ここのところスマートフォンの影に隠れるようになっていたフィーチャーフォン(ガラケー)ですが、まだなくなってしまうことはないようで、新機種もドコモから出てくるようです。スマートフォンに機種変更したものの、使い続けられない人にとっては有難いことだと思いますが、ずっとフィーチャーフォンを使い続けている人が新しい機種に機種変更する場合、注意が必要です。というのも、ドコモの新しいフィーチャーフォンは、2011年に発売されたものあたりから、通信カードがminiUIMカード(microSIM)専用になってしまっているからです。
これは、いったんminiUIMカード専用のスマートフォンに機種変更したものの使い方についていけず、再度フィーチャーフォンに戻す場合にカードの入れ替えだけでSIMカード交換の手続きがいらないというメリットがある反面、miniUIMカードで以前使っていた従来の標準SIMカード対応のフィーチャーフォンを使おうとしてもアダプターが使えればいいですが、アダプタを使うと微妙にサイズが変わりますので、うまくいかなければ抜けなくなったりして無理に引き抜こうとすると端子を壊してしまったりして、そうした古いフィーチャーフォンが使えなくなってしまう可能性があります。多くのフィーチャーフォンではトレイに乗せてカードを中に押し込んだり、そのまま中へ入れるような作りになっていて、こうした構造のものをアダプタを付けて装着しようとした場合、最悪の場合出てこなくなってしまう恐れがあります。
個人的にはスマートフォンはminiUIMカードでもいいと思いますが、スマートフォンからフィーチャーフォンに戻したいと思って店頭で機種変更を行なう場合は、機種変更と同時にカードの種類も元に戻せばいいと思うので、通話中心のフィーチャーフォンは標準SIMにしておいた方が様々な混乱は起こりにくいと思います。ただ、このような状況があるので、多くの標準SIMを扱う端末で問題なく使えるSIMアダプターが開発されればいいのですが、どうしても厚みが出てしまうため、アダプタを使う場合は十分な注意が必要です。
最近の新しいドコモのフィーチャーフォンはなかなか興味深い機種が多いですが、個人的に大変残念ではありますが3Gが廃止されるまでしばらくはドコモがminiUIMカードに変更する前の白ロムを利用しながら凌ぐようにすると思います。私が今使っているのは白ロムで3千円台で購入した防水防塵があり、Bluetoothが付いた上の写真の富士通のF-03Bです。もしminiUIMカード採用のフィーチャーフォンにしてしまったら、端末にトラブルがあった場合、このような安い白ロムで代替することはしばらくはできませんので(^^;)。
それにしても、まだ十分使えるのに、それを提供した企業の都合で使えなくなってしまう場合があるというのは、どうにもやり切れません。さらに言うと、SIMカードの規格についてはもう一つ、nanoSIMというものも存在しますが、近い将来、フィーチャーフォンにもnanoSIMが採用されることになればまた同じ問題が生じることになります。今売り出されているminiUIMカード採用のフィーチャーフォンはどうなっているかわかりませんが、もしまたアダプタを介してもnanoSIMを使えなさそうな形になっているのなら、今のminiUIMカードのラインナップは私にとってはほとんど魅力のないものとしてしか評価できません。これからも携帯電話・スマートフォンがユーザーの側に立った形で売られず、あくまで高額な形で携帯電話会社主導の2年縛りを付けて売られるならば、家計の中で通信費が多くを占める状況は変わらず、景気の足を引っ張るのではないかと私には思えます。単に電話をするだけでいいのであれば白ロムの安いフィーチャーフォンを使えば十分なので、今のうちに程度の良さそうな新しいものを買っておき、標準SIMカードを入れ替えて使うのがいいのではないかと思います。