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毎日生活している中での「違和感」にアンテナを張ることが旅先のマナー遵守にも役立つか

この連休、ずっとスポーツ観戦三昧だったので出掛けることはなかったのですが、一昨日夜にちょっとコンビニへ自転車で出掛けたのですが、その際いつも見慣れない光景に出くわしました。
近くに比較的大きな公園があるのですが、ちょうどコンビニに行く時に公園の裏を通るのですが、公園のところからすると隅っこの目立たないところに、一つのツーリングテントが設置されていたのです。これは自転車などツーリングで私の地元にやってきた旅行者が、一夜の宿を取るためになるべく公園では目立たないところにテントを立て、野宿しているのだろうなと思うとともに、そういう事は自分もやる可能性があるので、こういう事はやっても良いのか? ということを考えながら買い物をしてきました。

問題なのはここからです。翌日、昼前くらいに今度は別の用事で公園の裏手を通ったところ、そのままテントが立っていたのでした。もし私が緊急避難的に公園にテント設営をするような状況になった場合には、できるだけ周囲の方の迷惑にならないように、人々が起きて活動する前にテントを撤収し、もちろんゴミなども残さずにその場を後にするというのが、公園で野営するような場合の最低限のモラルではないかと思っていました。

この連休には、実は近くにある駿府城公園を中心に大道芸ワールドカップが行なわれていましたので、もしかしたらそのイベントを見るために滞在し、テントを公園に長い間設営したままにしたのか? とも思いますが、そうなら毎日設営・撤収を繰り返すくらいの事をしないと、世の中には色々な人がいますから、もしかしたら警察に通報され、地元民とのトラブルになる可能性もあります。

それ以上に困るのは、こうしたトラブルが頻発することで、公園自体の使い勝手が悪くなってしまう可能性もあります。これは、テント泊だけでなく車中泊にも言えることでしょう。基本的に公共の駐車場や道の駅、高速道路のサービスエリアで車中泊をすること自体にも問題が出てきてしまっています。車中泊について良い感情を持っていない人でも、長い時間運転してきて、このままでは安全に運転できないような状態での仮眠については許してくれると私は思っています。ただし、公共駐車用スペースを車中泊に使わない人が車中泊にあまり良い感情を持たない理由について考えると、正面からそうした主張をたたかわせることはできないでしょう。こうしたことは以前から色々なところで紹介されていると思いますが、車中泊が良く思われない理由としては、昔から言われているような様々な行為が考えられます。

それは駐車場が一般利用者で混雑しているのに、駐車スペースにテーブルや椅子を出してくつろぐ姿を目にしたり、公共の施設からコンセントを使って調理やバッテリーの充電をしていたり、ポータブルトイレの処理を公衆トイレで行なったり、長期滞在をして洗濯物を干していたりなど、もはや一時利用の仮眠の範疇を超えている状況を目にしたからではないでしょうか。そうした利用者が一定数いる以上、「車中泊禁止」という場所が存在するのも致し方ないと思うと同時に、深夜のあまり車が停まっていない時に入り、仮眠を取った上で施設の営業が始まる前に撤収して出発するような「車中泊」についても理解が得られなくなってしまっているとしたら、本当に残念です。

今の世の中で考えると、公園や公共の駐車スペースを利用するような場合においても、細かく利用規則を書いていないことで、何をやっても良い(?)と考えてしまう人がいるのではないかと思うこともあります。ただ、一つ言えることは、最初に紹介した私自身の違和感のように、日々自分の生活テリトリーの中でちょっとした違和感を感じた場合、それをどのように考えるのかということがあると思います。少なくとも自分が嫌だと思う行為を自分が他の土地でやったら、土地の人も嫌がるだろうなと思って、そう思われないような行動をすることが、これからも車中泊を行なっていく場合には重要になるような気がするのです。


国外からの観光客が集まってくる時代に私たちはどう旅行プランを考えるべきか

2023年のハロウィンは、例年大都市の繁華街には国内外から多くの仮装した大人が集まり、かなり大きな騒動になっていましたが、2024年には渋谷センター街などはその対策として、かなり前からハチ公前の広場を封鎖するなどの対応をしていました。ただ、テレビのニュースを見ていると、あえてこのハロウィンの時期を狙って東京で楽しもうとする外国人が日本に入国しているケースもあるようで、すっかり日本は外国人から見ると安心して路上で騒ぐことのできる場所が多くあると捉えられているのではないか? という気がします。

たまたま一昨日、電車(東海道線)を利用して関東まで用事で出掛けたのですが、途中熱海で途中下車し、列車を乗り継ぐ前に駅前の改札周辺を見たのですが、ウィークデーのしかも午前中だったのに、駅前は観光客であふれてしまっていました。これは、地道に観光客を誘致し、今まではシャッター通りだったようなところに新しいお店を入れるなどして、かつての熱海の街を盛り上げようとする方々の努力の成果だと言えると思います。以前は駅前に足湯も設置されていませんでしたが、ちょっと熱海駅で降りたら誰でも気軽に温泉気分を味わえたりするので、個人的にも悪いことではないと思います。

しかし、土日休日中心に激混みというならこれは仕方がないと諦めも付くのですが、平日からこの混雑だと、熱海の街で普通に暮らしている人たちは大変だろうと思います。京都ではもはや市内で生活をしている人が市バスに乗れないというような直接的な生活への影響が出ているようですが、今後の状況によっては大きなイベント開催の時だけでなく、慢性的な観光客による混雑というものが起こってきそうな感じでした。

翻って自分の事を考えてみると、いわゆる観光旅行で行きたい場所というのは有名な場所を含めて色々ありますが、その中のいくつかの地域が京都や熱海並みに人が押し寄せるようであると、興味があっても行く気がしないように変わってくることは出てくるでしょう。日本は狭いようでいて広いので、今のところ車があれば、人が来るような所ではあっても、そこまで海外からの観光客が訪れなさそうなところを探すことはできます。

私自身は結構歴史が好きなので、単に何も施設のない場所に立ったとしても、そこの場所で過去に起こったことを調べた上で訪問すれば、国内の観光客がこぞって押し寄せるような場所を避け、自分的には満足できる旅行プランを立てられるのではないかと思います。

ただ、全国で大きなイベントを開催することで広く観光客を誘致するようなことがありますが、今後は国内の人たちだけでなく、海外からそれを目指してやってくる人たちも計算に入れなければなりませんので、混雑が嫌いな方にとっては旅行するのに大変になってしまいそうです。もしあえて行かれる場合は、公共交通機関を使う場合には事前に指定席を確保していくことはもちろん、宿やイベント自体をスムーズに楽しめるように十分な下調べおよび活動の予約は必須になっていくのかも知れません。


コロナ渦後の日本の祭りをテレビや配信で見ることができる現在に改めてテレビの生き残る道について考える

ここ数年、旅行をすること自体自粛してきた中で、2023年は様々な屋外イベントが復活しました。本来なら現地へ行かなければ決して見られなかったものが、テレビやパソコンモニターを通して見られるということは、味気ないとは思いつつも、そのイベントとはどんなものか? というような疑問を払拭させてくれるには十分です。

今年は、コロナの影響でずっと中止になっていた夏の花火大会があらかた復活し、久しぶりにNHKや民放で様々な花火大会が生中継されました。新潟県の長岡、長野県の諏訪湖、秋田県の大曲といったメジャーだけでなく、他にも多くの花火大会がテレビで生中継されました。

私の地元の静岡市で毎年行なわれている安倍川の花火大会ではテレビの中継はありませんでしたが、ディズニーがドローンを飛ばして行なったパフォーマンスは現場で撮影した方の動画でその様子を見ることができました。今までであれば、やるということは知っていても現地へ行かなければ何が行なわれているのかすらわからないところ、疑似体験ではあるものの、その雰囲気だけでも感じたことは良かったと思います。

今回、こんな事を書く気になったのは、実は昨日、NHKのBS(一部は総合テレビでも)で富山のおわら風の盆の生中継が行なわれていて、バスケットワールドカップの中継の前までずっと見ていました。私にとってこのお祭りは、話では聞いていたものの、おわら節の演奏やそれに合わせて踊る方の様子など、テレビの画面を通してですが見ることができ、改めて現地に出掛けて見たくなりました。街中からの中継では、観光客とおぼしき人たちが盛んにスマホで写真や動画を撮っているのが見えましたが、これだけ多くの日本のお祭りがテレビを通じで放送されるということになると、テレビ番組の録画予約をしてから出てくるようにすれば、スマホの操作を気に掛けることなく、自分の目でお祭りを見て、その雰囲気を感じた方が良いのではないかという気がしました。

このような事を書くと、中にはテレビでわざわざお祭の中継を見て何が楽しいのかと思う方もいるかも知れませんが、直接見に行くことになったとしても、事前に何の予備知識もなく見るのと、画面を通してではありますがその雰囲気と、簡単な解説を聞いてある程度わかって見るのとは違う感じがします。全く何も知らない状況でインパクトある体験をした方が良いという意見もあるでしょうが、今やちょっとしたダイジェストであればすぐにインターネットで検索して見られてしまう時代でもあるので、ノーカット生中継で見られるテレビで見る祭りというのも、それはそれで私は楽しめます。

そして、富山から一気に沖縄に飛んで、風の盆からバスケットボールという風に現実世界では不可能な切り替えをできるのもテレビやネットでの生配信の醍醐味ではないでしょうか。逆に言うと、そうした今まで現地に行かなければ見られないイベントの生中継というものが、テレビにとっては大切なコンテンツとしてあるということを、テレビを作っている人は忘れて欲しくないですね。全国どこでも同じように見られるのがテレビやネットの醍醐味でもあります。

今年の12月からNHKではBSが1チャンネルに減ってしまいますが、生中継の醍醐味は4Kチャンネルの方で放送されるようになるのでしょうか。現在2Kテレビしかなくても、外付のチューナーを入れれば4K放送は見られますので、今後の生中継に興味のある方は外付4Kチューナーの導入を考えられてみてはいかがでしょうか。


乗り物チケットでの座席トラブルの際はまず自分のチケットが間違っていないかを確認し係の人を呼ぼう

元プロ卓球選手の水谷隼さんのX(旧ツイッター)の発言で、新幹線で指定席に座っていたところ同じ座席番号の書かれたチケットを持っている男性がやってきてトラブルになりかけたという話を出していました。こうしたことは、良くあることなのですが、座席の二重販売というのはまず考えられないので、もし自分が後から来て、座ろうとした席に誰かが座っていても、そこで直接相手に言わない方が良いかも知れません。

ちなみに、水谷隼さんの場合は、相手が違う新幹線の指定席を持っていたというオチで、かなりその男性はエキサイトしていたらしいのですが、最終的には水谷さんに匿名とは言え晒されてしまったので、自分もそのように相手から見られないように考えた方が良いとしみじみ思います。

ちなみに、新幹線の場合は列車の乗り間違えが多いのですが、さすがに座席のところでは乗っている新幹線の車両が何かというはわからないと思うので、すでに座っている人に直接話す前に、車掌さんのところへ行き、「この新幹線の指定席だと思うのですが確認していただけますか?」というように言った方が、後から恥をかかずに済みます。最悪の場合、自分が車両を間違えて乗ってしまったら、自由席で空席を探す羽目になるかも知れませんが、もし車掌さんの方でこの列車でまだ販売されていない席を別に取ってくれる可能性もあります(水谷さんの場合、相手の男の人に車掌さんが別の席を用意したそうです)。

世の中には色んな人がいて、決して自分は間違っていないと信じて生活している人もいますが、それがこんな所で出てしまうと、今までの自信が一気に萎えてしまう可能性もあります。私自身も決して間違えないようにチェックしながら旅をしていますが、改めて公の場では謙虚にすることで良い事もあるかも知れません。

ただ、新幹線のように代わりの席が用意できる交通手段なら良いのですが、間違えた方がその交通手段に乗ることもできず降ろされてしまうケースもありますので注意しましょう。こちらの方は実際に私が目にしたケースなのですが、それは夜行バスでの事でした。

静岡駅から京都駅を経由してユニバーサルスタジオジャパンに行く夜行バスがあるのですが、出発時刻が前日の23時50分という際どい時間で、ほぼ満席の中で席のブッキングが起きかけてしまいました。チケットの照合をしてわかったのは、後から来た人の方がチケットを購入する際に、現地着して遊びに行くのがが土曜日なので、その流れでつい土曜日発のチケットを購入してしまったのでした(この場合、金曜発のチケットでないと乗れません)。これだと、土曜深夜に出発して日曜朝に着く、翌日出発する深夜発バスになってしまいますね。さすがにその時には他の席も埋まっていたので、後から来た人は文句を言いながらも深夜の静岡駅で車外に出て、バスに乗れずに帰っていった? のだろうと思います。

今はJRの夜行列車もほとんどないので、そうした勘違いでのチケット購入はないかも知れませんが、夜行バスで翌日の早朝に着くようなルートのチケットを買う場合には、自分でネット画面上でポチる前に、本当にこのチケットで良いのか? ときちんと確認した上で購入するだけでなく、早割などでかなり前に購入していた場合には、出発ぎりぎりではなく数日前に改めてチケットのチェックをし、もし間違えていたらキャンセルの手続きおよび再購入ができるかどうかをきちんと確認することを習慣付けると良いのではないかと思います。

ネットでは他にも、お金を出して新幹線のグリーン車でくつろいでいた大学生が、突然車内に入ってきた年配の男性から「席を代われ」と強要され、持っていたチケットを見ると「自由席券」だったという話が盛り上がっていました。自由席券はどこでも自由に座って良い券だと勘違いというか自分勝手に判断して、同じグリーン車の中でも立場の弱そうな人間に声を掛けたのか? というような話も挙がっていますが、グリーン車には普通車からの通路はないので、最初からグリーン車に乗るつもりで入ってきたとしたらすごいですね。

このケースが本当にあったことだとすると、年配の男性はチケットをみどりの窓口では買わず、格安チケットの販売店で買ったため、買った切符について詳しい説明がなかった(チケットショップの方はそこまで説明しないでしょうし、本人もそうした説明を聞く気がなければどうしようもありません)のかとも思います。社会の変化によって、私が当り前のように皆が知っていると思っている切符の仕組みを知らずに電車に乗っている人も普通に出てくるのかと思います。もし旅先でそのような人に絡まれたらどうすれば良いのか? と考えると、これも基本的には乗務員さんに来てもらいその場で対応してもらうの一点でしょうね。トラブルになりかけた場合、近辺に乗り合わせている人に乗務員を呼んでもらえるようにお願いし、まずは相手にトラブルの顛末を説明してもらうようにすれば、説明している途中でもう相手の説明がおかしいことに気付いてもらえるでしょう。

ニュースやSNSなどでこのような被害に遭った方のケースを見たりすると、自分に非がなくてもトラブルになった場合、相手の怒りに呼応してこちらも熱くなってしまうと、さらに話はこじれてしまう可能性があるので、そうしたトラブル自体が好きな人でない限り、穏便に済ます方向に持っていく方が良いと私は思います。理不尽なトラブルの時こそ冷静にありたいものです。


思わぬところで聞くこととなった明治時代から口伝えで現代まで歌い継がれてきた校歌とは?

昨日、ちょっと昼間に時間があったので、ネットの中継で夏の高校野球の地区予選の試合を見ていました。その時私が見ていたのは、地元の試合ではなく、現在プロ野球のロッテマリーンズのエースとして大活躍している佐々木朗希投手の弟さんがエースとして登板していた、今回岩手県大会ではシード校として登場した大船渡高校の試合でした。

ところが、試合は佐々木投手が相手チームに打たれて降板し、その時に入れられた3点を取りかえすことができず、大船渡高校は無念の敗退となったのですが、その相手というのが岩手県では一番の長い歴史を持つ盛岡第一高等学校で、試合終了後には当然選手が整列して校歌の斉唱になるのですが、そこで歌われた校歌が何とも不思議な校歌で、まず伴奏が無くゆっくりした旋律は、私もちょっと聞いたことがある歴史ある盛岡一高ならではのバンカラ応援団の歌を録音したものらしかったのですが、その旋律はどこかで聞いたことのあるものでした。

知っている方にとっては当り前すぎる話かも知れませんが、盛岡一高の校歌は現在では「軍艦マーチ」として知られる旋律を当時の生徒が作詞した歌詞に付け、代々口頭で伝えてきたものらしく、よく聞かないと同じものだとはわからない人もいるくらいのものだったということが後でわかりました。ユーチューブにアップされている校歌も応援団の指導の元で歌われているバージョンなので果して正確な楽譜があるのかもわかりません。

校歌としては、明治41年(1908年)にはあったということです。ここで改めて軍艦マーチ(軍艦行進曲)について調べてみると、元々は小学唱歌として別の旋律が付いていたのですが、当時の海軍の軍楽師だった瀬戸口藤吉氏が新たに曲を付けたのが明治30年(1897年)頃で、一般に広く知られるようになったのが楽譜として販売された明治43年(1910年)あたりからということなので、私たちはこの曲を軍国主義のテーマ曲のように聞く人もいるかも知れませんが、校歌になった当時は知る人ぞ知るというような曲だったことが想像でき、当時の世相からすると海軍の歌から旋律をもらうというのはそこまでおかしなことではないような気がします。だからなのか、盛岡一高ではずっとこの旋律を校歌として伝え、今でも歌われているということなのですね。

軍艦マーチはそうした海軍の軍歌の一つに過ぎませんでした。そのまま世に埋もれてしまえば、この旋律は軍艦マーチとしてよりも盛岡一高の校歌としての方が知られていたのかも知れません。ただ、そこからが面白い事になってしまうのです。戦時中には戦意高揚のためにラジオから繰り返し流されるようになって知名度が上がり、戦後には軍国主義とは全く関係のないパチンコ屋さんでのテーマ曲として長い間に渡って流されたことで、今でも広く国民にその歌が知られることになります。戦前の軍歌と言えば、童謡の「汽車ポッポ」のように、戦前と前後では歌詞を変えることで今まで歌い継がれているものもありますが、「軍艦マーチ」も盛岡一高の校歌も、その内容を変えることなく、令和の今までずっと同じように歌い継がれてきているというのは、すごいことだと思いますね。

このように私がたまたまネットで見たことから始まって、自宅周辺から動かずにネットの世界で色々と興味深いものを見て回るだけでも、歴史も場所も超えていけるというのは改めてすごいものです。ちなみに、現代でも地上波のテレビでこの旋律が流れているのですが、それがテレビ東京の「水バラ バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅」のシリーズで女優の村井美樹さん(鉄道チームのリーダー)のテーマ曲として使われています。何とこの番組は2023年7月26日に最新回の放送があるということなので、そちらの方も注目して今回は軍艦マーチにも注目しながら見たいと思っています(非テレビ東京ネットの地域ではTVerによるリアルタイム配信と見逃し配信もあると思います)。


旅の目的地はいつも満足できるものではないが実際にその場を訪れることでわかることもある

昨日はふと思い立って最近新たに営業を開始したとある観光施設に行ってきました。今回あえてその名前を出さないのは、今回の訪問は全くの期待外れだったからです。その施設は工場直結の売店があり、それを目当てに観光客がやってくるのを考えて作られたものだったのですが、私の考える食品工場直営の売店と比べると、個人的に購買意欲が湧きませんでした。

というのも、客観的に見て売られている品物が工場直営という割には安くはないのですね。贈答用のものが高いというのは十分にわかりますが、普通に自宅で食べるような包装のものでも、近所のスーパーの方が安いのでは? というような値付けに正直萎えてしまいました。

ちなみに、その工場直営売店は有名な観光施設に隣接しており、恐らくその観光施設にやってくる人たちのいくらかでも立ち寄ってくれればというような感じで作られているような気がしました。今回、私は観光施設には寄らず、この工場直営売店を主に目的地にして行ったので、その残念感はさらに上がってしまったというわけです。

多くの場合、せっかく出掛けたのに失敗したくないので、もう少しきちんと調べてから出掛けるのですが、昨日は日中部屋でエアコンを付けてテレビを見ているよりも、車の中でクーラーを入れてどこかへ行こうと突然思い立ってしまったので、今まで全く行ったこともなく、予備知識もないその施設を目的地にしてしまったのですが、今改めて考えてみると全くの時間の無駄だったという風には思っていません。

これについては、今まで自分で計画した旅が満足だらけの最大級の楽しさだけにあふれているというような事はほとんどなく、ここまでの失望はしなくても、「もう少し考えた方が良かったのでは?」と思えることはどんな旅でもあります。そうした思い出は風化させることなく、次の旅に生かすように(次にはがっかりすることをできるだけ少なくするために)、失敗を糧にすると思えば、それなりの踏ん切りは付きます。

もっとも、新型コロナの感染拡大によって食品を扱う仕事というのは相当の苦労があることと思いますし、原材料費の高騰や人件費の高い負担などで工場直営であっても価格を上げざるを得ない運営会社の苦労はあるだろうとは思います。ただ、私も様々な工場直営の食品テーマパークに行ってきましたが、以前のような試食方法が取れないというような中でいかに訪問客に楽しんでもらえるかというような苦労はどこのテーマパークもしているだろうと思えます。

ただ、やはり普段私たちが利用しているスーパーで売っている価格とほとんど変わらない価格で売られているのを目の当たりにしてしまうと、少なくとも知り合いに商品を大量買いをするような気は起きなくなります。この辺は会社としての利益を確保しないといけないわけですから、その中で折り合いを付けるのは大変だろうとは思うのですが、今回は思わぬ形でそうした観光施設の現実というものを垣間見た気がします。私たちは旅行へ行くとついつい財布の紐が緩みがちになるものではありますが、やみくもに何でも良いから買うというわけでもないので、全国の同じような食品に関するテーマパークを運営する企業には頑張って欲しいものですが。


2023年のGWは旬の新茶を求めて川根地区へお出掛けし浅蒸しの新茶をいただいてきました

ここ数年は全くといっていいほど遠出をすることはなかったのですが、今年は個人的に自粛をしていても、お店や観光地の姿はコロナ以前の状況に戻りつつあります。例年楽しみにしているのは新茶をいただけることなのですが、過去には格安でお茶缶に詰め放題ができていたJAおおいがわの藤枝工場は、今年も詰め放題イベントを実施せず、詰め放題用のお茶を格安価格で販売のみしていました。今年も友人などへのご挨拶用としてその新茶を購入したものの、今年はそこで終わらず、さらに山の奥に入りお茶の産地の一つである「川根地区」まで出掛けてきました。

全国的にはリニアモーターカー建設で揉めている大井川を上流の方へと進んでいき、大井川鉄道の沿線を進んでいきます。ずっと進むと大井川鉄道の終点である千頭駅に到達するのですが、今回はそこまで行かず、他にも同じような試飲体験をさせてくれるところはあると思うのですが、格安の300円で煎茶をいただくことのできる道の駅「フォーレなかかわね茶茗舘」まで足を伸ばしました。公式ページへのリンクをまずは貼っておきます。

https://chameikan.jp/

本格的な連休初日でしたが、そこまで人はいなくて、手前にある道の駅「川根温泉 ふれあいの泉」の大混雑とはかなりの差がありました。ただ、せっかく川根の里まで出掛けるならこの道の駅は外して欲しくないと静岡県内在住者の気持ちではあります。昨日の5月3日から新茶の提供を始めていて、「おくひかり」「やぶきた」という煎茶2つの品種の中のどちらかをいただけます。私がいただいた初日の品種は「おくひかり」でした。

注文するとこのようなお盆が持ってこられて、係の人の詳しい説明とともに、一煎ごとに違う味と香りを楽むことができるようになっています。特に試していただきたいのは、十分にお湯を冷ました状態でいただく一煎目で、「うま味」「甘み」が凝縮されたような呑み口になっていて、毎日お茶を飲んでいる私でもそのあまりの味の違いにびっくりします。二煎目、三煎目と進んでいくにしたがって、次第にいつも飲んでいるお茶の味に近づいていき、渋みも出てくるので、その時点で付いてくるお菓子をいただくというのが正しい作法なのだそう。

お猪口のような小さな湯呑で飲むお茶ではありますが、お菓子まで付き、五煎目くらいまで楽しめるので、これを300円でいただけるというのは現地まで訪れるからということになるでしょうか。これからしばらく、新茶が提供されますので、ぜひ機会があればお出掛けいただき、さらに全国で賞を取った茶園の煎茶(新茶)も売店で購入可能ですので、自宅でもうま味と甘みの凝縮された煎茶の味と香りを楽しんでいただきたいです。


人気スポットに人が集中的に集まることによって起こる問題とその対処方法を考える

私が住んでいる静岡県では、それまでとりたてて意識することなく楽しんでいたことが、今やほとんどできなくなってしまっています。全国の各地域でもそうした傾向はあると思いますが、今回は具体的な例を出す中で、今後の旅について色々と考えてみたいと思います。まずは以下のリンクのサイトをご覧下さい。

https://airwait.jp/WCSP/storeGroup/SGC7OxFeSm

上記サイトは、テレビで芸能人やスポーツ選手などが、静岡に来たら立ち寄るということが広まり、2023年現在、静岡県以外にチェーン店を置かない炭焼きハンバーグのお店「さわやか」の現在の待ち時間の一覧です。こんなサイトが必要になった背景は、ある意味「静岡と言えばさわやか」というような評判が広まってしまったことにより、県内に住む人はもちろんですが、県外からも多くの観光客がお店を目当てに押しかけることにより、時期やお店の場所によっては数時間というとてつもない待ち時間になってしまうからではないかと思っています。

以前の「さわやか」は、地元民向けにテレビコマーシャルを行なっていまして、通常時より値段を下げて「げんこつハンバーグ」や「おにぎりハンバーグ」を乾杯ドリンクとともに安く提供する感謝価格での営業が行なわれる時を中心に流れていました。私自身も頻繁には行かないものの、コマーシャルが流れたのを見て食事に出掛けたりしていたのですが、今では週末を中心にどのお店もとんでもない混み方になってしまい、それこそ上記サイトで近所のお店の待ち時間を確認した上で、行くかどうするか決めることになるのですが、週末のお昼時やGWなどは、お腹が減った状況で行こうとしてもそこでさらに待たされるので、それなら他の店でということで、「さわやか」自体を敬遠するようなことになってしまっています。

それでも食べたい時には、平日の夕方とかできるだけ外から人が出て来ないような時を狙うということになりますが、厄介なのが友人が県外から遊びに来て、どうしても「さわやか」で食べたいと言われたような時ではないでしょうか。

こうしたことは、場所は違っても、全国の観光地に共通して起こっていることではないでしょうか。テレビだけでなくインターネットで情報が発信される中で、もはや全国の観光地に「穴場」というものはなくなり、やみくもに人気スポットに行ったりすると、混雑でどうにもならなくなるというような事にもなりかねません。

私自身は過去に色々なところに行ってきているので、観光名所に来る人を見に行くような真似はしないような旅をしたいと思っているのですが、やはり対策は大事だと思います。最初に紹介したサイトは、「さわやか」を目指して静岡にやってくる人には、比較的混雑を避けて入店するためのツールになると思うので、うまく使って欲しいですが(おそらくお店の方もそういう想いで情報を公開していると思います)、牛肉100%の俵型のハンバーグということなら、そこまで「さわやか」にこだわるよりも、海産物を中心に、静岡にはもっとおすすめできる食べ物はあります。

あくまでハンバーグという方については、すでに「さわやか」の味を知っている身としては、最近までの自粛行動ということもあって、さわやかのハンバーグが食べたくなった場合、同じ静岡県で業務用の食肉加工を行なっているシズオカミートが販売している冷凍の「そのまんま肉バーグ」を美味しく食べていました。通販専用商品なので、商品名で検索してもらえればすぐにどんなものかわかると思いますが、購入時には焼き方の書かれた紙も入ってきて、ソースも付いてきますので、ごく簡単に「さわやか」風のハンバーグをいただくことができるので、たまに利用しています。

個人的にはどちらがどうということもないのですが、せっかく旅行で静岡に来て、その滞在時間の多くをお店の順番待ちに費やすのも勿体ないのではないかと正直思います。一度はお店で本物の味を楽しむのも悪くないとは思うのですが、行きたいと思った時にそこまでの待ち時間を費すような状況から抜け出すためにも、長い行列に並んでずっと待つような旅よりも、ネットをうまく利用したり、代替の食品を味を確かめた上で口に合わなかったら別の名物の方に舵を切るなど、ぜひ人気スポットに突撃するだけの旅になってほしくはないというのが正直な私の気持ちです。逆に自分が人気スポットのある観光地に行った場合も、現場が混乱するほど人が集まっていた場合には、さっさと諦めて、次回のリベンジを狙って別の場所に行くぐらいの気持ちで出掛けるようにしたいと思っています。


地元でいつも利用していた道がテレビで紹介されて初めて気付いたこともある

2023年3月18日にテレビ東京系の地上波で放送された、「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」のルートは、私の住む静岡市にある久能山東照宮から由比・蒲原を抜けて身延方面へ進み、甲府市の甲斐善光寺に至るコースで、私が山梨・長野方面に車で出掛ける際の定番コースがそのままルートになっていたので興味深く拝見しました。

由比ではようやくお店で桜えびを食べられるようになったので、複数のお店を回って桜えびを色々と楽しんでいたようですが、過去にはほとんど桜えびがとれなかったこともありまして、今は何とか放送の通りに食べられるようになったことは幸いでした。

ご存知の通り番組は、一回の充電で20kmくらい走れれば良い方の電動バイクで旅をするのですが、中部横断道が全線開通する以前の状況でも自動車とバイクとでは同じ道を通ってもそこで見える景色が違うということを改めて感じることになりました。というのも、興津から身延へと続く国道52号線を甲府へ向けて出掛ける際に、途中休憩を取る場合というのはどうしても道の駅やドライブインといった駐車場が確保しているところが中心で、途中にある農産物直売所にも食堂がある場合も多いので、街道の途中にある食事処というのは全くのノーマークでした。

番組で「からあげ金賞」のお店として紹介されていた山梨県南部町の「南部路」というお店は何回も通るのでお店の前にある大きな釜のモニュメントとともに記憶にあるものの、そこを目指して食べに行くというような感じではなかったのですが、テレビで見た様子をみていると、地元ではおすすめのお店(充電をお願いしたお宅でオススメのお店として紹介されたのでなおさら)だということがわかりました。同じ国道52号線沿いには「うな富士」という有名なうなぎのお店があるのは知っていたのですが、こうした情報というのはああした番組のコンセプトがあって初めて、今まで知らずに通り過ぎてしまっていた人間にもわかるという感じがして、改めてあの番組は他の旅番組とは違う面白さというものを再確認しました。

番組を見ていて一つ残念だったのは、番組内のハプニングで、初日ゲストの竹内涼真さんが自宅に免許証の入った財布を忘れたため、急遽番組の方で購入した電動アシスト自転車で並走するという事になった時、電動アシスト自転車の能力をそこまで感じていなかったのか、由比から蒲原というかなり短い距離しか移動しなかったということです。電動アシスト自転車は法令の関係上、アシストできる最大のスピードが原付の制限スピードの手前に抑えられているものの、それ以上は自力で漕いだり、下りを走る分には電動バイクと遜色なく、番組でも相当きつい坂でも楽々と登っていたことを考えると、普段の出川さんたちのペースでも十分竹内涼真さんは伴走できたのではないかと思います。そうなると、例えば予備の電池を用意して電動自転車でツーリングをするような旅の形も見えてくるのではないかと思ってしまったのですが。

過去に車中泊の旅の計画および装備を考える中で、車に折りたたみ自転車を積み込んで、車をいったんどこかに停めて、いわゆる「パーク・アンド・ライド」で旅を楽しむ方法について模索したことがありました。ただ、折りたたみの電動アシスト自転車も一般的になる中だと、車を停めてからの移行範囲はかなり広がるだろうと思います。観光は自転車で回り、車はその地域周辺の一日定額の駐車場に置くような形にすれば、地域で生活する人からオススメのお店を聞きながら自由に観光することもより楽にできるようになります。

ただ、今の世の中はわざわざ自転車を用意して積み込んで行かなくても、地域で電動アシスト自転車をシェアして、レンタル自転車を使っての観光も普通になってきています。一昔前のレンタル自転車とは状況も変わってきているので、色々なサービスを利用して行動範囲を広げるための手段についても色々と新しい方法を考える余地がありそうです。


地域のチェーン店でない飲食店の永続性があるかないかで決まる面もある地域の魅力

以前、全国ニュースで地域で有名な飲食店の中でも店主一人が頑張って続けているところであると、店主が営業を止めたり、店主の健康状態が悪くなってしまうと一気にお店は無くなってしまい、その後には何も残らないということを防止するために、「絶メシリスト」なるものを作り、現在普通に食べられるものの、今後はどうなるかわからない地域の味を発掘するプロジェクトが群馬県高崎市で行なわれていることを知りました。

群馬県高崎市と言えば、最近は「パスタの街」ということで町起こしを行なっている印象があります。そうした評判が立つのは、小麦の生産が盛んで、その小麦を使った飲食店ということでパスタを提供するお店(非チェーン店)が多く、多くのパスタを出すお店がお互いに競い合うようにしてパスタというものを売り出し、うまくはまったということがあるからだと思います。

しかし、それなりに店舗を持ち、暖簾分けをできるようなお店ばかりではないということは明らかです。現在でも市内でも新興勢力のお店がより魅力的なパスタを産み出すような状況にはあるものの、多くの場合その店主が営業を止めたり店を畳んだりしたらそれでその店の味というものは世から消えてしまうことになります。こうした問題は高崎市だけの問題だけでなく、全国の地方の名物といわれている食べ物についても言えることです。ネットで色々な事を検索し、いよいよコロナの影響が無くなって旅行に出掛けられるようになり、以前に行って気に入っていたお店自体がその地域から無くなっていたということになると、それは地域の観光にとっても大きな打撃になるのではないかと思います。ちなみに、高崎市のニュースで出てきたお店はパスタのお店ではなく、地域で人気のあるカレーのお店「からゐ屋」でして、逆にそうした事を知って高崎にパスタでなくカレーを食べに行きたいと思う方も少なからずいることでしょう。

私の住む静岡では残念ながら行政を巻き込むような形での地域の味を守るような活動というのは高崎市のようには行なわれていないのですが、最近になってあくまで個人の志で閉店していたお店の味を継承するような事例があったので、正直ほっとしているという事がありました。

上のリンクにあるお店は、昨年末に店主が高齢で故郷の沖縄に帰ってしまうということで、閉店してしまっていたのですが、このたびその味を受け継いだ方が復活させて営業を同じ場所で再開するということです。店主のお名前が山田さんなので「山田カリー」ということのようです。私自身はかなり前から訪れていますが、当時からアルバイトで入っている人達の結びつきが強そうで、中には私の知人もアルバイトしていたことから、あの味がいつでも食べられないことは寂しいと思っていた一人だったのですが、行政の支援はなくとも、前店主の人柄もあり、きちんと味を継承してくれる人が現われたということは、本当に嬉しい事でした。

地域のB級グルメであれば、行政の保護も入るのかも知れませんが、実は地域にとっての宝はそうした外に向けたアピールがうまくいっている所だけでなく、ガイドブックに載っていなくても、その味をわかっている人がいる地域で唯一のお店だったりします。特にここ数年は外食産業にとってはかなり厳しい状況が続き、本当においしいお店というだけでは集客を維持することが難しくなってしまうことも考えられます。

現在は、上のリンクにもあるように、たとえ地方の小さなお店であっても、インターネットからの情報を見て全国から食べに来るような魅力的なお店は全国にあまたあるのではないかと思いますので、地域の活性化を目指す事を本気で考えているなら、地域にある様々な飲食店を含む店舗の維持ということも本気で考えていかなければならないのではないかと正直思っています。

どんなに美味しいお店でも一人の店主による個人営業であれば、大手と競合するにしても大変で、今回の例のようによほどの事がない限りその味は地域から消えてしまいます。私たちは、そうした地域の人たちが美味しいと食べられているお店を知らないままでいることも少なくなく、いかにしてその土地へ来ないと味わえない「味」を残していくかということも考えていただきたいと正直なところ思います。