防災ラジオについての考え方 その2 イヤホン専用ラジオよりスピーカー内蔵のものを買おう

防災ラジオと言葉では言いますが、何をもって防災ラジオなのかという定義というものは実際のところありません。ということは、家に普通に聞けるラジオがあれば、それを災害時に使えるように準備しておくというのも立派な防災用ラジオの準備の仕方であると思います。ただここでは、最低限どんなラジオを防災用に用意すべきかということについて考えてみます。

前のエントリーで、ラジオにはアンテナが大事だと書きましたが、ラジオの大きさとアンテナの関係にはAMとFMで二つの考え方があります。AMの場合はラジオが大きければ大きいほど性能の高くなるバーアンテナが内蔵されていますが、FMについては、アンテナは伸ばすロッドアンテナにしろ、イヤホンをアンテナの代わりにするような形にしろ、アンテナが長くなればそれだけ色々な放送局が入る可能性があります。超小型でイヤホン専用のラジオなんてものもあり、片手で隠れてしまうような超小型のFM専用ラジオを防災ラジオとして常時持ち歩いていて、ウォーキング時に使っているような方もいると思います。

ただ、災害時のあらゆる状況を考えてみると、イヤホン専用のラジオというのはどうしても一人で情報を独占するということになるので、避難所で夜に一人で聞くのには良いのですが、複数人で同じ放送を聞くことができないので、その点が残念になります。さらに、ロッドアンテナの代わりにイヤホンコードをアンテナ代わりにするイヤホン専用ラジオは、それなりにコードを伸ばさないと良く放送局が入らないので、寝ながらイヤホンで聞こうとしてもうまく放送が聞けない可能性もあります。

ということで、防災ラジオとして用意するならイヤホン専用でアンテナの代わりにイヤホンコードを使うタイプのラジオよりも、短くてもロッドアンテナがあって、スピーカーもちゃんと付いているものの方が様々な場面で能力を発揮しやすいのではないかと思われます。もちろん、スピーカー付きだからと言って、イヤホン端子のないもの(あるのか?)を買ってしまったとしたら、一人で静かに聞くことができなくなりますので、そういうのは避けて、イヤホンもセットの中に用意しておくと良いでしょう。

スピーカーの場合、実際に出てくる音が自分にとって聞きやすいかどうかというのは、実際に聞いてみなければわからない所もあります。今の世の中ではなかなかラジオの試聴というのも難しいと思いますが、ネットの口コミなどでそうした点に触れているレビューを見ながら、普段遣いでも聞いていて疲れないようなものが理想ではあります。逆に家にあるラジオがあれば、それを聴き比べてみて聞きやすいものを基準に新しいラジオとの比較をしてみるのも良いでしょう。

イヤホンで聞ければいいと思っている方で、一人でしか聞かないという方でも、ずっとイヤホンを付け続けるというのは特に災害時にはストレスになる可能性があります。そんなわけで、災害用にラジオを用意する場合には、「ロッドアンテナ付き」「スピーカー付」のラジオをまずは選ぶようにしましょう。

※今回の一連の投稿をリンク付きでまとめてみました。まとめて読みたかったり、前後の内容を確認したいという方がおりましたら、ぜひともお役立て下さい。

☆防災ラジオについての考え方

前説 なぜあえて防災ラジオについての知識が必要なのか
その1 そもそも小型ラジオには外部アンテナの有無が大事
その2 イヤホン専用ラジオよりスピーカー内蔵のものを買おう
その3 チューニングはアナログ・デジタルどちらにするべきか
その4 AMとFMのどちらが防災ラジオとしては大切か
その5 使用電池は「単三」と「単四」ならどちらが便利か?
その6 使用できる電源パターンにはどんなものがあるのか?
その7 内蔵電源は充電池よりキャパシタ(コンデンサ)
その8 電源回りの機能とその限界について認識しておこう
その9 使わなくてもイヤホンは一緒に持ち歩くことが大事
おわりに 時代とともに理想の防災ラジオのスペックは変わっていく

カテゴリー: ラジオ | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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