月別アーカイブ: 2011年9月

東北の高速道路無料化はできるのか?

 昨日、いわき市付近を震源とする大きな地震がありましたが、東日本大震災が起こって半年以上経っているのにまだ起こるというのは、どれだけ大きなエネルギーの放出があったのかということを感じざるを得ません。これでは、多くの人を東北地方から遠ざけるような状況もあるかも知れませんが、私の住んでいる静岡ではこれから大きな地震がやってくると言われていますし、それは日本の他の地域としても同じでしょう。私たちは、地震の震度に一喜一憂しますが、問題なのは地震自体の規模のマグニチュードです。昨日の地震は、たまたまいわき市の近くで地震が起こったため震度5強が出ましたが、陸地から離れた所が震源だったら、ここまで大きな地震にはならなかったでしょう。改めて、冷静に観察する事が大事だろうと思います。

 昨日のような大きな地震はありましたが、東北の地震ということでは発生する頻度が下がってきたことは事実ですから、今までは募金活動や物資のみの援助ということで被災地に行くことがなかった方も、東北地方へ旅をすることでの支援があってもいいような気がします。多くの人たちに東北へ来てもらうには、鉄道やバスの料金を下げることはなかなか難しく、宿泊施設単体での料金値下げなどのサービスではなかなか広くアピールできないこともあり、今回政府で出てきた東北地方の高速道路無料化というアピールはかなりのインパクトを持つでしょう。政府では12月からETCがあってもなくても東北地方の路線なら無料にするような案を出したそうですが、無料措置を土日・休日にするのか平日を含む全日にするのかはあくまで財源次第ということがあってまだはっきりとしないようです。

 ただ、これから休みにどこかへ旅行しようと思っている人にとっては、果たして無料になるのかならないのかわからない状況で、宿泊施設の予約を取るということにはならないでしょう。恐らく、国会が開いている中でこのようなニュースが流れてきているのだと思うのですが、こういったことはまだ決まっていない段階で出すのではなく、決定されるか、ほぼ間違いない状況になるまで出さない方がいいのではないかと私は思いますね。例の高速無料化の時や、土日休日高速1,000円の時のようにやるのかやらないのか、続くのか続かないのかわからない状況ではなかなか旅行の計画を立てられず、結局は出掛けないという風に私はなってしまいました(^^;)。

 もし報道の通りに東北地方の高速道路が無料で通行可になったら、ぜひ車中泊をしながらいろいろ回ってみたいですね(^^)。さまざまなイベントに合わせてもいいですし、朝市の開かれている場所に前日から入って、その土地の方と触れ合いながら名物の味を楽しむなんてのもいいかも知れません。ただ、これも政局頼みという側面がありますので、憶測や内部リークで書かれた記事に一喜一憂することなく、今後の成り行きを見定めていこうと思っています。


モバイルデータの定額制はどうなる?

 今、携帯電話会社が携帯電話の通信回線におけるデータ通信量の増大とともに、データの定額制でなく、一定の容量までやりとりしたら、それ以上には追加で料金を徴収するような料金体系の導入を模索していると言われています。それは、全ユーザーのうちでわずかなユーザーが行なうデータ通信の量が、全体からするとかなりの割合を占めるという事実があります。恐らく少数のユーザーは、同じお金を払うならということで常にデータ通信を繋ぎっぱなしにしながら使い続けるような運用の仕方をしている場合もあるのでしょう。これは日本だけのことではなく、アメリカでは同様のユーザーがいるためにデータ定額制を中止し、ある一定の容量を超えると追加料金がかかるようにしたという事実があります。

 一般的に言って、人間の欲望を完全に消すことはできないので、多くのユーザーが節制したとしても、わずかなヘビーユーザーの存在はなくならないでしょう。となると、日本の携帯電話会社も定額制を廃止するのかということになってくるのかというのが気になってきます。関係ないと思われる方もおられるかも知れませんが、やはりどこでも使えるインターネットを定額の無制限に使えるのは便利です。車中泊の旅で情報を入手する手段として、ブラウザによるデータの他に、ラジオさえ入感が厳しい場所であっても携帯電話がつながりさえすれば、NHKが提供する「らじるらじる」(NHKラジオの番組をネット配信するサービス)を使って聞くというやり方があります。ちなみに、民放のradikoのデータ量は、時間帯によって違いはあるものの、30分で30~40MBと、かなり多めです。定額制がなくなると長時間の聴取でどれくらいデータのやり取りがあるか計算しながら聞くことになり、利用しづらくなることが予想されます。

 携帯電話会社がこれだけデータ通信の増大にナーバスになるのは、安定した通話ができるインフラを同時に確保しなければならないということもあるでしょう。そういう意味では、データ通信のみで音声通話のサービスを行なっていないUQのWimaxのサービスの方が、現状のような全く規制のない外からの高速インターネット接続サービスを提供しやすいという感じがします。auがやっている、Wimaxと3Gとのデュアル端末は携帯電話回線の緩和をめざした動きというのは普段の暮らしの中ではWimaxでネットを使い、旅行などで山の中へ行った時は従来の携帯電話の電波を使ったネット接続をするというような形でわかりやすく、実際にデータ通信量の削減効果もあると思います。他社のやっている無線LAN網を張り巡らすというのは、市街地などで決め細やかに張り巡らせることができれば有効かと思いますが、いつでもどこでもというわけにはいかず、やはり3G回線を頼りにするようになってしまうと思うので、個人的には別の手段が必要になってくるのではないかと思います。

 一つの例として、今、私が使っているイオン販売専用の日本通信のデータ通信用SIMカード(NTTdocomoの回線を利用)の料金体系を紹介しましょう。このサービスは、通信速度別に3つの種類があります。私の契約しているAタイプのものは、以前のISDN程度の遅さで、動画もネットラジオも、skypeもできませんが月額980円と格安に維持することができます。スマートフォンがいくら知らないうちにネット接続したとしてもそれ以上の料金はかかりません。とりあえずメールとインターネット程度ができればいいという割り切りさえあれば、何とか満足できるものです。また、状況によって高速な通信可能なプランに月ごとに乗り換えることもできます(その場合、ヘビーユーザー並に使い過ぎると速度に制限がかかります)。このように、定額制は維持したままスピードで料金を変えるようにすれば、安く使いたい方は動画までは見ないようになるでしょうし、一定の効果が期待できます。ヘビーユーザー対策として最高速にのみ定額制を廃止するという方法もあります。

 どちらにしても、私が思うのは、今問題になっている電力会社の収益構造のように、携帯電話会社が痛みを伴わないでユーザーにだけ負担を押し付けるようにはなってほしくないということです。幸い、携帯電話についてはユーザーは複数の会社を選べるようになっていますので、もしユーザー無視のような経営方針を取る会社が現れた場合は、ユーザーの方で会社を変えていくという選択も今後必要になってくるだろうと思っています。


コクヨ CamiApp キャミアップ

 スマートフォンで撮影し、画像の形で電子化し(テキストデータ化はできません)編集やコメントを付けてスマートフォンにインストールしたアプリケーションを使い、分類して保存できる新しいメモ帳ができたのは以前のエントリーで紹介しましたが、私の使っているGalaxy Tabでも使えるアプリが出てきたので、キングジムの方ではなくコクヨのキャミアップの方を購入してみました。

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 写真はノートの形状をしたものですが、リングノートやリングメモのように一枚ずつ破いて分離できるタイプのものもあります。ただ、このノートタイプのものでも、切り取り線があり、それに沿って簡単に切り離せるようになっています。

 このノートタイプのものは紙面の四隅にマークがあり、これをスマートフォンのカメラで撮影することによって、保存する画像をスマートフォンの画面に合わせるようにしていますが、リングメモタイプのものには、四隅のマークはありません。かわりに、リングメモの表紙部分がちょうど画面の外わくのように黒い枠としてカメラに認識されるため、余白に多く書き込むことができます。ただ、いったんメモから切り離してしまったものをスマートフォンで撮影してもメモ自体に黒枠がないので、アプリによる認識がされなくなってしまいますので、メモのまま切り離した後もデータ取り込みをしたい場合にはノートタイプの方を選べばいいでしょう。

 また、このメモに付いているマークシートのようなマーカーを一定の法則に則って塗りつぶすことで自動的にメモの種類を分類してくれる機能が付いているのですが、私のGalaxy Tabの場合、黒枠がしっかりしているリングメモの方が認識率は高かったです。せっかくノートタイプのものを2冊買ったのですが、今後使う場合はリングメモタイプのものを買った方が私の場合はいいようですね(^^;)。

 アプリ自体の使い心地としては、起動して使う前に用紙サイズおよび通常のノートタイプかリングメモ・ノートタイプかを選ばなくてはいけません。これは、大きさの違う用紙であってもスマートフォンの枠いっぱいに表示させるために決め細やかな設定をする方がいいというメーカーの判断の元でとられているとのこと。最初に違ったタイプの用意を選んで読み取ろうとすると、うまくメモを認識してくれなくなることがあるので、できれば利用するメモの種類は統一させておいた方がいいかも知れません。アプリは進化を続けるものですが、メーカーでは今後、読み取ったデータの外部保存をサポートする機能を付けたバージョンアップを行うということですので、これは早めに出してほしいところです。

 さて、車中泊を含む旅における活用法として期待しているのは、このメモ用紙にメモをしないという使い方です。普段の生活よりいろいろなところに行って買い物をしたりすることが多くなるのが旅の行動ですが、困るのは買い物のレシートの処理だったりするのですね。察しのいい方は気付かれるかも知れませんが、このメモの上にレシートを乗せた上で撮影し、デジタルデータ化し、レシートだけでは何を買ったかわからないような場合には編集機能を活用して手書きのメモを加えたり、分類の画面でコメントとしてその都度残しておけば全ての内容がスマートフォンの中に集約できるので便利です。

 同様に、別のスタンプ用の用紙に押した道の駅や鉄道の駅のスタンプをアプリを使って管理するという方法もあります。この場合も、メモ帳に直接スタンプを押すよりも、マークシートにマークするようにして7つの分類ができますので、すでにマークした白紙のメモの上にのせた状態で撮影することで分類の手間が省けます。私はA5サイズのものの方が応用範囲も広く、いろいろ使えて便利だと思いますが、パンフレットなど大きいものをデータ化したい場合は、もう一つ上のサイズにB5があります。最初の7ページを事前にマーキングして用意しておいて、旅で見つけたさまざまなものをこのメモの上に置いて撮影しながら分類するというやり方も面白いですね。その他、旅先でまた新たな利用法などを模索するような感じで車の中には用意しておこうかと思っています。


au 「プランZシンプル」登場で何が変わる?

 先日、ソフトバンクの独占販売だったiPhoneがauからも出るのではないかというニュースが入ってきましたが、昨日発表されたauの新機種の中にはiPhoneに関する発表はありませんでした。がっかりした方もおられるかも知れませんが、個人的にはソフトバンクのホワイトプランと同等の月980円で午前1時から午後9時までのau同士の通話料を無料にする「プランZシンプル」の方がインパクトは強いように思います。今まで、ソフトバンクのホワイトプランのような同会社同士の通話が時間帯限定ながら基本料金のみでできるプランを羨ましく見ていたauの契約者の方は、いよいよ来たかという感じでしょうか。車での旅の途中での連絡ということを考えると、ソフトバンクよりもエリアの広いauで時間を気にせずユーザー同士でトランシーバーのように使えることのメリットは大きいはずです。

 改めて、こうした通話定額のサービスが複数の携帯電話会社(PHSを含む)から出てきたことで、同じ月980円でも無料通話の付いたプランのあるドコモや、サービスでは並ばれたと思えるソフトバンクがどういう形で対処するのかということも考えながら、すぐに飛び付かないでご自身の契約内容を見直されるのがいいかと思います。

 私の場合は、主回線として使っているのはウィルコムなので、通話定額にはウィルコムのだれとでも定額で時間に関係なく10分間は無料になっています。その他、通話だけに限定することで月980円しか払っていないホワイトプランのソフトバンク回線もあります(^^;)。さらに、今契約しているauの電話機がEメール定額のプランEシンプルになっているので、通話定額にすると今までのように無制限にメールの送受信をするにはパケット料金がかさんでしまいます。プラン変更するか否かは、どれだけau利用の知り合いがいて、通話を10分以上することがあるかにかかってくるような気がします。とりあえずは今のままのプランで様子を見るのが私の場合妥当な判断だろうと思っています。もし私と同じようにメール受信中心でかなりのパケットをプランEシンプルで使っている場合で通話定額の恩恵を受けたい場合には、今ある契約を変更するよりも、新たにプランZシンプルで通話専用の契約を1回線増やすという方法もあります。

 通話定額プランを考える場合の考え方として、今の通話料が月どれくらいで、携帯電話会社が提供する無料通話を使い切れているのかという点も関わってくるかと思います。さらに、その中でau同士の通話が少ない場合はプラン変更はあまり意味がありませんし、通話のほとんどがauの携帯電話だったら検討の余地があるなど、条件によってさまざまです。

 私の場合はついつい回線を増やしてしまい、携帯電話各社の回線をそれぞれ契約しているヘビーユーザーなのであまり一般的なモデルケースとはなり得ませんが(^^;)、一つ感じるのは、携帯電話各社はPHSのウィルコムを含めて、番号そのままで他社に移られることを警戒し、できるだけ長く同じ番号を維持してもらうことで収益を上げる方向に舵を切りつつあるような気がするのです。例えばホワイトプラン契約されている方が携帯電話本体に番号を登録している場合、その中で登録されている番号が頻繁にauやウィルコムに変わっていたら(携帯電話からPHSへの同番号移行も将来開始される予定です)、改めてどの番号の誰がどこの携帯電話会社かを確認してから掛けることになり、その確認なしには落ち着いて電話できない方もおられるでしょう。今後、ドコモが同じようなサービスを出してくるのかどうかはわかりませんが、ドコモが出す前にauが出してきたことにはそれなりの計算が働いているといえるでしょう。ホワイトプランは便利とは言うものの、ソフトバンクがつながらないような場所にいたり、旅行などでドコモやauでないとつながらないという人たちにはかなりインパクトの強いプランとなり、示し合わせてソフトバンク加入者がauに流れるというパターンはあり得ます。後からドコモが同じプランを出してきたとしても、ソフトバンクとならともかく、auの通話エリアと比較して引っ越そうという方がどの程度いるでしょう。そういうところで、auが出すのではないかというiPhoneというのが意味を持ってきます。ドコモがiPhoneを出せないならば、iPhoneが使えてホワイトプラン同様の通話プランのあるauに移ろうかと思う方は少なくないでしょう。こんな流れを受けて、また新しいプランが別会社から出てくるかも知れないと思えるのですが。

 こうした私の予想は当たらないかも知れませんが、差しあたってiPhone一台に通話もネットも全てまとめたい方は、今後のauの動向をしっかり確認しながら、機種変更やMNPへのタイミングを整えておくのがいいでしょう。私も本来はスマートに一台でまとめたいという希望もあるのですが、取りあえず通話端末だけはまとめようかと思っています。


旅行中の給油について

 車とガソリンとの関係を考える際、やはり燃費の良し悪しが気にかかるという方が多いでしょう。あくまで燃費を良くということを第一に考えた場合、加速を緩やかにするなど運転技術で燃費を上げる努力をすることはもちろんとして、車に無駄な荷物は載せるべきではないでしょうし、燃料も常に満タンにして車体を重くしないほうがいいというのがセオリーです。ただ、特に一人で旅に出るような場合は、燃料は早めに満タンにし、ガソリンの残量を常に気にしながら走る事が大切ではないかとしみじみ思いました。

 あの震災の後、同じように燃料はしっかりキープしておこうと思ったのですが、今またこんなことを書こうと思ったのにはわけがあります。昨日の朝のニュースで、東北地方の高速道路で、路肩に車を止め非常電話で通報中の人が車の事故に巻き込まれてしまったとの事。しかも、路肩に停車した理由はタイヤのバーストやエンジン関係のトラブルではなく、ガス欠だったとのことです。高速道路での移動の場合、一定の区間に給油所が整備されていますが、自分の車の燃費の計算を誤ったか全く燃料の事を考慮しないで車を走らせていたのかという感じもしますが、少なくともロングドライブをするような場合、ガソリンや軽油を満タンにしていたとしても、通行止めで長い時間高速道路上に留まらなくてはならなくなる状況でアイドリングを続けていると、常にガス欠の恐れはつきまといます。そうした危機管理の面からしても、自分では安心できるだけの燃料は常に確保しておきたいと思っています。

 私は高速道路については東名高速道路を使うことが多いので、それほど気を付けなくても24時間営業の給油所が整備されていますが、全国の高速道路では給油所が廃止されていて長い距離を走らないと次の給油所にたどり着けなかったり、営業時間も深夜は開いていないところはざらにあります。地元の方で使い慣れている道ならばその辺の事情も十分わかっていると思いますが、旅行のために出掛けるような場合、下道に降りても地域によっては開いているガソリンスタンドがない場合も起こり得るでしょう。高速道路で車が停まってしまうというのは、生命の危険をはらむ緊急事態です。今回の事故の場合は路肩に設置してある非常電話をかけていて事故に巻き込まれたということですが、もし不幸にも路肩で車を停めざるを得なくなった場合、何をおいても車に乗っている全員が路肩からガードレールの外に逃げ、携帯電話から通報をするのが自分の身を守るためには必要なことです。もしこうした状況になったらできるだけ早く高速道路から逃げることを考えましょう。下道であってもできるだけ安全なところに車を移動し、速やかに通報をしましょう。

 こうしたトラブルを防ぐには、とにかく早め早めの給油を徹底するしかないでしょう。私の場合はメーターの機能で、だいたいの走行可能キロ数が出るため、燃料計の針よりもだいたいの残りの走行距離の半分を走ったところを目安に給油をすることにしています。そしてもう一つ大切だと私が思うのは、今、使っている車の給油についても空になってから給油するのではなく、半分くらい使ったら早めに給油し、できる限り満タンに近いタンク容量を維持していくことが重要だと言うことです。くれぐれもガス欠で車が止まってしまうトラブルを起こさないように皆さんも気を付けて下さい。


ダイハツ イースは車中泊に向くか?

 個人的には電気自動車やハイブリッドで使われる大型電池は、どの程度の耐久性があるかわからないということもあって、その種の車には全く食指が動かないのですが、ここのところマツダのデミオや、今回紹介するダイハツのイースのようなエンジン改良の他、車体軽量化やアイドリングストップ技術などを使い、飛躍的に燃費を伸ばした車がちらほら登場してきました。価格について最安の795,000円というのはキーレス抜きで営業車のような外観になるので、どちらにしても100~120万くらいのモデルが売れ線になるでしょう。

 元々ダイハツがタイプの車を出したのには、現状の軽自動車の中でもさらに燃費のいい車をというニーズがあるためでしょう。そんなわけで、軽自動車で遠方までロングドライブをしつつ、車中泊をする人のために作られた車ではないことは明白ですので(^^;)、車中泊に向くか向かないかといえば向かない車と言えるでしょう。

 車の中で快適に寝るためには車内が平らになるかというのが問題で、私はその観点を重視して今のワゴンRという車を選んだわけですが、果たしてイースの車内はどうなっているのでしょう。たまたま昨日ダイハツのディーラーの方にお会いし、カタログを見せてもらいましたので、カタログの写真を紹介します。

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 前の席をリクライニングにして、ヘッドレストを外せば何とか前後の座席がつながりそうな感じではありますが、どちらにしてもフルフラットにならない構造のようです。これならば、前席を一番後ろに下げてそのままリクライニングにしてもそう変わらないように思います。

 私も詳しく見たわけではありませんが、いわゆるスタンダードタイプの軽乗用車というカテゴリーの中で作られたものであるだけに、人が乗ることは考慮されていても、人が寝ることについては考慮はされていないでしょう。しかし、以前も少し書いたことがあるかも知れませんが、後ろに思い切りリクライニングできるだけでもいいと思う方もいるでしょう。

 条件的には、列車やバスの座席で寝るような状況に近いでしょう。最近は夜行列車という普通座席での夜間走るものはほとんどありませんが、先日のような災害時に新幹線の車内を列車ホテルとして開放することはあります。また、バスの座席で夜間移動する旅のスタイルというのは普通にあります。満車の状態で乗り合わせた場合は、座席を後ろいっぱいまで倒すことに躊躇する場面もあるでしょうし、他の方のおしゃべりやいびきでとても寝られないと嘆く状況もあるでしょう。しかし、自分の車の中の空間は車外の喧騒はどうしようもないものの、足のせやシートの段差を埋めるマットをきちんとそろえることで、高級な夜行バスのシート以上の寝心地を作り出すことは可能だと思います。

 実は私はワゴンRに乗る前に長くダイハツのミラに乗って、途中フェリーを間に入れながら車中泊の旅をしたことがあります。寝るにはシートをリクライニングさせただけの状態でしたが、体調を壊すことなく旅を楽しむことができました。休みを利用してかなりの頻度で車中泊の旅に出るにはこうした車はおすすめできないと思いますが、普段は街乗りが多く、年に数回ぐらいは出掛けたいと思われる方が車中泊に適した車を購入したとしても、そのポテンシャルを生かす機会はそう多いとは思えず、差額分を別のところに振り向けるほうがいいようにも思います。このような全く車中泊に適さないような車でも、一度試してみたら意外とよく眠れるというのなら、他車と比べてもダントツの燃費の良さというのが旅についても生きてくるということになるでしょう。

 どうしてもフラットな空間が欲しいという場合は、レンタカーで長旅の時だけワンボックス車を借りるという手もあります。電池の劣化に従ってどの程度低燃費性能が維持できるかわからない電気自動車やハイブリッドカーと違って、普通のエンジンで低燃費を実現するということで、日頃の足として長く乗ろうと思うならこうしたガソリンエンジン搭載の低燃費車を選択するのは悪くないと思います。ここを読まれる方はさまざまなインターネットの世界をさまよっていると思いますが、ネットでは三菱のパジェロミニやスズキのツインといったこれは車中泊に向かないだろうと思われる車を車中泊仕様に仕上げている方もおられます。私はそこまでやろうとは思わず簡単に車中泊仕様にできるワゴンRに流れてしまいましたが、まず車を決めてから車中泊仕様に仕上げていくというのも十分ありだと思います。低燃費車としての魅力にとりつかれてしまった方は、ぜひ車中泊用にいろいろ工夫されてみてはいかがでしょうか。

2013.3.6 追記

 ヘッドレストを外して前と後ろの座席を段差のあるフルフラットにできるSUZUKIのkeiにコットを使うことで快適な車中泊スペースを作ってみました。イースをはじめとする軽乗用車でも可能かもしれませんので、興味のある方はこちらのリンク先もご覧ください。

http://syachu.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-9a40.html


ブログ開設から一年経ってみて

 日付は9月24日分ですが、これを書いているのが前日という事も多いので、気分的にはこれでこのブログも一周年という事になります。最初は様々な用品について書くのが目的でしたが、さすがにグッズのみで連日書き続けていくのは無理だと思い(^^;)、徐々に項目を増やしていき、最近では車中泊とは全く関係ないものもありますが、基本は自動車を使った旅にからめて書くことを心掛けています。

 この一年間のうち、高速道路の日曜・休日1,000円という社会実験が行われ、それに伴って車中泊がブームのように扱われるようになり、言葉自体も一般的になってきたように感じています。それは、高速1,000円が終わっても車を使って出掛ける方は多いですし、高速道路も連休には大混雑しています。高速道路を利用した交通費が高くなったことから(実際は元に戻っただけなのですが)、宿に泊まらないで車の中での仮眠で済ませてしまうという旅のスタイルが更に定着してしまうかも知れず、宿泊を生業とする方にとってはあまりいい傾向とは言えないかも知れません。ただ、こうしたブログを書いていて、同じ事を楽しむにしてもわざわざ高いお金を払わなくても工夫次第で同じようなことができるなら、それに越したことはないと考える方がそれなりにいらっしゃる事も感じています。

 人生を楽しむためには様々なやり方はありますが、日常から離れて別の場所へ行くという事は自分の精神をリフレッシュさせてくれるという意味でも続けていければと思っています。こんなブログを書く割には旅に出ていないという指摘もあるかも知れませんが、鉄道旅行を頻繁にできない方が時刻表を使って架空の旅行プランを楽しむように、ブログに書くことてそれなりに満足してしまう傾向があるので、その点は改善が必要かも知れません。

 ともあれ、何とか一年間続けられてきたのも、自分の書いたものが単なる検索ワードに引っかかっただけにしても、それなりに見られているという事実と無関係ではありません。私のこんな調子にお付き合いいただき、どうも有難うございます。今後もどうかよろしくお願いします。


通話メインのウィルコムの新機種を見る

 台風が私のいる場所を通過しているさなか、PHSのウィルコムが新しい機種を多数出してきました。相変わらずスマートフォンは出さず、出してもPHSて通話、インターネットは3Gというタイプになる様子なので、あえてウィルコムのスマートフォンを待つよりも、PHSは通話専用と割り切る方がいいような気がします。今回は日常の利用だけでなく、旅先でも意外と役立つかも知れない機種について自分なりに紹介していこうかと思います。

 まず残念なのは、新しい機種の中に1つも防水対応のものがなかったことです。台風など暴風雨の中で電話がかかってきた場合、防水機能のない携帯電話はさすがに出したり身に付けているのも故障の原因になってしまいます。携帯電話各社は修理に出す時には必ず水没のチェックを行ないますが、そこまでシビアに判定するならば、少々の汗や雨に降られても故障しない防水機能を付けて出すべきだと思います。

Iedenwa

 そういう意味では外に持ち運ぶことを前提としない「イエデンワ」という名前の付いたWX02Aが面白いですね。写真の通り形状は家庭用の電話機そのものですが、電話線なしでPHSの電波が届く場所に置き、だれとでも定額を付保することで、月500回10分以内なら国内・携帯通話料金が基本料のみで掛けられてしまいます。携帯電話がどうも使いこなせないという人でもこれなら十分使えるでしょうし、コンセントのあるところだったら家の中でどこでも移動して使えるというのも面白いでしょう。さらにこの電話は単三電池4本で動くようになっていますので(500時間待受で5.5時間通話可)、PHSの電波が届く範囲ならば持ち運んで車の中で使っても面白いですし、ひかり電話が停電で使えないことを心配する方がパックアップ用途として持っていても便利な局面はあるはずです。発売は12月で、既存契約者にはもう一台無料キャンペーンの期間内に出そうなので、端末価格がいくらぐらいになるかという問題はありますが、実際の製品の概要と価格には注目したいと思います。

 そしてもう一つは、スマートフォンと組み合わせて使うと面白そうな「ソキウス」というWX01Sも面白そうですね。というのも、この電話機にはBluetoothハンドセット機能が付いていて、携帯電話会社のスマートフォンと併用する場合、この端末を使って発着信が可能とのこと。つまり、通話機能については全てこの端末に一本化できるということで、私が今使っているGalaxy Tabのような、それ自身では通話できない端末でもデータ通信以外の通話ができるようになるかも知れないということです。ニュースサイトの情報ではPC版のスカイプでも通話可能とのことらしいです。登録できるBluetooth対応機器は4台で、そのうち2台の同時待受が可能ということで、b-mobileのIPフォンにソフトバンクのホワイトプランあたりの同時待ち受けがウィルコムと一緒にできるなら、エリアの面からも料金の面からも最強の通話端末になりそうな感じです。ただ、こうした組み合わせがちゃんと使えるかどうかはやってみないとわからないので、メインで使っている端末を機種変更して導入するかどうかというのが今後の悩みどころとなりそうです。


台風直撃の影響

 私のいる静岡県中部地方は、今までそれほど台風による恐怖を感じる事はなかったのですが、今回は雨もすごかったですが、とにかく風がすごいことになっています。トタンやいろんなものが風で飛び、その影響かところどころで停電になっているようで信号も消えてしまっている場所も見受けられました。

 テレビやラジオでは最大限の警戒を呼び掛けているものの、とにかく一歩外に出たら危険な状態が長く続き、家は揺れるわ大きい音が周辺で聞こえてきたらびびるわ、台風の暴風域にいるうちに地震が起きたらどうなるのかなどという心配をしたりと、しばらくは生きた心地がしませんでした。そんな中外に出て、はがれかけているトタンを針金で固定しましたが、風が強すぎてまともに食らったら身動きできないくらいで、本当に大変でした。それでも、大きな被害が出なかったのは不幸中の幸いでした。

 そんな中でも、車で移動しなければならず仕方なく車で自宅まで向かいましたが、あたり前ですが、運転自体がかなり恐かったですね。これが旅行中だったらどうなるのかと考えた時、強風域に入った状況の中で長距離の移動は無理でしょう。車の中でも家が揺れるくらいの強風になると車の中も揺れますし、走行中はできるだけ早く、近くの避難できる建物を見付けて入るべきでしょうし、高速道路にいる場合はサービスエリアなどの建物内に避難し、そこから外に出ないで台風が抜けるのを待つのが最良の方策ではないでしょうか。

 近くにそうした建物がない場合や、通行止めにより車が詰まっている中で台風に遭遇した場合は車の中で過ごさざるを得ない状況もあるかも知れません。何と言っても最悪なのは外に出ることです。市街地なら看板や窓ガラスなどの建築物、山道なら倒木などが直撃する危険もありますし、切れた電線を触ってしまう可能性もあります。今回の台風はこちらではだいたい4~5時間で通り過ぎましたが、ここまで停滞すること自体が珍しいので、とにかく身の安全を確保しながら台風が通過するのを待ちましょう。そして、事前に台風が来ることがわかっているなら家でじっとしているのが一番です。まだ台風の進路に当たる地方の方もおられるかも知れませんが、十分な警戒をして対処してください。


消えるプリントゴッコ

 昨日の気になったニュースに、2011年12月末で理想科学工業がプリントゴッコの消耗品の発売を終了するそう(プリントゴッコ本体はすでに売っていません)。パソコンとプリンタで印刷をするのが当り前の時代に生きている私たちにとってはもはや無用のものと判断されたのかも知れませんが、やはり寂しいものがあります。こうした簡易印刷機というのは、全く電気がなくても印刷できるものであるからです。

 この簡易印刷機が出て爆発的に売れたのは、やはり年賀状をカラーで簡単に作ることができるということでしょう。刷り方としてはガリ版刷りと同じように一枚ずつ葉書を押し当てるように印刷して行くのですが、インクがかすれてくると直接インクをチューブから出して補充するところなどまさしくアナログの極みです。学生の時、急遽企画したコンサートを開催するのにチケットを作る必要があり、とても印刷所に頼む時間すらなかったので、このプリントゴッコで延々と作ったのは今から思い出すとよくまあやったなと思います。このような経験は同世代の方なら多くの方がされてきたのではないでしょうか。

 その後、インクリボンで印刷するワープロからインクで印刷するプリンタとパソコンで行なう年賀状作りに移行したため次第にプリントゴッコのシェアは低下し、ついに今年いっぱいで完全に使えなくなってしまうというのが一般的な認識だろうと思います。しかし、私はむしろ、年賀状の印刷は今でもプリントゴッコの方が便利に使えるのではないかと思っています。まとまった枚数の葉書をセットして自動的に印刷されるのは便利な反面、そこにトラブルが出たらプリンタはまとまった数の印刷に失敗した葉書を生み出してしまうかも知れませんし(^^;)。プリントゴッコの場合は電話帳や漫画雑誌に挟み込んでおくことで確実に乾燥でき、作業の手順さえ理解すればお子さんやお年寄りなど、パソコンを全く使えない人でも簡単に扱うことができます。

 私がプリントゴッコを見限ったのは、今回生産を終了する消耗品の値段を発売元が決して小売店に対して値下げさせることなく定価で売り続けることに嫌気が差したからです。プリントゴッコ発売当初は複数のメーカーから謄写版印刷を模した家庭用印刷機が出ていましたが、しだいにプリントゴッコ一本になっていくとともに、定価でなければ消耗品が買えないようになっていくにつれ、常にメーカーの言い値で買うことへのストレスがたまってきたといいますか(^^;)。メーカーの方に多少の値引きを許すだけの裁量があれば、少なくとも私はプリンタでの印刷をしないでプリントゴッコを使っていたでしょう。現在、このメーカーの主力商品であるデジタル印刷機・リソグラフは大量に印刷する際のコストの低さがセールスポイントですが、これもプリンタメーカーが考え方を変え、業務用としてカートリッジはそのままにインクだけを自動的に注入するようなインクジェットプリンタを世に出せば、たちまちそちらの方に取って代わられてしまうでしょう。そう考えると、手作り感たっぷりで小回りがきき、在りし日のガリ版印刷を連想させるプリントゴッコの方がやり方次第によっては新たなユーザーを獲得できるように私には思えるのですが、発売元が決めたことならしょうがありませんね。

 プリントゴッコはなくなっても、いざという時に備え、パソコンや電気がなくても印刷できる機材を必要に応じて準備しておくということは、大切なことだと思います。電気の通じない中でも多くの人に情報を届けるため、まだガリ版印刷一式を保管している学校などにはきちんとした保管をしておいていただきたいと、またやってきた台風情報をテレビで見ながらしみじみと思います。台風の進路にあたっている地方の方々は、ぜひ早めに安全なところへ避難し、身の安全を確保してください。