ポータブル電源やソーラーパネルの販売としてはそれなりに知られたエコフローが新たに、移動中にソーラー充電が便利にできそうな新製品、「EcoFlow Power Hat」を発売するというニュースが有りました。
その名前の通り麦わら帽子のような形状をしていて、かぶって移動すれば360度死角なく太陽の光を受けることができるだけでなく、まだまだ日差しが強い中で熱中症の予防にも効果がありそうな製品に仕上がっています。
重さは370gで、畳んでしまうことができるのでバックパックにも畳んで入るようになっています。肝心のソーラーパネルとしての出力は12Wとそれほど高くありませんが、私が先日購入した常に持ち運びできるミニソーラーパネル2枚の出力は一枚6Wでこのソーラーパネル付き帽子と同じです。スマホやモバイルバッテリーであれば十分に使える印象です。私の持っているパネル式のものはバックパックにカラビナで付けて充電しながら移動できるものの、常に頭にかぶっていると常に太陽を意識することができるので、自分から充電しやすい道を歩くようにもでき効率が上がることが予想できます。ただ、本体は黒いのでその分熱が頭に溜まってしまうので、本製品と頭の間に頭を冷やすような工夫を夏の間には考えないといけないかも知れませんが。
出力は2つのUSB端子から行ないType-AとCの端子が付いているようです。最大2つのデバイスを充電できますが、この製品は自分の頭に光を受けることで発電効率を上げられるので、気が付いたらスマホの充電が限りなく0%に近づいていた場合には、直接この帽子とスマホをケーブルでつないで、常にスマホの充電状況を気にしながら歩くということもできるわけです。人によっては途中休みを入れて充電するよりも歩きながら充電をしたいというニーズもあるかも知れません。そうした場合にはこの製品はかなり使える可能性があります。
ただ、気を付けたいのは、本体に付けられる紐を付け忘れると、風が強い日や山中では気が付いたら突風で帽子だけでなく接続していたスマホやモバイルバッテリーも飛ばされてしまう恐れがあるということも忘れない方が良いと思います。私自身は、先日ミニパネルの二枚セットを買ったばかりなので、歩きながら充電したい場合はバックパックにカラビナで固定して使うようになると思います。
なお、この製品は防水性能がIP65となっています。家庭用のシャワー程度と言いますから、ちょっとした雨の場合はそのままかぶっていても大丈夫ですが、台風やゲリラ豪雨でかぶったままにしていると本体の故障の可能性があるので、そちらの方も注意すべきでしょう。
価格は現在新発売のキャンペーンやクーポン利用で1万円強となっています。単に同じ性能のソーラーパネルとして見ると高いとは思いますが、単体の帽子を買えばそれなりに値段はしますし、歩きながら常に最大効率の充電をしたいという方は購入を考えるのも有りかも知れません。願わくば、日本のメーカーでこういった面白い製品を出せるだけの体力があれば、この製品を研究した上でさらなる変態仕様(これは個人的にいい意味でこんな表現を使っています)のものが出てくるのになあと思ったりもします。
ただ、今後はペロブスカイト太陽電池が一般化されることで、帽子はさらに軽く発電量も増えるかも知れませんし、上着やベスト自体が発電するようなものが、モンベルやワークマンあたりでも普通に買えるようになるかも知れません。ただ、そうした製品が出てくるまでにはまだ時間がかかるのかも知れませんので、野外での行動が多い方には今後注目して良いのではないでしょうか。