新しいラジオ「i-dio」は今の時代に合っているか?

前回の続きで、FMワイドバンドを聴くことのできるスマートフォンを探しているうちに、一台の製品につきあたりました。スペックの割にかなり安く販売されているのが、CoviaというメーカーのSIMフリースマートフォン「i-dio Phone CP-VL5A」というものです。Android OSは5.1ですが、2GB / 16GBというメモリを積んでいて現在の価格は8千円前後をウロウロしています。

さらにこの機種を調べてみたところ、感度はあまり良くないもののワンセグテレビのチューナーとFMワイドが聴けるチューナーが両方付いているだけでなく、アナログテレビが終了したことで使われなくなり、さらにワイドFMでも使われないV-Low帯の中の電波を使って音声と画像を送ることのできる新しいラジオサービス「i-dio」が単体で受信できることがわかりました。

サブ的にマルチメディアを楽しむならこの端末を確保しておいた方がいいかなとも考えたのですが、そもそも「i-dio」って大丈夫なのか? という疑問が出てきます。

http://www.i-dio.jp/

「i-dio」の概要及びチャンネルや番組表については、上記リンクから見ていただいた方がわかりやすいと思いますが、大変残念なことにサービスが開始された今になっても単体で新ラジオ放送を聴くことのできるラジオは販売されておらず、受信ユニットとスマホなどをWi-Fiで接続してスマホから聴くか、電波には関係なくモバイルインターネット回線や自宅内でのWi-Fi回線を使ってのインターネットラジオで聴くかの二択になってしまっています。

ですから、紹介したi-dio Phoneを買わなくてもサービスされるエリア在住の方なら専用アプリをスマホにインストールすれば番組を聴くことは可能です。ただ、モバイル回線を使う場合には高速クーポンを使うと減っていきますし、私の持っている低速回線では、ロケットモバイルの神プランでは画像ダウンロードの関連があるのかぶつ切れで外では実用にならず、低速回線の安定感があるOCNモバイルONEではかろうじて実用にはなりますが、時々遅延やぶつ切れが発生します。

それもこれも、ラジオとしては高音質をうたったり、見えるラジオのように楽曲や情報を文字や画像で出したりするのにも負荷がかかるからで、もし低音質で情報が文字だけモードなんてものがアプリで選べるならば、ロケットモバイルでも何とか聴取が可能になるのではないかと思うのですが。

また、番組内容についても他の音楽ストリーミングサービスがあれば良さそうな「クラシックチャンネル」「ジャズチャンネル」など、通り一辺のものが多く、最近になってアニソン用のチャンネルが出たり、当初から対象としてきた車で聴くためのプログラムを盛り込んだチャンネルもあるものの、radikoやらじる★らじるで地上波のラジオをネットから聴ければ十分かなという感じがあり、この「新ラジオ」サービスのセールスポイントというものはなかなか見えては来ません。

個人的には、自分の好みの音楽を自分でプレイリスト化できる人なら音楽ストリーミングサービスに行ってしまうでしょうし、今ヒットしている楽曲を聴きたい場合も様々なサービスが有るわけですから、アニソンについてはわかりませんが、その中でもかなりマニアックな部分に集中化していくような番組でないと聴かれないのではないかと思います。
私は個人的にジャズが好きですが、一括りに「ジャズ」とされても困るという人は多いと思います。日本のヒットソングをジャズ風にアレンジしたものを耳に入ってくるくらいの音量で聴き続けたいと思う人と、とにかくフリージャズが好きで大音量で聴きたいという人を同じ「ジャズ」というジャンルで囲んでも仕方がないわけで、ニッチな要素の詰まった番組を流すくらいの方向性がないと、そもそも多くの人がこんな新しいラジオがあることを知らないままサービス終了の憂き目に遭ってしまうなんて笑い話も、本当の事になってしまうかも知れないのです。

果たして買う人がいるかわからないから出さないと言われればそれまでですが、i-dioが単体で聴けるラジオというのは小さなモニターがあってWi-Fi機能があることが前提となるなら、例えばどこかのメーカーが先日紹介したスマートスピーカーの機能を持たせて本体に向かってSkypeが使えるようなテレビ電話の機能を持たせれば、端末の操作が苦手な方は本体と会話しながらテレビ電話が使えるようになるでしょう。

また、曲のリクエストを本体に向かって喋るだけで伝わるようにすれば、今まではメールができない人はファクシミリでしか伝える術がなかった人も、留守番電話に吹き込むような感覚で番組に参加できるようにもなるでしょう。そんな利用者が増えれば、むしろ今のラジオ番組から移ってくる人も増えるのではないかなど、考え方によっては面白いメディアなのではないかと思うのですが。


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