一般的に、映画・舞台・コンサートなど会場を暗くして鑑賞するタイプのレジャーではスマートフォンを使うことはNGというマナーが言われています。あくまでマナーなので、厳密に守らなくても良いのでは? と思う人もいるとは思いますが、最近ちょっと考えることがあって、自分的には開演前にはスマホの電源を切り、終演後に電源を入れるという形が一番無難かなと思うようになりました。今回は、この種のマナーに関しての意見は色々あると思いますので、こちらの意見を押し付けるつもりは毛頭ないことをまずははっきりと述べておきます。その上で以下の内容について読んでいただけると幸いです。
スマホが各種エンタメ鑑賞に悪い影響を与えると思われていることの第一は「スマホによる録音・録画」の問題です。映画上映前には「映画泥棒」の告知がされ、違反した場合には罰則があることが明言されていますので、これは駄目だということは多くの方はわかるでしょう。この問題は、スマホをマナーモードにしても、機内モード(電波自体を遮断)にしても画面が付いているスマホを出せば盗撮を疑われるわけなので、疑わしい行動と見られないためにも手元にスマホを置かないことが面倒な事にならないためには必要だと思います。
ただ、盗撮さえ疑われなければ良いということでもないのが、スマホの問題です。まず、少なくともマナーモードにしておかないと、電話がかかってきたり、メッセージが入ったりした時にうるさく鳴り出してしまうので、鑑賞に来ている他の方に大迷惑となります。また、上演中にスマホを扱うことは、たとえマナーモードにしていても他の方の迷惑になる可能性が大です。
例えば、映画で夜のシーンになっている場合、演劇やコンサートで暗転している時にスマホを出していると、スマホの画面が照度を落としていてもかなりスマホを中心として周辺に光が広がってしまうので、その光が他の人たちの目に入ってせっかくの雰囲気がぶち壊しになってしまいます。真っ暗が前提のプラネタリウムではさらに悲惨な状況になります。マナーとは言え、他人への迷惑行為ということで退出を命じられる可能性もありますので上演中はスマホはバッグかポケットの中に入れて操作しないというところも考えておいた方が良いと思っています。
で、ここまで来ると、とりあえずスマホは上演前には手から離し、ポケットやバッグの中に忍ばせておけば大丈夫ということになるかも知れませんが、それだけだとまだ完全ではないということに最近になって気付きました。というのも、マナーモードにしたりサイレントモードにスマホをしていても、スマホが大音量を発する可能性は残っているということです。それがJアラートや緊急地震速報、災害関連の避難勧告などの緊急アラームです。当然、実際にそうした災害が起きたことを知らせる事はエンタメを楽しむ以前に命を守るためには必要だと思うのですが、実際命の危機でも何でもない時に鳴ることがあるのが問題です。訓練でスマホがけたたましく鳴ることは結構あるので、事前に訓練で鳴るのがいつか知らないのなら、やはりスマホの電波を遮断する「機内モード」にするか電源を切るのが無難だと思うようになったのでした。
ただ、私の場合は機内モードにしておくと、切り替えたことを忘れてしまい長いこと機内モードにしたまま重要な連絡を遮断する危険性があるので、上演前にスマホの電源を切っておくというのが自分自身がトラブルに巻き込まれず、終わった後にスムーズに元に戻せるという点でも無難かなと。自分が原因で上演を台無しにしたくないということで、このようなことを考えつつ実行に移していこうと今は思っています。