車内で飲み物をいただくためのカップについていろいろと紹介していますが、普通のカップの場合、どうしても中の飲み物が外気温に影響される形で変化してしまいます。入れたらとっとと飲めばいいということもありますし、冷めたりぬるくなったりするのが嫌なら、真空断熱構造のマイボトルをコーヒーならコーヒー、お茶ならお茶専用に下ろしてしまえばいいという声も聞こえてきそうです。しかし長距離を移動する際、一応の保温を保ちながら、いろんな飲み物を飲んでも匂いが付かないようお手入れも簡単にしたいという、多少無茶な要望に応えるだけの特徴を持ったマグカップがありました。元々はコーヒーメーカーに付属するマグカップということで作られたサーモスの真空断熱マグカップです。
サーモスのマグカップというと、メーカーサイトを見るといろいろ出ていますが、取っ手が出っぱっていてドリンクホルダーに入らなかったり、フタ付きで飲みやすいものがあるようでも口径が狭くて中が洗いづらかったりして長期の連続使用を考えた場合個人的にはなかなかおすすめできないというのが正直なところです。このマグカップは、持ち手も邪魔にならずに写真の通り車のドリンクホルダーにちょうど収まる大きさで、フタ(飲み口が付いているので完全に密封できません)も簡単に取れるので手入れも実に簡単です。フタのおかげで多少ゆれても中味がこぼれにくくなっており、加えてステンレスの真空断熱構造になっているので、一時間程度ならいれた当初の温度をしっかり保つことができます。
高速道路のサービスエリアに常設してある給湯器ではお茶のサービスも行っていますが、その場で飲み切らずに車内に持ち込みたいような場合、このマグカップに入れておけば、しばらく走った後で改めて飲んでも温かいままです。容量は240mlと多すぎず少なすぎずといったところで、その点も気に入っています。保温した飲み物をすぐに飲みきるように、最近は200mlサイズの真空断熱水筒もありますが、車での旅に限って言えば、小ぶりの水筒よりも取り回しのよいマグカップの方が私は便利ではないかと思っています。
表題のところでは2個セットのもののみ型番が付いていますが、その値段も2個セットのものの方が安いようです。セットで購入して2名で使ってもいいですし、1名でも飲み物の種類で使い分けるといった使い方もいいかも知れません。全てのカップに保温性を求めるのもどうかと思いますし、熱いお湯を冷ますために保温性能のないカップも必要なところもありますが、寒い季節に温かい飲み物をちびちび飲んだり、暑い季節には冷たい飲み物を入れておいても結露しにくかったりと、ドリンクホルダーに差しっ放しにしておいてもよさそうなこのマグカップは、ロングドライブには欠くことのできないグッズになっています。個人的にはもっと認知度があってもいいような気がします。