月別アーカイブ: 2017年11月

迷ったら夏タイヤのまま出掛けないという選択を

毎年雪に悩まされている地方の方からすると信じられないかも知れませんが、私の住む静岡県の中部地方では、さすがに標高の高い山間部では雪が降りますが、海に近い平野部では雪は「舞う」程度に降るものであり、翌日にすら残らないのが「初雪」になってしまうか、そもそも雪が一年を通して降らないという地方に住んでいます。

そのため、日々の仕事やレジャーで使う車のタイヤについては、東は御殿場、西は関が原を通るような場所に出掛けるのでなければ一年中夏タイヤを履いたまま取り替えることはありません。さらに、近場移動だけならチェーンも使わないので多くの人は買ってもいないと思います。しばしば東京に雪が降った場合の自動車ユーザーのタイヤ交換やチェーン購入の姿が話題になることがありますが、恐らく静岡県中部の平野部が一面雪になったらそれとは比較にならないほどの大パニックと化すでしょう。

2017年もようやく冬将軍がやってきて、雪の心配をしながら車を使わなければならない季節がやってきたという感じですが、そんな雪道に慣れていない私のようなドライバーは、遠方へ車で行くなら、少なくともタイヤをスタッドレスに履き替えたり、自分で装着できることを前提にタイヤチェーンを用意した上でないと、とても車では出掛けられないと思っています。というのも、自分が事故を起こしたり動けなくなって困るという事だけではない大きなリスクを考えてしまうからです。

過去にこのブログでも触れたことのある約千台の車が8時間半にわたり立ち往生した今年2月の新東名御殿場ジャンクション付近におけるインター閉鎖というのは、そもそも雪を甘く見て夏タイヤのまま高速道路に入った車が相当いたことが原因ではないかと思われます。そんな状況になると、いくらきちんと雪対策を行なっていたとしても、身動きが取れない車の中にはまってしまったら全く動けなくなってしまいます。普通車や軽自動車の場合は、周辺にいる人たちがみんなで動けなくなった車を押して道路脇にでも移動させることができるかも知れませんが、トラックの身動きができなくなったらこれはもう無理です。その車が安全に動くまでは立ち往生を覚悟しなければならなくなります。

道路上で止まったままの場合でも危険は生じます。路肩が空いている場合、その路肩を通って抜けようとする不心得者がいたとして、そうして走ってきた車が滑ったりして立ち往生している自分の車にぶつかってくることもあるかも知れませんし、もしそんな事故が起きてしまったとしたら、いざという時には緊急車両の通行路となる隙間まで塞がれて、病人の搬送や救援物資も届かなくなる可能性もあります。

そう考えると、実際に急に雪に降られた場合に対処する術を持たないまま車で出掛けることは止めた方がいいという考えにつながるでしょう。もし電車に乗り換えて出発して同じような立ち往生の状況になったとしても、車内で休むこともできますし、線路は高速道路のように渋滞はしていませんので自力では動けなくても他に雪でも動ける電車や汽車があれば救援に来てもらえる可能性もあります。

私自身は過去には冬の温泉を楽しむために雪の関越道を利用して群馬県の温泉を車中泊で回ったりしたこともありましたが、当時はまだスパイクタイヤでの走行が許されていた時でも坂道でアイスバーンにはまってしまうと運転手の意志で車を制御するのは難しく、物理的な事故を避けることができないことを知ったり、これも冬季に岩手県の花巻温泉郷にある大沢温泉に出掛けた時(その時はさすがに車は使いませんでした)、花巻駅から乗ったタクシーの運転手の方が、最初から雪道で滑ることを計算して運転していることに感心したことと、同じ日に台湾からやってきてレンタカーを借りて運転していたグループが死亡事故を起こしたという事をそのタクシーのカーラジオから聞こえてきたニュースで知り、さすがにここまで雪道の運転に慣れることは難しいと、その時から冬季の車での外出には積極的になれないまま今に至ります。

改めてこんな話題を書こうと思ったのは実は理由があります。車でよく出掛ける友人に昨日電話をしたら、何と岩手の陸前高田にいるという話で、しっかりスタッドレスタイヤを履いているだろうと思ったらまだタイヤ交換はしないまま来てしまったとのことでした。さすがにチェーンは持っているだろうとは思いますが、週末は東北や北海道で天候が悪くなり雪の予報もある中で、スタッドレスを履かずに出掛けるとは、やはり雪の降らない地域に長く住んでいることによる楽観主義が染み付いてしまっているのかとちょっと恐ろしくなりました。友人には無事に帰って来て欲しいですが、くれぐれも現地の方々に迷惑がかからないようにと願っています。


Appleはスマートスピーカー市場でも王者になれるか?

過去にスマートスピーカーの紹介をする際に、あえて日本発売のアナウンスがないAppleのHomePodについての詳細は説明しなかったのですが、今になってというか気になるニュースが入ってきました。現在GoogleやAmazon、LINEなどが出しているスピーカーはそれほど音楽を聴くのに適しているという程ではなく、あくまで日常的に便利に使える程度の性能でせいぜい2万円弱といった価格設定というものがメインでした。

それに対してAppleのHomePodは、スピーカー単体の性能にもこだわりがあるのが特徴で、7つのツイーターに4インチのサブウーファー、6つのマイクを搭載し、349ドル(約3万9000円)という高めの価格設定ながら、Apple Musicで楽曲やアルバムを楽しんできた人にとっては専用のコンポを買わなくてもHomePodだけあれば、それなりに音を楽しめそうなものになっているという印象です。

Appleのブランドイメージは日本では一番あると言えるでしょうし、Siriを使ってのアシスタントは現在使っている人もいると思いますので、日本語での処理能力にも問題はないでしょう。iPhoneが新しくなるたびに購入するようなファンも多いですし、他社と比べて高いという価格的な問題は既存ユーザーにとっては関係がないと思えるので、問題はいつから日本で販売することになるかということでもあったのですが、当初予定されていた海外での発売時期が2017年12月中ではなく、翌年にまで持ち越しということになってしまったそうです。そうなると日本での販売開始はさらに後になると思われますので、Appleの大好きな人がスマートスピーカーを手にするには、まずは別の陣営のものを手に入れつつ待つか、それとも本命のHomePodまで待つのか、悩んでしまいそうです。

ただ、私のようにどの陣営のスマートスピーカーを購入しようかと迷っている人にとっては、既に販売されているものの中から選ぶようになってしまうわけで、特にApple Musicを含む音楽サービスを今まで使っていない人に別のスマートスピーカーを買われてしまった場合、自分達の音楽関係のシェアを増やせないというAppleにとっては痛恨の結果にもなりかねないわけで、他のスマートスピーカー発売元の、対Appleに対しての力の入れようはさらに激しくなっていくのではないかと思うわけです。

実際にはGoogleの「Google Home」や、LINEの「Clova WAVE」はすでに日本で販売されていますが、Amazonの「Amazon Echo」はまだ販売受付も開始されていません。今後、日本のAmazonで販売や配送が滞ったとしたら、自然と既に販売している方に流れる可能性すらありますし、まだ商品としてのスマートスピーカーの魅力が広く伝わっていない段階でどの製品が売れていくのかというのは、まだ持っていない立場からするとまだ迷いますね。

昨日のニュースでは、「Clova WAVE」において、赤外線リモコンを使っている照明器具において、スピーカーに向かって話すことで点灯および消灯ができる機能が追加されたということがニュースで流れてきたりしているので、テレビと照明のリモコンを探すのもめんどくさいというご家庭では、音楽を聞くのに使わなくてもいいと割り切ればなかなか面白いことになってきているという感じがします。

私がこうしたスマートスピーカーの期待することは、今のところそれ自体が音質のよいスピーカーというよりも、未来の生活として自分達が想像していたことができてしまったり、手が使えなかったり目が見えなかったりしても声で操作でき、家電をも遠隔操作できるマルチなパートナーとしての存在です。特にAppleの技術というのは、私たちにバラ色の未来を感じさせてくれるような製品を出し続けてくれているだけに、現在のiPhoneとの親和性や、全く新しい技術が発信される可能性を秘めています。個人的には選挙のセリフではありませんが、次の次あたりに個人的には検討したい製品になっていってくれればいいなと思っています。


東芝のノートパソコン「Libretto 30」の思い出

東芝の経営問題というのは原子力発電にこだわったことによりそれまで育ててきた様々な種類の製品の歴史をも捨ててしまったかのようで、決して現在の日本の経済が好景気と言われてもにわかには信じられないというのは、このようなメーカーの衰退を目にしているからだとも言えるかも知れません。

そんな中で、私の東芝のイメージとしては家電製品もありますが、やはりノートパソコンの製品の数々で世界を席巻した事です。そんな中、決して世界戦略の中で出てきたわけではない、ほとんど日本国内専用という感じで出てきたのがWindows95の時代のモバイルパソコン「Libretto 30」でした。以下のリンクはPC Watchの当時の発表時の紹介ページです。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/961105/toshiba.htm

私自身、最初にパソコンを購入したのはMacで、デスクトップからノートブックまでしばらくはMac専門に使っていたのですが、いかんせんその大きさと重量はモバイル向きではありませんでした。私がパソコンを使う少し前に出ていたSONYがその設計に携わったと言われる「PowerBook100」くらいの大きさのものはもう市場にはなく、モバイル用と思われるものではDockとセットにして家ではデスクトップ、外では小型ノートとして使うPowerBook Duoシリーズがありました。憧れのマシンではあったものの定価が50万くらいするものもあるほど高価だったので、一時期は本体もACアダプタも今考えると拷問くらい大きいPowerBook150を10万円を切る安値で買えたこともありしばらくは使っていました。

たださすがに重いのでその次に買うものはモバイル運用が簡単なものにしたいと思っていたのですが、次に出たのがPowerBook2400というこれも本体が大きいもので、ここに来てMacでモバイルをやるという野望は私の中でついえてしまいました。実際、ようやくモバイル運用で楽しめるものが出てくるまでというのはiPhoneやiPadの登場まで待たなければならなかったのですから、当時のAppleは実験的にNewtonやeMate300というペン入力の端末を出していたとはいえ、私のパソコン遍歴の中ではなかなな縁がなかったという事しか言えません。

そんな中、旅先に持ち出してホテルの部屋の中で最低限のメールチェックや、当時のパソコン通信の読み書きを行なうためには、2つの方法がありました。本当に最低限の方法として、当時出ていた電子手帳やWindowsの簡易版「Windows CE」搭載機を使って簡易的に見たり書いたりする方法と、当時のWindows側の最新OSであるWindows95入りのノートパソコンを持ち出すことです。

私の場合は上記の理由でMacからWindowsに移りかけていた頃だったので、自宅以外で使うパソコンでもWindows95が使いたいと思っていたので購入したのが東芝の「Libretto 30」だったわけです。付属のポートリプリケーターを接続すれば自宅でも大きなキーボードを繋げたりできましたので、家でも外でも一般的なソフト(アプリ)が使えるということも大きく、しばらくは旅のお伴に「Libretto 30」を持って行くことで、早いうちから自宅でできることが旅先でも全てできるという環境は整っていました。

唯一問題だったのが旅先でのネット接続をどうするかということでしたが、当時のノートパソコンにはPCカードを装着することで様々な周辺機器を利用することができ、モデムをグレーや緑の公衆電話に繋いだり、携帯電話やPHSに接続したりして使うことも可能でした。当時はすでにアップロードされていた文字データをダウンロードするくらいのものでしたから常時接続はしなくても良く、その後PHSが接続スピードは遅いものの月間定額でインターネットつなぎ放題のプランを作ったことで、さらにリブレットのような小型パソコンの活躍の場は増えていきました。

ただ、現在このパソコンを見ると、キーボードは大きさの関係で両手で打つことができないほど小さく、長文を作って送るような時には片手一本で入力しなければならず大変でした。今の考え方ならとてもこんなパソコンを作ることはできないのではないかと思われますが、このシリーズは私のような外出先でWindows95を使いたいと思っている人の支持を受けてヒットしたのでした。

当時の東芝は、まさか海外メーカーに買収されるような事は全く考えられず、世界で一番ノートパソコンを売っているメーカーとして国内向けにこんな変態マシンを出せるほど力があったという事を忘れないためにも今後も覚えておきたいマシンの一つです。東芝のパソコン子会社自体は台湾のASUSとの売却の話がまとまったというニュースがあります。ただ、東芝の方ではこの話を否定するといった話が新たなニュースになるなど、ぎりぎりまでどうなるのかはわからないものの、そんな事がニュースになってしまう状況は、過去に東芝のノートパソコンを好んで使っていた身からすると、一抹の寂しさを感じざるを得ません。


続報のないテレビ・ネット報道への不満

月曜から土曜までの朝8時から8時15分という時間は、NHKの朝ドラが放送されている時間で、民放はそうした状況を把握する中で動画のショッキングなニュースを投入するような事が多いのではないかと思います。そうした動画のニュースは海外の動画サイトから持ってきたようなものが多いのですが、先日このブログにも関係ありそうな衝撃的な動画がテレビで放送されたのを見ました。

これは、後で詳しく調べようとしても第一報しか見付けることができなかったのですが、11月13日(月)の午後3時頃、長野県伊那市の国道152号の杖突峠付近でキャンピングカーが燃えているとの一報が運転手から入り、約1時間ほどで火は消えたもののキャンピングカーは全焼したということで、燃えさかるキャンピングカーの動画がテレビで紹介されたのです。全て焼やし尽くして何も残らないような壮絶な火事になったことはインターネットに掲載された写真からもわかりました。事故が起きた場所から推測するに、キャンピングカーは過去にこのブログでも紹介したことのある高遠城の紅葉を見に行った帰りなのかも知れません。

こういう時は必ず、何か続報がありましたらお知らせしますとは言うのですが、この衝撃的な光景を見て一番思うことである、炎上の原因は何かということについての続報については知ることが今までできていません。キャンピングカーに乗っていたご夫妻2人は早く車から逃げ出して無事だったとのことですが、炎上当初のインタビューでも火事の原因についての言及はなく、走っていて燃えだしたのか(この場合は車自体の不具合が疑われます)、峠で止まって調理中に起きた事故だったのか(この場合はキャンピングカー自体の不具合ではなく、コンロを車内で倒してしまったなど、調理機具を扱う人間側に原因があった可能性もあります)、このくらいは現場で運転者や同乗者にインタビューすることでだいたいの原因について取材できなかったのかと思われます。

よく、車中泊をする場合に、「車内で調理をするのは大丈夫か?」とか「車内でカセットガスを使ったストーブを使うのはいいのか?」というような疑問を持ち、車中泊の道具を揃える場合にどうしようか迷うことがあるかと思いますが、もし今回の火災がキャンピングカーの車内で調理中に起こったものだとしたら、乗用車などではさらにキャンプ用のコンロを倒して車が燃えてしまうリスクが高くなりますので、車内での使用について考え直さなければはらなくなるでしょうし、何もしていないのに燃え出したのだとしたら、そのキャンピングカーは自作なのか業者におまかせで作ってもらったものなのかというところまで検証し、改めて車内で調理しても安全な装備であったのかまで考えてみる必要も出てくるでしょう。

コンロが倒れたり、カセットコンロのようなものでも簡単にテーブルから落ちないようなストッパーが付いているだけでも火器転倒や落下が原因の火災を防ぐことができますし、お気に入りのキャンプ用品があるなら、その用品専用の安全な調理台を作るなどの対策も出てくると思います。それでなくても車というのは大きなガソリン・軽油タンクが付いているため、車内で火が出てもすぐに消せる消火器を常備しているかということも問題になってくるかも知れません。

ここまで書いていてまだ原因がわからないまま書かざるを得ないのは本当に残念なのですが、火事という結果だけがあり、その原因についてこれまで続報を出してくれないマスコミは、やはりもう十分だと思えるような話題を延々と長い時間に報道する暇があったら、少なくとも第一報を自社で出したニュースについては、続報をサイトにリンクをはる形で載せてくれるとか、まだ警察から何の発表がないとしたら発表の際に改めて記事を発信してくれるとか、何らかのアフターフォローをこの件についてもそうですが、別の事件報道でも関連すると思われる方のために是非お願いしたいと思います。単なるインパクトを視聴者に持ってもらうために動画を使うなら、海外のニュースだけにしてもらいたいとも思ったりするのです。

(2017.11.24追記)

この記事を書いてから定期的に地元のマスコミのニュースサイトを見ながらその原因が書かれているニュースはないだろうかと思いましたが、その後個人のブログの中で、事故当初の報道として警察によると走行中に出火」という文字を見付けました。

普通にこの情報を捉えると、車の走行中に調理などを行なわないと思えますので、車自体の整備不良を疑うべきなのかも知れませんが、サブバッテリーを使って電化製品を走行中も使い続けている場合に、コードから出火ということも考えられますので、基本的には走行中には炊飯や湯沸かしを避けることを徹底し、その上で定期的な車自体の定期点検を欠かさないように気を付けるというのがまずは大切でしょう。

さらに車内で調理が可能な車であるため消火器を用意したり、いざという時にはすぐに水が掛けられるように消火用の水についても車内に置いておくこともキャンピングカーの装備を考える場合は大切ではないかと思います。

家電製品の使用については乗用車でもやってしまう場合があるかも知れません。火事以外にも走行中に家電製品を利用することについてのリスクについてもこの機会に改めて紹介しておきます。よくある車のシガーソケットを利用した湯沸かしポットや炊飯器は、お湯が湧いたりごはんが炊き上がるまでに時間がかかるのでアイドリングをしながら1時間近く待てずに走らせながら使うことも経験ある方がいるかも知れませんが、利用中に事故を起こしたら、車内に沸騰しつつあるお湯や熱々のお米をばらまくことになるので、特にお子さんと一緒に移動している場合はアイドリング禁止場所以外に停めて行なうように心掛けた方が良さそうです。


NHKが受信料を下げないのは「ネット配信のため」もあるのか

このブログでは、実際に自宅を離れてモバイルのネットが頼りになるようなケースを考えつつ、従来のワンセグが使えないような場所でもテレビが見られる可能性のある、テレビ放送の常時同時ネット配信についての流れについて、何か新しい情報があれば書くようにしています。

先日、NHKが具体的な年度まで目標にして地上波と同じ放送をネットでも流すという方針に対し、民放のトップが反対を打ち出したところまで紹介したと思います。今回は、そうした流れでいくとネット配信の実現は遠のいたのかと思ったところ、思わぬところからネット配信についての話がニュースになっていました。

NHKの受信料を下げるという話が最近あり、今後のなり行きを期待していた方も少なくないと思いますが、昨日のニュースによると2018~20年度の次期経営計画案とともに受信料の値下げについて議論している中で、受信料は値下げしない方向で調整に入ったということが毎日新聞の取材でニュースになっていました。

民放からの意見はあるものの、NHKは将来的にはあくまでネット同時配信は行なう予定のようで、ネット配信のための初期投資(常時で同時配信するためには回線のバックボーンなどがしっかりしていないと集中するアクセスに対応できないためと思われます)に約50億円、運用に年約50億円などを見込み、さらに18年末に実用放送を開始する超高精細映像4K・8Kなどに多額の経費がかかるということで、受信料はそのままでという方向らしいです。

個人的にはネット常時同時配信というのはあれば有難いという立場ですが、もし上記のような投資をネット配信を開始することになると民放もそれぞれしなければならないなら、さすがに民放各社の中には離脱するところも出てくるかも知れませんし、もしかしたらNHKしか同時配信をしないようになってしまうかも知れません。さらに、NHKが常時同時配信を実際に開始すると、現在日本で一番普及しているiPhoneを使っているだけで(iPhoneにはワンセグチューナーは入っていません)テレビは持っていない人からも受信料を取る根拠になるわけで、NHKがどうしてもネット常時同時配信をやりたいと意気込む理由もわかります。

元来、公共放送の使命とは何かということを考えると、常時同時ネット配信というインフラの整備は当然必要だと考える方もいるかも知れませんが、ネット接続であるからこその不確定要素というものもあります。それが長期にわたる電力供給ができない場合などの災害時に使えないという問題です。

そう言った意味では、前回紹介した新ラジオシステムの「i-dio」は地域ごとにそれぞれ違う細かな情報を配信することも可能で、送信設備さえ無事で専用端末が電池でも動けば停電とは関係なく情報の入手が可能です。そう考えると「i-dio」が生き残る道の一つには、そうした非常時の利用を前提としたところもあると思いますが、災害時の地上波テレビのネット配信については、送信設備だけでなく、ネットを使いたい場所の近くにある中継局も止まることなく動いてなければならず、その点は電波による直接受信と比べると劣り、災害用としては使えない場合の方が多くなるのではないかとも思えます。

そう考えると、普段の生活の中で地上波テレビの常時同時ネット配信を使うというケースは、iPhoneのような元々チューナーが付いていないスマホを除けば、ワンセグがどうしても映らない野外でテレビを見たい場合でもないと使わない人も多いのではないでしょうか。そこまでしてテレビは見なくてもいいと思う人もいるでしょうし、低速通信ではスムーズに見えなければ、あえて高速クーポンを使ってまで見る人というのはよほど特殊な場合であると言わなけれはなりません。

現状でも車に設置するアンテナを付けるなどしてワンセグをそのまま使うか、さらにBSを直接受信する設備を付けることで、どうしても車の中でテレビを見たいというニーズには対応できます。さらに、自宅の上り回線が高速の光回線を使っていれば、自宅のテレビをネット経由で外でも見られる方法についても確立されているので、自宅にそうした機材を用意してモバイルでも高速回線が使えれば(私の使っているセットでは低速ではさすがに快適にはテレビ視聴は無理でした)、ネット経由でBSCSを含めたテレビ放送をネット同時配信の仕組みを自前の装置のみで利用することも可能です。

まあ、NHKは初期投資に50億円も掛けるのですから低速の128kbps(大手キャリアの低速に制限された場合の速度)でも十分に鮮明な画像でネット経由のテレビを楽しめるように準備するのでしょうが、まずはコアな旅行者以外にどのくらいのスマホユーザーが地上波常時同時ネット中継を望んでいるのかをまずは調査した方がいいような気もするのです。私自身は衛星放送を含め受信料はきちんと収めていますので、できればBSまでネットでの常時同時配信をやってほしいと思いますが、個人の希望と契約者全体の意向とは違なることもあるわけですから、NHKには実勢を的確に判断して、多くの契約者のためになるような方向へ進んで行って欲しいと思います。


新しいラジオ「i-dio」は今の時代に合っているか?

前回の続きで、FMワイドバンドを聴くことのできるスマートフォンを探しているうちに、一台の製品につきあたりました。スペックの割にかなり安く販売されているのが、CoviaというメーカーのSIMフリースマートフォン「i-dio Phone CP-VL5A」というものです。Android OSは5.1ですが、2GB / 16GBというメモリを積んでいて現在の価格は8千円前後をウロウロしています。

さらにこの機種を調べてみたところ、感度はあまり良くないもののワンセグテレビのチューナーとFMワイドが聴けるチューナーが両方付いているだけでなく、アナログテレビが終了したことで使われなくなり、さらにワイドFMでも使われないV-Low帯の中の電波を使って音声と画像を送ることのできる新しいラジオサービス「i-dio」が単体で受信できることがわかりました。

サブ的にマルチメディアを楽しむならこの端末を確保しておいた方がいいかなとも考えたのですが、そもそも「i-dio」って大丈夫なのか? という疑問が出てきます。

http://www.i-dio.jp/

「i-dio」の概要及びチャンネルや番組表については、上記リンクから見ていただいた方がわかりやすいと思いますが、大変残念なことにサービスが開始された今になっても単体で新ラジオ放送を聴くことのできるラジオは販売されておらず、受信ユニットとスマホなどをWi-Fiで接続してスマホから聴くか、電波には関係なくモバイルインターネット回線や自宅内でのWi-Fi回線を使ってのインターネットラジオで聴くかの二択になってしまっています。

ですから、紹介したi-dio Phoneを買わなくてもサービスされるエリア在住の方なら専用アプリをスマホにインストールすれば番組を聴くことは可能です。ただ、モバイル回線を使う場合には高速クーポンを使うと減っていきますし、私の持っている低速回線では、ロケットモバイルの神プランでは画像ダウンロードの関連があるのかぶつ切れで外では実用にならず、低速回線の安定感があるOCNモバイルONEではかろうじて実用にはなりますが、時々遅延やぶつ切れが発生します。

それもこれも、ラジオとしては高音質をうたったり、見えるラジオのように楽曲や情報を文字や画像で出したりするのにも負荷がかかるからで、もし低音質で情報が文字だけモードなんてものがアプリで選べるならば、ロケットモバイルでも何とか聴取が可能になるのではないかと思うのですが。

また、番組内容についても他の音楽ストリーミングサービスがあれば良さそうな「クラシックチャンネル」「ジャズチャンネル」など、通り一辺のものが多く、最近になってアニソン用のチャンネルが出たり、当初から対象としてきた車で聴くためのプログラムを盛り込んだチャンネルもあるものの、radikoやらじる★らじるで地上波のラジオをネットから聴ければ十分かなという感じがあり、この「新ラジオ」サービスのセールスポイントというものはなかなか見えては来ません。

個人的には、自分の好みの音楽を自分でプレイリスト化できる人なら音楽ストリーミングサービスに行ってしまうでしょうし、今ヒットしている楽曲を聴きたい場合も様々なサービスが有るわけですから、アニソンについてはわかりませんが、その中でもかなりマニアックな部分に集中化していくような番組でないと聴かれないのではないかと思います。
私は個人的にジャズが好きですが、一括りに「ジャズ」とされても困るという人は多いと思います。日本のヒットソングをジャズ風にアレンジしたものを耳に入ってくるくらいの音量で聴き続けたいと思う人と、とにかくフリージャズが好きで大音量で聴きたいという人を同じ「ジャズ」というジャンルで囲んでも仕方がないわけで、ニッチな要素の詰まった番組を流すくらいの方向性がないと、そもそも多くの人がこんな新しいラジオがあることを知らないままサービス終了の憂き目に遭ってしまうなんて笑い話も、本当の事になってしまうかも知れないのです。

果たして買う人がいるかわからないから出さないと言われればそれまでですが、i-dioが単体で聴けるラジオというのは小さなモニターがあってWi-Fi機能があることが前提となるなら、例えばどこかのメーカーが先日紹介したスマートスピーカーの機能を持たせて本体に向かってSkypeが使えるようなテレビ電話の機能を持たせれば、端末の操作が苦手な方は本体と会話しながらテレビ電話が使えるようになるでしょう。

また、曲のリクエストを本体に向かって喋るだけで伝わるようにすれば、今まではメールができない人はファクシミリでしか伝える術がなかった人も、留守番電話に吹き込むような感覚で番組に参加できるようにもなるでしょう。そんな利用者が増えれば、むしろ今のラジオ番組から移ってくる人も増えるのではないかなど、考え方によっては面白いメディアなのではないかと思うのですが。


「FM補完放送」を活用しよう

先日、友人の車に乗せていただく機会がありまして、その友人は私と違ってAMでなくFM局を主に聴くような人だったのです。このAMメインかFMメインかというのは、FMの方では曲をほぼフルコーラスで流すとか、英語のアナウンスがちょいちょい入るだとか、あまり根拠のない思い込みが今まで多かったのですが(^^;)、できればモノラルのAM放送を聞きたいなあと思いながら車内で流れる放送を聞いていたところ、ところどころにちょっとFM局らしくないような所があると思っていたら、その人はたまたま「FM補完放送」で地元のAM局の同時中継を聴いていたらしく、私自身が今までFM放送について抱いていた偏見を訂正せざるを得なくなりました。

改めて思ったのは、同じ局を聴くのでもステレオで曲や喋りが聞こえてくるだけで相当聞いた感覚が違うということでした。特に音楽を聴かせてくれるような番組では、あえてFMに合わせて車の中で聴いてみたくなったことは言うまでもありません。今後新しく発売されるカーオーディオは安いものでもFMワイドが聴ける「FM補完放送」対応のものがほとんどだと思いますので、長距離を同じ放送局に合わせながら夜中に進む場合はAM、長距離の移動はせず、狭い範囲を動く場合はFMというように、今後はFMとAMをうまく切り替えて利用しようと思っています。

カーラジオでの「FM補完放送」の活用とともに一つ思ったのは、今後のスマホに求める機能についての事でした。最近では国産であればSIMフリーのスマホであってもワンセグTVのチューナーが搭載されていることも多いですが、私が最初に購入したSIMフリースマホ、IDEOSでは確かFMラジオチューナーが付いていたことを思い出しました。

当時はAMラジオが聴けなくては意味がないと思っていたのですが(当時はまだradikoなどのインターネットラジオのサービスはありませんでした)、「FM補完放送」で国内のAM放送がFMでも聴けるということになれば話は別です。現在はスマホのインターネットラジオでほとんどのラジオ放送が聴けるとは言っても、災害などで国内の携帯電話のネットワークが止まってしまったらそれまでです。万が一に備えて別に災害用ラジオを持つという選択肢もありますが、もしスマホ単体でもイヤホンをアンテナの代わりにすれば国内のFM放送が聴けるということになれば、いざという時に役立つ可能性はあるわけです。

今のところAMの内容をFMでそのまま補完放送していないNHKでも、大災害が起こればFM放送を含むラジオの番組を一元化して放送するでしょうし、ワイドFMが聴けるスマホがあればコミニティFM局とAM局FM局と3種類の放送をそのまま聴けるようになるので、災害用に役に立ちますし、radikoを聴くのは高速通信のクーポンを消費するのが心配だという場合の代替手段にもなります。

さらに嬉しいのは、今のところNHKが受信料の対象と考えているスマホはワンセグ搭載のものだけなので、FMラジオ付きのスマホなら国の制度の影響を今のところは受けることもないということです。私自身ラジオ付きのスマホを買っても普段はあまり使わないことが予想されるのですが、とりあえず別に同じように日常的にはほとんど使わないであろうラジオを持ち歩くよりはいいだろうということで、次のスマホを探す場合にはラジオチューナーの付いたSIMフリースマホというのも候補に入れたいと思います。

ちなみに、こちらのわかる範囲で言うとSIMフリースマホの中でFMラジオが付いているのはASUS ZenFoneの一部シリーズ、nuu mobileのNuu X4、Freetelの一部シリーズ、sonyのXpedia Z3 Z4 Z5、モトローラのMoto G4 Plusあたりですが、スペックでFMチューナーの周波数が90MHzまでしかない場合は、「FM補完放送」は90MHzから95MHzまでとなっているのでAM局が聴けなくなってしまいます。中古白ロムでも後日アップデートが行なわれてワイドFM対応になっている機種もありますので、上記機種を狙っている場合はしっかりと調べた上で購入されることをおすすめします。

ただし、大人気のiPhoneは古いものも新しいものもワンセグはもちろんFMラジオも当然付いていませんので、iPhoneを選んでしまったらその点については諦めて小型のライターサイズのラジオでも探すのがいいかと思います(^^;)。


サッカーJリーグサポーターの悲哀

プロ12球団が常に安泰な野球と違って、プロのサッカーリーグであるJリーグのチームの昇格降格争いというのは考えようによっては大変恐しいものであり、しかし多くのプロチームにとっては全て平等にJ1への道が用意されているわけで、それだけサッカーというスポーツのすそ野がかなり広がってきたことの証でもあるでしょう。

こんなことを書こうと思ったのは、週末のJ2リーグで2位までに与えられるJ1への自動昇格チームの中に、長崎県を本拠とする「V・ファーレン長崎」が滑り込み、来季のJ1参入を決めたのですが、シーズン始めの下馬評としては決して高くはなく、それどころか財政的に不安があるとして、プレー以外のところで話題になったりして、せいぜいJ1昇格プレーオフ圏内の6位以内を目指すような感じになるのではと思ってリーグを見ていました。

それが長崎県内にある、とある優良企業の支援を受けたことでプレーに集中できる環境を手に入れたためか後半戦に好調を維持し、最終節の一つ前の試合で上位チームを逆転し、日程終了まで一節を残す段階で2位を確保することになってしまいました。長崎のサッカーと言えば、高校サッカーの島原商業や国見高校が思い出されますが、このV・ファーレン長崎は過去に島原商業と国見高校の監督として、自分で運転したマイクロバスで全国を回ることで全国制覇まで至る力を付けた小嶺忠敏氏の尽力によってチームの基礎が作られたことでも知られています。今回のJ1昇格によって、全国のチームに散らばっていた小嶺忠敏氏の教え子が集まってくるかも知れないので、普通に考えるとJ1昇格一年後からの活躍は難しいのではと考える方も少なくないと思いますが、意外にJ1に新しい風を吹かせるのではないかと期待することもできるかと思います。

ただ、長崎が自動昇格を決めたことにより、福岡・名古屋・松本あたりのJ1昇格を狙う有力チームのうち数チームがJ1に戻ってこられないということにもなってしまったことになります。特に名古屋は昨年衝撃のJ2降格から、今シーズンはスタッフも整えて余裕の1位でJ1復帰を考えていたと思いますが、プレーオフでは何が起こるかわかりません。また、私の地元チーム清水エスパルスがJ2からの自動昇格を果たした際、ぎりぎりまで自動昇格圏内の2位をキープしていた松本は、勝てば自動昇格が見えてくる試合で格下の町田に痛恨の敗戦をしたことでエスパルスに勝地点で並ばれるも得失点差による逆転を許し3位で日程を終了、そのままプレーオフで破れてJ2に残ってしまい、今季もまだ厳しい戦いを強いられています。

今季の清水エスパルスも状況によってはJ2への降格圏に入ってしまう可能性があるので他のチームのことをとやかく言えないのですが(^^;)、ここまで紹介してきたようにほんのちょっとしたきっかけで常に下部リーグに落ちてしまうという落とし穴は、今季では広島がその状況に陥っているように感じます。広島などつい最近J1で優勝したと思ったのに、実に厳しい世界だということですが、そうした厳しい世界をくぐり抜けて這い上がってきたチームが上位争いをすることもやはり長くサッカーを見ていくと楽しいところでもあります。

私自身は主にDAZNに加入して贔屓チームの試合を見るくらいのファンに過ぎませんが、ホームだけでなくアウェイでの試合も実際に見に行くほどの地元チームサポーターの方々にとっては、J2やJ3への降格争いは別の意味で大変な状況の変化をともないます。J1からJ3までのチームは全国に点在しますが、チームが上のカテゴリーに上がったりカテゴリーの中で良い成績をキープすることにより、たとえ遠方まで毎週末出掛けるようなことになってもむしろ楽しいものです。隔週で出掛けるにしても年間にしてはかなりの出費になりますが、そうした出費を抑えるために車中泊で観戦している方も多いでしょう。

そうしたサポーターの方々にとっては、チームの動向によって来年のスケジュールだけでなく回る場所も変わってしまう可能性も出てきます。昇格で回る所が変わるのはうきうきしますが、逆の立場になったら大変だと考える方もいるでしょう。でも、車での移動を単に試合を見に行くための手段だけととらえないで、行くまでの工程や着いてからの観光やグルメを調べた上で出掛けるように心掛けることで、贔屓チームをスタジアムで直接応援するためのテンションを落とさないようにすることも大切でしょう。どちらにしてももう少しで、来年の状況がどうなるかが全て決定します。それがどんな結果になったとしても、応援する熱意は冷まさずにいて欲しいですね。


各社のスマートスピーカーの目的別選び方覚え書き

今回、それぞれのスマートスピーカーを出す陣営別に紹介しようかと思いましたが、まだ日本向けの製品をまだ出していない陣営もありますので、個人的にはすぐ買えるものということで「LINE」「Google」「Amazon」の3つの陣営に絞って、目的別に具体的な方向を目指して紹介してみることにします。

・とにかく安くスマートスピーカーを手に入れたい

これについては、個人的にはEcho Dot(Amazon Alexa)、Google Home Mini(Googleアシスタンス)、Eufy Genie(Anker Alexa)の三択になるのではと思っていますが、特にEcho DotとEufy Genieについてはセールでさらに定価より安くなる可能性があるので、さらに安くということになるとこれらAlexa搭載の2機種の比較になると思われます。金額自体は定価で5千円から6千円という感じですが、Echo Dotは先行販売でプライム会員向けに3,980円という価格を打ち出してきており、他社から出るスマートスピーカーの最安値を見る場合はこの金額が基準になってくることと思われます。AIの賢さという点ではAndroid OSを提供するGoogleアシスタントの方に分があるかと思いますが、これも時間の問題でどの陣営も横並びになっていくと思われます。

・内蔵電池など、モバイル運用の利用

この点では、このブログを書いている中で唯一単体でも使えるものとしてはclova WAVE(LINE clova)のみになります。本体の電池容量は5,000mAhとのこと。ただし、野外で使う場合はモバイルルーターなどWi-Fiでインターネットに接続できる機材が別に必要になります。また、家の中で使う場合でもコードレスでどこでも移動できるので掃除の時にコードを引っかけるような危険さとも無縁なので、将来的には他のスピーカーでも採用してほしい機能です。また、Amazon Alexaのシステムを採用したAnkerの「Eufy Genie」のシリーズの中にバッテリーが内蔵されたモデルも用意されているとのことです(2017年中には発売と発表されていますが価格は不明です)。

・LINEとの連携

clova WAVEにはLINEの投稿、読み上げ機能がありますので、LINEがなければ生活ができないという方のアシストになりますし、特に視覚障害の方がLINEを始めたいという場合にはいいサポートグッズになるでしょう。

・本体で赤外線リモコン

本体に赤外線リモコンが搭載されているのも日本発というclova WAVEのみで、テレビなどのリモコン情報を学習させればテレビを付けたり見たい番組に合わせてチャンネルを変えることや、エアコンや照明のコントロールもスピーカーに話すだけで他の機材を使わずに利用できそうです(対応する機種についてはメーカーへの問い合わせが必要になります)。ただ今後、IoT家電の普及が進んで行くにつれ、他のスマートスピーカーの機能でも新型のものを中心に家電や車など、幅広い家庭内にある物との連携が今でも可能になっています。ただ、現代の日本の状況では他のスマートスピーカーで多くの家電をコントロールするためには、新たに買い替えをする必要がないという点でやはり赤外線リモコンの機能が使えるのは有難いと思う方は多いでしょう。

・音楽サービスとの相性

clova WAVEは「LINE Music」、Google Homeは「Google Play music」、Echoは「Amazon music unlimited」のように相性のいいサービスがあります。すでにこれらのサービスを使っている方はそのサービスに対応したスピーカーを使うのがいいですが、全く何もない状態から音楽サービスを使いたいと思う場合、AmazonのEchoプランなら通常980円/月(プライム会員なら780円 いずれも税別価格 以下の表示も同様)かかるところを380円/月で利用できます。また、clova WAVEでは2018年1月いっぱいの期間限定の企画として、通常14,000円する本体が、12ヶ月間自社のLINE Musicの使用権のついた本体との同時購入で、12,800円で提供するキャンペーンを行なっています。ただ、12ヶ月の期間終了後には有料になりますので、その後もLINE MUSICを続けるのかということも考えた上で購入を考えるのがいいでしょう。

また、音楽サービスにお金を掛けたくない方は、無料でも使えるプランのあるSpotifyが使えるGoogle HomeやAmazon Alexaのシステムを搭載したものを候補としてみましょう。あと、音楽というよりインターネットラジオが聴ければいいというのなら、どの機種を選んでもラジオを聴く機能は用意されているので、この点は気にならないでしょう。

このように見ていくと、今の日本の家庭の状況を見て作られていると感じるのがclova WAVEで、スピーカーとの受け応えを考えるとAndroidスマートフォンでのノウハウがつまったGoogle Home、使えるアプリの数と安さでは、他社からも同じAI搭載のスマートスピーカーが出ているAmazonのEchoという感じになるでしょうか。

自分自身まだまだ不勉強なので、全ての機能を網羅して理解しているわけではありまんが、簡単にアラームをセットして、状況によってニュースや天気の読み上げを行ない、音楽やラジオを鳴らすくらいなら全てのスマートスピーカーからできると思われるので、ここで挙げさせていただいたような目的の中の何を重視するかによって購入対象も変わってくることになるでしょう。

あえて言うならば、自分の両親に多少は新しい機器を使いこなそうとする意欲があるという前提の元でならclova WAVEをプレゼントしてもいいですが、使おうとする意欲がなければ使われずに古くなっていくだけです。LINEを使ってのやり取りで、スマホを使えなくても、音声での送信および受信のやり方を覚えてくれるなら、こうしたハードを置いて使ってもらうのにも気軽にメッセージのやり取りができるというところでも意味があるのですが。

個人的にはまずどんなものか試したいという事の方が大きいので、できるだけ安いものを購入した後でスマートスピーカーの扱いに慣れたところで、本命のものを選ぶようにしようかと思っています。音楽については今使っているSpotifyは、Amazon Echoでも使えるようですので、今プライム会員として使っているAmazon Prime musicと合わせて使えそうということで、一番安く手に入りそうなAmazan Echo Dotでいいかなという感じが今のところはしています。このシリーズは無事にスマートスピーカーを購入できたら続ける予定です(^^)。


Amazon EchoのAlexa(アレクサ)で何ができるか

前回のエントリーで少しアマゾンが今度出すスマートスピーカー「Echo」について紹介しましたが、これは日本語を使ってスピーカーと受け応えができるものだということはわかったものの、具体的にこの製品を使って日々の生活が変わるのかという点においてはまだ未知数です。

ということで、今のところわかっていて、既に相当の台数が普及しているというアメリカでの使用方法や、日本でのサービス内容について調べてみようと思いました。ちなみに物自体については、人気になることが予想されますので入手できるかどうかわかりませんが、とりあえず、正規の方法で申し込むところまではやってみたいと思っています。

まず、このEchoの特徴としては、本体に触らなくてもキーワードである「アレクサ」と話し掛けることで、様々な命令を声(日本語)で受け付ける準備ができます。そこから目覚しの時間を設定したり、スケジュールの確認、当日の天気やニュースの確認などを音声読み上げで教えてくれます。

もちろんそれだけでなく、様々な仕事を割り当てることで、いろんな仕事をやってくれるようにスピーカーを「育成」させることができるようになります。Echoの頭脳となるAlexaはクラウドベースで動いているので、話せば話すほど学習をし賢くなるのだそうです。そうした機能を利用可能にするために、Echo本体はWi-Fiでインターネットに接続します。また、各種アプリを使ってiOSやAndroidのスマホやタブレットからAlexaアプリを使ってコントロールできます。

ただ、Amazonが売っているFireタブレットからは使えないとのことなのでご注意下さい。また、そもそもスピーカー単体で購入しても設定ができないので使えないという事もありますので、テレビで見て面白そうだとスピーカーだけ購入したものの、何に使えるのか全くわからないというような状況も出てくるかも知れませんので、この点にも注意しましょう。

問題はどのくらいのアプリが対応するかということもあるかも知れませんが、radikoと連携してインターネットラジオを聴いたり、文字ニュースを読み上げたり、クックパッドからレシピを調べて説明してもらったりと、音楽を聴く以外にもいろんな事ができるようです。

また、別に赤外線で家電を操作するEchoに対応したスマートリモコンの購入が必要になりますが、赤外線を使ったリモコン信号を学習させることで、音声でEchoから指示すればテレビやライト、エアコンなどの家電の音声操作が可能になるといいます。もっとも、今のところそれぞれのリモコンの方で操作しているなら、かえって覚えることが多くなりすぎて大変になることも予想されますので、こうした用途をメインに考えている場合には赤外線リモコンが本体に付いているclova WAVE(LINE)を検討した方がいいでしょう。ただ、すでにスマートリモコンを持っている方なら、すぐに未来の生活を体験できるので合わせて使うのもいいかも知れないですね。

さて、今回のアマゾンでは3種類のEchoが発売されることになっています。その大きさで価格も違うわけですが、ラインナップは以下の通りです。

・「Amazon Echo」
・「Echo Dot」(小型版)
・「Echo Plus」(上位機種)

まず、スピーカーの性能はEcho Dot<Amazon Echo<Echo Plusとなっています。単体で使う場合はEcho Dotでは心もとないかも知れませんが、既に大きなスピーカーを持っている人については、Echo Dotには有線のケーブルが繋がる端子が付いているので、簡単に既存のスピーカーと接続できます。ですからあえて本体の小型さを取りたいニーズだけでなく、外付けスピーカーとセットにして大きい音やいい音で使いたいと思っている方はEcho Dotでもいいということになるのではないでしょうか。

また、上位機種のEcho Plusには「スマートホーム・ハブ」という機能が内蔵されていて、対応する機器の操作(適応する照明など家電の音声操作など)が行なえます。ただ、そうした設備のないところでは宝の持ち腐れになってしまいます。最初から音声による連携を考えて自宅の設備を考えている方ならEcho Plusで決まりでしょうが、恐らく「Echo」という製品自体もこれからさらに進化していくことになると思いますので、何だかわからない方はそこまで気にしなくてもいい気がします。その場合は本体のみでそこそこのスピーカーシステムを持つAmazon Echoにされるのもいいでしょう。

個人的には一番小さなEcho Dotが安く入手できるようなら手に入れて使ってみたい気もするのですが、かなり人気が出てしまうとまともに買えるのかどうかすら不明なので、現状ではこの続きが紹介できるかどうかもわかりません。ここまで調べてきて個人的に使えそうだなと思うのは、夜中にぱっと目が覚めた時に、何時かわからないので今まではいったん電気を付けていたのですが、こんなスピーカーがあれば直接時間を聞いてまた寝たり(^^;)、寝付けないようだったら寝られそうな音楽やラジオを付けてもらったりできそうなので、これから布団から出るのが辛くなる季節に重宝するのではないかと思ったりするのですが、逆に人間をダメにする機械のようにも思えまして、なかなか難しいところです。

また、商品名としてアマゾンが製造・販売するスピーカーに「Echo」という名前が付きますが、他社が「Alexa(アレクサ)」のシステムを内蔵したスピーカーを用意しているという話もあります。具体的にはバッテリーや周辺機器の世界では名の通ったAnker社が「Eufy Genie」というスマートスピーカーを2017年のうちに定価ではEcho Dotより安い4,980円で売り出すというニュースもあります。この他にも大型で定価も高くなりますが、バッテリーが内蔵されたモデルもあるなど、様々な製品を投入予定だそうなので、すぐに買えなくても焦って購入せずに一通りの製品が出そろったところで選択するという手もあります。

また、ここまでは触れませんでしたが、この種のスマートスピーカーには大きく分けて、「LINE」「Google」「Amazon」「Apple」「Microsoft」の5つの陣営がそれぞれ製品を海外先行分も含めて出しています。日本では発売時期が違いますが、アメリカではAmazonの「Echo」が先行する形になっていて、今回日本で販売されるのはその第二世代と呼ばれるものだということです。

こうした新しい機能のある家電については、どうしても企業間の競争が生まれてくるわけで、結果的に争いに負けてしまう製品を選んでしまう可能性もあります。ここでは最終的にどの陣営が残るのかという予想もできませんが、一つ言えることは最初に購入するならできるだけ安く買えるものを購入し、その製品を使っていく中で各社の動向を見つつ次も同じシリーズにするか、違うものにするかということを決めていくのがいいだろうと思います。また、今やりたい事が特定の陣営の製品でしかできないということなら、とりあえずは使えるスピーカーを選んですぐに便利に使うということになるのではないでしょうか。

この点についてはもう少し詳しく、今後購入できそうな製品について調べてみる必要があるかも知れません。新しい技術を持つ製品を購入するのもなかなか大変なものです。