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格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(7)帰宅までと今回の反省点

夕方から夜に掛けて、部屋の中はちょっと風が欲しいくらいの状況で、このまま寝られるのかと思ったものの、現地は標高が高かったためか夜から朝に掛けて気温が下がり、朝は比較的快適に過ごすことができました。

私自身、つい外で泊まった時には相当早く目が覚めてしまうので、何と朝4時過ぎに外出し、近くのお不動さんへ歩き、地域の人たちで作った滝を見てきました。滝に打たれて修行ができそうで、真夏にはかえって水に入るのも良いのでは? とも思いましたが、そんな事をしたら地元の方からはとんでもない観光客と思われることはほぼ確実なので、そうした事はせず、朝5時からオープンしている旅館の内湯に入ってきました。

前日のお風呂はあまり眺望が良くありませんでしたが、男女別で分けられた内湯は、朝に入った時の方が見晴らしも良く、窓も大きなものが2つあり、朝の松本市街が良く見えてとても開放的な気分になれました。実は、昨日お風呂に入ってきた学生風の集団が、「明日は絶対一番風呂をゲットする」というような事を喋りながら入っていたので、入る時に多少うるさいかな? と思っていたのですが、なかなか朝5時前に起床することはできなかったようで、朝の静かな雰囲気を感じながら(先客は2~3名いた)、自宅ではめったにしない朝風呂を楽しめました。

しばらくテレビを見て時間を潰した後、朝食に行ったのですが、夕食の時には開始時間からちょっと経って行ったところ先に来ていた人によってかなり食材が無くなっていたので、今回は7時少し前に会場に行ったところ、まさかの行列になっていて、改めて人の考えることは同じだと感じることになりました。朝食は夕食と比べると品数も少ないですが、ソフトドリンクバーは普通に使え、牛乳も美味しくいただきました。ただ、夕食にはあった蕎麦のかわりにうどんになっていました。ちなみに、朝食のお皿はこんな感じです。

私自身は当日の月曜にも休みを取っていて、行こうと思えば周辺観光地を回ることもできたのですが、同行者が午後から出勤しなければいけなかったので、8時過ぎにはもう旅館を後にすることになりました。それでも食事から温泉まで十分堪能できたので、今回の反省を受けて次回利用することがあれば、古い旅館では用意のない自分にとって必要な物を持ち込みことでもっと快適な空間を作ろうと思います。

松本から高速道路に乗り静岡までは休憩を挟んでも約3時間くらいですが、できれば昼食くらいは現地で買ったものを食べようと思ったので、まず車を松本駅に向かわせます。月曜日でまだ少し早かったためかそこまでの渋滞には巻き込まれずに松本駅のロータリーにある駐車場に車を停めることができました。この駐車場は、バーなどはなくそのまま出られる構造にはなっていますが、パーキングメーターで管理されているので出庫時に精算が必要になります。ただ30分までは無料で使えるので、30分以内なら駅での用事を済ませて、出庫時に精算すれば無料で利用できます。

目的は松本駅で売っているであろう駅弁だったのですが、駅構内のコンビニでは残念ながら駅弁を見付けることはできませんでした。後から調べてみると、松本駅の駅弁売り場は改札内だったとのことで、それを知っていれば入場券を買うか、最初から目的地を変えていたと思うと、少しの事でもきちんとネットで調べてから動くことの大事さを感じてしまいます。というわけでそのまま松本駅を出て、駅弁のあるもう一つの駅、お隣の塩尻駅に行ったところ、こちらには改札外のお店に駅弁があったので購入しました。塩尻駅の駐車場は駐車券発行でバーが上がる形のところで、こちらも30分無料です。ワインの街らしく、バーのところに大きなワイン用の樽がありました。

その後、諏訪のサービスエリアで休憩した時、諏訪に大きなドライブインを持つ峠の釜飯で有名な「おぎのや」の売店があることを知っていたので、釜飯を追加購入してあとは一気に帰ってきました。ちなみに、諏訪のサービスエリアには山梨のものなども含めて近隣のお土産品はほとんどここで揃ってしまうので、お土産を買い忘れてしまった時にも便利です。

そして何とか無事にその日のお昼に自宅まで帰ってきました。今回は日帰りでなく泊まったことで、かなり余裕を持って観光できました。夜は多少寝苦しかったものの睡眠時間はしっかり確保できたので、帰りの運転もそこまで大変ではなく安全に走ってこられました。

今回はまず松本城へ行くことを最初に決めてからあれこれ考えたので、かなり日程に余裕ができました。松本には過去に来ていたものの、イオンモールが中心街にあるという事は良く知らなかったので、その前提で行ったらまた変わった行程が取れたかも知れません。

慌ただしい旅ではあったのですが、そもそも日帰り前提で考えていたので、格安な宿が取れたことはラッキーだったと思います。こうした反省点は最小にしつつ、次のお出掛けに備えて、汎用性の有りそうな宿泊時に部屋に持ち込みたいものを改めて揃えていきたいと思っています。夏休みはこれからが本番で、予定を立てている方も多いと思いますが、宿の予約が取れないからと諦めず、さらには現地でも動く前に色々と調べてから動くようにすることで、無駄な動きを抑えることができますので、ぜひ楽しい旅を計画してみて下さい。

(おわり)


格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(6)古い客室で快適に過ごすには

今回の宿泊予約をするについて、恐らくキャンセルされた部屋が一部屋だけあった状態で申し込んだため、部屋のタイプを選ぶことはできませんでした。今回泊まった部屋は角部屋で、「7.5畳・和室」でしたが問題がないわけではありませんでした。今回はそんなところからかつての団体客御用達の旅館を今利用する事についての素直な感想を踏まえて紹介します。

入り口は下駄箱のある玄関(踏込)になっていて、右側にトイレ付きのユニットバスがあり、洗面台には安いものでしょうが一応ドライヤーも備わっていました。また、冷蔵庫も玄関に設置されており、古い旅館やビジネスホテルで良くある小さな1ドアのものではなく、一人用の二ドアの空の冷蔵庫があり、冷蔵庫の上には電気ポットとフロントで無料で出してくれる氷を入れる容器が置いてあります。

前にも書きましたが、冷蔵庫が冷凍庫のある二ドアだったのは大きなポイントでした。行きに飲み物を冷やすのに使った保冷剤を入れることで帰りもキンキンに冷えた飲み物を自宅までのドライブ中にいただけました。以前、ネットで調べた時には部屋の冷蔵庫は一ドアのものだったというような記述を見たのでその辺は覚悟していましたが、不安な方は予約の時にでもメールや電話で室内装備について質問してみることをおすすめします。そうすれば、到着前にコンビニやスーパーでアイスや冷凍食品を買い、一階ロビーに置いてある電子レンジを使って簡単なおつまみを作ることも可能だからです。

ふすまを開けて室内に入ると、伊東園ホテルズではおなじみの光景である、すでに布団が人数分敷いてある状況(仲居さん不要システム)に遭遇します。今回は2人で7.5畳なので、部屋でくつろぐには多少一人分の布団がじゃまになったのですが、これは仕方ないですね。ただ、旅館の和室なので畳の部屋だけでなく縁側(広縁)があり、テーブルと椅子2脚が付けられています。奥にはタンスがあり、浴衣の帯やバスタオル、簡単な筆記用具およびハンガーなどが入っています。浴衣に着替える時に部屋に衣服を散乱させずに済みます。テレビは床の間に置かれていて、このスペースも部屋にプラスアルファして作られているので、テーブルを置いても何とか二人でくつろげる感じではありました。

ただ、この部屋には重大な問題がありました。冬は大丈夫かと思うのですが、夏に泊まる場合、冷気を出してくれるクーラーは昔の古い年代物のクーラーがそのまま部屋の奥の縁側の隅に設置されているだけで、冷気は上に登っていくものの、部屋全体が冷えないような性能しかありません。昔は恐らく当り前のように扇風機が置かれていただろうと思いますが、残念ながら部屋には扇風機は置かれていなかったので、特に風呂上がりなど部屋が冷えていないのでなかなか大変でした。

仕方ないので、クーラーの吹出口にうちわを重し代わりにしたバッテリーと一緒にセットし、強制的に風の向きを水平に変えて縁側の一ヶ所だけ冷風を当てられるようにして体を冷やしていました。扇風機一台あれば、出てきた冷風を部屋の中に伝える事もでき、室内環境も違うと思うのですが、そうしたコストを掛けないのがこうした激安ホテルなのですね。キャンプ用の扇風機やサーキュレーターを車に積んで行き、必要な場合は車から持ってきて設置するというのも、こうした旅館を使う場合には必要な事かも知れないと思ったりしました。

また、古い旅館ではありますがインターネットは公衆Wifiが利用できるようになっていました。スピードは、最初は極端に遅くて焦りましたが、何回もスピードテストを繰り返すうちに大体10Mbps前後くらいは安定して出るようになりました。

ただ、古い作りのため(先にアップした部屋内の写真を参照のこと)、部屋にコンセントが足りず、二つ空いている部屋のコンセントは入り口近くにあるので、縁側のテーブルでパソコンを使いたいという場合には、延長コードが必要になるつくりでした。これも、旅行用の延長コードを自分で用意するような事を考えるのが良いかもです。コードについてはビジネスホテルでも必要な場合が出てくる時があると思いますので、近々旅行に便利な延長コードを購入予定です。

テレビについては、これも部屋の作りが古いためか、テレビアンテナ端子が地上波のみで、BS放送やソフト・オン・デマンドなどは利用できません。ネット環境が整っているので、動画配信を利用するような形になるかと思いますが、泊まった部屋のテレビにはHDMI端子は付いていたものの、なぜかパソコンの画面をうまく映すことができず、結局オーディオ出力の弱いパソコンのスピーカーを利用して小さな画面でしか動画を見られませんでした。単に自分のやり方が悪かったのか、古いテレビなのでその辺の機能が弱かったのかはわかりませんが、どうせならスピーカー付きのモバイルモニターぐらいなら荷物にならないので、車に積んで持って来れば良かったとも思いました。

こんな感じで、やはり古い旅館の設備をそのまま使っている事により、自宅と比べると不便を感じることがあるのですが、私自身は元々車中泊をするために色々なものを揃えてきたので、そうしたものをうまく活用しながら使えば、不満を感じていたことについてもうまく解消できるのではないかと思います。ただ、実際に泊まってみないとわからない事も多かったので、今回の宿泊は私にとって有益なものとなったような気がします。

もちろん、泊まる季節によっても必要なものは変わってきますので、できるだけ持ち込むものが少なくて済むような良い季節に旅行を計画することも大事ではないかと思います。

(6)おわり


格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(5)伊東園ホテルズの概要は

松本の美術館やイオンモールで時間を調整し、インターネット予約をした午後4時に着くように市街を車で出発しました。温泉街がどうなっているかも良くわからない中でしたが、カーナビの通りに車を進めていくと、市街地からいきなり温泉街に入ったと思ったら、そのまま無事にホテルに到着することができました。ただし、伊東園ホテルズの旅館は、それまである建物をそのまま活用するのが基本なので、場所によって注意点はどうしても出てきてしまいます。

今回利用した浅間の湯ですが、ホテルに隣接する駐車場はありません。ホテル玄関のところには担当の社員の方が立っていて、予約している旨と氏名を言うと、当日の予約状況を確認の上、駐車場までの経路が書かれたマップ状の書類をもらえます。温泉街は坂があり道も狭いため、ホテル宿泊者用の駐車場までは離れているのですが、事前にちゃんと説明をしてもらうことで、地図の通り進むと広い駐車場に出ました。

もらった書類には、駐車場の中のどこに停めるのか、番号で指示してあります。当然ながら別の番号のところに停める事はトラブルの元になりますので気を付けましょう。駐車場から徒歩で移動する場合には、ショートカットできる歩行者用の道があるので、すぐホテル玄関まで入っていけます。フロントにも係員の方がいて、予約の確認および宿泊代の支払いをこのタイミングで行ないます。ペイテレビなど、後からお金のかかる設備は部屋にないので、請求された金額を払えば追加払いは基本ありません。私はクレジットカードで支払いました。クレジットカードはICチップ搭載のタイプで、4ケタの暗証番号が決済には必要になります。

フロントの横には浴衣が各サイズならんでいて、宿泊者はそこから自分に合うサイズのものを持って行くことになります。帯や上掛けなどは部屋にあり、タオル・バスタオル・歯ブラシなども部屋にあります。キーは昔懐かしい物理キーを渡され、あとは自分で荷物を部屋まで運ぶことになります。私たちに割りふられた部屋は四階でした。
部屋を開けると布団はすでに敷いてあり、お湯とティーバックの緑茶(経営上関係ないですが伊藤園のお茶でした)、それとゆべしと豆菓子が添えられています。空の冷蔵庫は私の部屋は2ドアで、これはラッキーでした。持ってきた保冷剤を冷やしつつ、ナルゲンボトルで作ったお茶を滞在中は冷やしておけます。事前に食べもの、飲み物を持ち込んでも大丈夫なようにはなっています。
温泉は露天は無しで、景観の違った内湯が2つあり、夜(12時まで)と朝(5時から)に男女のお風呂が入れ替わります。自販機の他、冷水を飲めるサーバーが用意されていますので、とりあえず湯上がりの喉の乾きをお金を持って来なくても癒せます。

さて、伊東園ホテルズのお楽しみは、二食付きが基本(一部の予約サイトでは朝食のみや素泊まりのプランもあるものの、それほど価格は違わないので基本プランがおすすめです)なのですが、夕食はビールや日本酒、ワインや酎ハイなどの飲み放題が付きます。チェックインをする時に食券をもらえ、そこには利用時間が書かれています。到着時間によって二部制になっているようですが、個人的には開始時間にすぐ行くようにしないと、多くの人が利用するため、食べようと思っていた食材がすぐに無くなってしまう恐れがあるので注意しましょう。

食堂は元宴会場のようなところで、入場前に食券を出すと人数別に分りふられたテーブルを利用するよう言われます。そこで働いていた人の中にはアジア系のそこまで日本語がうまく喋れないような方もいて、どのテーブルに案内されたのかちょっとわからなかったということもあったのですが、システム自体がシンプルなため、そこまで戸惑わずに済みました。食器は9つの小さな区画に分けられたお皿が主で、御椀やお皿などもあります。松本だけに夕食にはお蕎麦もありまして、自分で冷・温どちらにするかを選んで利用できます。

というわけで、私の取った夕食のお皿を写真撮りましたので紹介します。普通のバイキングと違って一品取れる量が少ないので、そこまでお腹パンパンになるまで食べるには、意識して何回も取りに行かないといけませんが、私はそこまで量を食べるよりもお酒を飲みながら必要な分だけ食べられる、伊東園ホテルズのバイキングは気に入りました。

何と言っても、週末も繁忙期も関係なく一律料金というのは有難いです。ですから、良いお部屋を早く予約して、日常生活からのリフレッシュを狙うような方々が多くいるという感じなのかも知れません。

ただ、良くも悪くも現在伊東園グループで運営しているホテルは、買収前の状況によって快適度に差が出る可能性は当然あります。バブル時期に団体客を招致して大きくなったホテルが経営がうまく行かなくなった状況でそのまま買い取っているので、最新の設備は期待しない方が良いです。というわけで、一応の伊東園ホテルズ浅間の湯の紹介はここまでにしますが、次回は今回泊まった部屋について、もう少し深く掘り下げてみようと思います。

(5)おわり


格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(4)商業施設と松本

お蕎麦屋さんからの帰り、市営駐車場の向かいが2023年にできた新しめの松本市立博物館だったので、涼みがてらミュージアムショップに入ってみました。そこで見付けたのが、何だか見たような缶に入った「ソーダドロップ」でした。

この缶の裏側は、松本に住む人の嘆きというか本音というか、そんな事が印刷されていました。その内容が面白くてつい買ってしまったのですが、せっかくなのでその内容を書き出してみます。

(ここから引用)

「空港はあるけれど 新幹線は北を リニアは南を 通り過ぎていきます どうなる松本 どうする松本」

「長野県ではなく信州です 100年続く 長野市への一方的な ライバル意識と 松本プライド」

「論多くして まとまらない様子から 「松本のすずめ」と 言われる松本人 おっしゃる通りです」

(引用ここまで)

同じ県でもライバル都市ということで言えば、私は現在は県庁のある静岡市住みですが、以前は松本と同じような立場の前橋を県都とする群馬県の高崎市にいたことがあります。旅でも全国49都道府県は全て回りましたが、松本市の印象はそこまで悪くありません。むしろ人口もそう多くはないのに、歴史もあり生活をするのにも便利で、どこかへ行きたい時にも車だけでなく電車やバスの便が多く、中心街はそれなりに盛えています。

駐車場を出てから時間があったので、浅間温泉のホテルに入る前に時間調整をしながら、他の場所も訪れてみました。といっても当日は最大気温が35℃に達するくらい暑かったので、室内で涼めるところということで二ヶ所訪れました。まず行ったのは外から見てもすごいと感じられた草間彌生さんの作品で溢れている松本市美術館でした。

このように、巨大な作品が建物をキャンバスにしたかのように並んでいました。また、中庭にも草間彌生さん特有の模様が並んでいました。

自動販売機もアート作品のようになっていて、これらを見るのには館内へ入らなくても良いのでお金は掛かりません。ただ、街の中はどこも混んでいてゆっくりお茶をすることもできなかったので、美術館内にあるカフェへとお邪魔し、冷たい飲み物を飲みながら比較的ゆっくりさせていただきました。市内中心部に美術館や博物館、今回は行きませんでしたが芸術館(まつもと市民芸術館)もあります。

コンサートは事前にチケットが必要ですが、有名なサイトウ・キネン・オーケストラが生で聴けるというのは本当に羨ましく、場があることで身近に色んな音楽を感じられる松本の方々は幸せだろうなと思います。

美術館から出ても、もう少し時間があったので、美術館の裏に広大な駐車場を備えるイオンモールにもお邪魔してきました。本当は街ブラをしながらお土産を買うつもりでしたが、とにかく日差しが強かったので、同じ歩くなら店内にウォーキングのためのコースまである大規模小売店で時間を潰そうと思って駐車場に入りましたが、私の住む静岡市の方が人口が多いのに、こんな大きなイオンモールは無いという事実に愕然としました。

特にこのイオンモールは中心街から近いので、松本市民の生活をすごく便利にしているのではないかと思います。松本市の大規模小売店というと、2025年以降ににイトーヨーカドー、パルコ、井上百貨店が撤退する予定になっていることがニュースになっています。私がまだ学生の頃、駅前のバスセンターにもイトーヨーカドーが入っていたと思うのですが(現在はアルピコグループの商業施設になっています)、そうしたお店の撤退はやはりイオンモール出店の反作用なのか? という感じがします。

というか、イオンモールに入ってわかったのですが、梅雨明けで最高気温が35℃を超える中で、街中には観光客の姿は見るものの、地元の人は日曜日にどこへ出掛けているのかと思っていたのですが、イオンモールの中に入って納得できました。広大な駐車場には車があふれ、しかも平日5時間まで無料(土日休日は3時間まで無料)ということになると、ちょっとしたお買い物、映画、暇つぶしなど用がなくても地元民であればイオンモールに行ってしまうわけで、地元民とおぼしき人たちでイオンモールは混雑していました。車で訪れる方が多そうなので、松本市民だけでなく周辺の地域から来ている方もいそうです。その分、撤退するお店も増えてしまうわけですが、この辺は大型ショッピングモールを誘致することのディメリットという風にも言えると思います。

ただ、松本は古くからの城下町ですし、観光客もお城があるので多く国内外から訪れるので、地元民の生活といった観点から見ると、車を使って行動している方であれば、駅前周辺に色々ある大型小売店舗を回るよりも、外に出ないで一ヶ所で済んでしまうイオンモールの方が良いという人もいるでしょう。パルコや井上百貨店が無くなることで寂しさを感じている方もいるかも知れませんが、実際のところ私自身も静岡にあるパルコで行くところと言えば「無印良品」や「ダイソー」、「ロフト」のあるフロアが多かったりしますし、そうしたテナントは、もしパルコが無くなったりしても別の商業施設に出店すると思います。

その地域ごとに、どのような街作りをするのかという事は当然あると思います。今回思ったのは、私たちが昼ごはんを街中にある有名なお蕎麦屋さんで食べた時、炎天下や雪の降りしきる中で外でじっと待たなくてはならないような状況から、ショッピングモールに多くの有名店が出店するようになると、空調が効いて待つにしてもそこまで大変ではなくなります。さらに、今の技術を使えば、発券機を置くようにすれば、室内で買い物をしながら待てる(整理券発券システムを使えば待ち時間を利用して色々楽しめそう)というような方向に変えることも可能です。前回紹介したお蕎麦屋さんの店主さんも、お客を長く炎天下の中で待たせることについて、申し訳無さそうでした。こういったことは、技術を活用することで何とかなりますので、もしそうした改革を行なうことができたら、観光客だけでなく地元民の満足度は上がるだろうということです。

特に私の住む静岡にはイオンモールのような大型の商業施設も、コストコのようなお店も、古くからの反発がある地域性の中で出店が叶わなかったために、コンパクトにまとまってはいるものの利便性には劣るような感じの生活をしてきてしまったゆえの感想になりかも知れません。

最初に紹介したソーダドロップに書かれた新幹線もリニアも通らないからどうする? という点については、新幹線を通したら在来線をJRは手放すし、リニアを通したら松本の観光資源と言って良い水資源が枯渇するかも知れませんが、それでもいいの? と逆に質問したくなります。特急や高速バスで東京にも名古屋にも行きやすい街で、市内や周辺に温泉やリゾートも点在する松本市は、観光客だけでなくそこで生活する人たちにとっても良い街なのではないかと私は思います。観光地としての魅力を持ちつつ、そこに住む人にとっても住み良い街へと進化を遂げて欲しいと、若干の羨ましさを感じています。

(4)おわり


格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(3)評判のお蕎麦をいただく

松本城での観光を終えると、もうお昼になっていたので、昼食を松本市内でいただくことにしました。今回たまたま松本市の観光を選びましたが、次回また行くかどうかというのはこちらの事情もあるので全くわかりません。せっかくなのでそばの名店と言われるところの蕎麦の味を頭に叩き込もうと、松本城から近くにある「野麦」というお店に行くことにしました。

このお店は、天ぷらなどのサイドメニューどころか、基本冷たいざるそばだけの提供になっていて温かいそばも出していません。普通盛りが1,200円、大盛りで1,400円、普通盛りのハーフサイズが800円(2024年7月現在の価格)というのが蕎麦に関するメニューの全てです。しかし、人気店だけあってお昼前からかなりのお客さんが行列を作っていました。

後で店の中に入ってわかったのですが、お店には大小のテーブルが3つしかなく、一度に入ることのできる人数が限られているため、お昼時にはかなりの行列(週末を中心に)なってしまうのです。私たちが松本城観光を終えて、12時過ぎにやってきた時には、かなりの人数が並んでいまして、結局1時間近くは炎天下の中待たされたということになってしまいました。

並んでいる人は若い人も年配の方もほどよく混ざっていて、やはりお蕎麦にこだわったお店という感じがしました。お店の前で待つための椅子は六脚のみで、そこならひさしがあるので直射日光も抑えられますが、そこの後に並ぶとかなり暑さを感じながら待つことになってしまいます。

並んでいる通りを、西洋系の観光客の方が、なぜ行列などしているのかという感じで見ていきます。その日は行列の中には国内旅行で来た人が殆どで、海外からの観光客によってさらに行列が伸びるということはなかったことが救いだったでしょうか。お店の方では暑さ対策として、冷たい麦茶の無料サービス(セルフで紙コップに入れて飲む)と、大き目の日傘・雨傘の兼用傘の無料貸出サービス、さらにお店の上の方からミストを出してくれていて、風の具合で自分の顔にミストがかかる時には涼しさを感じましたが、もはや修行という感じで並んでいました。

私たちの前に並んでいたのは関西から車で来たと思われる男女で、女の人の方が、お店から松本城まで徒歩7分だから、お蕎麦を食べたら行ってみようかと、直前に松本城の混雑ぶりを身にしみて感じている私らとしてはとんでもない話をしていました。個人的には「食べてから行ったら、私たちが行った午前10時でも入城に20分待たされ、城を出た時には30分に伸びていたので、この行列よりさらに過酷な行列に行かない方が良い!」と言ってあげたかったのですが、見ず知らずの男がそう話し掛けたところで引かれるだけですし、その後その方たちはどうなったのかわかりませんが(お店には同時に入り、出るのは私たちの方が早かった)、松本城まで行ってその待ち時間を見て懸命な判断をされたのではと今でも思っています。

お店に入ると、とになくメニューはざるそばだけなので大きさだけを指定して注文したら、すぐにお蕎麦が茹で上がるまでにと切り干し大根を出してくれました。実際は切り干し大根を食べているうちにすぐお蕎麦は出てきました。お茶は冷たいもので、蕎麦湯が後から出てきます。お蕎麦は細くてツルッとして喉越しの良い、評判通りの美味しさでした。

かなり待ったのに食べればあっと言う間で、すぐにお店を出たのですが、出た時には行列もほぼ解消していました。お昼時に行ったことがまずかったのか? という感じですが、人が押し寄せれば蕎麦が売り切れで閉店してしまうかも知れず、松本市でも評判のお蕎麦を食べられて私自身は良かったと思っています。

ただ、同行者はどう思うかという事もあります。このお店は、店主のこだわりで冬でも温かいお蕎麦は出さずざるそばのみ、さらにサイドメニューの天ぷらなどの提供もありません。そういったものを出す蕎麦屋さんが当り前だと思っている人には、いくら美味しいお蕎麦でも1時間近く待つのはどうかと思ってしまうでしょう。ちなみに、お城に行く時に停めた駐車場の近くにもお蕎麦屋さんはありまして、そちらは天ぷらのセットもリーズナブルな価格で出ていました。恐らく待ち時間も少ないと思います。今回は夏であえて温かいお蕎麦は食べないこともあり、そこまで不満は出ませんでしたが、今回は私がこだわってお店を決めたので、次回がある場合はこうした「こだわりの蕎麦店」は選ばないかも知れません。それでも、やはり松本市内のお蕎麦屋さんはレベルが高いと思うので、何度も色々なお店を回ってみたいですね。

(3)おわり


格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(2)真夏の松本城観光対策について

今回、梅雨明けした後に車で観光に出掛けるにあたり、事前に用意したものがあります。我が家では夏季には冷たい飲み物をいただく場合、冷蔵庫で冷やすだけで簡単に飲むことができるティーバック方式の麦茶や緑茶を冷やして飲んでいます。その味に慣れているということもあるのですが、水道水から不純物をろ過した純水(近くのスーパーでいただいたもの)で作ると、ペットボトルのお茶を買わないでも済むだけでなく、すぐに飲み切ってしまえば味も悪くありません。

今回は、ナルゲンの1リットルのボトル二本にティーバックを入れて冷茶を作り、保冷剤とともにクーラーボックスに入れて持っていきました。道中に乗むだけでなく、観光をする前に小さな保冷できる真空断熱ボトルに入れ替えてその時飲む分だけ持って行くことができるので、結局今回の旅では全くペットボトル飲料を購入することはありませんでした。

クーラーボックスはワークマンの内部に真空断熱構造を採用した「スクエア真空ハイブリッドコンテナ」を利用しました。私の車の後部座席中央にぴったりとはまるので、据付の冷蔵庫のように使えるのが便利です。

これにダイソーで購入した350gのハードタイプの保冷剤を3つ入れても、ナルゲンの1リットルボトルを二本入れても余裕があります。当日はこの他に同じナルゲンの500mlボトルを入れて移動していました。保冷力はかなりのもので、出発した朝7時から宿に着いた午後4時までの約9時間、保冷剤はまだかろうじて凍っているくらいの保冷力でした。当然、ずっと作って持って行った冷茶はキンキンに冷えていて、垂直に近い階段を登っていく松本城観光にずいぶん役立ちました。

松本市内には午前10時くらいには着いていたのですが、その日が日曜日ということもあり、天守閣へ観光客が殺到しており、通常の観光時間が50分に加えて天守閣に上るまでの待ち時間が20分かかるという表示が入口に出ているほど観光客は多かったのでした。

もう少し早く出発していればというのが本音ですが、これは同行者がいるためある意味仕方のないところでもあります。松本城に入城するにも多少門前で待たされ、さらに階を上がっていく時にもフロアのところで上から観光を終えた人たちが降りて来るのを待つため、かなりの行列になっていました。ただ、お城の全景は入らなくても十分見ごたえがあります。

城内には業務用の大きな扇風機もあり、その部分は涼しかったものの、その他のほとんどの状況では暑さに耐えるしかありませんでした。周りを見渡してみても、そのために用意したものを持っていた人は限られていたという印象です。私たちはバッテリーで回る扇風機や、扇子やうちわを用意していたので、そこまで大変ではなかったのですが、小さな子供を連れて来た人などは大変だなと思いながら見ていました。本当は、天守閣内の急勾配の階段を紹介したかったのですが、表から階段を撮ると自分が危険になるだけでなく不特定多数の観光客の方まで写ってしまうので、公式に階段付近の写真撮影は禁止になっていました。せめて、どのくらいの急勾配かわかるように、階段の裏から撮った写真を上げておきます。

話をお城内の待ち時間の話に戻すと、各種ある風を起こしたり首元を冷たくするグッズなどは用意した上でお城観光に行かないと、なかなか大変です。私たちは以前、真夏の姫路城に行った時にはしみじみそうした苦労を感じたということもあってしっかり準備したのですが、中に入って天守閣まで登るならしっかりとした準備は必要です。また、急な階段を登るため、できるだけ両手が空くように、でも多くの観光客がいるので、背負うタイプのバッグではなく、斜めに掛けられるショルダーバッグに観光に必要なものと、履物(城内は土足厳禁で入場時に履物を入れるビニール袋を渡される)を入れて登る方が危険度は下げられます。

今回、天守閣からの景色を楽しむために小型の双眼鏡も持って行きましたが、景色を楽しむことはもちろん、目で見るものからさらに拡大して街や遠方にある山々の様子を見ることができたり、外から見るお城の装飾を詳しく見られたので、荷物は増えましたが持って行って正解でした。ちなみに、天守閣からはこんな感じでお堀と松本市街が一望できます。

あと思ったのは、城内は土足での入場ができないので、裸足にサンダルという状態からサンダルを脱いで城内に入ると、古い木造建築のため、足裏に思わぬ怪我をする可能性もあるので、靴下は履いた状態でサンダル履きで入る方が、せっかくの観光地でいやな思いをしないで済むと思います。人が多かったため大変ではありましたが、それでもまだ空いている時刻に城内に入れたのはラッキーでした。ちなみに、お昼前に城を出た頃には待ち時間は10分増えて30分になってしまっていました。快適に涼しくお城を見るためには、いかに早く出掛けて人より先に観光を終えるかということも大事になります。今の時期だと、松本城は午前8時半から開いていますので、これから松本城へ行きたいという方は参考にしてみて下さい。

(2)おわり


格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(1)日帰りから宿泊にできたのは

前回、鹿児島への旅は車中泊で一泊はあったにしても、実質的には0泊3日(前日夜から出発して帰宅したのは翌々日未明だった)というハードなものでした。ただ、家族の同行者が基本土日休みで平日はどう頑張っても出勤時間を午後1時くらいまでしかずらせないということで、こうした日程になることは仕方なかったのでした。

今回、松本城を中から入って見るためにお出掛けを計画したのですが、私の住む静岡市内からだと高速道路を使えば3時間くらいで途中休憩を入れても松本に着くので、早朝に出発すれば松本城を見て街を観光しても十分その日のうちに満足できるような日程を組むことができると思いました。

そのつもりで、効率良く観光するための方法などを色々と調べているうちに、ふと気にかかったのが、松本市中心部から近いながらも温泉街として昔から発展してきた「浅間温泉」を松本市は持っているということです。駅などの中心部から車で15分で温泉街に行けます。それは他の地域にはない松本の良い所ではないかと思っていたのでした。

当初は、足湯とか日帰り温泉の利用を旅のルートに入れようと思っていたのですが、浅間温泉の旅館の中には、大手の格安リゾートを提供する伊東園ホテルズが経営する旅館がある事でちょっと部屋の空きがあるか調べてみる気になりました。伊東園ホテルズは、平日・休日関係なく料金が一定で安く、さらに基本的に一泊二食付きで、現在は例外もありますが、ビールや日本酒、酎ハイなどの飲み放題を含めたサービスを提供していることで知られています(現在は特別料理を付けることでもう少し基本料金が高かったり飲み放題をやっていない場合もあるかも知れないので、事前に調べて予約しましょう)。

今回宿泊した、伊東園ホテルズ浅間の湯は宿泊基本料金が税抜き7,800円でその他一人あたり入湯税150円がかかるものの、一人あたり二食付いて税込8,565円(入湯税込)で済みます。普通のビジネスホテルに素泊まりしても最近は宿泊料金も上がっていますし、もし部屋が空いていれば泊まっても良いかなと思っていたら、日曜日に7.5畳の和室に一部屋だけ空きがあるのを発見し、思わず勢いで予約してしまいました。

ネットでの予約時には宿までの交通手段を聞かれまして、車で来ることを申告することで宿の駐車場を割りふるようです。鉄道利用の場合には松本駅から送迎バスが出ていますが、このバスも事前予約が必要になるので、しっかりと申告して当日にトラブルが出ないようにすることはこうした格安ホテルを予約するにあたっては必要なことだと思います。

なお、チェックインは午後3時からで、翌日のチェックアウトは午前10時になっています。私はちょっと観光に余裕を持たせつつ、夕食前にしっかりと温泉を堪能したかったので、午後4時にチェックインということで予約を終えました。予約には宿泊費決済は伴いませんが、直前のキャンセルには当然ながらキャンセル料がかかります。今回、恐らく前に抑えていた方が部屋をキャンセルしたことによるキャンセル空きをゲットできたのだろうと思いますが、宿泊7日前からキャンセル料金(20%~)がかかってきます。ちなみに私が空きを公式ページで見付けて予約したのがちょうど宿泊前7日ぐらいの時だったので、うまくはまったと思います。以前もこのブログで書きましたが、休みに何の予定も入っていなくて、どこかへ行ってのんびりしたいと思っている方は、ぱっと見全く空いていなくても、伊東園ホテルズの公式ページを予定日の一週間前くらいからこまめにチェックしてみるというのが良いだろうと思います。

もちろん、早めに宿を押さえておいて、その日程で無理(仕事や急な予定などが入るなど)になったらキャンセルしても料金はかかりませんし、キャンセルされた部屋は、安く旅行したい人のところに恐らく回ることが考えられますので、そういった形で予約するのも一つの手ではあるでしょう。でも、全く考えていなかったことをやる方がワクワクするので、私自身の宿の取り方は、ぎりぎりでも取れれば行くという形の方が良いかな? と思っています。

今回、私はこの手の宿に泊まるのは初めてだったので、特に宿については色々と気を付けて写真を撮るなどしてその様子を記録してきました。というわけで、これからしばらく観光および宿泊したレポートを含みながら、松本市の印象および伊東園ホテルズの実際のところを自分なりの書き方で紹介させていただきたいと思っています。

(1)おわり


ネット経由でなくテレビからの情報の方が思わぬ情報を得やすいのでは?

旅のガイドというか、現地に行って何をしよう? というような事を考える場合、具体的にどこへ行ってどんなことをするか決まっている場合には、今はわざわざガイドブックを買わなくても、ユーチューブの動画が結構頼りになります。今度予約して訪れる旅館についても、しっかり宿泊・食事レポートをアップしてくれている人がいるので、予約した部屋のタイプの広さはどうだとか、実際の夕食・朝食はどんな感じなのかとかいう疑問は動画を見れば解決してしまいます。そういう意味ではコストも掛からず調べられるので、いい時代になったと思います。

また、特定の食べものについてのお店のレポートなども、個人的にはテレビの旅番組よりも動画の方が普通の人が普通に入って利用していることがわかるので、意外とそこから外れることはないだろうと考えます。

今回はそうした事をしてもなお、思いもよらないような情報が転がっているテレビの情報について考えてみたいと思います。

まず、こうした情報を得るための前提として、テレビ番組の視聴とはいいながらもネット環境が必要になります。というのも、テレビ局は今、インターネット経由で番組の見のがし配信を行なっているのです。具体的には「TVer」や「NHK+」は日常的に利用できるようにしておくと、思わぬ発見があります。どちらのアプリ(パソコンではサイトアクセス)でも、提供される番組というのは東京発の番組だけでなく、全国の地方発の番組があるので、旅の目的地でなくても、面白そうなサムネイル画像をチェックし、面白そうなものがあれば見ておくと、その地域に行った際の参考になります。

今回は、たまたまNHKの地方局発(前橋局)の情報番組を見ていて、世界遺産の富岡製糸場近辺のグルメロケをしていました。今回は群馬県にも富岡製糸場にも行きませんが、世界遺産になって割とすぐに車でお邪魔した事はあります。ただその時には、その後こんにゃくパークへ行って無料のこんにゃく料理をたらふくいただいてしまったので、富岡製糸場周辺の食事処には行っていなかったのでした。

富岡周辺の名物と言えば、ご飯に一口大のカツを乗せ、そこにたれをかける「タレカツ丼」が有名で、私自身大好きなのですが、私が見た情報番組では「高田食堂」さんの、「工女さんが愛したカレー」(650円)を紹介していました。具材は豚肉と玉葱だけだそうですが、その素朴な見た目と、それなりに辛いというカレーは、事前に知っていたらぜひ食べたかったと思わせるものでした。

今後、富岡製糸場を再訪問するかどうかはわからないものの、車でなく高崎駅から上信電鉄を使えばそれほど大変でなく行けるので(運賃は片道810円で約37分)、静岡から高崎直通の普通電車を利用して18きっぷシーズンに行くのも良いかなとも思ってしまいました。

このようにして、行きたいところと食べたいものをリストアップしておけば、急に休みになってその使い方に困った時などは、早朝発であれば丸一日暇をつぶしながら、未知の体験もできるわけです。大事なのは、そうした旅のストックをたくさん持っておくと、いざという時に考えることなく一気に出発することができるのです。

そういう意味でも日常的に旅の情報をチェックすることは旅好きであれば大切なように思います。ネットを使う場合、テレビの地方局の情報というのは、そこまで外れはないと思いますので、見たものをメモしておくとかやっておくと、自分が考えていない場所の意外な名物に会えるかも知れません。


急に出掛けたいと思っても宿泊予約可能で安い宿の部屋が出てくる場合がある?

まずはじめに今回の話題につながると思える自分のお休み環境の話をすると、基本的には暦とは無関係に休みがあり、状況によっては出社の日を変えてくれとお願いされることもまれにあります。そうなると、前々から旅行のための予約が取りずらいのですが、逆に前々から予約していた日程に合う形で梅雨前線や台風と鉢合わせしてしまう可能性もあるので、私自身は前々からの予約はせずに、ぎりぎりまで待って空きがなければ諦めるという感じにするか、日帰りにするか、車中泊で強行出発かという感じになりがちです。

今回は、職場の方で同じ部署の方が感染症(?)で休みになる関係で、休みの日をずらしてくれとお願いされました。実はそのお願いがあるまで、今月は有休を含めて4連休を取れるはずだったので、優雅に長距離フェリーを使って遠出をしようかなと思っていたのですが、変更により2連休と飛び石の休みが2日という、遠出には不向きな日程になってしまったので、自ずと休みの予定を変更する必要が出てきました。

以前から家族がお城好きで国宝の松本城の中を見たいというリクエストがあったのですが、この希望であれば、松本には浅間温泉があり、温泉旅館でゆったりしながらお城を見に行くのもありかなと思って、基本的には一泊、どうしても宿が取れない場合には日帰りも止むなしと思いながら色々と調べてきました。

浅間温泉は、市内の中心に温泉街があるという、全国的にも珍しい立地になっています。以前浅間温泉地区のアパートに住んでいる友人のところに泊まりに行った時、友人は町内会から住民だけが使える浅間温泉の共同湯のカギを持っていて、普通ではなかなか入れない共同湯に入れてもらったことがあります。今回宿泊が叶えば、共同湯ではありませんが、市内観光の後にゆったり温泉でくつろぐことができるので、できれば日帰り温泉でなく泊まりでと考えてみたのですが、なかなか家族と一緒だと週末利用になってしまうため宿の予約が埋まっていたり、料金が割高だったりして手をこまねいていました。

あえて市中心部や駅のそばのビジネスホテルを狙うという考え方もあるのですが、それだと温泉はなく食事も別ということになります。それなら、おいしいものをたらふく食べながら日帰りでも良いかと思っていたところ、何と希望する日に大手ホテルチェーンが経営する浅間温泉の宿(察しの良い方は場所の特定は可能だと思いますが)に一部屋だけ空きがあるのを発見しました。

といっても、さすがに週末ではありませんでしたが、日曜宿泊月曜チェックアウトというパターンなら、朝夕食バイキングではありますが入湯税を含めても一人8,500円くらいで宿泊できる好条件だったため、一気に予約をネット上から行ない、無事にこの夏の旅行日程が決定しました。ちなみに、同行する家族は月曜は昼過ぎからの出勤なので、早めのチェックアウトをすれば、特に職場に対して連絡をしなくても大丈夫なのです。

安いと有名な旅館名でネット検索を掛けると、たいてい大手のネット系旅行サイトが検索結果の上位に来ます。その中に、価格比較のテレビコマーシャルのトリバゴのようなサイトも入ってくるのですが、それらのサイトを正直にクリックして料金を見てみると、細かな部屋が選べないので、一般的に安いという印象の全国チェーンでも、一人あたりの宿泊料金が素泊まりか朝食付きで1万円ちょっととか、夕食まで付けると1万3千~4千円くらいまで上がってしまいまう場合もあります。さすがにこの価格では相対的に安いといっても予約はしないのですが、私がなぜ朝夕食付のプランで税込約8,500円などというプランを見付けられたかというと、ネット専用を含む旅行代理店経由での予約はせず、あくまで宿が直接運営するサイト上で検索を掛けて、部屋別で違うケースも有る、部屋別、宿泊タイプ別料金を見た上で予約したからです。

当然ながら旅行代理店は旅館と宿泊客の間をとりもつことによって、手数料を余分に取ることになります。大手チェーンであればネット予約システムもしっかりしていますので、ホームページには「最低価格保証」という文字も書いてあります。もちろん、大手通販系の旅行サイトでは日々のネットショッピングで貯めたポイントを流用できたり、予約をすることでポイント還元が増えたり、お得なクーポンを利用することで、実質的には利用料金を下げることができるかも知れませんが、今回は直接予約とネット代理店経由では全く同じ部屋の設定があっても、公式からの予約が安いのは確かなので、よほどポイントやクーポンで優遇されていないようなら直接宿の方のサイトからネット予約するというのが良いと思います。

ちなみに、宿直営サイトということで、事前のキャンセルが出た場合、予約状況に反映される時間が短いとも思います。そうなると、今回の私の場合のように、少し前だと全く空きがなかった部屋・プランであってもキャンセル料がかかる前のタイミングだったり、キャンセル料が上がるタイミングの前に予約返上の手続きがあった場合、ぎりぎりに出掛けることになっても急に空き部屋を見付けることが可能になる場合があるので、今回一部屋残っているのに遭遇できたのだろうと思います。

これはまさに先日書きましたネット経由でのショッピングと同じような事が起こる可能性があるわけです。急に休みが入ったとか、休みはあるもののどこにも行く予定がないような場合でも、行きたい宿の直営ページをブックマークしておいて、直前にアクセスして空いていたら予約するというやり方を使って安い宿泊施設をゲットすることも可能でしょう。

昨今、海外からの観光客によってホテルの料金が上がってしまっているという話もありますが、ネット経由での予約がどこからでも可能になったことで、もうワンチャンの望みが出たということもあるでしょう。当日ぎりぎりまでネット予約可能な場合、旅行代理店から帰ってきた部屋も公式サイトでは販売されるようになり、前日とか当日でも宿を求めてネット上の公式サイトに行ってみる価値はあるように思います。ネット予約の発達は、早々に売り切れてしまうという事はあるものの、日程の都合でキャンセルになることもあるので、今年の夏の予定がまだ立っていない方は諦めずに探してみることをおすすめします。


18切符でSuicaグリーン券を2名分購入して使うために必要な作業

先日、みどりの窓口で事前購入ではなく、東海道線の列車に乗りながら、次に乗る予定の普通列車グリーン券をSuicaグリーン券で購入しました。直前までグリーン車に乗るかどうかということは決めていなかったのですが、購入してみると、使い慣れている方にとっては当り前のことかも知れませんが、色々なことがわかってきました。

まず、Suica自体がJR東日本の交通系電子マネーであるため、例えば沼津発高崎行きの車両にグリーン車が連結されている場合であっても、沼津~高崎というようなグリーン券の買い方はできません。あくまでJR東日本の駅である熱海~高崎というような形での購入になります。

以前は、窓口で購入する切符の料金とSuicaグリーン券の価格差はなかったのですが、現在はみどりの窓口で割高な紙のきっぷを購入するか、紙のきっぷより安いSuicaグリーン券を選ぶことになります。モバイルSuicaの入っていない(おサイフケータイに対応していない)スマホしか持っていなかったり、そもそもスマホを持っていない場合には紙の切符しか選択肢はないのですが、沼津~高崎というようなJR東海とJR東日本をまたいで乗車したい場合の取り扱いについては、以下のように説明がされています。

(引用ここから)
「函南・三島・沼津の各駅では、グリーン券(紙のきっぷ)のみお買い求めいただけます。モバイルSuica・Suica等をお持ちの場合で、函南・三島・沼津の各駅から、JR 東日本管内(湯河原以東)の各駅までご利用の際は、グリーン券(紙のきっぷ)は購入せず、車内でグリーンアテンダントにお申し出ください。」
(引用ここまで)

この文章を読むと、モバイルSuicaを持っている場合は、あえて紙の切符を購入しないで車内を回っているアテンダントスタッフが来た時に、沼津から乗車した旨を申告した上でモバイルSuicaアプリから熱海~高崎のSuicaグリーン券を買えば良いのかな? と思ったりします。ただ、沼津~熱海間というのは比較的距離が近いので、乗っていても熱海を過ぎないとグリーンアテンダントが回って来ない場合もあります。

どちらにしても、今後の事を考えると青春18切符を使って旅をする場合には、モバイルSuicaからSuicaグリーン券を買えるようにしておくことが、お金の面だけでなく窓口で購入する時間の節約になるので、しっかりと知っておくことが大事だと思います。

また、Suicaグリーン券の料金支払いについては、電子マネーのSuicaでは払えず、その都度モバイルSuicaに紐づけしているクレジットカードから支払うことになります。また、一台のスマホで複数のSuicaグリーン券を購入することはできないので、同行者全員にモバイルSuicaアプリの入ったスマホを持っていてもらわないと(さらにクレジットカードの紐づけも必要)駄目ということになります。

そこで、今後の事も考えて、出掛ける場合もあるかも知れない母親のスマホにモバイルSuicaアプリをインストールし、私のクレジットカードで紐づけを行ないました。モバイルSuica会員の名前とクレジットカードの名前が違っていましたがすんなり登録できました。

静岡から関東への旅行の場合、帰りは上で紹介したようなグリーンアテンダントへの申告はできなさそうなので、ぎりぎり沼津までグリーン車に乗りたい場合にはあえて紙の普通列車グリーン券を購入する必要は出てくるものの、乗り継ぎの時間が少なく窓口に行けないような場合は、残念ですが熱海から普通席に変わるような形での旅を受け入れなければならないということになります。そこは、別会社の区間を乗っているということで、仕方のない事なのかも知れませんね。

実際、ガラケーしか持っていないような人もいるかとは思います。友人同士なら、スマホにモバイルSuicaアプリを入れてもらえば良いのですが、家族でどうしてもスマホを持ちたくない人もいるかも知れません。そうした場合には、例えば古くなって機種変更したスマホに家族の名前でモバイルSuicaの会員登録をし、クレジットカード情報を紐づけして、旅行の時だけ使う交通精算用のスマホを作るというのも一つの手かも知れません。SIMカードがなくても他のスマホからテザリングすればSuicaグリーン券購入まで行けると思いますし、使っていないスマホも役に立つようになります。

今後も暑い日が続きますので、旅の目的はあいまいでも、長い距離を涼しくて快適なグリーン車で移動するだけでも非日常感が味わえますので、こうした方法も駆使しながら、安く快適な旅をどうぞ。