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坂になっている場所で車を停める危険性を共有しよう

 北海道で起こったという、車のドアの間に体がはさまって3日間身動きが取れなかったという「事件」は、最初ラジオのニュースで聞いたのですが、どうすれば車のドアではさまれるのか理解できませんでした。最初は狭い車庫でドアを開けて無理に出ようとして抜けなくなったのかと思ったのですが、今回の挟まり事件は、傾斜になっていた場所が関係していたということです。

 どういう事かというと、車を傾斜になった場所で停めて外に出たところ、オートマのシフトレバーを「P 」の位置にせずニュートラルの位置にし、さらにフットブレーキもしなかったので車が後ろに動いてしまい、慌てて車の元に走ったものの、何の拍子か身体が車の開いたドアと地面の間にはまってしまって抜けなくなってしまったというのが事故の顛末ということでした。

 急に車が動いて焦るのは十分わかります。たまたま今回は焦ったために最悪の状況になってしまったということなのでしょうが、そもそも車から降りる前にきちっと車のシフトレバーを「P 」の位置にして、フットブレーキをするのを確認すれば問題はなかったわけです。さらに言うと、車を停める場所を日頃から坂道や傾斜のある場所にしなければ、細かな確認を忘れたとしても大事にはならなかったことでしょう。

 今回の事件を引き起こした車は軽自動車のスズキ・ワゴンRだったようですが、いくら軽自動車であっても、動き出してしまったものを大人一人でその動きを止めるのは大変です。急いでいたり車を置いてから歩くのがいやだったりして、坂道の途中や傾斜のある場所で停めたいと思う気持ちはわかりますが、リスク回避という観点からすると、特に一人で車旅をしている場合、何が起こったとしても今回のようにだれも来ない所で遭難してしまう可能性があることをまずは考えるべきではないかと思います。今回の事件は単なるおもしろ事件として片付けられてしまうかも知れませんが、一人で車旅をしている人にとっては他人事ではないということも確かなのです。このような事例を共有することによって、同じような悲劇が再び起こらないようにしていければと思っています。


一般から見た「車中泊」のイメージ

 昨日の朝のワイドショーを見ていたら、車中泊について特集されていたのに気が付き、途中からでしたが見ることができました。取り上げ方を見ていくと、わざわざ車中泊を取り上げるということはそれほど大きな事件がないのだなあとも思いますが(^^;)、昨日の特集のポイントは思い切りマイナスなイメージを前面に押し出すようなものでした。どういう内容かというと、

・川沿いにあるとある道の駅において、立入禁止にしているはずの川原でテントを張りキャンプ場のように使っている輩がいる。

・明らかに道の駅の中で出たものでないゴミが道の駅のゴミ箱にてんこもりになっている。

・夜間、道の駅にあるコンセントから電気を盗んでいる輩がいる。

 どれもマナー違反ですが、特に最後のものは警察に逮捕されても仕方のないレベルのものです。番組ではこのような事をしながら悪びれずにいる車中泊をしている人について苦言を呈して終わりました。全く知らない人から見ると、やはり車中泊をやるような人はろくなヤツではないのではないかと思われても仕方がないですね(^^;)。

 私自身もこうした現実について否定はしません。そして自分は決してこのようなことはやりたくないと思っているのですが、このテレビ番組を見ていて思ったのは、じゃあ、この問題をどうすればいいのかということです。

 テレビのワイドショーにおける報道をいろいろ見ているとしだいにわかってくるのは、時間を掛けて報道しているようでも、話題の人物の自宅に押しかけ、インターホンを押して不在なのをいいことに「一体どうなってしまうのでしょうか」とレポーターが感想を言って終わりというパターンが結構あるということです(^^)。今回の車中泊の特集についても、上に挙げさせていただいた数多くのマナー違反を「本当にひどいですね」と感想を言うだけなら誰でも言えます。せっかく時間を掛けて取材をしているテレビなのですから、それ以上の情報提供なり提言をやってほしかったというのが私の見ていての感想です。

 ただ、このように感想だけ書くだけでは私も同じだと思われると思いますので(^^;)、私なりに外から今回テレビに出ていた人と同じように思われない方策を考えてみます。まず、キャンプ場でない川原でキャンプを行なうことについてですが、どこでキャンプをするかによりますが、時間の経過とともに天候がいつどこで急変するかわからない中でよくテントの中で寝られるなと思います。これは山の中ではないですが、これを書いている梅雨明けの時期であっても全国各地でごく短時間であっても、道路が冠水してしまうほどのゲリラ豪雨が降ることが実際に起きています。お金を払って使っているキャンプ場でも人命が失われる事故は起こっているのに、なぜ人は立入禁止で管理者も常駐しない場所にテントが集まっているからと安心して自分もテントを張ってしまうのか不思議に思います。せっかくの楽しい旅行なのに、なぜ生命の危機になるかも知れないところでテントを張るのか、これはじっくり考えればあえてそんな場所でテントを張って寝る人はいないと思うのですけどね。

 次にゴミの問題について、車で来ているならまず第一に考えられることは、ごみはそのまま持ち帰るという選択です。生ゴミなど匂うようなものの場合、きちんとフタの閉まるRVボックスの中にゴミを入れてそのまま持ち帰れば、ゴミ処理はお住まいの自治体の住民サービスとして無料でやってもらえます。そうでなく、旅先でゴミの処理をしてもらいたい場合は有料のキャンプ場でゴミ処理をしてくれるところを利用するだけでなく、有人のガソリンスタンドにお願いするという手もあります。さすがにものによっては断られるものもあるかも知れませんが、普通の家庭ごみの類なら、給油と同時に願い出ればまず大丈夫でしょう。道の駅や高速道路のSAPAに大量のゴミを捨てて行く車の中に、事前にガソリンスタンドで給油している車があるとしたら、何もゴミを捨てられることで困っている道の駅にわざわざ捨てなくてもいいのにと思ってしまいます。

 そして電気が必要なグッズを旅先でも使いたい場合、それなりの準備をすることでわざわざ道の駅のコンセントを使わなくてもいい場合はいくらでもあります。サブバッテリーシステムの事など知らなくても、車のシガーソケットからコンセントが使えるDC→ACインバーターを使えば走行中にスマートフォン・タブレット端末、パソコンやカメラ・ビデオの電池程度なら充電できます。私の場合は極力USB出力から充電できるようにモバイル機器一式をそろえ、同時に単三のエネループで使えるキャンプ用品も車載しています。このように、安易にコンセントから電気を拝借しないでも使えるものを集めることで、停電が長びく災害時にも使えますので、無駄な投資にはなりません。電気釜を道の駅のコンセントで使うような輩にはあまり意味のない情報かも知れませんが、単に車中泊をするだけだったら、そこまでコンセントから充電をする必要があるのか疑問に思いますね。

 どちらにしても、車中泊をする人について多くを知らない人たちにとっては、テレビに出てくるような人だと常に誤解を受ける可能性はあると思うので、反面教師として無意識に人に非難されるような行動を取らないように、気を付けたいものです。


連泊の可能な駐車場

 以前のエントリーで、一般的な時間貸し駐車場の料金体系について書かせていただいたことがあったと思います。看板に「1日1回○○円」と書いてある駐車場の場合、1日を超えて駐車し続けると規定の1日(駐車場によって駐車開始から24時間で1日の場合と、日付が変わった時点で1日と数える場合があるので注意)を過ぎた分については、通常の時間ごと(場合によっては規定の分数ごと)に青天井に駐車料金がかかるところが一般的だったように思います。この種の駐車場で日をまたいで安い値段で駐車する場合は、1日ごとに車を駐車場から出し入れすることだという結論に落ち着いたと思いますが、そうした料金体系ではない駐車場も最近(あくまでも私の近所の場合ではありますが)出てきているのを見付けました。

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 私が見付けたのは「スペース24」という会社の「スペースECO」という名称で展開するですが、こちらの写真を見ていただけばおわかりの通り、連泊する場合でも1日料金の倍数のみを駐車料金として前払いするシステムになっています。これなら、車と公共交通機関を乗り継ぎながら、日をまたいで出掛けるような状況であっても、余裕を持って対応可能なのが嬉しいですね。写真では小さくて見えませんが、5日以上の連泊についてはコールセンターに電話して確認を取ればいいとのこと。ちょっとこうした駐車場がどの程度全国で広がっているかわからないのですが、これなら海外旅行のために車を停めるようなニーズにも良さそうです。

 だだし、この会社のホームページをいろいろ見ていくと、料金を支払うための駐車券売機がお釣りが出ないので、事前に小銭を用意する必要があったり、こうした低料金を実現するために、短期の駐車場契約も積極的に取っているようなので、いい場所で使い勝手が良い所が急に契約解除になってしまう可能性もあるというところはあります。現在はメンテナンス中ということで、インターネットによる駐車場検索ができないのが残念ですが、簡単にネットから検索できるようになれば、それこそ車中泊場所としていよいよの時にも使えそうな気もしますし、これからの旅て利用してみようかなと思いますね。

 あと、当然ですが駐車料金が前払いのため、2日使うつもりで1日で帰ってきてしまったとしても料金は返ってきません(^^;)。その場合は後払いの従来の時間貸し駐車場の方がいい場合もあるわけで、こう考えてみると旅先での駐車場選びというのはなかなか奥が深いものだということですね。ちなみに紹介した「スペースECO」は無料で会員登録する駐車料金として使えるポイント500円分がもらえ、以降駐車料金の10%を還元する仕組みになっています。登録時に個人情報だけでなく車の登録ナンバーも記入する必要があるので、ここではあえてリンク先は紹介しませんが、興味のある方は探してみてください。


車の中の掃除グッズについて

 皆さんは車の中をきれいにしているでしょうか(^^)。ずっと掃除をしないまま使っていると、やはり汚れたり匂いが気になったりしますので、定列的な掃除は必要でしょう。その場合、自宅のコンセントが届く所に車が置けるのであれば、あえて車用の掃除機を使わなくても家庭用の掃除機でシートや足元のゴミを取れば十分だと思います。

 一応私の車では100円ショップで手に入れた小さなほうきとちり取りのセットを載せていて、ダッシュボードのホコリ取りにウェットシートを使っていますが、先日それだけだとまずい状況に陥ってしまいました。

 というのも、コンビニでコーヒーを購入してミルクと砂糖をもらったのですが、そのうち砂糖の紙パッケージが知らないうちに破れていて、足元に細かい砂糖の粒が散らばってしまったのです。

 その時は、日帰りのお出掛けでの出来事だったので帰った後にすぐ掃除機で吸い取りましたが、これが長期の車中泊旅の初日あたりに起こったら大変かも知れません。表面上に見えないところに砂糖がたまり、寝ている間に蟻がたかったりしたら、考えただけで恐ろしくなります(^^;)。同じく糖分が入った飲み物をこぼしてしまった場合はまだ水を含んだ雑巾で何度も拭き取るという手も使えますが、散らばってしまった砂糖を濡れ雑巾で拭き取るというのも完全には小さい粒を取り切ることはできないでしょう。ほうきとちり取りでも取り切れないと思います。

 個人的には今まで考えたことはなかったのですが、掃除用具にも得手不得手があり、今回のような場合に一番役に立つのは小さいものでも車のシガーソケットから電力を取って使える車内掃除機のようなものも必要かなと思ったりします。

 まだ具体的にどれがいいかというところまでは考えてはいないものの、その種のものも何か用意しておくのもいいかなと思います。また、これは根元的な対策として、いかに車中泊の旅であっても、例えば大雨でどうしても車の中で飲食をしなければならない場合を除き、車の中を汚さないように中を汚す危険性があるものを持ち込まず外で食べることもいいかなと思います。もっとも、子供さんと一緒に出掛ける場合はなかなか食べものを一切車内でしないというのは難しいとは思いますが、その際は旅行から帰られた後にきちんと中の掃除をすることをおすすめします。


一般道にある深夜営業のドライブインは貴重な存在

 車中泊の旅に出る際、大事であり問題をはらむのがどこで車中泊をすべきかということです。インターネットもなく、世間の考えも鷹揚な時代なら道端に車を停めて朝まで過ごしても直接非難を浴びることは少なかったと思いますが、元々日本中の土地の中でだれの土地でもない場所というのはないわけなので、ひとたび土地の持ち主や管理者から車中泊はダメだと言われれば黙って出て行くしかありません。ただ、長距離の運転に疲れ、運転し続けると事故による生命の危険がある場合は、公共の駐車場で仮眠を取ることぐらいは許されるべきだと私は思っているのですが。

 そうした仮眠休憩に使える場所として、さまざまな道の駅や高速道路のサービスエリア、パーキングエリアが今では利用されるようになっています。ただ残念なことに、深夜にそうした場所に辿り着いたとしても、売店やお風呂などの営業は終了していることがほとんどで、単に車の中で仮眠を取るだけの場所になってしまっています。まだ高速道路が全国に張り巡らされる前は、国道沿いには深夜営業のドライブインがあり、食事休憩や仮眠ができるところもそれなりにあったように思います。

 そんな中、現状でも多くのトラックが休憩に立ち寄り、食事やお風呂を24時間営業で提供しているドライブインが三重県桑名市に存在しています。国道23号線沿いの長島温泉にある「オートレストラン長島」で、ここには大浴場もあり、安い値段で温泉に入れます。一時期ほど高速料金が安くない今、一般道をひた走るトラックドライバーのオアシスのような場所で、休みを取りながら国道を名古屋から関西方面(当然その逆もあり)に旅行している一般車にとっても有難い存在ですが、何と言うことか事件報道によりこの場所がクローズアップされてしまうという皮肉な事になってしまいました。

 トップニュースになる重大な事件などというものはめったに起こるものではありませんが、事件の被害者が施錠された車の中から発見された時以降にこの施設を利用していた方は大変だったと思います。事件に関する証言を得るためでしょうか、捜査員の方々が仮眠中のトラックや車の中にいるドライバーを起こして事情を聞いているような映像がテレビニュースで流れていましたので、仮眠するつもりで停めにきた人たちは体が休まらなかったでしょうから。早くに犯人と思われる男性の身柄が確保されましたので同じような警察官の巡回はなくなるでしょうが、今後しばらくは事件の認知度もあって、また元のようなドライブインの使い勝手を続けられるのかという不安も出てきます。

 どういうことかというと、仮眠のため車内で横になっていたら、車の中にいる人は大丈夫か? と過剰な気を回され、とても仮眠も取れないような雰囲気になりはしないかということです。それでなくても、その場所で起こった事件が事件だけに、トラックでもキャンピングカーでもない車の中で明らかに人が横たわっているのを車の外から見たら、やはり考えなくないようなことを想像されてしまうでしょう。誤解を受けたくなければ車中泊ではなくきちんと宿を取った方がいいという話に持って行かれるかも知れませんが、現状では予約いらずで格安に使える宿というものが日本では成立しにくいところがありますので、週末の限られた休みに行程を欲張って長い距離を移動しようとすると、時間の節約のためにはどうしても車内で仮眠を繰り返すような形になってしまいがちです。今の生活パターンの中でもいろんな所にお金を節約しながら行きたいという場合には、やはりこうした施設の存在があること自体が有難いものです。

 今回紹介した「オートレストラン長島」周辺の駐車場にこれから何らかの規制がかかるのかどうかはわかりませんが、今までと同じように国道を走る車のオアシスとして存在し続けて欲しいものです。また、特に民間で頑張っているドライバーの休憩施設は積極的に利用し、旅行者とドライブイン側が共存共栄できるように努力していきたいものです。


工場で作る野菜をドライブ中の野菜補給に

 車での旅が長びくと、どうしても食事の傾向が偏ってしまうことに私の場合はなりがちです。以前は走りながらでも飲める野菜ジュースをまとめて用意して行きましたが、こうしたものも飲み過ぎて体は大丈夫なのかという心配もあり、野菜そのものを旅行中に摂れるような方向に考えていくことも大事かなと思うようになりました。

 最近では袋に入っていて洗わないで食べられる生の野菜がスーパーだけでなくコンビニでも気軽に購入できるようになりました。キャベツのせん切りは前からよく見ていましたが、これは車の中で食べるとこぼした場合に片付けが大事になって悲惨です(^^;)。細かい切れ端が車内にばら撒かれること自体不潔ですし、車を停めて外で食べるのでなければせん切り野菜を買うのは止めるようにしました。その代わり、私の中ではポイントが高いのが工場で作る野菜の中でもリーフレタスのようなちぎって食べられる野菜です。

 これだと手さえ清潔にしておけば単体だけでなく巻いて食べたりもできます。出先での生野菜の摂取に有効なだけでなく、健康上の理由でカリウム値の高い生野菜をなかなか食べられない人にとっては、このような工場野菜を低カリウムにして販売している製品もあります。全国どこのスーパーやコンビニでも確実に購入できるわけではありませんが、クーラーボックスにこうした野菜を用意した上で出掛け、必要に応じて大きなスーパーに立ち寄り、野菜を補給しながら旅の間の食生活できちんと野菜を摂るという方法もありますね。どうしても旅先の食事では野菜が不足しがちになりますし、くれぐれも旅行中の食生活には注意して旅から帰ったら体調を崩すことのないように気を付けたいものです。


2015年ゴールデンウィークの車中泊の傾向を見る

 今回紹介する2015年ゴールデンウィークにおける車中泊の傾向というのは、あくまで私が見た主に高速道路のサービスエリアや道の駅での事なので、全ての傾向には合わないとは思います。それでも、いわゆるゴールデンウィークの期間にできるだけ遠方へ移動することを考えた場合、どうしても移動の途中に仮眠するような形での車中泊のスタイルを取る人が増えてしまうのは仕方のないことでしょう。

 今回私が出掛けたのが午前6時過ぎぐらいの時間だったので、高速道路に乗って入った最初の日本平パーキングエリア上りでは思い切り車中泊をしている人たちでごったがえしている状況を目にしました。今改めて思い出してみると、日中の混雑している状況と同じくらい売店やトイレの前のスペースが車中泊とおぼしき車で占領されていました。車の種類はキャンピングカーは思ったほど少なく、普通車や軽自動車の遠方から来たと思われる車が思いの外多かったのは、やはりゴールデンウィークという特殊性があったのかも知れませんね。

 パーキングエリアでは朝食のパンを買おうと思って立ち寄ったのですが、何とか1台空いているスペースを見付けて駐車できましたが、回りが車中泊らしい車ばかりだったので大きい音を立てて起こさないように、結構気を使いました。そうして用事を済ませてパーキングエリアを出たのですが、建物から遠い普通車の駐車スペースががらがらなのにはちょっとびっくりしました。私が同じ条件で車中泊をする場所を決める場合は、車の出入りが激しい場所よりも車の出入りが少ない場所を選びます。駐車場所が広大で、防犯上の死角になる様なところは逆に危険でおすすめはできませんが、ゴールデンウィークのサービスエリアやパーキングエリアなら24時間車の出入りはあるので、そこまで考えずに眠りを妨げられる可能性の少ないところに停めるのがセオリーかと思ったのですが、実際のところはまず目に付くところに停めてしまうという傾向があったのかなと思えます。

 もちろん、車中泊のための駐車場所を決めるのは個人の自由で、こちらからとやかく言う必要はないわけですし、もしかしたら私のように考えている旅慣れた人たちによってすでにいい場所は早い時間から占領されていて、私が到着した早朝よりさらに早い時間に出発していた車が多かったため空いていたのかも知れません。そういった可能性も考えた上でひとつ思うのは、普段時期の駐車場管理では必要ありませんが、ゴールデンウィークやお盆の高速道路では、その時だけ車中泊をする車が増えることには違いがありませんので、深夜に出入りする車の駐車場所を確保するためにも仮眠用のスペースに誘導するような形が取れないかなということです。最近の新しいサービスエリアでは、駐車エリアが小さく区切られていて場所を分けることすら難しい作りになっているので、広い大型車の入るスペースの一部分だけでも(主に観光バスが入るようなスペースがあれば、夜間から早朝にかけては転用が可能なのではと思うのですが)仮眠エリアができれば、夜中に休憩のために入ってくる車が駐車場所を探してウロウロすることもある程度避けられるのではないかと思います。まあ、いかに高速道路のサービスエリアでの車中泊というのは公式に認められているわけでないので、こうした意見自体が不謹慎なのかも知れませんが、今回の旅を振り返って思ったのは、日中の混雑するサービスエリアであっても、誘導員がいるので駐車することにストレスはありませんでしたが、そうした人がいない深夜から早朝の時間については駐車場所を見付けること自体にストレスがたまり、下手をすると事故になる危険も出てくるということです。一度高速道路を利用するユーザーの行動について調べていただいて、ここまで書いてきたことがある程度裏付けできるようでしたら、なるべく実勢に即した形での柔軟性を持った運用を行なっていただきたいものです。


旅行出発前の体調管理はまず睡眠時間の確保

 2015年のゴールデンウィークは後半に天気が悪くなるような予報だったので、前半にどこかへ行こうと思っていたのですが、5月に入っての連休の初日に久しぶりに地元に帰ってきた方の飲み会が入ってしまったので、初日から動くことができなくなってしまいました。

 前日が飲み会でなかったら、夜から出掛けて車中泊をしてということもできたのですが、それは運命のめぐり合わせと諦めて、飲み会の方はほどほどの時間で切り上げて翌日からの出発に備えました。

 いつもの状態だと寝付くまでに時間がかかったり、長い夜を無駄に起きてしまっていたのが、ある程度の酩酊状態になっていたので結果普段より早く布団に入ることができ、すぐに寝入ることができたと思います。睡眠時間のほうも普段より多く取れ、早朝から動き出したにも関わらず、いわゆる眠気との戦いもないまま無事に帰ってくることができました。詳しい旅の様子などは改めて報告したいと思いますが、朝の6時過ぎに出発して、自宅に帰ったのは深夜12時を回っていました。道路状況によりさらに到着が遅れるような場合は車中泊も考えたものの、運転を続ける気力も結構あったので、もし予定が延びて、深夜から早朝にならないと帰れないようなことになっていたとしても、今回は休憩の都度10分か15分の仮眠ぐらいで済ませてそのまま走っていたかも知れません。

 今回の旅から帰ってきて改めて思ったのは、長距離移動を伴う車旅に出る前には、やはり睡眠時間をしっかり取って朝に出る方がいいかなということです。短期決戦で翌朝に間に合わせたいというような場合はとりあえず出発してしまっても構わないと思いますが、ある程度長期の車中泊の旅を計画する場合は、できるだけ日中に走って夜にはしっかり睡眠時間を確保するためにも前の日には十分睡眠を取ることが大事だとしみじみ思いました。とすると、車中泊をする場合にも、それが連日続くようになると、いかに車の中でリラックスをし、睡眠時間を確保できるような環境を作るかというのが大事になってくるでしょう。


ゴールデンウィークには高温対策を

 天気予報の当り外れはありますが、2015年のゴールデンウィークは全体的に気温が上がるのではないかという情報が出ています。連日雨にたたれれるよりも好ましい状況であるとは言えますが、昨日の全国の気温は30℃を超える場所もあったそうですから、車で出掛けることを予定している方は、それなりの対策が必要になってくるでしょう。

 まず、朝はそれほどでなくても日中に日が差して気温が上昇するような場合、対策をしないで駐車場に車を止め、長い時間置いたままにしておけば車の中は大変なことになります。少なくとも、外からの日光を遮断するサンシェードは用意して車の中に積んでおき、車から離れる場合は必ずセットしてから出掛けるようにしましょう。また、車の中に爆発の危険のあるガス缶や缶入りスプレー、缶飲料なども放置することは避けましょう。

 あと、根本的なことですが、長く駐車する可能性のある所で車を止める場所を決める時には、屋根のある駐車場があるならそちらの方に入庫するなど、初夏の日差しを甘く見ない方がいいと思います。

 このように、車についての対策を講じた場合でも、さらに考えなければならないのはご自身およびご家族の体の問題です。体が熱くなれば熱中症の危険が出てくるわけで、その対策も合わせて必要です。水分補給のために、水筒に水やお茶を入れて携帯している方も多いと思いますが、実際にその日の気温がそこまで上がらない予報が出ていたとしても、日が差すことで気温がぐんぐん上がることもあります。暑くなれば、自動販売機やコンビニで冷たいものを補給することで対応はできますが、急に冷たいものを体の中に入れてしまうとそれでお腹を下したりする場合人によってはあるかも知れません。私は保温性のないプラスチック製のナルゲンボトルに水道水を入れて常温の状態にして日々持ち運んでいますが、これからは麦茶にでもして、暑さを感じたら意識的に水分補給しようと思っています。市販のスポーツドリンクは糖分が多いので多量の摂取は心配になりますので、しっかりとした準備をした上で出掛けられるのがいいのではないでしょうか。特にお子さんを連れて長距離移動を考えておられる方は、暑さ対策をしっかりと考えておきましょう。


「スピリタス」を車内で飲んでタバコを吸うと……

 スピリタスというのはポーランド産のウォッカで、アルコール度数が90度以上あるという、燃料用のアルコールに近いお酒です。ラベルの裏には火気に注意の但し書きがあり、タバコを吸いながらこのお酒を飲むと、もし衣服にかかったままタバコに火を付けると衣服に引火した事故が何回も起こっているとか。

 もしそうした予備知識を持たず面白半分に飲んでいたとしたら、しかも飲んでいる場所が車の中だったらどうなるかというのが、実際に事故として起こってしまいました。名古屋市で男女二名が車の中でスピリタスを飲んでいて火を出し(案の定、女性の方が車内でタバコを吸おうとして引火したそうです)、本人達は火傷、車は全焼という惨事になってしまいました。スピリタスというのはビールや日本酒と違って(ウィスキーや焼酎にも燃えるものがあるので度数を確認しましょう)非常に燃えやすいのであくまで例外だとは思うのですが、車中泊をしながら飲酒をしている人たちに対しての目は、このような事故があるとますまず厳しくなることが予想されます。

 最近、燃料用のアルコールを使う機会が多いので思うのですが、火気に燃料用のアルコールをこぼすと爆発的に燃えます。もしトランギアのようなアルコールストーブを車内で使って調理をしようとしたら、何かの拍子にアルコールストーブが倒れたり、調理中に燃料をこぼしたりしても同様の事故が起きる恐れがあります。個人的に恐れているのはもしそうした事故が起こった際に、車中泊をしている人たちを全て同一視されるような形で批判されかねません。もし車内で調理していて車両火災を起こせば、それが例えば道の駅だったら周辺の車に引火する可能性もありますし、その後の道の駅の利用についても車中泊なんてとんでもないということにもなりかねません。

 極寒の中、できれば外に出ないで暖かく車の中で過ごしたい心情はわかりますが、もし火器を使ってお湯や料理を作りたいと思った場合のひとつの方法としては、周辺に引火の危険のない場所で火器を使い、真空断熱の水筒やスープジャーに移し替えた上で道の駅などでお湯を使ったり、調理済みの保温したものをいただいたりした方がはるかに安全に温かいものがいただけます。何よりも、自分自身が新聞の三面記事のネタにならないように、旅先での火の扱いには十分注意して使う場所をきちんと選ぶように心掛けたいものです。