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その昔泊まりたいと思った「憧れの旅館」に泊まるチャンスを得て実現した今回の旅行先は?

前回書きました、予約をした旅館について今回は細かく書いてみたいと思います。元々は、先月の二度の三連休が出勤だったためか、先月末から代休をもらったので、家でゴロゴロしているよりもどこか行ける所があれば出掛けようと考えていました。当初は例年より遅れ気味の彼岸花を見に行こうかと考えていたのですが、メールチェックをしている中で、とあるリゾート系の宿泊キャンペーンのメールに目が止まり、どうせなら一泊二日で近場に出掛けるのも良いのではないか? と思いました。

メールの主は「大江戸温泉物語」で、全国に格安で泊まれる宿を多く持ってきます。基本的には経営に行き詰まった過去の有名な旅館を買収し、朝・夕食バイキング、部屋の布団はセルフサービスなど極力人件費を抑えて低価格を実現した、先日泊まった伊東園ホテルズのライバルというような関係です。

キャンペーンが無ければ基本料金的には高めの価格設定の大江戸温泉物語ですが、今回のキャンペーンは2024年9月・10月の平日限定でそれぞれ税込8,400円・8,900円(入湯税別)という価格から利用が可能で、私がメールを見た時は9月は30日しか適用日がなかったのですが、たまたま代休になったのが30日からだったので、伊東園ぐらいの価格で大江戸温泉物語の旅館が利用できるということと、これで伊東園と大江戸温泉物語のサービスの比較ができるということでキャンペーンにのっかることを決めました。

今回のキャンペーンは、元々の宿泊料金の安い「スタンダード」タイプの宿に限られていましたが、古いところでも過去の事を知っている人から見るとなかなか興味深い旅館を選ぶことができるので、今回は同じ県内の伊豆にある宿の中から決めました。

それがこの写真を見たらわかる人はわかると思うのですが、熱海伊豆山温泉の「水葉亭」というかつての有名な旅館でした。私自身のこの宿への思い入れをここで書きますが、まだお金がなくユースホステルの旅が普通だった学生の頃(当時はまだ車も持っていなかったので鉄道での旅行でした)、遠くへ行くためには今はない「周遊券」を活用して全国を飛び回っていました。鉄道が中心の移動となり、当時はもちろんスマホもなく乗換案内系のアプリもありません。となると、頼りになるのは紙の時刻表になります。時刻表は今も本屋さんで売られていますが、私が持って行くのはコンパクトなものではなく、大版のものが多かったです。

それ自身を枕にして使えるということもありますが、あらゆる鉄道の時刻や、路線バスや飛行機の時刻表、さらには宿泊施設の広告もあるので、電車が停まって知らない土地で降ろされた場合にはその広告を見て電話するというような使い方もできました。その点では、JTBの時刻表の方が宿泊施設に関する広告は多いように感じたので、私はJTB派でした。

なんでいきなりこんな話をするかと言いますと、昔の水葉亭は、そのJTBの時刻表の裏表紙や、そうでなくても普通の旅館は組合が主導する一行リスト形式の広告が多い中、一ページまるまるの広告を多く出していることで強烈な印象がありました。関東一の広さを誇る「王朝大浴殿」というキャッチフレーズや、相模湾を一望できる離れの露天風呂など、ぜひ入りたいと思っていたのですが、当時は日帰り入浴は行なっていませんで、結構宿泊料金が高かったのでおいそれとは利用することができず、私の中では憧れの温泉宿となっていたのです。

その後、水葉亭は経営に行き詰まり休館となりましたが、大江戸温泉物語に買収される形でリーズナブルな料金で利用できる旅館に変わりました。かつての王朝大浴殿は真ん中で分けられてかなり中途半端なものになってしまったのは残念ではありますが、それでも十分に温泉は楽しめそうなので、一番安い一人8,400円で提供されている和室10畳の部屋を宿泊日の3日前にゲットできました。全てインターネットで完結したので、本当にお手軽でした。

そんなわけで、改めてここで実際に大江戸温泉物語の宿に泊まってみての、伊東園との違いなどを書いてみたいと思っています。

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(7)帰宅までと今回の反省点

夕方から夜に掛けて、部屋の中はちょっと風が欲しいくらいの状況で、このまま寝られるのかと思ったものの、現地は標高が高かったためか夜から朝に掛けて気温が下がり、朝は比較的快適に過ごすことができました。

私自身、つい外で泊まった時には相当早く目が覚めてしまうので、何と朝4時過ぎに外出し、近くのお不動さんへ歩き、地域の人たちで作った滝を見てきました。滝に打たれて修行ができそうで、真夏にはかえって水に入るのも良いのでは? とも思いましたが、そんな事をしたら地元の方からはとんでもない観光客と思われることはほぼ確実なので、そうした事はせず、朝5時からオープンしている旅館の内湯に入ってきました。

前日のお風呂はあまり眺望が良くありませんでしたが、男女別で分けられた内湯は、朝に入った時の方が見晴らしも良く、窓も大きなものが2つあり、朝の松本市街が良く見えてとても開放的な気分になれました。実は、昨日お風呂に入ってきた学生風の集団が、「明日は絶対一番風呂をゲットする」というような事を喋りながら入っていたので、入る時に多少うるさいかな? と思っていたのですが、なかなか朝5時前に起床することはできなかったようで、朝の静かな雰囲気を感じながら(先客は2~3名いた)、自宅ではめったにしない朝風呂を楽しめました。

しばらくテレビを見て時間を潰した後、朝食に行ったのですが、夕食の時には開始時間からちょっと経って行ったところ先に来ていた人によってかなり食材が無くなっていたので、今回は7時少し前に会場に行ったところ、まさかの行列になっていて、改めて人の考えることは同じだと感じることになりました。朝食は夕食と比べると品数も少ないですが、ソフトドリンクバーは普通に使え、牛乳も美味しくいただきました。ただ、夕食にはあった蕎麦のかわりにうどんになっていました。ちなみに、朝食のお皿はこんな感じです。

私自身は当日の月曜にも休みを取っていて、行こうと思えば周辺観光地を回ることもできたのですが、同行者が午後から出勤しなければいけなかったので、8時過ぎにはもう旅館を後にすることになりました。それでも食事から温泉まで十分堪能できたので、今回の反省を受けて次回利用することがあれば、古い旅館では用意のない自分にとって必要な物を持ち込みことでもっと快適な空間を作ろうと思います。

松本から高速道路に乗り静岡までは休憩を挟んでも約3時間くらいですが、できれば昼食くらいは現地で買ったものを食べようと思ったので、まず車を松本駅に向かわせます。月曜日でまだ少し早かったためかそこまでの渋滞には巻き込まれずに松本駅のロータリーにある駐車場に車を停めることができました。この駐車場は、バーなどはなくそのまま出られる構造にはなっていますが、パーキングメーターで管理されているので出庫時に精算が必要になります。ただ30分までは無料で使えるので、30分以内なら駅での用事を済ませて、出庫時に精算すれば無料で利用できます。

目的は松本駅で売っているであろう駅弁だったのですが、駅構内のコンビニでは残念ながら駅弁を見付けることはできませんでした。後から調べてみると、松本駅の駅弁売り場は改札内だったとのことで、それを知っていれば入場券を買うか、最初から目的地を変えていたと思うと、少しの事でもきちんとネットで調べてから動くことの大事さを感じてしまいます。というわけでそのまま松本駅を出て、駅弁のあるもう一つの駅、お隣の塩尻駅に行ったところ、こちらには改札外のお店に駅弁があったので購入しました。塩尻駅の駐車場は駐車券発行でバーが上がる形のところで、こちらも30分無料です。ワインの街らしく、バーのところに大きなワイン用の樽がありました。

その後、諏訪のサービスエリアで休憩した時、諏訪に大きなドライブインを持つ峠の釜飯で有名な「おぎのや」の売店があることを知っていたので、釜飯を追加購入してあとは一気に帰ってきました。ちなみに、諏訪のサービスエリアには山梨のものなども含めて近隣のお土産品はほとんどここで揃ってしまうので、お土産を買い忘れてしまった時にも便利です。

そして何とか無事にその日のお昼に自宅まで帰ってきました。今回は日帰りでなく泊まったことで、かなり余裕を持って観光できました。夜は多少寝苦しかったものの睡眠時間はしっかり確保できたので、帰りの運転もそこまで大変ではなく安全に走ってこられました。

今回はまず松本城へ行くことを最初に決めてからあれこれ考えたので、かなり日程に余裕ができました。松本には過去に来ていたものの、イオンモールが中心街にあるという事は良く知らなかったので、その前提で行ったらまた変わった行程が取れたかも知れません。

慌ただしい旅ではあったのですが、そもそも日帰り前提で考えていたので、格安な宿が取れたことはラッキーだったと思います。こうした反省点は最小にしつつ、次のお出掛けに備えて、汎用性の有りそうな宿泊時に部屋に持ち込みたいものを改めて揃えていきたいと思っています。夏休みはこれからが本番で、予定を立てている方も多いと思いますが、宿の予約が取れないからと諦めず、さらには現地でも動く前に色々と調べてから動くようにすることで、無駄な動きを抑えることができますので、ぜひ楽しい旅を計画してみて下さい。

(おわり)

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(6)古い客室で快適に過ごすには

今回の宿泊予約をするについて、恐らくキャンセルされた部屋が一部屋だけあった状態で申し込んだため、部屋のタイプを選ぶことはできませんでした。今回泊まった部屋は角部屋で、「7.5畳・和室」でしたが問題がないわけではありませんでした。今回はそんなところからかつての団体客御用達の旅館を今利用する事についての素直な感想を踏まえて紹介します。

入り口は下駄箱のある玄関(踏込)になっていて、右側にトイレ付きのユニットバスがあり、洗面台には安いものでしょうが一応ドライヤーも備わっていました。また、冷蔵庫も玄関に設置されており、古い旅館やビジネスホテルで良くある小さな1ドアのものではなく、一人用の二ドアの空の冷蔵庫があり、冷蔵庫の上には電気ポットとフロントで無料で出してくれる氷を入れる容器が置いてあります。

前にも書きましたが、冷蔵庫が冷凍庫のある二ドアだったのは大きなポイントでした。行きに飲み物を冷やすのに使った保冷剤を入れることで帰りもキンキンに冷えた飲み物を自宅までのドライブ中にいただけました。以前、ネットで調べた時には部屋の冷蔵庫は一ドアのものだったというような記述を見たのでその辺は覚悟していましたが、不安な方は予約の時にでもメールや電話で室内装備について質問してみることをおすすめします。そうすれば、到着前にコンビニやスーパーでアイスや冷凍食品を買い、一階ロビーに置いてある電子レンジを使って簡単なおつまみを作ることも可能だからです。

ふすまを開けて室内に入ると、伊東園ホテルズではおなじみの光景である、すでに布団が人数分敷いてある状況(仲居さん不要システム)に遭遇します。今回は2人で7.5畳なので、部屋でくつろぐには多少一人分の布団がじゃまになったのですが、これは仕方ないですね。ただ、旅館の和室なので畳の部屋だけでなく縁側(広縁)があり、テーブルと椅子2脚が付けられています。奥にはタンスがあり、浴衣の帯やバスタオル、簡単な筆記用具およびハンガーなどが入っています。浴衣に着替える時に部屋に衣服を散乱させずに済みます。テレビは床の間に置かれていて、このスペースも部屋にプラスアルファして作られているので、テーブルを置いても何とか二人でくつろげる感じではありました。

ただ、この部屋には重大な問題がありました。冬は大丈夫かと思うのですが、夏に泊まる場合、冷気を出してくれるクーラーは昔の古い年代物のクーラーがそのまま部屋の奥の縁側の隅に設置されているだけで、冷気は上に登っていくものの、部屋全体が冷えないような性能しかありません。昔は恐らく当り前のように扇風機が置かれていただろうと思いますが、残念ながら部屋には扇風機は置かれていなかったので、特に風呂上がりなど部屋が冷えていないのでなかなか大変でした。

仕方ないので、クーラーの吹出口にうちわを重し代わりにしたバッテリーと一緒にセットし、強制的に風の向きを水平に変えて縁側の一ヶ所だけ冷風を当てられるようにして体を冷やしていました。扇風機一台あれば、出てきた冷風を部屋の中に伝える事もでき、室内環境も違うと思うのですが、そうしたコストを掛けないのがこうした激安ホテルなのですね。キャンプ用の扇風機やサーキュレーターを車に積んで行き、必要な場合は車から持ってきて設置するというのも、こうした旅館を使う場合には必要な事かも知れないと思ったりしました。

また、古い旅館ではありますがインターネットは公衆Wifiが利用できるようになっていました。スピードは、最初は極端に遅くて焦りましたが、何回もスピードテストを繰り返すうちに大体10Mbps前後くらいは安定して出るようになりました。

ただ、古い作りのため(先にアップした部屋内の写真を参照のこと)、部屋にコンセントが足りず、二つ空いている部屋のコンセントは入り口近くにあるので、縁側のテーブルでパソコンを使いたいという場合には、延長コードが必要になるつくりでした。これも、旅行用の延長コードを自分で用意するような事を考えるのが良いかもです。コードについてはビジネスホテルでも必要な場合が出てくる時があると思いますので、近々旅行に便利な延長コードを購入予定です。

テレビについては、これも部屋の作りが古いためか、テレビアンテナ端子が地上波のみで、BS放送やソフト・オン・デマンドなどは利用できません。ネット環境が整っているので、動画配信を利用するような形になるかと思いますが、泊まった部屋のテレビにはHDMI端子は付いていたものの、なぜかパソコンの画面をうまく映すことができず、結局オーディオ出力の弱いパソコンのスピーカーを利用して小さな画面でしか動画を見られませんでした。単に自分のやり方が悪かったのか、古いテレビなのでその辺の機能が弱かったのかはわかりませんが、どうせならスピーカー付きのモバイルモニターぐらいなら荷物にならないので、車に積んで持って来れば良かったとも思いました。

こんな感じで、やはり古い旅館の設備をそのまま使っている事により、自宅と比べると不便を感じることがあるのですが、私自身は元々車中泊をするために色々なものを揃えてきたので、そうしたものをうまく活用しながら使えば、不満を感じていたことについてもうまく解消できるのではないかと思います。ただ、実際に泊まってみないとわからない事も多かったので、今回の宿泊は私にとって有益なものとなったような気がします。

もちろん、泊まる季節によっても必要なものは変わってきますので、できるだけ持ち込むものが少なくて済むような良い季節に旅行を計画することも大事ではないかと思います。

(6)おわり

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(5)伊東園ホテルズの概要は

松本の美術館やイオンモールで時間を調整し、インターネット予約をした午後4時に着くように市街を車で出発しました。温泉街がどうなっているかも良くわからない中でしたが、カーナビの通りに車を進めていくと、市街地からいきなり温泉街に入ったと思ったら、そのまま無事にホテルに到着することができました。ただし、伊東園ホテルズの旅館は、それまである建物をそのまま活用するのが基本なので、場所によって注意点はどうしても出てきてしまいます。

今回利用した浅間の湯ですが、ホテルに隣接する駐車場はありません。ホテル玄関のところには担当の社員の方が立っていて、予約している旨と氏名を言うと、当日の予約状況を確認の上、駐車場までの経路が書かれたマップ状の書類をもらえます。温泉街は坂があり道も狭いため、ホテル宿泊者用の駐車場までは離れているのですが、事前にちゃんと説明をしてもらうことで、地図の通り進むと広い駐車場に出ました。

もらった書類には、駐車場の中のどこに停めるのか、番号で指示してあります。当然ながら別の番号のところに停める事はトラブルの元になりますので気を付けましょう。駐車場から徒歩で移動する場合には、ショートカットできる歩行者用の道があるので、すぐホテル玄関まで入っていけます。フロントにも係員の方がいて、予約の確認および宿泊代の支払いをこのタイミングで行ないます。ペイテレビなど、後からお金のかかる設備は部屋にないので、請求された金額を払えば追加払いは基本ありません。私はクレジットカードで支払いました。クレジットカードはICチップ搭載のタイプで、4ケタの暗証番号が決済には必要になります。

フロントの横には浴衣が各サイズならんでいて、宿泊者はそこから自分に合うサイズのものを持って行くことになります。帯や上掛けなどは部屋にあり、タオル・バスタオル・歯ブラシなども部屋にあります。キーは昔懐かしい物理キーを渡され、あとは自分で荷物を部屋まで運ぶことになります。私たちに割りふられた部屋は四階でした。
部屋を開けると布団はすでに敷いてあり、お湯とティーバックの緑茶(経営上関係ないですが伊藤園のお茶でした)、それとゆべしと豆菓子が添えられています。空の冷蔵庫は私の部屋は2ドアで、これはラッキーでした。持ってきた保冷剤を冷やしつつ、ナルゲンボトルで作ったお茶を滞在中は冷やしておけます。事前に食べもの、飲み物を持ち込んでも大丈夫なようにはなっています。
温泉は露天は無しで、景観の違った内湯が2つあり、夜(12時まで)と朝(5時から)に男女のお風呂が入れ替わります。自販機の他、冷水を飲めるサーバーが用意されていますので、とりあえず湯上がりの喉の乾きをお金を持って来なくても癒せます。

さて、伊東園ホテルズのお楽しみは、二食付きが基本(一部の予約サイトでは朝食のみや素泊まりのプランもあるものの、それほど価格は違わないので基本プランがおすすめです)なのですが、夕食はビールや日本酒、ワインや酎ハイなどの飲み放題が付きます。チェックインをする時に食券をもらえ、そこには利用時間が書かれています。到着時間によって二部制になっているようですが、個人的には開始時間にすぐ行くようにしないと、多くの人が利用するため、食べようと思っていた食材がすぐに無くなってしまう恐れがあるので注意しましょう。

食堂は元宴会場のようなところで、入場前に食券を出すと人数別に分りふられたテーブルを利用するよう言われます。そこで働いていた人の中にはアジア系のそこまで日本語がうまく喋れないような方もいて、どのテーブルに案内されたのかちょっとわからなかったということもあったのですが、システム自体がシンプルなため、そこまで戸惑わずに済みました。食器は9つの小さな区画に分けられたお皿が主で、御椀やお皿などもあります。松本だけに夕食にはお蕎麦もありまして、自分で冷・温どちらにするかを選んで利用できます。

というわけで、私の取った夕食のお皿を写真撮りましたので紹介します。普通のバイキングと違って一品取れる量が少ないので、そこまでお腹パンパンになるまで食べるには、意識して何回も取りに行かないといけませんが、私はそこまで量を食べるよりもお酒を飲みながら必要な分だけ食べられる、伊東園ホテルズのバイキングは気に入りました。

何と言っても、週末も繁忙期も関係なく一律料金というのは有難いです。ですから、良いお部屋を早く予約して、日常生活からのリフレッシュを狙うような方々が多くいるという感じなのかも知れません。

ただ、良くも悪くも現在伊東園グループで運営しているホテルは、買収前の状況によって快適度に差が出る可能性は当然あります。バブル時期に団体客を招致して大きくなったホテルが経営がうまく行かなくなった状況でそのまま買い取っているので、最新の設備は期待しない方が良いです。というわけで、一応の伊東園ホテルズ浅間の湯の紹介はここまでにしますが、次回は今回泊まった部屋について、もう少し深く掘り下げてみようと思います。

(5)おわり

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(4)商業施設と松本

お蕎麦屋さんからの帰り、市営駐車場の向かいが2023年にできた新しめの松本市立博物館だったので、涼みがてらミュージアムショップに入ってみました。そこで見付けたのが、何だか見たような缶に入った「ソーダドロップ」でした。

この缶の裏側は、松本に住む人の嘆きというか本音というか、そんな事が印刷されていました。その内容が面白くてつい買ってしまったのですが、せっかくなのでその内容を書き出してみます。

(ここから引用)

「空港はあるけれど 新幹線は北を リニアは南を 通り過ぎていきます どうなる松本 どうする松本」

「長野県ではなく信州です 100年続く 長野市への一方的な ライバル意識と 松本プライド」

「論多くして まとまらない様子から 「松本のすずめ」と 言われる松本人 おっしゃる通りです」

(引用ここまで)

同じ県でもライバル都市ということで言えば、私は現在は県庁のある静岡市住みですが、以前は松本と同じような立場の前橋を県都とする群馬県の高崎市にいたことがあります。旅でも全国49都道府県は全て回りましたが、松本市の印象はそこまで悪くありません。むしろ人口もそう多くはないのに、歴史もあり生活をするのにも便利で、どこかへ行きたい時にも車だけでなく電車やバスの便が多く、中心街はそれなりに盛えています。

駐車場を出てから時間があったので、浅間温泉のホテルに入る前に時間調整をしながら、他の場所も訪れてみました。といっても当日は最大気温が35℃に達するくらい暑かったので、室内で涼めるところということで二ヶ所訪れました。まず行ったのは外から見てもすごいと感じられた草間彌生さんの作品で溢れている松本市美術館でした。

このように、巨大な作品が建物をキャンバスにしたかのように並んでいました。また、中庭にも草間彌生さん特有の模様が並んでいました。

自動販売機もアート作品のようになっていて、これらを見るのには館内へ入らなくても良いのでお金は掛かりません。ただ、街の中はどこも混んでいてゆっくりお茶をすることもできなかったので、美術館内にあるカフェへとお邪魔し、冷たい飲み物を飲みながら比較的ゆっくりさせていただきました。市内中心部に美術館や博物館、今回は行きませんでしたが芸術館(まつもと市民芸術館)もあります。

コンサートは事前にチケットが必要ですが、有名なサイトウ・キネン・オーケストラが生で聴けるというのは本当に羨ましく、場があることで身近に色んな音楽を感じられる松本の方々は幸せだろうなと思います。

美術館から出ても、もう少し時間があったので、美術館の裏に広大な駐車場を備えるイオンモールにもお邪魔してきました。本当は街ブラをしながらお土産を買うつもりでしたが、とにかく日差しが強かったので、同じ歩くなら店内にウォーキングのためのコースまである大規模小売店で時間を潰そうと思って駐車場に入りましたが、私の住む静岡市の方が人口が多いのに、こんな大きなイオンモールは無いという事実に愕然としました。

特にこのイオンモールは中心街から近いので、松本市民の生活をすごく便利にしているのではないかと思います。松本市の大規模小売店というと、2025年以降ににイトーヨーカドー、パルコ、井上百貨店が撤退する予定になっていることがニュースになっています。私がまだ学生の頃、駅前のバスセンターにもイトーヨーカドーが入っていたと思うのですが(現在はアルピコグループの商業施設になっています)、そうしたお店の撤退はやはりイオンモール出店の反作用なのか? という感じがします。

というか、イオンモールに入ってわかったのですが、梅雨明けで最高気温が35℃を超える中で、街中には観光客の姿は見るものの、地元の人は日曜日にどこへ出掛けているのかと思っていたのですが、イオンモールの中に入って納得できました。広大な駐車場には車があふれ、しかも平日5時間まで無料(土日休日は3時間まで無料)ということになると、ちょっとしたお買い物、映画、暇つぶしなど用がなくても地元民であればイオンモールに行ってしまうわけで、地元民とおぼしき人たちでイオンモールは混雑していました。車で訪れる方が多そうなので、松本市民だけでなく周辺の地域から来ている方もいそうです。その分、撤退するお店も増えてしまうわけですが、この辺は大型ショッピングモールを誘致することのディメリットという風にも言えると思います。

ただ、松本は古くからの城下町ですし、観光客もお城があるので多く国内外から訪れるので、地元民の生活といった観点から見ると、車を使って行動している方であれば、駅前周辺に色々ある大型小売店舗を回るよりも、外に出ないで一ヶ所で済んでしまうイオンモールの方が良いという人もいるでしょう。パルコや井上百貨店が無くなることで寂しさを感じている方もいるかも知れませんが、実際のところ私自身も静岡にあるパルコで行くところと言えば「無印良品」や「ダイソー」、「ロフト」のあるフロアが多かったりしますし、そうしたテナントは、もしパルコが無くなったりしても別の商業施設に出店すると思います。

その地域ごとに、どのような街作りをするのかという事は当然あると思います。今回思ったのは、私たちが昼ごはんを街中にある有名なお蕎麦屋さんで食べた時、炎天下や雪の降りしきる中で外でじっと待たなくてはならないような状況から、ショッピングモールに多くの有名店が出店するようになると、空調が効いて待つにしてもそこまで大変ではなくなります。さらに、今の技術を使えば、発券機を置くようにすれば、室内で買い物をしながら待てる(整理券発券システムを使えば待ち時間を利用して色々楽しめそう)というような方向に変えることも可能です。前回紹介したお蕎麦屋さんの店主さんも、お客を長く炎天下の中で待たせることについて、申し訳無さそうでした。こういったことは、技術を活用することで何とかなりますので、もしそうした改革を行なうことができたら、観光客だけでなく地元民の満足度は上がるだろうということです。

特に私の住む静岡にはイオンモールのような大型の商業施設も、コストコのようなお店も、古くからの反発がある地域性の中で出店が叶わなかったために、コンパクトにまとまってはいるものの利便性には劣るような感じの生活をしてきてしまったゆえの感想になりかも知れません。

最初に紹介したソーダドロップに書かれた新幹線もリニアも通らないからどうする? という点については、新幹線を通したら在来線をJRは手放すし、リニアを通したら松本の観光資源と言って良い水資源が枯渇するかも知れませんが、それでもいいの? と逆に質問したくなります。特急や高速バスで東京にも名古屋にも行きやすい街で、市内や周辺に温泉やリゾートも点在する松本市は、観光客だけでなくそこで生活する人たちにとっても良い街なのではないかと私は思います。観光地としての魅力を持ちつつ、そこに住む人にとっても住み良い街へと進化を遂げて欲しいと、若干の羨ましさを感じています。

(4)おわり

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(3)評判のお蕎麦をいただく

松本城での観光を終えると、もうお昼になっていたので、昼食を松本市内でいただくことにしました。今回たまたま松本市の観光を選びましたが、次回また行くかどうかというのはこちらの事情もあるので全くわかりません。せっかくなのでそばの名店と言われるところの蕎麦の味を頭に叩き込もうと、松本城から近くにある「野麦」というお店に行くことにしました。

このお店は、天ぷらなどのサイドメニューどころか、基本冷たいざるそばだけの提供になっていて温かいそばも出していません。普通盛りが1,200円、大盛りで1,400円、普通盛りのハーフサイズが800円(2024年7月現在の価格)というのが蕎麦に関するメニューの全てです。しかし、人気店だけあってお昼前からかなりのお客さんが行列を作っていました。

後で店の中に入ってわかったのですが、お店には大小のテーブルが3つしかなく、一度に入ることのできる人数が限られているため、お昼時にはかなりの行列(週末を中心に)なってしまうのです。私たちが松本城観光を終えて、12時過ぎにやってきた時には、かなりの人数が並んでいまして、結局1時間近くは炎天下の中待たされたということになってしまいました。

並んでいる人は若い人も年配の方もほどよく混ざっていて、やはりお蕎麦にこだわったお店という感じがしました。お店の前で待つための椅子は六脚のみで、そこならひさしがあるので直射日光も抑えられますが、そこの後に並ぶとかなり暑さを感じながら待つことになってしまいます。

並んでいる通りを、西洋系の観光客の方が、なぜ行列などしているのかという感じで見ていきます。その日は行列の中には国内旅行で来た人が殆どで、海外からの観光客によってさらに行列が伸びるということはなかったことが救いだったでしょうか。お店の方では暑さ対策として、冷たい麦茶の無料サービス(セルフで紙コップに入れて飲む)と、大き目の日傘・雨傘の兼用傘の無料貸出サービス、さらにお店の上の方からミストを出してくれていて、風の具合で自分の顔にミストがかかる時には涼しさを感じましたが、もはや修行という感じで並んでいました。

私たちの前に並んでいたのは関西から車で来たと思われる男女で、女の人の方が、お店から松本城まで徒歩7分だから、お蕎麦を食べたら行ってみようかと、直前に松本城の混雑ぶりを身にしみて感じている私らとしてはとんでもない話をしていました。個人的には「食べてから行ったら、私たちが行った午前10時でも入城に20分待たされ、城を出た時には30分に伸びていたので、この行列よりさらに過酷な行列に行かない方が良い!」と言ってあげたかったのですが、見ず知らずの男がそう話し掛けたところで引かれるだけですし、その後その方たちはどうなったのかわかりませんが(お店には同時に入り、出るのは私たちの方が早かった)、松本城まで行ってその待ち時間を見て懸命な判断をされたのではと今でも思っています。

お店に入ると、とになくメニューはざるそばだけなので大きさだけを指定して注文したら、すぐにお蕎麦が茹で上がるまでにと切り干し大根を出してくれました。実際は切り干し大根を食べているうちにすぐお蕎麦は出てきました。お茶は冷たいもので、蕎麦湯が後から出てきます。お蕎麦は細くてツルッとして喉越しの良い、評判通りの美味しさでした。

かなり待ったのに食べればあっと言う間で、すぐにお店を出たのですが、出た時には行列もほぼ解消していました。お昼時に行ったことがまずかったのか? という感じですが、人が押し寄せれば蕎麦が売り切れで閉店してしまうかも知れず、松本市でも評判のお蕎麦を食べられて私自身は良かったと思っています。

ただ、同行者はどう思うかという事もあります。このお店は、店主のこだわりで冬でも温かいお蕎麦は出さずざるそばのみ、さらにサイドメニューの天ぷらなどの提供もありません。そういったものを出す蕎麦屋さんが当り前だと思っている人には、いくら美味しいお蕎麦でも1時間近く待つのはどうかと思ってしまうでしょう。ちなみに、お城に行く時に停めた駐車場の近くにもお蕎麦屋さんはありまして、そちらは天ぷらのセットもリーズナブルな価格で出ていました。恐らく待ち時間も少ないと思います。今回は夏であえて温かいお蕎麦は食べないこともあり、そこまで不満は出ませんでしたが、今回は私がこだわってお店を決めたので、次回がある場合はこうした「こだわりの蕎麦店」は選ばないかも知れません。それでも、やはり松本市内のお蕎麦屋さんはレベルが高いと思うので、何度も色々なお店を回ってみたいですね。

(3)おわり

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(2)真夏の松本城観光対策について

今回、梅雨明けした後に車で観光に出掛けるにあたり、事前に用意したものがあります。我が家では夏季には冷たい飲み物をいただく場合、冷蔵庫で冷やすだけで簡単に飲むことができるティーバック方式の麦茶や緑茶を冷やして飲んでいます。その味に慣れているということもあるのですが、水道水から不純物をろ過した純水(近くのスーパーでいただいたもの)で作ると、ペットボトルのお茶を買わないでも済むだけでなく、すぐに飲み切ってしまえば味も悪くありません。

今回は、ナルゲンの1リットルのボトル二本にティーバックを入れて冷茶を作り、保冷剤とともにクーラーボックスに入れて持っていきました。道中に乗むだけでなく、観光をする前に小さな保冷できる真空断熱ボトルに入れ替えてその時飲む分だけ持って行くことができるので、結局今回の旅では全くペットボトル飲料を購入することはありませんでした。

クーラーボックスはワークマンの内部に真空断熱構造を採用した「スクエア真空ハイブリッドコンテナ」を利用しました。私の車の後部座席中央にぴったりとはまるので、据付の冷蔵庫のように使えるのが便利です。

これにダイソーで購入した350gのハードタイプの保冷剤を3つ入れても、ナルゲンの1リットルボトルを二本入れても余裕があります。当日はこの他に同じナルゲンの500mlボトルを入れて移動していました。保冷力はかなりのもので、出発した朝7時から宿に着いた午後4時までの約9時間、保冷剤はまだかろうじて凍っているくらいの保冷力でした。当然、ずっと作って持って行った冷茶はキンキンに冷えていて、垂直に近い階段を登っていく松本城観光にずいぶん役立ちました。

松本市内には午前10時くらいには着いていたのですが、その日が日曜日ということもあり、天守閣へ観光客が殺到しており、通常の観光時間が50分に加えて天守閣に上るまでの待ち時間が20分かかるという表示が入口に出ているほど観光客は多かったのでした。

もう少し早く出発していればというのが本音ですが、これは同行者がいるためある意味仕方のないところでもあります。松本城に入城するにも多少門前で待たされ、さらに階を上がっていく時にもフロアのところで上から観光を終えた人たちが降りて来るのを待つため、かなりの行列になっていました。ただ、お城の全景は入らなくても十分見ごたえがあります。

城内には業務用の大きな扇風機もあり、その部分は涼しかったものの、その他のほとんどの状況では暑さに耐えるしかありませんでした。周りを見渡してみても、そのために用意したものを持っていた人は限られていたという印象です。私たちはバッテリーで回る扇風機や、扇子やうちわを用意していたので、そこまで大変ではなかったのですが、小さな子供を連れて来た人などは大変だなと思いながら見ていました。本当は、天守閣内の急勾配の階段を紹介したかったのですが、表から階段を撮ると自分が危険になるだけでなく不特定多数の観光客の方まで写ってしまうので、公式に階段付近の写真撮影は禁止になっていました。せめて、どのくらいの急勾配かわかるように、階段の裏から撮った写真を上げておきます。

話をお城内の待ち時間の話に戻すと、各種ある風を起こしたり首元を冷たくするグッズなどは用意した上でお城観光に行かないと、なかなか大変です。私たちは以前、真夏の姫路城に行った時にはしみじみそうした苦労を感じたということもあってしっかり準備したのですが、中に入って天守閣まで登るならしっかりとした準備は必要です。また、急な階段を登るため、できるだけ両手が空くように、でも多くの観光客がいるので、背負うタイプのバッグではなく、斜めに掛けられるショルダーバッグに観光に必要なものと、履物(城内は土足厳禁で入場時に履物を入れるビニール袋を渡される)を入れて登る方が危険度は下げられます。

今回、天守閣からの景色を楽しむために小型の双眼鏡も持って行きましたが、景色を楽しむことはもちろん、目で見るものからさらに拡大して街や遠方にある山々の様子を見ることができたり、外から見るお城の装飾を詳しく見られたので、荷物は増えましたが持って行って正解でした。ちなみに、天守閣からはこんな感じでお堀と松本市街が一望できます。

あと思ったのは、城内は土足での入場ができないので、裸足にサンダルという状態からサンダルを脱いで城内に入ると、古い木造建築のため、足裏に思わぬ怪我をする可能性もあるので、靴下は履いた状態でサンダル履きで入る方が、せっかくの観光地でいやな思いをしないで済むと思います。人が多かったため大変ではありましたが、それでもまだ空いている時刻に城内に入れたのはラッキーでした。ちなみに、お昼前に城を出た頃には待ち時間は10分増えて30分になってしまっていました。快適に涼しくお城を見るためには、いかに早く出掛けて人より先に観光を終えるかということも大事になります。今の時期だと、松本城は午前8時半から開いていますので、これから松本城へ行きたいという方は参考にしてみて下さい。

(2)おわり

格安リゾートホテル利用の松本・浅間温泉への旅(1)日帰りから宿泊にできたのは

前回、鹿児島への旅は車中泊で一泊はあったにしても、実質的には0泊3日(前日夜から出発して帰宅したのは翌々日未明だった)というハードなものでした。ただ、家族の同行者が基本土日休みで平日はどう頑張っても出勤時間を午後1時くらいまでしかずらせないということで、こうした日程になることは仕方なかったのでした。

今回、松本城を中から入って見るためにお出掛けを計画したのですが、私の住む静岡市内からだと高速道路を使えば3時間くらいで途中休憩を入れても松本に着くので、早朝に出発すれば松本城を見て街を観光しても十分その日のうちに満足できるような日程を組むことができると思いました。

そのつもりで、効率良く観光するための方法などを色々と調べているうちに、ふと気にかかったのが、松本市中心部から近いながらも温泉街として昔から発展してきた「浅間温泉」を松本市は持っているということです。駅などの中心部から車で15分で温泉街に行けます。それは他の地域にはない松本の良い所ではないかと思っていたのでした。

当初は、足湯とか日帰り温泉の利用を旅のルートに入れようと思っていたのですが、浅間温泉の旅館の中には、大手の格安リゾートを提供する伊東園ホテルズが経営する旅館がある事でちょっと部屋の空きがあるか調べてみる気になりました。伊東園ホテルズは、平日・休日関係なく料金が一定で安く、さらに基本的に一泊二食付きで、現在は例外もありますが、ビールや日本酒、酎ハイなどの飲み放題を含めたサービスを提供していることで知られています(現在は特別料理を付けることでもう少し基本料金が高かったり飲み放題をやっていない場合もあるかも知れないので、事前に調べて予約しましょう)。

今回宿泊した、伊東園ホテルズ浅間の湯は宿泊基本料金が税抜き7,800円でその他一人あたり入湯税150円がかかるものの、一人あたり二食付いて税込8,565円(入湯税込)で済みます。普通のビジネスホテルに素泊まりしても最近は宿泊料金も上がっていますし、もし部屋が空いていれば泊まっても良いかなと思っていたら、日曜日に7.5畳の和室に一部屋だけ空きがあるのを発見し、思わず勢いで予約してしまいました。

ネットでの予約時には宿までの交通手段を聞かれまして、車で来ることを申告することで宿の駐車場を割りふるようです。鉄道利用の場合には松本駅から送迎バスが出ていますが、このバスも事前予約が必要になるので、しっかりと申告して当日にトラブルが出ないようにすることはこうした格安ホテルを予約するにあたっては必要なことだと思います。

なお、チェックインは午後3時からで、翌日のチェックアウトは午前10時になっています。私はちょっと観光に余裕を持たせつつ、夕食前にしっかりと温泉を堪能したかったので、午後4時にチェックインということで予約を終えました。予約には宿泊費決済は伴いませんが、直前のキャンセルには当然ながらキャンセル料がかかります。今回、恐らく前に抑えていた方が部屋をキャンセルしたことによるキャンセル空きをゲットできたのだろうと思いますが、宿泊7日前からキャンセル料金(20%~)がかかってきます。ちなみに私が空きを公式ページで見付けて予約したのがちょうど宿泊前7日ぐらいの時だったので、うまくはまったと思います。以前もこのブログで書きましたが、休みに何の予定も入っていなくて、どこかへ行ってのんびりしたいと思っている方は、ぱっと見全く空いていなくても、伊東園ホテルズの公式ページを予定日の一週間前くらいからこまめにチェックしてみるというのが良いだろうと思います。

もちろん、早めに宿を押さえておいて、その日程で無理(仕事や急な予定などが入るなど)になったらキャンセルしても料金はかかりませんし、キャンセルされた部屋は、安く旅行したい人のところに恐らく回ることが考えられますので、そういった形で予約するのも一つの手ではあるでしょう。でも、全く考えていなかったことをやる方がワクワクするので、私自身の宿の取り方は、ぎりぎりでも取れれば行くという形の方が良いかな? と思っています。

今回、私はこの手の宿に泊まるのは初めてだったので、特に宿については色々と気を付けて写真を撮るなどしてその様子を記録してきました。というわけで、これからしばらく観光および宿泊したレポートを含みながら、松本市の印象および伊東園ホテルズの実際のところを自分なりの書き方で紹介させていただきたいと思っています。

(1)おわり

車中泊前乗りで行く鹿児島弾丸ツアー(6)空港の食堂で鹿児島名物を食し帰路に

レンタカーの業者の営業時間が19時までで、18時過ぎに車を返しました。ただ、帰りの飛行機の時間は21時20分と3時間近く余裕を持って鹿児島空港に戻ってきました。実はこれには、レンタカー業者のタイムリミットも関係していますが、朝じっくりと空港を回って対策を取ったこともあります。

鹿児島空港には入口のところに足湯があり、旅の疲れをいやすことができるようになっているのですが、その営業時間が19時までということがわかっていたので、何よりも先に足湯に浸かりながらその後どうするかということを考えることにしました。ただ、こうした施設が空港内にあるということは大変ありがたいことです。おかげで、その後また空港をウロウロするための活力が出てきました。

当日の夕食は空港で食べることを計画していたのですが、多くの施設では営業終了が20時くらいで、お土産店はもう少し遅くまで開いているという感じなので、まず夕食を食べることにしました。せっかくなので鹿児島でしか食べられないものをということで考えました。普通なら黒豚のとんかつということになるのかも知れませんが、とんかつ自体はいつでも食べられる上、鹿児島市内の有名店には結局行けなかったので、空港で食べられる鹿児島名物としては、ちょっとした変化球とでも言うべき、奄美大島名物の「鶏飯」をいただくことにしました。

鶏飯とは、ご飯に細切り玉子や椎茸、ネギや刻み海苔などを乗せたものに鶏肉の入った出汁スープをかけていただく、お茶漬けに近いもので、空港内の空港食堂777では「鶏飯バイキング」を提供しています。注文するとご飯用とサラダ用の器が運ばれてきて、お店の一コーナーにあるバイキングテーブルでご飯や具をよそい、鶏出汁スープを掛けて何杯でもおかわり自由という結構ありがたいメニューです。

一応私も一度はお代わりをしましたが、あまり食べ過ぎても体調に関わるといけなかったのでセーブしましたが、お茶漬けと同様にそれほど食欲が無くても食べられて、なかなか食べられないものを食べられてラッキーでした。ここで食べたせいもあって、インスタントのフリーズドライ鶏飯というのがお土産店に売っていたので、つい買ってしまったほどでした。ちなみにインスタントと言ってもお米は必要で、フリーズドライの塊をご飯の上に乗せてその上から熱湯を掛けていただくというもので、さすがに食堂で食べたような豪華な具材は望むべくもありません。それでも、空港で食べた味の記憶を追体験できるという意味では良いお土産だったような気がします。

その他、買ったお土産は、やはりさつま揚げがメインになりました。保冷剤を付けてもらったものの、フライトの後に車に乗り換えてしばらく走らなければならないので、中部国際空港に残した車の中にはソフトクーラーボックスをあらかじめ用意しておき、空港内のコンビニで凍らせたペットボトルを購入して、しばらくは冷たさを保ったまま運べるような計画だけは立て、それは問題なく実行できました。荷物はスーツケースに詰めて預けましたが、一応保冷用の袋に入れていただいたので、車に乗せるまでも冷たくできたのは良かったですね。今回は荷物を機内に預けられるスカイマークだからこその準備でしたが、LCCの場合は購入時にクール便を頼んで送るのが良いでしょう。

あと、友人用に購入したのは、全国で販売しているUHA味覚糖のソフトキャンティ「ぷっちょ」というものがあるのですが、現在は鹿児島中心に販売している「白くま味」が空港に売っていたので、まとめて購入しました。安く個包装で、中の個数も多いので、簡易的なお土産としてはうってつけでした。実際に食してみると、ひんやりした食感もあってか、それなりに本場の白くまに近い味は出ていると思います。

そんな感じで過ごしていて、あっという間に出発の時間になってしまいました。空港の保安検査では行きに金属探知機が反応してしまい、何だと思ったらベルトのバックルが反応したということで、今回は事前にベルトを外して無事に止められることなくゲートを通ることができました。帰りはずっと高速に乗ったのであっという間に自宅に着きましたが、それなりに充実した一日を今回の旅では過ごすことができました。それなりに情報を仕入れてできたこともできなかったこともありましたが、反省点は次の旅の計画に生かしながら、さらなる経験をすることができればと思っております。(おわり)

車中泊前乗りで行く鹿児島弾丸ツアー(5)鹿児島市の繁華街天文館で白熊をいただく

今回の旅では黒酢を体験し、知覧に行くところまでは決まっていたのですが、その後更に鹿児島市内の観光を行なうか、単に街ブラをするかということは、知覧を出るまではっきりと決めていませんでした。

その後の行動を決めた判断は、朝はかなり雲が出ていて過ごしやすい天気だったのが、空が晴れて一気に気温が上がってきたということでした。知覧でも外の施設を見ながら歩いてかなりの暑さを感じていたので、ここは鹿児島市内で観光するのなら、史跡を回る類のものではなく、アーケード商店街のある繁華街「天文館」をぶらぶらした方が、色々と体にはきつくないだろうと思ったのです。

そして天文館には鹿児島県発のスイーツであるかき氷の「白熊」があります。夏の旅行シーズンには本家の「むじゃき」にはかなりの観光客が訪れて、かき氷を食べるまでが大変になりますが、何せ行った時期は5月の平日で、しかもだいたい午後3時過ぎというお店の混雑のピークではない時間に天文館に入れそうだったので、お店に近そうな駐車場をピックアップして、そこにカーナビをセットして鹿児島市中心部に向かいました。

車を運転していて、鹿児島市は鹿児島中央駅周辺がまずかなり栄えていて、観覧車などもあるのですが、そこから少し離れた天文館にも多くのお店があり、日帰りではとても回り切れない大きなエリアがあるという風に感じていました。さらに、市内は路線バスだけでなく市電も走っているので、軌道の中に停まらないように気を付けながら目的地の駐車場に向かいます。それでも白熊のお店「むじゃき」から徒歩5分くらいの駐車場に一発で入れたのはラッキーでした。ちなみに、周辺の駐車場の料金は30分100円で、800円に達したらそれ以上かからないような感じでしたので、私の住む静岡市内と比べると安いと思います。ちなみに、今回はかき氷を食べてブラブラしたくらいなので、天文館には1時間ちょっと滞在して、駐車料金は300円で済みました。

そして、ようやく本家「むじゃき」に到着しました。白熊の剥製? のようなオブジェが置いてあり、お店の前には行列をするためにレーンが作られていました。その時並んでいたのは一組だけで、少し待ってすぐ入店できました。その際言われたのは、店内で食事をするか否か? ということです。

お店の人の話によると、一階は喫茶でかき氷だけの提供ができますが、食事もしたいということになると、二階のレストランで食事とかき氷という組み合わせが可能ということで、その意志を告げることでどちらに案内されるか決まるということになっているそうです。さすがに食事は必要ないので私たちは一階の喫茶の方でかき氷だけを食べることにしました。

で、頼んだのがスタンダードの白熊ですが、レギュラーだと1~2人前、ミニサイズだと1人前ということで、大きさの差はこのくらいあります。一度、地元のデパートの九州物産展で「むじゃき」さんが出店してくれ、このかき氷を食べたことはあったのですが、やはり現地まで来て食べるかき氷は本当にふわふわして美味しかったです。結構男の人(大人)が一人で食べに来ていて、黙々と白熊を食べている姿を見て、改めて白熊が鹿児島に根付いていることを感じました。

その後、アーケードを少々歩き、鹿児島物産を扱っているお店を見付け、パンに塗る「安納芋バター」を購入しました。パンは日々食べますが、なかなかこれは地元では売っていなくて、空港でも朝見付けることができなかったので(見落としていただけかも知れませんが)、そこで買えたのは街ぶらをしたおかげでした。

こうしたぶらぶら歩きをすることで、時間の調整ができ、帰りはあえて高速を使わずに下道で空港方面に向かいました。その際、訪れようかどうしようか迷っていた島津家別邸の仙厳園の前を通りましたが、そこから見た桜島の雄大さはこの旅一番でした。残念ながら写真は撮れませんでしたが、次回は鹿児島市内中心に観光をしながら、離島などを回るのも楽しいかも知れないので、色々と考えることはあります。

ちなみに、レンタカーのガソリン代ですが、約180kmくらい走って、平均燃費は20km/Lくらいで、レンタカー屋さんからもらったガソリンスタンドのクーポン券と、たまたま私がいつも使っているガソリンスタンドが出光で、レンタカーとの連携スタンドも出光だったので、アプリからの割引もあり、ガソリン代は二千円弱で回ることができました。車も損傷なくそのまま返すだけでOKで、改めて空港まで送迎してもらいます。いよいよ鹿児島とのお別れも近づいてきます。(5)おわり。