月別アーカイブ: 2018年1月

キャンピングカーで生活するのは無謀か

昨日、テレビを見ていたらとあるキャンピングカーを展示したフェアを紹介している地元の情報番組がありました。このサイトは車中泊は車中泊でも、普通の車を工夫して何とか寝られるようにするというコンセプトにしているのですが、専用のキャンピングカーを購入して使う生活というのは、1つの理想の生活だと憧れるものがあります。

しかし、普通の生活の中ではキャンピングカーを使って出掛ける日数というのは限られてきます。となると、誰しも考えるのが「キャンピングカー自体に住んだらどうだ?」ということになるかと思います。

テレビで見た最新のキャンピングカーは1,500万円と安い住宅くらいの価格がするものもありますが、さすがに設備はすごくて、例えば電気や水道のあるガレージにキャンピングカーを置いてその中で普段は生活し、ふと旅に出たくなったら家ごと旅に出るようなことも可能になるかと思うのですが、コストだけを考えてしまうともしレンタルのキャンピングカーがあるのなら、その時だけ車を借りた方が安くは上がるでしょう。

安いキャンピングカーも当然ありますが、フラットな寝床が作れるキャンピングカーであってもやはり普通の部屋で寝るのと比べると疲れは取れにくいだろうと思いますし、何しろキャンピングカーの中に洗濯機は置けないと思うので(^^;)、普段の生活とのメリハリを付けるためにも、ワンルームでもいいので生活の基盤を確保した上で別宅的にキャンピングカーを使うようなパターンがいいのではないかと思えたりします。

実際、家族でアパートに住んでいるような場合、お子さんがいるとなかなか自分のプライベートスペースが取れず、トイレの中くらいしか一人でいられないというパターンもあるでしょう。そこで、軽自動車のキャンピングカーや、軽ワンボックスにフロアとカーテンを付けて寝転がれるようにして、人をダメにするというヨギボーのクッションでも入れれば、車の中にもう一つのリラックスできる空間を作ることができるのではないでしょうか。

日が当たる天気のいい日なら冬でもそこそこ車の中は暖かくなると思うので、昼寝も十分にできそうですが、もう少し大きなスペースを取れるハイエースあたりの車なら、さらに凝った「別宅作り」ができるでしょう。

日本の道路事情を考えると、ハイエースでも大きくてなかなか車中泊できる場所が見付からない場合もあります。本来は日常生活に使うための車と、キャンピングカーを別に持てるだけの金銭的余裕があればいいのですが、多くの人はそこまでのことは難しいのではないかと思います。それなら、一般的に車中泊しやすい車といわれる車の中に車中泊ができる環境を整えた上で、普通の生活に使うしかありません。

といっても、キャンピングカーに自分の生活するための道具を全て収めることができれば、ある意味究極の「断捨離」になる可能性もあります。最初からキャンピングカーの中に収納できる物だけで生活するという根性があれば、それはそれで全国どこへ行っても生きていけるわけでそういう生活にも個人的には魅力を感じたりします。

なんでこんなことを書くかというと、現在の私の生活環境があまりにも使わないもので溢れていて今のままではとても今の住居から出られないという現状だからです。とりあえずはいらないものは捨て、使わないものは処分するなどして身の回りにあるモノを減らし、いざという時には必要最少限のものを車から余らせないようにして積んでいけるくらいに減らしたいなと思っているところです。


道路緊急ダイヤル「#9910」は電話帳に登録しておこう

朝のワイドショーの衝撃映像を見ていて、つくづく道路を走っていて何が起こるかわからないということを痛感しました。私が見たのは、名古屋高速で観光バスの左斜め後ろを走っていた車のドライブレコーダーの映像として、観光バスの荷物入れが急に開いて中にあった乗客のスーツケースやキャリーバッグなどが次々と落ちていくという衝撃映像でした。その後、何とかドライブレコーダー搭載の車は荷物との衝突を避けるようにして左側の路肩に停車したのですが、このような状況に遭遇した場合、私達はどうするのがベストなのでしょうか。

まず、絶対にやってはいけないのが、車から降りて荷物を拾うことです。その場で長く停車しているだけでも後続車から突っ込まれる可能性があるため、後方に気を付けながらそのまま進み、できれば落下のあった場所を覚えておいて(高速道路の場合道路名・キロポストの数字・周辺の施設名などを控えておくと連絡する時にスムーズになります)、道路管理者に連絡を取ることが必要になります。しかし、警察や消防でも保険会社でもなく、ロードサービスでもない「道路管理者」への連絡とはどうすればいいのでしょうか。

http://www.mlit.go.jp/road/dia/

それが、上記リンクで紹介されている道路緊急ダイヤル「#9910」です。このページによると、連絡が必要な道路状況としては以下のような場合が挙げられています。

・道路に穴が開いている
・道が崩落するなどして危険な状態
・道路上に落下物が放置されている
・道路が油などで著しく汚れている
・ガードレールや標識が破損している
・動物の死骸が横たわっている
・動物が道路上に留まっている

基本的にはこのような事が見過ごせない場合には安全な場所に車を停めて、早めに道路緊急ダイヤルに電話をして場所と状況の説明をし、対応してもらうようにしたいものです。こうした原因が元で事故になれば警察に電話をすればいいのですが、車中泊のために全国のいろんな場所へ行く場合にそんな事に遭遇するケースも少なくないと思いますので、この「#9910」については、携帯電話の電話帳に登録しておくことをおすすめしておきます。

なおその際、「道路緊急ダイヤル」としてもいいのですが、「緊急番号」というくくりでまとめておいたり、検索がしやすいように語頭に「ああ」や「んん」のように50音順の最初や最後に持って行けるような形で登録しておくと、いざという時にいやでも目に付く所に置いておけます。

何もない時にはこんな事もあまり考えることではなく、書くのにも気を落ち着けて書いていますが、実際に何か起こっている現場に遭遇した時というのは、やはり何かいつもと違うくらい自分でも何をやっているかわからないような事にもなってしまうかも知れません。これは、防災対策にも言えることですが、いざという時にはできるだけ連絡系統はわかりやすく単純にするのがいいでしょう。この道路緊急ダイヤルの他にも、いざという時に使う可能性のある電話番号についてはまとめて項目を作っておくのもいいのではないでしょうか。

最後に、まとめ作業の参考にということで、主だった緊急用の電話番号について紹介しておきます。なお、「#」から始まる短縮番号はあくまでわかりやすく電話を掛けるための番号で通話料は有料で、地域限定の場合もあります。さらに、携帯電話の通話定額では対象外となる「0570」から始まる番号も含まれている可能性があるので、通話定額の契約をされている場合には長電話の通話料にご注意下さい。

(3ケタ番号)

・110 警察
・119 消防
・118 海上事故
・171 災害用伝言ダイヤル
・188 消費者ホットライン(携帯通話定額でも有料)
・189 児童相談所ダイヤル(携帯通話定額でも有料)

(#ダイヤル)

・#9910 道路緊急ダイヤル(24時間無料)
・#9110 警察への相談で緊急性のないもの(通話有料)
・#7119 救急電話相談で緊急性のないもの(地域別サービス 通話有料)
・#8000 小児救急電話相談(地域別サービス 通話有料)
・#8139 JAF(携帯通話定額でも有料)

なお、この内容は2018年1月現在の内容で、状況によって番号や細かい内容が変わることも考えられますので、実際に利用される場合には必ず最新の情報を確認の上でお掛け下さい。また、携帯電話の定額プランの対象外となる番号の場合も、直接その場所の相談窓口をネットで調べて掛けるというような方法で通話料を定額で利用できる場合がありますので、お住まいの地域の必要な番号とともに自分なりの緊急電話リストを作るのがいいかと思います。


政治はスポーツに奉仕するものであって利用するものではないはず

オリンピックと「政治」ということで思い出すのが、1980年モスクワオリンピックについて、当時のソ連邦がアフガニスタンに侵攻したことの報復としてアメリカが不参加を決め、当時も今も米国の意向によって影響を受ける日本も不参加の方針に従わなければなりませんでした。私は当時の不参加が決まった時の柔道の山下選手やレスリングの高田選手の涙を今でも思い出します。

さらに個人的に大好きなマラソン競技で、瀬古利彦選手・宗茂選手・宗猛選手の日本チームは金メダルを狙うには最大の好期であったと今でも思っているのですが、そうした庶民の淡い期待など関係なく、日本はオリンピックに出られず、次のロサンゼルスオリンピックでは東側諸国が不参加となるものの、瀬古利彦選手はすでにランナーとしてのピークを過ぎ、メダルにも届きませんでした。

現在、日本政府は宝くじの基金などを使って多くの種目でサポートを行ない、その結果としてナショナルトレーニングセンターを使っているエリートアカデミー出身の選手が徐々に結果を出してきています。それは国を挙げて強化に乗り出しているからで、そういう意味での国のスポーツへの力の入れ方には好感を持っていますが、それでも行なって欲しくないのが、自国の政治的意図によって大会の参加をボイコットすることを外交交渉の「カード」として使うことです。

来月、冬季オリンピックの平昌五輪について問題になっているのが、すでに出場が決まっている韓国の女子アイスホッケーチームを北朝鮮との合同チームにするという話をスポーツ界ではなく韓国大統領の側から出してきたことです。過去に朝鮮半島合同チームで出場し、それまでも現在も世界の卓球に対しての大きな壁であった中国チームを破るという大きな成果を挙げたことのある女子卓球団体の世界選手権(千葉で開催)の想いが頭の中にあるとは思うのですが、卓球は基本個人競技であり、ダブルスを南北の選手で組んだとしてもある程度は何とかなる状況があります。

今行なわれている日本卓球選手権で、ほとんど組んだことのない平野美宇・張本智和の両選手がペアを組んで混合ダブルスに出場していましたが、せめてもう少し練習して連携を高めていればもう少し戦えたのではと思うくらい決まった時には素晴しい動きをしていました。お互いの選手間でだれを出すか出さないかという点でも、中国に勝つために一番強い選手を出すという事さえ間違わなければ良く、その時の合同チームというのは難攻不落の中国チームを破るということできちんと結果を出しました。

しかし、今回のケースは全く違います。アイスホッケーをプレーしたことのない私でも、それまで連携による攻撃と守備の切り換えを練習している中で選手に選ばれた方がいるわけですから、いかに優れた選手がお互いのチームにいたとしてもその連携を取れるかどうかは微妙で、もし政治的意図からどうしてもお互いのチームから選手を出して混ぜなければならないとすると、チームがばらばらになる危険があるだけでなく、監督コーチはどうすればいいのかと人の国ながら心配になってしまいます。

このように、現場の事がわからないお偉いさんが人事に口を出すということは最悪の結果を引き出すことが予想され、逆に相当無様な姿を国際的にさらけ出してしまい、今話題の「美女応援団」が涙する姿だけがクローズアップされて終わってしまいそうですね(^^;)。

これも南北に分断された国家の悲劇と言えなくもありませんが、いくら元の国は同じで話し合いにきっぱりと断われないと言っても、今回の韓国が取った行動が本当に南北の合同チームを実現させてしまうとしたら、スポーツ好きでオリンピックを見るのを楽しみにしている人にとっては興ざめするような事実でしかないということを声高に発信していくべきだろうと思います。

もっとも、もし韓国女子アイスホッケーチームが金メダルを狙えるだけの実力あるチームだとしたら、チーム力を下げるものでしかない今回のような措置は話すら出てこなかっただろうと思います。この報道を聞いた韓国女子ナショナルチームの監督やコーチ・スタッフの心情については察するに余りあります。開催する前からこんな話が出てくる今回の冬季オリンピックですが、これ以上大きな問題が起きないで欲しいと願わずにはいられません。


世の中が騒いだらブームは終わっている?

過去には知る人ぞ知る存在だったものが世間の人に広く知られていくことはよくあることですが、こうしたブームには一体の法則があります。何でも最初にやったものがある場合、まずはそれを他の人に知らせる必要があります。本当にそれが周辺の人に評価を得るようになった場合、最初は口コミだったりしましたが今ではSNSなどで盛り上がることもあるでしょう。

その次にあるのは、仲間うちでなくインターネットメディアが出てくることです。様々なネットニュースメディアに取り上げられる中でも、一つのポイントとなるのがYahoo! Japanのトップニュースで取り上げられることだと言えるでしょう。

個人的にはこのYahoo! Japanがどういう意図でニュースをコントロールしているのかがわからないのが不安ではあるのですが、特にテレビでネットニュースを取り上げる頃になると、SNSで盛り上がっていた人については少なくとも以前までの熱狂が冷めるくらいの時間が経っていることがあります。

そこから改めて、そこまでインターネットからの情報収集をしていない人やインターネットをしない人へ情報が発信されるわけです。私自身の経験としては、もはや覚えている人もいないかも知れませんがかつてUSRobotics社が出した電子手帳からPDAのはしりのハードと言えた「Palm Pilot」の日本語化の中で、日本で唯一アメリカから本体を輸入していた秋葉原のショップまで出向き本体と当時、あくまで個人でシステムの日本語化をしたパッケージを入手して利用を始めました。

当時の情報は全てネットからのもので、開発者本人が細かいバグ取りをしながら日本語で使えるようになっていったのですがその熱狂が国内外の企業を動かし、きちんとした日本語化したIBMの「Work Pad」や、「Palm Pilot」となり、さらに米のHandspring社が出した「Visor」、Sonyも参入して「CLIE」を世に出しました。もし当時にスマホがあったとしたら、必ずこのハードに電話が載っていたはずだと思いますが、残念ながら当時の携帯電話会社はiモードに代表されるガラパゴスケータイの開発にしのぎを削っていまして、もしどこかのキャリアがPalm OSの入ったスマートフォンを世に出してくれていたらと今でも思っています。

どちらにしてもPalm OSがスマホにならず、iPhoneやAndroidがスマホの主流となったことで、かつてあれだけモバイル機器の中では主流を占めていた一大勢力が没落していく様は寂しくもありましたがそれだけ「長いものに巻かれる」大人の事情というものを感じた事例となりました。それとともに、きちんとした後ろだてのない物というのは、一時はブームで上がっても、後から振り返ってみればその痕跡まで残さないくらい世間から抹消されてしまうということも理解するようになりました。

さて、最近になってテレビメディアで騒がれて、今後一般ユーザーを巻き込んでブームになっていこうとしているものに「ビットコイン」があります。テレビでは相場の上層だけで2億円儲けたというような会社員らしき男性に取材したりして、投機への興味を煽っているようにも見えます。そのニュースでは広大な倉庫に高性能のパソコンを数多く運び込み、ビットコインに必要な演算をすることでビットコインをもらうことができるという「発掘」をしている現場にも取材していましたが、もはや金の力によって大規模な設備投資を展開しないと、何もないところからビットコインを得て利益を挙げることは難しいという事実の裏返しだとも言えます。

日本円をビットコインに替えてさらなる価値の上昇を待つというのがこれから多くのテレビを見て感化された人が行なう行為になるでしょう。その辺はさすがに取組を行なうところはタレントを使ったテレビコマーシャルを打っているようで、一般人からするとテレビで出ているから安心だと思ってしまいがちです。

しかし、今私がこんなことを書いている中でもビットコインのような仮想通貨の価値の下落がニュースになるほどで、高値で買わされて一気に下落して売るに売れない人が少なからず出る可能性があります。ビットコインはそのままで決済できる店舗もあるので、あえて日本円にしなくてもビットコインのまま決済できるのですが、もし10万円で買ったビットコインが50%下落したら、お店へ行ってもその量のビットコインでは5万円分の買い物しかできないということになるわけです。

もしこんなことが日本円で起こったとしたら、社会は大混乱に陥るでしょう。そうなっていないのは日本円は日本という国が為替市場に介入したりしてある程度安定させるような施策を取っているからです。それに反してビットコインはあくまで市場の流れのままで価値が決まるということになりますから、今のままでは電子マネーの代わりとして使うことに躊躇せざるを得ませんし、個人的には取引価格が安定しなければとても買う気になれません。

こうした投機に手を出すのは個人の自由ですし、まだまだビットコインは上がるかも知れないという見方もあるものの、言い方は悪いですが先行者が遅れてきた素人に高値で売リ抜けて、その後下落したら自分も儲けようと下心を出した人が軒並み損をするというバブル崩壊やNTT株、ライブドア株に群がった時のような未来が見えて仕方ないのです。

元々、投機性の高い金融商品については、ある程度生活資金を確保した上で、全てなくなっても諦められる金額を投資するような方法を取るのが賢明だと思うのですが、なけなしのお金を増やそうとビットコインにこれから投資しようとしている方がいたら、まずは止めておいて、本当に大丈夫なのか冷静に考えてからの方がいいと言いたいです。もはやブームは終わっていたとしたら、日本以外の国では取引きをしない方針のところも出てきている中、何の実体もない、言うならば新聞紙を切ってその切れ端を売り買いしているような取り引きは、最初から盛大なババ抜きゲームのようなものになってしまうかも知れません。もっと言うと、最初からのゲーム参加なら損失なくゲームから抜けることも可能でしょうが、今はもう多くのカードが場に出されて残りの枚数が少なくなった中で参加するようなものだと思います。プロのギャンブラーならババを持つことなく上がれるかも知れませんが、何の対策もしないでゲームに参加した人がどうなるか、今から心配になります。


入浴施設内の監視カメラの功罪

テレビのワイドショーでかなりショッキングな(といってもグロテスクなものではありません)画像を見る機会がありました。和歌山県新宮市運営の温泉施設において、備え付けのシャンプーやボディーソープの容器8本をジェットバスの中に「投入」し、浴槽全体を泡まみれにさせた迷惑行為で19才の少年2人が和歌山県警に逮捕されたというニュースなのですが、これももしSNSにアップして「いいね」を取るためか、動画配信をしてお金を得ようとして起こしたなんてことなのかと思うと、暗い気持ちになってしまうのですが、この事件にはニュースでは報道されないもう一つの問題点が隠れています。

というのも、今回の犯人が逮捕に至ったのは、新聞報道によると「現場から立ち去った車のナンバーや防犯カメラの映像などから少年らが浮上」とあります。駐車場の様子を防犯カメラで撮影していたのはまあいいとしても、確実に少年らの犯行を決定付けるには防犯カメラは駐車場やロビーだけでなく脱衣場や浴場にもあったのではないかと思わせるような報道になっているのです。

もちろん今回のような防犯的な面から監視カメラの設置は必要なところもありますが、過去にあったかどうか、ソースの確認ができないので具体的な事件が起こったかどうかはわからない事を前提であえて言えば、全国各地にある温泉施設や温泉宿のスタッフが脱衣場や浴場に設置した防犯カメラの内容を個人的な趣味で見ている可能性というのも0とは言い切れないわけで、特に公共浴場をよく利用されている方は注意が必要だと思います。

そこまで細かく考えては露天風呂など利用できなくなるではないかという方もいるかも知れませんが、今の世の中は世知辛いというかあえて人間が近づかなくても撮影用ドローンを飛ばせば簡単に露天風呂の様子を覗き見られてしまうわけで、そうした旅のリスクというのも考えなければならないような時代になってきたということです。

残念な事ですが、公衆浴場では様々な盗難事件が頻発していて、施設ではその対応に困っているという側面もあります。車で来ている人なら貴重品は車の中に入れておくという方法もありますが、その車自体を狙う人もいるわけなので、貴重品用のロッカーに入れるなどの施設利用者の自衛も大事なことです。ただ、別のリスクとして常に無防備な姿を撮影されるという点についても、このニュースでは問題な点として捉えなければならないということは多くの方に考えて欲しいところであります。

現代はあらゆる場所に防犯の目的で監視カメラが設置されていますが、個人的にはその取り扱いについても合わせてしっかりと規制なり運用を徹底してもらいたいと思います。どういう事かというと、録画した映像は上書き消去されるのか保管されるのか、見る場合には後で誰が見たかわかるような形で記録がされるのか、録画をしている場所以外のところに持ち出される場合があるのか、要求があればコピーを提出することがあるのかなど、個人のプライベートを覗き見られる事について、あまりに不確実な要素が多いように感じるのです。

こんな風に突き詰めていくと、自分の知らない闇で温泉施設の監視カメラの映像が出回るような事が起きたらどうするのかとか思う方もいるかも知れません。それが原因で現地でいざこざになるのもいい事ではないので、できれば施設の入り口にわかるように「防犯上の理由で監視カメラ云々」という注意書きを出しておいてくれればいいと思う方もいるでしょう。そうした表示のない中で不安になった場合は、あえてフロントの係の人に聞いてみるのも一つの方法です。

世知辛い世の中になったと嘆く方の気持ちは十分わかりますが、今後起こるかも知れない旅先でのトラブルやリスクの一つとしてこの問題を考えるべきだと思います。


旧「車中泊徒然草」ブログの内容を統合しています

このブログは旧「車中泊徒然草」の時から御覧頂いている方もいるかも知れませんが、一部の方から特にスマホで旧サイトを閲覧される場合、ブログをお借りしているニフティの方で強制的に表示される広告が多いという話を受けていました。

新しいブログにしてそこそこ年月も経ち、そろそろ過去の記事についてもこちらのブログに結合して表示をするのもいいかと思って簡易的に旧サイトの内容をこちらのブログに表示させるようにしています。

ただ、移転したのは記事だけで、カテゴリーも新しいブログにして変えた部分もありますので、完全に移行するまでには多少時間がかかるであろうことを先に告知させていただきたいと思います。何しろかなり長い期間旧サイトで書いていたため、全て統合できるまでにはちょっと気の遠くなるような時間がかかる気もするのです。具体的には、見ばえの悪い空白の編集やリンクの付け替え(リンク切れの対応も含む)、画像の完全移行、カテゴリーの新ブログへの統合などです。

ただ、現状でもブログの内容自体は問題なく新サイトでも見られますので、少々時間はかかるかも知れませんが、最終的には新ブログに今まで書いた内容を完全に移行させた上で前のブログをどうするかは考えたいと思います。何も問題がなければそのまま放置させるのもしょうがないかと思っていたのですが、モバイルページの広告や自分でうまく設定しずらいという問題はどうしようもないので、ある程度時間を掛けてでも完全な引っ越しをする方がいいのかなと今では思っています。

しばらくはご迷惑をお掛けする点があるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。


Windows 10 Fall Creators Updateを行ないました

今使っているパソコンの中で、本体の容量が32GBしかないノートパソコンに、ついにWindows 10 Fall Creators Updateの自動配信がやってきました。もちろん手動でアップデートすることも前の段階でできるのですが、不具合をできるだけ出したくないので、Microsoftの方で通知が来るまでは行なわないでいたのですが、この週末を使って持っているWindows10のパソコン全てでアップデートを行ないました。

ただ、メモリが少ないとアップデートには苦労することとなり、案の定容量32GBのパソコンでは途中で止まってしまったのでした。一応、本体容量をできるだけ圧迫しないように、データはSDカードに逃し、クラウドとの同期もSDカードに逃したファイルと行なっていたのですが、今回の大型アップデートはそれでも残りの容量が足りず、外部メモリの利用を推奨されました。

ただ、その容量は12GBくらいあれば良かったので手持ちのUSBメモリの中で16GBのものを差してアップデートを続行したのですが、メモリ読み込みに時間がかかって、夕方から翌朝までパソコンを付けたままにしておき、ようやくお昼頃に無事にアップデートできました。今後の事を考えると、空の32GBくらいのUSBメモリは常に持っておいた方がいいのかも知れないと思わざるを得ません。

こういう時にはまとまってアップデートがやってきてしまうので、やはり全てのパソコンをWindows10で揃えるのではなく、アップデート作業中は使えなくなる可能性の高い中で作業やちょっとした調べものができるような別のハードも日頃から併用することは大切だなとしみじみ思います。私の場合は過去にも紹介しましたが、Linuxを入れたChromebookを使って単体では文字入力も難しいWindowsタブレットをリモートデスクトップを使って動かしたりしているので、Windwosが使えない時にはChromebook本来の使い方で使うか、Linuxで使ってもいいので、全てのWindowsパソコンが使えなくなっても何とか最低限の作業が行なえるようにはなっています。

いちばん厄介なのは、パソコンを外で使っていて通信手段がLTEのモバイル通信しかない時ですね。今使っている通信カードは制限のかからない低速なので実害は出ませんが、高速で毎月使った分だけ請求金額が変わるような形で契約しているデータ通信を長時間パソコンに繋げっぱなしにしていると、全くデータのダウンロードを行なった覚えがないのに高額請求が来てしまうでしょう。そういう事に心当たりがある方は、Windows Updateの設定を「手動更新」に変えたパソコンを持ち出すようにすべきですが、そちらの方が楽だと言ってずっと手動更新のままにしておくと、知らないうちにWindows10の脆弱性を狙われた攻撃に遭ってしまう可能性もありますので、単純に設定変更をすべきなのかということも考えなくてはなりません。

ちなみに、アップデートの自動更新を手動更新に切り替える方法につきましては、インターネットの検索で「Windows10 アップデート 自動ダウンロード」というようなキーワードで調べると様々な方法で手動に切り替えるやり方について解説しているページを見ることができます。ただ、自動更新を切るということにもリスクがあるということで、自宅に戻ったりWi-Fi環境が使えるような場所で使える時にWindows Updateがあるのを発見したら、早めにアップデートを行なうように心掛けましょう。

それと、今回の大型アップデートを終わらせて改めて思ったのですが、複数のタブレット端末を含むWindows10の入ったハードを持っている方は、少なくとも1週間に1回くらいはその全てを起動させてアップデートのチェックをするように心掛けておいた方がいいと思います。小さなアップデートを定期的にこなしていくことで、一度に大量の作業を行なわなければならない状況を回避することができますし、せっかく購入したタブレットをムダにすることもなくなります。

私の場合、普段使いのノートパソコンと旅行の時に持って行くタブレットというように、お出掛けに応じて使うハードを分けようと思っているので、長く使わないでおいたままそのままにしておいたWindowsタブレットを旅行の時だけ持って行くだけでは、旅先でアップデートが始まったら大変なので、きちんと最新のアップデートを済ませた状態で持っていく方が安心できます。必要に応じてその上でアップデートを手動更新にした上で旅先で使うパソコンを持って行くなど、出先・旅先での作業をアップデートで滞らせたくない場合には、対策を十分考えて持って行くようにしたいものです。


鉄道と道路での立ち往生に備えて用意したいもの

先日の北陸や中国・九州での大雪の被害によって鉄道(新潟県三条市の信越線)が止まり、約15時間の間動かなかったそうなのですが、車両は4両編成でした。その中に乗客は430も乗っていて(帰宅時間と重なったこともあります)、次の駅まで300メートルということろで止まったまま、立ちっぱなしという方もいたようです。

また、北陸自動車道の石川・富山県境付近で(森本IC~小矢部IC間)で大型トラックが立ち往生したところで動かなくなってしまい車が最大で400台、この文章を書いている時でも一時100台も立ち往生したままになってしまったということでした。

どちらの立ち往生現場でも水や食料が配布され、列車内には暖房とトイレが有り、北陸自動車動では簡易トイレも配られたそうです。その後の対策ということで考えるとJRの方がテレビニュースで批判を浴びているようですが、夜中に雪の中を歩かせるというのは相当危ないですし、バスやタクシーを現場によこすのも大変、そしてそもそもこんなに雪が降るとは思っていなかったという事情もあるかと思います。立ち客が多かったという点についても、できるだけ少ない車両で多くの人を運ぶということが、鉄道をビジネスと考えた場合にはセオリーになってきているので、ある意味混んでいる時には立つ人もいるというのは仕方ない部分もあります。JRではダンボールを配って寝られる人はフロアで横になったということですが、なかなか人がいるところで横になれない人もいるでしょう。

そうした点を考えると、車自体が個室であり、いざという時の準備をきちんと行なっていれば、車のエンジンを掛けなくても毛布やライト、ラジオなどで車を停めたまま復旧を待つこともできたと思うのですが、その反面、何の支度もなくさらにガソリンも少ない中で立ち往生に巻き込まれた場合には困る方もいるでしょう。車の中が個室になることはメリットになりますが、場合によっては同じ状況で困っている人と話しながら待つことのできる列車の方が、いろんな事を考えて悲観的にならずに済む分いいのではないかと思う方もいるかも知れません。

まず思うのは、トイレ設備を付けないで運行する車両で今回のような長時間の立ち往生した場合はかなりきついことになると思えます。雪が原因だけで立ち往生する事もないと思うので、今後はトイレ無し車両のみで編成している鉄道会社は十分何かあった時の対応を考えて欲しいですね。

また、限られた車両内で長時間待つ場合にはできれば横になれる場所が欲しくなるわけですが、さすがに車内でハンモックを釣っても立ち客の出る状況では全ての乗客を休ませることはできないと思いますので、補助椅子のようなものを用意して横になれなくても一応座れるという状況を提供することが必要になってくるのではないかと思います。そんなこともあって、旅行で出掛ける場合にはデッキで使うことを前提に折りたたみの椅子や、折りたたみの座布団を持っていくということが、こんな長時間のトラブルに巻き込まれた場合に自分だけでなく他の人のためにも役に立つということで、今後は持ち出すことを考えるべきだろうと思います。

今回のニュースを見ていると、信越線の車内では時間の経過とともにスマホの電池が切れて状況を全く把握することができなくなったというような話もあります。車での場合はエンジンさえかかればカーラジオもありますし、スマホの充電も可能な分、発信したり情報を集める場合には車の方がいいと言えそうです。ただ今回の場合は15時間という時間経過の中で動いたり状況に変化があったようですので、大きめのモバイルバッテリーがあれば何とか大丈夫なレベルかも知れません。

また、情報をスマホに集中させるのでなく、通勤に電車を使っているなら安易にラジオもスマホでという風にはせず、ポケットラジオを使うようにしたり、小型の災害対策用の手回し発電ラジオを持っていると、かなり現場での対応が変わってくるように思います。スピーカーからラジオをかけることによって気が紛れることもあるでしょうし(ただし、ラジオを好む人ばかりではないと思うので使う前に確認を取ったり、イヤホンの用意もあるといいでしょう)、定時のニュースの時だけ付けて状況確認に使うということもできるでしょう。

今回のような立ち往生のニュースがあると、何が必要だったのかということがだんだんわかってきます。私などは電車通勤ではないので、電車に乗る場合はそのほとんどが旅行による移動になるので、以下のようなものを荷物にプラスして持っていくように今は考えています。

・普段使いの小さなバッテリーとは別の大き目のモバイルバッテリー
・防寒具の代わりやトイレ用の目かくし代わりにもなる色の付いたポンチョ
・床に敷いて休むための折りたたみ座布団
・ネット以外の情報収集のための災害用手回しラジオ(ライト付き)
・意外と暇つぶしには有効かもしれないトランプ

まだまだ探せば必要なものは出てくるかと思いますが、この程度ならそんなにいつも持って行く荷物にちょっと足すだけで、車内での立ち往生でなくても駅から出られない状況になったとしても時間をつぶしたり休んだりできるものであろうと思います。

それと、このブログは車中泊のブログなので特にこの冬には何回も書きますが、車の中の空きスペースには立ち往生になっても自分で何とかできるようにするためのお泊まりセットくらいは一通り入れておく方がいいと思います。というのも、今回の雪で富山県射水市で犠牲者が出てしまったのですが、エンジンを付けヒーターをかけたまま寝てしまい、降り積もった雪がマフラーを塞いだことで排ガス中毒になってしまったことが想像されます。つまり、車の中でヒーターを付けたままうっかり寝入ってしまった後に大雪が降り積もってしまったら即、命の危険があるということになるのです。

ですから、毛布や寝袋、さらにそれでも寒い場合には衣服の上からも着られる雨具なども用意しておけば、もし翌朝車が埋まるほどの大雪が降ったとしても携帯電話で救援を呼ぶなどすれば何とかなります。雪の降らない土地というのはなかなかありませんし、ちょっと車で出た後で大雪ということもあるかも知れませんので、この他に使いすてカイロや毛糸の帽子などヒーターを付けなくても凍えずに一晩明かせるものを常に車の中に入れておくことが大切になってくるでしょう。また、先日紹介した軽くてかさばらない登山用のスコップは自分のためだけでなく、立ち往生の原因となっている車の救出にも役に立つかも知れません。まだ大雪の峠は越えていない地方もあると思いますので、ちょっとした事で出掛ける際も万が一の用意は忘れずにしてから出掛けましょう。


これからの銀行は大丈夫なのだろうか?

国内大手の銀行で、今のように通帳を発行する預金者については口座維持手数料を徴収するような話が出てきていますが、すでに行なわれていることに各種手数料の値上げがあります。具体的にはATMの利用手数料や振込手数料、さらに両替手数料も値上げの動きがあります。

こうした動きは銀行の収益が上がらない現状では仕方ない部分もありますが、今後銀行のあり方について考える中で、先日紹介した地方の過疎地の店舗が無くなるどころの話だけでなく、このまま多くの銀行が残っていくのだろうかという漠然とした不安にもつながっていきます。

振込手数料が高くなるということは、例えば通販で物を買う場合、現金で購入する場合に不利になるわけですが、今でもクレジットカードの一回払にすれば振込手数料を払うことはなくなります(お店が悪質で、製品でない「石」などを送りつける詐欺商法を行なっている場合には品物受取後の現金振込が安全ではありますが、ここでは普通に通販で購入する場合に限って考えています)。

また、今では大銀行でなく後発の通帳を最初から作らない銀行にしておけば、手数料自体がかからないような形で利用できるところもあるので、既存の銀行から乗り換えられてしまう可能性も考えておかないといけないでしょう。

そして、「両替」の手数料について考えてみます。みずほ銀行の場合、今月からは銀行口座がある人のみのサービスになり、30枚以上の両替は一回324円かかるようになるそうです。三菱東京UFJ銀行の場合は4月からになりますが、口座がある人には10枚まで無料なものの、口座のない人や11枚以上の両替の場合は一回540円の手数料がかかるそうです。

そもそも現金による取引きを行なうからお釣り用として両替の手続きが必要になるわけで、お店の方で現金での取引きを止めて電子マネーだけの取引にするところが増えたら、銀行としては両替の手数料すら期待できなくなるわけです。2020年を控えて海外からの観光客を受け入れる中、電子マネーの決済についても相当普及することが考えられますので、大手都市銀行がゴミ以下と軽蔑することもあるかも知れないわずかなお金を預けている個人利用者がこぞって大手銀行と決別して、その流れが国民に広く知れわたった時、今の銀行はどうなるのでしょうか。

唯一の現金を使うことのメリットである、「お金をいつどこで使ったかを特定されにくい」というものも、政府が主導するマイナンバーの普及によってたどられてしまうとなれば、むしろ使い道を明らかにした上で現金を持たない使わないという人たちに取って替わられるのではないかという気もします。

さらに、お金を借りたいという銀行にとっては最大の収益の柱の事業に対しても海外から新しい風が入っていています。バングラデシュ発祥のグラミン銀行が日本での営業開始を目指して活動しているということがニュースになりました。「貧しい人に」「無担保で」「少額を貸し出す」(その代わり、人数をまとめた「組」を作り、一人支払いができない場合は組全体で返済の義務を負うという仕組みだそうです)という事はどれも日本の銀行がやってこなかった事であり、今の銀行にしがらみのある人は仕方ないにしても、全く銀行と付き合いのない人がSNSなどのネットで「組」をつくり、その組の中で相互補償をするという前提のもとで新たな事業を起こすということがこれからは一般化されるように思います。

そんな時代の中、単に手数料を上げることだけで今の銀行が生き残っていけるほどこの世の中は甘くないのではないかと思います。こうなると、「顧客の理解が得られていない」からといつまでも通帳の発行をするよりも、口座維持手数料を取ることを本気で考えたり、口座の中味はネットによる確認とユーザーの印刷で済ます代わりに口座維持手数料のない普通預金をメインにして新たな方向に行くようなところでなければ、なかなか続けるのは難しいのではないか? と思います。恐らく、このブログを読んでいる方の中にも、通帳を作っているだけで毎月手数料を取られる銀行なんてとんでもないと思う方もいるかも知れませんが、少なくとも「ゼロ金利」政策がこのまま続くなら、その分のとばっちりを受けるようになるのも仕方ないところです。庶民は自分の生活は自分で守らなければならない厳しい時代に入っているということも理解しながら、通帳のない預金に今年からでも慣れていくためにどこかの銀行に口座を開くというのも生活を守るためには大切なことだと思います。


小売価格だけでなく年間経費も考えた新車選びを

最近の車は様々な安全装置が付いているということで、運転者の判断ミスをカバーする機能が付いている車については自動車保険の保険料が安くなるなどのメリットがある一方で、購入した後で「そんな話は聞いていなかった」というような事がこれから出てこないか心配になります。というのも、先日のネットニュースを見ていたら、マツダのCX-8という車について、思わぬところから作業が大変だという話が出てきたからです。

CX-8には「アクティブボンネット」という機能が標準装備されています。このシステムは、歩行者と衝突して、一定以上の衝撃が車両前部に加わったとき、ボンネットの後端を瞬時に持ち上げ、エンジンルーム内の部品との空間を広く保つことで、歩行者の頭部がボンネットに衝突したときの衝撃をやわらげるという歩行者保護の機能です。そのためのセンサーがフロントバンパー裏に付いているのですが、単に車がダートに入って揺れただけで反応してしまっては困りますし、事故の時だけに作動するためには繊細なセンサーの調整が必要になります。

CX-8について言われていることは、この「アクティブボンネット」を正常に動作させるためには、綿密に設計された車体のバランスを保つためにメーカーが標準で提供しているタイヤのサイズが決まっていて、過去の車のように、ビス穴さえ合えばサイズ違いのタイヤに交換してしまっていいということがないのだそうです。ですから、今の時期タイヤをノーマルの夏用タイヤから冬用のスタッドレスタイヤに代える場合に問題が出るとのこと。

普通、夏用と冬用のタイヤを用意する場合、普段乗りでは買った時の純正のホイールにタイヤを付けていて、冬になったらそのホイールからタイヤを外してスタッドレスタイヤをはめ直すということは、ユーザーの自力でタイヤ交換が行なえなくなるのであまり行なわれず、ホイールごと4本購入し、いざという時には車載工具のジャッキでタイヤの付いたホイールごと交換できるようにしている方が多いです。しかし、CX-8の場合、社外品のホイールをスタッドレスタイヤ用に使うと、それだけで微妙な車体のバランスが崩れセンサーが効かなくなるという問題が生じているようです。

この問題を解決するには、スタッドレスタイヤについてもメーカーの推奨するサイズに揃える事はもちろんですが、スタッドレスタイヤを付けるホイールもメーカー純正のものを使わないといけないということになります。一般的にはメーカー純正と社外品の価格を比べたら純正品の方が高くなるのは当り前のことですので、すでにCX-8に乗っている人が冬用タイヤに換える場合には、その都度タイヤショップに行ってホイールにはまっている夏用タイヤを冬用タイヤにはめ替えて、シーズン終わりにはまたはめ替えという形で対応するか、新たに純正のホイールを4つ買い足して冬用タイヤにはめて保管する形にするか、どちらにしても古い車ではかからなかった余分な費用がかかってくるということになります。

もちろん、マツダの「アクティブボンネット」というシステムによって今までの車だったら歩行者に重症を負わせてしまうような事故が、軽い怪我で済むようになれば、本来は決してお金では解決することのできない事故を防ぐことができる可能性も高くなるわけで、タイヤについてのコスト増加というのはある意味、十分な費用対効果を生むとも言えます。歩行者や異物をカメラで捉えて自動ブレーキをかけるスバルの「アイサイト」も、細かな調整のされた純正のフロントガラスが高いと飛び石事故でガラスを割られた場合は嘆かれることもあるかも知れませんが、安全とセットで考えれば高い買い物ではないでしょう。

今後、新しい車を物色される場合は、単に小売価格の高い安いで見るのではなく、その車の売りの機能を維持するための整備コストや消耗品についての情報もしっかりセールスマンの方に質問し、十分納得した上で購入することが大切だということを考え、くれぐれも衝動的に予算ギリギリまでお金を出して買うことがないようにしましょう(^^)。