月別アーカイブ: 2014年12月

2014年のモバイル環境のまとめ

 一年を振り返るということはこの時期にしかできないので、一年間の最後の更新に合わせて今年のモバイル環境においてどれくらいの変化があったのか、改めてここで紹介してみたいと思います。

 ハード的なものとしては、やはりBluetoothでテザリングができ、一日中電源を入れっ放なしにしていても十分電池が持つモバイルルーターAterm MR03LNが出たことでした。発売してからそろそろ一年になるので後継機の発表があるのかも知れませんが、基本的に一日電池が持つくらいなら使い続けることに問題はないでしょう。電池も内蔵式ではなく交換できるようになっているので、将来LTEより早い通信方法が当り前になるまでは何らかの形で使い続けられるものであると思えます。

 そして、通信サービスの面では、キーワードとして「無制限使い放題」のサービスが当り前に出てきたのが印象的です。NTTドコモがPHSのウィルコムに引導を渡すかのように出してきたカケホーダイプランは他の2社も追随し、私自身もdocomoにはしなかったもののauのかけ放題プランに移行することになってしまったほどでした。

 MVNO業界にも無制限使い放題の流れはデータ通信プランにおよび、ぷららの定額無制限プランは3Mbpsの速さ制限はあるもののデータ量については無制限(税込2,980円)ということで早速導入しました(^^;)。続いてU-mobileのLTE使い放題プランがアナウンス上ではスピードも制限なくぷららより安く出てきました。使い放題のSIMカードをMR03LNの中に入れて運用することで、いつでもどこでも動画が見られる程度の高速でネットができる環境が実現したのです。それまで高速無制限と言われたWimaxはエリアが狭く、その後継のWimax2にはデータ通信量の制限があるということで、モバイル環境の使い放題ということでは今挙げた2つのサービスにとどまっています。今後は他のプロバイダでも同種のサービスが行なわれていくことを期待します。

 もう一つMVNOの中で画期的だったことは、今まではMVNOといえばdocomo網を使うものばかりだったのが、mineoやUQ mobileのようにauのLTEをMVNOで提供するようになってきたことです。新しいiPhoneで使えないという問題がわかり、一部の人たちには不評ではありますが、今後複数社の参入によりある程度はdocomoのMVNOと同じように新しいサービスが出てくる素地ができたのではないかと思えます。もし複数の端末を持つことを考えた場合には、docomoとauという違ったサービスエリアを持つサービスを使い分けることももしもの時には役に立つかも知れません。

 ここまで書いてきたことは、昨年の終わりには全く想像しなかったことで、まだ世間的に認知されているとは言えないMVNO業者がどんな次の手を打ってくるのか、SIMロック解除が既定路線になっている今、楽しみではありますね。来年の今頃、今より安くて素晴らしいサービスが出てくることを心待ちにしたいと思っています。


迷惑電話対策に050番号を利用する

 今年になって気付いたのですが、家の固定電話のうち、NTTの電話帳に載せていなかった番号にも営業の電話が入ってくるようになりました。まさか、ネットショッピングで連絡先として入力したものが流出したことはないでしょうが、ネット懸賞に応募して、記載必須事項の電話番号に自宅番号を入れてしまったのが悪かったのかと今になって思います。

 まあ、自宅の電話はかかってくることはあっても、こちらから掛けないで通話定額の携帯電話を使い、改めて知り合いから連絡をもらう時には携帯の番号を教えていますのでそう困らないのですが、それでも自宅でのんびりしている時に変な電話がかかってくるのはあまりいい思いはしません。そこで、こうした迷惑系電話をシャットアウトする一つの方法として無料で取得できる050番号を活用してみるのもいいのではないかと思います。

 フュージョンコミュニケーションズがサービス展開しているIP電話、SMARTalkは、クレジットカードの登録が必要になりますが、基本料金0円で050番号をもらえ、通話料の支払いのみで維持出来ます。さらに、留守番電話利用料もかかりません。スマートフォンにアプリを導入するのが基本ですが、家庭内のルーターから専用の機器をつないで固定電話のように使うことも可能です。つまり、ここで取得した番号をネット関連の申し込みの際の連絡先の番号として記入することを徹底してしまえば、050番号に着信が入った場合はインターネットで出した情報を使ってかかってきたことがすぐにわかります。電話に出たくない場合はネット上からログインすると、着信通知の有無および吹き込んだ内容を登録したメールアドレスに配信させることができますので、その内容を聞いた上で専用アプリからコールバックすればいいという考え方もできるでしょう。

 ちょっと前だと050から始まる番号というのは掛けるのに違和感があったようにも思いますが、今では公的な機関でも代表番号を050から始まる番号にしているところもありますので、常に留守番電話対応になっていたとしても、必要な場合にすぐにコールバックできるなら掛けてくる相手も安心するでしょう。また、使い方が違いますが振り込め詐欺を元から予防するため、今ある電話はそのまま残したまま050番号の使える固定電話を増設し、、親戚や友人にしか教えないでおけば(連絡があれば050番号に掛けることを申し合わせておくことが必要)、安心して電話に出られる番号を持てることになりますので、自宅に高速インターネットが引かれている場合は検討してもいいのではないでしょうか。


テレビのワクの外側を見る

 年も相当押し詰まった中、ようやく年賀状を出すことができたので、録画しておいてなかなか見る機会がなかったテレビドラマをようやく見ることができました。今回見たのはNHK BSプレミアムのドラマ「ナンシー関のいた17年」です。知らない方も多いかも知れませんが、ナンシー関さんとは、主にテレビの中で活躍する人物についての批評をご自身で消しゴムに彫る当該人物の版画とともに発表していた方です。今回のようなドラマにまでなってしまう人ですから、その著作は簡単に入手できますので、興味のある方はどうぞ。

 ドラマの中には今現在テレビに出ている人も多く出演していましたが、ナンシーさんの天敵のように描かれていた、テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏のインタビューが印象に残りました。ナンシー関さんについて聞かれ、才能のある人ではあるが、テレビの事に関しては深くはわかっていないとナンシーさんのテレビ批評自体を否定するようなコメントを喋っていたのです。そこが、テレビの制作側にいる人とテレビを見て批評する人との喧嘩のポイントなのだと思いましたね(^^)。確かに、こうしたブログを含めてテレビの事について直接テレビの制作者ではない人間が語ること自体、テレビを作っている現場の方にしてみれば、自分たちがどれだけ裏で苦労をして作っているのかと愚痴の一言も言いたくなるのかも知れません。しかし、多少は的外れなことがあるにしても、一連の批評を聞いてもくれないような作り手によるテレビ番組は面白いと思って見られるのかどうか。皆さんはどうお考えになるでしょうか。

 このブログで扱っている内容にしても、テレビで出てくる視点とは違ったところで考える中で、批判めいた話になってしまうことがあります。例えばテレビの旅番組の内容にしても、やらせとは言わないまでもスムーズに番組を進行させるため予定調和がはびこるので、実際にテレビで見た場所へ行ったものの実際にそこへ行って感じる印象が違うことがありますし、モバイル関連のMVNOの話がニュースで取り上げられることがあっても、大スポンサーである大手携帯電話会社の不利になることまでは出せないためかも知れませんが、いまいちテレビではMVNOの魅力を伝え切れていないように思えたりします。今回、ナンシー関さんのドラマを見て改めて思ったのが、テレビにそれほど過大な期待はすべきではないということです。テレビのワクの中で映し出されている情報というのはほんの一部に過ぎず、ワクの外にある情報の方が多いわけですから、こちらのスタンスとしては、テレビに出てくるものについてテレビを通してだけで見ることは極力避け、ワクから外れたものについて見逃さず、必要があったら現地に行くなどして自分の目で直接見ていくような形で今後もいってみたいと思っています。


車検証上の「車両重量」は事前確認を

 今年11月に車検を通した私のホンダ・フィットは1300ccで、平成18年登録の車であるにも関わらず、自動車重量税はエコカー減免こそなかったものの、エコカー扱いとして2年で10,000円(通常は16,400円)の支払いで済みました。選挙が終わり、新しい政権では自動車関連の税制も変わるような報道もあるので、恐らく次回の車検では通常額に戻るのではないかと思いますが、先日私の知り合いで3年前に販売開始された当初に購入して、つい先日車検を通したというスズキ・ソリオに乗っている方と、車検費用についての話になりました。

 エンジンは同じ1300ccですが、スズキ・ワゴンRを一回り大きくした形ということだけでなく、後ろのドアがスライドになっている他、運転席と助手席との間が空いているため、歩いて後ろに移動できるウォークスルーが大きな特徴になっているのがスズキ・ソリオの特徴です。混雑する駐車場や、雨が降っている中での乗り降りならスライドドアからした方が安全で確実なため、一時はフィットよりもソリオの方の購入を考えたこともありました。ちなみに、車中泊車としての評価は、軽のワゴンRと同じように助手席シートが前に水平に倒れるため、一人用の車中泊には問題なく使えるレベルです。

 車の新しさや装備から言えば当然ソリオの方がいいと思いますが、話を聞いてびっくりしたのは、最初の車検の明細を見たら、重量税2年の金額はエコカー扱いにもならない24,600円になったとのこと。同じ1300ccでこの差が出るのは、私のフィットと比べると重量税のランクが違うためで、私の車とその方のソリオとの差は14,600円も出てしまったことになります。将来的に双方ともエコカー扱いにならなくなった場合でも、重量税の差は7,800円ありますが、フィットとソリオの車両重量の差はわずか30kg(車検証の値)です。

 重量税の仕組みは0.5トン以下、1トン以下、1.5トン以下、2トン以下の4つに分かれています。その中で私のフィットの車両重量はちょうど1,000kgで、ソリオのそれは1,030kgなのです(^^)。さすがにそこまで確認して車を買ったわけではないのですが、新車を買って初年度の維持費は税金の優遇で低く抑えられていたとしても、次の車検以降の経費にかなりの差が出てくるということは事前に知らないと、特に中古車を購入しようと思われている方には思わぬ誤算になってしまいかねません。基本的な車両の情報というのはインターネットから簡単に入手できますので、軽自動車以外の普通車を購入する場合にはこのような情報も事前にわかった上で購入手続きをする方が後でしまったと思わずに済むでしょう。

 そう考えると、私の今回の車検に限っては本当にラッキーだったと思います。でも、その分をタイヤ4本新しくした分でチャラになってしまったのですが(^^;)。そして思ったのが、スズキがソリオの車重をきっちり1000kgにして出してくれていたらなおよかったのにと思っています。個人的には現在の新車はいろんなエコ装備が付いているので、できるだけノーマルな出たてのソリオはお気に入りの車種なので、今後の中古車相場の動向も視野に入れながら次に乗る車を思い描く際には考える参考にしたいと思いました。


年末ぎりぎりに歯医者へ

 年末年始のお休みを取る方の中には昨日が仕事収めという方も多かったのではないでしょうか。そうなると早く旅に出たいと願う気持ちが大きくなりますが、その前にやっておかなければならないことも出てきます。

 旅先で美味しいものを食べる予定にされている方は多いと思いますが、それも健康な体と歯があってこそです。もし虫歯をそのままにしていて旅先で痛くなったり詰めていたものが取れたらいやなので、例年は必ず歯医者さんに行って悪いところはないか確認してもらうのですが、今年は思いの他悪いところがあったので、何とか年末までに治療を終了してほっとしていたのですが、昨日になって突然かぶせていた部分がぐらっときてしまったのでした(^^;)。

 旅先でそんなことになったら最悪瞬間接着剤で応急処置をするかも知れませんが、素人の処置は大切な歯を台無しにする可能性が大きいので、とにかくすぐにかかりつけの歯医者さんに連絡して、その日のうちに診てもらうことにしました。

 取れかかっていた部分を確認してもらって、中がおかしくなっているわけではないと言われほっと一安心しました。処置自体は数分で終了し、これで何とか歯だけは無事にお正月を迎えられそうです(^^)。

 先日一通り診てもらったばかりだと言うのに、またかとは思ったものの、お正月休みに入る前に起こってくれたということは私にとっては幸いでした。この時点で書いてもすでに遅いかも知れませんが、少なくとも旅先で無茶をして食べ慣れないものをいただく場合は、くれぐれもご注意を願います。


楽天でんわ3分0円は2015年1月で終了 その後の展望は

 ある程度予想は出来ましたが、通常の番号の前に4ケタの数字を入れて電話することで独自網の回線を利用し、安く通話できる楽天でんわのキャンペーン後の内容が明らかになりました。3分以内の通話なら料金がかからない状況が続けば、あえて携帯電話に通話定額を設定しなくても十分だと思っていたのですが、今まで3分0円コースに加入していた人たちは、2015年のキャンペーン終了後には自動的に30秒10円プランに切り替わるとのこと。まあ、こちらとしてはメインで使ってはいなかったのでそこまでのショックはありませんが、もしかしたら何らかの形で0円での通話は残るのではないかと思っていた人にとっては今後の電話運用を考え直さざるを得ないでしょう。

 とりあえずこのサービスは、前4ケタを付けて発信しないと課金されないので、とにかく安く通話したいと思う場合は各種IP電話への移行が考えられますが、仲間内同士の通話ならともかく、不特定多数へ向けて電話することがある場合にはどうするかというのが問題になる場合もあるでしょう。

 MVNOのSIMの中では最近データ通信付きの通話可能なものが人気ですが、現状では無料通話分がないのが残念です。以前別のエントリーで紹介しましたが、3Gの通話に特化した日本通信の「携帯電話SIM」なら繰り越しはありませんが毎月の無料通話分はあるので、いつでも解約やMNP可能な回線を持ちながら一定額の支出に抑えられるので、それほど電話はしないが、毎月掛けるところはあるような場合は2台持ちにして、データ専用のSIMカードとこの通話専用のカードを使い分けるのが無難です。ただ、毎月の通話料が2千円を超えるようでしたら、携帯大手3社のガラケー用の通話定額プランの方が安く上がりますので思い切って通話専用のガラケーを持つ選択も出てくるでしょう。

 ただし、こうした対策は今あるプランを比較してのものであるので、どこかが新しいプランを仕掛けてくればまた状況が変わるでしょう。さすがに携帯の通話定額は、サービス開始当初から大手3社横並びだったので、この月額はめったなことでは変わらないと思いますが、今回の楽天でんわのサービスの中での無料通話のように、例えば、スマートフォンで使える050番号が使えるIP電話サービスが通話定額プランを仕掛けてきた場合など、今の料金以下で通話定額が実現できるようになってきたら、いろいろ試してみたいことがあります。来年の今頃にはもう少し通話に関する事でいい状況になってくれないかなと密かに思っています。


適正な価格で買い物をするために その3 生産終了品の適正価格について考える

 前回および前々回について、プレミア価格と適正価格を分ける基準と言えば、一般に販売されている場合にいくらぐらいで売っているかを考えれば良かったので、定価さえわかればいくらぐらいで手に入れるかの判断がしやすいと言えます。しかし、これから考えていこうと思っているすでに新品では買えない品物というのは、値段があってないようなものであると言えます。ある所ではゴミ同然の価格になっていても、希少価値があるものや代替品がないために高い値段が付いてしまっていることもあります。まず、インターネットで物の値段が高くなってしまう仕組みについて分析してみましょう。

 まず考えられるのは、ヤフーなどのオークションで多くの人から入札があって決まるような場合です。出品されたものが同じ期間で1つしかないような場合はびっくりするほど上がってしまう可能性も有り得ます。できれば、競争相手がたくさんいるオークションは控え、以前にさかのぼって調べたらある程度の個数が落札されている場合は、そのデータを見ながら、だいたいいくらぐらいの落札額が普通なのかは予想できるでしょう。オークションでの落札額について、以下のサイトからだいたいの落札相場がわかります。直接オークションに入札する前に以前の出品から相場を確認し、あまり高くなるようだったら別の入手方法を模索してみるのもいいでしょう。

http://aucfan.com/

 ちなみに、ネット上の相場というのはオークションだけで決まるわけではありません。中古品をネット上で売買する手段として、メジャーなところではアマゾンのマーケットプレイスがネットオークション並みに認知されています。アマゾンのサイトで目指す品物を検索すると、アマゾンが売っている新品とは別に、新品はもとより中古品や未使用品の出品としてアマゾンに登録した人および会社が自分で値段を付けて出品していることがわかります。これがマーケットプレイスの出品です。場合によってはブラウザの画面を開くと、アマゾンが出品しているのにマーケットプレイスで出品している価格が出てくることもあります。そのまま購入手続きをすると、送料無料を見込んでアマゾンから直接購入したつもりがそうではないところから注文してしまう事例もありますのでご注意下さい。すでに生産終了してしまっている品についてはアマゾンの出品はありませんが、中古品を出している人が複数いるなら価格と送料はまちまちになっています。この価格は出品者が決めるため、値段を付ける人の気分次第というところがあります。だいたいは対抗するネットオークションの価格に近くなっているとは思いますが、そうした金額についてもオークションの相場とともに頭に入れ、どこから買うのが安いか、安い場合でも品物の状態はどうかなど総合的に判断してネット上で購入する場合のだいたいの金額を割り出します。

 その上でどうするかというと、これまではプロと素人が一緒になった市場での値付けであるので、本だったら古本屋さんのサイトから同じものを検索し、モバイル端末なら中古専門の販売業者のサイトを調べ、さらに価格を比較してみることが大切です。中古品を扱う業者のサイトでは細かな状態も記載されていますし、近くに販売店がある場合には直接行って状態を確認できます(店頭とネットとの併売をしている場合)。ネット上にはさらに品物を安く買えるアウトレット品を専門に販売している所もありますので、そういった場所も探してみるべきでしょう。

 ある意味ここまで調べても物欲が無くならなければ(^^;)、そのまま安くて状態のいいものを買ってもいいのですが、もう一つ重要な点があります。それは、本なら全く同じ内容で再販されたり文庫が出ていたりして、それなら格安か普通の価格で買えるとか、機械ものの場合でも実は後継機が出ていて、自分のやりたいことは新しい製品を定価で買えばそれで事足りるような場合がないかということです。

 物の値段とは面白いもので、先日の東京駅100周年のSuicaもJR東日本の追加販売の情報が流れた時点でプレミア価格は付かなくなりました。これと同じで新しい製品情報を知っているかどうかで古いものをあえてプレミア価格で買うことを避けられる場合もあります。やはり様々なことを知っているか知らないかで、同し物でも高く買ってしまったり安く買えたりの違いが出てくるのです。これは古本の話ですが、アマゾンマーケットプレイスに出品している本全てに相当高い値を付けているので有名な人(お店?)がいます。極端な場合、1円で出品している本が多くあるのに1万円以上で出しているケースもあるのですが、こんな値付けで利益が出るのかと思われる方も多いでしょう。これは私の想像でしかありませんが、もしもある事件が起き、とある本の存在がクローズアップされたとします。ネットで安く買える分というのは出品されている数しかありませんので、安い値付けの本が全て売れてしまった場合、1万円以上の値が付いているその出品者の本の価格があたかもその本の価値のようにネットには表示される場合も出てきます。それまで、同じ本が1円+送料で買えたことを知らない人は、こんな値段もありかと思って注文される可能性もないとは言えないでしょうし、そうしてネット上の在庫の無くなった時を狙ってあえて高値を付けたままで放置しておく商売の方法もあるのです。情報を知らずにクリックして購入してしまい、その後に多くの人が安い値段で出品したことがわからなければ、単なる商取引として成立して終了です。まさに、情報の有無が購入金額を左右する一例ではないでしょうか。希少価値があって定価より高くなってしまうものがあったとしても、複数出品されていたり、時間の経過とともにその売値にも変化が生まれますので、買い手としていくらまで出せるのかを考えながらより安く買えるところを探したり情報を入手していくことが大事だと思います。もしどうしても欲しいものにプレミア価格が付いてしまっていたら、購入の参考にしてみてください(^^)。


適正な価格で買い物をするために その2 ブームによる一時的な高値への対策

 2014年のヒット商品としてだれもが知っているだろうと思うのが、テレビアニメの「妖怪ウォッチ」関連グッズに付いたプレミア価格でしょう。さまざまなキャラクターのメダルを腕時計型の玩具に挿入しての遊び方は、単なるメダルの収集だけでなくさまざまな遊び方ができ、室内だけではなく外でもいろいろ楽しめるという点で実に画期的で、子供の頃にこういうものがあればと思わせる完成度の高いものだと思っていました。しかし、あまりの人気ゆえに普通に買えなくなってしまったことで、プレミアム価格が付くようになってしまったのでした。

 こうした騒動は何も今年だけのことでなく、人気が沸騰して一時的な品切になったことで爆発することが多いと言えます。仮面ライダーの変身ベルトや、携帯ゲーム機などでも同じことが起こりました。この種の玩具にプレミア価格が付いてしまうのはいつ人気に火が付くかわからないため、初回出荷分は多く作らず、その売れ行きによって増産せざるを得ないおもちゃ業界の仕組みもありますが、使うためではなくて売るために安く(確実に定価以上で売れるなら定価販売も含む)買えるならいくらでも買ってしまう一部の人たちの動向によるところも大きいと言えます。

 プレミア価格を付けて売る人の狙いは、大人と比べて子供の物欲というのはすさまじいので、何とか子供の喜ぶ顔が見たいからとついお金を出してしまう大人の懐です。子供のお小遣いではとても手が出ない金額でも、大人がちょっとしたプレゼントとして出せる額をプレミア価格として付けている感じもするので、傍から見ているといい値を付けているなと思うのですが(^^;)、来年以降も新しいブームが起こった玩具については同じようにネット上では定価以上のプレミア価格で堂々と売られることが予想されます。細かいことを気にせず、すぐ買えるならお金は出すという人がいるならそれはそれでいいでしょう。ただ、国内の流通の中で店頭で出ている価格は明らかに安いわけですから、今後も続くであろう供給が間に合わなくて価格が上がってしまう品物に関する傾向と対策を私なりに考えてみました。

 まず、こんな状況になった根本的な原因について考えてみましょう。転売をねらって複数の品物を購入したり、何回も継続して同じものを買うような人が増えた裏には、おもちゃに限らず、人と人とのしがらみを排除するような量販店やインターネット販売の割合が増えたことと無関係ではないと思います。実際、今回の妖怪ウォッチのグッズについても、うちの家族の場合、何かあると優先して購入する昔ながらのおもちゃ屋さんと付き合いがあるのですが、そのおもちゃ屋さんのおじさんと仲がいいため、先日向こうの方から妖怪ウォッチグッズについて話を振られたりしました(^^;)。具体的には「DX妖怪ウォッチタイプ零式」が出たことで若干入手しやすくなった「DX妖怪ウォッチ」が定価販売できるとか、新しく出る妖怪メダルを買うならとっておいてあげるとかという話をされました。さすがに家族の中にも親戚にも妖怪ウォッチにはまっている人はいなかったので、欲しがっているお子さんがいる方に回してくれと断りましたが、やはり近所に顔見知りのお店があるなら、そのお店の人との関係をしっかりつなぐことは今の世の中でも大事だと思います。

 ただ、すでに回りには古いおもちゃ屋さんがないとか、引っ越してきて知り合いもいない場合には上の方法は使えないでしょう。その場合でも地道に購入する努力をすれば普通の値段で入手できる可能性は上がると思います。新聞のちらしで告知された開店前のショッピングセンターに並んで抽選を繰り返すのは、お子さんと一緒に出掛けることで、自分の力だけではどうにもならないことがあるのをお子さんに実感してもらう効果があるので当たる確率が低くても一回は子供さんと一緒に行っておいた方がいいと思います(^^;)。とは言っても毎週早起きして並ぶのも大変ですから、インターネットでプレミア価格情報を調べるのではなく、ネット通販で抽選販売を行なっている所(メーカーや各種家電量販店では特設サイトを設けて、抽選販売の申し込みをしています)には忘れずに応募したり、アマゾンなどのサイトで定価販売していないかどうかを連日チェックするなどの地道な活動でも案外手に入るものです。これも私の回りでの話ですが、入手困難な「DX妖怪ウォッチタイプ零式」を親戚の子供が持っていたのでどうしたのかと聞いたら、お友達の家族が一家総出で抽選販売の列に並んで抽選したら、何とお父さんだけでなくおじいさんも購入権を当ててしまったので1つ分けてもらったのだそうです(^^;)。待てば待つほど当たった時のうれしさは思い出に残るものだと思いますので、手に入れる困難さとともに、苦労して入手した時の嬉しさを感じることも含めて楽しめるようになればいいのではないかと思うのですけどね(^^)。

 さらに、こうした子供の喜ぶおもちゃはクリスマスシーズンをあてにして増産される傾向にあります。つい先日、全国にある家電量販店に平日に行ったところ、そうした増産効果が出たのか「DX妖怪ウォッチ」「DX妖怪ウォッチタイプ零式」が1人1個という限定ながら抽選でなく普通の価格で売られていました。増産体制が整い、欲しいと思っている子供に行き渡った段階でプレミア価格では売れなくなるわけですから、企業がクリスマスシーズンに向けて増産体制を整えてくれることを期待して待つというのも方法の一つです。

 この種の子供のおもちゃに関するプレミア価格での販売というのは、自分のためでなく人を喜ばすためにお金を出してしまう人がいる限りなくなることはないでしょう。その辺のことを理解した上で購入する事自体について言うべきことはありませんが、家計の負担がかかる時代でもありますし、プレミア価格で買うことについて、それが本当に子供にとっていいのかということも含め、当の子供をまじえて話し合ってみるのもこの年末年始の時期にはいいような気がします。定価の何倍もの金額で買うなら、その分別の物を買って欲しいと言われるかも知れませんし(^^;)。


適正な価格で買い物をするために その1 限定数のあるマニア品のプレミア価格について

 マスコミが大きな声で振り込め詐欺の撲滅を訴えたり、危険ドラッグの怖さについてキャンペーンを張っても、なかなかこうした詐欺や薬物の根絶までには至りません。それは、人間には欲があり、ついそうした欲に負けて正常な判断ができないことの裏返しではないかと思います。

 そのように考えると、先に挙げた2つの例ほど注意喚起されない、どう考えても適正ではなさそうな価格で物が売られている場合について、つい高値だと思っても買ってしまう人が後をたたないのも仕方がない気がします。東京駅開業100周年のSuicaが原価の2,000円で売られていたものがネットオークションで数十万円とか数万円の値を付けても入札があったというのは、当初このSuicaは東京駅の一箇所でしか販売されず、購入も1人3枚までという制限があり発売枚数についても1万5千枚という限定であったためだと言われています。

 その後、限定数の撤廃と通販での販売が決まったようです。これで全く関心がなかった人でさえも、発売に関する情報を逃さなければ定価で買えるようになったことで、純粋に欲しいと思っている人には行き渡ってしまうので、冷静に考えると原価の上乗せ分としてはせいぜい記念切手くらいのプレミアしか付かないだろうと私は思います。もしこうした措置が取られず、予定の1万5千枚で販売が終わったとしても、世の中に1万5千枚もあるものですから、すぐに入手するつもりがなければ、鉄道グッズを専門に扱っているショップでこの話題が落ち着いた頃合いを見計らって、美品で保存状態の良い物を購入するようにすれば、数万というプレミア価格で買わされることはないと考えるのが自然です。コレクションとしてすぐに手に入れたい気持ちはあったとしても、世の中に数枚しかないようなものでないことはわかっていますし、一昨日の時点でこのSuicaに数万円出す判断をしてしまった人は、ある意味正常な判断力を失い、振り込め詐欺に引っかかるような精神状態であったのではないかと私には思えるのです。お金というのはいざという時にないと困るものですから、冷静に考えれば後で安く手に入ると思われるものなら、できるだけ我慢できるところは我慢することが必要ではないかと思いますね。

 物の価値というのは需要と供給のバランスで決まるというのは事実で、いわゆるプレミア価格でなければ購入できないものというのも存在します。しかし、それには条件があり、同じもののようでも傷や汚れのない保存状態の良い物、箱や台紙が付いているものといった条件の元で付けられた価格という場合もあります。今回の騒動でネットオークション経由のプレミアム価格で買ったSuicaにキズが付いていたり、本体のみの価格であったりした場合、将来プレミア価格が付いたとしても売ろうとしてお店に持ち込んで見てもらったら、売り主の手元にある段階での管理がされていないせいで額面以上の評価は得られなかったということも起こり得ます。だれが出しているかわからないオークションで購入することのリスクがこの種の物を買う場合に起こる可能性があることも覚えておいた方がいいでしょう。

 それでも、明らかに転売狙いの品であってもお金を余分に出して買ってしまう人が後をたたないのは、ネット上でワンクリックで簡単に手に入る仕組みがあるからだと思っています。事前に情報を調べたり、寒い中徹夜をして並んだりしなくてもお金で解決できるならと考える人がいることで、オークションで一儲けしようとする人の需要も出てくるわけです。逆に言うと、情報収集能力と体力、忍耐力さえあれば必ず利益を上げられる状況が今あるわけですから、こうした人たちが今後も増えることはあっても減ることはないでしょう。

 私個人としては、たとえこうした状況に反対しても何とかなるものでもないですし、チケットのダフ屋の類はいつの時代にもある話なので、あくまで買う側の意識の問題として考えた方がいいと思っています。この種の話についてはいろんなケースがあるので、私自身の物欲を抑制するという意味でも(^^;)、引き続き冷静に分析していきたいと思っています。


ELECOM TK-FBS035E シリコン製Bluetoothキーボードは実用になるか?

 以前から私のブログをお読みになっている方はおわかりかと思いますが、外付けキーボードもかなりのコレクションをしていて(^^;)、改めてカテゴリを作ってもいいと思っているのですが、今回また新しいものを買ってしまいました。例によって販売終了製品が安く売っていたので確保したのがシリコン製の丸めて持ち運びできるBluetoothキーボード、エレコムのTK-FBS035Eシリーズのうちパープルです。色の方はこれしか残っていなかったので選べませんでしたが、まあこれはこれでいいかなと。

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 シリコン製とは言いながら動作用のアルカリ単四電池2本が入るスペースとスイッチがある箇所はプラスチックになっています。シリコン製のバンドが付属しまして、以下の写真のように丸めてしまうと片手に収まるほど小さくなります。

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 パッケージにはiPhoneおよびMac用としか書いていないので、アンドロイドはともかく、iPod touchで動くのかわからなかったのですぐに購入するのは控えたものの、店頭で商品名で検索したところiPod touchやandroid機でも動作報告があり、特に私がメインで使っているauのSHL23ではGoogle Playから導入可能なアプリの「エレコム キーボードレイアウト」をインストールした上で動作の確認をしていたので使えると判断し、ネットよりわずかに安い金額でゲットしました。

 高い金額で購入していないので、ある程度の使いにくさは考慮していましたが、サイズが全体的に小さいということと、材質がシリコンということで自分でもちゃんと押したかどうか判断がしにくかったり、一度押したつもりでも複数回入力されてしまうような場面がありました。さらにSHL23で使った際の動作ももっさりしているので、両手でバリバリ入力をするというのは難しいと思った方がいいでしょう。おすすめの使い方としては、まずはしっかり安定した平面にキーボードを置き、両手の人差し指の2本を使って確実に早く押すような入力方法がいいかと思います。文字を入力していて、確定させる際にちょっと待たされて若干ストレスがたまるため、入力自体は確定させないままどんどん入力をしていき、最後に確定させるような使い方をするのがいいと思います。

 ただ、これでもフルキーボードであるので、ショートカットキーを使ってできるだけスマートフォンの画面に触れずに作業したり、矢印キーで選択もできるので、これはこれでありかなという感じもします。本体が柔らかいので何か下に硬いものを引いたり置いたりしないとうまく使えませんが、同じくたたんで持ち運びできるポメラのような折りたたみ式キーボードと比べると、物理的に壊れる頻度は少ないのではないかと思います。もちろん、キーボードレイアウトはMacおよびiOSで使うことを前提にしていますので、アンドロイドで使うことの多いWindows用の日本語キーボードとは細かな点が違います。日本語と英語の切り替えをtabキーの上のキーで行なったり、アットマーク「@」を入力するのに「P」の右隣のキーで入力するなど、刻印されているキーとは違う場所を使うことに不便を感じる場合は、iPhoneやiPad、iPod touchと一緒に使われるのがいいとは思いますが。

 どちらにしても、今私がメインで使っている端末で使えることがわかったことだけでも買ってよかったと思います。電池が内蔵式でなく汎用の単四電池なので、しばらく使わなくて急に使いたいと思った時に役に立つ時があるかも知れません。とにかくクセのある製品なので、これから年末年始の家電量販店のワゴンセールや福袋の中に入っているかも知れませんが、ある程度割り切って使えばなかなか便利なものだと私は思います。