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国外からの観光客が集まってくる時代に私たちはどう旅行プランを考えるべきか

2023年のハロウィンは、例年大都市の繁華街には国内外から多くの仮装した大人が集まり、かなり大きな騒動になっていましたが、2024年には渋谷センター街などはその対策として、かなり前からハチ公前の広場を封鎖するなどの対応をしていました。ただ、テレビのニュースを見ていると、あえてこのハロウィンの時期を狙って東京で楽しもうとする外国人が日本に入国しているケースもあるようで、すっかり日本は外国人から見ると安心して路上で騒ぐことのできる場所が多くあると捉えられているのではないか? という気がします。

たまたま一昨日、電車(東海道線)を利用して関東まで用事で出掛けたのですが、途中熱海で途中下車し、列車を乗り継ぐ前に駅前の改札周辺を見たのですが、ウィークデーのしかも午前中だったのに、駅前は観光客であふれてしまっていました。これは、地道に観光客を誘致し、今まではシャッター通りだったようなところに新しいお店を入れるなどして、かつての熱海の街を盛り上げようとする方々の努力の成果だと言えると思います。以前は駅前に足湯も設置されていませんでしたが、ちょっと熱海駅で降りたら誰でも気軽に温泉気分を味わえたりするので、個人的にも悪いことではないと思います。

しかし、土日休日中心に激混みというならこれは仕方がないと諦めも付くのですが、平日からこの混雑だと、熱海の街で普通に暮らしている人たちは大変だろうと思います。京都ではもはや市内で生活をしている人が市バスに乗れないというような直接的な生活への影響が出ているようですが、今後の状況によっては大きなイベント開催の時だけでなく、慢性的な観光客による混雑というものが起こってきそうな感じでした。

翻って自分の事を考えてみると、いわゆる観光旅行で行きたい場所というのは有名な場所を含めて色々ありますが、その中のいくつかの地域が京都や熱海並みに人が押し寄せるようであると、興味があっても行く気がしないように変わってくることは出てくるでしょう。日本は狭いようでいて広いので、今のところ車があれば、人が来るような所ではあっても、そこまで海外からの観光客が訪れなさそうなところを探すことはできます。

私自身は結構歴史が好きなので、単に何も施設のない場所に立ったとしても、そこの場所で過去に起こったことを調べた上で訪問すれば、国内の観光客がこぞって押し寄せるような場所を避け、自分的には満足できる旅行プランを立てられるのではないかと思います。

ただ、全国で大きなイベントを開催することで広く観光客を誘致するようなことがありますが、今後は国内の人たちだけでなく、海外からそれを目指してやってくる人たちも計算に入れなければなりませんので、混雑が嫌いな方にとっては旅行するのに大変になってしまいそうです。もしあえて行かれる場合は、公共交通機関を使う場合には事前に指定席を確保していくことはもちろん、宿やイベント自体をスムーズに楽しめるように十分な下調べおよび活動の予約は必須になっていくのかも知れません。


思わぬところで聞くこととなった明治時代から口伝えで現代まで歌い継がれてきた校歌とは?

昨日、ちょっと昼間に時間があったので、ネットの中継で夏の高校野球の地区予選の試合を見ていました。その時私が見ていたのは、地元の試合ではなく、現在プロ野球のロッテマリーンズのエースとして大活躍している佐々木朗希投手の弟さんがエースとして登板していた、今回岩手県大会ではシード校として登場した大船渡高校の試合でした。

ところが、試合は佐々木投手が相手チームに打たれて降板し、その時に入れられた3点を取りかえすことができず、大船渡高校は無念の敗退となったのですが、その相手というのが岩手県では一番の長い歴史を持つ盛岡第一高等学校で、試合終了後には当然選手が整列して校歌の斉唱になるのですが、そこで歌われた校歌が何とも不思議な校歌で、まず伴奏が無くゆっくりした旋律は、私もちょっと聞いたことがある歴史ある盛岡一高ならではのバンカラ応援団の歌を録音したものらしかったのですが、その旋律はどこかで聞いたことのあるものでした。

知っている方にとっては当り前すぎる話かも知れませんが、盛岡一高の校歌は現在では「軍艦マーチ」として知られる旋律を当時の生徒が作詞した歌詞に付け、代々口頭で伝えてきたものらしく、よく聞かないと同じものだとはわからない人もいるくらいのものだったということが後でわかりました。ユーチューブにアップされている校歌も応援団の指導の元で歌われているバージョンなので果して正確な楽譜があるのかもわかりません。

校歌としては、明治41年(1908年)にはあったということです。ここで改めて軍艦マーチ(軍艦行進曲)について調べてみると、元々は小学唱歌として別の旋律が付いていたのですが、当時の海軍の軍楽師だった瀬戸口藤吉氏が新たに曲を付けたのが明治30年(1897年)頃で、一般に広く知られるようになったのが楽譜として販売された明治43年(1910年)あたりからということなので、私たちはこの曲を軍国主義のテーマ曲のように聞く人もいるかも知れませんが、校歌になった当時は知る人ぞ知るというような曲だったことが想像でき、当時の世相からすると海軍の歌から旋律をもらうというのはそこまでおかしなことではないような気がします。だからなのか、盛岡一高ではずっとこの旋律を校歌として伝え、今でも歌われているということなのですね。

軍艦マーチはそうした海軍の軍歌の一つに過ぎませんでした。そのまま世に埋もれてしまえば、この旋律は軍艦マーチとしてよりも盛岡一高の校歌としての方が知られていたのかも知れません。ただ、そこからが面白い事になってしまうのです。戦時中には戦意高揚のためにラジオから繰り返し流されるようになって知名度が上がり、戦後には軍国主義とは全く関係のないパチンコ屋さんでのテーマ曲として長い間に渡って流されたことで、今でも広く国民にその歌が知られることになります。戦前の軍歌と言えば、童謡の「汽車ポッポ」のように、戦前と前後では歌詞を変えることで今まで歌い継がれているものもありますが、「軍艦マーチ」も盛岡一高の校歌も、その内容を変えることなく、令和の今までずっと同じように歌い継がれてきているというのは、すごいことだと思いますね。

このように私がたまたまネットで見たことから始まって、自宅周辺から動かずにネットの世界で色々と興味深いものを見て回るだけでも、歴史も場所も超えていけるというのは改めてすごいものです。ちなみに、現代でも地上波のテレビでこの旋律が流れているのですが、それがテレビ東京の「水バラ バスVS鉄道 乗り継ぎ対決旅」のシリーズで女優の村井美樹さん(鉄道チームのリーダー)のテーマ曲として使われています。何とこの番組は2023年7月26日に最新回の放送があるということなので、そちらの方も注目して今回は軍艦マーチにも注目しながら見たいと思っています(非テレビ東京ネットの地域ではTVerによるリアルタイム配信と見逃し配信もあると思います)。


2023年のGWは旬の新茶を求めて川根地区へお出掛けし浅蒸しの新茶をいただいてきました

ここ数年は全くといっていいほど遠出をすることはなかったのですが、今年は個人的に自粛をしていても、お店や観光地の姿はコロナ以前の状況に戻りつつあります。例年楽しみにしているのは新茶をいただけることなのですが、過去には格安でお茶缶に詰め放題ができていたJAおおいがわの藤枝工場は、今年も詰め放題イベントを実施せず、詰め放題用のお茶を格安価格で販売のみしていました。今年も友人などへのご挨拶用としてその新茶を購入したものの、今年はそこで終わらず、さらに山の奥に入りお茶の産地の一つである「川根地区」まで出掛けてきました。

全国的にはリニアモーターカー建設で揉めている大井川を上流の方へと進んでいき、大井川鉄道の沿線を進んでいきます。ずっと進むと大井川鉄道の終点である千頭駅に到達するのですが、今回はそこまで行かず、他にも同じような試飲体験をさせてくれるところはあると思うのですが、格安の300円で煎茶をいただくことのできる道の駅「フォーレなかかわね茶茗舘」まで足を伸ばしました。公式ページへのリンクをまずは貼っておきます。

https://chameikan.jp/

本格的な連休初日でしたが、そこまで人はいなくて、手前にある道の駅「川根温泉 ふれあいの泉」の大混雑とはかなりの差がありました。ただ、せっかく川根の里まで出掛けるならこの道の駅は外して欲しくないと静岡県内在住者の気持ちではあります。昨日の5月3日から新茶の提供を始めていて、「おくひかり」「やぶきた」という煎茶2つの品種の中のどちらかをいただけます。私がいただいた初日の品種は「おくひかり」でした。

注文するとこのようなお盆が持ってこられて、係の人の詳しい説明とともに、一煎ごとに違う味と香りを楽むことができるようになっています。特に試していただきたいのは、十分にお湯を冷ました状態でいただく一煎目で、「うま味」「甘み」が凝縮されたような呑み口になっていて、毎日お茶を飲んでいる私でもそのあまりの味の違いにびっくりします。二煎目、三煎目と進んでいくにしたがって、次第にいつも飲んでいるお茶の味に近づいていき、渋みも出てくるので、その時点で付いてくるお菓子をいただくというのが正しい作法なのだそう。

お猪口のような小さな湯呑で飲むお茶ではありますが、お菓子まで付き、五煎目くらいまで楽しめるので、これを300円でいただけるというのは現地まで訪れるからということになるでしょうか。これからしばらく、新茶が提供されますので、ぜひ機会があればお出掛けいただき、さらに全国で賞を取った茶園の煎茶(新茶)も売店で購入可能ですので、自宅でもうま味と甘みの凝縮された煎茶の味と香りを楽しんでいただきたいです。


人気スポットに人が集中的に集まることによって起こる問題とその対処方法を考える

私が住んでいる静岡県では、それまでとりたてて意識することなく楽しんでいたことが、今やほとんどできなくなってしまっています。全国の各地域でもそうした傾向はあると思いますが、今回は具体的な例を出す中で、今後の旅について色々と考えてみたいと思います。まずは以下のリンクのサイトをご覧下さい。

https://airwait.jp/WCSP/storeGroup/SGC7OxFeSm

上記サイトは、テレビで芸能人やスポーツ選手などが、静岡に来たら立ち寄るということが広まり、2023年現在、静岡県以外にチェーン店を置かない炭焼きハンバーグのお店「さわやか」の現在の待ち時間の一覧です。こんなサイトが必要になった背景は、ある意味「静岡と言えばさわやか」というような評判が広まってしまったことにより、県内に住む人はもちろんですが、県外からも多くの観光客がお店を目当てに押しかけることにより、時期やお店の場所によっては数時間というとてつもない待ち時間になってしまうからではないかと思っています。

以前の「さわやか」は、地元民向けにテレビコマーシャルを行なっていまして、通常時より値段を下げて「げんこつハンバーグ」や「おにぎりハンバーグ」を乾杯ドリンクとともに安く提供する感謝価格での営業が行なわれる時を中心に流れていました。私自身も頻繁には行かないものの、コマーシャルが流れたのを見て食事に出掛けたりしていたのですが、今では週末を中心にどのお店もとんでもない混み方になってしまい、それこそ上記サイトで近所のお店の待ち時間を確認した上で、行くかどうするか決めることになるのですが、週末のお昼時やGWなどは、お腹が減った状況で行こうとしてもそこでさらに待たされるので、それなら他の店でということで、「さわやか」自体を敬遠するようなことになってしまっています。

それでも食べたい時には、平日の夕方とかできるだけ外から人が出て来ないような時を狙うということになりますが、厄介なのが友人が県外から遊びに来て、どうしても「さわやか」で食べたいと言われたような時ではないでしょうか。

こうしたことは、場所は違っても、全国の観光地に共通して起こっていることではないでしょうか。テレビだけでなくインターネットで情報が発信される中で、もはや全国の観光地に「穴場」というものはなくなり、やみくもに人気スポットに行ったりすると、混雑でどうにもならなくなるというような事にもなりかねません。

私自身は過去に色々なところに行ってきているので、観光名所に来る人を見に行くような真似はしないような旅をしたいと思っているのですが、やはり対策は大事だと思います。最初に紹介したサイトは、「さわやか」を目指して静岡にやってくる人には、比較的混雑を避けて入店するためのツールになると思うので、うまく使って欲しいですが(おそらくお店の方もそういう想いで情報を公開していると思います)、牛肉100%の俵型のハンバーグということなら、そこまで「さわやか」にこだわるよりも、海産物を中心に、静岡にはもっとおすすめできる食べ物はあります。

あくまでハンバーグという方については、すでに「さわやか」の味を知っている身としては、最近までの自粛行動ということもあって、さわやかのハンバーグが食べたくなった場合、同じ静岡県で業務用の食肉加工を行なっているシズオカミートが販売している冷凍の「そのまんま肉バーグ」を美味しく食べていました。通販専用商品なので、商品名で検索してもらえればすぐにどんなものかわかると思いますが、購入時には焼き方の書かれた紙も入ってきて、ソースも付いてきますので、ごく簡単に「さわやか」風のハンバーグをいただくことができるので、たまに利用しています。

個人的にはどちらがどうということもないのですが、せっかく旅行で静岡に来て、その滞在時間の多くをお店の順番待ちに費やすのも勿体ないのではないかと正直思います。一度はお店で本物の味を楽しむのも悪くないとは思うのですが、行きたいと思った時にそこまでの待ち時間を費すような状況から抜け出すためにも、長い行列に並んでずっと待つような旅よりも、ネットをうまく利用したり、代替の食品を味を確かめた上で口に合わなかったら別の名物の方に舵を切るなど、ぜひ人気スポットに突撃するだけの旅になってほしくはないというのが正直な私の気持ちです。逆に自分が人気スポットのある観光地に行った場合も、現場が混乱するほど人が集まっていた場合には、さっさと諦めて、次回のリベンジを狙って別の場所に行くぐらいの気持ちで出掛けるようにしたいと思っています。


地元でいつも利用していた道がテレビで紹介されて初めて気付いたこともある

2023年3月18日にテレビ東京系の地上波で放送された、「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」のルートは、私の住む静岡市にある久能山東照宮から由比・蒲原を抜けて身延方面へ進み、甲府市の甲斐善光寺に至るコースで、私が山梨・長野方面に車で出掛ける際の定番コースがそのままルートになっていたので興味深く拝見しました。

由比ではようやくお店で桜えびを食べられるようになったので、複数のお店を回って桜えびを色々と楽しんでいたようですが、過去にはほとんど桜えびがとれなかったこともありまして、今は何とか放送の通りに食べられるようになったことは幸いでした。

ご存知の通り番組は、一回の充電で20kmくらい走れれば良い方の電動バイクで旅をするのですが、中部横断道が全線開通する以前の状況でも自動車とバイクとでは同じ道を通ってもそこで見える景色が違うということを改めて感じることになりました。というのも、興津から身延へと続く国道52号線を甲府へ向けて出掛ける際に、途中休憩を取る場合というのはどうしても道の駅やドライブインといった駐車場が確保しているところが中心で、途中にある農産物直売所にも食堂がある場合も多いので、街道の途中にある食事処というのは全くのノーマークでした。

番組で「からあげ金賞」のお店として紹介されていた山梨県南部町の「南部路」というお店は何回も通るのでお店の前にある大きな釜のモニュメントとともに記憶にあるものの、そこを目指して食べに行くというような感じではなかったのですが、テレビで見た様子をみていると、地元ではおすすめのお店(充電をお願いしたお宅でオススメのお店として紹介されたのでなおさら)だということがわかりました。同じ国道52号線沿いには「うな富士」という有名なうなぎのお店があるのは知っていたのですが、こうした情報というのはああした番組のコンセプトがあって初めて、今まで知らずに通り過ぎてしまっていた人間にもわかるという感じがして、改めてあの番組は他の旅番組とは違う面白さというものを再確認しました。

番組を見ていて一つ残念だったのは、番組内のハプニングで、初日ゲストの竹内涼真さんが自宅に免許証の入った財布を忘れたため、急遽番組の方で購入した電動アシスト自転車で並走するという事になった時、電動アシスト自転車の能力をそこまで感じていなかったのか、由比から蒲原というかなり短い距離しか移動しなかったということです。電動アシスト自転車は法令の関係上、アシストできる最大のスピードが原付の制限スピードの手前に抑えられているものの、それ以上は自力で漕いだり、下りを走る分には電動バイクと遜色なく、番組でも相当きつい坂でも楽々と登っていたことを考えると、普段の出川さんたちのペースでも十分竹内涼真さんは伴走できたのではないかと思います。そうなると、例えば予備の電池を用意して電動自転車でツーリングをするような旅の形も見えてくるのではないかと思ってしまったのですが。

過去に車中泊の旅の計画および装備を考える中で、車に折りたたみ自転車を積み込んで、車をいったんどこかに停めて、いわゆる「パーク・アンド・ライド」で旅を楽しむ方法について模索したことがありました。ただ、折りたたみの電動アシスト自転車も一般的になる中だと、車を停めてからの移行範囲はかなり広がるだろうと思います。観光は自転車で回り、車はその地域周辺の一日定額の駐車場に置くような形にすれば、地域で生活する人からオススメのお店を聞きながら自由に観光することもより楽にできるようになります。

ただ、今の世の中はわざわざ自転車を用意して積み込んで行かなくても、地域で電動アシスト自転車をシェアして、レンタル自転車を使っての観光も普通になってきています。一昔前のレンタル自転車とは状況も変わってきているので、色々なサービスを利用して行動範囲を広げるための手段についても色々と新しい方法を考える余地がありそうです。


地域のチェーン店でない飲食店の永続性があるかないかで決まる面もある地域の魅力

以前、全国ニュースで地域で有名な飲食店の中でも店主一人が頑張って続けているところであると、店主が営業を止めたり、店主の健康状態が悪くなってしまうと一気にお店は無くなってしまい、その後には何も残らないということを防止するために、「絶メシリスト」なるものを作り、現在普通に食べられるものの、今後はどうなるかわからない地域の味を発掘するプロジェクトが群馬県高崎市で行なわれていることを知りました。

群馬県高崎市と言えば、最近は「パスタの街」ということで町起こしを行なっている印象があります。そうした評判が立つのは、小麦の生産が盛んで、その小麦を使った飲食店ということでパスタを提供するお店(非チェーン店)が多く、多くのパスタを出すお店がお互いに競い合うようにしてパスタというものを売り出し、うまくはまったということがあるからだと思います。

しかし、それなりに店舗を持ち、暖簾分けをできるようなお店ばかりではないということは明らかです。現在でも市内でも新興勢力のお店がより魅力的なパスタを産み出すような状況にはあるものの、多くの場合その店主が営業を止めたり店を畳んだりしたらそれでその店の味というものは世から消えてしまうことになります。こうした問題は高崎市だけの問題だけでなく、全国の地方の名物といわれている食べ物についても言えることです。ネットで色々な事を検索し、いよいよコロナの影響が無くなって旅行に出掛けられるようになり、以前に行って気に入っていたお店自体がその地域から無くなっていたということになると、それは地域の観光にとっても大きな打撃になるのではないかと思います。ちなみに、高崎市のニュースで出てきたお店はパスタのお店ではなく、地域で人気のあるカレーのお店「からゐ屋」でして、逆にそうした事を知って高崎にパスタでなくカレーを食べに行きたいと思う方も少なからずいることでしょう。

私の住む静岡では残念ながら行政を巻き込むような形での地域の味を守るような活動というのは高崎市のようには行なわれていないのですが、最近になってあくまで個人の志で閉店していたお店の味を継承するような事例があったので、正直ほっとしているという事がありました。

上のリンクにあるお店は、昨年末に店主が高齢で故郷の沖縄に帰ってしまうということで、閉店してしまっていたのですが、このたびその味を受け継いだ方が復活させて営業を同じ場所で再開するということです。店主のお名前が山田さんなので「山田カリー」ということのようです。私自身はかなり前から訪れていますが、当時からアルバイトで入っている人達の結びつきが強そうで、中には私の知人もアルバイトしていたことから、あの味がいつでも食べられないことは寂しいと思っていた一人だったのですが、行政の支援はなくとも、前店主の人柄もあり、きちんと味を継承してくれる人が現われたということは、本当に嬉しい事でした。

地域のB級グルメであれば、行政の保護も入るのかも知れませんが、実は地域にとっての宝はそうした外に向けたアピールがうまくいっている所だけでなく、ガイドブックに載っていなくても、その味をわかっている人がいる地域で唯一のお店だったりします。特にここ数年は外食産業にとってはかなり厳しい状況が続き、本当においしいお店というだけでは集客を維持することが難しくなってしまうことも考えられます。

現在は、上のリンクにもあるように、たとえ地方の小さなお店であっても、インターネットからの情報を見て全国から食べに来るような魅力的なお店は全国にあまたあるのではないかと思いますので、地域の活性化を目指す事を本気で考えているなら、地域にある様々な飲食店を含む店舗の維持ということも本気で考えていかなければならないのではないかと正直思っています。

どんなに美味しいお店でも一人の店主による個人営業であれば、大手と競合するにしても大変で、今回の例のようによほどの事がない限りその味は地域から消えてしまいます。私たちは、そうした地域の人たちが美味しいと食べられているお店を知らないままでいることも少なくなく、いかにしてその土地へ来ないと味わえない「味」を残していくかということも考えていただきたいと正直なところ思います。


久しぶりのお出掛けで桜えびを食しに由比港の「浜のかきあげや」へ行ってきました

引っ越しの際、テレビ視聴環境を変えたくなかったので、前の家で設置していたBSアンテナ一式を持ってきたのですが、新しい家で設置しようとしたら全く映像が写らず、長いことそのままにしていたのですが、たまたま安く新品のBSアンテナの設置用の道具が一式になったセットを購入できました。ネットで注文したものの、自宅までの送料がかかるので、家からちょっと離れたところにある同じ静岡市でも蒲原のコメリまで注文していたBSアンテナを取りに行ってきました。

やはり、持ってきた古いパラボラアンテナには問題があったようで、新しいアンテナを設置したら全く問題なく映り、リビングのテレビだけでなく分配したテレビサーバー(自宅内だけでなく外でもスマホやタブレットを使って自宅で見ているテレビ番組を見ることができたり、遠隔録画予約ができたりする)でも同時に、ブースターなしで安定した受信が可能になりました。これで、インターネットが安定して利用できるところでなら、自宅で受信した地上波およびBS放送をどこでも見られるようになり、一気にお出掛けの際もテレビを楽しめる環境が整いました。設置も全部自分でしたので、工事費もかかりませんでした。安全にベランダの手すりにアンテナを設置できるお宅なら、わざわざ光回線にフレッツ・テレビを契約するよりも、コストは安く、さらに長く使い続ければ続けるほどコスト減になります。と、その話はここまでにして、商品を受け取った後で帰り際に、久しぶりに食事のために立ち寄ったのが静岡市の由比港にある漁協が直営している「浜のかきあげや」でした。

ニュースでは報じられていますが、ここ数年、由比港では深刻なくらいの桜えびの不漁が続いているのですが、由比港と言えば「桜えび」ということもあり、直売所や食事処の「浜のかきあげや」は営業を始めています。現在、食事処としては月・火・水・木曜が定休日という状態ですが、週末を中心にお店は営業しています。

私が出掛けた際にはそれほど観光客はいませんでしたが、感染対策のため注文までには時間がかかりました。注文はマイクを通して行ない、注文を受けるのも直近で食事を提供できる分に限られるので、人が多く来ると自分の番が来たとしても注文を受けること自体がストップになり、前のお客さんに食事が提供されるまで待たなければなりません。これから多くの観光客が来るような時期になると、かなり待たされることになるかも知れませんが、その点については感染症予防対策をしないと営業できない状況にあったこともありますので、ご了承願いたいところです。

メニューは基本的に桜えびが中心ですが、「かきあげ」「生桜えび」を中心に丼やお蕎麦が中心になり、価格はどちらも千円となっています。桜えびの味噌汁は今回頼みませんでしたが100円です。今回頼んだのはかきあげ2枚が乗った「かきあげ丼」でしたが、大盛り無料ということで注文したら、結構ボリュームのあるものがやってきました。

ちなみに、半額の500円で「ミニ丼」を注文することもできます。「ミニかきあげ丼」と「ミニ生桜えび丼」でも千円です。その辺はお好みになりますが、このかき揚げはかなり実が詰まっていて美味しかったです。

お蕎麦はさすがにテイクアウトできませんが、丼ものはテイクアウトが可能です。座席は屋根のあるところないところはあるものの、それなりに数はあります。テイクアウトでなくても発泡スチロールの丼なので、量が多くて全て食べられない場合には自分で持って帰ることができるので、少食の方はビニール袋やラップの用意をしてくるのも良いのではないかと思いますね。

昨日はかなり気温も上がり、屋外での食事も十分に楽しむことができました。温かい日には今後人も出てくるのではないかと思いますが、県外からやってくる方々にもこのおいしさをぜひ感じて欲しいと思います。

・JF由比港漁協のホームページ
http://yuikou.jp/enjoy.html


エネルギー価格の高騰によって近くで利用していたお店が消える可能性が出てきた

私の住む静岡市は、移住を考えている人にとって魅力的に映るというデータがあるとネットの記事で読みました。一時間に一本ある新幹線「ひかり号」を使うと静岡~東京までは約1時間で行けますので、通勤通学でやれないことはありませんし、毎日出社でなくある程度リモートワークで勤務することが可能なら、長距離通勤でも良いとする方も少なくないのかも知れません。

同じような理由で、東京からもっと離れた場所へ移住するような方もいらっしゃるかと思いますが、飛行機の料金は状況によりかなり激しく変わっていくことが予想されますし、悪天候だとそもそも飛ばないこともありますので、いざという時には自家用車を飛ばしてでも東京に行ける範囲ということになると、東京から170kmという距離はぎりぎりなのかも知れません。

本来は、そうした県外からの移住者を受け入れるために、住みやすい街を計画的に作るというのが、今後も多くの人が来てくれるための命題なのだと思うのですが、なかなか人の少ない地方都市の場合には難しいことも多いのではないかと思います。

これは昨日、静岡の新都心とも言うべき東静岡駅の近くにある大型ショッピングセンター「マークイズ静岡」の入口すぐ(1F)の状況なのですが、無駄に白い壁がずっと入口の方に伸びているのがおわかりでしょうか。実はこの壁の向こうにはかなり広いスペースが有って、2023年1月17日まではそこにマックスバリュというスーパーマーケットがテナントとして入っていたのですが、いきなり閉店になっただけでなく、そこにあった張り紙には、次にこのスペースがどうなるのかという説明もありませんでした。

東静岡駅付近には多くの高層マンションが建っていて、その場所を生活の拠点とする場合、やはり必要なのは日常的な食品の買い出しであるのですが、東静岡駅に一番近く、多くのテナントやフードコートのあるショッピングモールがあれば、そこで夕食の買い物などもするのが当り前だと思っていた東静岡駅が最寄り駅の住人からすると、かなりショッキングな出来事だと思います。

当然、マークイズの方でも水面下で県内外のスーパーと交渉しているとは思うのですが、食料品の買い出しは毎日なので、現在のようにタイムラグが起こってしまうと、新たに近くで買い物のできるスーパーを探さなければならなくなってしまいます。

ただ、出店する側としても単にお客さんが減って売上が上がらないということだけではなく、今の状況では電気・ガスというエネルギー価格の高騰があるので、そうした経費と売上のバランスが急に変わったということでの閉店なのかも知れません。ただ、そうなってくるとテナント料を下げるとかしないと、なかなかこうした場所であっても新たなテナントが入ってくるのは難しいのかなと思ってしまうこともあります。なにせ、一般家庭の中にあっても、オール電化の家については電気代の値上げの影響はすごいということを聞き及んでいるので、今回紹介した大型テナントだけでなく、身近にあるスーパーも閉店の危機になっているのでは? という気もするのですね。

淘汰されるのは時代の流れとして仕方ないという考え方もあるものの、そうなると私たちが車で旅をしていて有難かった地方にあるスーパーやコンビニもその数を相当減らしてしまうことになり、食料の現地調達ということすら難しい旅に今後なっていくのではないかという気もします。それはそれで、旅の中で何とかなることではあるのですが、その地方で生活している人からすると、当然生活の利便性は失なわれていきます。それが今後地域社会の空洞化につながってしまうと、風光明媚な山河はあってもインフラはない中で地方の人はどうしていくのか? ということにもなってしまいます。

個人的にはとりあえず、昨日紹介したホームルーターを活かすことで自宅内からの情報についてはコストを下げつつもストレスなく収集できる環境を作ろうと思っているのですが、エネルギー関連の支出がどうなるか全く想像できないので、とりあえず無駄遣いをしないようにしないとどうにもならない気がしてきます。来週は全国的に寒くなるということですが、光熱費を節約しすぎると健康に影響が出るかも知れませんので、その点は十分考慮の上でお過ごしいたただければと思います。


実は身近なところに影響を受けた人がいた河津・天城荘の火事について

昨年から今年に入る中で、全く予期しない状況の中で色々な事故が起きていて、個人的にはかなりショッキングな想いをしています。山形県での突然の裏山崩壊による集落の被害は、事前に大雨・大雪などがなかったので突然なぜ崩れたのかという原因が特定されていないことが恐しくもあります。

そして、年が明けて突然火事が起こったのが、伊豆の河津大滝温泉の有名な温泉旅館で、映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地となったこともあり、滝を見ながら露天風呂に浸かることのできる数々の露天風呂を持つ「リバティリゾートAMAGISO」(天城荘)です。伊豆に温泉は数々ありますが、全国的にもかなり珍しい様々なお風呂を持っていて、今回の火事の影響でしばらく宿泊ができなくなるのと、日帰り温泉の復活についても状況がわからないので、これから長い期間において影響が出るのではないかと言われています。

一連の露天風呂は男女混浴ですが水着を着用して入浴するようになっているので、裸で混浴ということに抵抗がある人にも気軽に利用でき、まさに温泉のテーマパークのような場所であっただけに残念です。

実は、昨日親戚が自宅に遊びに来たのですが、昨年中にこの宿に今月末に泊まるつもりで予約をしたそうなのですが、まさにこの火事のお陰で宿泊が不可能になってしまったという、タイムリーでいてしかも今後の行動にかなり影響のある状況にあると話をしてくれました。

なぜ天城荘に宿を予約したのかというと、温泉の景観が唯一無二ということもあるのですが、日本の温泉旅館では珍しく「混浴で水着着用必須の露天風呂がある」からというところにあったそうです。というのも、海外の方を招いて日本を案内する予定でこの宿を選んだそうで、そもそも全裸で複数人での入浴を経験したことのない人もいるのだとのこと。確かに、海外のスパリゾートでは水着着用で混浴というような露天風呂のようなスペースがある所が多いですね。

日本で温泉を楽しむ人にとっては水着を着ないで、タオルも浴槽に浸けずに入浴することが当たり前ですが、同性ともいっしょに入浴することを体験したことのない海外の人にとっては、天城荘のシステムはすんなりと日本の温泉を楽しめるような形だったのかも知れないと思うと、海外からの集客を目指そうとする伊豆地方の観光業者全体にとってもその影響は出てくるのかも知れませんね。

ただ、今回もそうですが古い旅館の場合、増築を繰り返していくために建物全体が迷路のようになっていて、それが情緒を生むような事もあるのですが、火事のような災害が起こると逃げ道がわからずに取り残されてしまう危険性があります。今回はお正月の火事だったのでそれなりにお客さんも入っていたようですが、お客さんと従業員の被害は無かったということで、それが不幸中の幸いだったと言えるかも知れません。

今回のニュースで気になったのは、風評被害を気にしてか、ニュースで直接旅館の名前をなかなか出すことが無かったので、実際どの旅館が被害に遭ったのかという情報が入りずらかったということがあります。温泉自体が有名であるだけに、今から泊まりたいと思って問い合わせをしても電話がつながらなかったりネット予約ができなくなっていたりするような事も起きてしまうので、逆にはっきりとどの旅館なのかという情報を出して報道するということも大切ではないかと思ってしまいます。天城荘の皆様は2023年当初から再建を考えるという大変な状況になってしまったと思いますが、これからコロナが下火になっていけば、日本国内からだけでなく海外からのお客さんを呼び込める素晴らしい設備を持っていると思うので、ぜひ頑張って営業再開にこぎつけて欲しいと心から思っています。


今年もみかんの箱買いの季節が到来で私が自宅用にと選んだみかんは?

先週あたりから近くのスーパーで網入りでなく箱入りの「みかん」が売られる季節になってきました。毎年のことですが、こうしたことで季節が冬になっていくのだなとしみじみ感じる今日このごろです。

すでに、知り合いには贈答用の箱みかんを送っていたので、だいたいの相場はわかっていたのですが、今年のみかんは、やはり様々な物価上昇のあおりを受けたのか、通常期は10kgの箱だったものが、今年は少し容量が減って8kgになるなど、価格転嫁はしないながらも容量に変化があるということで、購入の際は価格だけではなく、その量についてもしっかりと確認することをおすすめします。

静岡県でのみかんの定番品種は「三ケ日みかん」ですが、同じ三ケ日みかんでも価格によって様々な差があります。抑えておきたいのが「大きさ」と「等級」になります。

まず、大きさは3L・2L・L・M・Sがあり、この中では「M」が一番高く(一箱5千円前後・2022年の価格以下同じ)、次が「S」(Mより多少安い)となっています。逆に大きな3Lや2Lは少し安い(3千円台)ですが、食べでがあるのは小さなサイズなので、お財布が許せば「S」サイズを狙いたいところです。

次に等級ですが、主に糖度により区分けされていて、最高級は「ミカエース」というブランドになっていますが、普通のスーパーにはほとんど置いてありません。通常の贈答用として用意されているのはミカエースの下の「秀」と、次の「優」のクラスです。私も友人に送ったものはこうしたグレードのものから選びました。

昨日、自宅用に箱入みかん(三ヶ日)を買ったのですが、自宅用にはもう少しお特なものをということで「優」の下のグレードの「良」の「S」を購入しました。ちなみに8キロで2,500円くらいとそれなりにお買い得でした。

また、今回はお店で見ませんでしたが、大きさが揃っていない「無印」(箱に等級の記載がない)というものもあります。それでも三ケ日みかんというグレードはあるので、他の生産地のみかんと比べるとその味の差はあるというのが毎年食べ慣れた自分の感想です。

他の産地のみかんも今回私が購入したスーパーには並んでいましたが、価格は三ケ日みかん>県内の他の産地>県外の産地という具合に並んでいました。この辺は実際に買って食べてみないと甘いかどうかはわからないので、それなりに安ければジュースを買う代わりに買っても良いと思っていますが、今回は三ケ日みかんの良品が手に入ったのでパスしました。

ただ、こうして買った大量の箱みかんも、年内には食べ尽くしてしまうので、年末のお買い物では改めて箱入みかんを買う予定にしています。もし静岡にやってきて自宅用のみかんを買いたいと思っている方は、贈答用のものなら大きなスーパーに行けばありますが、今回私が買ったような良品や無印の安いものは、地元の人が主に出向くスーパーに行かないと見付からないと思いますので、興味のある方は探してみてください。