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かつては日本を象徴する製品であった「ラジオ」の凋落が寂しいが最新のFMラジオは?

先日からずっと鹿児島県沖で群発地震が続いていますが、離島でここ数日震度5~6弱というかなり大きな地震が頻発しているというのは本当に大変ではないかと思います。改めて先日変えたばかりのバッグに入っているラジオの確認をしましたが、これからラジオを購入したいと思っている方は、普通に防災用のラジオについて調べている方が多いかも知れません。

日本の家電が世界に進出していく過程で、大きなインパクトを与えたのがソニーのトランジスタラジオで、電池駆動しどこにでも持って行けるというのは、日本国内だけでなく世界の市場を席巻しました。私が成長する過程でラジカセを含む高性能ラジオの世界にどっぷりはまっていたのですが、短波放送を聞くためのラジオはソニーだけでなくパナソニック、日立、東芝、三洋電機なども販売していてかなりの競争が繰り広げられてきました。

防災ラジオの歴史を見ても、ソニーが先行してハンドルを回して発電し、ニッケル水素電池にためる方式のラジオを作ったりと、まだまだ日本メーカーには元気がありました。しかし、現在は色々と持ち運びしやすいラジオについて調べてみると、日本のメーカーのラジオは昔のラジオとそれほど性能が変わらないのに高額というものが多い印象でした。

今回、ネットを巡回していてイヤホンで聞くFM専用ラジオで面白そうなものがあったのですが、それがFIIOというメーカーのRR11という製品でした(非購入品なのでここではリンクは貼りませんが、興味のある方はメーカー名と型番で検索してみて下さい)。本体がアルミ合金の金属ボデイで、日本の安いFMイヤホンラジオと同じようなアナログチューニングですが、内部は最新のテクノロジーが詰まっており、充電は内蔵のリチウムバッテリーにUSB(当然Type-C)からできるようになっています。

さらにユニークなのはFMラジオとしてだけでなく、パソコンやスマホとUSB経由でイヤホンの間に付けることによって、ヘッドフォンアンプとしても使えるようになることです。最新のスマホにはイヤホン端子が付きませんが、この製品と組み合わせることによって、ストリーミング再生を良いイヤホン・ヘッドフォンで使いたい場合には良い機能です。

こういう機能は、ラジオという普通に考えると進化が止まったのでは? と思われる製品についての開発意欲を無くしているメーカーにはなかなか付かないもので、こういった製品を出す中国メーカー(FIIOは中国のメーカー)の勢いは少なくとも日本の老舗メーカーよりもあるということは言えると思います。
防災用のラジオと比べるとはるかに小さく、電池が切れていてもスマホと兼用のモバイルバッテリーで充電したりバッテリー経由で動かせるので、通常はスマホでの音楽・ラジコを聞くために使いつつ、いざという時には災害時の情報収集用に使うということもできます。価格は税抜きで8千円ほどなので、それほど持つことが大変ということもないでしょう。

ただ、従来の製品より基本性能は上がっているといっても、この製品は基本的にはイヤホンのアンテナで聞くようになっているので、どうせ活用するならそれなりの性能のある長めの有線イヤホン・ヘッドフォンと一緒に使う方が良いでしょう。

現在は普通の防災ラジオを持ち歩いているので、そこまて急に持つ必要性は感じないのですが、まだまだ普通のラジオでも今の生活に合わせて使うための進化は期待できるのではと感じられたラジオがRR11でした。今後、イヤホン端子のないスマホに買い換えた際には一緒に持ち歩くのも良いかなと思っています。

ポータブル電源をソーラーパネルとのセットで購入した結果使い勝手は上がったか?

先日購入の報告をした、ポータブル電源「エコフローRiver2Pro」ですが、今回はそれに同じエコフローの110Wのソーラーパネルをセットにしたものを購入しました。セットの割引価格が46,870円で、それだけでもかなり安かったのですが、ポータブル電源単体だとコストコへ行けばさらに安く(36,000円くらい?)で購入できるので、個人的にはセットで付いてきたソーラーパネルは実際のところ使えるのか? という点が気がかりでしたがようやく晴れ間になり比べることができましたのでここで報告します。

写真のように、狭いベランダにせり出すように二枚のパネルを設置しています。手前が今回購入したエコフローの110Wのパネルで、奥にあるのがすでに持っているエレガンタの120Wのパネルになります。これをエレガンタのパネル用の並列接続ケーブルを使って二枚のパネルで発電した電力をポータブル電源に充電していたのですが、雲が晴れた状態でも100Wには届かなくて(晴れていて70Wくらい)、これはもしかしたら不良品? はたまた二枚のパネルの相性が悪いのか? と思いました。

エレガンタのパネルでは冬には単体で80Wくらい出ていたので、こんな感想になりまして、また以前から持っている60Wのパネルと並列接続したら余裕で100Wオーバーの出力を叩き出していたのでまずはその60Wのパネルを引っぱり出してきて、同じように接続して出力を見てみたら、何と二枚でも50W出ていないことを確認しました。

そこで、改めて連日続く暑さがパネルの効率に悪影響を及ぼしていることを確認し、この組み合わせを秋から冬にかけて使えば、それなりの効率で充電できるであろうことが類推できました。まず何よりも手持ちの並列接続ケーブルとエコフローのパネル用の出力変換ケーブルがうまく動作していたことにほっとしました。

そうなると、今回セットで買えたということは無駄ではなく、より大きな充電量を確保するためには今の環境で最大限の使い方ができるということがわかりました。そもそも、今使っているソーラーパネルは条件が良い場合でも曇ってきたりパネルに影がかかったりするとがくっと発電量が減ってしまいますし、野外に持ち出し良い角度でパネルに太陽光を当てることができれば、ベランダに吊り下げるよりも効率は上げられると思います。気温が高く、パネルの温度が上がることでこのように発電量が落ちてしまうことを十分に承知の上で今後はこの二枚のパネルを使うことにします。

そうしてみると、小容量のポータブル電源なら100Wクラスのパネルで十分だとかいう話もありますが、やはり様々な状況(雲の状況や影、気温の上昇)を考えて大出力のパネルを揃えたり、一枚だけでなく接続して出力を増やすことを考える方が良いという事を感じました。さすがに自宅のベランダでは一枚200Wクラスのパネルを設置することは難しいので、今回紹介したような100Wクラスのものを複数用意して、必要に応じて接続するようにすることで、様々な大きさのポータブル電源の充電に合わせて使い分けることを考えていきたいと思います。

集合住宅の限られた窓を最大限に使えるようになるか? ほぼ上限の電源とパネルのセット

先日、二回連続で楽天市場から購入をキャンセルされた物が無事に届きました。結局何を買ったかと言いますと、ポータブル電源とソーラーパネルのセットでした。

今まで個別にポータブル電源やソーラーパネルをちびちび買っていたのですが、ポータブル電源の単価というのは大体定価レベルで100whが1万円くらいのもので、違うメーカーの200whクラスの小容量の電源があります。先日購入した99whのミニポータブル電源は1万円弱でしたが、それでも500~600wh(充電満タンにした場合)くらいしか蓄電できないのですが、それを充電するために使うソーラーパネルは120Wと60Wのパネルが二枚ありました。

パネル出力の合計は180Wになるものの、天気は快晴ならそこそこ出力はされるものの、せいぜい表記Wの70~80%がいいところです。ただ問題は、今まで持っているポータブル電源は、ソーラーパネルからの充電の最大値が100Wという電源ばかりだったので、二枚並列につなぐことで180Wとはいかないまでも、快晴で太陽との角度が良い時間帯であれば余裕で100Wを超える出力があっても、その性能を生かし切れないという問題がありました。

今回購入したのは、ソーラーパネルからの入力の最大値が200WあるエコフローのRiver2 Proと同じくエコフローの110Wのパネルのセット品になります。今回のセールで二重にクーポンを使うと、46,870円まで安くなりました。ちなみに、ポータブル電源単体ではネットショップのセールでも44,000円くらいで頭打ちで、全国のコストコで35,800円で売っているという情報はあるものの、コストコの年会費やお店までの交通費(私の住む所からだと車で2時間くらいかかるのです)を考えると、当然購入コストは上がってしまいます。

今回は110Wのソーラーパネルが付きますが、こちらも通常時3万、セール時2万くらいするもので、両方使うならかなり安いコストでさらにソーラー発電の効率を上げられるということになります。まだ、実際にテストをしていないので何とも言えないものの、River2 Proの容量は768Whと今まで持っていたポータブル電源の容量と比べると3倍くらいあり、定価は88,000円する事を考えても良い買い物ができたのではないかと思います。

届いたソーラーパネルは自宅のベランダにある物干し竿に何とか今まで持っている2枚のパネルと合わせて3枚吊り下げることができるサイズであることを確認できました。申し込む前にサイズの確認をしていて、同時に3枚を吊り下げ、もし可能ならそのうち2枚を並列接続させることによって、120W・110W・60Wの3枚で一台ずつ充電するのが基本ですが、うまく並列接続できれば(事前に並列接連ケーブルは購入済)230Wと60W、180Wと110W、170Wと120Wという振り分けで使うことができる可能性を考えました。

詳しくは、実際に晴れた日に三枚のパネルを出してその出力をモニタリングして改めてレポートさせていただきたいと思います。今回購入したポータブル電源は、このパネルで200W近い発電量が出れば、空の状態からでも5~7時間で満充電でき、一日の発電量からするとぎりぎりというくらいの容量になっています。ちなみに、出力は基本800Wで、ブーストを掛けると1000W電化製品を動かすことができます。ただ、出力と容量の関係から普通の電子レンジやエアコンの長時間使用は難しいですが、それでも消費電力の少ない電子レンジを用意すれば、ぎりぎり動かせるくらいの能力はあります。

そして、これより容量の大きい1000wh以上の電源(もはやポータブルとは言えないかも知れませんが)、の場合、さらに大きな400Wクラスのパネルがないと満充電するためには晴天日を2日以上かけなくてはならず、私の居住環境では全く現実的ではありません。もちろん日常的にACコンセントから充電できるなら良いのですが、この種のポータブル電源は災害用として購入される方が多いと思いますが、満充電にして用意しておいても、容量を使い切って充電手段が無かったり小さなパネルしか持っていないとなれば、大きな容量も全く意味を持たなくなってしまいます。

一戸建てで庭やベランダが広く、大きなソーラーパネルを設置する場所があるならそうした製品を自宅のバックアップ電源として揃えたかも知れませんが、今回はこのサイズのポータブル電源で十分過ぎるほどの装備が整ったと言えます。今のポータブル電源は充放電3000回くらいまでは購入時と同じくらいの性能を発揮するよう作られていますので、使うポータブル電源を固定しないで色々なものを充電し回していけば、今後しばらくは電源の心配をせず、今ある機材で動く家電を揃えながら、日々の節電のための手段としながら、災害時にいかに使っていくかを考えていきたいと思っています。

航空機内でも使えるリン酸鉄ポータブル電源「ELECAENTA SG120」を購入してみました

先日のエントリーでちょっと書いたポータブル電源について、色々見ていたら小容量としての200Whよりさらに小容量の99Whで120Wまで利用可能なミニポータブル電源がELECAENTAから発売されたばかりだったので興味を覚えつつAmazonの商品ページを見ていたら、クーポンを適用すると9千円くらいで買えることがわかったので、前々からこのクラスのポータブル電源に興味があったこともあり、ついポチッとしてしまいました。

同じようなタイプの製品としてJackery Explorer 100 Plusがありますが、価格がセール時でも1万2千円弱で、ACコンセントが無いということで購入するには躊躇していたのですが、SG120の内蔵電池は同じ耐久性のあるリン酸鉄で、一応ACコンセントも付いています。USBは3口(Type-C1口、Type-A2口)です。

充電機能がAC・DC・USB(PD)・ソーラーでできるものの、全てで最大30Wと多少残念なところもあるのですが、専用のACアダプターを持っていなくてもUSB-Cのケーブル経由でも充電でき、比較的小さなソーラーパネルでの充電を想定している感じもあるので、旅行に持ち出す場合にはソーラーパネルともどもコンパクトになり、物理的に壊れなければリチウムイオンで大容量のモバイルバッテリーと比較して長く使えるというのが購入のポイントになりました。

購入の際の比較対象になったJackery Explorer 100 Plusは、USB-C端子から最大100Wでの充電に対応しているので、SG120より早く充電が完了しますが、内蔵電池の性能はJackery Explorer 100 Plusの充電サイクル約2,000回と比べて、カタログ値ではありますが約3,000回と多いというのがポイントになりました。今後、もしかしたら充電入力の能力を上げた改善モデルが出るかも知れませんが、私のポータブル電源の充電はソーラーパネルによるほったらかし充電を利用することがほとんどなので、晴天時半日くらいで充電ができればまず問題はないと思われます。

Jackery Explorer 100 Plusは、発売当初ソーラーパネルと直接接続させることができるDC8020→USB-Cアダプタが本体に付属していたのですが、現在はUSB-Cケーブルのみが付属するだけで別売になってしまっていることがちょっと不満ではありました。こちらの方は、直接ソーラーパネルとつなが端子が用意されていて(ケーブルは付いていません)、本体といっしょにACアダプターおよびシガーソケットから入出力できるアダプターが付いていて、充電の多様さとこれを買うだけで他のものは必要ないという点も嬉しいところです。

ただ、シガーソケットで動く家電については別にメスのソケットの付いたアダプターを購入する必要があります。私は以前、別のポータブル電源を購入した時に600円くらいで買いましたが、写真の「シガーソケット メス DCジャック 5.5-2.1mm オスコネクタ付き」というもの別途購入すれば、このアダプターを介して家電が動きます。

手持ちの家電でコンセントでもシガーソケットでも動く9Lの冷蔵冷凍庫があったので繋いでみましたが、問題なく動きました。消費電力は本体にパーセント表示の数字と交互に表示されます。ACコンセンを差しても使えるのですが、AC出力の場合には変換効率の問題があるので、直接シガーソケットを使ったり、USB出力を使った方が消費電力を抑えられ、長く使えます。

想像していたものよりも大きくて重いのはちょっと旅行に持って行くのは大変だなと思いましたが、リチウムイオンではなくリン酸鉄を使っていて満充電3000回利用可能という大きなメリットもありますので、セール価格で私が購入した9千円からさらに安くなるなら、日常的にスマホやタブレット、パソコンなどの利用に使いながら、いざという時にはソーラーパネルとセットにして使えるので、60Wクラスの小さめのソーラーパネルとセットで用意しておくのがおすすめかと思います(晴れの環境で60Wのパネルならこのポータブル電源が最大限充電できる30Wの出力は十分可能だと思うので)。今後は自宅で使いながら、モバイルモニターにFire TV Sticを合わせて外で使うために使おうかなと考えています。

コンパクトな生活であればあえて高容量のポータブル電源がなくても大丈夫か?

最近、ポータブル電源に関するエントリーを書いていませんが、今でも継続して使っています。ただ、持っているポータブル電源の容量が大体200wh前後という、各メーカーから出ている製品の中では最も容量が小さいものを複数持って、ローテーションしながら主にパソコンやモニターの電源として使っているのですが、それだと使う電力も少ないので、なかなか減らないというのが正直なところです。

ただ、小容量のものだとクーラー・電子レンジ・ドライヤー・IH調理器というようなものは全く使えません。そうしたものまで使いたいなら、もう少しお金を出して高容量高出力のものを手に入れる必要があるのですが、私の場合は小容量のポータブル電源を購入してからその容量・出力でも使える家電を購入して車中泊のために役立てようと思っていたので、そこまで小容量のポータブル電源でも不自由さは感じません。具体的には、

・DCモーター駆動の扇風機(微風なら数ワットしかかからない)
・一人用電気釜(ぎりぎり使える200Wタイプ、非常時にはクッカー代わりにも)
・DC出力が可能なポータブル冷蔵庫(持っているものは消費電力のカタログ値36W)

この辺のものが単体でそれなりに動けば、同じような製品を複数集めて、ソーラーパネルを使って充電したものをローテーションできれば、それなりに使えます。当然ながらスマホの充電やニッケル水素電池の充電はできるので、非常時の通信や明かり(単三電池を使うタイプのランタンは用意しています)、ラジオを使い続けることは問題なくできると思います。

車中泊にこうした小容量のポータブル電源を持っていく場合、ソーラーパネルを持っていかなくても車のシガーソケットから100Wくらいの出力で充電できるので、走行しながら2時間くらい走ることによって、空のポータブル電源を満タンにできます。小さなものなら2台持ち込んでもそれほど荷物にならないので、車内で特別な装置もなく充電のローテーションをしながら、夜の車の中で使う電気を普通に使えるようになるのは、結構便利だと思います。

ここのところの電気代高騰対策として、将来的には実験的にソーラーパネルで充電した小容量ポータブル電源を使って、電気食いの大型テレビの代わりにモバイルモニターを動かして扇風機もいっしょにポータブル電源から使うことによって、それほど苦もなく節電しようかなとも考えています。その時、今持っているポータブル電源の数だと充電が追いつかない(晴れの日ばかりではないので)という問題もあるので、自分の身の丈に合った形でそのまま小容量のものを増やすか、もう少し容量が多いものを増やすか、それともいざという時には電子レンジまで使えるものを増やすのかというところになるのですが、もう一つ問題があります。

自宅ではベランダの物干しに吊り下げる形でソーラーパネルを設置し、日が届かなくなれば撤収するような事をしているのですが、自宅のすぺーすだと今後新たにソーラーパネルを購入するにしてもトータルで200W(晴天時の最大)のパネルを出すのが精一杯なのです。となると、自動的に小~中程度の大きさのものに限定されそうですが、徐々に使えるポータブル電源の数も増やしていければと考えています。

インスタント食品のローリングストックは計画的に賞味期限をずらしながらした方が良いか

昨年、南海トラフ地震への警戒が言われている中で近くのスーパーで一個100円前後でカップ麺が安売りされていることに注目し、いざという時に食べられるように購入しつつ、賞味期限が来る前に日常の食べ物としていただきながら災害に備えるという「ローリングストック」を行なっているのですが、ここ最近でちょっとしたストレスになっています。

というのも、私自身は好きだからこそ日常的にインスタントラーメンやカップ麺を食べないというような、体に気を付けた生活を送っているのですが、先に説明したように、近所のスーパーで格安のカップ麺が売られる時期というのが不定期であるため、自分で見て食べたいなと思ったものを見付けた時、とりあえず複数買いをしてしまうことがそのストレスの原因であることは確かなようです。

同じ時期に購入した製品の賞味期限というのは、同じ商品であれば全く同じ日であったり、かなり日数が詰まっているという感じになっています。先月あたりから、複数個まとめて買っていたカップ麺の賞味期限切れが一気に迫ってきたので、意識して連続して食べるようになり、ここのところ意識して以前に購入したカップ麺の消費期限が切れる前に食べることになってしまって、確実にここ数日は3食のうちどれかにカップ麺を合わせるようなちょっと変わった食事になってしまっています。

こういう感じになってみると、やはりお金の使い方と一緒で、安いから一気に買うというよりも、保管しているものの賞味期限をチェックして、少なくとも月に一度くらい食べるようにしてできるだけ同じ月での購入は避け、バランスの取れた賞味期限の商品を備蓄して回していくような買い方がベストだと改めて思いました。

こうしたデータはスマホで管理可能なので、切羽詰まって一気にカップ麺を食べ続けるような事にならないために、せめて月一回くらいにできるように、購入時にチェックした賞味期限を記録しておいて、店頭でそのデータを見ながら、食べ物を無駄にせず、自分の健康にも影響が出ないような計画的な購入をこれからは目指していきたいと痛切に思っています。

家族がいる場合でも、家族が災害時以外の時期に賞味期限が切れそうだからと残ったインスタント食品を喜んで食べてくれる保証はありません。そうなると、責任はやはり率先して買った人が取らなくてはいけないので、災害に備えて多くの食品のストックを考えている方についても、最初から一気に買うのではなく、時期を置いて少なくとも前回購入したものから一ヶ月以上先に賞味期限のあるものを徐々に買っていくような事も無理なく消費するためには必要ではないかと思います。

防災ラジオについての考え方 おわりに 時代とともに理想の防災ラジオのスペックは変わっていく

大変長くなってしまい、こうした内容に興味のない方には大変申し訳ありませんでした。今回でこのシリーズは終了するので、次回からまたランダムな話題を紹介していきます。

この項目の終わりに書きたいのは、「理想の防災ラジオ」の姿は、常に一つではなく、時代とともに変わっていく可能性が大きいということと、その時代に沿ったものを使っていくことが、スムーズに防災ラジオを使えるということです。

実は、このブログを始めた頃にそれなりのアクセス数を出した投稿というものがありました。それが、下のリンクにある「SONY ICF-B100 の再販を望む」というブログ記事です。

SONY ICF-B100 の再販を望む

このラジオは未だに自宅でテレビ台の中に鎮座していて、今も変わらず使えています。ただ、上記のブログを書いた時からかなりの時間が経過した今となっては、単体での防災ラジオとして単一・単二・単三の電池を全てアダプター無しで使用できるICF-B100が万人におすすめできる防災ラジオであるか? と言われるとちょっと考えてしまいます。ラジオ発売当初は、大きな豆電球で光る懐中電灯で使われている電池が主に単一であった時代で、ラジカセを動かすための電池に単二が使われていたり、乾電池全盛の時代でした。

また、単三電池についても、今のようにデジカメはなく旅の途中で写真を残したいというような場合、レンズ付きフィルム(商品名では「写ルンです」が有名)を旅先で購入して使っていた時代、カメラのフラッシュ用に使われた電池は単三アルカリ電池で、現像・プリントのために写真屋さんに出された後にはほぼ使われていない電池が残ってしまうので、カメラ店の中にはレンズ付きフィルムの中に入っていた単三アルカリ電池を「ご自由にお持ち下さい」的な事をしていた時期もあったように記憶しています。そうした電池を入手できる環境がある時代とはかなり変化してきているのです。

今は、アルカリ単三電池を非常用持出袋に入れることはあっても、日常的にアルカリ電池を持ち歩くという人はいないのではないでしょうか。その代わり、スマホを充電するためのモバイルバッテリーを持ち歩く人は多いでしょう。そうした状況の中で使いやすい防災ラジオの条件は、やはりモバイルバッテリーを接続して充電できたり、バッテリーを外部電源として連続使用できたりするラジオの方が役に立つのでは? と思われます。

そんなわけで、今後の技術の進化が防災ラジオに搭載され、例えば電気自動車を市内走行くらいなら十分走らせるだけの容量を持った大型のキャパシタが実用化されたなら、今の内蔵電池に手回し発電で電気をためるのではなく、モバイルバッテリーから内蔵キャパシタの容量をいっぱいにすれば数十時間ラジオが聞き続けられるような高容量キャパシタを内蔵した防災ラジオが出てくるかも知れません。

また、ラジオ自体の進化とは違いますが、今後ペロブスカイト太陽電池が普及し、安く提供されるようになると、ラジオの小さな面に付けるのではなく、非常用持出袋を覆うように全てがソーラーパネルのようなバックパックが出現し、そこにラジオ自体を接続することで、野外における晴天時であれば、防災リュックを持ち出すだけで最強の防災ラジオ環境が出来る可能性もあります。そうなることを見越してラジオを購入するならば、内蔵電源を外部電源で充電できるものを買っておけば、新たなバッテリー事情が進化すればその恩恵を受けられるということになります。

実際、大きな災害が身の回りで起こり、電気・ガス・水道が長期間止まった場合、電気については夜を明るくするために確保しつつスマホの充電をするだけでも結構大変になると思うので、スマホの充電を切らさないように大切に使うため、常時テレビ番組やニュース動画などを流し続けるというのはあまり得策ではないと思います。ポータブル電源を使う場合には、情報以外にも照明・冷蔵庫・給湯器(水道が使えて停電のみの場合)・調理家電・扇風機(夏の場合)など使いたい場面が多くあると思うので、少ない電力でも長時間動かせるラジオをずっと付けなながら情報収集するという方が効率的にポータブル電源にためた電気を使えるように思います。

今後、どのような進化を防災ラジオが遂げるかはわかりませんが、電源回りの進化に合わせて、さらに便利な製品が出てくることを期待します。そんな製品が出ましたら、改めて購入した上でこのブログでレポートをさせていただきたいと思っています。

(追記)

今回の一連の投稿をリンク付きでまとめてみました。まとめて読みたかったり、前後の内容を確認したいという方がおりましたら、ぜひともお役立て下さい。

☆防災ラジオについての考え方

前説 なぜあえて防災ラジオについての知識が必要なのか
その1 そもそも小型ラジオには外部アンテナの有無が大事
その2 イヤホン専用ラジオよりスピーカー内蔵のものを買おう
その3 チューニングはアナログ・デジタルどちらにするべきか
その4 AMとFMのどちらが防災ラジオとしては大切か
その5 使用電池は「単三」と「単四」ならどちらが便利か?
その6 使用できる電源パターンにはどんなものがあるのか?
その7 内蔵電源は充電池よりキャパシタ(コンデンサ)
その8 電源回りの機能とその限界について認識しておこう
その9 使わなくてもイヤホンは一緒に持ち歩くことが大事
おわりに 時代とともに理想の防災ラジオのスペックは変わっていく

防災ラジオについての考え方 その9 使わなくてもイヤホンは一緒に持ち歩くことが大事

ここまで、私の考える防災ラジオについて色々と書かせていただきましたが、これを書いている2025年3月現在において、おすすめの防災ラジオとしては以下に挙げるような条件を満たすものになりました。ただ、今後の状況によってはその条件は変わる可能性がありますので、その点はご留意下さい。

・FM受信用のロッドアンテナがあるもの。外部アンテナ端子があればなお良い
・イヤホン専用でなくスピーカーが付いているもの
・チューニングは電池持ちを考えればアナログ式。ただアナログチューニングが不安ならDSP(デジタル)ラジオに
・対応バンドはAMとワイドFMの両方が聞けるもの
・使用電池は「大は小を兼ねる」ので単三電池使用のものを
・電源は「乾電池」「手回し」で充分だがコンセントやモバイルバッテリーで動くものもあるので確認を
・手回し充電でためる先は「ユーザー交換不可な充電池」より「スーパーキャパシタ」内蔵のものを
・付加機能のスマホへの手回し充電・本体内蔵のソーラーパネルでの充電機能への過度な期待は禁物

今まで書いてきたことを箇条書きにしてまとめると、こんな感じになると思います。これはあくまでも私のおすすめであって、絶対的な価値観ではありません。ただ、買ってからしまったということにならないように極力自分のおすすめを書いたつもりです。あとは、日常的に持ち出すのか、自宅に置いておいて使うのかによっても変わってきますね。

今回は、一般的な非常用持出袋に入れて家の中だけでなく避難所などでも使うことを想定して書きます。その場合、どうしても見ず知らずの他人と一緒になりますので、様々な対策が必要になる場合があります。あまり考えたくないことですが、ラジオを持って避難していない人にとっては、自由に好きな時にラジオを聞きたいと思った場合、自分の持っている防災ラジオが盗まれてしまう可能性も実際あるようです。そのため、ラジオに名前を書くという対応策があるのだという話もあります。他にはなくなっても探せるようにタグを付けておくとか、各自工夫する必要も出てくるかと思います。

状況によっては、目立たずに自分の身に付けておけるサイズで聞くことを強いられる可能性もあるので、非常用持出袋にはラジオだけを入れないで、ラジオの存在を隠すためにイヤホンを入れておくということは、どんなラジオを購入した場合にも使えるテクニックです。

イヤホンは、スマホ用の有線イヤホンの流用でもいいですし、アナログ機器をワイヤレス化できる機材も売っているので、普段遣いのワイヤレスイヤホンで使うことも可能ではありますが、頻繁にワイヤレスイヤホンを充電することが難しいかも知れないので、素直に有線イヤホンを用意しましょう。

外に多くの人がいる中でラジオを聞く場合、特に避難所では直接大切な情報が入ってくることもありますので、両耳タイプのものでなく、片耳のイヤホンの方が色々便利ではないかと思います。ラジオの付属品の中にイヤホンがある場合もありますので、付属品でイヤホンの有無を購入前にチェックしておくと、後から改めて買い足す手間もなくなります。

こうしたイヤホンは、他の用途でも使うことが可能になります。普段スマホで音楽を聞くのにワイヤレスイヤホンを使っている方は、あえて有線イヤホンを準備しているということはないと思います。より少ない電力でスマホを使いたい場合、災害時においては有線イヤホンの方がやはり便利になりますし、FMラジオ付きのスマホは、イヤホンのコードをアンテナ代わりに使うので、いざという時の二台目のラジオとしてスマホを使うこともできます。普段は使わなくても、避難した場合に使えるようにしておくことで、色々とできることは増えますので、ぜひラジオとイヤホンを一緒に入れておくことをおすすめしたいと思います。

※今回の一連の投稿をリンク付きでまとめてみました。まとめて読みたかったり、前後の内容を確認したいという方がおりましたら、ぜひともお役立て下さい。

☆防災ラジオについての考え方

前説 なぜあえて防災ラジオについての知識が必要なのか
その1 そもそも小型ラジオには外部アンテナの有無が大事
その2 イヤホン専用ラジオよりスピーカー内蔵のものを買おう
その3 チューニングはアナログ・デジタルどちらにするべきか
その4 AMとFMのどちらが防災ラジオとしては大切か
その5 使用電池は「単三」と「単四」ならどちらが便利か?
その6 使用できる電源パターンにはどんなものがあるのか?
その7 内蔵電源は充電池よりキャパシタ(コンデンサ)
その8 電源回りの機能とその限界について認識しておこう
その9 使わなくてもイヤホンは一緒に持ち歩くことが大事
おわりに 時代とともに理想の防災ラジオのスペックは変わっていく

防災ラジオについての考え方 その8 電源回りの機能とその限界について認識しておこう

ここまで、防災ラジオをあくまでラジオの性能という観点で評価してきました。ただ、ラジオを作っているメーカーは災害時に役に立つというさまざまな機能をラジオに付けたものを「防災ラジオ」として世に出しています。今回は、そうした様々な電源回りの機能を紹介するとともに、果たしてそうした機能は役に立つのか? ということにつて考えてみたいと思います。

まず、手回し発電のできる防災ラジオに必ずと言ってもいいぐらい付いているのが「ライト」です。手回し発電初期にはアナログダイヤルを見やすくするためのダイヤルライトで、その明かりを懐中電灯代わりに使っていましたが、消費電力の少ない白色のLEDライトを搭載したことで、手回しで満充電すれば、付けてすぐ消えることなく懐中電灯の代わりとして使えるようになったことで、今ではLEDライトが付いていない防災ラジオは無いのではないかと思います。

スマホの画面や撮影用のライトを光らせて普段遣いしている方からすると、あまり防災ラジオにライトが付いていても使わないという方もいるかも知れませんが、手回しで発電した電力を使って明かりをコントロールできるというのは、いざという時には安心できるような気がします。ラジオによってはスポット光だけでなく、光を拡散させて広い範囲を照らせるようなランタン代わりになるライトを内蔵しているラジオもあります。個人的には、こうした機能については付いていて邪魔にならないと思うので、あって良いと思いますが、他にも色々な機能が付いている防災ラジオの中には、色々付き過ぎてわけがわからなくなっているというのも感じるところがあります。

まず、ソニー初の手回しラジオにも付いていたサイレン(ブザー)機能についてです。人が大声を挙げて助けを求めることをしても、大声を出すという行為自体が体力を消耗するので、防災ラジオのサイレンで自分のいる場所を他の人に伝えることができればと思いますが、そもそも自分の手元にラジオがなければサイレンを鳴らすことはできませんし、充電の関係からずっと鳴らし続けることも難しいでしょう。さらに平常時に誤って鳴らしてしまうと迷惑になるので、個人的にこの機能は必要ないと思えます。どうしても助けを求める事を考えたい場合には、サイレンではなく自分の意志で音を出せる小さなホイッスル(常時身に付けておけるもの)が一つあれば良いかなと思います。

次に、内蔵電池に充電するための方法として本体に小さなソーラーパネルが付いている防災ラジオがありますが、あれも個人的には否定的にとらえています。確かにラジオを鳴らすにはそこまでの電力は必要ないので、本体に太陽光を当てて内蔵電池をうまく充電できれば良いのですが、残念ながらラジオを聞くための電力をソーラー充電で得るためにも、それなりの大きさのソーラーパネルが必要になります。充電するには本体を日に当てなければならないので、結果的にラジオ本体を熱くしてしまう事が心配になります。いざという時の事を考えたら、少し大き目の持ち運びできるソーラーパネルを別に用意し、それでモバイルバッテリーを充電することでラジオで使うためのエネループの充電に使う(乾電池仕様のラジオの場合、充電池の使用は自己責任になります)方が現実的で、晴れている日にモバイルバッテリーに充電できれば、雨の日や夜でもモバイルバッテリーからエネループに充電でき、効率的だと思います。

さらに、手回し発電を使ったスマホへの充電や、本体に入れた乾電池でスマホに給電するような機能についてはどうでしょうか。乾電池をモバイルバッテリーのように使うには、専用の製品がありますが、ラジオ自体にスマホ充電の機能があるというのは、乾電池がたくさんあるもののスマホに充電する機器がない時には確かに助かります。手回し発電でスマホに充電することはちょっと実用的ではありませんが、災害時にすることがなくて暇つぶしのためなら、まあ無いことは無いと思うものの、どちらも極端なケースです。上記で紹介したソーラーパネルで、それなりにモバイルバッテリーの充電ができるなら、こうした機能はあえて使わなくても良いかなという感じはします。

というわけで私的な結論ということでは、ライト・ランタン機能はあっても困らないので付いていても問題ないものの、サイレン機能は誤爆した場合に困るので無い方が有難く、手回しや乾電池でのスマホ充電機能はあくまで気休めだと思っているので積極的に使おうとは思わないので、可もなく不可もなくといった感じでしょうか。防災ラジオ購入の際にはその価格も重要視されると思うので、あまり使わなそうな機能を削ることで故障のリスクを軽減し、価格もリーズナブルでいてさらに実用的なものであった方が良いのではないかと思うことはあります。

※今回の一連の投稿をリンク付きでまとめてみました。まとめて読みたかったり、前後の内容を確認したいという方がおりましたら、ぜひともお役立て下さい。

☆防災ラジオについての考え方

前説 なぜあえて防災ラジオについての知識が必要なのか
その1 そもそも小型ラジオには外部アンテナの有無が大事
その2 イヤホン専用ラジオよりスピーカー内蔵のものを買おう
その3 チューニングはアナログ・デジタルどちらにするべきか
その4 AMとFMのどちらが防災ラジオとしては大切か
その5 使用電池は「単三」と「単四」ならどちらが便利か?
その6 使用できる電源パターンにはどんなものがあるのか?
その7 内蔵電源は充電池よりキャパシタ(コンデンサ)
その8 電源回りの機能とその限界について認識しておこう
その9 使わなくてもイヤホンは一緒に持ち歩くことが大事
おわりに 時代とともに理想の防災ラジオのスペックは変わっていく

防災ラジオについての考え方 その7 内蔵電源は充電池よりキャパシタ(コンデンサ)

1997年9月1日と言いますから、阪神・淡路大震災が起きてから大体2年というところの防災の日に発売になったソニーのICF-B200というラジオから、手回し発電でラジオを聞けるというコンセプトのラジオが世の中に出たと言えると思います。その時から28年が経って、もはや「防災ラジオ」と言えば手回し発電機能が付いているものが当り前だと思われるほど、手回し発電ラジオというものが広まっていると言えます。

ただ、このICF-B200で手回しハンドルを回して電気をためる先は、当時のニッケルカドミウム(ニッカド)電池でした。これは、今のエネループでおなじみの「ニッケル水素電池」が普及する前の充電池として売られていたものです。今のエネループと比べると性能は高くありませんでした。ニッカド電池は化学変化によって電気を溜めているため、その性能を維持するのは結構当時からシビアでした。具体的には「過充電」「頻繁に使う」「充電を途中で止めることによってその分しか充電されなくなるメモリー効果」「長期間使わないことによる過放電」がニッカド電池を劣化させる要素と言われていました。これは、一部の不具合について現在の充電池が内蔵されている手回し発電ラジオにも同じような事が当てはまります。

ですから、新品で購入した防災ラジオを非常用持出袋にずっと入れっぱなしにして忘れていたような場合、大きな災害が起きていざ使おうとなった場合、いくら回しても内蔵で自分で交換不可な仕様になっている充電池が過放電により劣化していて、全く充電されないか少し聞けてもすぐ聞けなくなってしまうという事が起こり得るのです。

ですから昔のニッカド・ニッケル水素電池を内蔵している手回しラジオを防災ラジオとして用意したままずっと放置していた方は、もはや手回し発電での利用は控えて、乾電池を入れて使うことをおすすめします。今現在の防災ラジオとしてニッケル水素電池内蔵の手回しラジオを持っている方は、ぜひ定期的に手回しハンドルを回して過放電になることを防止するようにメンテナンスしましょう。

そんなわけで、皆さんが防災ラジオを購入する前に考えていただきたいのが、手回し発電は良いのですが、いつでも手回しで作った電気をためられるような仕組みについて知ることなのだと思います。内蔵している「電池」にためるタイプのものだと、長期間使わないと購入時の性能を発揮できない可能性があるので、せっかく買ってもいざという時に使えないということも起こり得るわけです。これではわざわざ防災ラジオとして手回し発電ラジオを買う意味が疑われてしまいます。

実は、手回し発電した電気をためる方法というものがもう一つあって、それが電池の代わりにキャパシタ(コンデンサー)という部品内にためこむという方法です。電池のように化学反応による蓄電ではないので、ためられる量は少なく、使わないと早く放電してしまう(中味が簡単にカラになる)特性があるのですが、その分電池のようにすぐに劣化することなく、しばらく使っていなくても手回し充電をすれば購入時と同じくらいの性能を発揮します。

現在は、スーパーキャパシタというものが内蔵されているラジオがあり、メーカーでは10年使っていなくても使えるというメリットを紹介しています。ただ、電池と比べるとためられる電気の量が少なく、手回しで満充電させても連続でラジオを聞ける時間は少なくなるというディメリットも併せ持っています。

それでも、いつ起こるかわからない地震など天災に備える防災ラジオなだけに、メンテナンスフリーで使えるメリットの方が大きいので、このブログでは手回し発電の防災ラジオを購入するなら、内蔵電池(ニッケル水素およびリチウムイオン電池)に充電するものよりも、キャパシタに充電するタイプの防災ラジオの方を強烈におすすめします。

あと、これは余談ですがもし充電池を手回しで充電するタイプのラジオにおいて、もしユーザー自身が内蔵充電池の交換ができるような製品があれば、個人的には電池に充電するものであっても使ってみたいという感じがします。かつて、手回しラジオに付いているハンドルと同じものが付いたLEDライトを持っていたのですが、その製品は市販のエネループのような乾電池タイプのニッケル水素電池を入れられるようになっていて、空の電池を入れた場合、充電池に手回しで充電できるようになっていました。私は100円ショップで売っているような安い充電池をそのライトの中に入れて使っていたので、それほど惜しくなく安い充電池を入れて使っていました。

このように、手回しラジオでも安い汎用的な充電池を交換しながら使える防災ラジオが出現したなら、電池自体が使えなくなっても交換して使うことで、ためられる電気はキャパシタよりも多く利用可能になる可能性があります。もちろん、ポータブル電源やソーラーパネルから充電することも可能になるので、かなり使える防災ラジオになるのではないかと思います。メーカーの方々にはエネループを内蔵電池として使用可能な手回し発電ラジオを出してくれないかなと思う今日この頃です。

※今回の一連の投稿をリンク付きでまとめてみました。まとめて読みたかったり、前後の内容を確認したいという方がおりましたら、ぜひともお役立て下さい。

☆防災ラジオについての考え方

前説 なぜあえて防災ラジオについての知識が必要なのか
その1 そもそも小型ラジオには外部アンテナの有無が大事
その2 イヤホン専用ラジオよりスピーカー内蔵のものを買おう
その3 チューニングはアナログ・デジタルどちらにするべきか
その4 AMとFMのどちらが防災ラジオとしては大切か
その5 使用電池は「単三」と「単四」ならどちらが便利か?
その6 使用できる電源パターンにはどんなものがあるのか?
その7 内蔵電源は充電池よりキャパシタ(コンデンサ)
その8 電源回りの機能とその限界について認識しておこう
その9 使わなくてもイヤホンは一緒に持ち歩くことが大事
おわりに 時代とともに理想の防災ラジオのスペックは変わっていく