言われていますが、とにかく地面に亀裂が入る「地割れ」が起こったことが鮮明な記憶として残っていると言うことでした。

それと同時に、本当に地震は怖いという事をしみじみ語ってくれたのですが、関東大震災の本当の怖さは地震による火災にありました。これは、おばあちゃんの体験した横浜での状況と東京では違ったかと思いますが、横浜でも火事により被害に遭った方は多かったようです。この地震は数々の偶然がもたらした大惨事だと言われています。

というのも、今年の9月1日は土曜日ですが、1923年の9月1日も土曜日で役所などは午前中に終りになったことで、人が帰ってしまったことが被害を増やした点の一つではないかとも言われています。さらに、今年は今まさに台風が日本に近づく中で昨日もかなり強い風が吹いていましたが、1923年の9月も台風が来る前でかなり風が強かったという記録があります。

地震の発生時刻は午前11時58分で、その揺れは10分も続いたという話も残っています。実はこれは、本震の直後にさらに2つの大きな地震が起こった「三つ子地震」とも言われています。地震の揺れは関東だけでなく東北や関西にまで及び、それだけ大きな揺れだと言われていますが、当時の煮炊きはかまどや七輪というように、今の電気やガスのようにスイッチを切ればすぐに火元にならないものでなく、水を掛けてもまだ火種がくすぶり続ける薪や炭を主な燃料として使っていたこともあり、死者が10万人以上でそのほとんどが火災によるものという未曽有の災害となってしまったのです。

大火の恐ろしさというのは、少し前に起こった新潟県糸魚川での大火の様子を見るとおわかりかと思います。普通の火災だと火元の家とその隣家が燃えるだけで鎮火することが多いですが、強い風により火の粉が舞って火元から離れた場所からも火の手が上がったためあれだけの大火になってしまいました。火の粉が飛んでも周辺に何もない公園などが多く整備された街づくりでなく密集した住宅がある地域では、次々に火の手が上がるようなことは、今後も考えておかなければなりません。

特に今年の防災の日というのは、土曜日であることと台風による風が強いということで、何かいやな予感がしてしまうのですが、今回は地震ではなく台風による被害が全国で起こる恐れもあります。実際に避難訓練に参加される方は、今後もし何かの災害に巻き込まれたケースを想定しつつ、集落や地域での備蓄品やトイレなどの設備の確認をしておくのもいいかなと思います。ただ、関東大震災の場合、避難のために逃げた場所に火が押し寄せて多くの人が犠牲になったということもあるので、避難所であっても本当に大丈夫なのが自分で考えて行動することも忘れてはいけないでしょう。


若さゆえの「無謀」が取り返しの付かないことに

2018年は多くの台風が発生し、日本列島を通過することで、風雨による被害を受けています。この文章を書いている時点で、台風20号が四国に上陸する恐れがあるということで、テレビのニュースでは厳重警戒を呼び掛けています。

台風20号は8月22日の段階ではまだ私の住んでいる静岡県中部にはそこまで影響を与えるほどの事はなく、予想では8月23日から24日にかけて、台風本体の雲ではなく、それに派生した雲による雨の影響が心配されていました。そんな中で、恐らく8月22日の夜から23日の未明にかけて(その時刻にはまだ周辺では雨も降っていませんでした)普通では考えられない行動を取っていた大学生がいたらしいことがニュースになっていたのです。

その大学生は男女3人(女性一名・男性二名?)で22日の夜に大学から近い海岸に自転車で向かったらしく、現場に残したあったスマホの中には夜に行なったと思われる花火の様子が記録されているものの、現場の海岸には自転車とサンダル、荷物が残っているものの三名の姿はなく、もしかしたらかなり以前から時化ていた海にさらわれてしまったのではないかということで、警察や消防が捜索をしたそうですが、徐々に台風の影響で雨や風が激しくなる中、台風が通過するまでは本格的な捜索は難しくなると思われます。

元々静岡県の駿河湾に面する海岸は遊泳禁止の浜が多く、急に深くなっていることから波消ブロックに当たる波がひどく、今回の現場周辺を車で通過するだけでも海の潮がかかってくるほど大きい波が普通に来ます。

もし、波消しブロックの入っている海岸で花火をし、台風による海岸に押し寄せる波を甘く見て大きな波を間近に見ていた時に大変に大きな波がやってきて流されてしまったとしたら、生命にも関わる事故になってしまいます。そうではないことを祈りたいですが、そもそも現地が晴れていても駿河湾の近くを通っている東名高速道路の清水~富士間が通行止になるほど台風による波が高いことはこのブログでも紹介してきたのですが。

また、同じ静岡大学の学生が、ほぼ同じ海岸で台風の時期にバーベキューをやっていて波にさらわれ、2名が死亡するという悲惨な事故も過去に起こっています。恐らくそうした事もあるので、大学の入学時にはきちんと大学近くの海岸の危険性は周知されていたと思うのですが、特に海の事を知らないような地域からやってくる学生にとっては「そんな大ゲサな」と思う事もあると思います。しかし遊泳禁止である海岸にはそれなりの理由があり、迫力たっぷりの大波は遠くから見ている分には大丈夫かも知れませんが、直接海岸に降りて見ようとしたら常に波にさらわれてしまう危険と隣り合わせであることは全国どこの海岸でも同じだと思います。

車で旅をしている時でも海岸道路を通っていて、波が打ちつけるものすごい迫力につい車を止めて間近に海の様子を見たいと思ってしまう方もいるかも知れません。しかし興味本位で海を見に行くという行為は、たとえ台風が通り過ぎたとしても今回の事故と同じようなことに巻き込まれる危険性があることを忘れないで下さい。波が荒いうちは決して近くまで行って見に行かないということを車での旅の途中でも守って、とにかく波浪警報・波浪注意報の出ている海岸を甘く見ないように少なくともこのブログを読んでいる方は自重して行動するようにしていただきたいと思います。


ボランティアの全国行脚をする尾畠春夫さんの車中泊術に学ぶ

山口県周防大島町で行方不明になっていた2才児を捜索するために大分から掛け付け、見事に発見した尾畠春夫さんは、この文章を書いている時点ではまさに時の人としてもてはやされています。警察や地元の消防団が人海戦術で探しても見付からなかった幼児を30分で見付けたことに、私自身も本当にこの人は偶然見付けたのだろうか? と思いました。

もしかしたら、週刊誌などはそうした疑念を元にして単なる美談ではない話をでっち上げるような報道もされるかも知れませんが、今回の捜索だけでなく日本国内で大きな災害が起きた時には手弁当で押しかけるようにボランティア活動を繰り返している事実を考えると、今後その活動が注目されることによって今回の事についての真実も見えてくるのではないかと思います。

ところで、私が今回の事件で注目したのが尾畠さんは現地の人達の生活には介入せず、自分のボランティア活動を行なうための費用や活動拠点は自ら用意しているということです。普通、ボランティアという事で出掛けても、住民の方々から活動のお礼として飲み物や食事、お風呂や宿泊のような「お接待」を申し出られた場合、ついその言葉に甘えてしまいがちです。もちろん、住民の方はそれだけ感謝の念を何とかして伝えようと思ってご接待をしてくれると思うのですが、「ボランティアの方には何かしらのお礼をしなければならない」という想いがあるとしたら、これは違うのではないかと思います。というのも、災害に遭って日々の暮らしにも困るような方については、そうしたお接待のために用意する品々を買うのも負担になりえるからです。

今回、テレビカメラの前で幼児の祖父と話をしている中で、何とかしてお風呂にでも入ってもらおうとする祖父の申し出をことごとく断り、そのまま帰っていく姿をニュースで見ましたが、それが尾畠さんのポリシーということで、もし今後私たちがボランティアとして困っている人がいる場所へ向かうような場合にはぜひ参考にしたい行動の一つです。さらに、これだけ頻繁に全国に出掛けて長期間のボランティア活動を行うことができるというのは、「車中泊」ありきだということにも親近感を覚えます。

私が今乗っている車は1300ccのホンダフィットという乗用車ですが、ボランティアとして全国に出向く尾畠さんは、後部座席を倒せば大人一人が十分に足を伸ばして寝られるだけのスペースを簡単に作れることでエコノミークラス症候群になる心配なく車中泊ができ、さらに車を持つコストが最も低いと思われる軽ワゴン車を使って全国を回っているとのことです。費用については主に年金があてられているということですが、日々の食費がどのくらいかということにも寄りますが、元魚屋さんということでご自身で簡単な調理をすることができるという風に仮定すると、車の中で買ってきたものを食べる程度では、それほどお金も掛からずに現地に出向き、活動を継続することができるでしょう。さらに現地の方へ申し出をすることが必要になりますが、車を停めて車中泊をする場所さえ現地で確保することができれば、住民の方々とトラブルが起きるリスクも減らすことができます。

さらに現地で車中泊をしてボランティア活動をすることのメリットとしてあるのは、作業を終了し食事をすればその場所がそのまま寝床になるので、すぐに寝られて朝は早朝から活動することも可能になることです。これは、普通の宿舎に泊まってボランティア活動をする場合と違って、特に夏は日中が活動に適さないくらい暑くなるので、まだ涼しい朝の貴重な時間を活動にあてられるというメリットです。

さらに、今回の場合は尾畠さんが幼児を見付けた時に地元の人や警察の捜索活動が始まっていたのかがわかりませんが、人がそこまで多く山に入っていない早朝だからこそ、ちょっとした現場での違和感に気付いて幼児の発見につながったということも、もしかしたらあったのかも知れません。全ての生活の拠点を車の中に集約することで、普通の旅の時でも時間を有効に使えるということは車中泊の旅をしていると実感するところですが、集団でなく個人で小回りが効く活動をする場合、車中泊前提で出掛けるというのはそれなりに役に立つこともあるということが今回わかったような気がします。

ただ、尾畠さんのように全国を回っていて、どこへ行ってもそれなりの「顔」になっている人ではない場合、いきなり車で乗り付けて「ボランティアします」と言っても早朝のまだ暗いうちからごそごそしていると、いわゆる火事場泥棒の類と誤解される可能性もあります。実際に私達が行く場合は、ボランティアの受け入れ先に事前にアポイントを取って、少なくとも車を安全に駐車できる活動拠点が提供されるかどうかの確認くらいはすべきでしょうし、現地には活動を行なう前日の夕方くらいまでには到着し、現地スタッフとの打ち合わせを行なった上で活動をしないと、逆に現地の人にうさんくささだけを与えてしまうことにもなりかねません。現地の人の役に立ちたいと思って出掛けても、逆に現地の人にあまり良く思われないということにならないように十分ご注意下さい。