月別アーカイブ: 2012年9月

隣町にヒガンバナを見に行く

 例年と比べると2012年の夏というのは暑いだけでなく、9月に入っても真夏のような天候が続いたので、ヒガンバナの咲く時期にも影響を及ぼしました。だいたいお彼岸の前ぐらいに近所でも目に付いてくるはずなのですが、この年に限っては9月末になってようやく咲き始める始末です。今回お出掛けした静岡県藤枝市北方にある藤枝市の施設「白ふじの里」裏にある土手のヒガンバナもかなり遅れてしまいました。

 地元ではイベントが9月16日に開催されたそうですが、地元のニュースによると肝心のヒガンバナが全く咲いていなかったとのことで(^^;)、改めてこういったイベントというのは地元ならではの情報収集が必要な部分があります。

 今回はたまたま数日前の新聞で開花状況を知り、本当は日曜日にでも行こうと思っていたところ、台風の影響も心配されたので一日ずらして昨日の土曜日に出掛けることにしたのでした。

 私のいる静岡市から藤枝市というのは隣町で、車で行く場合は国道一号バイパスを通って行けばいいのですが、原付の走行ができないルートもあるので、できるだけ交通量の少ない旧道を通りながら進みます。今回はまさに旧東海道を西に向かって進み、新東名の藤枝PAのある場所を目安に山側に上っていきます。目的地近くになるとあちこちにヒガンバナの群生が見られ、ついつい停車して写真を撮ってしまうのですが、こういうことができるのも車でなく原付ならではですね。

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 そうして、目的地の「白ふじの里」までやってきたのですが、やはり名所と言われるだけあって写真のように土手の部分に密集して咲いていて、実にきれいでした。しかしこれでもまだ咲く前のものもたくさんあり、本当に満開になるのにはもう少々かかるといった感じでした。現地に着いたのはお昼過ぎぐらいでしたが、その場にいたのはカメラを持った方々が数名といったところで、勿体無いというか何と言うか。今年はイベント時に花が咲いていなくて残念でしたが、翌年以降でイベント時に満開になればかなりの人が押し寄せてくるでしょうから、車よりもむしろ原付の方が混んでいてもすぐに会場に入って出ていく時も簡単なので、天気さえ良ければまた出掛けてみたいものです。

 白ふじの里の中にはパンが売っていたり簡単な喫茶スペースもあったのですがそちらには寄らず、新東名の藤枝PAまで出向きました。上りのPAに近く、讃岐うどんとラーメンのお店が入っていて、ここでは讃岐うどんの方をがっつりといただいてそのまま帰宅しました。車で行くとちょっと物足りなさを感じるような行程かと思いますが、原付ではスピードも出ない分時間もかかりますし、目的地に到着するまでの過程もいろいろ楽しめたりするので、今後も自宅周辺でさまざまな情報を収集しつつ出掛けてみたいと思います。


家庭用バッテリーシステム計画を始めました(^^)

 今年は九州沖縄以外の日本列島には大きな台風は来ていませんでしたが、週末から週明けにかけて大きな勢力を持った台風がやってくるのではないかと言われています。地震のようにいきなり来るのではないので、自宅待機にしろ別の避難場所に移動するにしろ、台風の通過中には決し外へ出ないようにしながら台風の通過を待つしかないのが現状でしょう。

 家の瓦やトタンが飛んで行ってしまって直接雨や風が家の中に入ってくるようになったらそれはそれで困るのですが、それだけの物的被害を与えるような台風ならば、常に停電の危険性はつきまといます。電気のある生活に慣れきってしまっている私たちには、明かりが消えてしまっただけでも心細くなりがちですが、外に出ること自体が危険な状態の中、停電の復旧に務める方々にすぐ作業をやれというのもちょっと無理なところです。こちらの周辺を襲った台風の時には幸いにして私の自宅周辺では停電にはなりませんでしたが、ほんの数百メートル先の場所では付近一帯が夕方から停電になり、翌朝まで復旧しませんでした。

 私の家の場合は停電になっても明かりは乾電池式のランタンがあり、情報はワンセグテレビやラジオで入手でき、食事はガスを使ってできますのでそこまで影響はないように思えます。しかし、大きな問題として残るのが冷蔵庫の中味ですね。最悪の場合も考えて冷蔵庫の中味をクーラーボックスに保冷剤と一緒に移し変えることで一日程度の停電には対応できますので、食材が傷む前に食べきってしまうこともできるかも知れません。しかし冷凍食品などを大量にストックしているようなご家庭では停電が長く続いても冷蔵庫くらいは動かし続けられる方法について考えておくのもいいのかなと思います。

 家庭用の蓄電池ということで言うと、東日本大震災後において計画停電対策の蓄電池の需要を見込んでリチウムイオン電池を使った市販のバッテリーが販売され、発売当初は200万というような高額なものもありましたが、最近では十数万円くらいまで下がってきているのでこのような買ってすぐに使えるもので用意するというのも一つの手です。

 しかし、先日も家庭用の太陽光発電の事について書かせていただいたように、どうせ導入するならさまざまな事に転用して使え、安いコストで使い続けられるよう工夫してみたいものです。たまたま昨日、使い古しですが密封型の自動車用バッテリーをいただけることになったので、そのバッテリーを使って家電製品が使える蓄電システムを作り、車中泊用のサブバッテリーとして使えるようにしたり、ソーラーパネルをつないでの災害用バッテリーシステムへと発展させるところまでを目標にして、計画をスタートさせました。さしあたって車のバッテリーだけではどうにもならないので、これから必要なものを揃えつつ、その過程をここで紹介させていただこうかと思います。

 本当はこれから来るような台風など災害に備えるような感じで揃えておけば良かったのですが、こういうものを作ろうと思うのは本当にタイミングが合わないとなかなか思い切れないので、今後の展開にどうかご期待ください(^^)。


テスターでバッテリー管理

 基本的に私の車中泊のスタイルでは車の改造をほとんどしないので、電装に関するものについてはほとんど使わなかったのでここでは紹介してきませんでしたが、ニッケル水素電池であっても電気なわけで、それに関する測定器類の用意はしておくにこしたことはありません。

 かくいう私も今までテスターは常備していなかったのですが、やはりあった方がいいかと思って近所のお店を物色してきました。さまざまなテスターがありましたが、結論から先に言うとデジタルとアナログで言えばデジタルの方がいいと思います。例えば車のバッテリーの電圧を測る場合、アナログの場合はさまざまな目盛りを読み替えて小さな文字まで読まなければならず、特に目が悪い人や年配の方には測定値を確認すること自体がストレスになってしまいます。デジタルの場合はそこに出てくる数字さえ読めればいいので、見やすさの点ではデジタルの圧勝でしょう。

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 ただ、私の使い方としては基本的に単3や単4のニッケル水素電池の判定を主にするということもあったので、9Vと1.5Vのバッテリーチェック機能があるアナログのミニテスターを購入しました(安いデジタルテスターにはこの機能が付いているものがなかったので)。一般的にエネループなどのニッケル水素電池を入れた機器が思いの他性能を発揮しない場合、電池の残量が一定の量になっていずにばらけていたり、1本だけ全く充電されていない電池が混ざっていることがまれにあります。電池の検査をこのテスターでする場合、針が振れる位置を確認するだけでだめな電池かそうではないかすぐわかるので、この点だけについてはアナログの方が便利です。そしてこの小さなテスターを購入したもう一つの理由がテスターの動作のために使っている電池が単3電池1本だということです。

 安いデジタルテスターは物によっては千円を切る安いものもあります。しかし、そこで使われている電池はいざという時に用意しにくい9Vの電池だったりボタン電池だったりします。100円ショップが近くにあればそこで買えばいいということもあるのですが、こうした測定器の宿命として、必要な時にすぐに使えなければ意味がないということもありますので、できれば私の持っている電池の中で一番数の多い単3を使ったものであったほうがいいということも購入の決め手となったわけです。

 このミニテスターはだいたい千円ちょっとぐらいで買ったのですが、購入したお店では単4電池2本使用のデジタルテスターの安いのがだいたい2千円くらいで売られていました。先述の通りデジタルテスターの方には乾電池の判定モードがなかったこともあり、アナログの安いのにしてしまいましたが、単4電池を頻繁に使っていれば判断は変わったかも知れません。とりあえずこのテスターでも車のバッテリーの電圧を測ることができますし、使い勝手に我慢できなくなってきたら、同じ単3電池で動くデジタルテスターを追加購入しようかと思っています。


原付バイクを使ったお出掛けで新しい発見を

 車中泊前提の旅というのは宿泊を挟むことで日帰りの旅よりかなり行動範囲を広げることができます。ただ、いざ計画を立てて出発するにしても一度行った所は避けて新たな場所を探すというのは結構悩みどころではないかと思います。せっかくの休日には出掛けたいものの決まったところには行きたくないし、新たな体験をしたいと思われているものの、なかなか予算的な問題で難しいとか(^^;)、そんな事を思われている方もいるのではないかと思います。

 そんな中、一人でふらっと出掛けたいと思われているなら、日帰り前提の原付バイクを使った旅というのはいかがでしょう。車と違って体をむき出しにして移動することの危険性と、交通違反について車以上に警察に目を付けられやすいという問題はあるものの、そうしたことに十分気を付けて行けば、今まで車の旅では感じることができなかったさまざまな発見があるはずです。

 今の世の中はお金さえ払えば簡単に長距離を移動できるようになり、特に私のいる静岡にも空港ができましたので夕方に出発してもその日のうちに北海道や沖縄へ行くことができるようになっています。それはそれで便利ではあるのですが、現地に着いた到達感というのが薄れてしまうのは仕方ないでしょう。そういう意味では私の感じる世界観というのは確実に狭くなっており、国内ならどんな秘境へ行ったとしても現実から逃避するような感情はなかなか持てなくなってしまう恐れもあります。こうしたことは車の免許もなく自分の意思で移動するには歩くか自転車ぐらいしかなかった小さい頃の事を考えると、その差というのはかなりあるのですね。私自身の経験で言うと、中学生くらいのころ自転車でほんの隣町に行くのでさえかなりの冒険だと感じたものでした。

 ここで改めて原付バイクでの移動について考えてみると、元々自転車にエンジンを付けたものであるということで最高時速は30キロに制限されていて、大きな交差点では二段階右折をしなければならないなど、長距離の移動をしようと思ってもかなりの制限があります。日帰りで長距離を移動するためにはできるだけ夜間の走行は避けたいので、日の出とともに出発し日没までに帰宅するような感じの日程を組まなければなりませんが、近場にちょっと行くぐらいならそれほど急がなくても大丈夫です。車ではなかなか駐車スペースのないところでも簡単に停められ、道すがら記録に残したい風景に出会った時でも道端に停めれば最高の写真撮影場所を探すことができます。

 車や他の交通機関を使った旅ではどうしても目的地が外に向いてしまい、自分の住んでいる町周辺を飛ばしてしまいがちになってしまいます。小さい頃からずっと住み続けている方ならだいたいのところはわかるでしょうが、それでも意外と知らない地元のスポットというのは存在します。なかなか泊まりでの旅が難しいような方でも、原付バイクを使っての旅なら天気が良くて思い立った時という感じでもそれなりに楽しめるものとなるでしょう。

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 今、私が乗っているのは写真のヤマハの古いJOGで2stなのですが、それでも1リッターあたりの燃費は25km以上は常に出ていますので日々の買い物などに流用すれば家計の中のガソリン代を減らすことができます。今後は不定期な更新になると思いますが、原付バイクで行ける範囲なら遠く近くを問わず、いわゆるプチ旅のようなパターンを新しいカテゴリーで皆さんに紹介できればと思っています。


SUSgallery チタン真空二重タンブラー S-TI-KE-180-Mi

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 今回紹介するものは、完全に趣味の領域に入ってしまうかも知れませんが、チタン製のタンブラーです。全て国内で作られた国産の優れた製品として、以前横浜でサミットが開かれた際に政府要人へのお土産としてセットで用意されたものの一つと言うことで、見てくれも良く加工されています。

 このタンブラーの最大の特徴は、単に二重構造になっているだけでなく、保温・保冷に効果を発揮し、中味の熱を外に伝えない真空二層構造になっていることです。温かいものも冷たいものもその温度をキープできるタンブラーは以前紹介したサーモスのステンレス製タンブラーがありましたが、チタンの感触は格別で、肌にも優しいのが嬉しいですね。

 今回紹介する180ccのタンブラーはゆっくり飲み物を楽しむには最適なサイズで、中の飲み物を選びません。個人的におすすめしたいのは氷で薄めたくない飲み物で、冷酒を冷えたままゆっくり楽しむには最適のサイズではないかと思います(^^)。

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 単価が1万円弱するということで写真のように木箱に納められていますが、贈答用には仕方がないにしても、個人的には木箱を省略した多少値段を抑えた自分使いのためのパッケージも欲しいところです。たかがタンブラーに1万円と言われるかも知れませんが、陶器のように落としても割れたり欠けたりすることもなく、真空部分が破損して保温・保冷効果がなくならないように気を付けて使うことはそれほど大変ではありません。大事にすればまず一生モノとして楽しめると思いますし、旅行にも気軽に持って行けます。水筒のように中味の洗浄が大変ではなく、常に清潔さを保つことができます。陶器のタンブラーも結構な値が付くものもありますし、趣味と実益を兼ねて愛でることができるチタンタンブラーは私にとってはいい買い物でした。

 もともとこういうものは自宅でゆっくり楽しむものだと思いますが、私はどちらかというと旅先でおもむろに出してお茶やコーヒーを気軽に楽しんだり、缶飲料を移し変えたりして、多少なりとも気分を変えたい時に使っています。実際に触らなければわからない質感なのですが、全国のデパートで展示販売しているところも増えてきましたので、機会があれば実際に手にとって日本の職人の仕事振りを確認されてみるのもいいのではないでしょうか。


セイコークロック トリプルパワー充電ラジオライト HS-R001

 いわゆる防災対策のラジオからは大手家電メーカーは撤退してしまったような感じになっていますが、そんな中、国内の時計メーカーが出している防災ラジオはかなりの種類が出ていて、並々ならぬ意気込みを感じます。先日近所のホームセンターへ行ったところ、なかなか面白そうな防災ラジオが置いてありました。

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 この種のラジオで珍しいデジタルチューナー内蔵で、良く聞く放送局をAMFMそれぞれ3局をプリセットしておくことができます。災害時には地元の放送局に頼ることになると思いますので、ダイヤル式で安定しないものより使い勝手は良いと思います。LEDライトや手回しハンドルによる内蔵充電池(ニッケル水素電池)への充電、iPhoneなどスマートフォンを含む携帯電話への充電と、いわゆる防災ラジオと呼ばれるものの内容はクリアしています。しかし、この商品の最大の特徴はもう一つの充電手段を用意している点です。

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 最初の写真の裏面はこのように太陽電池が敷き詰められています。晴天時で約8時間、曇りの天気でも充電は可能なのだそうです(カタログ値では充電時間は3倍以上延びますが(^^;))。これだけ大きな太陽電池パネルが内蔵された防災ラジオは今まで見たことはなく、詳しい内容によっては買ってもいいかなと思いつつ帰ってきました。

 販売元はセイコークロックとなっていますが、残念ながらメーカーのサイトには製品としての記載はありませんでした。パッケージには製造元として他の企業の名前がありましたが、そこにもこの製品の名はなく、キーワードでヒットしたのは直接販売するサイトのみという感じになっていて、この文章もそうした製品説明を基にして書いています。

 私が購入するかどうか迷ったのは、このラジオが充電したものをためておくために何を使っているかということです。太陽電池でもそれなりに充電が早くでき、劣化の少ないキャパシタを使っているなら即購入だったのですが、残念ながら普通のニッケル水素電池でした。ニッケル水素電池なら、私が今使っているエネループを専用の太陽電池パネルで充電し、単三2本で長時間動くポケットラジオで使うシステムの方が簡単で、電池を他のものにも使えます。一般に売られている防災ラジオの充電池というのは当然ながらエネループのような高性能な充電池と比べても性能は劣るので、あえて充電池が劣化してしまった後の処理に困るラジオを増やしても仕方がないということで今回はパスしました。

 しかし、東日本大震災から時間の経過とともにこのような手回し充電と太陽電池パネルが一体化した防災ラジオが出てきたというのは、手回しで充電するにも力が入らない方もいると思いますし、大きな災害の教訓を無駄にしていない証のようなものだと思います。コスト的な問題や全体的なバランスを考えての今の形なのでしょうが、もう一歩進めて、内蔵のニッケル水素電池をキャパシタに変えて、長い期間使い続けられる防災ラジオというコンセプトで改良版を出してくれると個人的には有難いですね。


家庭用の太陽光発電について

 私の使っている太陽電池による充電というのはエネループなどの単3単4のニッケル水素電池を充電するおもちゃみたいものなので、家の屋根に設置し余剰電力を電力会社に買ってもらうような大がかりなものは自分の家では考えられないのですが、いざという時のためにベランダに置ける程度の太陽電池バネルを使ったシステムを作ろうかなと思う事があります。

 しかしながら、普段の生活の中で停電がほとんど起こらない生活が当り前になっている中、多額の投資をしてまで電気を作ってどうするのとも思うわけですね(^^;)。電気の来ない所で生活している方はまだしも、数時間から数日の停電に対処するだけだったら一通りの家電製品が使えるくらいの大きさのバッテリーを用意し、常に満充電にしておけば停電中のつなぎにはなるでしょう。具体的には大きめの自動車用バッテリーにAC電源が使えるインバーターを付け、別に車のバッテリーを家庭用コンセントから充電できる充電器を用意して安い夜間電力を利用して日々充電していれば事足ります。いわゆるリチウムイオン電池を搭載した高額な製品を買わなくてもいいだけでなく、そのようにして用意したバッテリーを旅行の際には車中泊用のサブバッテリーとして使えばそのまま車の中で家電製品が使えるので一石二鳥です。その場合、走行中にサブバッテリーの充電ができるような機材を追加購入する必要がありますが、あえて太陽電池を導入しなくても、これだけの装備で何とかなってしまう気がします。

 それでも私が太陽電池に注目するのは、全くエネルギーを得る事ができないような状況でも晴れていれば電気エネルギーが得られるという事です。個人的にはポータブルバッテリーや上記のような簡易バッテリーを使っていて、いざという時のために太陽光でも充電できるようにしておけばなお安心だという事だろうと思います。もし私の周辺で大きな災害が起きた場合、実は何の用意をしていなくても簡易バッテリーの仕組みを作る事はできそうな気がします。車が水に浸かって使用不能になった場合にバッテリーだけ取り出して車内用のインバーターを繋げばとりあえずコンセントにつなぐ家電製品はインバーターの能力にはよるものの、何とかバッテリーが切れるまでは使えます。しかし、災害時に発電機から電気をもらって蓄電する事などまず無理でしょうし、運良くソーラーパネルが落ちているわけもないでしょう(^^;)。そう考えると、さしあたって最低限ソーラーパネルと充電用のコントローラーを先に手に入れておけば、いざという時にそれを生かして車のバッテリーに充電できるようにする事はできるかも知れません。私自身、車が小さくてサブバッテリーシステムが構築できないので、とりあえずソーラーパネルを防災グッズとして先に導入し、今後の展開を考えながら徐々に最低限の能力が発揮できるようなやり方を考えていこうかなと思っている所です。


パソコンがなくても単3や単4電池で動く入力機器

 単3や単4のニッケル水素電池のみでモバイル環境を構築するにあたり、パソコンを使うことに慣れている方だったら、やはり両手を使ってキーボードから入力をしたいと思われている方も少なからずいることでしょう。

 私自身もこのブログを書くにあたって携帯電話やスマートフォンの入力環境だけを使っていたらとてもではありませんが、書きたいことの半分も書けずに終わってしまいます。パソコンのキーボードを使うよりも携帯電話やスマートフォンの方が入力が早いという方もおられるかも知れませんが、キーボードによるタッチタイピングの方法をきちんと習得すれば、そのスピードは確実に逆転することでしょう。そんなわけで、数泊の旅には必ずモバイルタイプのノートパソコンを持って行くのですが、電源が確保できないまま本体のバッテリーが消耗してしまったら全く使いものにならなくなってしまいます。車での移動の場合は走行中に充電できるので、何とかなるかも知れませんが、ガソリンがなくなって車のエンジンを動かせないようになったら、ノートパソコン自体が使えない状況になることも考えられます。

 この問題を解決する方法として、別に太陽電池パネルで充電するサブバッテリーシステムを構築するというものがあるかと思いますが、そうした設備一式をそろえるとなるとやはりかなりの出資が必要になります。個人的にはそうしたシステムにも興味があるのですが、単3や単4のニッケル水素電池だけで何とかなる方法を今回は紹介しましょう。

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 まず、通信手段としてのスマートフォンをすでに持っている方の方法として、外付けのキーボードを追加購入するという手段があります。bluetoothで接続し、スマートフォンの入力を外付けのキーボードから行なうことで、入力環境はほぼパソコンから入力するのと同じようにできます。写真の折りたたみキーボードは単四電池2本で動くもので、中には単3電池でも動くbluetoothキーボードもあります。スマートフォンとキーボードの対応を確認する必要はありますが、普段は画面上をタップして普通に入力し、落ち着いて入力できるような場所ではキーボードを接続して入力を使い分けられます。そして、キーボード動作用の電池は頻繁に交換する必要がないほど長持ちする傾向にあるので、基本的にはスマートフォンの電池だけを気にするだけで済みます。

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 スマートフォンを持っていない場合や、直接単3や単4の充電池でキーボード付きの端末を動かしたいような場合は費用はかさむかも知れませんが、文章入力に特化した電子文具を導入するという選択もあります。以前のブログで紹介させていただいたキングジムのポメラDM100は単3電池2本で動き、エネループに正式対応しています。連続使用時間はエネループで25時間と、機能が文字入力のみということもありますがかなり満足できるレベルです。そうして使っている間に小型の太陽電池を使った充電セットで予備電池を充電しておけば、全く外から給電せずに使い続けられます。ポメラDM100にはデータ移動の方法としてSDカードスロットを経由するという方法がありますし、入力した文章をQRコードに変換し、携帯電話やスマートフォンのカメラで撮影して取り込むことによってのデータ移動も簡単です。結果として作業にかかわる電力消費通信端末に依存せず、データ送信時のみにあてることができますので、携帯電話、スマートフォン自体の充電もなかなかできないような状況でもブログやツイッターでの発言、メールの送信を続けることができるでしょう。

 災害時に情報を発信し続けたいと考えられる場合や、日記などの記録として直接電子データの形で保存したいという程度に旅先でのパソコンの使用を考えておられる方なら、ノートパソコンの代わりに、やりたいことを単3や単4の充電池でまかなうこんな方法もあることを知っておくと役に立つのではないかと思います。


iPhone5 移行に関して初心者が注意すべき事

 すでにiPhoneを持っていてその魅力をわかっていらっしゃる方には今さらの事かも知れませんが、今回各種マスコミを巻き込みながらその登場が大々的に報道されたアップルの新しいスマートフォンiPhone5は、以前のバージョンと比べるとソフト的にもハード的にも大きな変更が行なわれています。

 こうしたiPhoneについての報道が過熱して行くと、それまでスマートフォンに関心がなかった人にも興味を持つ方が現れてくるでしょう。そして、これだけ報道されているのだからいいものに違いないと思った初心者の方が新たに買ったり機種変更した後でこんなはずではなかったと思う可能性もあるわけです。もちろん、新しい機種は以前よりも性能が良くなっていますし、アップルの設計によって直感的に動かすことができ、勘のいい方ならそれほど悩まずに初心者の方も使いこなせることもあるでしょう。そういうことも踏まえた上で、今回は私が危惧する2点について紹介させていただきたいと思います。

 iPhone5が採用した新しいシステムソフトiOS6は、メーカーの対応がうたわれている機種なら、以前のiPhoneやiPod touchでも導入することができます。私の持っている第4世代のiPod touchもアップデートできますが、今回のソフトウェアアップデートはandroidを提供するGoogleのサービスから決別し、今まで標準で入っていたyoutubeは改めてアプリをダウンロードしなくては見ることはできません。youtubeについてはアプリを入れる手間がかかるだけなのでそれほど問題はないと思うのですが、すでにさまざまなところで問題視されているのがマップ(地図)についても、Googleマップを排除してしまっていることです。

 スマートフォンがない方でもパソコンでグーグルのサイトにアクセスし、自宅周辺の地図を拡大してみると、思いの他細かい内容が網羅されていてびっくりされる方も多いと思います。個人住宅の名称はさすがに載っていませんが、商店などはかなり名称を付けて記載されています。表示を切り替えて「航空写真」にすると、まさに自分の家の形が写真として出てきてしまいます。航空写真の方は上から撮影するだけなのでそれほど手間はかかりませんが、番地や家の形などまで正確に再現できるのは、Googleが日本で古くから地図データをパソコン上で見やすく再現しているノウハウを国内の地図会社と共有しているからです。

 新しいiOS6標準のマップでは、細かい情報がないのはしょうがないにしても、報道や多くの方々の検証によって明らかに記載が間違っていたりあるはずの道がなかったり、繁華街の建物が消えてしまっていたりとかなりひどい事になっているようです。当初は日本国内だけの問題なのではないかという話もありましたが、さらに様々な情報が入ってくるにつけ国外でも問題が出ているという話もあり、基本的なところで問題があるとの指摘もあります。これではiPhone5をナビゲーションのように使って目的地へ赴くことはかなり難しくなっていると言えます。今後、アップルは地図の間違いを修正し細部についても充実させるとコメントしているようですが、個人的にはyoutubeと同じようにGoogleマップのアプリおよびGoogleマップを利用したナビアプリが提供されないと、地図としてはまともに使えないのではないかと思っています。待ち合わせの場所への道順を携帯電話で確認しているような人がiPhone5に今機種変更してしまったら、以前と同じように目的地に到達するまでに苦労するのではないでしょうか。

 そしてもう一つ、本体の薄型化軽量化を実現したことにより変更になったのが充電や音楽を外付スピーカーから再生できたりする「ドック端子」と呼ばれるコネクターで、小さくなったことによりさまざまな影響が考えられます。

 以前からiPhoneやiPod touchを使っている方は、今まで使っている周辺機器(コード類を含む)をそのまま使うためには変換アダプタを介さなければなりません。さらに、コネクターの仕様変更もあり、変換アダプタを使って全ての周辺機器がそのまま使えるかどうかというのは今のところわかっていません。100円ショップで充電コネクターが出てくるのももう少し先の事になると思いますので、私が買うならこうしたコネクターや変換アダプタが安価に調達できるようになるまで待ちになると思います。

 また、新たにiPhone5てスマートフォンを使い始めようと思われている方も周辺機器の購入については注意してください。今までのコネクタの形状にぴったりとはまる充電スタンドやオーディオ機器というのはそのままではiPhone5には差さりませんし、アダプタを介して差せたとしても当然ながら安定感が悪くなります。最悪の場合アダプタ経由でも使えないこともあります。おそらくこれから、従来高値が付いていたコンポなどが投売り価格で売り出される事も予想されます。その際、よくわからない方はiPhone5で使えるのかどうか、店頭で確かめてから購入するようにしないと、全く使えないものを購入してしまうことにもなりかねませんのでご注意を。

 こうしたことはゲーム機の新機種が出た時と同じで、早く手に入れた人はまだの人と比べて優越感を持つかわりに、後から買う人は先人の苦労の後を易々と乗り越え、失敗せず安く端末を利用できるようになります。苦労をしても早く使いたい方が昨日徹夜をしてまで行列し、今回紹介したような問題は承知の上で購入し、決して後悔はしないのです。しかし、本来苦労したくない人までこうした騒ぎに飲み込まれて購入した後で苦労してしまうのはできれば避けたいものです。テレビや新聞の騒ぎを見てiPhone5に興味を持った方は、これまで書いたことを読んで冷静に判断して購入するかどうかの材料にしていただければ幸いです。


10月からイオンで販売するSIMカードの勢力図が変わる

 iPhone発売の好景気に沸く日本のスマートフォン市場から一人取り残された感のあるNTTdocomoですが、ドコモの回線を使った格安SIMカードの市場はかなりえげつないというか、ちょっとのことでサービスを提供する業者間の勢いが変わるようなことにもなっています。

 元々は日本通信が月980円(税抜価格)で使える100kbpsという低速ながらスマートフォンに差して使える3G用の通信カードを全国のイオンの店舗で発売し、私を含む多くのユーザーが殺到しました。その後、同じくらいの価格設定ながらLTEサービスに対応し、速度も日本通信を凌ぐ100kbps以上で安定しているIIJmioの通信カードが出現し、先日から日本通信と同じイオンで売り出されたばかりです。

 そしてもう一社のDTIではインターネット通販のみながら、ほぼ日本通信と同じくらいのスピードをうたう通信カードが日本通信からみると半額の値段で出てきたこともあり、日本通信の売りは通話もできるという事ぐらいしかメリットしかなくなっているようで、今後どうするのだろうと思っていた矢先に新たな展開が出てきたわけです。

 2012年の10月1日から、イオンで販売されている通信カードの最低速度が、今までの100kbpsから150kbpsに引き上げられ、今契約している人でも10月1日から自動的にスピードアップがされるとのこと。また、525円の追加料金を払うことによって100MBについてさらに高速化するサービスにおいてスマートフォン用のアプリを提供し、アプリの操作で低速と高速を手元で切り替えることのできるサービスも提供されるとのこと。こうなってくると店頭で表示される数値は日本通信の方が高速であることになり、逆にIIJmioの方が苦境に立つ場面も予想されます。

 新しいものが出てもすぐに飛びつかずにずっと日本通信のSIMを使い続けた人にとっては朗報でしょうが、新しいものが出たとたんすぐに前のものを解約し乗り換えるような人にとっては大変ですね(^^;)。私としてはこういったことがあってもとりあえずIIJmioで様子見をするつもりです。というのも、現状でも実測値は150kbpsに迫る数値で安定していますし、実際に日本通信のものがどうなるかはまだわかりません。たとえ10月以降にIIJmioを凌駕するスピードが出てきたとしても、更なる対抗策が出てくるかも知れません。こういうのは購入時のタイミングによるところも大きいと思いますが、個人的にはこうした流れによってDTIの提供する490円のデータカードのスピードが上がるならばちょっと考えてみてもいいかもと思っていますが(^^;)。

 どちらにしても、こうしたNTTdocomoの回線を使った通信カードを使っている身としては、現在のiPhone5に群がる人たちの騒ぎは少々別世界のような感じを受けます。それでも、できるだけ少ない投資で出先でのメールや簡単な調べものをスマートフォンからしたいような人は多くいるでしょうし、今後の成り行きについても冷静に見守っていきたいと思います。