防災関連ニュース」カテゴリーアーカイブ

防災に関する新たな話題や、画期的な新製品の紹介などをこちらで行ないます。

ガソリンが静電気で引火した事故のてんまつ

先日、静岡県裾野市のセルフ式ガソリンスタンドで、小型バイクに給油した男性が、静電気からバイクに出火したことが全国規模のニュースになってしまいました。基本的には静電気を放電するように給油する前に専用のシートにタッチする必要が言われています。ただ、この話には続きがあって、この男性の静電気放電をしなかったこと以外にも過失らしき話が出てきています。そこで、改めてガソリン給油の危険性について考えてみたいと思います。

地元のテレビニュースによると、何と火事を起こした男性のバイクは給注口が壊れていたそうで、そのため、給油タンクの油量計が取り付けられている金属板のねじをはずした穴から給油を日常的にしていたとのことです。そのため、普通に給油口からガソリンを入れる場合でもあふれる状況は有り得るのに、今回問題になった給油についても、バイクだけでなく床も動画では燃え上がっているように見えたのは、それくらいガソリンをこぼしていたのではないかという可能性が疑われます。

ガソリンは常温でも簡単に気化するので、そこに静電気が発生すれば簡単に火が付いてしまいます。幸い店員が気付いて消火したことにより、バイクの一部が燃えただけで怪我もなかったということは良いと思いますが、明らかに整備不良のバイクに日常的に給油していた男性はその責任を問われる可能性があります。

私自身も原付バイクを利用することが多いので、セルフスタンドで給油することは良くあるのですが、自動車の場合は自動停止するくらいまで給油すれば十分なのでめったにガソリンがこぼれることはありませんが、バイクの場合はタンクの容量が少なく、一回の給油で長く走りたいと思ったら、できるだけぎりぎりまでガソリンを給油したいと思う方は少なくないでしょう。給油レバーを全開にせず、給注口の中を見ながらゆっくり注げばまずこぼれることはないだろうとは思いますが、それでもちょっと気を抜くとこぼれてしまうこともあります。そうなるとやはり給注口付近から静電気で発火してしまうリスクは拭えないので、給油口を開ける前にきちんと自分の体にたまった静電気を放出させるため、静電気放電シートを1秒間は触ることが大切だと言うことです。

今回の火事騒ぎでは、単なる地方のセルフスタンドでの出来事であったものの、安全対策のために24時間カメラで録画されていることから、ネットをやっていない人でもその様子をさらされてしまう可能性が十分にあることを実証してくれたように思います。そんなことも考えながら細心の注意を払った上で給油を行ないましょう。

その他のセルフスタンドでの給油時の注意点として、給油しながらスマホを使わないという事が言われています。これは、通信を行なうことにより電磁波の影響で気化したガソリンに引火して火事になる可能性が0ではないということと、スマホの画面を注視しながら給油すると注意力が散漫になり、普通ガソリンをこぼしそうにないような場面でもこぼしてしまう危険性があるからなのではないかと言われています。最近ではセルフスタンドでの給油が当り前になってきたような部分はありますが、やはり劇物であるガソリンを扱うことには違いないので、自分がニュースの主人公にならないように、気を付けて給油するようにしたいものです。


熊本で起こった強い地震について

まだお正月気分が抜けきらない中、一昨年の2016年4月に起こった熊本県熊本地方を震央とする地震の直接の余震ではないものの、その影響を受けたと思われるマグニチュード5.1の地震が熊本地方で起きてしまいました。震度が6弱ということで、まず考えたのは現在再建中の熊本城が被害を受けていないかということですが、Twitterで検索してみたところ、大きな被害はないという現地の方の書き込みを発見しました。もちろん、翌日になってみないとわからない部分はありますが、まさか2年以上経ってこれだけ大きな地震が熊本県で起きるとは正直思いませんでした。

ちなみに、2016年の地震は最初にマグニチュード6.5の地震が起き、その後、震度7を記録したマグニチュード7.0の地震が起きたことで、大きな地震の後にそれ以上の地震は来ないと思っていた自分の認識の甘さを感じたことを強烈に覚えているのですが、今回の地震はさらなる驚きとともに現地の方々の恐怖はいかほどだったのかと思うと、ここで書くべき言葉も見付からなくなってしまうほどです。

とりあえず、気象庁のホームページにアクセスし、大きな地震が起きた際に、余震にはいつまで注意すべきなのか、具体的に書かれたところを読んでみたのですが、大きな余震については一週間くらいは注意とまでしか書いてありませんでした。ただ、今回の地震についてその存在を予想するような記述もありました。

(ここから 気象庁ホームページからの引用)

余震は、完全になくなるまでには何年もかかる場合があります。例えば、平成7年(1995年)兵庫県南部地震の余震活動は15年以上経った現在でも続いており、数ヶ月に1回程度、震度1以上の揺れを観測する余震が発生しています。

(引用ここまで)

今回の地震は熊本地震とは違う場所で起こっているので単純に余震と考えてはいけないと思いますが、同じ直下型でさらに震源が浅い地震であるため、揺れが大きい地域が起きたと考えられます。3年前の地震によって変動があったことが尾を引き、まだ熊本を中心とした大地の不安定さは無くなっていないと見る必要はありそうです。

地震発生直後の報道を見ていく中で、深刻な被害というのは出ていないようではありますが、実際に2016年の地震を体験された方の中では、その時の事を思い出すようなこともあるでしょうし、不安に感じることもあるかと思います。ただ、地震のエネルギーは本震と比べると小さくなっていますし、「震度」という概念はあくまで人間が揺れを感じる尺度であり、地盤や震源の近さによって大きくなったり小さくなったりするので、震度6弱といってもその言葉に踊らされるべきではないでしょう。昨年の北海道の地震の時のような停電も起こっていませんので、念の為避難の準備をしながら今後起こるかも知れないさらなる大きな余震にはしばらく注意し、水の汲み置きや食料の確保を行なうことをおすすめします。


火への意識を忘れることの恐さ

札幌市の大きな爆発事故は、爆発を起こした事務所に入っていた全国チェーンの企業の株価にも影響を与えるほど、インパクトが高く、その影響も大きなものになりました。今回の事故を誘発した原因として語られていることは、消臭スプレー缶を何と100本以上もガス抜きのため穴を開けていたということと、その状態で窓を閉め切ったまま作業をしていたと思うので、かなりガスが室内に充満していると思われる中、ガスの湯沸かし器のスイッチを入れてしまったことで室内のガスに引火した可能性が高いことが考えられます。

今回の事故は冬には暖房を使うことが必要で、外に暖かさが逃げないようになっている家がほとんどであろう北海道で起こったことなので、他の地方で同じ事が起こってもそこまでの大爆発は起こらなかったかも知れませんが、それにも増して思うのが、現代を生きる私たちに「火」への危険を感じる事がなかなかなくなっているということもあるのではないかと思うのです。

世界的な喫煙率の低下によって、家庭にマッチやライターのある家がなくなり、お子さんが火遊びでマッチやライターを使って火事になってしまうことは減ったと思いますが、逆に考えると安全に火を使うような機会がないため、火事や爆発が起こるケースも出てきたように思います。今回の爆発も、マッチやライターではありませんが、湯沸かし器のスイッチを入れたことにより口火の部分がライターと同じような形で室内に充満したガスに引火したとしたら、まずは窓を開けて十分ガスを屋外に逃してあげる必要があります。100本以上のスプレー缶を出すというのはちょっと考えられないことですが、全てが終わってタバコに火を付けるなんてことはやらないものの、湯沸かし器を付けるということは、マッチやライターを使うことと同じことだということは、今回の事故で多くの人に認識されたことでしょう。さらにこれから寒くなってく季節には、静電気でも火花が飛ぶこともありますので、火の始末をしっかりしていたとしてもガスが室内に充満する状況というのは大変危険になりますので、多少寒くなっても十分な換気を心掛けるようにしないと、自分の意図しないところで火事を起こしてしまうことが今後も出てくるでしょう。

火を扱うことについては、このブログで紹介するキャンプ用の火器について紹介しています。キャンプ用の火器を室内で使うことが推奨されていないのは、下手をすると今回のような規模にはならないかも知れませんが、急に大きな火が付いて火事の原因になったり、覗き込んだ顔や髪の毛を焼いてしまったりする可能性があるからではないかと思います。さらにキャンプ用の火器はちょっとしたことで倒れてしまうと、それがまた火事の原因になることになります。ちなみに、室内で使うことの多いカセットコンロはそれ自体が倒れる可能性は低いとは思いますが、2台をつなげて大きな鉄板を載せるような使い方をするとボンベが熱くなって爆発するような事故にもつながりますので、使用説明書に則った正しい使い方をしないと危ないことも出てきます。

最初、札幌の爆発のニュースを聞いて、かつて静岡市の繁華街で起こった「静岡ゴールデン地下街ガス爆発事故」を連想しました。爆発の第一報が入った当時、第一の小さい規模の爆発を受けて現場に入った消防隊員が、二回目に起こった大爆発で殉職をされた方が出たことを覚えています。今回の爆発後のニュース映像では野次馬を制する消防隊員の方だと思われる怒号に近い声も聞こえましたが、爆発の原因が何だかわからない状態で現場に近づくというのは、さらに大規模な大爆発に巻き込まれる可能性もあります。自分で火を扱う時だけではなく、たまたま火事や爆発の現場近くにいるような場合も、甘く見ないで早めに安全なところに逃げるということも覚えておきましょう。


日本初の「液体ミルク」は江崎グリコから

昨日のニュースで、以前このブログで紹介したそのまま赤ちゃんに飲ませることができる「液体ミルク」について、2019年春に日本のメーカーとしては初めて江崎グリコが発売するということを発表しました。すでに製品化には成功しているとのことです。販売時は紙パック入り125ミリリットルを想定していて、大方の予想通り粉ミルクよりは高めの価格設定になるようです。

さらに江崎グリコでは災害時の備蓄用のミルクとして「液体ミルク」を東京都文京区に災害時の備蓄品として供給することも発表しました。製造過程で殺菌が行なわれており、常温でもそのまま赤ちゃんに飲ませることができる液体ミルクは、災害用品としても有効であることが言われています。そうして知名度を上げていく中で、普段の子育ての中でも使ってくれる需要を喚起したいというところは当然あるでしょうから、今後他のメーカーを含めて「液体ミルク」の市場がどのように育っていくかによって、日本の子育ても変わってくるのではないかと思います。

今回、江崎グリコが手を挙げてくれたことで、もし全国のコンビニにこの液体ミルクが置かれるようになれば、今までは車で出掛けた先でお湯をもらえるところを探して粉ミルクを溶かして与えるようなことをしなくても、液体ミルクの容器自体に吸口を付けて赤ちゃんに吸わせるだけで(発売される容器の形状によってはできない場合もあります)急にお腹が空いて泣かれても一瞬で対応が可能になる分、気軽に家族全員で車での旅も行ないやすくなるような気がします。

もちろん、災害用に液体ミルクを使わなくても、水・カセットコンロ・粉ミルク・哺乳瓶という形て別々に備蓄することによってその水を様々な用途に使うことができますし、コンロは家族全員に暖かい食事をするために使うことも可能です。お湯についてはいったん真空断熱ステンレスボトルの中に入れて保存するようにすれば、前日に熱湯を入れたボトルの中味は翌日にはうまい具合に冷めて適温になっていますので、ボトルから出したお湯を粉ミルクに溶かせば冷ますことなくすぐに与えることができます。こうしたことを家族旅行の時に行なっていれば、災害の際にもスムーズに必要とする時に赤ちゃんのミルクを作ることができます。すでに実践されている方も少なくないでしょう。

ただ、どちらかがどちらかを駆逐するというものでは決してなく、普段粉ミルクを使っている方でも長期間断水が続いて飲み水すら入手できなくなったら、そもそもお湯を調達することができなくなります。そんな場合でも赤ちゃんのミルクは何とか調達できるように、粉ミルクとは別に液体ミルクを購入してから賞味期限切れになる前に使えるものを備蓄しておいたり、旅先やちょっとしたお出掛けの際、あった方が良ければその場で購入していざ必要な時に備えるというような形で状況に応じて使い分けることができるようになるという風に考えると、特に男性の子育て参加にもいい影響が出てくるように思います。

今回の江崎グリコの発表を受ける形で、他のメーカーは様子見をするのか、それとも先行者利益を挙げるのは許さないとばかりに同じような製品化の話を具体化させるのかはわかりませんが、今回の発表からスムーズに進めば来年のお花見の時期には液体ミルクを持ってお出掛けする家族が増えてくるのではないでしょうか。


非常用電源付きの信号の現実

今年起こった地震や台風による北海道や静岡県での長期停電の影響で、改めて改善が必要だと思われたことに信号だけでも何らかの方法で復旧させることはできないかということがありました。ただその時は現状がなぜこうなっているのかという点の検証についてはそこまで深くすることができませんでした。その後、改めて停電における信号機の現状についてのニュースを目にすることができましたので、その内容を紹介しつつ、今後自分達はどうしたらいいのかということについて考えてみたいと思います。

停電した際に外からの電源供給に頼らない「非常電源付きの信号機」というのはすでに存在していて、電源を供給する方法によっておよそ2種類のものがあるそうです。そのひとつが停電から約1分で軽油で自家発電を始める「自動起動式」で、さらにもう一つの方式が停電と同時に点灯する「リチウムイオン電池式」で、これら2種類の信号機は2011年度末に全国で約5400基だったものが2017年度末までで約4000基増えたそうですが、全ての信号の中ではその配備されている割合が10%を超えているのは4都県のみで、他の道府県ではそれ以下の数%の普及率に留まっているそうです。

その原因というのは、やはりというか費用の問題が大きいらしく、自動起動式が約240万円、リチウムイオン電池式が約150万円と結構かかります。この金額は信号機自体の価格ではありませんので、注意が必要です。普通の信号機の場合、約400万円という数字が私がかつて自動車保険のチラシで見ただいたいの価格ですが(つまり、物損の補償金額は500万円程度では足りないというアピールチラシだったようです)、改めてネットで調べたところ設置費用込みだと470万円というデータを載せてあるページを発見しました。どちらにしても一機500万円くらいということになるので、なかなかそこに非常用の電源を付けるというのは難しいのではないかと思うこともあります。

ただ、最近のLEDの進歩により、交通標識や工事場所などで夜になると光るソーラーパネルのついた製品があります。今年の台風の停電では、昼間に消えた信号のところを通ったのですが、その際は信号機のある交差点ということは明るいので認識できたので、注意して前と左右を確認しながら通行できましたが、せめて夜だけでも信号自体が光るようになったら多少は状況は良くなるのではないかと思うのですが。

というのも、交差点というのは優先道路とそうでない道路にあるのが普通だとすると、優先道路から見える信号に黄色いLEDを全体に付けて停電した夜間にそのLEDを点滅させ、優先道路でない道路から見える信号には同じく赤いLEDを散りばめて停電した夜間は遠くからでも赤色が点滅しているように見えれば、信号の制御が必要なく交通を制御することができるのではないかというあくまで素人考えではありますが、これならそこまでの追加費用はかからないのではないかと思うのですが。もちろん、簡易的な黄点滅、赤点滅するリチウムイオン電池を搭載した非常用の信号を持って行く方が安く利用できるならそれでも十分役に立つと思います。

もちろん、もっといい案や画期的な技術があればそちらの方を優先させていただきたいわけですが、単に費用が高いので何もできないというのでは停電時の事故を防ぐことはできませんので、様々なところからアイデアを得ることで、今後の長期停電でも信号機が動かないことによる事故が減るように対策を打って欲しいです。


継続する停電の原因は?

2018年にやってきた台風24号は9月30日から10月1日にかけて特に静岡県を通過し、その後天気が回復してもかなり停電が長引いたのですが、台風が去りさらに浜松市の一部の地域で長期間続いた停電も復旧し、ようやく日常生活が戻ってきた10月10日になった時点で、また浜松市で停電が起こり、一部の信号が点灯しなくなったのだそうです。

直接の原因は静岡県内に降った雨によって、電線がショートしたということだったのですが、単なる雨でなぜショートしたのかというのが問題で、こうしたことはこれからの状況の中で全国のどこでも起こりうることと思えてしまうので、簡単に紹介させていただきたいと思います。

普通のケーブルなら雨が降ったことだけでショートはしないわけで、考えられるのはやはり先日通過した暴風雨を伴う台風24号の影響です。これはニュースで報じられた見解ですが、その時には様々なものが風で舞ったりして、特に先の尖った住宅のトタンのようなもので電線に傷が付いていたのを、電気を通しても普通に電力を供給できていたので、ケーブルそのものを交換しないでそのままになってしまったのではないかということらしいです。

長期間の思わぬ停電で多くの人々が疲弊する中、とにかく停電を復旧させようとした電力会社の方の働きは大変だったと思えますが、さすがに目で見てもわからないような小さな傷があって、時間の経過とともにケーブルが劣化してしまったということも考えられます。今回は直接の被害を受けたところは中部電力になりますが、全国の電力会社の方には、こうした想定外の被害内容についてデータの蓄積をしていただき、こんなに早い段階で再度停電になってしまうくらいのケーブルの危険を早く見つけられるようにしていただかないと、電気は社会的なインフラですから本当に大変です。

さらに今回の広範囲の停電について、根本から原因を無くすことのできる方法についても議論が行われているようです。それが電柱を使わないで電線を地中に埋めるという方法です。確かに、電線が露出していなければ何が地上で飛んでいても電線は影響を受けません。もっとも、先だっての北海道の地震で起こった液状化現象が起こったり、福岡であった急な地面の陥没事故が起きたりするようなケースでは、地下にあるケーブルが断線する可能性もあるかもしれないので、地盤のしっかりしていないところではできないかもしれませんが、単に景観が良くなるということだけでなく地域を災害に強い町にするためにも社会的なインフラ整備についてはきちんと対応していただければ、住民にとっては住みやすい町になるのではないでしょうか。

それにしても、今回の停電においても信号機が消えたということで、大変に危険な状況になってしまっています。私も台風上陸の翌日車を運転していて信号機が使えない交差点を何度も通りましたが、制御する物や人がない交差点は常に全方向の全ての車・自転車・歩行者に気を付けて通行しないと危険を正直感じました。建物が停電するのは仕方ないにしても、信号機は非常用電源で動くようにはらないものでしょうか。前にも同じことを書きましたが、改めてもう一度、太陽電池でも風力発電でも日常的にその場で発電した電気を蓄えておき、いざという時送電が途切れてもきちんと制御された形で光り続けるものができて欲しいです。


災害だけでない「サマータイム」に苦慮する日本の電波時計

過去に私が付けていた腕時計は面倒な時刻や日付・カレンダーを合わせる必要のない電波時計でした。さらに、太陽電池で動く「電波ソーラー時計」というのは腕時計の究極の進化系だと信じて疑わなかったのですが、その心が揺らいだのがあの東日本大震災の時期を経験してからでした。

というのも、東日本大震災では福島県にあった電波を発する施設が止まったことで一日に数回行なわれる時計本体の電波受信から細かい時刻の修正が行なわれなくなってしまったのです。当然、電波の発信が再開されるまでは普通のソーラー時計になってしまい、時刻や日付を手動で直さなければなりませんでした。ちなみに、私の持っていた電波ソーラーは日付と曜日を液晶表示していましたので、説明書を出して来ないと手動での修正もなかなかうまくできず、そうした事を機に以前使っていた曜日表示のない日付だけの付いたアナログローラークォーツ時計の電池交換とオーバーホールを依頼し、現在はこまめに手動で時刻と日付を修正しています。これだとラジオの定時に合わせれば簡単に正確な時刻をキープすることができるので、これから紹介するようなトラブルとは皆無になれます。

先日のブログでも紹介したことがありましたが、2020年の東京オリンピックをにらみ、日本国内で「サマータイム」を実施してはどうかという話があり、まだどうなるかはわかっていません。サマータイムを実施することについてのメリットがあるわけですが、今回出てきた問題というのは「サマータイム」を実施したり終了したりする際に手動で修正する必要があるというのです。メーカーの方では時間のズレが現在の世界の主流である1時間だったら自動的に修正が可能ではあるものの、日本で導入が検討されている2時間の修正をするのは難しく、どうしてもサマータイムはじめと終わりには手動で時刻を修正する必要があるということなのです。

また、世界時計の機能を持っているものの中には、同じ夏時間でも1時間ずれる世界の夏時間がうまく表示されないという不具合が出ることも懸念されているそうです。常に世界の状況に合わせて機能を開発している日本メーカーとしては、今回の2時間ずらす夏時間というのは完全なる想定外だったようです。

ですから、このままサマータイム導入がされるかされないかという状況の中で、現行の電波ソーラー腕時計を高いお金を出して購入した場合、もしサマータイムが導入された場合に毎年2回の手動による時刻修正が必須となる可能性が出てくるわけです。それを回避するためには、とにかく政府の発表を待って本当に2時間時間をずらすサマータイムが実施されるのかを確認した上、自動修正に対応した製品が出てくるまで購入を控えないと、最悪の場合には高額な電波ソーラーだからと手動修正を忘れることにより、日常生活で時間を頻繁に間違えるような事も起こる可能性が出てくるわけです。できるだけ電波時計の買い直しをしないような判断が求められるでしょう。

さらに、これは言うまでもないかも知れませんが、新たな電波時計を作るには相当なコストと人件費がメーカーにかかってくるでしょう。従来の製品が正しく時を刻まなくなった場合にはメーカーに一斉に問い合わせが行くことも考えられるので、関連企業にいたっては東京オリンピックのボランティアに人を出す余裕もなくなってしまうところも出てくるかも知れません。

というわけで、政府にはとにかく早く、日本でサマータイムを実施するのかしないのか、はっきりと国民に向かって明言していただかないと、多くの人だけでなく企業も迷惑することになります。まさか、時計メーカーが政府に賠償を請求するようなところまでは行かないとは思いますが、これ以外にも様々あるであろうサマータイム導入時の問題について早急に洗い出し、早めの対応をお願いしたいところです。


北海道地震でのエコノミークラス症候群

北海道で起きた最大震度7の地震について、ようやく火力発電所が動き電気が普通に使えるようになったことで、今後への不安の一つは解消しつつあるということは正直に言ってホッとしています。ただ、このブログは車中泊というジャンルを扱うものだけに、今回の地震による避難生活で、車中泊をしたことによる「エコノミークラス症候群」で、血栓ができて健康的な被害を受けた人がどのくらいいたのかということは大変気になっていました。

そんな中、地元の新聞の社会面を読んでいたら「エコノミークラス症候群8人か」という見出しが目に付きました。詳しく内容を読んでいくと、どうやらこの文章を書いている状況の中ではエコノミークラス症候群によって重篤な被害を受けた方は今回の地震ではおられなかったようでそちらの方でもホッとしました。

その詳しい内容はというと、主な震源の近くの場所である厚真・安平・鵡川(むかわ)の各地区で9月17日と18日に運動の機会が少なかったり、足にむくみがあったりした高齢者ら約100名を旭川医科大の東信良医師のチームが診察した結果が報告されていたのです。

それによると約100名中足の静脈に血の塊(血栓)が見付かった人が16人いて、その中で地震による避難生活が原因で血栓ができたと思われる人が7名いたということです。これは、翻って考えると通常の生活をしていてもずっと座ってテレビを見ていることの多い高齢者の方は血栓ができる可能性があるということでもあり、災害に関係なく思い当たるような行動をしていたり、家族にそんな生活パターンの人がいる場合には散歩に連れていったり体操をさせるなど、ずっと同じ姿勢でいないよう気を付ける必要があるということでもあります。

ここまでの内容では「エコノミークラス症候群8人か」という見出しと矛盾すると思いますが、実は医師の診断ではないところでエコノミークラス症候群と考えられる症例が一つあったということでもあります。それは、厚真中央小学校に設けられた避難所において、83才の女性が立ち上がろうとした際にふらついて転倒した事故があり、消防が出動したということです。そこから運ばれた病院で、エコノミークラス症候群の疑いが出されたということで、この方も避難所生活によるエコノミークラス症候群とおぼしき患者であるとカウントしたようです。

この例からわかることは、血栓ができた場合、しっかりと立つことができず、ふらついて転倒する可能性があるということです。誰か常にその様子を見ている人がいればいいですが、そうでない場合転倒することによって最悪の場合頭から倒れてしまったら本来足の治療だけで済むところが、大変な状況に変わってしまうことも十分にあり得るということになります。

ただ、今回のケースの場合はどの方についても命を脅かすようなことにならなかったというのは不幸中の幸いと言うべきでしょう。そうは言ってもあくまでこれらのことは結果論でしかないということもあるので、車中泊での避難生活を長くしなければならない時にはフラットなスペースを車内に作り座席を倒すだけで寝るということは避けるとともに、狭い場所で多くの人が寝ざるを得ない場合にはずっと車内にいることは避け、散歩や体操など体を動かすことを心掛け、トイレの心配はありますが水分もしっかり補給することも考え、足のむくみやふらつきを感じた時には早めに専門医の診察を受けることをお勧めします。


北海道胆振東部地震に関してのSNSによるデマを検証すると

北海道胆振東部地震に関するSNSでの発言を分析された方がいて、その内容が毎日新聞に載っていました。熊本地震の時に「ライオンが動物園から逃げ出した」というような外に出て避難生活を送っている人に対するいやがらせのようなデマのTweetは、その後大きなニュースになり当局もしっかり発信元の人間を特定して罰する方向にあることをアナウンスしたこともあり、同様の人騒がせで恐怖を与えるようなデマはここまで見付かっていないということですが、それでも「拡散希望」という文句を付けて不確かな情報をツイートするような事例はあったようです。

私も気になってツイッターをチェックしていましたが、その中で気になったのは恐らく地元のリーダー的存在であるような人物が情報まで自分から発信しようと功を焦って水道に関する情報を発信したところ、発言の全てが間違いとは言えないものの、役所に問い合わせをしたら思いきリ否定されてしまった立憲民主党の地元議員のツイート問題がありました。

今回はたまたま立憲民主党だったということで政治的な思惑もあってかその発言についてかなり「間違った情報を立憲民主党が出した」という事が改めて一人歩きして、発言した議員の方は地元住民の方だけでなく党の関係者の方にも多大な迷惑を掛けてしまいました。ここでは別にどの政党だからということは言うつもりはありませんが、きちんとした情報網も持たない人が義憤からだとしても、読んでみていい加減な情報を出されると多くの人が迷惑をするということを学んでいただき、情報発信は専門家に任せるか、出すなら徹底的に情報の裏を取れるような体制がなければ発信を控えるべきだと思います。これは、一般のユーザーでも同じで、毎日新聞では今回の地震で広く拡散された流言に近いツイートについて紹介しているのでここでも紹介します。

(引用ここから)

<拡散希望 NTTの方からの情報です。只今道内全域で停電しているため電波塔にも電気がいかない状況なので携帯電話もあと4時間程度したら使えなくなる可能性がでてきたそうです。 なるべく1人で行動せず家族や仲間、友人などと共に複数で安全な場所に避難して下さい>

(引用ここまで)

このツイートについては「正しい情報」と「あやふやな情報」が混じっています。また、それらしい「災害時の注意呼び掛け」もあります。毎日新聞ではこのツイートをそこまで強く非難していないような感じですが、一目で嘘とわかるデマよりもこのツイートは罪が深いのではないかと思っています。では具体的に引用した内容について分けて考えてみたいと思います。

・正しい情報

停電により携帯電話の基地局に電気が来ないと、4時間かどうかはわからないものの時間の経過とともに基地局を動かせる予備電源が切れれば、その基地局を利用した通話・通信ができなくなる。

・災害時の注意呼び掛け

なるべく一人で行動せず、複数での避難を呼び掛け

・あやふやな情報

その1 「NTT」とツイートにあるがどこの営業所、ならびに担当者からの情報なのか?
その2 その事が具体的に書かれた公式のツイートおよび公式ウェブページへのリンクはあるのか?
その3 北海道全域で停電していると言っても地域によっては基地局に電力を供給しているところもあるかも知れない。ツイートで示されている「電波塔」とは具体的にどこのことか?
その4 具体的な場所が一切出て来ない中で、なぜ4時間という携帯電話が使えなくなる可能性があるという時間だけが具体的に書かれているのか?

このように、引用した書き込みは「正しい情報」と「災害時の注意呼び掛け」を前後に散りばめることで信用させ、曖昧な部分を読んでいる人に感じさせないようにし、不安だけを拡散させることを狙った極めて悪質なツイートだと言えるでしょう。今後、同じような災害が起きた場合も、こうした事例に基づいて巧みに多くの不安にかられる人間の心をコントロールしようとする輩は出現すると思いますので、その場合はツイートの発言元に質問をしてみるのも効果的です。

「NTTのどこに聞いた情報ですか?」
「電波塔とはどこの電波塔ですか?」
「基地局には規模の大小のものがあると思うのですが、なぜ全てのタイムリミットが4時間なのですか?」

こうした質問には当然答えられないと思います。それは読む人を納得させるだけの情報ソースを発信者が持っていないからです。ですから、逆に自分がツイートで拡散を希望するような内容の書き込みをする場合、単なる伝聞ではなく実際に助けを必要とする人に対峙し、窮状を語ってもらった様子を写真や動画にしてツイートに添付するくらいしないと大多数の人の納得は得られないかも知れません。

また、今回の地震ではツイッターだけでなく個人やグループでのやり取り用のツールとして使われているLINEを使ってのデマも相当回ったということです。これも毎日新聞の記事からになりますが、

(ここから引用)

「午前8時付近に大きな揺れが予想されているようです(自衛隊情報)」

(引用ここまで)

これだけ見ると、「自衛隊情報」というお墨付きのような文字が最後に書き加わえられているものの、内容は世界でまだだれも予言したことのない「地震の直接的な予言」です。内容が荒唐無稽なものであっても、まだ私たちがインターネットという通信手段がない頃に流行った「不幸の手紙」「チェーンレター」のようにLINE利用者の間で拡散されていったことはここで紹介しておきたいと思います。

もし、若年層の間で大人が知らないうちにこんな荒唐無稽なデマが回ってきたら、しっかりと「こうした情報は間違いである」ということを大人が伝えてあげる必要があります。最後に、典型的なデマの主なものと、その情報がなぜデマと判定できるか、その根拠について書いておきます。なお、事例については毎日新聞の記事中にある関谷直也著「『災害』の社会心理」(KKベストセラーズ)にある事例をそのまま使わさせていただきます。

(1)被害流言 「被災地に窃盗団が向かっている」などの偽情報。

地元警察や市町村からの発表でないと信憑性に乏しく、さらに遠征してくる窃盗団がいるだけでは被害を受けていない状態なので現場を押さえなければ摘発のしようがありません。そもそも窃盗団は具体的に被災地の中のどこに向かったのか? という情報がなければ警戒のしようもありません。どちらにしても被災者全員の不安を煽るデマだと見なした方が無難でしょう。

(2)災害再来流言 次に災害が来る時刻や場所を予告する

最初の地震が前震なのか、それとも本震なのかは余震の様子を観察して実際に来てみないとわからないというのが熊本地震の様子を見て私が思ったことです。今の科学ではそんな都合のいい時に細かい時間や場所まで予知することがいつから可能になったのか、きちんとした予知をして必ず地震を言い当てる方がいたら紹介して欲しいです。「予言を具体的な日時・場所を示して行なっている書き込みはデマ」という原則は変わらないのではないでしょうか。

(3)後予知流言 「地震雲」などの気象現象や動物の異常行動から余震の危険を煽る

これも(2)に重なりますが、地震雲や動物の異常行動から地震を予知するのに、具体的な日時・場所と連動していたとしたら、これは本当になぜその日時・時間・場所を細かく指摘できるのか、その根拠を教えて欲しいくらいです。地震が起こった後になって事前にこんな雲が出ていた、動物が異常な行動を取ったと言うことは簡単です。そうではなく、事前の観察によって完全なる地震予知ができる時が来ればいいのですが、そこまで認められていないということも確かなのです。

(4)災害予知流言 災害前や大きな地震の起きた別の場所で地震が起こるなどと予言する

こちらについても具体的な日時・場所が示された内容の場合、デマと認識せざるを得ません。ただ、唯一南海トラフ巨大地震については、「南海トラフ地震に関連する情報」を気象庁が発表する場合があります。その場合は南海トラフ全域を対象に地震発生の可能性の高まりについてお知らせすることはありますが、その際は気象庁の公式ツイートかウェブページから情報の確認をすればいいだけです。とにかく「予知」についての具体的な情報を「拡散希望」と付けて出すものを見付けた場合は、むやみに拡散しないことがまずは大事だろうと思います。


深夜の地震に対策はできるか

2018年9月6日の午前3時過ぎに発生した最大震度7(厚真町)の地震は、夜が明けて被害の状況がわかってくるにつれて大変な事が起こったと思える地震で、罹災されてしまった方々にはお見舞い申し上げます。地震の今後についての具体的な情報は、このようなブログおよびSNSに書かれた情報をうのみにせず、公共の報道によるものを優先させて避難する際の判断基準にして下さい。大きいものか来るかどうかはわかりませんが、これだけ大きい地震になると、必ずと言っていいほど余震が来ます。また、熊本地震のように今後大きな地震が改めて起こる可能性も0ではありません。まずは体の安全を確保できる場所に避難し、ライフラインや食料などに関する情報はラジオからの近くて確実な情報を得るようにして下さい。

ラジオはスマホのアプリを使っても同じ内容を聞くことができますが、このサイトではあえて電池で動いたり、ハンドルを回して充電することのできる普通のAMラジオの利用を推奨します。スマホでラジオを聞くと長時間聞くとなると電池の消耗がとにかく激しくなって肝心な知り合いとの連絡を取ろうとしたらスマホの電池が切れたなんてことも起こります。その点、小型ラジオの場合には新品の電池を入れればかなり長く付けっぱなしにしても大丈夫ですし、手回し充電ラジオなら必要な時に必要な時間だけ聞くことができます。

さらにAMラジオの大きな災害における特徴として、積乱雲が自分のいる地域に近づいて雷が落ちる危険がある場合には、誰でもわかるノイズが入るので、そのノイズを聞いてその場から逃れることができます。ここ数日の天気予報では不安定な天気も気になりますし、今回の地震で崩れた場所に雨が降ると、更に崩れるようなことも起こるかも知れません。

今回の地震では様々な不幸な事情が重なって北海道全域で停電になってしまっています。こうした状況を考えると、写真のようなライトの付いた手回し式のラジオが一台あると、ラジオに白いレジ袋をかぶせてライトを点灯させれば光が広がってラジオを聞きながらランタンのようにも使えますし、100円ショップでも売っている汎用のUSBケーブルを接続すれば携帯・スマホの充電もわずかながらですが行うこともできます。「暗さ」と「無音」の恐怖を和らげてくれるものとしては、今回直接の被害に遭っていない方でもぜひ一台は用意していただいた方がいいのではないかと思います。

さて、今回のような深夜も深夜に起こった地震の場合、私を含めてほとんどの人が翌日のために寝ていると思います。今回の地震により被害を受けた方の中には、寝ていてタンスの下敷きになってしまったというような形もいますが、まず考えなければならないことは、自分の寝ている部屋にタンスなどがある場合はタンスを移動するか自分の寝る場所を移動するかして、何かが倒れてきても怪我をする心配のない場所で寝るようにする寝室の配置を考えることが大切になるでしょう。

今回最大震度を記録した厚真町で起こった大規模な地すべりの映像を見ていると、人間の力ではどうにもならない大きな自然の力のすごさを感じてしまいますが、本当に被害に遭われた方にはお見舞い申し上げるとともに、今後直接の災害に関係ないところで命の危険が出た場合に回避できるような避難の仕方についても十分に気を付けていただきたいと思います。やむを得ず狭い車の中で仮眠を取る場合には、ずっと車内に留まるのではなく、外に出て体を伸ばすなど、エコノミークラス症候群にならないような運動についても行なうようにするとか、トイレの問題が現地でも起こっているとは思いますが飲める水が手に入ればしっかりと水分補給を行なうことも大切です。

今後は停電もある程度は解消し、情報収集もいつものようにスマホでできるようになることが予想されますが、熊本地震の時にも具体的な日時を指定して大きな地震が来るとか(こんな予言が当たるなら午前3時8分という時間に大きな地震が来ることを簡単に予想できていたはずです)、動物園から猛獣が逃げ出したとか様々なデマがSNSで拡大してしまいました。

もしこのようなネットの書き込みを見たら、その内容をテレビ局やラジオ局に報告し、本当の情報なのかどうかを放送上で明らかにしてもらうようにするのが効果的ではないかと思います。早いうちにそうしたデマでありそうな書き込みを発見した場合、「○○の発言はデマである」ということの方が大きく拡散されることになれば、デマに踊らされる人を減らすことができるかも知れません。これはむしろ、被災地以外にお住まいの人の方が見付けやすいと思いますので、今度の地震ではそのようなデマの拡散が起きないことを願うばかりです。