迷ったら夏タイヤのまま出掛けないという選択を

毎年雪に悩まされている地方の方からすると信じられないかも知れませんが、私の住む静岡県の中部地方では、さすがに標高の高い山間部では雪が降りますが、海に近い平野部では雪は「舞う」程度に降るものであり、翌日にすら残らないのが「初雪」になってしまうか、そもそも雪が一年を通して降らないという地方に住んでいます。

そのため、日々の仕事やレジャーで使う車のタイヤについては、東は御殿場、西は関が原を通るような場所に出掛けるのでなければ一年中夏タイヤを履いたまま取り替えることはありません。さらに、近場移動だけならチェーンも使わないので多くの人は買ってもいないと思います。しばしば東京に雪が降った場合の自動車ユーザーのタイヤ交換やチェーン購入の姿が話題になることがありますが、恐らく静岡県中部の平野部が一面雪になったらそれとは比較にならないほどの大パニックと化すでしょう。

2017年もようやく冬将軍がやってきて、雪の心配をしながら車を使わなければならない季節がやってきたという感じですが、そんな雪道に慣れていない私のようなドライバーは、遠方へ車で行くなら、少なくともタイヤをスタッドレスに履き替えたり、自分で装着できることを前提にタイヤチェーンを用意した上でないと、とても車では出掛けられないと思っています。というのも、自分が事故を起こしたり動けなくなって困るという事だけではない大きなリスクを考えてしまうからです。

過去にこのブログでも触れたことのある約千台の車が8時間半にわたり立ち往生した今年2月の新東名御殿場ジャンクション付近におけるインター閉鎖というのは、そもそも雪を甘く見て夏タイヤのまま高速道路に入った車が相当いたことが原因ではないかと思われます。そんな状況になると、いくらきちんと雪対策を行なっていたとしても、身動きが取れない車の中にはまってしまったら全く動けなくなってしまいます。普通車や軽自動車の場合は、周辺にいる人たちがみんなで動けなくなった車を押して道路脇にでも移動させることができるかも知れませんが、トラックの身動きができなくなったらこれはもう無理です。その車が安全に動くまでは立ち往生を覚悟しなければならなくなります。

道路上で止まったままの場合でも危険は生じます。路肩が空いている場合、その路肩を通って抜けようとする不心得者がいたとして、そうして走ってきた車が滑ったりして立ち往生している自分の車にぶつかってくることもあるかも知れませんし、もしそんな事故が起きてしまったとしたら、いざという時には緊急車両の通行路となる隙間まで塞がれて、病人の搬送や救援物資も届かなくなる可能性もあります。

そう考えると、実際に急に雪に降られた場合に対処する術を持たないまま車で出掛けることは止めた方がいいという考えにつながるでしょう。もし電車に乗り換えて出発して同じような立ち往生の状況になったとしても、車内で休むこともできますし、線路は高速道路のように渋滞はしていませんので自力では動けなくても他に雪でも動ける電車や汽車があれば救援に来てもらえる可能性もあります。

私自身は過去には冬の温泉を楽しむために雪の関越道を利用して群馬県の温泉を車中泊で回ったりしたこともありましたが、当時はまだスパイクタイヤでの走行が許されていた時でも坂道でアイスバーンにはまってしまうと運転手の意志で車を制御するのは難しく、物理的な事故を避けることができないことを知ったり、これも冬季に岩手県の花巻温泉郷にある大沢温泉に出掛けた時(その時はさすがに車は使いませんでした)、花巻駅から乗ったタクシーの運転手の方が、最初から雪道で滑ることを計算して運転していることに感心したことと、同じ日に台湾からやってきてレンタカーを借りて運転していたグループが死亡事故を起こしたという事をそのタクシーのカーラジオから聞こえてきたニュースで知り、さすがにここまで雪道の運転に慣れることは難しいと、その時から冬季の車での外出には積極的になれないまま今に至ります。

改めてこんな話題を書こうと思ったのは実は理由があります。車でよく出掛ける友人に昨日電話をしたら、何と岩手の陸前高田にいるという話で、しっかりスタッドレスタイヤを履いているだろうと思ったらまだタイヤ交換はしないまま来てしまったとのことでした。さすがにチェーンは持っているだろうとは思いますが、週末は東北や北海道で天候が悪くなり雪の予報もある中で、スタッドレスを履かずに出掛けるとは、やはり雪の降らない地域に長く住んでいることによる楽観主義が染み付いてしまっているのかとちょっと恐ろしくなりました。友人には無事に帰って来て欲しいですが、くれぐれも現地の方々に迷惑がかからないようにと願っています。


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