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2015年1月の携行品 その4 バックパック内の整頓のためのケース考

 バックパックの中には様々な小物が整理しやすいように細かく収納部が分かれているものもあるかも知れませんが、私の使っているバックパックは高いものではないため、ノートパソコン用と思われる収納部分が分かれているものの、残りの部分は大きなスペースが空いているだけです。

 この中には財布も入れているのですが、何かの拍子で奥に入り込んでしまうと取り出すのが大変なので、各種ケーブルやモバイルバッテリー、ヘッドランプをまとめて収納できるケースに移し、スペースの奥に入れることにしました。

 普通に考えれば100円ショップで密封できるプラケースを用意して使えばいいのでしょうが、今回のセットではいざという時にいろんな方法で使えるものを中心にしたいと思っていたので、以前購入したものの全く出番のなかった(^^;)、トランギアのメスティン(通常サイズ)を流用することにしました。

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 写真で見ると単なるアルミのケースにしか見えないかも知れませんが、フタがしっかりと閉まり、可動式のハンドルも付いていることから、これを火にかけてお米を炊くための飯盒として使っている方も多いれっきとしたキャンプ用の調理機具です。これを通常は小物用のケースとして使っておいて、いざという時には炊飯だけでなく、食器や湯沸しにも使ってしまおうと思っています。ケースの中味はきちんと守られていますし、この上に何かを置いても安定します。

 こうなってくると、何かあった時にこのメスティンを使って外で調理できるような装備も揃えたくなってきますね(^^)。というわけで、単なるモバイル関連の持ち運びのつもりが、自力で調理できるくらいまでの用意までバックパックにめることにしようと思います。


2015年1月の携行品 その3 防災用品はどこまで?

 前回紹介した中の手回し発電のできるラジオというのは電源を供給するものだけではなく、立派な防災用品です。今回はバックパックに入れたその他の防災用品について紹介します。なお、中味については極力すでに購入して持っているものを中心に選びました。

・手回し発電可のキャパシタ式ラジオ(LEDライト付)
・防寒用アルミシート
・電池がなくても発光する棒とブレスレット(コンサート用として100円ショップで売っているもの。自分の位置を知らせることができる)
・単三電池一本で使えるモンベルのコンパクトヘッドランプ
・ヘッドランプをランタンとしても使えるランタンシェード
・ごみ袋(本来の用途の他、バケツ代わりにも使用可)
・ゴム付きの軍手
・火花を飛ばすファイヤースターター
・絆創膏
・使い捨てのマスク
・ナルゲン広口ボトル0.5l(水分補給用として出掛る際には満水に)
・タオル
・折り畳み傘
・筆記用具の入った筆箱
・風呂敷

 基本的な考え方として、暗さと寒さへの対策、水の用意は何とかできているかと思いますが、まだ何か想定外な事柄には対応できないかもという不安はあります。あと、季節によっては携帯用のカイロやコンパクトに持ち運べる防寒具、逆に暑い場合の扇子とか、季節による入れ替えも考えながら内容も変わっていくのかも知れません。

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 あとはお好みになりますが、水だけではいざという時に困りそうなので、小さいながらもカロリーを確保できる井村屋の「えいようかん」を1パック、バックパックの隙間に押し込みました。ようかんは口がパサパサに乾くこともありませんし、このえいようかんはアルミパック入りで5年保管可なので、いざという時には対処しやすい非常用食品といえます。中に入れておいてもあまり生活感は出ませんし(^^;)、賞味期限が近づいても普通に食べても違和感もないのであえて入れています。できるだけ荷物にならないようなものを増やすような方向でこれからも考えていければと思っています。


2015年1月の携行品 その2 サバイバルにも対応する電源回りのグッズ

 言うまでもなく、数々のモバイル機器は電池が切れれば単なる重たい荷物になり下がってしまうということで、いかなる場合でも電源を供給できるようなシステムをバックパックの中にコンパクトに収めることを考えてみました。この分野についてはかなり試行錯誤を繰り返しているので、最悪の状況も考えての組み合わせになるので、すでに入手が難しいものを用意していたりして、これから同じものを揃えようとされる方の参考にならないかもしれませんが、その点はご了承下さい。

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 まずは、普通の方が考える電池切れにすぐ対応できるモバイルバッテリーですが、私はスティックタイプのものを2本用意しました。一つ目は一般的なリチウムイオン電池ですが、Ankerの小型で高容量のタイプです。写真の大きさで3000mAhくらいの容量があります。もっと容量の大きいバッテリーも持っていますが、外で充電することを考えるとこの種の小型バッテリーが一番いいのではないかと思いました。そしてもう一台のスティックタイプのものはエレコムの太陽電池充電セットに付いていた単三電池2本を使ったものです。これは給電だけでなくUSB端子から充電もできるので、単三電池2本で長時間駆動するポメラDM100を長い期間使い続けるためにはどうしても必要なものです。

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 続いて、モバイルバッテリーやモバイル機器を充電するためのグッズを紹介します。まずはごく一般的な家庭用のコンセントを使ったもので、AnkerのUSB端子が5個あるものを用意しました。それに伴い、充電用のコードもマイクロUSBを中心にかなりの数をまとめて袋に入れています。紹介し忘れましたが、コンパクトタイプのデジカメもバックパックの中に入れているのですが、このデジカメを充電するために専用端子のUSBコードが必要なのでその分のスペースが増えてしまっているのが残念です。汎用のコードで充電できるようになってくれればいいのですが、いろんな機器を持ち歩くとこうした問題は常につきまといます。

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 USB出力を持つものとしては、別に車のシガーソケットに差すタイプのものも入れていますが、これは他人の車やレンタカーで使うことを想定してのものです。引き続いてこうしたすでにあるインフラが使えない状況でも充電できる機器について紹介します。こうしたことを考えるとまず思い出されるのが手回し充電方式のラジオではないでしょうか。私の場合はラジオを長い期間使い続けることを考えながら、充電池でなくキャパシタを採用した災害用ラジオを用意しています。このラジオにはスマートフォンのmicroUSBだけでなく携帯電話3社のガラケーを充電できるアダプターが最初から付いています。ただ、こうした手回し充電はその場で何とか使えるようにする緊急避難的なものであり、手回しでスマートフォンの空になった電池を満充電する前に手首が腱鞘炎になってしまうと思うので(^^;)、過度な期待は禁物です。それでも、こういうものがあると思うだけでも不安は解消できると思います。

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 そして、もう一つの災害時の電力供給を考えた充電方法が太陽電池を使ったパネルによるものです。型番はエレコムのDE-SCSET01WNというものですが、現在の入手は難しいと思います。もちろん、私自身この写真のものよりも高性能で大きなバッテリーを短時間で充電できるパネルも持っていますが、とにかく重いので日常の持ち運びには適しません。パネルの最大出力260mAなのでそれほど能力は高くありませんが、曇りの日でも少しは動いてくれるので、最初に紹介したスティック型のモバイルバッテリーを繋いで数日間という長いスパンで充電が行なえればいいという考えの元持ち歩くには適しています。このパネルが面白いのは普通のUSB機器が接続できる端子を持っていることです。その日の天気にもよりますが、USBからの電力供給で動くものなら何でも繋いでその動作を確認したい衝動に駆られます。ちなみに、以前紹介したUSBのミニB端子を持つ中国のラジオは、晴天時にはこのパネルの電気のみでスピーカーから音を出すことができました。個人的には今も売られているパナソニックのソーラーパネル付きライトよりも使いものになると思うのですが、単三および単四電池が1本および2本充電するのに適したソーラーパネルを持つセットをパナソニックには出して欲しいところなのですが。

 電源回りの品はいろいろ面白いものがあるので何を入れようか迷いましたが、手回し発電とソーラーパネルを組み合わせることで、一応ライフラインが切れた場合にも何とか対応できる組み合わせになったので満足しています。


2015年1月の携行品 その1 効率よく用途を絞り込んだモバイル機器

 ここのところ紹介しているバックパックにさまざまなものを詰め込んで携帯するようになりました。背負うことで同じ重さのものでも両手を使えてしかも動きやすくなるというバックパックですが、だからと言って何でもかんでもモバイル機器を入れまくっていいのではありません。書類などのファイルケースや、災害時に役に立ちそうなものも一緒に入れるので、必要な分にしぼることを考えなければなりません。

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 ただ、スマートフォンや携帯電話はバッグには入れず胸ポケットに入れていますので、情報を得るためにバックを開けるということはそうそうありません。そんな中でまず何を差し置いても入れておかなければならないのが、データ通信量を気にせず使えるぷららのLTEを使った通信SIMの入ったモバイルルーターMR03LNです。これに、docomoMVNOのワイヤレスゲートが出したSIMの入ったNexus5をいざという時の予備機として一緒の袋に入れておきます。これで、テザリングを利用することでネット通信がどの端末でもできるわけです。

 その上でいろいろ考えた結果、いざという時にはこのブログを含む様々な作業を自宅と同じ環境で使えるようにWindowsタブレットのレノボMiix2 8をまずは入れました。今持っているアンドロイドタブレットはスマートフォンでも同じことができるので、画面の関係でどうしてもできないことはMiix2 8を使って行なうと割り切ることで、余分な端末を常用のためには持ち込まないことにしました。

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 ただ、Miix2 8だけだとタッチ入力ではブログの文章もすらすら書けないので、以前から持っていたものの最近は全く使っていなかった折りたたみでUSB接続するタイプの日本語キーボードを新たに入れました。ケーブル接続のキーボードは電池がいらず、使う時だけつなげば確実に認識し、Bluetoothキーボードのように突然繋がらなくなる不安から解放されます。そして、できるだけ荷物を減らすという観点から、折りたたんで小さく収納できるだけでなく、キーボードのためだけに単四電池を(私の使っているキーボードの電源はほとんどが単四電池2本のもの)持ち歩きたくないということもあります。もし使うなら単三電池の方が使える周辺機器も多いので、以前は使っていた単四電池2本を使うBluetooth接続のマウスも入れないことにしました。本当はマウスを使いたいのですが、画面脇にマウスパッドを出してくれるアプリ「TouchMousePointer」を入れたことで、何とか画面をタッチすることでマウスを使わなくてもWindowsタブレットのみで対応できるようになりました。このような工夫で持ち物を減らす努力も必要かと思います。

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 そして、アンドロイドタブレットの代わりにもう一台どうしても入れたかったのが、単三電池2本のみで長時間動くテキスト入力マシン、キングジムのポメラDM100でした。普段はそう使う機会はないのですが、やはり長い時間電源が取れない時にはこれが頼りになります。ただ、ポメラDM100の魅力はそれだけではありません。本体内蔵のBluetooth機能で、ポメラのキーボードを外付けキーボードのようにして多くの端末で使えるのです。アンドロイドではフリーのアプリ「ポメラDM100キーボードレイアウト」を導入すればポメラの刻印通りにスマートフォンを使った入力作業ができるようになりますし、iOSについてはキングジムの提供する公式アプリがあります。また、ドコモが出しているBluetooth搭載のガラケーの中にはポメラDM100を無線キーボードとして接続して文章入力ができるものがあります。私の持っているドコモF-02Cでは問題なくポメラを経由しての入力ができますので、メール放題契約とのセットで使うと携帯電話のメールを使ってブログの更新やツイッターの発信にもできます(事前に携帯メールで投稿できるよう、ブログサービスの方の登録をする必要はあります)。ポメラの場合、Bluetooth接続の他に、入力した文字をQRコードに変換し表示する機能もあります。iOSの場合は専用のアプリでツイッターにでも文章を分けて投稿してくれる設定もあり便利ですが、アンドロイドでもアプリの連続バーコードリーダーを使えば(長文の場合は複数のQRコードに分割されます)、その内容をコードのやり取りだけで受け渡しすることが可能になります。また、auのガラケーに搭載されているQRコードリーダーには、あらかじめメールアドレスなどを定型文の形で入力しておけばコードを読み込んだらすぐにメール送信できる形に変換してくれる機能もあります。外でスマートフォンやタブレット端末が使えるなら外付けキーボードのように使うのもありでしょうし、充電が切れてガラケーしか使えないような場合でも入力作業をポメラに一元化できるというのはありがたいものです。

 というわけで、この2つの端末と、モバイルルーター・スマートフォン・ガラケーがあればまず困ることはないということで、今のところモバイル機器ということではこれだけを持ち運ぶことにしました。将来的にはもしiOSの使えるiPad miniが安く手に入ったらこれらの機器に加えて導入してみたい気はありますが、しばらくはこの組み合わせで使い込んで行きたいと思っています。


ナルゲンボトル 広口0.5L Tritan

 新しく購入したバックパック用に入れやすい水筒を物色していて、今まである中のもので対応しようと思ったのですが、バックパックの中には絶対に濡らしたくないモバイル機器が入っています。そこで、パッキンがなくても極めて漏れにくい構造を持ち、熱いお湯でも入れられるナルゲンボトルを携帯しようと決めました。

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 しかし、私が今持っているボトルは広口の1リットルのものしかないので、少々大きくて水を入れると重くなるのが問題でした。そこで、またまた新たに水筒を購入することになりました(^^;)。細口の0.5リットルボトルは多少太めで、その分多く入るようになっています、広口0.5Lのボトルは目盛りが400mlまでしかありませんが、ぎりぎりまで入れると500mlになるようになっていて、写真のように片手にすっぽり入るサイズです。さらに容量の少ない380mlというボトルもありましたが、とりあえずバックパックに入れるくらいなら広口0.5lのものがいちばんバランスが良いような気がしたのでこの大きさにしました。ひとつ疑問に思ったのが、ナルゲンのこの種のボトルは容量に関係なく同じ価格で売られていることが多いということです。もし常用可能だったら1リットルのものが無難だとは思いますが、さすがに大きすぎますし、こじんまりとしたこのサイズも気に入っています(^^)。

 水分補給用として気に入っているのは、ボトルが透明ではっきり残りの量がわかるだけでなく目盛りも付けられているので、自分の飲んだ量を確認しながら飲むことができるということもあります。さらに、お湯をそのまま入れることができるので、いざという時にはお湯を入れたボトルにタオルを巻けば、簡易的な湯たんぽとして使うこともできます。となると、400ml程度のお湯を作ることのできる装備も増やしたいところです。こうしてだんだんと道具の蟻地獄にはまって行くわけですが(^^;)、こうしていつも持ち運んでいるものの中にいざという時に使える道具を入れておけば、何かあった時に安心ではあるので、入れるものと重さのバランスを考えて、さらに日常的に持ち運ぶものを決めていきたいと思います。


デイユースのバックパック選び

 日常的にどこでも自動車で移動することをやめ、近い所なら自転車で移動することが多くなり、まず購入したのがロードレース用のしっかりした作りのバックパックでした。夏の暑いさなかでも背中の汗がバックパックに伝わらず、本体もとても頑丈で今も気に入っているのですが、何も入れないでも1キロ以上あり(1,250gありました)つぶれにくい構造になっているので、日常的に使うには大変な部分もありました。

 先日、旅行の際にモバイル関連のグッズを小さなボディバッグに入れて行ったのですが、片方の肩に背負う形のバッグは小物のみを入れればそう問題はありませんが、モバイル関連のグッズは一つ一つが重いので、ずっしりと来ます。さらに、旅行中に雨に降られた場合のことを考えると、ボディバッグよりも雨用のカバーが付く小さなバックパックの方が何かと便利かなと思い、安い使いやすいバックパックがないか物色していました。

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 今回入手したmountain daxのカシス23Lというバックパックは近所のアウトドアショップのセール品で、ネット価格より若干安い価格で3千円台で購入できました。購入に至ったのは750gと軽く、写真のように背中の部分に風が通るような構造になっていて一応夏でも使えそうだということと、標準でレインカバーが本体底のポケットに収納されているのを確認したからです。

 デイユースのスタンダードタイプのためポケットもそれほど多くなく、財布を別のポケットに入れておくことはできませんが、サイドにペットボトル用の収納スペースが2つあるので、それほどかさばらずに必要なものを入れて使えそうです。今後はある程度このバックパックの中に入っているものだけでモバイル環境を維持し、簡単な災害対策品まで収納できるような感じを目指して行こうと思っています。

 今回購入した登山用バックパックですが、ベルトで体に密着させることでベルトのないものと比べて同じ重さのものでも軽く感じ、動きやすくなるという特徴もあります。今回購入にあたっては店できちんと背負ってみて体に合わせた上での購入でした。これから改めて、普段持ち歩くものの総点検をして、大規模な入れ替えをしようと思っています。詳しい内容については用途を分けて紹介していく予定です。


JAF Mateで実験された真冬の車中泊

 レジャーとセットになった車中泊というのは暑くもなく寒くもない季節がいいですが、真冬の車中泊というのは、自ら行なう目的で出掛けなくても身動きが取れずに車中泊に追い込まれてしまうということもあります。

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 先日自宅に届いたJAF(日本自動車連盟)の機関紙「JAF Mate」2015年1・2月号では真冬の車中泊の車中泊についての実験が掲載されていました。外気温がマイナス10.2度、の状態から実験を始め、アイドリングをしない中でどれだけの装備があれば一晩過ごせるかというものです。実験は翌朝まで続き、その日の最低気温がマイナス13.2度、終了時の気温もマイナス12.9度だったとのことです。

 実験には4人の違う装備が登場し、冬山用の寝袋を使う人、毛布に携帯用カイロの組み合わせの人、薄手の災害用アルミシート使用の人、そして何の用意もない人の4名で夜をどこまで過ごせるかのチキンレースです(^^;)。結局朝まで頑張れたのは毛布に携帯用カイロを併用した人と、寝袋を使った人のみでした。実験開始時の車内の温度は25度でしたが、最初に脱落したのが何も使わなかった方で、その時の車内温度は1.8度、アルミシート使用の方がリタイヤした時には車内温度はマイナス3.9度になっていたということです。実験終了時の車内温度はマイナス7度だったそうです。これでは何も使えない場合はしょうがないですが、アルミシートの場合は何とかなりそうな気もします。実際の実験にあたった方は、シートを掛けていない部分がかなり冷え、最初に温かかった分そこでかいた汗が冷えてきたとのこと。アルミシートの中には袋状のものもありますが、このタイプのものは結露が発生しやすく、状況によってはかいた汗や結露が凍ってしまう場合もあるのでマイナス10度以上の冷え込みでは危ない場合も出てくるようですね。

 寝袋はほぼ問題なく翌朝まで耐えられたようですが、それでもマイナス10度を超える状況では快適に朝まで過ごせるとはいかなかったようです。また、毛布を使われていた方は就寝時に携帯用カイロを併用していたわけですが、この使い方というのはあくまで緊急避難時のみに行なうようにしましょう。というのも、カイロの部分に体重が乗ったまま寝てしまうと、カイロ自体の発熱温度が50度から60度くらいになるため、カイロが当たった部分だけ低温やけどをする可能性が出てくるからです。車中泊が前提で出掛けるなら、極寒期でもお湯を沸かして湯たんぽを使えるように用意をしておいた方がいいでしょう。湯たんぽも熱い状態では低温やけどになる危険性はありますが、時間の経過とともに徐々に温度は下がっていくので翌朝までそのままの温度が持続する携帯用カイロよりは安全です。極寒の時期の湯わかしの方法としては、簡単に使えて後片付けも楽なガスがお勧めですが、よくあるカセットガスは低温では燃えないため、低温でも火の付くキャンプ用のガスを用意して行けば役に立ちます。これに冬用の寝袋をセットで使ったり、シートの上に下からの寒さを遮断するキャンプ用のマットを敷いて就寝すれば、とても寒くて車内にいられないというようなことはなくなるのではないでしょうか。寝袋を使う場合、唯一外気にさらされる頭と顔を寒さから守るために、以上の装備に加えて帽子やマスクの用意もあった方がいいでしょう。そして、できるだけ車内の温度低下を防ぐために、車の窓にカーテンを付けるだけでもかなり環境は改善するように思います。

 ただし一般的な車の利用者の方が全て車中泊の用意があるわけではないでしょうし、揉めばすぐに暖かくなる携帯用カイロの利用は緊急避難としてはありでしょう。今後地吹雪によるホワイトアウトで外に出て助けを求めること自体が危険な場合、しばらくは車内で動かないで救出を待たなくてはならない場合もあるでしょう。そういう時のために車の中に常備しておくものとして考えていくと、カイロの他には単に毛布を積んでおくだけではなく、地面からの冷気を遮断するためのマット(最悪ダンボールでも可)、下着と服の間に入れて空気の層を作り、少しでも温かさを保つための新聞紙も一緒に積んでおくといざという時には役に立つでしょう。

 今回のJAF Mateのレポートは、実際の温度データがグラフ化されていたりして、もし雪が降る中で車中泊を余儀なくされた場合の対処について結構参考になりました。多くの人はまさか自分が自分の車の中で一夜を明かすことを考えていないかも知れませんが、季節に関係なく異常気象や大規模な事故の影響下で、やむなく車内で過ごさなければならなくなることもあるかも知れません。普通の旅行と違って車での旅なら荷物を余分に積むことが可能なので、体調を崩さない程度の仮眠ぐらいはできるように簡単な準備をしておくことをおすすめしておきます。


松葉を使った木質ペレット燃料の可能性

 世界文化遺産にぎりぎりすべり込んだ三保の松原は、富士山からは遠いのにその眺めの良さや歴史的な事情によって認定された部分が大きかったということですが、松原を背景に富士山を見るには時期があります。富士山との距離があるため空気が澄んでいない夏の時期には煙ってしまい大雨の次の日などよほど運が良くなければ雄大な富士山の姿を見ることはできないのですが、空気が乾燥する冬の時期には天気が悪くなければまず綺麗な富士山の姿を見ることができると考えていいでしょう。こちらでは東京や名古屋が雪でも静岡市周辺だけは雪が降らないという全国でも特別な気候でもありますし、登らないで見るだけというなら、富士山目当てでの静岡への観光は冬がおすすめです。

 今回紹介したいのは、この三保の松原の環境を保全するための取り組みが新たな状況を生んでいるという地域ニュースを私が見たことがきっかけでした。以前このブログでも紹介したことのある、私が備蓄しているキャンプ用の木質ペレット燃料を入手した先の「もくぺれ」さんが松の生育に悪い影響を及ぼすからと、今までは厄介者だった松葉を使ったペレット燃料の生成をされているとのこと。もくぺれさんのホームページは以下のリンクから行けますので、興味のある方はどうぞ。

http://mokupere.jimdo.com/

 ニュースの内容をかいつまんで説明しますと、三保の松原では松枯れの被害が昔よりも大きくなっているのだそうで、それはなぜかというと、落ちた松葉を以前は焚付けとして周辺の住民が勝手に取って行って使っていたのできれいに掃除されていたのが、ガスや電気の家庭内利用が上がるにつけ、松葉を使う人がいなくなり大量の松葉が現地に堆積することで松の生育を阻害する原因になったのだそうです。今までは多大な費用をかけて片付け、焼却処分しているのですが、この乾燥した松葉を直接ペレットを作る機械に入れるといちいち乾燥させる手間もいらず、火力も松だけによく燃えるペレット燃料として生まれ変わるとのこと。捨てればゴミ、生かせば資源という典型的な話ですね。

 現在は中東の情勢により石油製品全般が値下がりの方向にあるので、コスト的な面からすると必ずしもペレット燃料の優位性は高くないかも知れませんが、今回のような手間も従来のものよりかからない松葉のベレット燃料の登場が、安定してしかも安く入手できるペレット燃料価格につながっていければ、家庭内での燃料としてストーブや調理器具の普及が進むのではないかと思います。

 キャンプ用としてこのペレット燃料を使う場合、その成分からクッカーに松ヤニがどのくらい付くかどうかというのが心配ですが、暖房用として使うならそう問題にはならないでしょう。ペレット燃料は火を着けるまでが結構大変なので、従来のものよりも火が着きやすいなら、ぜひ試してみたいです。ペレット燃料は災害時においても、とにかく水に濡らさずに保管出来れば、それ自身で燃焼や爆発する危険のない持ち運びのしやすさに優れた燃料としてもっと注目されてもいいと思っています。ウッドストーブとの相性のいい燃料として、私は車の中にある程度の量を入れっぱなしにしています。旅先で急に暖を取ったりお湯を沸かしたい状況になった時には着火までの手間と後片付けもいりますが、いざという時の備えという意味では十分でしょう。このブログでも過去には様々なウッドガスストーブを紹介しておりますので、興味のある方は探してみてくださいね。


クロネコメール便受付中止の理由

 ヤマト運輸からメール便の受付を2015年3月31日をもって中止するというアナウンスがありました。このニュースの見出しだけを見た時には、日本郵便の定形外と比べて安く受けて到着までに時間はかかるものの、投函までの追跡が可能であることから、安すぎて商売にならないのでやめるのかと思ったらニュースで報道されている内容は違いました。

 ヤマト運輸の説明では、以前から手紙や納品書などの「信書」は郵便法により日本郵便以外の事業者が取り扱うことを禁止しており、それを知らずにメール便に信書を入れて発送した人が書類送検されたり警察から事情を聞かれたケースが起こっており、その事を配慮したとのこと。私がアマゾンのマーケットプレイスで本を購入した場合、必ず事業者から納品書が添付されており、これをクロネコメール便で発送した場合にその発送元の売主が罪に問われることになってしまうのかなと思っていましたが、これはセーフだという指摘をこの記事のコメントでいただきました。ただ、中味が見える封筒でのカタログ送付と違って通販業者が使うメール便は中が見えない封筒で送られることが多く、禁止されている信書が入っている可能性は否定できません。

 今回、ヤマト運輸が挙げた信書送付についてのトラブルの件数は2009年7月以降8件あったそうですが、ヤマト運輸が単に先を読んでの事なのか、近いうちに日本郵便がクロネコメール便つぶしのために郵便法に則ってヤマト運輸を含む民間の(一応日本郵政も民間なんですが(^^;))メール便を扱う業者に具体的な行動に出ることをつかんだからなのかはわかりませんが、通販利用者のこちらとしては、品物の発送方法としての「メール便」を指定することができなくなるわけで、具体的には古本を安く買っていたり、デジカメや携帯電話のバッテリーをメール便指定で安い送料で買えなくなります。これは、実質的なインターネット通販の値上げにもつながってくるでしょう。

 当然、メール便で安く送れることを見込んで商売をしてきた個人レベルの人たちも痛いでしょうし、やはりアマゾンマーケットプレイスの古本への影響は大です。というのも、本の場合、国内発送の送料は一律257円(2014年4月現在)で、出品者はこの中から送料分として一部をアマゾンから受け取り、適切な発送方法を選ぶことになっています。アマゾンの古本の価格を見ると、本体価格が1円というものも珍しくありませんが、これは発送方法として格安なメール便での発送を選ぶことで、アマゾンから支給される送料分と実際にかかった送料との差額で利益を出すためのビジネスモデルです。薄利多売で数を多く売ることができれば本体1円の本だけでも利益が出るのですが、今後クロネコメール便が使えないと、本体価格に上乗せする業者が増えることも考えられます。

 今回のニュースを聞いて、改めて思ったのが民間企業でありながら公的機関としての性格も合わせ持つ郵便局の立場の曖昧さです。個人的には日本全国どんな山奥でもきちんと届けてくれる昔通りのサービスを続けていってくれるならそれに越したことはありません。ただ今回の信書についての問題は単にヤマト運輸だけの問題ではありませんし、もう少しメール便利用者の実態に則した形で何らか進展があることを望みたいと思います。


冗談では済まないネット発信への対策 その3 具体的な炎上情報を把握しておく

 ここまでネット発信の危険性について書いてくると、どうすれば自分や、自分の子供の経歴にキズが付くような事にならないか気になる方も多いことでしょう。これから紹介する事の中には、必ずしも全てが情状酌量の余地もないような悪質な案件だけではないこともあります。しかし、善悪の判断はそれを見ている人によって恣意的に行なわれる可能性が多く、私個人から見てここまで騒ぐことでもないのではと思うような軽微なことでも、その後の対応如何によってネットが炎上することもよくあり、後々まで影響が出たりします。さらに、読む人の勘違いで炎上してしまったような場合、後から間違いだったと訂正を受けてもその訂正が広まらずに非難された内容だけがネット上に残ることもあり得ます。正解をにわかには出せないようなことでも、何が良くて何が悪いのかを判断するためには、地道な作業ではありますが、過去に起こった主な炎上事件の内容を調べ、同様の行動をしないように気を付けることから始められるのが第一歩のような気がします。自分はネット上でプロフィールを公開していないから大丈夫だと思っている方もおられるかも知れませんが、ネットにアップされた写真や動画に出ている情報を解析することで、GPS情報が埋め込まれていなくても撮影場所や個人が特定される恐れはありますので、やはり投稿する前に、この内容をアップして大丈夫なのかということは冷静に考える必要はあると私は思います。ちなみにこれから紹介する内容は、ネット上の検索で集めた具体的な私が問題があるのではないかと思われた行動例です。

・店員を脅迫して土下座させる様子をアップする
・店員が利用客の行動を含む個人情報を公開(有名人に対するものだと一瞬で炎上)
・軽犯罪程度のものでもその様子を明細にアップしたもの(さらに犯罪自慢へと繋がる)
・未成年の飲酒、喫煙(と類推される形でのアップも含まれます)
・バイトによる飲食店の裏での不衛生的ないたずら
・飲食店の客側が不衛生な行動を取る
・公共交通機関の運行妨害など
・嘘や捏造の投稿(異物混入を自作自演など)
・個人が特定できる情報をアップしてのネット上の通報行為(通報は警察などに)
・いじめの加害者がその内容を投稿
・動物への虐待投稿
・仕事上の客への不満をストレートに投稿(秘密の暴露も含む)
・問題行動をアップ後に非難コメントへの挑発行為を行ない炎上拡大

 これらの内容については、リアルタイムなものだけでなく、過去の思い出話のような場合でも問題が出る場合がありますので注意が本当に必要です。今回挙げた事例に漏れている行動や、今後違うパターンで炎上する事例も出てくるかも知れませんが、基本的な所はおさえたつもりでおりますので、今後の参考になればと思います。