具体的にサービスが始まらないとわからないところも多い、スマホを利用する電子マネーの一角に、日本通信が割って入ることが明らかになりました。すでに電子マネーやクレジットカードなど、キャッシュレスでの決済を使っている身としては、新しいものが出ても普及しなければ意味がないと思うのですが、今回のニュースで気になるところがあったので、自分でも完全には理解しているとは言い難いのですが、自分の思うところを書いてみたいと思います。
ニュースによると、この新しい電子マネーは、マイナンバーカードを持つことが前提になるようで、スマホにマイナンバーカードをかざし、マイナンバーカードのICチップに入っている情報を読み込んで電子証明書をスマホに保存し、その証明書にアクセスすることで本人確認をするという仕組みのようです。
他の電子マネーの場合は、電話番号やメールアドレスと紐付けし、IDとパスワードを入力することによって本人確認するので、以前PayPayであった、モバイル回線の契約を乗っ取って他人のPayPayを使うというような詐欺行為のような事はこの電子マネーではできなくなるのでしょう。もし強引に他人の電子マネーを使うためには、電子証明書の入ったスマホを強奪し、ロック解除を行なってそのスマホ自体で使うようにしないと、電子マネー自体が使えないという私的な理解なのですが、ニュースの見出しではIDパスワード不要ということでしたので、恐らくそんな事だと思います。
ということになると、ちらにしても安全に電子マネーを使うためには、他人に勝手にスマホを使われないようなロック(指紋認証がおすすめ)をしていない方は、しっかりと設定をしておくことが大事になってくるのではないかと思います。
私の中では、近々マイナンバーカードと健康保険証を一体化するマイナ保険証への移行が行なわれることで、かなり認知度は上がってきているように思います。現状ではもしマイナンバーカードを病院のカードリーダーで読み取れないような場合に、スマホの中に「資格情報」入れて画面で見せれば問題なく受信できるようになるので、マイナンバーカード及び、マイナポータルアプリ及び電子証明書の組み合わせをスマホで利用する事が当り前になってくるのではないかと思います(スマホがない場合は紙の資格情報を用意する必要があります)。
以前から書いていますが、将来的にマイナンバーカードは持っていなくても、マイナンバーカードの中のICチップの情報を電子証明書にすることで、スマホが健康保険証や運転免許証としても使えるようになると個人的にはマイナンバーカードを外で落とす可能性が消えるため、そうした状況になって欲しいです。ただ今回の電子マネーは、マイナンバーカードから情報を読み取った電子証明書で本人確認を行なってスマホで決済できるようになるようなので、スマホだけ持ち出しても電子マネーは使えるということなのでしょう。
このように、色々な事がスマホでできていくようになれば、事前に電子証明書をスマホ内に入れておけば、いちいちサービスを受ける際に本人確認を受ける必要も無くなっていくのではないでしょうか。紙のものだとなりすましで使えてしまうコンサートチケットを電子化する中の一つの方法として、こうした方法があれば、ID・パスワード自体が無いので、ハッキングされて被害に遭う可能性も無くなるのではないかとか、色々便利になる半面、スマホを持つ人と持たざる人との差というものは決定的になっていくことが想像できます。
ただそのためには、誰でも不安なく電子決済などの日常生活に起因するサービスが使えるだけの通信速度を安価に提供するための通信プランおよび安価な端末の整備は必要だと思います。マイナンバーカードを推進する場合、そのような生活に必要不可欠なスマホを全ての人が普通に持って使えるような環境の整備を改めてお願いしたいですね。