月別アーカイブ: 2020年1月

中速新プランのmineoに追従するMVNOは現われるか

久し振りに私のようなスマホの中速利用で十分と考える人間にとって面白いと思えるプランが出てきました。mineoの全ユーザーを対象にして、アプリで速度を切り替える際、今までは低速にすると最大200kbpsだったのが、低速の最大速度を500kbpsにまで上げる代わりに毎月のオプション料金350円で実現する「パケット放題」です。一応もし500kbpsというスピードが安定して出るのなら、音楽のストリーミングサービスやネットラジオ、さらに動画もユーチューブやAbemaTVは標準の画質でも利用可能です。DAZNも最低画質の上くらいでは見えるようになるので、サッカーで人がわからなくなることも起こりにくくなります(私がUQモバイルの最大500kbpsのプランを使っての感想)。

これはmineoが借りている3大キャリアのどの回線でも利用でき、契約しているプランを問わないものです。データ専用プランの場合、一番安いのは高速クーポン500MBのシングルプランはauとドコモ回線は月700円なのでこのオプションを付けても1,050円、ソフトバンク回線は790円なので1,140円となります。さらにau回線の場合はSMSサービスが無料で付くので、SMSを追加すると月120円余分にかかるドコモ回線より有利ではありますが、このオプションにしっかり明記された利用制限があります。

それがau回線限定の3日間6GBというデータ利用量の制限です。ただこれは、UQモバイルでもある規制で、ある意味誠実な発表とも言えます。最大500kbpsと書かれていてもmineoの判断で適当に制限される可能性のある他の2回線と比べるとユーザー側から毎日の利用量をコントロールできます。逆に一日2GBまで使えると考え、月間最大60GBを制限なしで使えると考えてもいいかも知れません。どの回線を選んだにしても利用者が集中するお昼や夜のゴールデンタイムにはスピードが落ちることは予想されるので(最大500kbpsというのはそういう意味で「最大」とうたっているのだろうと思います)、時間によって多少スピードが落ちたとしても、Wi-FiではないLTEで月1,000円前後の出費で普通に500kbpsくらいのスピードが出るなら、私ならau回線で使っても何ら問題はないのではないかと思います。

ただ、今回のmineoの発表を受け、慌ててMVNOを乗り換えるべきかというと、現状ではそこまで急ぐ必要はないと考えています。というのも、今回のキャンペーンによってデータのみでいいなら最安で考えると月1,050円(税抜)で常に最大500kbpsのデータ通信のできるSIMカードを手に入れられるわけですが、回線の品質についての評価というのはある程度使ってみないとわかりません。

ちなみに、私が今契約しているUQモバイルの「データ無制限プラン」は月額1,980円(税抜)ということで、mineoより価格が倍ということになるとその存在意義を失なってしまそうな感じがします。もしmineoの「パケット放題」が昼や夜の一部の時間でも500kbpsとは言わないまでも300kbps以上のスピードが出るなら、本当にUQのデータ無制限プランの立場は危うくなってしまうと思います。もしそうなった場合、UQモバイルがこのまま「データ無制限プラン」を続けるのか廃止するのか、それとも対抗措置のために価格を下げるか、それともmineoと同じように「データ無制限プラン」を廃止するにしても、mineoと同じようなオプションサービスを始めるのかという事がちょっと気になります。

個人的には月額980円の「データ高速プラン(月3GBの高速クーポン付)」の料金はそのままで、低速の最大通信スピードが最大300kbpsまで上がるだけでも普通にYou Tubeなどは十分見られるし、データ通信量をそこまで圧迫しないし、ユーザーがmineoに逃げないし良い対抗策だと思うのですが(^^;)。

mineoでは「データ無制限」の無料キャンペーンを2020年3月2日まで行なうということなので、無料キャンペーンが終了するまで何も動きがなく、それまでのmineoユーザーの新オプションの評価を見てからでも乗り換えを決断するのは遅くないと思っています。今さら無料に惹かれてホイホイと乗り換えるより、私が現在加入している大手3社と一番近いMVNO(OCNモバイルONE・UQモバイル・LINEモバイル)が何らかの動きを見せるかどうかということの方が気になります。今回すぐにmineoに乗り換えたものの、すぐにMVNO大手が追従したら、目先の利益のためにあたふたする姿を晒してしまって目も当てられませんので(^^;)、その辺は十分に意識してここ数ヶ月の通信関連ニュースには注目したいと思っています。


想定外では済まして欲しくない空港運営

状況の変化によって今までは有難かったものが正反対の効果を生み出してしまうということがあります。その場合、今までうまく行っていた事でもそれだけに頼らないで、きちんとうまく行かなくなった時にどうすべきか考えておくことがリスクマネジメントの考えだと思うのですが、代替案もなく目前の利益だけを目指していると足元をすくわれるのではないかと、ここのところの新型肺炎の騒動を見るについて考えるところです。

というのも、私の住んでいる静岡県もそうですが、国内の需要だけでは地域経済はこれ以上伸びないと思い、海外に活路を見出すパターンがこれまで政府および地方公共団体のレベルで行なわれています。政府関係者や県知事自体が海外におもむき、セールスマンとして観光客を誘致してきました。実際にやってきてくれた観光客に対しては最大限のおもてなしをする中で、国内旅行をする人はないがしろにされている感じを受けた方もいるかも知れません。しかし行政側の方では、国内の観光業や小売業の業績が上向くことこそが国内の経済にとっては良いわけで、その点についての一定の効果は上がってきたことは確かです。

他の県でも同じような事はあるかと思いますが、静岡県の場合についてちょっと説明します。静岡県では地元住民の反対もそこそこある中で強制収容までして富士山静岡空港を作ったのですが県民を中心とした利用客は思いの外伸びませんでした。開港時から駐車場無料という特徴はあったものの、便数および価格面で考えると静岡県の西部在住なら中部国際空港、中部および東部なら羽田か成田を利用した方が安いしもしトラブルがあった時にもとにかく現地から早く帰ってこられる可能性は高まります。地元のバス会社も静岡かや羽田・成田行きのバスを出していたり、前日に現地近くに出向き安いビジネスホテルに泊まれば早朝発の便を使えるので現地での仕事・観光時間を確保することができます。

もし静岡県が県民の事を考えて富士山静岡空港の利用者を増やすことを考えるなら、具体的に中部国際空港や羽田・成田空港を使うより富士山静岡空港の方が県民が利用しやすいようにLCCを誘致して安く出掛けられる環境を作ってくれないと、なかなか地元空港を利用できないと思うのですが、県の方針は違いました。海外からの観光客に依存するかのように、主に韓国や中国の航空会社との折衝を重ね、そうした国に半ば依存するような形で、日本への玄関口として多くの利用客を呼び込み、空港の経営を成り立たせようとしているというのが現状です。

こうした取り組みは一時は韓国・中国からの利用者を増やし、空港の収支の向上に貢献したと思いますが、昨年には韓国と日本との関係が悪化する中で就航を開始したばかりの韓国からの路線が無くなったりして利用客が落ち込み、中国からの観光客を頼りにするしかなくなってしまいました。それでも中国の観光客の購買力は高いので、富士山静岡空港を利用した乗客をいかに県内に誘導するかというような事で考えていた人は多いかと思いますが、それも今回の新型肺炎の問題でその利用も見込めなくなりました。

昨日のテレビニュースでは、香港の専門家の見解として、感染の拡大はこれからも続き、拡大のピークは今年の4月から5月になることが考えられるということが一つの可能性として示されていました。それを信じると2020年は半年間は中国からの観光客が見込めないという最悪のシナリオもあるのです。そうなったらいくら営業を頑張ったとしても、根本的な中国・韓国頼りの運営について考えを一部改めない限り赤字からの回復は見込めないのではないでしょうか。空港の赤字は県民税にも関わってくると思うので、何とかしてくれないと直接こちらの生活にも関わってくるかも知れません。

例えば、ある程度まとまったお金を持っている人がいたとして、いくら現状で儲かる投資があったとしても、全額をその投資につぎ込むような人はいないでしょう。現金で持つ分もあり、不動産や金投資など、一つの要因で一気に資産を減らすことがないように、リスクを回避しつつトータルでの増益を目指すというのが普通だと思うのですが、まさか国民や県民の税金をつぎ込めるからある程度の赤字垂れ流しは仕方ないと思っているのだとしたら、ちょっと県民を舐めているのではと思ってしまいます。特にこの富士山静岡空港の場合、最後まで徹底的に反対した地権者はどんな風に思うのでしょう。

私自身は当時はそこまで物事を深く考えずに、そこまで反対しなくてもというような傍観者の体だったのですが、ここまでの状況になってしまうと、中国・韓国に寄りかかった空港運営について今回の状況を機に静岡県内の住民が利用しやすいような方向に転換していってくれることを真剣に期待したいです。そうなれば今回の新型肺炎騒動とオリンピックが終わった後には積極的に空港を利用しようと思うのですが。


改めて感染症への対処法を考える

昨日になって、ついに訪日客でなく日本国内で生活している海外への渡航歴のない人が新型肺炎に感染したということが発表されました。ニュースの内容では、以前に武漢から日本にやってきた観光客の移動のために2つのツアーでバスを運転していた60才の奈良県の男性ということで、観光地から観光地への移動中にバスに乗った観光客の中に感染者がいて、日本国内で人から人への感染があったということになるのでしょうか。

運転手の案内した2つのツアーで感染した人は、今回発表されたバス運転手のみなのか、それとも今後の調査によって同じ観光地周辺の人や宿泊したホテル関係の人が出てくるのかはわかりませんが、少なくともバスの中で感染した可能性は高いと思われます。

ここでは、新型肺炎を必要以上に恐れることはないという立場ではあるものの、冬の時期の感染症ということでは「インフルエンザ」や「ノロウィルス」もありますし、今後こうしたウィルスに感染しないためにも、他人の持っているウィルスを自分の体内に積極的に取り込まないための対策をもう一度おさらいしておきたいと思います。

まず、今回のバス運転手が感染した事について、自分が運転するバスの中での行動に原因があったと仮定した場合、すでに感染していたと思われる人物が触った場所に運転手が無意識に触れ、その手にウィルスを残したまま手を口や鼻に持って行ってしまい、そこから体内に入ってしまったのではないかということが考えられます。単にウィルスが手に付いただけでは体内にはそこまで簡単に入っていかないと思うので、もしウィルスが手に付いても、手に付いたものを体内に入れないようにまずは注意すべきです。

もちろん、今後公共交通機関を利用する場合には、不特定多数の人が触る可能性のある場所はできるだけ触らないように気を付けるべきですし、手についたものが体内に入りやすい、食事や飲み物を飲む前には必ず石鹸を使った手洗いをし、もしウィルスが付いても落とすための方法を考えましょう。手に付いたうぃるすはどこに付いたかはわからないため、手洗いの際には手のひらだけでなく手の甲、手の股や手首、さらに爪の中までこすって洗うようにしないとウィルスが残る可能性がありますので念入りに洗いましょう。水に濡れた手を乾かすためのジェットタオルがあるなら本体に触れないように水を飛ばし、なければ清潔なハンカチ・タオルで拭き取りましょう。

さらに、アルコールでの消毒も効果的です。施設の管理を行なう方は、多くの人が触る可能性のある場所は念入りに消毒を繰り返してくれることを希望したいところですが、利用者の側としてはそうした対策が取られていないことを前提に対策を考えることが大切だと思います。

マスクは主に自分の飛沫を他人に吸わせないためのものですが、人の飛沫を直接顔に当てないという効果もあります。しかし、マスクを付けている時に飛沫による感染を防止できていたとしても、もしマスクの表面にウィルスが付いていたらということも考えましょう。マスクを外す場合、耳にかかったゴムの部分を触って取り、使い終えたら直接ゴミ箱に入れ、使い捨てを徹底するようにしないと、せっかくマスクをしていてもマスクを外す時にウィルスを手に付けてしまってそこから感染する危険は残ります。これは今の時期は実際には見えないウィルスの存在を常に意識しながら行動を取ることをおすすめします。

あと、来月には連休もありますが、自分や家族の健康が心配ならレジャーでの多くの人が訪れそうな場所へ行く用事がなければ、日程を繰延して一連の報道で新型肺炎にかかる危険性がなくなったという事を確認してから出掛けるようにした方が私はいいと思っています。車で人のいない所に出掛けるにしても、食事やトイレで多くの人の集まる場所を利用することになり、特にトイレでは感染症の人が嘔吐したものが残っている場合があり、その場合には自分が感染する可能性がさらに高まります。

キャンピングカーでポータブルトイレを持ち、その処理を公衆トイレでなく自宅で行なうようにすれば接触の可能性は減りますが、なかなかそこまで装備の整ったキャンピングカーを持っていない人の方が多いのではないかと思います。せっかくレジャーで出掛けても、帰ってからしばらくの潜伏期間を置いて感染症を発症してしまうようになると、単なるノロウィルスであっても、「もしかしたら新型肺炎では?」というような憶測を周りから呼ぶことも考えられます。単なる感染症だけでなく、人間関係的にもおかしな事になってしまうような事にならないように、自分が休んで困るような立場にいたり、受験でどうしても感染症にかかれない家族がいる方は、自ら感染する可能性をことごとく消していく事を考えながら、感染症への対策を立てていくことをおすすめします。


Wi-Fi callingは楽天モバイル導入の起爆剤になるか?

先日紹介した楽天モバイルの2万人におよぶ無料テストユーザー向けに、主に電話機能における今までにはないサービスが行なわれることになりました。それが「Wi-Fi calling」という、携帯の電波がつながらない所でもWi-Fiによるネット接続ができれば、自分の電話番号での発信および着信、さらにSMSによるショートメールなどができるようになるサービスです。利用には「楽天Link」という専用アプリをダウンロードして使うことになるようです。

このサービスは例えば山の中でスマホが圏外になるような場所であっても、Wi-Fiでスマホをネットに繋げられるなら、ネットだけでなく電話も繋がるということになります。これは国内だけではなく、海外でも今のところ別料金が発生することは今のところなさそうなので、とにかく海外でもWi-Fiのある環境を作っておけば、一つの番号で海外でもローミング料金なしに掛けたり受けたりできるようになるということです。今まではIP電話を使ってこうした事をやっていた方は多いと思いますが、楽天Linkの場合は、新たに利用することになった場合、新しい番号やサービスを相手に揃えてもらう必要もなく、自分の携帯電話の番号で利用できるというのが画期的です。

そもそもこうしたサービスは海外では行なわれていたのですが、日本の大手キャリアでは通話品質の問題もあるかも知れませんがやはり通信会社の利益を減らすサービスということもあるのか、日本では行なわれてきていませんでした。ただ楽天モバイルは、今のままでは都会でもビルの中に入ってしまって圏外になってしまっては電話もできなくなるかも知れないほと、後発参入のディメリットがある状態からのスタートとなっているので、せめて安定したWi-Fi環境のある場所に留まるなら、電話としての機能を損なうことなく使えるような形で正式にスタートしたいということの表われでしょう。

ネットでの報告によると、LTEの電波を切ったりSIMを外したスマホでも電話が使えているようなので、楽天の基地局の整備が遅れていることが正に怪我の功名になり、日本でのWi-Fi callingサービスがスタートすることになりそうな感じです。

今のところこのサービスは楽天モバイルの新エリアのテストをしている人だけの利用に限定され、同じ楽天モバイルでもドコモ/au回線を使っているユーザーでは使えません。ちなみに現状の通話料金についてはWi-Fi利用で発信する場合には固定も携帯も通話料金がかからないという報告があります。ただ、正式なサービススタートということになると、30秒20円という料金とは違うにしても、携帯電話の場合同じ楽天のアプリを利用している人のみ無料にするような事も考えられます。それとも、今のカケホーダイプランのように、定額での通話料0円プランなど、何らかの利用者側の通話料負担がないと、楽天には相当の料金負担になると思いますので、今後の状況については慎重に確認しておくべきだと思います。ただ、そうしたプラスアルファが付くにしても、現在の携帯電話の定額料金よりも安く通話定額はできると思いますので、その点では今より通信料金を下げることのできる期待はあります。

さらに、同じく携帯の電波がつながらないような場所や海外からでも、SMSによるメッセージが相手の電話番号あてに直接送れるというのは緊急時の通報という意味ではあると安心できます。こうしたWi-Fi callingがあくまで楽天モバイルの中のサービスだけにとどまるのか、それとも楽天に対抗するため大手3社の中で追随するところが出てくるかによって、今後の私の通話回線をどうするかということを決めるための大きなポイントになってくると思います。料金のこともありますが、さらにWi-Fi callingが広く日本でも使われることになってくると、これまでのように通話定額のために費用を掛けずに済むのですが、これがさらに大手キャリアだけでなくMVNOでも今回の楽天のアプリが使えるようになってくるようだと、本格的に私はキャリアから自由になれそうな気がします。


令和の車中泊ビジネスは一般化するか

久し振りに車中泊に関することがネットニュースになっていたので読んでみたのですが、二通りのアプローチからなる有料サービスを立ち上げた会社(Carstay)の紹介という感じの強いものでした。

一つは車中泊に憧れはあるもののキャンピングカーは高いということで所有してまでは使えないという人のために、すでにキャンピングカーを持っている人とカーシェアリングを行なうことで利用日数によって一定の料金を支払うようなパターンです。これはキャンピングカーを持っている人にもメリットが有り、ちゃんとした設備のキャンピングカーを持っていても年間の稼働日数が少なく、持て余している人にとっては結構かかってくる維持費の一助になります。利用する側からは車のオーナーから車中泊のやり方についての生の情報を得られるなど、マッチングがうまく行けば結構面白いと思いますが、事故や車の利用方法によってオーナーからクレームが付いたらめんどくさいな(^^;)と思いますが、このサービスを利用してみようと思う方は、ある程度のことは保険に入っているからと割り切って使うしかないでしょうね。

もう一つのアプローチとは、道の駅や高速のサービスエリア専門で車中泊をするのと違い、ストレスを掛けずにサービスに登録した場所をネットで予約した上で車中泊場所として利用する場所の提供です。これは駐車場だけでなく、キャンプ場や古民家、格安で泊まれるゲストハウスが登録されていて、車中泊する期間も一泊二日ではなく長期間の滞在をしながらじっくりと日本国内を見て回るような計画を立てやすい場所もあったりします。

ネットで完結するというのはスマホやWi-Fiによるネット接続を通じて次の行程を確保した上で安心して車中泊できるということで、こうしたサービスを有料化することによるメリットということは確かにあります。欧米型のキャンピングカーを生活の基盤にするようなライフスタイルを行なおうとした場合、やはり困るのが安心して車中泊できる基盤づくりになるかと思うのですが、新しいサービスではこうした車中泊場所が充実するに従って、一応住居はあるものの、一年のほとんどを車中生活で旅するというような人にとっては有難い存在になるのかも知れません。

私自身はさすがに車中生活までは行なう気はなく、家族で出掛けるにも四六時中一緒にいるというのはある意味拷問というところもありますので、そこまで車中泊にこだわって回るということまでは考えていません。しかし人生のパートナーの了承を得て、安く日本全国を回るにはやはり軽キャンパーでこうしたサービスを使ってある程度現地に滞在しながらめぐるのは、人生を楽しむための一つの考え方でしょう。

サービスを展開する会社の方々はどのくらいの所に声を掛けるのかわかりませんが、利用者にもビジネスホテルに泊まるくらいなら、きちんと設備が整った場所でキャンプをしながら車中泊をしたい時もあるでしょうし、逆にとにかく安くトイレと流しが使える駐車場の提供だけでいいという場合もあるでしょう。ただ、既存の施設と比べてこの車中泊サイトから車中泊場所を予約して有料で使う場合にどのくらいのメリットがあるのかということをきちんと打ち出す必要があると思います。

例えば、郊外にあるネットカフェなら鍵の閉まる個室でシャワーやドリンクフリーの上、テレビやネット、スマホの充電など行えるので、車中泊とは違いますが車中泊に適さない車で全国を回るには安くていいものです。また、ある程度の長期滞在をしながら周辺の観光地を回るなら、駐車場付きのウィークリーマンションを借りるという手もあります。

問題は、日本国内で車中泊や車中生活を主にした旅を本気で行なおうとする人がどのくらいいてこうしたサービスを利用しようとする需要がどれだけあるかという事になると思います。私自身はもちろん車中泊は好きですが、旅に行く相手の要望もあるので常に車中泊中心の旅にはできない状況もあります。さらに言うと、サイトに登録した利用者のマナーの問題もこれから出てくるようになるのではないでしょうか。ゲストハウスを車中泊場所として利用するような場合、一般利用者と車中泊利用者で意識に違いがあって感情的な行き違いが起こってしまうと、旅自体が面白いものでなくなってしまう可能性もあります。こうした問題についてはサービスを提供するCarstayの力量が問われることになってくると思いますので、今後の車中泊旅のモデルケースとなっていくように期待したいですね。


楽天のワークマン撤退に見るショッピングモールの今後

図らずも連日、楽天に関するニュースが報道されています。楽天にとっては第4の通信業者としての事業も大事ですが、いかに本業であるネット内のショッピングモールを拡大するかに企業としての今後がかかっていることから、その中で多少の小競り合いも起きてきていて、かなり厳しい論調にさらされているような感じもします。

そもそも、楽天市場は多くの業者が集まった集合体のようなもので、おおまかに言うと楽天自体は市場に参加した業者からの手数料で利益を得る構図になっています。ここがAmazonのような直接自分らで商品を売るのとは違うところで、とにかく楽天は多くの参加店を集め、多くの売上を上げることによって野球チームを持ったり海外からイニエスタのようなレジェント級のサッカー選手も招聘することもできるのです。

今回紹介したいのは、昨年のトレンドと言ってもいい、以前は作業服の専門店として決して好んで着られていたとは言い難い「ワークマン」が新たな事業展開によりブレイクし、これまでの出店とは違う形のショップに、女性が集まるような人気になったことに端を発しています。

テレビのニュースやバラエティ番組ではワークマンの新製品の紹介や取扱いのある商品の魅力について取材し、本来ならば大変なお金のかかるお店および製品の宣伝を勝手に行なってくれたことで、すっかり2020年になってその商品の良さが知られることになりました。それまでのワークマンでは集客できなかった人がお店にやってくるだけでなく、ネットでの売上も上向きになっています。特にネットはテレビを見て検索すればすぐに当該商品が出てくるわけですから、こうした販売チャンネルというのは企業にとっては重要です。

今までは、ワークマンはその知名度をカバーするため、楽天市場にショップを出店していたところもあったのでしょうが、これだけ日本の中でユニクロに匹敵するかも知れないくらいの知名度を持った中では、自社の専用サイトで通信販売をした方が、楽天市場を通して販売するよりも手数数の支払いがない分利益を伸ばせるでしょう。さらに、近い将来に楽天市場に出店しているショップの商品について、3,980円以上の単価のものについては一律送料無料にすることをアナウンスしました。ここでは楽天の方が発表したものの、送料自体は出品店が負担することになるため一部の出店者が強硬に反対していますが、楽天がこうした発表を行なったこともワークマンが楽天を離れることになった理由の一つではないかと思われます。

楽天市場はネット上にあるデパートのようなイメージで、どうしても欲しい商品を探す場合にはAmazonやヤフーショッピングとともに比較検討されるべき存在であったと思います。

楽天にとっては競争相手であるAmazonやヨドバシ・ドット・コムが送料無料でのネット販売を続けている中で、やはり「送料無料」というキーワードのインパクトを重要視したからの今回の発表だったと思うのですが、送料は決して無料ではないというのは過去のブログにも書いた通りです。他の業者が運送業者とぎりぎりの折衝を行ない、自前で負担しているのに対し、楽天は今までの手数料ビジネスを崩すことなく、あくまで「楽天市場」という大きな知名度のあるショッピングモールに参加しているメリットが有るのだから、こうした送料についても一部負担をお願いするという姿勢を今も貫いています。そんな中の「ワークマン」楽天から撤退というニュースなので、やはりそれなりのインパクトは今後持っていくのではないかと思います。

私自身はこのニュースを聞いて、mikihouseがZOZOTOWNから撤退を表明したニュースを思い出しました。ショッピングモールの中では様々なお店が出たり入ったりする中で、消費者のニーズに合ったお店を揃えていかないと他のお店にお客を取られてしまいますが、今回楽天が一部送料無料を実現させたとしても、Amazonやヨドバシ・ドット・コムにとっては痛くも痒くもないかも知れません。小さかったり安かったりする商品でもそうした業者では送料無料での配送を行なっていますし、さすがに楽天には1000円以下の商品まで送料無料には今の騒ぎを見ているととてもできないと思われるからです。

話をワークマンに戻すと、今年も好調な業績はさらに伸びて行くでしょうし、人の集まるショッピングモールへの「ワークマンプラス」の出店も増えていくと思われます。ただ、ネット通販についてはもはや楽天には頼らず、直営店のサイトが中心になるでしょう。こうした流れによって、注文した商品を自宅近くのお店で受け取ることで広いはんいで「送料無料」のサービスを行なうことができるようになります。すでにオンラインストアでは店舗受取は送料無料ということでやっていますので、ワークマンにとってはこの方式の方が楽天を利用し続けるよりもメリットがあるでしょうね。

楽天にとっては今までの売上増につながってきたパートナーとの関係解消は痛いはずです。楽天にとってはパートナーとなったショップは搾取の対象ではなく、お互いにウィンウィンの関係になることでサイトの魅力も持てるわけですから、今回のワークマンの離脱を受けて楽天市場自体がどう変わっていくのかということも注意して見ていきたいと思っています。


いつになったら楽天は第4のキャリアになれるのか

地方在住者からすると最初から蚊帳の外に置かれた新キャリアとしての楽天モバイルでは、まだ正式なサービスを開始せず、新たに2万名の無料サポータープログラムの募集を開始する事が先日発表されました。しかしその対象地域は東京23区、名古屋市、大阪市、神戸市に住んでいる人のみで、正式に楽天独自の回線サービスがスタートするのもその地域のみになるだろうという事は、ほぼ確定でしょう。

もっとも新楽天モバイルのサービスエリア外ではauのエリアが使えるようになっているそうなので、今ある楽天モバイルのお店で新エリア(非ドコモエリア)の取扱いが始まるようになってもそこまで困ることはないのかも知れませんが、やはり気になるのが楽天モバイルが独自に整備したエリアはどんな感じで、移動しながら使った場合どのくらい使えるのか? という事なのですが、これは今後新たにテストに参加する2万人の方々がネットに報告してくれる内容を待ちたいと思います。このテストは一応3月31日までの限定プログラムということですが、このまま4月1日から正式なサービス開始になるのかということも気になるところです。

私自身は、過去には携帯電話とは方式の違ったPHSのスタート時には人柱になるつもりでサービス開始時から利用させていただいたのですが、今回はあえて無料サービスのなさそうな(私の住んでいる地域は今回のサポータープログラムのエリアでもないので)状況で先走っての加入は控えようと思っています。現在はスマホによるデータ通信用に3つのキャリアの回線を持っているということもあります。

現状ではこの3つのキャリアは一応、全国を回ってもそこまで圏外が頻発したり通信の安定性が損なわれることはないと思うのですが、新しい楽天のエリアについてはどうでしょう。むしろau回線が使えるエリアで使った方がいい結果になったとしたら、私はすでにauのデータ回線を利用していますので、だぶって持つことはないわけです。これは、他の地方在住の方とも同じだろうと思います。

今回の流れは、楽天が新たな第4のキャリアとして誕生するために、まずは大都市圏に集中してのサービス開始前のチェックを行なっているということになるのでしょう。しかし当初2019年10月からのサービス開始をうたっていただけに、今回の発表でさらに全国での自回線提供が遅れ、現状ではいつになったら日本全国で自社網の通信を提供するかということが見えてきません。これまで私のように、興味を持って楽天モバイルの展開を地方で待っていた人にとっては、熱が冷めたという感じになってしまっているのではないでしょうか。

もちろん、楽天のエリアはこれから形成されるので極力無駄を省いて「使える」回線ということになれば興味はあります。ただ、現状では私個人の考えとしてWi-Fiが使える場所が増えればLTEや5Gはその途中に利用するものに限定するような使い方をして安く安定したモバイルネット回線を使う方を優先しようかという事も考えてしまいます。

今のテストをされている方の書き込みの一部には、まだ移動中の安定性が悪いだとか、エリアの穴もそれなりにあるという書き込みも見えます。だったら逆にWi-Fよりも広いエリアで、留まって使う分には安定して使えるような特徴があり、かなり安く提供してくれるなら旅先で車を停めて使うようなシチュエーションで持ってもいいかなという気もしますが、それでは第4のキャリアとしては機能しないわけで(^^;)、早いうちに何かとんでもない特徴を出さないと、他の3つのキャリアに押し出されるような形で埋没しかねないと思われます。とにかく、今後のインパクトある楽天モバイルの展開に期待したいとは思っているのですが、さてどうなるでしょうか。


ネット検索での調べ方は一つだけでない

人間が生活をしている中で、あまり他人の行動を細かく知ることはないので、たまたま流れてきたネットニュースにびっくりしたり感心したりすることが度々あったりします。今年に入って私の持っている常識とは違う世間のありようでびっくりしたのは、今の世の中は「ネット検索」という場合には「ググる(Googleの検索を行なう)」というように、ウェブブラウザーを使っていない人も少なからずいるということでした。

そもそも、「ウェブブラウザー」という言葉自体が通じない人も世の中にはいるという話もあり、そういう方は主にアプリを使ったり、ツイッターやYou Tubeを使ってわからない事を調べる人もいるそうなのです。

確かに、スマホしか使わず、さらに利用するアプリも限られるということになるといつも使っているもので調べられ、自分で満足できるなら、それでいいのではないかと思われます。それだけ今の時代はインターネットと言ってもパソコンではなくスマホでネットをする方が当り前になってきているということになるでしょう。

ただ、物事を深く調べる場合にはインターネットというのはその入口にしかならないということも確かです。昔と比べると確かに調べられることは増え、私自身もネット検索でかなりの事を調べて活用させていただいているのですが、それも数々の検索の癖を知り、どこまでならネットでも調べられるかということを知っているので、ネットの限界を感じた時には辞書アプリを引いたり、図書館でもう少し専門的な知識を得ることを心掛けています。

ちょっと話題がずれるかも知れませんが、私自身は現在Amazon music unlimitedの4ヶ月99円会員になって色んな音楽を聴きまくっているのですが、これで自分の聴きたい曲が全て聴けるのかというと、実はそんな事はありません。過去のヒット曲のオリジナルを聴こうと検索したところ、ある曲については私自身よく知らないアーティストがカバーしたバージョンしか出てこなかったり、あとは「またか」と思われる「オルゴールによるインストロメンタル」だけだったりすることがあります。

こういう事が起きた場合、過去のオリジナルを知っている人ならば、これでは目的を達せられないということで他の手段をネット上で探したり、それこそ中古CDをあさってCDからデジタル化して手に入れるということもできますが、そもそもオリジナルを文字や話でしか知らない人であれば、そこまでの労力をかけてオリジナルの作品を入手するだけの情熱を持つ方は少ないでしょう。そういう人が多くなっていけばいつの間にかオリジナルの価値を重んじる人は少なくなり、私から見るとあれだけ一世を風靡した作品が消えていってしまうということにもつながっていく感じがしてなりません。

ネット検索というのは足を使って歩き回って探すよりも楽に様々なものを見付ける事ができるのに、少なからぬ人がその一部しか使わずにその結果に満足しているかと思うと、ちょっと残念な気がしてなりません。今現実の社会に出ている様々な作品というのは、過去のデータや作品にインスパイヤされたものも多く、音楽にしろ様々な文芸・芸術にしろ新しい作品にはそれ以前の状況を知ることで見えてくるものをあると思います。そういう事を語るにはやはりツイッターのような少ない文字数ではどうしても足りないですし、一つのサイトの意見だけでは見方が一方的というところもあるかも知れないので、様々なサイトを見比べながら考えることも必要になるのではないでしょうか。

ただ、このままではインターネットサイトにそうした貴重な情報がたまっていかないのではないかという危惧もありますので、個人のサイトやブログはもっと見られるべきだと思いますし、私自身もネットで様々な事を調べるような時にはそうしたサイトを参考にさせていただき、必要があればリンクも貼らせていただきたいと思っています。


それでも「マスクをしての接客は非常識」なのか

昨年末に入った少し前のニュースで、大型スーパーやショッピングモールを運営しているイオングループで働く人に対し「マスクを装着しての業務は遠慮を」という話があったということでした。この背景には、マスクをするとその人の表情がわからなくなり、お客さんからクレームが入ったということなのですが、状況が変わるとこのニュースも当初とは変わった意味を持ってきてしまうような気がします。

このニュースが報道された頃は、イオングループでも風邪気味だったり、花粉症、家族に受験生がいる等のケースでは、上司が着用を許可するという話で、問題はあくまで「調子も悪くないのにマスクを付けることが当り前ではない」という接客業の側からの従業員に対する問題提起だったような感じではあるのですが、2020年に入ってマスクを付ける新たな理由が出現しました。

それが、お隣の中国・武漢市で発生したと言われる現状では正体不明の新型肺炎のウィルスの問題です。このウィルスはすでに日本に入ってきて、さらにそのウィルスが人から人に感染する可能性が言われています。さらに、これからの季節は旧正月の連休で、中国から多くの観光客がやってきます。イオングループとしては中国からやって来る人たちもターゲットに色々考えていたのではないかと思いますが、空港や港での検査をすりぬけて、新型肺炎のウィルスを持った状態の人がお客さんとしてお店にやって来る可能性も出てきました。イオングループではそれでも従業員のマスク着用での接客を原則禁止するのでしょうか。

今回の新型肺炎騒ぎがなくても、お子さんが受験生でパートとして働いている方がお店のお客さんからインフルエンザのウィルスをもらい、受験生にうつしてしまったらどうするのか? とか、逆にお客様に不快な思いをさせないため、くしゃみを飛ばさないようにするマスクまで現場判断で付けられないのかという不安な声は多かったですが、もし自分が接客したお客さんが新型肺炎にかかっていて、長時間の商品説明や販売を行なっている中でウィルスを吸い込んでしまったら? と考えると患者数の割に死者の数が多いということもあり、インフルエンザ以上に感染の恐怖が出てくるでしょう。イオンスーパーは全国にあり、さらに私も過去に訪れたことのある中部国際空港のすぐそばにある大型店舗(イオンモール常滑店)など空港や港に近い店舗では、多くの海外からの旅行者が利用すると思いますので、果たしてアルバイト従業員の人員確保がこれからの旧正月期間にできるのか他人事ながら心配になります。

こうした対応自体が逆に極端な差別を生むような事として批判されるかも知れませんが、少なくとも全く予知のできない地震のような災害と違って、感染症にかからないための生活習慣というものは存在します。とある地方自治体のホームページから拾ってきた内容について紹介するとともに、本当にマスクは必要ないのかということを多くの人に考えていただきたいと思います。

・手洗い(爪を切り時計などを外した上で隅々まで洗う)
・咳エチケット(自分の咳・くしゃみのしぶきを他人にかけない)
・うがい(日本特有の習慣だそう)
・湿度と換気(部屋の感想を避けしぶきが飛んだ場合はウィルスを外に出すために換気)

感染症はかかっていても発症する人としない人がいて、そういう人がたまたましぶきを飛ばしてしまい睡眠不足などで体力が低下してしまったり、小さいお子さんや老人など感染した時の抵抗力が弱い人にかけてしまったらと思うと心配ですね。職場で、できるだけ咳やくしゃみを直接他人にかけない「咳エチケット」が徹底されているかというところも大事ですが、今回の新型肺炎の場合は感染者がマスクを付けていない可能性もあります。

基本的にマスクは自分のしぶきを撒き散らさないためのものですが、マスク着用で周囲のしぶきを吸い込むのを抑えられると指摘する専門家もいます。ワクチンがない中での正体不明の感染症についての対応という意味では「顔を手で触らない」「こまめに手洗いをする」ということとともに、「マスクを付けてこまめに交換する」ことも大切になってくるのではないかと個人的には思うのですが、皆さんも正体がわからない感染症の対策なだけに、常に最悪の状況を考えての対応を心掛けることが大切ではないかと思います。


24時間営業の食事処がなくなる時代の深夜行はどうすればいいか

ファミリーレストラン大手であるすかいらーくグループで、今後の店舗の営業について全てのチェーン店で24時間営業を止めることを発表したことがニュースになっています。2019年の大晦日に多くの外食チェーン店が夜間営業を止めたこともニュースになりましたが、1日の中でほとんどお客さんが来ない時間帯については店を閉めて従業員の働き方について環境を変えることを第一に考える企業が多くなったことの現れなのでしょう。

24時間営業のファミリーレストランでは、すでにロイヤルホストが24時間営業を止めていますが、今年はこうした動きが広がり深夜から早朝にかけて利用できるお店が少なくなることは仕方がないことかも知れません。ただ、私が車中泊の旅で走る際には、日中の渋滞を避けるために車の流れが静かになる深夜から早朝に距離をかせぐような事を過去にはやってきました。その際に大変お世話になったのが深夜営業のファーストフードやファミリーレストランだったので、今回のニュースは個人的には残念でした。

まあ自分の個人的な意向が社会の流れとは相容れないことは仕方ないので、今後の深夜ドライブには別の方法を考えるべき時代になってきたということが言えるでしょう。では具体的にどうすればいいのかということを考える必要があります。

恐らく、地域によってはファミリーレストランだけでなくコンビニの24時間営業も行なわれないような状況になってくることが予想されます。まだ24時間営業のお店がそれほどなかった時代の事を考えて、「事前に食料を用意する」ことと、「深夜から早朝も営業しているお店を目指す」という二段構えの対策を考えるべきなのですが、一つ問題があります。

というのも、特に冬の時期に温かいものが食べたい場合には、どうしても調理した食品をすぐに提供してくれるお店で食べる事の優位性があるのに、地域によってどうしても深夜から早朝に開いているお店がないような場合は、それこそ車に調理器具を持ち込み、自炊するしかないような状況も出てきてしまいます。

しかしサービスエリアや道の駅で火を使った調理をするのはご法度な部分があるので、温かいものを外で入手するには自販機の飲み物くらいしか得られないような事も考えられます。しかしその中で、どうしても深夜から早朝にかけて働かなければならない方もいます。特に日本全国を車で回っている運送業の方は、交代勤務にはなるものの、車通りの少ない時間に移動するような事は今後も変わらないと思いますので、まさに飲食店が閉まる時間にどうやって温かい食事をとったらいいのか? という問題が出てきます。

こうした問題については、先日ちょっと紹介させていただいた24時間にわたって人間の代わりに商品を売り続ける自動販売機を使うことで、人が接客し調理しなくても温かいものを供給できる可能性はあります。コンビニエンスストアでは、お弁当・パスタ・麺類などは電子レンジであたためるだけで食べられるものがすでにありますし、食品ロスを避けるために新開発された同じくレンジでチンする「おでん」がファミリーマートの一部店舗で提供がはじまりました。ということは、無人販売と電子レンジ設置のされた空間が道の駅や高速のサービスエリアで用意されれば、フードコートの全店舗が閉まっていても何とかその場で温かい食事を利用できるということになります。

考えてみると、過去にはまだ24時間営業のコンビニなど考えられなかったころ、幹線道路沿いにあって深夜の利用も可能だったドライブインには様々な自動販売機が置かれ、ハンバーガーを温めて売るものや、麺類の自販機、さらにはカップヌードル本体とお湯を別々に供給する自販機など、夜間営業での人の代わりを自販機がしっかりと務めていたということもありました。

当時の自販機の中には焼きおにぎりなど、冷凍食品を単に温めたものを提供したものもありましたが、現代の冷凍食品はさらに進化していて、ごはんにはレンジでいつでも炊きたてのような食感を得られるパックご飯もあります。お好み焼きも冷凍とは思えない出来栄えです。それらをアレンジして様々な食堂の定食類も冷凍食品だけで提供することが可能になるのなら、その「無人食堂」自体が新たなビジネスモデルにもなり得るので、ファミレスの営業時間の見直しをするなら、少なくても深夜から早朝にかけての食事を必要とする人のために、新たな人を使わない食事の提供方法についてもいい知恵を出していただきたいものです。

ちなみに、てっとり早く車で外に出た際に火を使わずに温かいものを食べたり飲んだりしたい場合は、深夜の出発前にお湯を沸かし、保温機能に優れた真空断熱ボトルにたっぷりのお湯を入れて出掛けましょう。私は1リットルのボトルを持っているので、二人ぐらいまでなら夜食用のカップ麺とコーヒーやスープの利用は十分に可能になります。