月別アーカイブ: 2019年8月

ラジオの民放AM放送は完全になくなるのか?

日本民間放送連盟が総務省に要望していたAM放送をFM放送に転換することを可能にする制度改正について、総務省の有識者会議がそうした要望に沿う形で制度の見直しをすべきだとの意見を出すことがわかったと8月30日の朝日新聞の報道で明らかになりました。

これで多くの日本にある民放ラジオ局が、今までAM放送で流していたものを順次FM放送に転換していくことは間違いないと思われます。もちろん、今までのようにAM放送を続けたいと思っているところもあるでしょうが、送信設備のメンテナンスが大変とか、都市部ではビルの中でほとんど聞こえなかったりというAM電波の特性に関することでの不具合によって、ローカルAM局はそこまでAMに固執しないでFMに転換すればいいのではないかという話は出ていました。

利用者側からすると、AM放送はとにかくインターネットと相性が悪いので、なかなかAMラジオ付きスマホなんてものは登場しませんでした(NTTドコモがアナログ携帯にAMラジオを付けた「RADIDEN」なるガラケーを出したことはありましたが)。ただ、スマホとFMについては海外のものには普通に付いていて、私が最初に購入した日本通信が販売したSIMフリースマホの「ideos」という中国のファーウェイが作ったスマホにはFMラジオチューナーが付いていて、当時はほとんど利用しませんでしたが、手のひらにすっぽり収まるサイズのスマホでもFMラジオなら十分載せることはできるのだと思ったことを覚えています。

私達が日常的に生活をする中で、どうしてもAMでなければ難しいという状況というのはそこまで存在することはありません。今後、国内外のスマホに当り前のようにFMラジオ機能が実装されることになれば、もし携帯電波が止まったような場合でも小回りの効くコミュニティFM局を中心に、地域の情報をスマホだけでも入手することは可能になります。災害の時には、恐らく民放ラジオでAMからFMに転換しようとしているところは、中継車などを出して、避難所など多くの人が集まるところで自局の放送が聴けるような体制を今後は作っていくでしょう。さらに、隣国からの混信がひどい日本海側にある国内局については、どれだけAM局の送信設備を良くしても、それ以上の出力で日本に向けて混信目的で流してくる局も海外にはありますので、そうしたところと張り合っても意味がないと感じているのではないでしょうか。今回の決定について、個人的には当然のことだと思える点が多いと考えています。

今まで、長距離移動が多いドライバーがよく使った手として、遠方の高出力を出しているAM局を捉えて、その方向に目的地がある場合にはFM局のようにいちいちエリアを出た時に局合わせをしなくても良くなるという、高出力AM局の活用の仕方がありました。しかしこうしたことも、ラジオ局のもう一つの取り組みによって不具合が解消されつつあります。

スマホがあれば携帯電話の電波網を使って全国のラジオ局が同時放送しているインターネットラジオを聞くことができるので、今後長距離移動を車でする場合でも、カーラジオを使わないでスマホからインターネットラジオ聴取用の各アプリを起動してスマホから車のスピーカーに出力すれば、高速道路や主要国道など、携帯電波がつながっていさえすれば、同じ放送をずっと聞き続けられるということになります。最近は車からの電力供給で動くBluetoothスピーカーや、Bluetoothやケーブル接続でスマホとつながるカーオーディオシステムもあるので、ある時は音楽ストリーミングを楽しみ、またある時はラジオ放送をスマホ経由で楽しむことは、もはや当り前にて飛きるようになってきています。カーラジオ時代にはできなかった、地元のローカル局を全国を移動しながら聞き続けるということも「ラジコプレミアム」の加入で簡単にできるようになった今、普通の生活の中ではAMラジオの出番はほとんどなくなってしまうかも知れません。

ただ、一部のヨーロッパの国のようにAM局の放送自体を止めてしまってFM放送やネット放送に全て変えてしまっていいのか? というところには諸手を挙げて賛成という風に考えることはできません。例えば、携帯電話の電波も届かないような場所では、まずFM局の放送波を受信することは難しいように思えます。同様にテレビのワンセグ電波を受信するにも厳しいものがあると思うので、車中泊をせいせいできる場所を求めれば求めるほど、情報が取れなくなる場所はまだ日本にもあるのではないでしょうか。

そんな時に頼りになるのは、やはり混信があっても目的のAM放送局をクリアに聴くことができる、選択度の良いラジオです。日本全国をカバーするという意味では短波放送の方が昼も夜も安定して聴くことができるのですが、現在の日本では国内の短波放送というのはなかなか難しいようで、情報を入手するという点では今の「ラジオNIKKEI」では十分ではないでしょう。やはり、日本のAM放送をラジオで聴くことのメリットは常に日本全国を動いているような立場でないとなかなか理解されないということはあるようです。ただそうは言っても最初に紹介した民放連の訴えというのは相当に切実であるので、大手を含む民放が全てAM放送を止めてしまってもそこまで大声で非難することはできないだろうなあと思ってしまいます。せめてNHKには第一放送だけでもAM送信を続けて欲しいものですが。


自動販売機のサブスクリプション(定額制)サービス「every pass」

JR東日本ウォータービジネスは、駅構内に設置している飲物の自動販売機を一日一本に限りますが月額定額制で利用できるサービスを開始すると発表しました。こんな新しいサービスが始まると、つい計算をしてしまうのが私の悪いところなのかも知れませんが(^^;)、果たしてこのサービスは入るメリットはあるのかどうか、まだ自分の地域では行なわれないとは思いますが、ちょっと考えてみたいと思います。

今回のサービスの詳細を聞いて、これはまるで今の格安携帯料金プランの売り方とそっくりだと思いました。ニュースの見出しには「月980円から」とあったので、ひと月30日で計算し、さらにあざとく30日連続で利用できたとすると、一本あたり33円くらいとかなり安く利用できることになり、ちょっといいかなと思ったのですが、月980円の「アキュアメイドプラン」は、JR東日本ウォータービジネスが展開する商品ブランド「アキュアメイド」の商品限定で、しかも一ヶ月限定でしか利用できない「お試しプラン」のようなプランになっています。

ちなみに、「アキュアメイドプラン」終了後には自動的に「プレミアムプラン」(自販機で扱う全てのブランドの飲み物が対象)に移行するようになり、その月額料金は2,480円とだいたい1.5倍になってしまうので、加入を考える場合にはこのプレミアムプランでお得かどうかを考えた方が良さそうです。ちなみに2,480円を30で割ると一ヶ月毎日一本利用できた場合の一本当たりの価格が出ますが、その場合は83円くらいになり、Kioskやコンビニで買うよりも安くはなりますが、通勤で使う場合はだいたい月20日くらいしか駅を使うことはないと思いますから、その場合は一本あたり124円と、逆にコンビニのプライベートブランドや、お水や麦茶などの単価が安い商品を買うようにすればそれほどお得ということにはならないかも知れません。

サービスは2019年10月からで、無制限に利用できるのではなく、スマホアプリから両プラン合計で500名の限定募集になるとのことです。「一日一本」「定額」というところにプラン選びのポイントがあると思いますが、店頭販売ではなくあえて自販機の利用分が定額になるというのは、意外とポイントが高いところもあります。

というのも、早朝や深夜などお店が閉まっている状態では、そもそも選択肢が自販機で飲み物を買うという選択しかなくなってしまいます。マイボトルを持って行き、あえて飲み物は買わないということもできるかと思いますが、それだと炭酸飲料や菌が繁殖しやすい牛乳が入ったような飲料を長い時間マイボトルに入れて持ち運ぶのは難しくなります。そういう飲み物をどうしても飲みたい場合、クーラーボックスにペットボトルを詰めて持って行く(当然、スーパーなどでまとめ買いをした一本当たりの単価が安いものになるでしょうが)なんてことは、さすがにめんどくさすぎます。

駅にある自販機を自分用の飲み物キーパーのように使い、飲みたくない日はとりあえず一本駅で買っていき家に持ち帰るようにすれば、毎月ペットボトル飲料にかかる費用を計算し、その月合計が常に2,480円を超えていて、自分では抑制が効かないと感じている方は、このプランに入ってこれ以上のペットボトル飲料の購入を控えるように努力してみるというのもいいのではないでしょうか。

ついこういうものは、ちょっと小銭があると買ってしまってその出費が莫迦にできないということもあるので、毎日駅を利用している方の中には、便利に使える方もいるのではないかと思います。ただ、恐らく募集人数が少ないので、利用状況を見て二次募集が行なわれることがあったら、もしかしたら料金自体が変わってくる可能性もなくはないと思いますので、そこまで待ちながら、改めてJR東日本ウォータービジネスの自販機に何がいくらぐらいで入っているのかを観察しておくくらいの方がいいのかも知れませんが。


因果は巡ってまさかのネットカフェ利用

前回は、電車で帰る途中に大雨の影響で電車が動かなくなってしまったというところまで書きました。元々、普通に電車が動いていれば静岡の駅に到着する予定が22時半くらいだったこともあって、多少は18きっぷのタイムリミットまで余裕はありました。沼津駅でも電車が止まってから2時間くらいで再び動くだろうという感じで列車を開放していましたので、最悪でも沼津駅で夜を明かさなくても済むだろうという予感はありました。ただ、静岡駅到着が12時前後になってしまうと、いったん家に帰ってまた出てくるというのは翌日のスケジュール的に大変なところがあります。深夜にお風呂に入って明日の支度をすれば正直ゆっくり休む時間もなくなってしまうくらい早くから仕事をしなければならなかったので、ここで先日利用してみようかなと思ったばかりの、静岡駅からすぐのネットカフェを利用してみようと思い立ったのでした。

何とか電車は予定時間くらいには動き出し、結局、静岡駅に着いたのはだいたい午前0時前という時間になっていたので、有無を言わずに2019年8月にオープンしたばかりの「快活clubリラックスルーム静岡駅南口店」に入店しました。ここは料金が少し高い代わりに、全ての部屋が鍵のかかる個室になっているということで、ゲストハウスよりリラックスできるような作りになっています。最初に利用する場合には会員登録が必要なのですが、専用のアプリをスマホにインストールして個人情報を入力すると、その内容をQRコードにしてフロントで読み取り手続きを簡素化できるので、移動中にその作業をやっておけたのでスムーズに入店できました。

案内された部屋の中は狭いような感じもしますが、靴は下に入れられますし、身長175センチの私でも手足を伸ばして寝られるようになっています。またカプセルホテルのように天井が低いということもなく、対角線をうまく使えば180センチ以上の人でも何とか寝られるようなスペースになっています。私の部屋は多機能ではないスタンダードのお部屋なのでパソコンが一台置かれているだけですが、ハンガーとブランケット、枕と座椅子というようなリラックスするための装備は揃っています。ただ部屋着は別料金です。また、部屋の温度はフロントで全室管理されているようで、エアコンの風量だけ調整できるようにはなっています。

あと、ちょっと困るのが部屋の中に時計がなく、アラームの装備もありません。何もなければ手持ちのスマホかパソコンのモニターに小さく表示される時間で確認するしかないので、最初から使おうと思った場合には旅行用の時計でもいいし、部屋の中では無料ワイファイも制限なく使えるのでスマートスピーカーを併用しながらアラームを使うのもいいかも知れません。

3階にある15分程度のシャワー使用が無料だったので、さっぱりと汗を流して頭を洗って、タオルは部屋に持ち込めないようなのでシャワー室の外にあるドライヤーを使って髪を乾かしてトイレに入ってから部屋に戻りました。ちなみに、ここではフリードリンクがあり、コップが出てくるタイプの自販機で好きなだけ飲み物をいただけるのと、無料のソフトクリームが24時間提供されています。ただし、飲み物以外のソフトクリームを含むネットカフェ提供の食事(朝食の無料提供もあり)は部屋への持ち込みはできないようになっています。

ビジネスホテルのシングルルームと比べると、滞在時間によってはかなり安く使えるネットカフェのリラックスルームですが、「トイレが別」というのは人によっては厳しい事もあるでしょう。ただ、今回私が利用した時間というのは3時間超6時間未満だったのですが、シャワーやドリンク代も込みで2千円という価格は、元々東海道線が止まっていたことで、その時動いていた東海道新幹線でワープした場合の「自由席特急券」+「普通運賃」の合計額とほぼ同じでした(青春18きっぷでは新幹線に乗る場合、特急券だけでなく乗車区間の運賃も必要になります)。

個人的には今回、鍵のかかるネットカフェの使い勝手を身を持って体験することができましたし、今後どのような場合に利用するのがいいのか、様々なイメージを持つことができました。実はこのブログもネットカフェの中で書いているのですが、ファミレスに長居するのとはやはり快適性が違うので、今後は車中泊の旅の中でも活用する方法を考えていきたいと思っています。


進みたい気持ちと安全確認との間で

今年夏の青春18きっぷを先日利用したのですが、台風も地震もなかったのに今回が一番のトラブル的なものが起きてしまいました。翌日たまたま早朝から仕事があるという特殊な状況がある中で、早く帰るようにと考えながらつい夕食の後に現地で少し知り合いと話し込んでしまい、横浜を出発したのが午後7時半頃になってしまったのでした。それでも普通列車を乗り継いで行けば、静岡駅に22時半ぐらいには着くので、駅に置いた自転車で速攻で帰れば何とかそれなりの睡眠時間をキープできるかなと思ったのですが、東海道本線の熱海付近までやってきたところ、何やら怪しい車内アナウンスが聞こえてきました。

東海道線は実は交通の要所である「さった峠」を通っていて、たまたまそのさった峠をまたぐ由比駅~興津駅の周辺の雨量計が既定値を超えたことで、午後8時半くらいから静岡と富士の間で在来線が止まっているということでした。これはもしかしたら静岡周辺も大雨なのかと思ったら、後から聞いた話だと全くと言っていいほど降っていなかったそうです。

つまり、なぜ停まっているかわからない状態で電車が動くのを待っている時間が続き、いつ動き出すかがわからないということで、「もしかしたら当日中に静岡までたどり着けないのではないか?」とも思いましたが、沼津駅で東海道線の運転はストップしたまま不安な時間を過ごすことになったのです。

その後の顛末については改めて紹介させていただきたいと思っているのですが、今回はそのように列車が止まってしまった時にどういう心構えでいればいいのかということについて考えてみたいと思います。

たまたま今回は列車に乗車中の熱海で状況を把握し、その列車の終点の沼津で足止めされたので外に出れば食料も調達可能ですし、全く身動きが取れなくなった場合でも最悪その夜の宿を確保することもそこまで難しくはありませんが、駅を出てもまるでお店が見付からない駅や、電車そのものが沿線上で止まってしまった場合の事を考えると、日常的なお出掛けにも何かしらの用意をしていくべきではないかと思います。

今回は、普通に行って帰ってくるだけの予定ではありましたが、出先での暑さを考えて冷蔵庫で冷やした水を保冷のできるボトルに詰めて持って行きました。行きには全く利用することはありませんでしたが、それこそ運転中断がわかった後に、また十分に冷えているお水をいただきましたが、改めてこうした用意というのは大切だなと実感した次第です。幸い、沼津駅では早めに静岡行きの車両をホームで待機させる中で車内を開放してくれていたので、出発できる時までホームでなく冷房の効いた車内で休むことができました。

今回は新幹線は動いているのに在来線が止まるということになってしまいましたが、この件について、「なぜ止めるのか?」と憤慨する方もいるかと思います。沼津駅では駅員の方に今後の状況についてしつこく聞いている方もいましたが、これだけ個人的にスマホを持つ人がいる今の世の中では、駅員の方に入る情報とJR各社がホームページやTwitterで出す情報のスピードというのはそれほど変わらなくなってきています。もし公式情報の意味がわからないようなら直接聞くこともいいとは思いますが、あくまで天候の都合であるので黙って待つしかないのが実情でしょう。

そして、今後青春18きっぷを使って東海道本線を横断することを計画している方のために、今回と同じような事は起き得るのか? ということに個人的な見解をしておきますと、今後もデータ的に雨量計の数値が一定の値を超えた場合、頻繁に止まることは十分にあると思います。というのも、今から5年前に恐らく同じような場所だと思うのですが「さった峠」でがけ崩れが起こり、しばらく東海道線の一部が不通になりバスによる代行運転が行なわれたことがありました。当時の様子については以下の内容でご確認いただければと思います。

JR興津駅から蒲原駅まで 原付で現状確認

その際は大きな人的被害にはなりませんでしたが、無理に大雨の中で在来線を動かして、その土砂が列車を直撃する大事故になったらと考えると、一定量の雨量が計測された時点で列車を止め、線路だけでなく周辺の山の様子についても確認する時間が安全な鉄道の運行を継続するためにはどうしても掛かってしまうことは間違いありません。

これから大風や秋雨前線の活発化によってまた同じような事が起こるかも知れませんが、何よりも人命を優先にJR各社は列車の運行を決めていると思いますので、そうした事情についても想像できるようにしておきたいものです。


「軽減税率」と「キャッシュレス」が個人商店にかけるプレッシャー

先日紹介した静岡市のわさび漬け製造「野桜本店」の事業終了について、後日の報道で現社長のインタビュー記事を見ることができました。現状での事業継続は難しいものの、会社組織は残し、支援してくれるところがあれば社長一人ででも保存料などを使わない製法でのわさび漬けの再生産は可能だという話をされていましたので、全く無くなるということではないと信じたいです。それにしても、今後の社会情勢を見ていくと、今回紹介した「野桜本店」のように、創業100年を超える老舗でもお店を続けられない状況が全国で起こってくることが懸念されます。

記事やニュースでは出ていませんでしたが、食品を売る個人商店というのはなかなか大手食品工場、コンビニや大手スーパーのように設備投資を簡単に増やすことはできません。それでも、お店の中で製品を作っているような場合は機械の設備投資についても考えている方々もいるとは思いますが、例えばお店の中でイートインコーナーを開いているようなお店の場合、イートインコーナーを止めるのがセオリーでしょうが、お客さんへのサービスのためにそうしたスペースを残したいと思ったら、「店内での利用」と「持ち帰り」では違ったレジの打ち方をしなければならないので、それに対応したレジに買い替える必要があります。

また、そうした食品製造には直接関係ない設備投資という意味では、購入金額のうちポイント還元を利用者に行なうためにはクレジットカード・電子マネーをお店で使えるようにする必要があります。金銭的には導入は可能でも、そうした機械をうまく使いこなせるのかというところで二の足を踏む方も少なくないのではないかと思います。これからは現金よりもキャッシュレスの時代になるということは頭ではわかっていても、自分の代ではそこまで対応できないということになると、そのために事業そのものを続けられなくなる所も少なからず出てくる可能性も考えていかないとならないでしょう。

また、大手小売業の中では10月をにらんで会社の「減資」を行ないポイント還元率の高い小売業に転換しようとする動きがあるような報道もあります。政府としては後から意図的な減資を行なった事が発覚した場合、補助金の返還を求めるとしていますが、多くの政治献金を出しているような所でそこまでの事ができるのかというのは個人的にはわかりません。大手資本の強さというものを実感すると同時に、今後は中小の零細業者というのは消えていくしかないのではないかと思う経営者の方もいるような気がします。

最初に紹介したわさび漬けの「野桜本店」は小規模な食品の製造販売を行なうお店でありますが、大手の大量生産ではなく保存料などを使わないこだわりの製法を守ってきたことで、多くのファンを持っていました。社会の変化によってこうした「こだわり」が消え、大手の量産化された食品しか普通では手に入らないような状況になってしまったら、それは消費者にとっても選択の範囲が狭まってしまうわけで、単に安く便利になるからいいということにもならないと思います。

特に全国を旅していると、「その土地でしか買えないもの」というのは見付けるのに苦労します。それこそ、大手によって量産化できないようなものを欲しいということもあるので、もし今回の制度変更によって貴重な全国のこだわりのお店が消えることがないように、行政に携わる方々の方からも今後に向けて弱者を助けるような流れになっていていただければと思います。


夏の車中泊のために「ネットカフェ」も候補に入れるべきか

日本の夏の一番暑い時期というのは過ぎたとは思うのですが、まだ残暑は厳しくて車中泊には厳しい季節が続きます。冬の車中泊というのは厚着や寝袋の装備で何とかなる可能性はありますが、夏の暑さというのはたとえ裸になって寝たとしてもその暑さから逃れることはできません。日中に汗をかき、その汗を流せないまま暑い車内で寝ようと思っても、これはかなり不快な状況で車中泊をしなければならないでしょう。

それでも、あえて夏の車中泊をしなければならない場合、少なくとも寝る前のシャワーぐらいは浴びたいものです。最近は高速道路のサービスエリアにコインシャワーが付いている場所もあるので、そうした場所で車中泊をするようにし、シャワーを浴びて汗をスッキリと流すことで多少は夏の車中泊も快適になります。

現在の日本で車中泊ということが言われるのは、様々な宿泊場所があるものの、なかなか費用の面で高かったり、深夜などから利用するのは大変だということで、何も予約を入れなくてもできる車中泊に流れている人も少なくないとは思うのですが、費用は宿泊に比べてそれほど高くなく、さらに24時間事前予約不要で利用できる施設としては「ネットカフェ」があります。

ネットカフェというと、駐車場のない駅前にあって始発を待つまでの間に利用するというようなイメージは過去にはありましたが、私の住んでいる地方でもいわゆる「郊外店」を持つ全国チェーン店というのは結構あります。料金は時間単位で決まり、漫画・インターネット・フリードリンクなどのサービスがあり、さらにはシャワーのサービスも基本料金内で利用できるところもあります。車での利用の場合、どのくらい仮眠するかにもよりますが6時間くらい利用しても大手でも2千円くらいで利用できるので、いわゆるスーパー銭湯との比較になっていくのではないかと思うのですが、うまくネットカフェのサービスを利用できるなら、少なくとも暑い中で車中泊を続けるよりは快適でしょう。

ただ、スーパー銭湯と違うところは、最初に利用する場合には顔写真のある身分証明書を提示し、会員登録をする必要があります。その代わり、スーパー銭湯では使えない個室が使えたり、無料での朝食サービスがあったりします。いつ入って朝はいつ頃に出ていくかというところで、このようなサービスを使えるとしたら一夜の宿の料金としては安上がりに収まるということにもなるでしょう。

また、大手のネットカフェの場合、車がらみでなくても終電を逃したり18きっぷで行けるところまで移動しながら連日旅をしたいような場合は、事前にどの駅のそばにお店があるか調べてから出るようにすれば、スムーズな利用ができます。今まではそうした事は特別考えていなかったのですが、とりあえず全国にチェーン店があるお店の会員になって、地元でちょっとお茶をすると思って1時間くらい利用してみるのもいいのかも知れません。私の住む静岡駅では南口を出てすぐのところに「快活クラブ」が新たにオープンしたので、また何かの機会があれば利用してみようかなと今思っています。


わさび漬け「野桜本店」が営業を終了

先日、たまたまTVerで北海道ローカルのテレビ番組で、サンドウィッチマンが出演する「熱烈!ホットサンド!」(STV)を見ていたら、北海道でも有名な観光地である登別温泉にあるわさび漬けのお店に取材に入っていました。

なぜ北海道に「わさび漬け」が? と思ったら、先代がお店を開く際に良質なわき水を見付けたことでわさびの栽培を思い付き、こちら静岡から職人を呼び寄せてわさびを栽培してわさび漬けを売るお店を作ったということで納得しました。

今でも私の住んでいる静岡では山奥の「有東木(うとうぎ)地区」でわさびの栽培が続けられており、徳川家康公にお茶とともに献上されていたという古くからの土地の名産品として今も多くのわさび漬けを販売しているお店があります。

そんな中でも静岡地区で最初にわさび漬けを作ったお店は「田尻屋」さんで、このお店は何と創業が宝歴3(1753)年という昔から営業をしているのですが、このお店は地元でも知る人ぞ知るお店で、売っている量も少なく賞味期限も短いこともあってなかなか私も食べられないのですが、運よく売っていた時には買ってすぐに冷凍庫に入れて少しずつ楽しむようにしています。きちんと作るわさび漬けというのは、わさびの含有量が多いため相当辛いのですが、それが逆にくせになったりするのです。

そんな江戸時代から続く老舗の一つとして、県外の人にお土産として持っていく場合の定番としていたのが、こちらも安政5(1858)年というから相当に長く営業している「野桜本店」のわさび漬け「激辛口」でした。この激辛口はわさびの含有量が約36%と多く、さらにちょっと凝った缶に入っているので、特に日本酒が好きな人にお土産として買っていくには、田尻屋ほど入手が難しくなく本格的なわさび漬けが買っていけるので(駅ビルの中に販売店が入っていたので)、結構利用していて、今後も活用させていただきたいと思っていた矢先、この野桜本店が2019年8月一杯で営業を終了するというびっくりするようなニュースが入ってきたのです。

結局の所、私のように本物指向でお土産として買ったり家庭で食べるような食習慣が変わり、さらにお店で製品を作るために良質のわさびや酒粕を入手するのにもコストがかかり(恐らく10月からの消費税値上げも堪えたのではないかと思います)、もう一つの決定的な要因として、わさび漬け製造のための機械が古くなり、新たに設備投資をかけることもできないという八方塞がりの状況の中での苦渋の決断だったということのようです。

私自身もこの話を聞いたのは地方のローカルニュースからだったので、全く知らなかったのでかなりショックが大きいというのが正直なところです。

ただ、最初に書いた通り静岡で主に作られていたわさび漬けは、遠く北海道まで広がっていき多くの方の口に入っていくようになったものであるので、一つのお店の終焉ということで考えると残念ではあるのですが、きちんとした作り方で作ったわさび漬けの味が消えないように静岡だけでなく全国の業者さんが力を合わせて守って行って欲しいと思いますね。

ちなみに、静岡のお店ではこの8月31日で販売を終了するということですが、野桜本店と長く付き合いがあるという、横浜高島屋において翌月の9月4日から10日までの間、最後の販売会を行なうということです。関東近辺の方はわざわざ静岡まで来なくても最後の購入の機会がありますので、興味のある方はどうぞ行ってあげて欲しいと思います。


ラグビーワールドカップから東京オリンピックへ

夏の終わりとともにようやく秋雨前線の影響なのか、気温が下がってきたような感じになってきました。今年の夏はほとんど出掛けられなかったのは残念でしたが、その代わりいよいよ来月から日本で開催されるラグビーのワールドカップが近づいてきました。

私は第三次販売で公式サイトから注文しました。現在は第四次販売が行なわれていますが、その場合にはチケットは「電子チケット」のみの取扱いとなるのだそうですが、まだかろうじて日本戦以外のチケットは静岡開催の試合では入手できるそうで、今からでも大丈夫です。ちなみに、私はチケットは紙に印刷したものを頼んだのですが、そのチケットがようやく昨日届きました。

実は一昨日に届けにきていただいたようなのですが不在で受け取れず、改めて昨日取りに行ったチケットがこちらです(^^)。さらに言うと、いきなり届いたという感じになってびっくりしたのですが、昨日になってラグビーワールドカップ公式サイトからチケットを発送したという案内メールが一日遅れて届いたので、事前に発送したのがわかっていればと思ったのですが、一日遅れただけなのでまあ良しとしましょう。

大きなスポーツイベントのチケットとしては、2002年のサッカーのワールドカップの試合も見に行きましたが、その際にはチケットは郵送ではなく近くのチケットセンターまで取りに行きました。しかし、最寄りのチケットセンターは同じ静岡県でも浜松駅近くにあったので、当時は半日かけてチケットを受け取りに行きました。ちなみに、今回のチケットを発券するには郵送料を含めた手数料が一枚あたり500円かかっているのですが、遠くまで取りに行く手間を考えると郵送の方がいいですね。ちなみに、今買えるチケットは電子チケットしか選べないので、こうしたチケット発券手数料は発生しません。

私が行く試合は10月に入ってからの、夜からの試合なので現在のような暑さもなく、雨は心配なものの実際に試合をする選手にはそこまでコンディションを気にせずに思い切り動けるような環境になるのではないかと思って今から試合が楽しみです。

それにしても、これまで酷暑という環境の中で生活をしていた身からすると、来年の東京オリンピックの結果にも影響が出てくるほどの暑さになってしまうのではないかと改めて心配になってしまうところもありますね。ちなみに、過去にも書いたかも知れませんが、とりあえず私自身はここまでは東京オリンピックのチケット争奪戦には全く参加していません。静岡県では自転車競技が行なわれることになっているのですが、ロードレースは難しいでしょうが、修善寺で行なわれる(伊豆ベロドローム)スプリント競技や「ケイリン」は日本選手も弱くはないですし、何より世界のスピードを生で感じられることもあるので何とかしてチケットが手に入らないかなとは思っています。

チケットは当日券がどのくらい出るかはわかりませんが、諦めなければチャンスはあると思いますし、自転車のトラック競技のテスト大会は2020年4月に行なわれるということなので、本番は見られなくてもテスト大会を見に行くというのも面白いかなと思っています。こうした風に考えるようになったのは、やはり実際に大きなスポーツイベントに参加してその場の雰囲気を感じた経験があるからということがあると思います。ラグビーワールドカップでチケットが取れなくても、会場のある場所の近くではパブリックビューイングや様々なイベントが行なわれる入場無料の会場が用意されるそうですし、まずはそうしたイベントに参加する中で来年に行なわれる東京オリンピックへの関心を高めてみるというのも、日々同じような生活に飽きている方にとっては面白いと思います(^^)。

もちろん、そうしたイベントに背を向けて、車中泊をしながら人の来ないような所でゆっくりするという選択もあるわけですが、皆さんはどちらの立場を取られるでしょうか。


ネットセールに慣れた体では実店鋪セールは無理か?

昨日のブログでも書きましたが、昨日が東急ハンズの年一回のセールの初日ということで、静岡市内にあるショッピングモールに出掛けてきました。一応、何を購入するかはわからないということで、車で出掛けたのですが、やはりというか東急ハンズのセールを甘く見ていたという感じは今となっては否めません。

ちなみに、静岡で東急ハンズは「新静岡駅」に隣接する「新静岡セノバ」の中に入っており、普通ならいったん一階まで人が降りてから行列を作るところですが、このビルは5階まで店舗が入っていて6階から8階までが駐車場になっており、9階が映画館になっています。一応、私も莫迦ではないので、すぐ店舗に降りて行ける6階の駐車場に停めて階下に行くエスカレーターに並んだのですが、すでに階下の5階には東急ハンズのバーゲンに来た人が列を作っており、私達はその列が十分に進み切ってからでないと開店時間が過ぎてもエスカレーターを動かせない(動かすと5階が人であふれてしまうため)ということでしばらく待たされることになってしまいました。

先日、別のデパートの物産展に「551蓬莱」の肉まんを買いに行った時は、一階の入口からエレベーターに一番乗りして8階の会場に上がったものの、別の入口から入場してきた人に先をこされ、列の先頭になることはできませんでしたが、それでも割と列の早い方に並ぶことができたのでお目当ての肉まんを買うまでにはそう待つことはありませんでした。しかしその時と比べると今回は甘く見ていたこともあって私が東急ハンズの入っているフロアまで降りて来た時には売り場は人でごった返しており、もはや早入り早抜けをすることは不可能になってしまっていました。

今回は、一応前日のチラシをネットでチェックしたものの、いわゆる目玉商品を購入するつもりはなく、自転車用のゲージ付き空気入れが安く売っていればいいなと思いつつ行ってみたのですが、一応普段の自転車売場とは別に用意されたスペースに安い空気入れはあったもののゲージ付きのものではなく、目的のゲージ付きの空気入れはセール対象にはなっていないようでした(T_T)。

まあ、元々事前に見たチラシの目玉商品の中にお目当ての品物がなかったことでそこまで気合いを入れて出なかったとは言うものの、そんなわけで、同じ建物に入っているモンベルも覗いてみたものの、モンベルにあった空気入れの方が東急ハンズにあったものより高かったということを確認したのみで帰ってきてしまいました。

しかし、もしチラシの中に数量限定でお目当ての商品があったとしても、今回のような状況を理解した上でできるだけ早く行かないと、売場に到着するまでに商品が無くなってしまう可能性はかなり高いと言わざるを得ません。

今回は主にチラシに記載がない品物を狙いに行ったこともあり、店頭で展示をされている商品およびその価格をネットで調べて、この商品はあえてここで買うべきか? ということを調べていたのですが、はっきり言ってしまうと「ネットでの通常価格」と同じくらいなら意味はないわけで、私の場合は格安に買いたいと思った場合はネットのセールを狙い、だめなら諦めて次を目指すという方が合っているのではないかなと改めて今回セールの現場まで出掛けてみて感じた次第です(^^)。


ネット通販の発送方法はどう選ぶべきか

ここのところ、日を空けずにネット通販を利用しました(^^)。お盆の時期が終わり、まだ少し消費税上がりの前の時期には早い中で、多くの人が注目しにくいセールが行なわれていたりするので、そうしたすき間を狙って買っているというところもあります。本日からはネットではない実店鋪の東急ハンズでセールが行なわれますが、そうした動向も気にしつつ、限られた予算の中から必要なものを安く買おうと思っています。

今回はAmazonから購入したのですが、そのどちらも自宅ではなく宅配業者の営業所で受け取りました。今後、Amazonが独自に家庭への配送を行なうとどうなるかはわかりませんが、現在はマーケットプレイスで購入した場合を除くと、その殆どがヤマト運輸か日本郵便での発送になっています。

これはあくまでも私の場合ですが、Amazonの方ではどの会社から送るかということについては明らかになりませんが、発送先住所としてヤマトの営業所が選べる場合があり、その場合は当然ヤマト運輸による配送になります。また、近所にあるローソンでの受け取りが可能になっている場合には日本郵便による配送になっています。

今までは発送の連絡があってからネット上で受け取り場所の変更を行なう(ヤマト運輸の場合)ことを行なったり、不在票が入ってから改めてネット上から配達場所の変更を行なう(日本郵便の場合)ようにし、配達翌日に郵便局に取りに行くというような事をしていました。しかし、最近になって自宅でない「営業所」や「コンビニ」が配送先として選べる場合にはどちらの会社が送ってくれるということを類推しやすくなったので、今後は最初から自分の住所ではなく、営業所やコンビニ宛に送ってもらった方がいつでも好きな時に取りに行けるので便利なように感じています。

ただ今後、Amazonが自ら構築した宅配サービスで送ってくる場合や、ヤマト・日本郵便以外の地元の配送業者に配達を依頼したような場合には今までのような受け取り方ができるのかという不安もあります。

そうした事を乗り越えて、Amazonが自前でヤマトも日本郵便も凌駕するような配送システムを作る可能性もないわけではありません。ただAmazonという企業がそこまで日本の物流に本腰になって取り組むかというと、個人的にはそこまではやらないのではと考えているのですが(やはりあくまで海外の企業なので何かあれば一気に撤退してしまう可能性もなくはないと思っているのです(^^;))。そうは言っても、まだまだネット通販には伸びる余地があるとは思うので、大手通販会社が本格的に宅配業務に乗り出し、今のヤマトと日本郵便で分けている状況が変わった時、利用者にとって便利になるのかならないのかというのはかなり重要な問題です。

具体的に言うと、現在は送料無料というサービスを行なっている通販サイトがあり、実際はそこに多くの人が群がっているという状態ですがそこからもう一歩進んだサービス競争になっていくのではないかということです。コンビニや配送業者の営業所での取け取りだけでなく、その日のうちに自宅でなくても出先の住所に届けてくれる(ドローン配達を含む)とか、通販専用の受け取りロッカーを置く範囲を広げて駅などの日常的に立ち寄る場所に普通に置かれるようになるとか、そんなサービスが売りになってユーザーがネット通販をどこにするか選ぶということも今後は出てくるのではないかと思います。

もちろん、直接はんこやサインをもらう通常の配達のメリットは十分にあります。買い物でも重いお米や今の時期であればペットボトル飲料を箱で購入するような場合は、自宅の前まで運んでくれるということ自体が有難いサービスであるのですが、その分人件費もかさむようになるだけでなく、受け取る方も一定の時間家にいなければならないというディメリットもあります。そんな中でどういう風に注文した商品の受け取り方が変わっていくのかどうなのか、まだ通販会社の行なう宅配サービスは全国規模でのサービスがないので評価はできませんが、今後はいい方に変わっていって欲しいと思っています。

と、ここまで色々なことを書いてきましたが、大前提の「営業所受取」「コンビニ受取」自体が配送業者さんの負担を本当に減らしているのか? ということについては実際のところ確証は取れないというのが本当のところです。だとしたら、通販業者さんや各配送業者さんの方で「効率的で現場の人がオーバーワークになりにくい運び方」を提示していただくというのも一つの手のような気もします。