月別アーカイブ: 2019年5月

枯れた技術だからこそのメリットも有る

デジカメの修理不可代替交換で手に入れたオリンパスの「TG-5」ですが、まだ本格的な旅には出ていないので撮った画像の紹介はまだ控えますが、防水防塵・耐ショックという特徴からスマホよりも雨を気にせずに出しておけますし、ネックストラップを付けましたので旅行中はよりシャッターチャンスに強いカメラとして活躍してくれるのではないかと期待しています。

現在、私の持っているデジカメは同じオリンパスのコンパクト機「XZ-10」ですが、「TG-5」とは似ている所が多いものの、微妙に違っているのがUSBケーブルの形状と電池です。どちらも本体にUSBケーブルを接続して本体充電できる仕様なのですが、これはある意味専用の充電器を付属させないというコストダウンの一つと言われていて、人によっては評判は良くないのですが、旅行の際の荷物を減らす場合にはケーブル一本あればUSB端子からACアダプターでもモバイルバッテリーからでも充電できるので便利は便利です。ただ、「XZ-10」はオリンパス独自のUSB端子の形状をしているので、もしそのケーブルを忘れてしまったらアウトなのですが、「TG-5」になって汎用のmicoUSBケーブルが接続できるようになりました。データ転送用のケーブルならカメラ内のデータをパソコンに移動することもできるようになるので、旅行用に「充電・データ転送兼用」のケーブルを一本持って行くようにすれば旅先でパソコンに画像を転送してブログにアップすることも比較的簡単にできるようになります。

ただ、旅行に2台のデジカメを持って行く場合には、専用品のUSBケーブルが必要になりますし、「TG-5」の場合はフタのロックを外してケーブルを繋がないとならないので、外でむやみに開けたくないというところはあります。

そこで、改めて入手したのが社外品の充電器です。この充電器はACではなく、microUSB端子が付いているので汎用ケーブルを利用してカメラを使いながらスペア電池を充電することができます。この充電器にはもうひとつ特徴があります。実は「XZ-10」と「TG-5」の電池は厚みこそ違いますが縦横の大きさはほとんど同じなので、「XZ-10」用の「Li-50B」と「TG-5」用の「Li-92B」の両方の充電池を充電できるようになっているのです。

スペアの「Li-92B」はロワジャパンの社外品(海外セル)を2個で1,000円以下で発注済みなのですが、この充電器も耐久性は気になるものの品物としては1個1,000円くらいのものなので、コスト的には単三エネループを使った電池を使い回すよりも純正品にこだわらなければ、かなりの低コストで運用できるようになっています。

この辺は、コンパクトデジカメの進化が止まっているということもあり、新しい製品が出ないということで今ある充電池を使うように新しく出す製品を設計しているということもあるのかも知れません。そして、スマホと違って電池が劣化してきても社外品の供給は問題なく行なわれるのも、同じ電池を現行機種でも使っていることから、社外メーカーでも改めて電池を作ることがない分、安く購入できるということもあるでしょう。まだ進化の余地があり、電池も内蔵が基本のスマホの電池交換と違って、安く簡単にできるデジカメの電源回りの扱いやすさというのを改めて感じることになりました。

「TG-5」はすでに生産終了とも言われていますが、もし今後後継機が出たとしても電池の型番が同じなら今後の充電池の購入にも全く支障は出ないと思いますし、スマホと違って電源を入れてすぐに撮影できる専用機としての良さもあるので、旅先での写真はほとんど「TG-5」で撮ったものになるかも知れません。もちろん、何も持たなくても撮影可能なスマホカメラの実用性というのは今さら述べるまでもありませんが、昨日から本日あたりの大雨の状況を見ると、悪天候に強い専用のデジカメの存在はやはり消してはいけないのではないかと思います。


車で逃げる心理とその後のダメージ

北海道で警察の取締(パトカーによる追尾)から逃れるため、国道を突如∪ターンし「逆走」して逃げた軽自動車を運転していた男の人が逮捕されました。この事件はたまたま複数台の車にドライブレコーダーが付いていて逆走の様子を捉えていたことから、かなりはっきりと逃げる軽自動車(ダイハツのオレンジ色の「エッセ」)の姿が映し出されていました。実際にこれだけはっきりと映っているということは、ナンバープレートの文字も明らかになっているでしょうし、バイクで最初から取締を避けるようにナンバープレートを最初から折り曲げて逃げるのとも違います。

ドライブレコーダーの映像がテレビに映し出された事で車の所有者・使用者が確定され、盗まれた車でない限りは今回のように逮捕される事は簡単に考えられることです。それでも逃げる人間の心理があるというなら、テレビや新聞は、同じように逃げたところですぐに容疑者として特定されてその場で捕まるのと比べると、相当後々まで響くダメージになるから逃げることは全く得になりませんというアナウンスはあってもよかったのではないかと思います。

過去には運転手の逃げ得になる可能性として、飲酒運転をしていて事故の後の検証や摘発を避けるためその場は逃げて、酒が抜けた後に出頭したり、警察に追い付かれる前に「追い飲み」して、前から飲んでいなくて直前に飲んだと言い切って飲酒運転での厳罰を逃れようとする場合がありますが、新たな重大事故に適用される法律が制定されるに至っては、逃げ得や追い飲みをしてもさらに厳しい処罰が下される可能性があり、そんなに運転手の思い通りに逃げおおせることは難しくなっています。なかなかこの種の事故はなくならないという事はありますが、現代はこのように運転車が「逃げ得」を狙っても刑罰の面では確実にその責任を問われるということになってきています。今後も行政処分においては、すぐに自分の非を認めた方がダメージが少ないという形でのアナウンスができるように、現場での取締を行なって欲しいと思います。

最近では事故ではないものの、別の角度から車で逃げた事がニュースになった事件がありました。荷物を配送する軽貨物車が行方不明になったというものですが、荷物を一つも(?)配らないまま運転する本人に連絡が付かなくなったことから、当初は事故(崖や海に落ちたのではないか)である可能性も考えられたものの、実際はとあるコインパーキングで荷物を持ち出した車の中で寝ていたところを逮捕されることになってしまいました。

逮捕の直接の原因は、配達時に必要なことがある(代引きや着払で先方から集金することがあるため)支給されていた「お釣り」用の数万円を使い込んでしまったということだったのでした。

この際乗っていた車が本人の名義の車かはわかりませんが、少なくとも載せていた荷物が届かなかったことについて、荷主の方でお詫びの対応をしたこともあったようですし、お釣りの使い込みだけなら金銭的な弁償と職場への誠意を見せることで解決したかも知れませんが、本人が見付からない状態で全国ニュースになってしまったことで、逮捕された方のその後の人生にも大きな影を落としてしまったように思います。

私がこのニュースの第一報を聞いた時には車ごといなくなったということだったので、全国どこでも動いている車を探すにはNシステムがありますし、大きな道を通って逃げている分には簡単に見付かってしまいそうなので、まさか車に乗って逃げていないのではないかという気がしていました。しかし、荷物の載った車でそのまま逃走ていてまさかの捜査網の網に引っかかって逮捕になったわけですが、この「逃げ方」についてもあまりにもお粗末でした。現代は歩いて逃げるのでも多くの監視カメラに顔を写されてしまい本人を特定されることもあるのに、ナンバープレートで自分の事を晒す車で移動するというのはあまりにも逃げることの意味がない(つまりすぐに車や個人を特定されてしまう)事がわからず逃げていたというのはあまりにも短絡的で感情の赴くまま逃げてしまった事が伺えます。

今回逮捕された男性は、何らかの雇用主に対する不満や、仕事をうまくこなせないことの焦りを感じていたのかも知れませんが、頭がパニックになってしまって現実から逃避するような事になってしまったのかはわからないものの、荷物をほったらかしにすることで雇用主を困らせようと考えたとしたら、それはさすがに考えが浅いと言わざるを得ないでしょう。そもそも車を運転すること自体、事故を起こせば関係ない人にも怪我をさせたりするわけで、車の登録情報は全て管理されているわけですから、逃げるにしても車でそのまま逃げるということは絶対に良いことはないということを改めてここで訴えたいと思います。

最後に誤解なきように書いておきますと、この稿は決して「うまく逃げる」ということを勧めるものではありません。車ではうまく逃げられないから別の方法でということでは決してありませんので(^^;)。車で逃げる選択をした場合に恐いのが、うまく逃げおおせたと思っても必ず追いつめられるのに全力で逃げようとして、車を人命をも脅かす凶器に変えてしまう可能性があるということです。正常な判断ができるかわからないような状態で、車で逃げ切ろうなんて考えは決して起こさないように心掛けたいものです。


デジカメ修理申込から代替機交換までの顛末

まず、最初にお断りさせていただきますが、今回報告する内容というのは正式にメーカーからアナウンスされたものではなく、あくまでメーカーのサポートセンターとの電話でのやり取りの中での話になります。ここでその内容を明らかにしても、実際の打ち合わせは電話で行なわれていてあくまでデジカメの修理を依頼し、その修理が完了したということで送り返されてきたものが、メーカーの方で「修理不可」と判断されたことから本体をメーカーにそのまま渡し、修理する代わりに一応新品の代替機を修理依頼の結果として送られてきたものであるということになります。

ですから、代替機は新品ではあるのですが、メーカー保証は修理に出して戻ってきた製品の保証期間である「6ヶ月まで」というのがメーカーの見解で、もし本当に不具合が出たとしても、代替機には保証書も付かず、今回送られてきた修理票を提示することで無償修理を行なうという特殊な形になるようです。
今回、オリンパスの修理担当にアクセスしたのはお店を通してではなくネット上から修理票を作成・印刷し、直接メーカーに送り連絡を待ちました。最初に連絡があったのはメールではなく直接に修理票に記入していた携帯電話の番号でした。ちなみに、電話番号は携帯電話の定額利用の範囲外の番号である「0570」から始まる番号でしたのでこちらからその番号には連絡せず、常に先方からの連絡を待つ形で交渉を行ないました。

最初に電話がかかってきた時は、まだ修理に出したオリンパスのコンパクトズーム「STYLUS1」の故障が自分の思い過ごしではなく、メーカー専門のセクションでも再現する不具合であることが認証され、この時点では代替機の話というのは全くなく、修理箇所の説明と修理する場合の金額(私の場合は送料・代引手数料込みで20,520円)の連絡と、この金額がかかっても修理を実行するか? という意志確認という意味で連絡が入りました。その時点では修理まで一週間くらいかかると言われていたのでこのまま何の問題もなく修理ができるのかと安堵したのですが、今回の結果を見るに、ここから改めて部品があるかどうかの確認が行なわれ、その結果部品がないと判定されると改めての連絡が入ることになるのではないかと思われます。最初の電話があって修理ができそうだと安心するのは禁物ということなのでしょう。

翌日に掛かってきた電話では部品が調達不能のため修理ができないということで、修理代金をそのまま払ってくれれば「代替機」として「OLYMPUS PEN E-PL8 ダブルズームキット」を送るので修理ができないことを納得してくれというものでした。ここまでは事前にネットで同じような提案をされている方のブログも参考にしながら修理に出していたので驚くことはなかったのですが、果たしてE-PL8を送ってもらってもすでに別のOLYMPUS PENシリーズを保有している人にしてはレンズの使い回しが利く分、あまりおいしい話ではないような気がします。全く何も持っていない状態でいきなりダブルズームキットが手に入るならそれなりにお得ではありますが、ファインダーを便利に使っていた方なら別売の外付電子ファインダーを買い足さないと「STYLUS1」と同じように使うことができないので正直微妙なところではあります。

私自身は過去にE-PL3を持っていたことがありますが、今後ミラーレスを購入するなら同じオリンパスでも電子ファインダーの付いたOM-Dシリーズにしたいですが、今回の提案であるE-PL8とは価格が違いますし、さすがにOM-Dシリーズを代替機として要求するというのは無理があるでしょう。人によってはレンズは持っているので、廉価版OM-Dシリーズのボディのみを代替機として欲しいという方はいるかも知れませんが、こうしたイレギュラーな依頼はメーカーがその申し出を受諾するかどうかによって変わってくるでしょう。

私の場合はオリンパスおよびパナソニックのフォーサーズ用レンズは全く持たなかったので、あえてオリンパスのコンパクトカメラで人気のある「Tough TG-5」を代替機として用意できないものか相談してみました。価格的には「STYLUS1」と比べても安価なもでるで、センサーサイズやズームの幅も小さくて実質的には大幅なダウングレードの機種ではあるのですが、旅行に持って行くカメラとして大切な「防水」「防塵」「ショック耐性」を備えた水中でも撮影できるコンパクトカメラを一台確保しようと思い立ったのです。

そうした希望をサポートの担当に伝えたところ、検討してみるということで電話を切ったのですが、翌日電話があり色は黒指定なら確保できるということでしたが箱なし・保証書なし(保証期間は修理品と同じ6ヶ月)・付属品有りという品を送ってくれることになりました。品物は代金引換で来るということで(クレジット不可)その分の現金を用意して待ち、修理完了(実際は代替品の手配完了)メールで出荷を確認し、無事に品物を受け取ることができました。

今回わかったことは、メーカーの方では細かい修理に関する相談・交渉は記録の残るメールでは行なわずに電話で行なうことを基本にしているような感じがしたということです。もし私がOM-Dシリーズのボディのみを要求したとしても断られればそれまでですし(^^;)、今回は金額的には断わられる可能性が低いと思った「Tough TG-5」を代替機として提案して、受け入れられたわけですが、こうした事例があるから常にこうした代替機をメーカーが用意できることではないかも知れません。あくまで修理に出したタイミングでメーカーが何が用意できて何が用意できないかは変わってくるところはあると思うので、同メーカーの商品に関する知識を仕入れ、ダメ元でも言ってみたり、複数の候補の中から(メーカー提案の品も含め)検討してもらうことで要求が通りやすくなることもあるかも知れません(写真は今回代替として送られてきたTG-5の一式です)。

今回、STYLUS1の機動性のある10倍ズームが使えなくなったのは残念ですが、今後はオリンパスOM-Dシリーズを含むレンズ交換式カメラと安価でも応用範囲の広い広角~望遠の便利ズームとのセットを中古で狙い、あらゆるシーンでお手軽に旅の写真が撮れる環境を作っていきたいと思っています。同じようにオリンパスのカメラを修理に出す方の参考になれば幸いです。


静岡県内では有名な通販不可の「苺ロールケーキ」をお土産に

沼津港から西伊豆方面に入って活あじをいただいた後は、来た道を戻らずに島方面に出ようと伊豆長岡方面から三島を目指したのですが、いちご狩りで有名な江間地区を通っている時に田んぼの中にぽつんとあった洋菓子店を見付けました。

この建物の写真だけだと単なる田舎の洋菓子店としか思えないところですが、お店の両隣にある駐車場は満車になっていて、道を挟んで向かいの田んぼの中にある舗装されていない駐車場が別にあって、そこに書かれているお店の名前が目に入り、思いがけずそこで停まって駐車場に入ることになりました。

お店の名前は「冨久家エマール」となっていて「イタリアンロールケーキ」を主に作っている静岡県内では有名な「冨久家」の姉妹店であることがわかりました。写真のロゴと、イタリアンロールという表記にこれは有名なお店だと確信したのです。ちなみにお店は沼津市にもありますが、基本的なロールケーキは大人気で、売り切れてしまうことも多いお店になっています。私の住む静岡市でもたまにデパートや大手スーパーが呼んで出張販売を行なうことがたまにあるのですが、行列に並ぶことが当り前でデパートの開店と同時に買いに行っても限定のロールケーキが買えない事も多く、実際にそんな経験をしていたことで覚えていたのでした。

店内に入ると、カウンター内部にロールケーキが並んでいまして、私が入った午後2時前後くらいではなぜか限定品の「苺ロールケーキ」(1280円 16cmサイズ)だけが置いてありました。なかなか買えないものだけに有難かったですが、逆に生の苺を使っているということで、生クリームと栗が入っている普通のイタリアンロール(1380円 23cmサイズ)だと賞味期限が2日から3日(ネットで調べたところばらつきがあったので、実際の賞味期限は店頭でご確認下さい)あるところ、この苺ロールは当日限りの賞味期限ということで、親戚へのロールケーキのお土産は諦めました(^^;)。お店の奥を見ると店主さんがふわっふわの生クリームを焼いたロールケーキの生地に塗りたくっているところで、もう少しすると製品として店頭に出るところだったのですが、さすがに出来るまで待つのは時間がかかるので、今回は自宅用の苺ロールケーキだけを購入することにしました。

持ち帰りの場合にはクーラーボックスが必須で、今回はもしかしたら活あじを買うかもと思い釣り用にも使えるハードクーラーボックスを保冷剤を入れて持って来ていたので、まさに渡りに船ということで単体だけの購入となりましたが、お店でも保冷剤や入れ物を別料金で用意してくれています。また、事前に電話予約をして買いに来る人も多くいるみたいで、今回のように伊豆を回る中で買って帰りたいと思っている方は、事前に電話予約をするだけでなく周辺で発泡スチロール製のバッグや保冷剤を別買いしてから行った方がいいかも知れません。

自宅に帰ってから早速ロールケーキを切っていただきましたが、ロールケーキのブームになる前から地元では有名だったものだけに、実に安定した美味しさです(^^)。今回は苺が入っているのでアクセントも有り、大変おいしくいただけました。伊豆に宿泊される目的で来られる方は、ホテルやキャンプ場に入る前にこのロールケーキをゲットしておき、お宿でいただくにも最高のデザートになります。ただ、お土産として渡す場合は賞味期限の関係があるので事前に予約した上で帰りの時間ぎりぎりくらいにお店で受け取るような予定を組んで訪れるのがベストです。お店にはホームページはないようなので、以下に基本的な情報を紹介しておきますので、問い合わせはお電話にてお願いします。

・冨久家エマーユ
静岡県伊豆の国市南江間1387-4
055-948-3039
営業時間 9時~18時30分
定休日 月曜日


「活あじ」のランチを内浦漁協直営「いけすや」で

関東から気軽に美味しいお魚を食べに行きたいと思われる方も多いかと思うのですが、静岡県内では沼津市の沼津港が最近は人気で、「沼津港深海水族館」のような観光施設も有名になって多くの観光客が訪れているという印象があります。

確かに沼津港には様々な海産物を楽しめるお店が密集しており、何を選ぶかというところから考えると人を連れていくにもいいかなという感じもするのですが、沼津港からもう少し車で走ったところにある内浦漁港まで走を伸ばすと、漁港でとれたての「鯵」を専門に食べさせてくれる漁協の直営店「いけすや」という食事処があるので、今回はその「いけすや」を目指して先日の日曜の朝に出掛けました。

事前情報だと平日でも整理券を配るほど人が来るという情報でしたが、出掛ける都合で静岡市の自宅は11時位に出発となってしまいまして、お店のある内浦漁港まではだいたい車で1時間半くらいかかるので、日曜日のランチタイムという混み具合としては一番厳しい時間に着いてしまうのではないかと思ったのですが、その日はたまたま沼津港の方でイベントが開催されているという情報も同時に掴んでいて、できれば関東から沼津にお魚を食べに来る人は沼津港の方に行って欲しいと思いつつ出掛けました。

道中は大した渋滞もなく、定刻の12時半くらいに着いたのですが、この内浦漁港は観光スポットの「あわしまマリンパーク」や「伊豆・三津シーパラダイス」の近くにあるため、海の生き物と触れ合ってから食事はこちらにやってくる人も多いのか、かなりの人達が食事の順番を待ってウロウロしているところに車で入っていきました。平屋の建物が「いけすや」です。

ただ、漁港のかなりのスペースが駐車場になっており、その日はそこまで車の混雑はなくスムーズに車を入れることができました。ちなみに、食堂の営業時間は11時から15時までというランチ中心の営業時間になっているのですが、土産物のスペースは朝の9時から開いていて、当日お店の方に行くと、おみやげコーナーのところにある機械を操作して整理券をゲットして入店できる時間を予約できます。整理券には通し番号が付いていて、順番に呼ばれるのですが、このお店を使われる場合はスマホとセットにするのが便利です。

このように私がもらった整理券は「101」番目とそれだけですごい人が来ていることがわかると思いますが、券にあるQRコードに注目しましょう。スマホのカメラにこのQRコードをかざすと、リンクのURLが表示されますのでそのリンクをクリックすると、以下のような画面が出てきます。

見てもらうとわかるように、整理券の番号であとどのくらいで席に案内されるかを表示できるようになっているのです。かなり混んでいるような感じでも30分も待ては十分入ることができ、午後1時過ぎには食べられそうなことがすぐにわかります。さらに、この画面でメールアドレスを登録すると、自分の番が来る直前にメールアドレスにメールを送ってもらうことができるようになっています。私はメールを登録しませんでしたが、この画面を表示すれば逐一待ち時間を確認できるわけです。こうしたシステムをうまく使っていることで待ち時間を減らすことに役立っているようです。もし1時間以上の待ち時間だった場合、別のところに観光をしに行ったりお目当てのお土産を買いに行ったりして時間を調整することも可能になります。時間に余裕があれば、9時のオープン時に整理券をゲットしておき、11時過ぎの入店時間までを観光にあてることもできるでしょう。

この「いけすや」は整理券の番号を呼ばれたら入店するのですが、先にカウンターで食券を購入します。メニューについてはお店の前の食事待ちスペースに置いてありますので、事前に何を食べるかを決めておきましょう。詳しいメニューについては以下の公式サイトからのリンクで確認していただければと思いますが、私は食べたかった限定メニューの「二食感活あじ丼」(新鮮な鯵と熟成された鯵の食べ比べができる丼)が品切になってしまったので「活あじ丼」のご飯大盛り(880+200円)を注文しました。

https://ikesuya.com/

同行した友人は、活あじ丼にこれも人気の活アジフライが付いた「満腹御膳」(1,250円)を注文して待つことしばしでついに活あじを食すことができました。ちなみに、お水やお茶、食事の後の片付けはセルフサービスになっていますので、自分の食べた分はきちんと返却口に返すのを忘れないようにしましょう。

写真は「満腹御膳」の方ですが、お刺身のプリプリ感だけでなくアジフライのふわっとした食感が絶妙で、しかも魚が「鯵」だけに安く食べられるのが大きなポイントです。もちろん、新鮮な鯵だけが究極の味ではありませんが、これを食べに内浦漁港に行くというのも悪くはないと思います。

他の伊豆の観光を満喫するなら早めの来訪がおすすめです。今回は目的が新鮮な鯵を食すのが目的でしたのでここで帰ることになりましたが、今回の沼津行きには思わぬところで続きがあるので、稿を改めて紹介します。


オリンパスからの連日の電話で状況は逆転(T_T)

今回の更新は全く別の内容を予定していたのですが、夕方にオリンパスから入ってきた電話によって昨日に引き続いてカメラの修理の話題になってしまいました事をまずはおわびします。昨日の段階では、オリンパスの傑作コンパクトデジカメ「STYLUS1」について、修理にかかるという話だったのですが、個人的にはまさかの大どんでん返しになってしまいました。

一昨日の電話は技術担当らしい男性からかかってきたので、部品調達ができることを確認して電話がかかってきたと思って安心し、追加の充電池を先に注文しようかなんてことも考えていたのですが、やはり世の中はそう甘くはないようです。昨日かかってきた電話はサービス担当でも女性からかかってきまして、こちらとしてはまさかの「部品調達不能による修理不能」という連絡で、だったら最初からその結果が出た時点で電話してくれた方が諦めが付いたのにと思ってしまいました。一昨日と昨日で全く反対の結論を伝える先方の担当の方も大変だとは思いますが、やはりこちらのショックは大きいですね(^^;)。

そこで先方が用意した代替機というのは、ここで書いて他の方もネットで紹介しているのと同じオリンパスのミラーレスカメラ「E-PL8」のダブルズームレンズキットになると言われました。このシリーズの最新機である「E-PL9」ではありませんが、「E-PL8」は内蔵フラッシュがない代わりにアクセサリーシューが付いていて(E-PL9ではアクセサリーシューがなくなっています)、ここに外付の液晶ファインダーを付ければ「STYLUS1」のように電子ファインダーを見ながらの撮影も可能になり、レンズの質は落ちるものの2本のレンズを合わせるとそれなりの広角から望遠までをカバーでき、外でのレンズ交換もセンサーに付いたホコリをふるい落とす機能が付いているため他のレンズ交換式ミラーレスカメラと比べても有利な点はあります。

このまま先方の申し出を受けてしまおうかと一瞬考えたのですが、望遠にこだわるなら、他社のフォーサーズではないもう少しセンサーの大きいAPS-Cサイズのボディを中古で買えば、多少レンズの明るさは劣っても広角から望遠までを一本でカバーする安いレンズと組み合わせ、そのレンズを付けっぱなしにして使うことで、「STYLUS1」より大きく重くはなるものの、車での移動旅であれば同等かそれ以上の性能を持ったデジカメを安く(中古のボディとレンズの組合わせなら)使うことも可能です。「STYLUS1」が故障した時にはあえて修理には出さないで、そうしたカメラの買い替えを模索したこともあったので、今さら「E-PL8」を持つのもどうなのか? という風に考えてしまうのですね。

もちろん、オリンパスの方からすると、「STYLUS1」や後継の「STYLUS1s」の代替の用意がない中で広角から望遠までをカバーする高性能のカメラということでは、廉価版のミラーレスカメラであるオリンパスペンシリーズの「E-PL8」のダブルズームレンズキットしかないということはわかります。そして、金額的にも修理代金と言われた2万円ではとても買えないカメラであることは確かなので、自分が金銭的な面で損をすることもないと思います。

ただここで、ふっと違う提案というものをオリンパスの担当の方にしてみることにしました。電話でその提案をしたところ、社内で検討してくれることになってそこで電話を切ったのですが、この要望は果たして通るものなのか全くわかりません。結局こちらの提案が通らずに最初の提案通り「E-PL8」で終了する可能性もあるので、この件についてはここまでのように逐一報告せず(^^;)、改めてこれからオリンパスのデジカメを修理に出そうかどうしようか迷っている方の役に立つように、実際に全てが完了した時に改めて書くことにしようと思います。個人的には修理ができないとわかりかなりがっかりしていますが、何とか次に向かって気持ちを切り替えて、最終的に納得できる結果になることを祈っています。


オリンパスのサポートからかかってきた電話の内容は

先日このブログで書かせていただいた、突然故障して使えなくなったコンパクトデジカメであるオリンパスの「STYLUS1」がオリンパスのサービスセンターに届いたようです。その次の段階としてはただ待つしかないと思っていたのですが、先方に届いたと思われる日の翌日にはオリンパスから電話が直接かかってきました。というのも、こちらはネット上から基本的なデータと具体的な不具合についての説明を文章にして送っただけだったので、実際に現物を見てもらってまずはこちらが主張する不具合は再現したのかということと、どこが悪いのかという判定、さらに修理が可能なのかという判定及び、修理の場合の料金について(修理不能の場合は代替機の斡旋もあると言われています)直接電話での打ち合わせが必要だと判断されたのでしょう。

ネット上の口コミを見ると、電話がある時は修理が部品が調達できないのでできないと判断された場合に代替機を用意するケースが紹介されていたのを事前に読んでいたこともあったので、「これはもしかしたら修理不能かも」と一瞬不安がよぎりました。単に金額的なものを見ればミラーレス(私が見た代替機種の例はE-PL8)のダブルズームキットを代替機として出してもらえる方が再購入を考えたら高額でおいしいという考え方はあります。過去のケースで修理代金分の負担で交換できるということならなおさらですが(STYLUS1の修理代金は12,000~20,000円くらいの修理代金)、やはりSTYLUS1が直った方が良いと思って修理に出しているので何とか修理が可能であればしてもらいたいという想いはありました。オリンパスPENシリーズというのは一部の機種を除いて電子ファインダーがなく、さらにダブルズームレンズキットのレンズはお世辞にも明るいレンズとは言えないので、お金を掛けていいレンズを用意するためには更なる出費が出てしまう恐さがあります(^^;)。その場合は一定の修理見積料金とこちらまでの返送料を払っても修理を行なわないという判断をする可能性も出てきます。

電話の内容は、今回の不具合はレンズのせり出す動きがうまく行かず、起動するもののすぐにレンズが引っ込んでしまうというものだったのですが、この部分の部品については在庫があり修理が可能ということで、ここにきて本当にほっとしたというのが正直なところです。修理料金はだいたい2万円ほどですが、修理後の保証期間が6ヶ月付くということであるので、特に今「STYLUS1」および「STYLUS1s」を新品で買おうとするとそこそこの金額がかかりますし、他のカメラを中古で購入するにしても予算2万円ではなかなか良いものは買えません。

コンパクトデジカメならだいたい予算4万円前後が必要になると思いますし、中古を狙う場合はその予算で買えてもどんな状態のものに当たるかは手に入れてみないとわかりませんし、それなら今まで使い慣れていて、その実力に十分満足しているカメラを使い続ける方がいいと即断し、いきなりの出費で痛いとは思いつつもこれから修理をお願いすることにしました。

これから修理に入り、だいたい一週間くらいで修理が完了になるということです。これで、私のデジカメ環境は、どちらもレンズ一体型コンパクトで、同じオリンパスのXZ-10との2台体制で安定することになるでしょう。どちらも専用のリチウムイオン電池ですが、たまたまなのか双方のカメラ用の電池は適用機種の範囲が広く、特にSTYLUS1の電池はPENシリーズでも使われているため、純正品は普通にお店で買えますし、互換品のタマも豊富で安く手に入れられます。社外品になりますが電池をUSBケーブルで充電できるセットもすでに購入して持っているため(この社外充電器だとモバイルバッテリーから充電が可能)、修理された本体が戻ってきたら互換バッテリーを一つ買い足してこれからの旅でのメインカメラとして使っていきたいと思っています。


三社三様のスマホ用の「新データ」プラン

auから新たな「auデータmaxプラン」が出たことで携帯大手3社の新データプランが出そろいました。かつてMVNOが「データ使い放題プラン」を出した時にはその後の速度規制にがっかりしたことがありますが、今回の発表である程度お金さえ出せれば、個人で使うくらいのネット接続については満足するだけのスピードで様々なサービスを利用できるようになったと感じています。

ただ、どの会社のサービスに加入するにしても何の割引も取れないとデータ通信料だけで一ヶ月1万円近く行ってしまい、さらに各社のプランには一長一短というか、使う目的やどんなネットサービスを使うかによって変わってくるように思います。

・ソフトバンク「ウルトラギガモンスター+」

高速通信量は月50GBまでですが、You TubeやAbemaTV、TVer、huluなどの動画サービス、ツイッターやフェイスブック、LINE、インスタグラムなどのサービスに限定して高速クーポンを適用しないという、BIGLOBEの「エンタメフリー・オプション」のような運用になっています。ですから、限定されていないサービスで高速通信を多く使う場合には普通の高速50GBまでのプランに限りなく近づくということになります。

・NTTdocomo「ギガホ」

毎月最大30GBまで速度制限なしのプランで、auやソフトバンクの同プランと比べると劣ります。しかし、このプランの最大の特徴は30GB消費した後でも低速規制されるスピードが128kbpsではなく、動画サイトも十分スマホでは見られる最大1Mbpsになるということです。常に1Mbps出る保証はないものの、この数字に近いスピードが安定して出るなら、スマホで動画を見たり、必要に応じてテザリングをしてパソコンでネットを使ったり、AIスピーカーを繋いでその性能を発揮できるレベルのクオリティが出ると思われます。個人利用では十分実用になるものの、固定回線の代替としては難しい面はあると思います。

・au「データmaxプラン」

最後発でプランを出してきたauは、スマホ単体でネットを使うなら最強の「データmaxプラン」で参入してきました。今後どうなるかはわからないものの、契約したスマホでネットを使う限りは無制限でデータ通信ができるということです。その代わりといっては何ですが、テザリングでの利用については月間20GB以上使ってしまった場合に高速通信を制限するということなので、スマホ単体で使うことしかしない人にとってはおすすめになります。

また、スマホからダウンロードした動画や大きな写真の映像をパソコンに移して利用することはスマホ単体でのネット接続ですし、スマホだけでなくデジカメやムービーカメラで撮影した動画をいったんmicroSDカードに移してスマホからクラウドにアップロードするような事がデータ容量に影響を与えず、サービス利用に問題なければ、相当データ量を荒稼ぎする人が出てくるだろうと思うため、その時のauの対応がどうなるかということを見る必要はあるのではないか? と思えます。それだけ「制限なしの使い放題」と言い切ることは難しいのではないかと思うのです。

あくまで自分の場合、毎月の料金の事は一切関係なくここまで説明したプラン概要のみで比較すると、NTTdocomoの「ガラホ」ということになるでしょうか。動画だけでなく音楽ストリーミングやラジオ、さらに写真や動画のアップロードまで使いつつ、さらにパソコンでもテザリングさせて使いたい時もあるので、いくらデータ通信無制限と言われてもauのプランでは必ず不便に感じる時が来るという感じがするのです。もちろん、スマホだけで完結する使い方をしている方はauで決まりという感じがしますが、「使い放題プラン」はいつ改悪されるかわからないという点が気にかかります。なお、私の使い方ではソフトバンクのプランに入るならBIGLOBEのエンタメフリー・オプションに加入して使うかな、という風に考えます(^^)。


壊れたハードは買い替えるか修理するか

先日、友人がニコンのデジタル一眼レフの中古を購入したということで、普段はあまりすることのないデジカメの話になりました。その友人はニコンの交換レンズの資産をそれなりに持っていたということで、中古でABクラスという程度のいいボディが安く手に入ったことに喜んでいました。

そういう他人の新しいハードを買ったという話を聞くと、こちらの物欲に火が付いてしまうのも時間の問題なのですが(^^;)、実はデジカメについては迷っている事がありました。基本的に、日々デジカメを持ち歩くということになると手荒く扱うと本体を壊しそうなので写真のためのお出掛けに限定していたのですが、私が主に使っているデジカメのうち、旅行に限らずどんなシチュエーションでも便利に使えるので気に入っていたOLYMPUSのすでに生産中止になってしまったレンズ一体型コンパクト「STYLUS 1」がいつの間にか調子が悪くなって撮影できない状態になってしまっていたのを確認してしまったのです。

一応旅行用のさらにコンパクトなデジカメとして同じOLYMPUSのXZ-10を持っているので、スマホのカメラで撮れない写真はこちらのカメラでも十分撮れるのですが、何しろSTYLUS 1の使い勝手に慣れてしまうと、普通のコンパクトカメラが残念に思えてしまうということもあり、このままにして新しく一眼レフでも買うか、STYLUS 1自体をメーカーで修理が効くうちに修理するか考える中でそのままにしてしまっていたのでした。

今回、友人が新しいカメラを購入したついでに、わずかにホコリが入っているという手持ちの交換レンズの修理見積もりを取るという話を聞き、だったらSTYLUS 1についてもまずは修理見積もりを取ってそこで出た金額を見て修理するか新しく別のデジカメを購入するか決めてもいいかと思ってネットから修理の申し込みをすることにしました。

残念ながら私の住んでいる静岡県にはOLYMPUSの直接行ける修理拠点からは遠すぎるので、購入店舗から修理依頼を出すか、ネットで直接修理の申し込みをしてみるか検討したのですが、結果直接ウェブから修理依頼を出し、製品を東京八王子の修理センターまで直送することにしました。

お店から出せば送る手間は省けるものの、もし修理をしない場合にもお店を通してやることになりそうなので、メールで見積り金額の連絡を受けて修理をして返送してもらうか、そのまま返送してもらうかを決められる方がいいかなと思って手続きをしてみました。

OLYMPUSの修理サポートのページは、最初にそもそもSTYLUS 1がメーカー修理の対象なのかというところから調べてくれます。発売されてから結構年数が経っているモデルですが、まだ中古市場でも取り引きがあり、製品としても今だに評価が高いこともあるのか、2019年5月現在まだ修理の受付をしてくれていました。シリアル番号を入力し、こちらの情報を入力することでWeb用の修理票を作成し、プリンタから出力したものをそのまま同封して送ることで、OLYMPUSの方でだいたいの見積を出してくれるのだそうです。

ただし、ネット上で修理に出した人の書き込みを見ていると、「修理不能」と判定される可能性もあるということでした。その場合は見積を出すのに要した費用だけを支払って本体を送り返してもらうか、中には予想される修理代金分を支払うことを前提に、全く違う機種との交換を提案されたという情報もあります。しかし、STYLUS 1は現行機を探しても決して代替が効かないカメラです。電子ファインダーを搭載し、35mm換算で28~300mmという約10倍ズームでありながら、レンズの明るさは通しでF2.8というオールマイティに使えるカメラであるので、もし代替機の提案があったとしても手放しで喜べるものでもなく、果たしてメーカーの見立てがどうなるのか、とにかく待つしかありません。

改めてメーカーからから連絡が来たら、どうするのがいいのか色々考えてみようと思っていますが、本来はいくらデジタルデバイスとは言っても修理して長く使いたいというのが人情ではあります。メーカーサイドに立つと、長期にわたって生産終了した製品の部品を長く持つということはあまり会社の売上とは関係ないことなので、新たなハードと交換してそれで終わりにしたいという気持ちはわかるのですが、今回の件では何とか修理が可能になることを今は祈っています。


5年後は有線より無線インターネットが普通になるか

予感はしていたのですが、先日Yahooが代替のACアダプターを配布したばかりというタイミングでYahoo!BBがADSLサービスの終了をアナウンスしてきました。予定だと2024年の3月末ということですので、あと5年は使い続けられるということになります。

自宅でのインターネット回線の変遷を考えていくと、ここにきてのADSL回線自体の終了というのは感慨深いものがあります。基本的にインターネットというよりもパソコンをモデムに接続して、閉じられたコミュニティの中でコミュニケーションを取っていた「パソコン通信」の時代には、固定電話の回線を接続時には繋ぎっぱなしにしていたため(当然携帯電話も個人ではない時代です)、自宅に電話が掛かってきた場合にネットに接続していると相手からは「話し中」状態になってしまったため、家族にも迷惑を掛ける場合がありましたし、接続している時間は市内通話の料金がかかりますので、つい切るのを忘れて接続し続けてしまい翌月にはすごい料金の請求があったなんて、今からでは考えられない状況もありました。

その後、「テレホーダイ」という特定のアクセス番号に電話してネット接続する料金を定額化するプランが出たものの(このサービスも別にプロバイダ料金がかかりました)、夜11時から朝までしか定額料金が適用されなかったので、このプランを契約していてもネットの切り忘れには注意しなければなりませんでした。

NTTではこうした不具合を解消するため、当時の電話回線に代わる新たな回線であるISDNを整備して提供しました。この回線は一つの回線を複数回線のように利用できるので、新しい電話番号のみを取ってファクシミリ用の電話番号を持ったこともありました。その頃にはISDNによるインターネット接続も時間を気にせず、従来の月38,000円ほどかかっていた専用線よりも安く5千台くらいで使えました(もちろんこのサービスも別途プロバイダー利用料が必要)。さらに、このサービスのスピードは64kbpsという今のスマホの低速規制時の半分しかスピードが出ず、文字が中心のパソコン通信のサービスでは使えていたものの、その後音楽やフラッシュ動画、さらにニコニコ動画やYou Tubeという動画の閲覧に人々の興味が向くに従って、人々は動画の閲覧にも耐えられる高速回線を欲するようになります。そうしたインターネットについての意識の変化を敏感に感じ取ったYahoo!BBが行なったのが街頭でのADSLモデムの無料配布のサービスだったのです。

ADSLのサービスはISDN回線では利用できず、高速なADSLサービスを使いたい人は改めてNTTにお願いして新回線のはずのISDN回線を従来のメタル回線に戻してもらう必要がありました。さらに、回線を複数のように使えたISDN回線から元の一回線に戻ったので、新たにメタル回線を一本引かない限り、ファクシミリ用の電話番号を使うことが難しくなりました。今から考えてみると、こんな無駄な工事をして回線を元に戻すということ自体、もう少し考えて家庭用のインターネット回線を整備できなかったのかという事を感じますし、今回のADSL開始から光回線に変更させようとする強引な勧誘というのは、まさにISDNからADSLへの変化の時を見るようで、今でもあまり進歩がないなと感じてしまいます。

私のネット環境ではだいたい下りで安定して6~8Mbps出ているのですが、このくらいのスピードがあればパソコン・スマホ・テレビで同時にネットを使っていてもテレビの大画面で様々な動画サービス(主にHD画質)を見るには十分です。さらに、ADSLの2倍以上の料金がかかる光回線であっても利用が集中する夜間にいたってはADSL並みのスピードまでネット接続速度が落ちてしまうという話も出ています。逆にADSLは強引な光回線の勧誘の成果が出ているのかどんどん利用者が減っている分、回線的には快適になりつつありますので、今回のニュースが出たからといってADSLをすぐに解約するよりも、サービス終了のぎりぎりまで利用し続ける気持ちでいた方がいいのではないかと個人的には思います。

同じような事は何回もこのブログで書いていますが、問題になるのは2024年4月以降、自宅のインターネットをどうするかということです。ただ、冷静になって考えてみると、現状のままADSL代替とされる光回線の利用金額がADSLの倍額水準のまま5年後を迎えたとすると、スマホ代すらまともに払えないと音を上げる家庭の中で固定回線を維持できない人が出てくるのではないかと思われます。

過去とは違い、今のインターネット回線というのは、オリンピックのチケット申し込みにネットしか使えないようにしていることからもわかる通り、もはや電話に代わるライフラインとして使われていると言ってもいいでしょう。さらに今まで、モバイルインターネットのトラフィックを抑えるために、「自宅に戻ったら自宅回線でWi-Fiを」という形で利用を分けることも推奨されてきましたが、そもそも固定インターネット回線が高価で加入できない人たちがいるということになると、本当にひどい「格差」の時代になってしまうのではないでしょうか。儲けたい通信会社の人は別にして、国の政治を司る政府としては、それこそ今のADSLくらいのスピードのサービスが今と同じか少しは安くなるような形で普及していくように考えてくれないと、ネットを使える・使えない事についての差が広がり、ネットが使えない人についてはもはや未来が無くなってしまうと言ったら言い過ぎでしょうか。個人的にはそのくらい、ADSL代替をどうするかということは日本の将来について考える中では大きな課題のように思えるのですが。

特に、現状においてもブロードバンド環境で光回線を選べない地域に住んでいる人もいるため、今から光回線を全国にくまなく引くよりも、大きな基地局から無線で接続できる安価なインターネットを普及させていくべきではないかと思います。はっきり言って、5年後にそんなインフラ整備が済んでいるようでないと、都市では快適でも地方を見捨ててそれで良しと考えていると思わざるを得ません。さすがに今の日本の社会ではそこまで低所得者をいじめるようなことはしないのではないかと、個人的には楽観視していますが、果たして5年後にはどうなっているでしょうか。

ですから、今後さらにソフトバンクはSoftbank Airに変更させようと勧誘を仕掛けてくるとは思いますが、ここまで書いたように現在と同じかそれより安い価格で今の水準と同じくらいの代替サービスが出て来ない限りは、個人的にはADSLのサービス終了までADSLにお付き合いしようという想いが強くなりました。ADSLをまだ利用している方々はいかがでしょうか。