月別アーカイブ: 2023年6月

ワークマンの角型真空断熱コンテナがこの夏に間に合わないだけでなく販売も危ういのか?

先日、サーモスのソフト保冷バッグを購入しましたが、ウーバーイーツのバッグよりは小さいものの、何とか自転車のかごに入るくらいの25Lサイズは日常使いには大きいと思ったものの、実際に買い物に行った時には大変に便利に使っていて、特に肉や魚のパックをそのまま入れて運べるのはそれだけでも便利です。ただ、簡易的なものであるので、用途は買い物や本格的なクーラーボックス・バッテリー駆動の冷蔵庫へ入れるまでのつなぎには十分使えるものの、それ自体で長距離の移動をまかなうには不向きでしょう。

この夏というか、本来は今年の夏前くらいに、ワークマンから「スクエア真空ハイブリッドコンテナ」が出るという話を聞きつけ、めでたく販売になったらワークマンの方からメールをもらう手はずになっていたのですが、一昨日ついにそのメールが届いたものの、中味を読むと大変残念な事が書いてありました。

「生産工程上の遅れ」が理由で、この夏の販売が難しいということだけでなく、今年の秋以降の販売も難しいということで、現在出ている丸型の真空ハイブリッドコンテナを代替としてどうかという事がメールには書いてありました。今回販売が見送られた角型のものも同じですが、現在販売されている丸形のものは、真空断熱ボトルと同じ製法で作られているので、ウレタンや発泡スチロールのクーラーボックスよりも保温・保冷効果が期待できますが、丸形だと500mlのペットボトルが4本入るくらいの容量で、丸形ということでどうしても無駄な空間ができてしまうというディメリットがありました。だからこそ、四角型で隙間なく物を入れて運べそうな製品の販売を期待していたのですが、これでしばらくは入手不能ということになりそうです。

今後の展望ということで書くと、それでなくても現在はじわじわと円安の流れになってきているので、海外で生産するにもコストがかかったり契約を見直さなくてはいけなくなったりと、今後もスムーズに生産が行なわれないことが予想されます。どうしても真空断熱構造のコンテナが欲しい場合は、今ならまだ普通の店舗にも丸型のコンテナは置いてありますので、そちらを購入して使うしかないでしょうが、私はやはりその容量と物を入れても隙間が出てしまうというのがネックですね。

ワークマンのキャンプギアというのは、特にインターネット上のインフルエンサーによって広められ、普通に購入して買おうと思ってもなかなか買えないような状況が続いています。確かに、ワークマンのキャンプ・レジャー用品はアウトドアグッズショップに売られているものよりもかなり安いものは少なくないですが、安くて良い物であることは確かであっても、最高の性能を追求するためにはそれなりのコストを掛けて高いものを購入するという選択肢も出てきます。

たとえ、販売してすぐに売り切れになってしまう人気グッズであっても、冷静にその性能を見れば、自分の使い方と照らし合わせてそこまでして買うべきものばかりということでもないのでは? というものもあるような気もします。多くの品が売り切れになってそのまま廃版となれば、それだけ残念に思う人はいるかも知れませんが(だからこそ競って買って売切れになる流れになる)、その前に本当に他の製品と比べて優位なのか? ということも考えましょう。

今回の角型真空断熱コンテナも、発売が延期されることで、より性能の良いものが他社から出ることもありますし、別のアプローチをすることで必要なくなる場合もあります。もし、それほど必要がないと思いつつ買ってしまうと、お店にとってもなかなか商品を提供できなくなることにもつながりますので、消費者の立場として今後の新製品についても冷静に対応したいものです。

そうは言っても、やはり今回の「スクエア真空ハイブリッドコンテナ」は他のクーラーボックスとは違って、小回りが効きながらも小型のクーラーボックス以上に使えそうなスペックなので、今回の公式からの販売延期の連絡は残念です。ただ、色々情報を漁っていると、今後の状況によってはもっと別の保冷バッグやクーラーボックスに乗りかえる事も自分の中ではあるかも知れません。

今後は真空断熱で保冷機能を上げるよりも、外から電源を取ったり、バッテリー駆動できる保冷温庫の方が車中泊利用では価格も下がり、使いやすくなっている可能性もあります。私自身、この夏には通常の冷凍食品の他にアイスなどの暑さ対策の食べ物も家に用意したいと思っているのですが、どうしても自宅の冷凍庫は満タンになりがちです。専用の冷凍庫を買い足す方法もありますが、だったらバッテリーだけでなく車のシガーソケットや家庭用のコンセントからでも電源を取れる冷蔵庫(冷凍庫にも温度調節をすればなるもの)を買ってしまうというパターンの方が車中泊の旅の中でも自力で氷を作ることも可能になるので、そちらの方に流れてしまうかもしれません。車中泊をする人が新型コロナが広がる中で増えたことで、過去には考えられなかった車中泊用のクーラーとか、冷蔵庫の専用品が出てきたこともあり、この夏のバーゲンセールで安くなるようなら、面白そうだとは思います。ともあれ、ワークマンの角型真空断熱コンテナについては、来年度には出るのかどうか、そのまま販売されないのかということも含めてもう少し待ってみることにします。

いのちの電話に関して私がした誤解はテレビの紹介の仕方を鵜呑みにしたからだった

このブログでは企業やお役所などが問い合わせなどの電話を公開する際、0570から始まる「ナビダイヤル」しか掛ける選択肢がないことについて苦言を発してきました。誤解をしてもらっては困るのですが、同じ市内局番の場所から固定電話で電話する場合には、ナビダイヤルに掛けても特別高額な電話代にはならず、さらに今後、固定電話がIP電話化すると、距離によっての通話料金の違いというものが無くなる方向になっていくので、そうなると固定電話およびひかり電話を利用して固定電話を使っている方については、そこまで0570から始まる番号を忌み嫌わなくても良いと思っています。

問題になるのは、携帯電話・スマホから0570から始まる電話番号に掛ける時です。料金は固定電話と比べて高いだけでなく、無料通話・通話定額オプションの対象でない電話番号のため、通話定額で使える番号だと思って長電話した場合、翌月にはびっくりするような通話料を払わなければいけなくなる可能性があるのです。ずっと固定電話を残している家であればそこまで問題は出ないのですが、固定電話を止めて携帯電話(スマホ)だけにしたご家庭の場合には、高額な翌月払いの通話料の請求を避ける方法がありません。そういう意味で、個人的にはあえて0570から始まる電話番号を案内しているところは、携帯電話ユーザーの事を考えてくれていないのか? と思ってしまうのです。

先日たまたまテレビのニュースで自殺を考えるような事があったらということで、複数の相談できる窓口の電話番号を紹介していたのですが、自殺を考えた場合の連絡先として大きな認知度を持っている「いのちの電話」の電話番号が0570から始まる番号が案内されているのを見て、憤るというよりも、もしかしたら相当のいたずら電話が掛かってきて業務に支障が正じていたり、多くはボランティアに支えられているとは言うものの、できるだけオペレーターを減らして現場の負担を減らしたいという方がどんな相談でも受けるという理念を超えてしまっているのかと思ったのです。

ただ、こうした事は単に私の取り越し苦労であったことが調べてみてわかりました。テレビでサービスを紹介する場合、テレビは全国で同じものが流れますので、全国統一の番号ということで、0570から始まる番号が案内されているようなのです。いのちの電話は全国に拠点があり、ホームページには全国の処点の番号(固定電話で市外局番からの番号)がきちんと掲載されています。固定電話で掛ける場合には0570の番号に掛けても同じ地域の拠点につながるようになっているので、携帯電話から電話する場合には(通話定額オプションに入っている場合は特に)ネットなどで地域の拠点の番号を調べてから掛ければ良いというわけです。

さらに、いのちの電話では24時間は無理でも一部の時間については通話料の掛からないフリーダイヤルでの相談も行なっていて、毎日16時から21時、毎月10日だけは朝8時から翌朝8時までの24時間、「自殺予防いのちの電話」という様々な困難によって自殺をも考えている人に向けたフリーダイヤル「0120−783−556」(IP電話の場合は毎月10日の朝8時から24時間のみで有料になりますが東京03−6634−7830で受け付けています)を公開しています(2023年6月現在)。このような細かいことは、テレビ放送の短い尺の中では伝え切れないので0570番号を案内しているのかと思いますが、せめてフリーダイヤルがあるのなら、その旨をきちんと伝えて欲しいと思います。

ただ、単にフリーダイヤルだけを公開するというのも多大な電話代の負担をフリーダイヤルを設置した団体が負うことになりますし、相談する人もされる人も、できるだけ経費を掛けないで済む仕組みについて知恵を出し合うことも必要なのかも知れません。電話の場合は長電話になりがちですが、そうなるとなかなか電話につながらないような事も起こります。こうした問題を解決する一つの方法として、時間を区切ってチャットで相談を受けるような形で悩んでいる人に寄り添っているところも出てきました。チャットであれば、一人の相談を受けながら複数の相談を待つ人に待ってもらうようなメッセージを送ることもでき、さらに今後は自宅からでなくてもネット環境があれば相談に乗ることもできると思うので、スマホを通信の手段として当り前に使う世代の相談の新しい形として、チャットでの相談についても広がっていって欲しいと思います。

もはや日本メーカー製だから買って安心ではない性能と価格との関係を知れば選ばれないPCの販売価格

昔はパソコンを購入する際には、日本国内のメーカーが国内で製造することにこだわって購入していた時代がありました。国内メーカーの場合、過去に手痛い思いをした外国のパソコンメーカーのように、全く知らないうちに夜逃げのように国内から撤退しようとしてもできることではありませんし(以前Getewayの地元にあった販売店が前日までは普通に営業しているのに安心してノートパソコンを購入したのにいきなりもぬけの殻になった販売店の姿を見た時のショックは今だに忘れられません)、実際国内メーカーのパソコンはユニークで性能も高かったということがありました。私は最初のパソコンからMacを使っていて、ノートパソコンもPowerBookを重いのを我慢して持ち歩いていたのですが、当時のアップルはハードの理想はわかるものの技術が追い付いていないように思えたNewton MessegePadの方にモバイルユーザー用の製品をシフトしていて、いわゆるモバイルパソコンの開発には積極的ではありませんでした。

そんな中、友人から見せてもらった東芝のリブレットシリーズのあまりの小ささ(当時はWindows95)に、今までのAppleに対する想いはあったもののWindowsに乗りかえ、その後、今もそうですが日本国内で開発されていたIBMのThinkPad(現在はLenovoが作っています)など、質実剛健でキーボードも打ちやすいながら小さくてあらゆることのできるノートパソコンに乗り換えました。当時は、パナソニックもレッツノートがトラックボールを搭載していて、外にパソコンを持ち出す場合には国内で企画され作られていたものの中から選ぶのが当然という感じでした。

また、富士通についてもノートパソコンはともかく、乾電池で動き、小型ワープロとしてだけでなく、当時富士通が経営にかかわっていたパソコン通信の「ニフティサーブ」への通信機能も使えた「オアシスポケット」なんて魅力的なハードもありました。オアシスポケットには、まだ当時ではキーボードによる日本語入力をスムーズに行なえる「親指シフト(ニコラ配列)」の型式のキーボードタイプがありまして、外でも親指シフトを使いたいという場合の選択肢も用意されていました。乾電池で動くマシンといえば、今では考えられませんがオムロンも「マシフ」という小型パソコン(ユーザーの改良によりDOS/Vマシンとして動く乾電池駆動パソコン)を出していた時代があります。

それが今や、ThinkPadはまだ残っていて、レッツノートについては国内のモバイルパソコンの中でも一つのジャンルとして認知されているとは言うものの、やはり価格が手軽には手を出せないというような感じになってしまい、そのうちに台湾・韓国・中国のメーカーが色々な個性的なノートパソコンを出してくるようになっては、日本メーカーの優位性は失なわれてしまったような感じになっています。

それでもまだ、日本のメーカーのパソコンにこだわって購入している方はいるかと思いますが、そんな中で起こって先日ニュースになったのが「富士通クライアントコンピューティング」が、ホームページでの販売価格の表示に不正があったということで消費者庁から措置命令が出されたということでした。

ニュースを見ると、この会社は富士通のノートパソコンをウェブ上で販売する事について、通常時と比べると安い「キャンペーン価格」で期間限定で販売するかのように表示していたということです。しかし、そもそもそこに書かれていた通常時の価格で販売した実績がないのに、さもキャンペーン期間だけというようなあおり文句を付けて販売していたことが問題視されたようです。

私など、最近はとことんミニPCの価格を調べているのですが、あまりにも多くのチャンネルから販売されていて、果たして定価がどれなのかもわからない中、同じアマゾンでも同じパソコンの型番とスペックを持つものを並べ、どこから出品されているものが安く単に型番やスペックで検索しただけだと、最安値よりかなり高い価格で知らずに買ってしまうような恐れがある現状をつぶさに見ています。

こうした複雑な販売状況でも最安値を狙うためには、まずはきちんと自分の欲しいハードのスペック(CPUの種類やメモリ、ディスク容量や付いている端子の状況や付属品の有無)をしっかり把握し、同じものであっても別の業者(別の業者でもアマゾンの場合は別項目が立っていることがあるので)が出している場合もあるのでそこでの比較もします。

さらに、私自身は日本製にこだわらず例えば中国のメーカーの中でもどのメーカーの製品がいくらかは安心して使えるだけの実績を積んでいるかというところまで、多区のレビューや動画など、忖度なくメーカーのPRでないことを確認しながら選んでいくこともしないと、安く買えたとしてもトラブル続きで使いものにならなかったり、アフターサービスが受けられなくなったりすることもある(逆に言うとあまりに安い場合は壊れたら諦めることも含め)ということを考えながら購入するパソコンを決めるようにはしています。ただ、そうした検討の範囲には、今の日本のパソコンメーカーのものはほとんど入ってこない状況です。

最近は廉価版のCPUでも最新のものは中古の高性能であったCPUを積んでいるものと比べても遜色ないような状況になっているので、次に購入する可能性があった中古PCを導入すべきか否かという事についても考えてしまっています。中古で出ているノートパソコンのメモリは殆どが8GBくらいですが倍の16GBくらいないと長く使うには不安で、かといって最初からそれくらいのメモリが載っている中古を買うよりは、中華メーカーでそこそこのスペックのあるパソコンにすれば、最初から高性能で長めに使えるという現実を見てしまうと、改めて日本メーカーの立ち位置はどこにある? という風にも感じてしまうのです。

紹介した富士通のパソコンについても、いくらキャンペーン期間中の値引きだと言っても、冷静にそのスペックを確認した上で他社のPCと比較すれば、全く問題にならないくらい価格が高いと最初からスルーできる人がほとんどだと思います。わざわざ不正をしても売り上げアップになったかどうかも疑わしく、今回のような消費者庁から企業名を発表されるくらいなら、もう少しユニークで興味を引くような性能であったり価格のものを出す努力をお願いしたいものです。個人的に言えば、多少海外メーカーより高くてもきちんとしたアフターサービスがあれば、日本のメーカーのものを選択する余地はあるかも知れません。

ちなみに、今回のニュースで出た「富士通クライアントコンピューティング」のアフターサービスについてですが、故障時などの窓口の電話番号は0120から始まるフリーダイヤルでした。この点については購入者が時間を気にせずに相談できるということで、個人的には評価できます。国内のパソコン会社は企業へのリースなどを考えて作られているものも多いので、個人のお客さんに対しての売上が上がらない点もあるかと思うものの、高いなら高いなりのセールスポイントを出し、それを見て購入する人たちに選ばれるようなやり方を今後は目指して欲しいですね。

本来は長く使えるものを企業の思惑や政治的なかけひきだけで簡単に買い替えさせるのはどこかおかしくないか?

世の中は「持続可能な開発目標」SDGsの掛け声とともに、多くの人が使い捨てをしないなどの生活の変化について実行にうつしている部分があります。偉い人の胸元にはSDGsバッジが燦然と輝いていますが、そんな社会の中で物を大切に使っていることが悪であるかのような制度を続けているのではと思うのが、日本国内の自動車税の取り方です。

私の乗っている車は製造からもう13年以上経っていますが、高速道路で定速の走行をすれば、燃費はだいたい20km/Lをオーバーするくらいです。車重は最近の軽自動車だと1トンを超えるものもありますが、私のは1300CCで1トンを割り、排気量と車重のバランスは悪くないと思います。状況によっては最新の車よりもガソリンを消費せずに利用できると思っているのですが、現在の日本の税政は、どんな燃費の良い車であっても一定の年数を乗り続けると自動車税の負担が高くなるようになっています。普通自動車ユーザーからすると軽自動車との差も何とかして欲しいですが、ここではこれ以上は触れません。

自動車については作るにも相当なエネルギーを使いますし、古い自動車を調子を見ながら自分なりに乗ることというのは、社会にとってそれほど悪くない事ではないかと思うのですが、視点を国内の車のメーカーの売上に向ければ、古い車を乗り続けている人は自動車会社に直接利益をもたらさないため駄目ということになるのかも知れません。ただ、何でもそうですが短い周期で比較的高額なものを頻繁に買い替えるような生活というのは、現状を考えるとなかなかできない事ではないかと思います。ヨーロッパでは、単にメーカーの売上だけを考えることのない政策が行なわれているようで、日本と比べると個人的に羨ましいところもあります。

先日、欧州議会が承認した事の中に、「家電製品のバッテリーを消費者自身が簡単に取り外せる設計にすることの義務化」に関する規則があるという事が話題になりました。日本で使われている多くの家電は、製品を小さくするためにバッテリーを内蔵型にしているものが増えているように感じます。これはこれで便利ではあるのですが、一つの家電を長く使いたいと思っていても、内蔵バッテリーが性能を落としてしまったら、ユーザーが自分で部品(電池)を用意して交換できないと、メーカー送りにした場合に輸送費や工賃を取られるため、場合によっては新しいものを買った方が安くなるような事が起きてしまいます。欧州ではそうした企業の論理にストップを掛けるような方向に話を進めているわけで、そうしたニュースから派生して、「今後はスマホのバッテリーもユーザーが交換できるものを出すのでは?」という話も出てきています。

もし、そうした製品がヨーロッパで当り前になった場合、日本はどうするのでしょうか。スマホについては電池の問題以外にも処理スピードの問題で買い替えが必要になるケースも多く、それほど簡単には行かないと思いますが、充電池を搭載した扇風機とか、基本性能が使えればテクノロジーとは関係なく長く使える家電がバッテリー交換式になり、さらに複数の機器で共通の電池が使えるような(例えばマキタ工作機械のバッテリーが同社の家電でも使えるようなイメージ)流れになってくれば、社会全体のエネルギー消費が抑えられるのではないかと思います。

また、電気自動車のバッテリーについてもユーザーによる取り外しが可能で、電動自転車や電動バイクのようにバッテリーだけ外して自宅で充電できるようになれば、今の社会インフラをいじることなく、利用範囲の狭い小型の電気自動車が市民に普及していく可能性が出てくると思います。できれば、台湾の電動バイクのように、サブスクで充電ステーションを利用すればそこにある充電した電池との入替が可能になるような事ができると、さらに利便性が増し、電動バイクでの日本一周もできるくらいインフラが整備されて欲しいなとも思います。

それこそ、かつてのダイハツ・ミゼット(古い三輪ではなく新しく出た一人ないし二人乗りの軽トラック)クラスの電気自動車の利用が当り前になり、その電力は日本全国の充電ステーションで交換可能になるようなら、パワーはともかくのんびりと日本を回る旅もできるのではないかなと思いますね。ただその場合、車の価格は今の軽自動車並に抑えて欲しいです。

現状を見ると、もはや爆発的に産業が発展して給料もうなぎのぼりという未来が来るかどうかもわかりませんし、だったら身の丈に合った生活の楽しみ方ができ、高額な買い物で手にした物についてはできるだけ長く大切に使うことが奨励されるような社会になって欲しいと思います。そういうわけで、まずはSDGzから逆行するかのような自動車税の仕組みに早くメスを入れて欲しいと思います。

楽天モバイルの特典の一つRakutenTVのプロ野球パ・リーグ試合中継はハードを買い足せば大画面テレビで見られる

以前私がソフトバンク回線を持った一つの理由に(現在は解約しています)、Yahoo!プレミアム会員の特典を回線契約だけで使える中でも、自前でプロ野球の球団を持っているからか、プロ野球のパ・リーグの試合中継をインターネットで見ることのできるサービスに心惹かれてというのがありました。残念ながら、2023年4月からのシーズンでは、ソフトバンクではこのサービスを終了してしまったのですが、まさにそのタイミングを狙ったかのように同じパ・リーグのネットによる生中継のサービスを始めたのが、同じパ・リーグのプロ野球球団を持っている楽天でした。

現在、楽天モバイルの回線に加入した人に、通常は有料の「RakutenTV」のサービスの中から、プロ野球パ・リーグの試合中継と、一部のNBAの試合が楽天IDとパスワード(楽天モバイルに紐付いたもの)を入れると、普通にパソコンやスマホ・タブレットから生中継を見ることができるようになっています。あくまで私の場合、セ・リーグよりもパ・リーグの試合を多く見るので、固定回線用に使っていた回線をいったん解約して一時期使えなくなったものの、現在は月3GB未満で月額千円くらいで通話無料とともにパ・リーグの試合が継続して見られるようになったことは単純に良かったと思っています。

今回、この件について書かせていただいたのはその事だけでなく、スマホ・タブレット・パソコン以外にも見られる状況を作ることができるという話です。RakutenTVがメインではないものの、二つのハードを揃えると、自宅内だけでなく車中泊の旅でも色々と使えるようになるのではないかと思います。

というのも、「RakutenTV」はウェブ経由だけでなく専用のアプリ(主にスマホ用)があるのですが、そのアプリは今度のセールでも安く出るかも知れないAmazon Fire Stick TV用のアプリもあるのです。つまり、テレビやモニターにつないだFire Stick TVにRakutenTVアプリを入れ、楽天モバイルと紐付いている楽天IDとパスワードを入力すると、大画面のテレビやモニターでもパ・リーグ中継を見ることができるようになるのです。

自宅のテレビにFire Stick TVを接続して使う場合には自宅のWi-Fiにすでに接続されている方も多いと思うので、単にアプリを選んで実行するだけですが、これを外に持ち出すためにモバイルバッテリーでも動くモバイルモニターを用意することで、さらにその可能性が広がってきます。

私の持っている15インチのモバイルモニターの場合、10,000mAの複数個のUSB端子のあるバッテリーにモニターとFire Stick TVをつなぎ、手持ちのスマホでテザリングをすれば普通にFire Stick TVの全機能が使えるようになります。私自身、かつて楽天モバイルの回線を使って自宅のインターネットを賄っていたので、車中泊先が楽天モバイルのエリアであれば、安定した映像でスポーツ中継や映画、テレビ番組などを楽しむことができるようになります。もっとも、楽天モバイルの回線は他の大手キャリアと比べてプラチナバンド対応でなく、エリアも今一歩というところもあるので(auのエリアが無制限で使えるので期待は持てますが)、楽天回線ではうまくつながらない場合に備え、例えば申し込んで24時間は無制限でネット利用ができるpovo2.0を併用したりすれば、かえってその方が良い場合もあります。

もちろん、スマホやタブレット、パソコンを使っても見ることはできるのですが、例えば作業しながら試合(動画など)を見たいと思っても、一度動画を利用すると他の作業には使いにくくなるハードがほとんどだと思います。その点、モバイルモニターはモニターとしての機能しかなく、さらにAmazon Fire Stick TVも基本的には動画を楽しむために作られたもので、さらにリモコンが付属するので、多少離れたところにモニターを置いていても、パソコンで作業しながらリモコンで操作することができ、車内で使っても自宅と同じような環境を作ることができるというのが大きいですね。モバイルモニターについては、もしパソコンの方で複数のモニターに出力できる機能があれば、画面で映すものを変えることができるので、さらに色々な使い方を考えることができるでしょう。

もしプロ野球パ・リーグをよく見る方であれば、楽天モバイルを契約しているならこの特典を使わないのはもったいないですし、これから夏のボーナスシーズンを狙ってセールが来ると思うので、使用するテレビやモニターによってHD対応と4K対応のものがありますが、どうせなら安い時に手に入れるのがおすすめです。ちなみに、基本的にこの製品はAmazonのプライムサービスの利用を応援するハードになるものの、今回紹介したアマゾンとは関係ないRakutenTV単体や、その他のサービス(YouTube・NHK+・AmebaTV・TVer・DAZNなど)だけでも使えます。他にも興味深いアプリがアプリストアでは用意されていますので、自宅内だけでなく外に持ち出す前提でも楽しんで欲しいと思います。

以前なら普通の日であるはずがとんでもないトラブルに巻き込まれるかも知れない状況を考えておこう

昨日は、天気も悪くなく、さすがに蒸し暑い一日ではあったものの、私の身の回りではごくごく当り前の日常生活を送っていました。が、一部の人にとってはとんでもない日になっただろうと思います。実際に不具合を実感した方は多くいたと思いますが、日常の足として欠かすことのできない電車に乗るためのシステムに不具合が出たのです。

JR東日本では昨日午前0時過ぎから、クレジットカードを使ってのきっぷの購入(駅構内)や、えきねっとの利用、さらにスマホのモバイルSuicaでグリーン券の購入ができなくなったり、スマホでクレジットカードからのチャージができなくなるなど、キャッシュレスでのきっぷの購入に関するトラブルが午後1時頃といいますから、約12時間続いたというわけです。

今回のトラブルの原因は、サーバーのあるところで電源工事を行なう際に、誤って電源を遮断してしまったため、システムが復旧されるまでに時間がかかったということです。個人のパソコンであればうまく起動しなくなったら別にあるハードから起動させて作業をすぐに行なうこともできると思うのですが、今回のトラブルを見ると、一ヶ所で駄目になってしまうと、これだけ利用者に影響が出るくらいのトラブルになってしまうのかと思います。JR東日本では今後、Suicaだけでなくクレジットカードのタッチ決済でも電車に乗れるようにするというニュースをこのブログでもお知らせしたことがあります。今回のトラブルがそうしたシステム変更に関わってはいないと思うのですが、どんな素晴らしいシステムであっても人が操作する点においては災害とかではなく突然使えなくなるということは当然起こり得ます。そうしたヒューマンエラーを見越しての対策を考えておかないと、途方に暮れてしまうことも考えて出掛けることは大切ではないかと思います。

たまたま昨日、ネットで昼食のお弁当をテイクアウト注文し、こちらで指定して出掛けたのですが、ちょっとまったりしていたら出来上がりの時間に近づいてしまい、あわてて出掛けたのは良いのですが、あわてていつも持っていく財布などが入ったバッグを忘れてしまいました。財布には運転免許証も入っているので車で出掛ける場合にはいったん戻らなくてはならないのですが、お店は自転車で十分に行けるところにあったので、スマホだけ持って出てしまいました。

ちなみに、決済はお店で電子マネー決済にしていたので、スマホだけ持っていれば大丈夫なのですが、もし何らかのトラブルがあったら、お店で支払うことができないということも十分に考えられるでしょう。今後もしスマホが運転免許証の代わりになったりしたら、ますますスマホ一つだけで外出しても何ら不自体しない社会になっていくと思うのですが、そうした便利な社会の恩恵を受けながらも、いざそうしたシステムが使えなくなった時の事も考えておくことも大事ではないかという気がします。

今回のSuicaのトラブルは時間とともにできる事が変わっていったようですが、まず大事なことは自分が電車に乗ろうと思った時に、全くモバイルSuicaが使えないのか、セブンイレブンなどにあるセブン銀行のATMでも現金チャージができるので、現金でチャージすればスマホの中に入っている残高を使ってバスや電車に乗れるのか、何ができて何ができないのかを把握することが大切でしょう。

ちなみに、普通列車のグリーン券については私は住んでいる地域がJR東海のエリアなので、例えば沼津~宇都宮・高崎間でグリーン車に乗車できるグリーン券を利用することがあるのですが、この範囲のグリーン券はSuicaからの購入は通常時でもエリアをまたいでしまうためできません。そのため、出発前に駅のみどりの窓口で普通列車のグリーン券(紙のきっぷ)のみを購入するのですが、もしまた同じようなトラブルが起きてグリーン券をスマホから購入することができなくなった場合には、駅で現金で購入することができるのかどうか、確かめてみるのも良いかも知れません。

私の生活パターンでは電車で移動するのはお出掛けする時だけなので、今回のトラブルの内容については今後の情報についても注目し、もし自分が出掛けた時に同じようなトラブルになった場合に備えようと思います。

これからのモバイルはもはや常時接続前提で使い倒せる安いハードを利用するのがおすすめ

私はこのブログを始める前から「家で作業している状況を外にも持っていきたい」と思い、試行錯誤を続けてきました。車にあれこれ乗っけて持っていくならば、大型のノートパソコンでも良く、特に昔は外でインターネットを利用するといっても、メールチェックの時だけ接続するとか、長く通信したり大きなファイルをダウンロードすればするほどコストがかかるようになっていたので、いかに短く通信を行なうかということで、小さくてもフル装備(CD-ROMなども付いたもの)のノートパソコンを持っていくことによって、主にはオフラインで作業をし、帰ったら自宅でそのデータをアップロードするというような使い方をしていました。

それが少し変わったのが、今はなきPHSで月定額のインターネット使い放題のプランが出た時からでしたが、最初は最大32kbpsと、今のmineoの平日昼間制限くらいのクオリティしかありませんでした。小さなガラケー型の端末でメールなど文字中心のデータを見るには何とかできましたが、ノートパソコンにつないで通信をした場合、写真などを読み込むスピードは当然ながら遅く、ストレスがたまりました。そんな時期に作成されたのが俳優の阿部寛さんのような文字を中心にした自分のホームページだったのではないかと思います。阿部さんは今もその当時に作ったと思われる形式をそのまま続けていますが、みんなが遅い中で利用する状況がかつてあったので、そうしたホームページの形になったという側面もあったと思います。参考までに、阿部さんのホームページにリンクを張っておきますので、高速通信を使い切ってしまったり、mineoの平日昼間のスピード制限の時にでもそれなりにページが読み込めるかどうか、試してみるのも良いと思います。

http://abehiroshi.la.coocan.jp/

その後、MVNOが出てくる中で自称「通信無制限」なるプランも出てきたのですが、ユーザーが少ない場合にはそこそこ使えたものの、無制限ということでヘビーに使いまくるユーザーが出たり、多くのユーザーが契約したりしたおかげで、元々MVNOは大手キャリアから帯域を借りているわけですから、当然渋滞が起こり、まともに使えなくなります。当時は自宅ではすでにADSLや光通信が使えていたので、制限なく利用することはできていたのですが、外出時に安い価格で誰もがそれなりのスピードでネットを利用できるようになったのは、楽天モバイルが無制限を打ち出し、それに対抗する形でドコモがahamoを出し、他のキャリアでも速度制限が従来の最大128kbpsから最大1Mbpsというプランが出てきてからではないかと思います。

実際、100Mbps以上の通信が普通だと思っている人にとっては、最大1Mbpsは遅いと思われるのではないかと思いますが、スマホやタブレットでウェブを見たり、動画をある程度制限した中で見ることはでき、大きなポイントは低速であればそれなりに使い続けてもさらなる速度制限がされないということです。これにより、少なくともデータをクラウドに置いて外ではその都度クラウドにアクセスしてネットに接続しながら作業をすることができるようになりました。また、自宅にサーバーを設置して、外から自宅サーバーにアクセスし、データを取ったり直接見たりすることも現在はできます。そうなると、持ち出すデータというものはそれほど必要なく、どうしてもネットがつながらない場所で作業しなければならない場合に、データをSDカードやUSBメモリに入れて持ち運べば、もうスマホ単体やタブレットだけでも作業ができてしまうという状況になっています。

というわけで、今後のモバイル機器はどうするのかという事を改めて考えてみると、もはや普通のパソコンを持ち出すのではなく、それ自身でネット接続が可能なタブレットにキーボードやマウスをセットにして持ち出せば、座っての作業もできますし、片手に持ち移動しながらの利用もできます。最少のセットとしてスマホがあるわけですが、スマホの場合は携帯性に優れている反面、画面が小さく、車中泊の夜に動画をゆっくり見るならもう少し大きなディスプレイのあるハードがあると便利だと思います。以前はタブレットの中にダウンロードした映画やテレビ番組を入れて見るような使い方もありましたが、今は最大1Mbpsで通信が可能であれば、事前に用意しなくても、その場でリアルタイムに動画を見ることもできるので、必要に応じて8インチにするか10インチ以上にするか、大きさを選べば良いでしょう。

それに加えて、タブレットをパソコンのように使いたい場合には方法は2つあります。一つはタブレットとキーボードをセットにして使うというやり方です。この場合はBluetoothで接続するのが便利ですが、別々に分かれると、机があれば良いですが、膝の上に両方置いて使うということは難しいです。そうした使い方も考えている場合は、本体とキーボードが分離する2in1のタイプのものにするか、画面が360度回転し、一体化して片手で持てる構造のものにするというのもありでしょう。まさに私が使っているのが本体とキーボードは分離しないものの、本体を回転させてタブレットのようにして使えるChromebookです。

私の場合は外でもキーボードが使えるモバイル端末が必要で(外でもブログを書けるように)、電車内でも一応空いていれば端末を広げて使えるようなものということで、もう一台、WindowsOS搭載の2in1ノートを持っています。ただ、ノートパソコンは持ち出す分落下や衝撃を受けて壊れることを心配しなくてはならないので、学校で複数年荒い使い方をすることを前提に作られている学校用のChromebookのアウトレットは、まさにモバイル利用にはうってつけです。米軍の資材調達基準であるMIL-STD-810をクリアしていて、耐水性のあるキーボードを搭載しているChromebookは多く、いわゆる学校標準仕様のお下がりが安く買えるチャンスがあれば、キーボードを日常的に使うような端末を利用したい場合、モバイル端末としてその種のChromebookを選ぶことで、かなりモバイル環境が変わることになるでしょう。

もちろん、大きな災害などでネットが使えなくなることもあるので、そこまで考えると、Chromebookよりも小型のWindowsが使えるノートパソコンもあった方が良いと思いますが、Chromebookでオフラインであっても、Andoridアプリを動かしてメモを取ったり、最低限の利用はできると思いますので、持ち出すハードを絞り、基本はネットにつなぎながら使うような考え方をすれば、何もかも持っていく必要はなくなります。

タブレット端末やChromebookの場合、電源として大き目のポータブルバッテリーでなくても、スマホの充電もできるモバイルバッテリーを使っての充電も可能です。Chromebookを使いながら充電する場合には出力の問題は出るものの、スマホと同じType-Cから充電できるなら、ACアダプター・ケーブル類も少なくて済みます。車での移動ならポータブル電源を持っていけますが、電車などで移動する時には難しいと思いますので、常にオンラインで外でもスマホ以外のハードが使えるような通信費の使い方をすることが大事になるだろうと思います。

前の日に紹介した千円前後のプランというのは、スマホだけを持ち出す場合でしたが、さらにタブレットやChromebookなどを持ち出す場合には、あえてスマホの回線を安いものにしてもう一回線データ用にするか、それともスマホをテザリングしてスマホだけで賄えるようなプラン一回線にするかが悩みどころでしょう。私は、二回線でデータ専用のスマホをもう一台持ち歩くことで、使い分けていますが、これはその人の使い方によります。私の場合はメインスマホは通話中心にし、もう一台のスマホはテザリングだけでなく車で走行中にカーナビとしても使いたいと思っていたので、複数台のスマホ持ちにしました。今はそれこそGoogle Driveの利用だけでも、そこそこの事はできるようになると思いますので、興味のある方はオンライン中心のモバイル環境作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

普段使いのスマホプランを毎月千円前後にしてもデータ・通話とも満足できそうなプランについて考える

ここのところ、OCNモバイルONEや050plusの新規受付終了とともに、大手キャリア全般がユーザーを高額な「データ・通話全部入りプラン」に誘導するのではないか? と思われるような状況になっています。何も情報を持っていない人にとっては、ドコモであればahamo、あとは楽天モバイルに加入して月3千円前後の通信料を払うことに納得すれば、日常的な利用には不自由しないと思います。

ちなみに、ahamoでは5分以内の通話定額が付いており、データは高速で使えるのが月20GBまでで、それ以降は最大1Mbpsとなります。楽天モバイルはRakuten Linkを使った通話は無料で、データ通信も3GB未満、3~20GB未満、20GB以上で料金が変わってくるので、契約当初は面白がって動画を見まくるような使い方をしていても、ある程度使い方が落ち着いてくれば、月千円から2千円くらいで収まることもあるので、エリアが楽天と楽天が借りているau回線のエリアで使えるなら、ahamoよりもトータルの通信料は安くなる可能性があります。

ahamoの場合は全くデータも通話も使わなくても3千円くらいの出費が毎月かかりますが、ドコモでしか使えないエリアで生活している方もいると思いますので、通話もデータもそれなりに使う場合は悪い選択ではありません。

ただ、もう少し使い方によって安くなる道もないことはありません。ここではもう一つの道である、月千円前後固定でのプラン紹介および、必要に応じてセットした方が良いものについて紹介します。

まず、大手3キャリアの中ではまだ格安でおすすめプランのあるソフトバンク系で言うと、LINEMOのミニプラン(税込990円)が挙げられるでしょう。ミニプランは高速クーポンで月3GBまで利用できますが、他のキャリアやMVNOだと高速を使い切ってしまうと最大128kbpsや200kbpsに制限されてしまいますが、このLINEMOの場合は少し早い最大300kbpsで使うことができます。これでも遅いではないかと言う方もいると思うのですが、使うサービスによってはこの速度でも色々なことはできます。おすすめしたいのが、日常的な利用の中でスマホを使って音楽やラジオを聞くサービスを使うということです。

私が以前契約していたUQモバイルの旧プランでは、速度切替で低速時には最大300kbpsの月3GBプランだったのですが、低速でもradikoやらじる★らじるというインターネットラジオ、Spotifyのような音楽配信サービスは低速でも全く問題なく使うことができました。

シニアの方でも外出時(例えば散歩の時など)にテレビや動画よりも、ラジオや音楽を聞きたいという方はいると思いますし、先日そうしたシニア向けのラジオ付き音楽プレーヤー(すでにシニアが好みそうな演歌や昭和歌謡がセットされている)の通信販売の案内が自宅に届いたのですが、そのプレーヤーの価格は約3万円でした。小型のラジオの場合、どうしても場所により雑音が入ったりして聞き取りにくくなる傾向にあります。また、プリセットされた音楽は変更が効かないのに対し、スマホと通信を使って聞く場合は、ラジオは安定した状況で聞け、音楽配信サービスでも例えばSpotifyの無料会員に登録すれば、アルバムを曲順に聞いたり、頻繁に曲を飛ばすことはできませんが、好みの音楽を登録してランダムにしたものを聞いたり、AIによるその人の好みに合いそうな曲を聞けるサービスもあるので、便利に使えるのではないかと思います。

LINEMOの特徴としては、もし高速通信を使い切ったとしてもLINE電話やビデオ電話に関するデータ通信については高速のままで使えるというポイントもあります。家族間であったり友人同士でLINEを使ったやり取りをしている方であれば、電話番号を使った通話よりもLINEを使う方がメインになってくると思いますので、追加の負担なく思う存分LINEができるというのは、人によっては利便性が高いと思います。

もし電話をこちらから掛ける機会が多く、月の通話料が550円を超える場合には、5分定額のオプションが月550円で付けられますので、その場合の月額は合計1,540円となります。その際、スマホのアプリで電話による通話が5分に達する前に自動的にアプリで通話を切断するものもありますので、そうしたアプリを活用すれば、これ以上の通話料はかからないわけで、一回の通話が長くならないのであれば十分という方にはおすすめになります。ahamoの5分定額でも同じ方法で5分を超えるこちらからの通話を防ぐことができます。強制的に切れてしまっても、再度かけ直せば良いと思えるなら、こうしたアプリでの強制切断を考える余地は十分にあります。

もし、動画などでもう少しデータを使いたかったり、一回の通話に付き5分以上の通話をすることもたまにあるという場合には、LINEMOではなく、日本通信の「合理的みんなのプラン」を検討するのも有りでしょう。月額は税込1,390円とLINEMOミニプランの基本料より高いですが、こちらのプランは5分以内定額の通話料が入っていて、データ通信は月10GBまで高速で利用できるようになっています(データを使い切ると低速時最大200kbpsに制限されます)。月10GBあれば、LINE電話を使いまくっても、ラジオや音楽配信を聞きまくっても十分余るくらいですし、それに動画視聴をそれなりにしたとしても、余裕はあるくらいの容量になります。ちなみに日本通信はドコモの回線を借りているので、ドコモのエリアでないとつながらない場所があるという方にもおすすめでしょう。

「合理的みんなのプラン」には、5分定額での利用もできますが、もう一つの通話オプションである「月70分までは無料通話」というオプションに変えることもできます。普段ほとんど電話はしないものの、LINEのIDのわからない親戚と一回5分を超えて通話することもたまにはあるような場合には、こちらのオプションの方を選ぶというのもありです。利用している本人があまり意識することなく、低料金でスマホを使えるという意味では、LINE電話も全く使えないような方であれば、日本通信のプランの方が合うかも知れません。

今回紹介したプランはどれも店頭では申し込めないので、利用するまでの手続きはシニアの方には大変かも知れませんが、申し込みを含め、5分定額用のアプリの設定や、安くてもそれなりに使えるSIMフリーのスマホの導入を含めて、家族の中で代行できるのであればセッティングをすることができる人がいるかがカギになる気もします。地域で同じ時期にスマホと回線を変えるのであれば、どの回線でも最初にLINEのIDを取得してお互いに友だち登録をしたりグループ登録をすれば、地域での連絡(電話だけでなくグループ内でのトークも含む)は全てスマホ内で済んでしまいます。

別に私は特定の回線業者の味方ではありませんが、今回紹介した3つの回線業者のプランの中で、それぞれの用途で選ぶことができれば、だいたい毎月千円前後で通話もデータ通信もそれなりに利用できるようになります(ahamoは毎月の料金が約3千円で、楽天モバイルの場合はデータ通信の量で2千円から最大3千円前後になることは事前に説明しておく必要はあるでしょう)。

こうしてみると、まだまだ大手キャリアから回線を借りてのサービスであったにしても、自分の利用状況に合ったプランを使うことができれば、安くても満足できるプランというのはまだあるということが言えると思います。その際重要になるのは、高額なスマホを分割購入してすぐに回線を移すことができなかったり、キャリアが割引条件にしている各種サービスに入って割引を受けることでその会社から離れられなくなるような別契約をしないということです。今回挙げた回線業者も自分の使い方に合わなくなれば、回線の乗り換えということは普通に考えられます。いざという時には未練なく他社に移ることができるように、「安くなる」と言われても家族割だったり光回線や他サービスとの同時利用割などのない状態での金額を見て自分にとって最良のプランを決めるようにしたいものです。

0570から始まるナビダイヤルへの料金が安い050plusが新規受付を終了する影響について考える

OCNモバイルONEが新規契約の受付を終了する話を前回書きましたが、後から知ったら困る人もいるかも知れないサービスが、050から始まるIP電話の「050plus」の新規受付終了というニュースでした。

固定電話を引いている方や、自宅に光回線を引いていて、回線に接続する光電話を持っている人はそちらの電話からナビダイヤルに掛ければ携帯電話から掛けるより安く電話することができますが、そうした回線がない場合には唯一の安い電話手段が「050plus」の契約だっただけに、これは後からひと悶着ある感じがします。

この問題については、このブログでも何度も書いていますが、0570から始まる企業や役所の番号は、スマホの通話定額の範囲外になり、しっかりとお高めの料金を取られてしまいます。0570をナビダイヤル専用番号だと知っていればいいですが、そうでなく市外局番の一つだと誤った認識のもと電話して長く通話していると、翌月思わぬ通話料金が携帯キャリアから請求され、その時にナビダイヤルの仕組みに気付くことになります。

このニュースを私が知った日のテレビのニュースでは相変わらず「1円で販売するスマホが無くなる」というようなニュースを夜のニュース(NHK夜9時のニュース)を流していて、MVNOの中でもIIJmioの方に集中して取材していました(以前のクローズアップ現代で同じ内容をやった時の使い回し?)。一昨日にはOCNモバイルONEが無くなりドコモが新たなサービスを行なうニュースも流さないどころか、今後改めて大きな問題になるかも知れない「050plus」終了のニュースを流すことはありませんでした。ユーザーの今後の関心は、詐欺についての話題も当然ありますが、正規の料金を請求はするものの、よくわからないまま高額な料金を発生させる「ナビダイヤル」について広く告知することこそ、マスメディアの使命ではないのかと個人的には思うのですが。

私は以前からナビダイヤルに電話することを拒否するような行動をしていて、もし同じ場所へつながる市外局番から始まる電話番号を持っている企業や役所がある場合は(いわゆる隠し番号)、ネットでその番号を探し出し、その番号の方に掛けるようにしています。もし意図的に企業や役所が持っている固定電話の市外局番からの番号を隠しているような場合は、これもネットで調べてメールやLINEのアドレスを公開している場合には、電話をしないでメールなどで連絡を入れるか、近ければ直接出掛けるかして、とにかく電話をしないようにするか、どこか公衆電話を探してそこから掛けるようにするでしょう(スマホからの通話料より安く電話できます)。

とにかく、多くの人にはそうした知識はありませんし、いわゆるクレームに関係する部署への連絡について、あえて無料通話や通話定額の効かないナビダイヤルにしている企業や役所の思惑も透けて見えるので、手持ちのスマホから0570から始まる電話番号には電話をしないということを心掛け、別の連絡方法を模索する方が良いと思います。

そもそも、ドコモにナビダイヤルに携帯電話から掛ける場合の通話についての認識があるのなら、本来は「050plus」の代替サービスのアナウンスがあっても良さそうなものですが、050plus新規受付終了のニュースのみこちらには届いているので、今後の動向は不明です。これからはそれこそ、マイナンバーカードの手続きの関連で、役所に多くの電話が掛けられることが予想されますが、もしその問い合わせ電話番号が0570から始まるものであったら、そうした電話がかかるたびNTT関連企業が儲かるということになると、間接的にマイナンバーカードを普及させることで儲かる企業の一つにNTT関連企業がなることになり、そこには何らかの関係があるのでは? というような疑問も出てきてしまいますね。

もっとも、050plusで使える050から始まる番号というのは、電話による詐欺集団が使う場合もある番号であり、できるだけ新たに不特定多数の人に取得させたくないという面もあるのかも知れませんが、だったら例えば現在の携帯電話の通話プランの中に、「ナビダイヤル料金を固定電話と同じにするオプション」を設定するとかしてくれれば良いのにと思います。そうなれば、どうしてもナビダイヤルに掛けなければならなくなった時にそのオプションに入り、必要なくなればオプションを外すようにもできますし、ナビダイヤル自体を良くわからない人に対しても通話料金が跳ね上がるのを防ぐことができます。固定電話ですら今後はIP化されるのですから、0570が最初に付く電話の場合、電話の標準アプリから発信されても、自動的に別のIP電話アプリから発信できるような仕組みを作ることもできるのではないでしょうか。

過去にもナビダイヤルに関する無知が起こしてしまった高額請求に困ったという問題は報じられているので、サービスを展開する企業側で、そうした問題を知らなかったでは済まないと思われます。これでは、翌月になって高額な通話料が発生したことに気付いた人は、真っ先に詐欺集団に騙されたのでは? と思うかも知れません。今後は自宅に固定電話を引いていない人は、いつ必要に迫られて0570から始まる電話番号に連絡しなければならなくなった場合、調べられる場合にはできるだけナビダイヤル以外の番号に掛けるようにした方が良いでしょうし、メールやLINEで代替できる場合にはそちらから連絡を入れて折返しの連絡を待てるなら待つという方法にしましょう。どうしてもスマホから0570番号に掛けなくてはいけない時、相手から保留されている時間も料金がかさむので、相手につながったらすぐに自分の電話番号を伝えて切り、折返し電話してもらうことで電話を掛ける時間をできるだけ少なくするように心掛けましょう。

今回の「050plus新規申し込み終了」の発表は、生活に関する費用が何もかもが値上りする中で、通信費を安くしたいというユーザーの気持ちからかなり離れたものであると私は思います。楽天モバイルの登場を受けて、ようやく通信費が安くなったと思ったら、すぐにユーザーの負担を増やそうとする人たちがいるというのは呆れるほかありませんが、そうした人たちの思惑に乗らないよう、お互いに0570から始まる電話番号への電話には気を付け、知らない人にはぜひ教えてあげるようにしましょう。

OCNモバイルONE終了で強まる「ahamo」標準化の流れは通信料の値上げと感じざるを得ない

先日、MVNOの「OCNモバイルONE」をドコモが吸収するというニュースがあったばかりでしたが、昨日の2023年6月20日の発表で、OCNモバイルONEというサービス自体が無くなり、ドコモは低コストのエコノミーユーザー向けのサービスである「irumo」、現在のドコモサービスの一本化で、無制限プランありの「eximo」、そして「ahamo」の三つのプランに絞って通信サービスを提供していくことを発表しました。

「irumo」の最低料金は月550円の月500MBプランと、OCNモバイルONEの最低料金プランと変わらないように思えますが、通話料がドコモと同じ30秒20円に上がり、恐らくOCNのプランにはあった10分相当の無料通話は無くなると思われますし、高速でも最大3Mbpsまでに制限がかかり、現在OCNの全プランであるミュージックカウントフリーのサービスもどうなるかわからないので、単に回線を寝かすのではなく、通話や音楽を聞くのに使いたいと思っている方は、今月中にOCNモバイルONEへの申込みを考えた方が良さそうです。

くわしい料金の話(irumoとeximo)については改めてその内容を確認してもらえば良いと思いますが、何の割引もなく入り、それなりに使うのであれば、ドコモのプランの中では低速でも最大1Mbps出て、5分以内の通話定額が付いた「ahamo」一択になってしまったことだけは確かですね。となると、「irumo」の低額プランが合う人であれば良いですが、無制限までは使わないものの、そうでなく通話もデータもそこそこという人は月3千円を払ってahamoに行くしかなくなります。

こうした危惧は、先日auグループでサブブランドのUQモバイルが新プランを発表した時にも抱きましたが、今回本当に昼間も安定して使えるキャリア回線を使うためには、月3千円くらいの負担を覚悟しなければならないような状況に大手キャリアが変えていこうとする意志が見えてしまいます。

こうなってくると、まだプランの変更を発表していないソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルとLINEMOがどうするのかということですが、特に何の抱き合わせプランなく月990円で使えるLINEMOのミニプランが終わってしまったら、本当に月3千円以上出せないと、まともに通話もデータ通信も難しいような状況になってしまいます(大手キャリアおよびサブブランドでの話ではありますが)。

大手キャリアでなくてもよいなら、ドコモのスマホを使いながらahamoよりも安く通話もデータ通信も行なおうとする場合、日本通信の「合理的みんなのプラン」(月1,390円でデータ通信月10GB/無料通話月70分or5分以内定額)にした方がシニアの方々には安心して使えるようになると思いますが、ドコモ契約でないと困った時にお店で聞けないというのがネックになる人もいるでしょう。まさにそういうところを人質に取りながら、一人あたりの単価を上げる(最初は安いプランにしても、今後のスマホの使い方で最安プランでは使いものにならなくなるので結局ahamoあたりに流れざるを得ない)ことを狙っている感がありありとします。

本当は、そうしたキャリアの選択肢を閉ざすようなプランについて、きちんと指導するのが政府の役割だと思うのですが、このままだと、全てのスマホプランの本流が月3千円以上のプランに固まってしまうようにもなりかねません。

月3千円くらいなら十分安いのでは? と思う方もいるかも知れませんが、ガラケーをずっと変えないで持っていても支障がない昔の状況と今は違います。店頭で端末も買うとなると、iPhoneであればなかなか一括での購入は難しく、通信費に分割の端末料金(場合によっては契約満了時に端末を返すという「端末利用料金」の負担になる場合もあり)を加えた額を毎月支払い、その支払いが終わった時には新たな端末をまた分割で払いながら使うような事になると、生活費における通信費の割合はさらに増えるということになります。

こうなってくると期待したいのが、スマホの中古市場の活性化で、全国に中古のスマホを売るお店ができ、そのお店で格安の通信会社の斡旋なり、スマホの操作についてわからない事があれば聞けるような事ができないと、いつまでも大手キャリアによって縛られてしまう状況は続くのではないでしょうか。今後は今以上に、スマホの通信プランについて知っている人とそうでない人との月々の負担額の差というものが出てきてしまうように思います。そして、自分のプランが高いと思ったらすぐに契約を乗り換える事ができる環境(端末の購入を含めて)を作っておくことが大事でしょう。今までの「通信費を安くする」ための業界の取り組みとは何だったのかを考えてしまう今回のドコモの発表でした。