先日訪れた長野県松本市では、松本城の近くに大きなイオンモールができていてびっくりしましたが、その半面地域の老舗百貨店である井上百貨店やイトーヨーカドー南松本店が2025年に閉店することになることを聞き、私の住む静岡市でも他人事ではないと思っていましたが、同じ2025年の3月末で近所の大型ショッピングモール・ユニー系列の「アピタ静岡」が閉店するというニュースが急に入り、周りはかなりざわついています。
お店は客入り自体が悪いわけではなく、火曜日の特売や週末には多くの人たちが買い物に訪れ、テナントもセリア・無印良品・GUなどが入って繁盛しているように思えましたが、この場所は元はJR東海の社宅があった場所で、土地建物の持主であるJR東海とアピタを運営するユニーとの間に何かトラブルでもあったのか、そもそも契約満了での予定の結果なのか、第一報の段階では何とも判断できません。
土地勘がない人のためにちょっと説明すると、ショッピングモールの建物はJR静岡駅南口をまっすぐに南下した左側にあり、直ぐ側には地元のマスコミである静岡新聞・静岡放送の建物がある市内に住んでいれば誰もが知っている場所です。市民としてはこれらのモールの建物と隣接する静岡市の駿河区役所の建物は渡り廊下でつながっており、まさに現在、選挙の不在者投票を買い物のついでに行なえるということでも市民の利便性に一役買っています。
今回閉店する建物は区役所から離れていて、区役所の隣りにある主にスポーツ用品とレストランが入る建物については営業を今のところは継続するそうなので、区役所に用事がある場合、狭い区役所の駐車場に停めなくても、ショッピングモールの方の駐車場に停めて市役所の用事を済ますことは今後もできそうです。ただ、閉店する建物には立体駐車場があるので、大雨や台風の時でも濡れずに買い物ができていたのが、今後その建物にテナントが入らないで取り壊しということになれば、かなり利便性は損なわれます。
また、こんな事は考えたくありませんが、水害が予想されたり津波が襲ってくるような事が予見された場合、今後静岡市は民間の立体駐車場を開放するような形でお願いをするという話もあっただけに、災害時にも有効に使えるインフラが使えなくなるリスクが出てくるわけで、地域にとっては大きな損失になるかも知れません。
恐らく、今挙げたような理由から、JR東海は次のテナントとの話し合いをしていて、今とは違っても違うお店が営業をするのかも知れませんが、これも希望的観測に過ぎないでしょう。地域に大型店が入るメリットは色々あるものの、いったんそれが撤退となったら一気に環境が変わって地域衰退という憂き目になる可能性も出てくるわけです。その後、続報として今回閉店するショッピングフロアについてはイオングループが入るという話も出てきているようです。ただ、その場合でも閉店から次のお店の開店まではどうしてもタイムラグは出てきてしまいます。お店が残ればホッとはしますが、まだ確定ではないので、この事についての言及は今のところ控えることにします。
あと、静岡市内の大型スーパーと言えば、毎年開催される「静岡ホビーショー」が開催されるツインメッセ静岡の隣りにあるイトーヨーカドーがあります。今回のアピタの閉店によって、それなりにお客を集めている店舗であってもいつ閉店してしまうかというのは本当にわからないという事がわかりました。何でもそうですが、一つのサービスが未来永劫に続くと思ってそのサービスだけしか使っていないと、そのサービスが終了してしまうと本当に路頭に迷うような事にもなります。今回はショピングセンター・大型スーパーの話でしたが、あらゆるものに依存せず、ショックを伴う変化が起こっても慌てずに対応できるような感じで生活していくことは大切だとしみじみ思います。