原付・自転車でプチ旅」カテゴリーアーカイブ

電気スクーターはガソリンスクーターにとって変わるか

 季節も秋から冬になり、気温の低下とともに雨が降るようになって、なかなか原付バイクに乗る機会がなくなっていました。天気のいい時には体を動かすために自転車を使うことも多く、結果として原付バイクを動かすことが少なくなりつつあったのですが、昨日久しぶりにバイクを使おうとしたら、えらいことになってしまっていました。

 ここのところの寒さによってバッテリーが弱っていて、セルモーターを回しても全くかかる気配がありません。ただ、スクーターにはセルモーターの他にキックスターターがあり、多少バッテリーが弱くなっていてもキックでエンジンがかかれば、しばらく走行することでバッテリーに充電させることができます。しかし、昨日の私のバイクの状態は何回もキックスターターを蹴り上げても、全く動く気配がありませんでした。

 しかし、ここで諦めるわけには行かず、キーを抜き差ししながら何回もキックスターターを動かしていると、かすかにエンジンがかかる予感がするくらい回り始めました。これはこのまま繰り返していればかかるだろうとおよそ10分間けり続けたら(^^;)、ようやくエンジンがかかり、原付スクーターで出掛けることができました。出先で駐車して再スタートする際にはもはやセルモーターでもエンジンがかかるくらいに回復しましたが、今後外気温が下がるに従ってキックしながらエンジンをかける頻度は上がっていくだろうと思います。

 まさにこのことがガソリンを使うことのメリットでしょう。これがもし電気スクーターだったら、ついうっかり充電を忘れてしまったら満充電までの時間は走行することはできません。私のように自動車や自転車と併用する場合、しばらく乗らないままにしておくことがあれば、常に予備の電池に交換できるような用意がなければその日のうちに使うことは無理な状況もあり得ることでしょう。

 一口に電気スクーターといってもピンからキリまであり、高いものでは大型のリチウム異音電池を使うことで充電時間を少なくできるものもありますが、私のそれほど燃費の良くないスクーターでも一回の給油で100キロ以上は走り続けることができます。電気スクーターで燃料の購入が必要なくても、満充電をした電池で走り続けられる距離はそれほど多くないのが現状でしょう。ちなみに、近所のオートバックスで売られている10万円ちょっとで買える電気スクーターは、充電池として鉛電池を使い満充電で35キロから50キロ走れ、使い切った蓄電池を満充電するには3~4時間といったところだそうです。電気自動車と比べ家庭用のコンセントから充電できるので、こうしたことに理解のある職場でしたらそこでコンセントから充電させてもらって通勤用に使うことはできそうですが、いかに充電時間を短くしながら走行距離をのばすかにかかっているところがあると思います。

 結局のところ、電気を貯める仕組みとして、化学変化の原理を使う電池は、どうしても使っているうちに劣化しやすくなるという問題がまだ大きいですね。そんなわけで当分はガソリンスクーターにはがんばってもらうにしても、将来について比較的少ない電力で走行可能距離が伸びる電気スクーターにおいて、今の鉛蓄電池の容量と同じくらいのキャパシタ(コンデンサ)が開発されれば、街乗り用のスクーターについては電気スクーターが取ってかわる可能性はあると思います。ガソリンの価格に一喜一憂しなくても済むようになる時代が早く来るといいですね。


JR興津駅から蒲原駅まで 原付で現状確認

これを旅というかどうかはわかりませんが、昨日から代行バスの運行によって接続された東海道本線はどうなっているかということで、実際に行って確かめてきました。移動手段については、できるだけ現地で現場の人の迷惑にならないように、原付を使いました。

 

まず、朝のラッシュアワーを避けて昼過ぎに到着した興津駅ですが、代行バスが3台止まっていました。到着した時間は電車が来ていなかったためかそれほど人が集まってはいませんでした。まあ、島田から興津の間もかなり本数を減らして運転しているそうですし、土曜日ということで、元から利用者が少ない時間になってしまったのかも知れません。

そうして、今回の不通区間のあるところを通ることになるのですが、このラインは災害がなくても原付にとってはかなりきついコースになります。というのも、徒歩や自転車の場合は専用道路があるのでそれほど危険を感じないで済みますが、今回土砂崩れを起こした場所のところは併走する旧道が消え、あえて通ろうとすると江戸時代の浮世絵にも描かれている「さった峠」を歩いてぬけなければなりません。災害箇所周辺には関係者の車が数珠繋ぎになっていて、現場は崩れてきた土の匂いがしました。崩落箇所以外のところでも工事関係者が問題ないか確認作業をやっているようでした。

 

しばらく進むと、何とかバイクでも進むことができる江戸時代の東海道入口があります。通常の場合はそこからさった峠の展望台まで車やバイクで進めるはずなのですが、その入口にはバリケードがありました。残念ながら原付でも峠方面には入れないようです。

そこからまるで江戸時代の街道のような街並みをのんびりと走りながら由比駅に進みます。途中、東海道線と国道一号線バイパス、東名高速道路が併走する区間が見えたので、そこで小休止し写真を撮りました。こんな感じに併走しているところなので、大きな災害があったらひとたまりもないということを多くの方に理解していただければと思います。

 

由比の町は祭礼の準備をされているところもありましたが、今後の台風の動きによっては心配になります。由比駅の方もひっそりしていましたが、ここには代行バスが止まらないためか、複数のタクシーが止まっていました。もし何かで降りるところを間違えて由比駅から静岡方面に行く場合、蒲原駅まで戻る時間が惜しければタクシーを使う以外ありません。東海道線復旧以前にこの区間を移動する方はくれぐれも注意していただきたいと思います。

 

そこから国道一号線の旧道を進み、蒲原駅までやってきました。駅前のスペースはかなり広いものの、興津や由比と同じようにシンプルな構成の駅です。原付の方は奥にある専用のスペースに駐車させましたが、ほとんど自転車や原付を置いて駅を利用する人はいないようで、小さなスペースにも関わらずガラガラでした。

 

その分駅前の駐車スペースは広く、4台の代行バスが止まっていましたが、まだ十分余裕がありました。止まっていたバスのうち、よく見ると2台が山梨県のバス会社のものでした。手配する時間が限られている中、どのバス会社も運転手が足りない中でよくこれだけの体制を整えられたと個人的には思います。当然朝夕のラッシュアワーの時とは状況が違うとは思いますが、今回、恐らく代行バスが通るルートを原付で通ってみて、それほど時間的に遅れはしないのではないかと思います。というのも、東名高速の由比パーキングエリア付近に国道一号バイパスと国道一号の旧道を結ぶ高架があるのですが、以前はこの部分には信号があり、バイパスの流れを止めてしまってそれが渋滞や事故の原因になっていたのですが、信号なしの合流で旧道からバイパスに入るようになったばかりなので、旧道から合流する際に待たされることはあっても、ある程度ダイヤ通りに代行バスも動くのではないかと思います。

ちなみに、こちら静岡県地方は台風の進路になることが予想され、13日から14日にかけて風雨が強まることが予想されます。当然、その際には鉄道だけでなく高速道路も通行止めになることが予想されますので、十分ご注意下さい。


静岡市葵区井川・富士見峠往復お気軽ツーリング

 少々時間が経ってしまいましたが、2014年のお盆休みは、何かしらの用事が入ってしまったため、長期旅行というパターンは難しく、結果としてその日ごとにどこかへ出掛けようかと思い立って出ることがほとんどでした。今回の原付ツーリングも前々から考えていたのではなく、暑い中、家にいるよりは涼しいところまで出掛けようと思ったことが出発のきっかけです。

 しかし、その日は夕方から知り合いと飲み会が決まっていたので、そう遠くには行くことはできません。原付で出掛けつつ涼しい場所となるとやはり山側に向けて行くしかないということで、朝の9時半頃に出発し、静岡市の北を目指しました。

 出掛けたのはお盆休み期間ということもあって、市街地はそれほどの混雑もありませんでした。国道一号のバイパスを越えたところにあるガソリンスタンドで給油し、山に入っていきます。

 一口に山の方面といっても、様々な道があります。ずっとまっすぐに登っていくと梅ケ島温泉方面に行けます、途中には農産物直売所も有り、ちょっと本道を外れたところに、食事ができでお蕎麦が美味しい、静岡山葵の里・有東木「うつろぎ」があります。食や温泉が目的の場合はこちらを選ぶべきでしょうが、今回はあまり行ったことのない井川方面を目指すことにしました。というのも、その日は先日も紹介した富山から静岡まで400キロ超を歩いて縦走する「トランスジャパンアルプスレース」が開催中であり、静岡市葵区井川地区はチェックポイントになっていて、各選手が最後の力を振り絞って降りてくる様子を応援しながら進めそうだと思ったからです。

 井川方面へ行く途中にさらなる分岐があり、分かれ道を行くと静岡市の公営温泉(日帰り営業)の口坂本温泉があるのですが、恐らく温泉に入っている時間もないということでここもパスしてさらに井川方面へ向かいます。ちなみに、井川方面にも静岡市の市営温泉「白樺荘」があり、こちらの方は宿泊も可能です。早朝に出られて、一日満喫できる時間があれば風景だけでなく温泉めぐりのツーリングも楽しいのですが、今回は純粋に涼と風景を求めてのツーリングになってしまいました。改めてこうした施設の情報も紹介していければとは思っています。

 一時間も走っていると外の気温が下がっていることを実感できます。日なたはそれなりに暑いですが、日陰は前日に雨が降ったということもあり、かなり涼しく感じられます。このへんは車と違って風を感じながら走ることができるバイクの良さでしょう。

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 さらに、ところどころで渓谷が滝になっている場所があり、その下にいるだけでむしろ寒いくらいです。車で行く場合は真夏の時期はそれなりに車の往来も多いこともあり、いちいち止まって涼むことは難しいと思いますが、それは止めてもほとんど交通のじゃまにならない原付ですから、好きなところに停めて写真を取りながら涼を取ることをくりかえしながら進みます。しかし、山道が険しくなっていくに従って、勾配が11%なんていう坂もあり、速度が20km/hくらいしか出ないところもあったので、後続の車に道を譲るのに苦労するところもありました。

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 そうして、かなり広い駐車場があるスペース、富士見峠に辿り着きました。時間にして2時間と少しで標高は1183メートルまで上がってきました。ここにはトイレと展望台があり、天気が良ければ遠くの山々まで見渡せると思いますが、天気自体は晴れていたものの、雲が多い天気だったので遠くの山々までは見渡せなかったのは残念でした。

 場りは下りだったこともあり、上りと比べるとかなり早いペースで下ってきましたが、下りというのはどうしても転倒の可能性が高まるのできついですね。特に路面がところどころ濡れていたので、下りカーブを降りる時にはかなり気を付けました。全般的にこの道路は道が狭く、普通の車だとすれ違いができない場所も多くありますので、カーブミラーを見ながら対向車には気を付けて進むことを心掛けました。しかし、普通のスクーターの場合、アクセルを離してもエンジンブレーキの効かせ方にも限度があり、ハンドブレーキをかけ過ぎるとブレーキ自体がだめになりそうなので、やはり変速機の付いたバイクが欲しくなります。

 それでも、何とか安全に走り、昼過ぎには自宅へ帰ってくることができました。下界に降りるに従って外の気温が高くなってくるのが自分でもわかり、改めて夏には標高の高いところがいいなと思いましたね。今度は温泉でゆっくりしながら同じコースを回ることも試してみたいと思っています。


自転車で楽しむ三保の松原周辺(3)

 三保の松原の観光案内所で調べてもらった水上バスの時刻表によると、私が三保の松原を出発した時間で、次の水上バスまでには約2時間も待ち合わせがあるということで、三保海水浴場のそばにある水族館、「東海大学海洋科学博物館」に入ることにしました。車で行くと駐車料金は500円ですが、こちらは自転車ですからその費用もかかりません(^^)。たまにテレビの取材が入ることもある水族館ですが、こじんまりした施設ではありますが、見どころもけっこうあります。

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 駿河湾の深海に生息している深海魚の展示もあり、写真のリュウグウノツカイが目を引きます。もちろん水槽の展示も多くあり、特にクマノミにはかなりの展示スペースを割いているのですが、こうした珍しい標本はなかなか見られないものです。

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 展示スペースは2階にもあるのですが、2階の展示には生きた魚はいません。しかし、シロナガスクジラの標本はこれだけでも見る価値はあるでしょう。入場料は1,500円と結構高いですが、私はJAFの会員証を提示したら150円引きになりました。同じく2階には立体メガネをかけて見る3Dシアターも有り、船の時間まで十分に楽しむことができました。

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 そのうち汽笛の音が聞こえたので急いで連絡船乗り場まで行きました。この看板の先の桟橋から自転車ともども乗り込みました。私の乗った船は三保の桟橋から江尻に到着した後で目的地の日の出埠頭に向かいます。料金は江尻でも日の出埠頭でも同額の400円だということで、直接係員の人にお金を渡し、船に乗り込みました。

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 自転車は写真のように外の空いているところに置き、およそ30分の船の旅を楽しみました。途中江尻埠頭に止まりましたが、この場所には最近食事処が充実した市場の「河岸の市」があります。清水ならではの海の幸を楽しみたい場合はここで降りて買い物や食事をするのがベストだと思いますが、日の出埠頭にも映画館まである総合施設の「エスパルスドリームプラザ」があり、もちろん食事についても充実しています。また、伊豆半島方面へのフェリーもここから発着されています。車の中に自転車を積んで今回のコースを回る場合は、ここ日の出埠頭周辺に車を停めて三保を一周するというのがそれほど体力的にもきつくなく、十分観光を楽しめると思います。自転車がない場合でも、駅や観光施設各所でレンタサイクルを提供しているようですので、今回の私のとったルートは簡単に回ることができるでしょう。

 三保の松原が世界遺産となり、トップシーズンにはかなりの渋滞に回きこまれることが予想されます。今回のプランは渋滞対策だけではなく、ミニクルージングや廃線跡巡りなども組み合わせ、食事も十分満足できるものをいただけますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。(おわり)


自転車で楽しむ三保の松原周辺(1)

 2014年の梅雨入りは、その初めからすさまじい雨を多くの地域で記録しました。先日の日曜日、私のいる静岡周辺は晴れたものの、車で出掛けるには周辺の天候および道路状況が気になるということで、先日購入したばかりのクロスバイクに乗って出掛けようと思いたちました。

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 自宅からまずは海を目指し、そこから西へ向かいます。国宝の久能山東照宮へと続く海岸線を走っていくと、現在はシーズンが終わってしまっていますが、イチゴ狩りの店が目に付きます。

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 道なりにしばらく進むと、左側にカーブしたところで分岐になります。そのまま直進すれば清水駅方面になりますが、右に折れると三保の松原のある三保地域に行けます。さらに自転車にとって嬉しいのは、この場所からしばらくは車道とは別に、歩行者道路・自転車道路が作られています。実はこの道は、清水駅から線路が繋がっていてその路線跡になっています。清水港線という昭和59年に廃線になった跡を自転車で安全に走れるので、自転車好きの方だけでなく鉄道好きの方にもおすすめの道です。終点の三保駅跡までは写真のように駅までの距離が表示されていると同時にサイクリングロードが繋がっています。ちょっと見にくいですが、右側の赤い道路が自転車用です。

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 そのまま旧三保駅に向けて進んでもよかったのですが、途中三保の松原への看板を見付けました。天候は安定していてそれほど急ぐ旅でもなかったので、せっかくなので世界遺産の三保の松原に寄り道をすることにしました。(つづく)


恐れを知る人と知らない人

 未成年の人が運転する自動車が危険な運転をすることが社会的な問題になっているようで、この文章を書いているちょっと前にも朝からドリフト走行をしていた車が小学生の列に突っ込んだ事故がニュースになっています。ただ、その事故の場合、乗っていた車がマニュアルの日産フェアレディZで、しかもドリフト走行ができるように様々な改造をしていたのではないかという話もあり、さすがにこんな車を日常的に乗り回すような環境にある人は少なく、極めて稀な環境の中乗っていた車に突っ込まれたわけで、被害に遭われた方には本当に同情を禁じえません。さすがにそこまでのことは私の近所ではありませんが、それほどお金もかからずに維持費も安い原付のバイクで街中を乗り回すような手合いは私の近所でも見掛けます。この間はどう見ても50ccのバイクに3人乗りでノーヘルという人たちに夜遭遇しましたが(^^;)、実はこのようなとんでもないと誰もが思う人でなくても、ついつい暴走しかけてしまう恐ろしさが原付バイクにはあるように思います。

 先日、原付バイクに乗って移動中、後ろからすごい勢いで私のバイクを追い抜いて行った同じ原付バイクがありました。後ろ姿を見ただけですが、バイクを降りたらとても無茶な走行など思想も無さそうな女子学生風の方が運転する50ccのバイクで、私を追い抜いた後、3車線ある交差点から右折レーンに入り、そのまま曲がっていってしまいました。

 他に原付に乗っていてよく見るのが、ハイヒールやサンダルを履いたまま運転していたり、タンクトップやホットパンツなどの夏仕様の服装でかなり無茶な運転を(こちらから見ての印象ではありますが)している方をよく見掛けます。

 私自身はそういった感じで原付に乗ると、警察よりも自分の身体がどうなってしまうか恐ろしいという事で、少なくとも靴に靴下をはき、長いズボンと長袖のシャツに手袋をして、さらにフルフェイスのヘルメットをかぶって制限速度を守るようにしていますが、それでもどこか足りないらしく、前々回の免許更新後に歩行者の通行妨害で交通違反切符を切られてしまい、今でも免許の色はブルーのままです。何とか次の免許更新までは違反切符を切られないようにしたいと思っているのですが、それでも人に怪我をさせていないのは幸いだと思います。

 原付の乗車時の服装やスピードに必要以上に気を付けているのは、実は私には運転ミスによる転倒や縁石への体の接触の記憶があるからです。雨の日にマンホールのところで滑って転倒した時は着ていた合羽がぼろぼろになっただけでなく、しばらく打ち付けた左肩が上がらないほどでしたし、また20キロ程度で走行している状態で足を投げ出した状態で縁石足が当たってしまった時は、病院に行くほどではありませんでしたが、結構長くダメージを受けました。私の場合は2つの場合のどちらも、できるだけ体を露出していなかったのが幸いして、打撲だけで済みました。もしタンクトップに短パンサンダルという状態で転倒や接触をしたら、さらに大きい怪我をしてしまったでしょう。

 こんなことを書いても軽装でスピードを出す人が絶えないのは、私のような事例は単に野暮ったいだけで、自分は決してそうはならないと思っているからでしょう。しかし、今の原付はほとんどがアクセルを回すだけで走り、その動力は右手の動きによってコントロールされているので、何かの拍子で服や何かが右手に引っかかってしまい、急にアクセルが開いたまま発進してしまう事は有り得ます。バイクに限らす、自分では十分気を付けていても巻き込まれる事故だってありますからこれだけ保険が発達しているという事もあります。本当は免許を取る際にこうした基本的な事は学習しているはずなのですが、免許を取ったとたんにそうした情報はどこかに飛んでいってしまっているというのが現実なのかも知れません。

 しかし、私のように痛い思いをして初めてわかるようなつもりでいると、その痛い目に遭う事故で命も危ういほどの大怪我をしてしまっては後悔してもしきれない事になってしまうでしょう。できるなら、そうした恐怖の体験を自分の経験に重ね合わせて、できる限り深刻な事故につながらないような方向性を目指していくのがいいでしょう。

 これから日中の暑さもやわらき、ツーリングでちよっと遠出しようと思われる方も多いと思いますが、ネットなどで検索すれば原付に乗って恐ろしい体験をした話というのは多く見付かると思います。そうした体験を自分の頭の中で整理しつつ、無事に行って帰って来られるように十分準備されることをおすすめします。


静岡名物の「安倍川餅」をいただく

 これは先日の話ですが、休日に市内中心部に行ったり、どうしても中心部を通って出掛けなければならない場合、下手に車で出掛けると渋滞にはまってどうしようもなくなってしまうことが結構あります。そういった理由で遅れたくなかったということもあり、時間通りに用意を済ますために車でなく原付を使うことにしました。久しぶりの原付によるちょっと遠くへのお出かけとなりました。これから天候も良くなるにつけ、こういった機会も増えてくるでしょう。

 用意の方はつつがなく終了し、そのまま帰っても良かったのですが、普段なら行くことのない観光名所でバイクを停めました。江戸時代から続く安倍川餅のお店「石部屋(せきべや)」さんです。

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 店構えからそれなりに歴史を感じるところではありますが、写真の奥にある駐車場には数台の車しか入れないため、混んでいる場合は諦めざるを得ないというのが正直なところなのですが、原付の場合は余裕です。ただ、入店した時には他のお客さんも全くいなかったので、一人で店内で食べることなく、折り詰めのおみやげ二人前(1200円)を持ち帰ることにしました。

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 おみやげ用の安倍川餅は、店内で食べる時と同じようにあんこ餅ときな粉餅が半々に入っています。また、きな粉にかけるお砂糖は別になっています。店頭だけで販売するメニューにはわさび醤油でいただく「からみ餅」もあり、そちらも絶品ですが、そこは安倍川餅の名前の由来となったきな粉でいただくのも乙なものです。ちなみに、店頭で食べる場合は安倍川餅もからみ餅も一人前600円となっています。

 私のように持ち帰る場合に注意したいことは、おみやげと言いつつもつきたてのお餅で混ぜ物なく作っているということもあり、夏の間は当日中に、その他の季節でも翌日までしか賞味期間がありません。駅周辺や高速道路のサービスエリアなどでおみやげとして売られている安倍川餅とはそこが違いますので、名物となった当時そのままの味を楽しまれたい方はぜひ現地まで足を伸ばしてみてください。店頭で食べられるにこしたことはありませんが、店が混んでいるような場合は今回の私のように折り詰めにしたものを買って景色のいいところで食べるというのもまたいいものです。

 今回購入したお餅は自宅でゆっくり食べようと思ったのですが、突発的にやって来られた親戚にそのほとんどを食べられてしまいました(;_;)。地元で生活していてもつきたてのお餅を食べる機会はそうそうないため、やはりおいしかったようですね(^^;)。まあ、食べたければまた買ってくるなり、空いている時間だったら直接お店の中で食べればいいので近いうちにまたリベンジしたいと思っています。


隣町にヒガンバナを見に行く

 例年と比べると2012年の夏というのは暑いだけでなく、9月に入っても真夏のような天候が続いたので、ヒガンバナの咲く時期にも影響を及ぼしました。だいたいお彼岸の前ぐらいに近所でも目に付いてくるはずなのですが、この年に限っては9月末になってようやく咲き始める始末です。今回お出掛けした静岡県藤枝市北方にある藤枝市の施設「白ふじの里」裏にある土手のヒガンバナもかなり遅れてしまいました。

 地元ではイベントが9月16日に開催されたそうですが、地元のニュースによると肝心のヒガンバナが全く咲いていなかったとのことで(^^;)、改めてこういったイベントというのは地元ならではの情報収集が必要な部分があります。

 今回はたまたま数日前の新聞で開花状況を知り、本当は日曜日にでも行こうと思っていたところ、台風の影響も心配されたので一日ずらして昨日の土曜日に出掛けることにしたのでした。

 私のいる静岡市から藤枝市というのは隣町で、車で行く場合は国道一号バイパスを通って行けばいいのですが、原付の走行ができないルートもあるので、できるだけ交通量の少ない旧道を通りながら進みます。今回はまさに旧東海道を西に向かって進み、新東名の藤枝PAのある場所を目安に山側に上っていきます。目的地近くになるとあちこちにヒガンバナの群生が見られ、ついつい停車して写真を撮ってしまうのですが、こういうことができるのも車でなく原付ならではですね。

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 そうして、目的地の「白ふじの里」までやってきたのですが、やはり名所と言われるだけあって写真のように土手の部分に密集して咲いていて、実にきれいでした。しかしこれでもまだ咲く前のものもたくさんあり、本当に満開になるのにはもう少々かかるといった感じでした。現地に着いたのはお昼過ぎぐらいでしたが、その場にいたのはカメラを持った方々が数名といったところで、勿体無いというか何と言うか。今年はイベント時に花が咲いていなくて残念でしたが、翌年以降でイベント時に満開になればかなりの人が押し寄せてくるでしょうから、車よりもむしろ原付の方が混んでいてもすぐに会場に入って出ていく時も簡単なので、天気さえ良ければまた出掛けてみたいものです。

 白ふじの里の中にはパンが売っていたり簡単な喫茶スペースもあったのですがそちらには寄らず、新東名の藤枝PAまで出向きました。上りのPAに近く、讃岐うどんとラーメンのお店が入っていて、ここでは讃岐うどんの方をがっつりといただいてそのまま帰宅しました。車で行くとちょっと物足りなさを感じるような行程かと思いますが、原付ではスピードも出ない分時間もかかりますし、目的地に到着するまでの過程もいろいろ楽しめたりするので、今後も自宅周辺でさまざまな情報を収集しつつ出掛けてみたいと思います。


原付バイクを使ったお出掛けで新しい発見を

 車中泊前提の旅というのは宿泊を挟むことで日帰りの旅よりかなり行動範囲を広げることができます。ただ、いざ計画を立てて出発するにしても一度行った所は避けて新たな場所を探すというのは結構悩みどころではないかと思います。せっかくの休日には出掛けたいものの決まったところには行きたくないし、新たな体験をしたいと思われているものの、なかなか予算的な問題で難しいとか(^^;)、そんな事を思われている方もいるのではないかと思います。

 そんな中、一人でふらっと出掛けたいと思われているなら、日帰り前提の原付バイクを使った旅というのはいかがでしょう。車と違って体をむき出しにして移動することの危険性と、交通違反について車以上に警察に目を付けられやすいという問題はあるものの、そうしたことに十分気を付けて行けば、今まで車の旅では感じることができなかったさまざまな発見があるはずです。

 今の世の中はお金さえ払えば簡単に長距離を移動できるようになり、特に私のいる静岡にも空港ができましたので夕方に出発してもその日のうちに北海道や沖縄へ行くことができるようになっています。それはそれで便利ではあるのですが、現地に着いた到達感というのが薄れてしまうのは仕方ないでしょう。そういう意味では私の感じる世界観というのは確実に狭くなっており、国内ならどんな秘境へ行ったとしても現実から逃避するような感情はなかなか持てなくなってしまう恐れもあります。こうしたことは車の免許もなく自分の意思で移動するには歩くか自転車ぐらいしかなかった小さい頃の事を考えると、その差というのはかなりあるのですね。私自身の経験で言うと、中学生くらいのころ自転車でほんの隣町に行くのでさえかなりの冒険だと感じたものでした。

 ここで改めて原付バイクでの移動について考えてみると、元々自転車にエンジンを付けたものであるということで最高時速は30キロに制限されていて、大きな交差点では二段階右折をしなければならないなど、長距離の移動をしようと思ってもかなりの制限があります。日帰りで長距離を移動するためにはできるだけ夜間の走行は避けたいので、日の出とともに出発し日没までに帰宅するような感じの日程を組まなければなりませんが、近場にちょっと行くぐらいならそれほど急がなくても大丈夫です。車ではなかなか駐車スペースのないところでも簡単に停められ、道すがら記録に残したい風景に出会った時でも道端に停めれば最高の写真撮影場所を探すことができます。

 車や他の交通機関を使った旅ではどうしても目的地が外に向いてしまい、自分の住んでいる町周辺を飛ばしてしまいがちになってしまいます。小さい頃からずっと住み続けている方ならだいたいのところはわかるでしょうが、それでも意外と知らない地元のスポットというのは存在します。なかなか泊まりでの旅が難しいような方でも、原付バイクを使っての旅なら天気が良くて思い立った時という感じでもそれなりに楽しめるものとなるでしょう。

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 今、私が乗っているのは写真のヤマハの古いJOGで2stなのですが、それでも1リッターあたりの燃費は25km以上は常に出ていますので日々の買い物などに流用すれば家計の中のガソリン代を減らすことができます。今後は不定期な更新になると思いますが、原付バイクで行ける範囲なら遠く近くを問わず、いわゆるプチ旅のようなパターンを新しいカテゴリーで皆さんに紹介できればと思っています。