月別アーカイブ: 2018年2月

固定電話はそのままでも使えなくならない理由

昨日自宅に一通のハガキが届きました。NTT西日本から直接送られてきた、固定電話の回線を契約している人向けの告知です。わざわざ赤い帯入りで加入者全員に送られてくるということは、何か問題が起こっていて、その注意喚起だろうと思ったら案の上でした。

この通知ではっきりしていることは、昔からの電話線を使っている固定電話をまだ契約している人がいたとしても、今の電話機やファクシミリなどの固定電話用の機材はそのまま使うことができ、今後固定電話回線をインターネット通信に置き換える動きがあり、2024年1月以降に切り替えられたとしても、それは電話局内の切り替え工事のみで、家庭に張り巡らされた回線や配線についてはそのままで使えます。

そういう公式なアナウンスをネットやポスターだけで出すのではなく、わざわざ全員に郵便で通知するというのは、かなり悪質な電話回線を変更させるための勧誘が入っているとみて間違いないでしょう。

ちなみに、今私の家の固定電話はほぼADSLを使うためかファクシミリの送受信をするために使っているに過ぎないので、常に留守電状態にしてあるので実際自分のところにも勧誘電話が入ってきているのかも知れませんが、わざわざそういう方は内容を残す形で留守電に用件を吹き込まないのでわかりませんが、改めて電話で営業をしてくる人達には気を付けましょう。

そもそも、電話回線について変えたいということがあれば、NTT東日本/西日本の代理店と名乗る人物から契約しようと思わず、今回のハガキに書いてある直通のフリーダイヤルによるサポートセンターに電話をして、具体的に怪しげな業者がいた場合にはその内容も報告をすることをお勧めします。もし本当に電話でアポイントを掛けてくる業者がNTTの代理店だとしたら、今回のハガキ送付にはかなりの経費もかかっているでしょうから、何らかの対応が行なわれることも予想されます。

・NTT東日本のサポートセンター 0120-815-511
・NTT西日本のサポートセンター 0120-190-022

ともに受付時間は午前9時~午後5時まで(12/29~1/3は休み)です。この通知が来ているにも関わらず、中をよく見ないでそのままにしている方もいるかも知れませんので、もし知り合いなどで「もう少しすると固定電話が使えなくなるので変えないと」なんて話があったら決してそんな事はないということを伝えてあげていって欲しいと思います。


中古車を購入する際には部品交換のしやすさも考えよう

私の乗っているホンダ フィットは燃費もいいしよく走るし、車中泊のベース車としても一人で利用するなら何とかシートアレンジを取ったり、助手席にコットを強引に設置したりして、かなり快適に使えるおすすめの車だと思うのですが、先日ちょっとしたトラブルに見舞われて大変でした。

ちなみに、その前にはスズキのワゴンRに乗っていたのですが、その時にはなかったトラブルなのです。何が大変だったかというと、先日夜に車を出そうとしてヘッドライトが右側だけ点灯しないことに気付きました。ただ、こうした場合、直前にダートや段差のある道を走ったことによる接触不良の可能性もあるので、ライトの向きを上向きにしたところ問題なく点灯したことで、これは完全に下向きの際のライトの電球が切れていることがわかりました。

前のワゴンRならボンネットを開けると簡単にライトの電球を取り出すことができましたので、自動車のパーツショップへ行って替えの電球を買ってくれば簡単に自分で電球の交換をすることができたのですが、ホンダ車はというか、このフィットに限ってのことかも知れませんが限られたスペースに何もかも入っているという感じになっているので、電球の後ろに手を入れて簡単に交換というわけにはいかないようです。

それでも何とかしようとしていろいろやってみたのですがどうにもならず、懇意にしている修理屋さんに電話したところ、フィットは前のバンパーを外さなければライトの部分を外すこともできないような構造になっていて、さらに車の真下にもバンパーを固定する部品が付いているので、車をリフトに乗せて下からバンパーを外す必要があると言われました。これでは素人は手を出さない方がいいだろうということで、そのまま入庫となり、専用のリフトで車の下からバンパーを止めていた部品を外し、無事に電球の交換が完了しました。ただここまで面倒くさいことになるとは思っていませんでした。

今回は自分で気が付いて翌日の昼間に交換までできたので良かったですが、この車で週末は友人のお通夜に行く予定だったので帰りにでも警察に見とがめられて止められてしまった場合に、全然知らない場所でバンパーを外しての電球交換まで頼むとなると電球代は定価を取られるでしょうし、工賃もけっこう取られるのではないかという気がしました。

以前からホンダ車はメンテナンスのための部品交換も大変だということを聞いたことがあったのですが、こうなると次に車を替える際には色々と考えなければならない事も起こりそうです。

具体的には、せめて電球くらいは前後自分で変えられるような構造の車であるか、新しい車で電球交換の必要のないLEDライトを採用している車にしてしまうかということになります。考えてみれば前のワゴンRに乗っていたころには、前後左右の電球の替えを車内に用意しておき、いざという時には車内にある工具で自分ですぐに交換できるようにしていたのですが、もし古い車を購入する場合は、フィットのようにバンパーを外さなければ電球交換できないような車は止めようかなと思います(^^;)。もし夜に電球の球が切れてしまった場合、ロードサービスの対応というのは、少々微妙です。片方の電球が切れた場合、それが下向きのライトだけだったら緊急避難的にライトを上向きにすれば両目のライトが付くので、夜でも早い時間だったら作業をしてくれるショップやガソリンスタンドまで自走は可能なので基本的に動けないわけではないのでJAFの出動要件に当たらない可能性があります。出動して来てもらっても、無料になるのは30分以内の作業になるので、フィットのように大がかりになる作業では現場で直してもらうよりも自走して作業してもらえる所まで行く方が簡単です。どうしてもJAFを呼びたいと電話したとして、現場での作業が完了しなければレッカーでの牽引で近くの工場まで運ぶだけになる可能性が高いです。

こうした球切れというのはいつ起こるかわかりませんし、替えの電球なら事前に用意はできるものの、その電球を自分で交換できるかできないかというのは、それだけで出先でのお金と時間を余分に食ってしまう可能性があるものです。これから車を買おうと思っている方は、単に車の乗り心地や性能だけでなく、メンテナンスの方法についても十分営業マンの方に話を聞いて、全てをお店で任せるのか、それとも自分でできる事は自分でやるのかということも考えておきましょう。


連絡先を生かしておく責任はあるか

昨日の内容とちょっとかぶるところがありますが、人の存在というのはかなり頼りないもので、電話番号やメールでの連絡先を単純に切ることによる影響というのはかなりあるということが改めてわかることがあります。といっても昨日の友人のご不幸とは関係ない話なのですが、そんな話を別の友人にしていたら、その友人が自分の叔父さんの話として、ぎりぎり自分の存在が切られずに済んだという話をしてくれました。

その方は自宅はあるものの生活の拠点をいわゆる「内縁の妻」という立場の方の住居に移していました。たまには実家には帰っていたそうなのですが、ほとんど掛かって来ないからと携帯電話の電源を切ることが多かったのだそうですが、その行動によって契約している自動車保険の会社との連絡が付かず、最近になってたまたま電源を入れている時に先方から電話がかかってきて、大変だったそうです。

友人なら連絡が付かなかったら付かなかったで何とかいつか連絡が付けばいいかと考えるでしょうが、契約して毎年か毎月お金がかかっている保険契約を見直すチャンスを逃していたわけで、もしその状態のまま事故を起こしたら保険金が出ない場合があるとさんざん言われたそうです。

その方は現状の内容に全て変更してもらったそうなのですが、つくづく携帯電話の電源は入れておかないとダメだと言っていたそうなのですが、いくら友人から電話が掛かってこないからといって、保険だけではなく他の申し込みや携帯電話自体の内容について何かのお知らせが届かなくなることも考えられるので、やはり電話に出られなくても不在着信が残るような状況にしておくことは大切だと思います。

ただ幸いだったのは、友人のおじさんは携帯電話の番号を変えなかったということです。安くなるし面倒くさい手続きもいやだからと簡単に携帯電話の番号を変えてしまう人は今もいるかも知れませんが、やはりその番号を頼りに電話帳に入れている人からしたら、代わりの番号を知らせてくれなければその人への連絡が付かず、極端な話ですが社会的にはお付き合いできなくなってしまうことも考えられます。

私自身、現在使っている番号はそれこそDDIポケット時代のPHSで取得した番号をそのまま携帯電話でも変えずに使っています。今の世の中は当時とは変わって、北海道の宗谷岬から沖縄県の波照間島まで、携帯電話の電波がつながる所なら全国一律の料金で変わらないので、掛ける方はどこにいても料金的な違いは出ず、今後固定電話がIP電話化されれば昔の固定電話のように距離によって通話料金が高くなるようなこともなくなります。

今後、私が導入しているソフトバンクの「おうちのでんわ」のように、実際はLTE回線を使っていながら固定電話の番号に掛けてもらってもつながり、今までの電話機がそのまま使えるようなサービスが固定電話にとって代わるようになるかも知れませんが、そうなれば昔からの友人が急に連絡を取りたいと思った時にも連絡が付く手段としての確保もできるので、そうした関係をすぱっと切りたいのなら止めはしませんが、いざという時のためにこうした新しい技術を入れても今までの番号を残す努力や、昔から使っているメールアドレスを月々の支払いはあったとしても残していくことは(思ってもいない昔の知り合いが、当時メインで使っていたアドレスに連絡をくれないとも限らないので)、今回のような事例を見ていくなかでやっぱり大切なんだなと感じます。

そして、これから新たにメールアドレスを取得する場合、何かかんや言ってもGmailのアドレスが役に立つような感じもしますので、適当にアドレスを決めないてオーソドックスなものをメインとして保持し、サブのメールは初対面の人に教えるだけにし、いざという時にはいつでも変えられるようにするなどトラブルに備えましょう。実際に対面のお付き合いがある人などのために、公にはメインのメールアドレスを使い、親密な友人にはメインメールアドレスとLINEのID、さらに直接話したいと思う人には直電番号という風に分け、できればメインのメールアドレスや携帯番号を変えないで続けるという風にしておけば、一時期親密だったものの途中で没交渉になった友人がいても、その関係を完全に切らすことはなくなるでしょう。


やっぱりSMSでの連絡手段は確保しておくべき

格安SIMの価格を語る場合、例外なく最安値というのはドコモ・ソフトバンクのMVNOの場合にはSMSオプションが付かない場合の金額になっています。auだけは例外で、あえてSMSを付けていなくても自動的に付いてくるというイメージで、au回線のMVNOを契約する場合は通話なしのデータ通信専用のものであってもSMSが使えます。

実は昨日、友人のご不幸がありただちにその情報を回す必要に迫られたのですが、全ての人のメールアドレスを知らず、当然LINEの登録もしていない人については固定電話か携帯電話に直接電話するしかありません。しかし、普段全く電話していない人に電話する場合、頻繁に電話番号を変えているならばなおさら、相手側が私が電話をしたことがわからず、不審な電話ととらえて電話を取ってくれないようなケースもあったりするのです。

その際、もう一つ考えなければならないことは、それまで聞いている電話番号に変更があった場合に全く知らない人に連絡事項が聞かれてしまう可能性があるということです。ですから今回の場合も留守電にその内容を入れることに躊躇することがあり、考えた結果、携帯電話の番号にSMSを打つことにしました。そのSMSに自己紹介を入れ、コールバックを促せば、番号変わりによる間違い電話を掛けてしまう恐れはなくなります。

そうしたらほどなくその友人から電話がかかってきて、案の定自分の番号が誰のものかわからないので出なかったということでした。そこで少し話をして、葬儀の場所と時間についてもSMSで送信することで、内容を間違いなく伝えることができました。こういう連絡は迅速さとともに正確さが求められるので電話しながら口頭で内容を伝えると正しく伝わらない場合がありますので、何とかうまく伝えられてほっとしました。

こういう事はめったにあるものではありませんが、私の持っている格安SIMはことごとくSMSオプションを付けていないデータ専用SIMで、中にはSMSオプションの設定のない、WonderlinkのようなMVNOもあるのでMVNO一本でデータ通信だけ使うという方は注意が必要です。

ちなみに、通話のできるSIMの場合はどの回線であってもSMSが使えるようになっていますので、その点では安心です。かく言う私も通話専用で使っているガラケーからSMSを送信したのですが、その場合の料金は一通ごとの料金(送信一通税抜価格3円)になります。私の場合は定額無制限の契約なのでその金額に送信分がプラスされますが、ドコモの3Gプランのうち無料通話分がある場合にはSMS送信料も無料通話分の中から差し引かれるので、無料通話の範囲でなら料金の足は出ません。

もし、普段は全く通話を必要とせず、SMSを必要に応じて使うという事があるなら、SMSの送信料が月5通まで無料で使えるのがOCN モバイル ONEのSMSオプション付きのデータ通信カードです。1日110MBコース(税抜1,020円/月)なら低速になっても低画質で良ければAbemaTVやDAZN、YOUTUBEも途切れることなく見られ、音楽系サービスも安定しているのでドコモ回線では一番のおすすめです。

OCN モバイル ONE

また、先に説明したようにau回線の契約ではSMSオプションを付けなくてもSMSができるので、他社のSIMではオプション料金として120円から150円くらいかかることを考えると、ドコモ・ソフトバンクと比べると月約40通送信してSMSオプション分送ったということになるので、今まで多くのSMSを送って利用している方は、大手ではmineo、UQモバイル、IIJmioやBIGLOBEでau回線が選べるプランを出していますので、こちらの方からデータ専用SIMを考えてみてもいいかも知れません。

mineo
【UQモバイル】
IIJmio
BIGLOBEモバイル

ただ、各MVNOは昔のようにデータ通信専用のSIMよりもスマホとセットでSMSもオプションを付ける必要のない通話SIMを前提に提供しているという状況とは変わっているのかも知れません。しかしながら単に「安いから」という理由でSMSオプションを外したり、最初からないところで契約すると、今回の私の場合のように不便に感じることもあるかも知れないということだけは頭に入れておき、今のご自身のデータ通信専用の契約が昔契約したSMSオプションのないものであるなら、今後の使い方によっては見直した方がいい場合もあるということを覚えておきましょう。


改めてEVを日本で普及させるために考えるべき「暖房」

大雪はその中心を東北地方に移しつつありますが、寒冷地で車中泊をする場合だけでなく、事故や通行止で雪の中立ち往生してしまった場合の対策について、それなりの用意をしながら乗るべきであるということは多くの方が考えていることだと思いますが、そんな話の中であまりこのブログで語ってこなかったのは「ハイブリッド車」「電気自動車」の立ち往生対策についてのことです。

ご存知の通り、電池を使って車を動かしている場合、夏の暑さ対策としてアイドリングをしなくても夜の長い時間エアコンを使って車内を冷やすことはかなり現実的な暑さ対策として使えます。今までは夏には車中泊は無理だとされていた常識が、十分にバッテリーの充電されたハイブリッド車や電気自動車を利用し、車中泊する場所に専用の充電ステーションがあるところならまず夏の暑さで寝られないということはないでしょう。これは、ハイブリッドがこれだけ普及し、電気自動車も普通に走っている今でなくてはできないようなことです。

ただ、そうした電気を利用したエアコンについては、車内の暖房をする場合に電気を多く使うので、一回の充電で航続距離を伸ばすためにはピンポイントの暖房で済ませるような形での解決策をしているメーカーもあります。エアコンを全開にして車内の空気まで暖めるということになると、化石燃料を燃やすだけで車全体が暖まる従来のガソリン車やディーゼル車のようには行かないというのが現状のようです。

電気自動車が走行中については運転者や同乗者が凍えるほど困るというわけではないのですが、もし今ある自動車が全て電気自動車に代わるなんてことが法律で決まってしまっている中国のようにこの日本もなるとしたら、インフラの整備はもちろん大切ですが、少なくとも雪で立ち往生したような場合でも何とか脱出できるだけの動力を残しながら車の中を電気で暖める方法について考えなければなりません。

車中泊前提であればエアコンを切って寝袋に入るなどすれば車内暖房を付けなくてもいいわけですが、ガソリン車のようにちょっとエンジンを掛けてヒーターを付ける感じでは暖かくなりません。その場合は例えばオプションで用意されているシートヒーターを作動させ、ひざ掛けや毛布一枚で体全体を暖めるという方法も取れますが、エアコンで車内の空気まで暖めようとすると電池の減りにも気を遣わなければなりません。

私もまだガソリン車に乗り続けているので真冬でのハイブリッド車や電気自動車の暖房がそこまで大変なのかという意識はそこまでないのですが、特に今はハイブリッド車から電気自動車への移行が言われている時でもあるだけに、この冬場の立ち往生した場合の防寒対策が電気自動車でどこまでできるのかという問題が解決しないと、全てのガソリン車との置き換えとしてはまだ不足する部分があると言わざるを得ません。

ただし、車中泊のためのグッズを車内に入れている場合はその限りではありません。車の中で電子レンジが使えれば、寝る前にゲル状の電子レンジで温める湯たんぽをレンジでチンしてから寝袋の中に入れて寝れば、一日中エアコンを付けなくても済みますし、電子レンジは持ち込めなくても電気ケトルでお湯を作って湯たんぽを作ることも簡単にできます。

お湯が火事の心配なく車内で量産できる環境というのはコンセントがあってそこから電気が使える電気自動車ならではのメリットです。さらに体の中から温めることのできる飲み物をトイレに起きない程度にいただいて、顔が寒い場合には目出し帽を付け厚手の靴下をしたまま冬用に潜り込むという感じである意味十分です。

個人的には車自体は今のままでもいいのではとすら思うものの、メーカーの方では室内エアコンのように車内を暖められるものを付けたり、外と比べて安定している快適な室内空間を実現するボディ内の工夫とか、そんな居住空間としての車の性能についても考えていき、冬の寒さにも対応できる電気自動車へと進化していって欲しいですね。


地上波テレビの地域格差とオリンピック

昨日、連休の最終日はゆっくりとして自宅でオリンピックをテレビ観戦していたのですが、テレビ番組表を見ていておかしいなと思った事があります。悲願のオリンピックでの初勝利を目指し、国内でも注目されている女子アイスホッケーの日本対スイス戦が、地上波のNHKだけでなくテレビ朝日系列でも放送されていたのです。

地上波のNHKと違う種目を民放がやっていて、その民放でやっている映像をNHK BS1で中継しているのはわかるのですが、なぜ同じ試合を同じ地上波で放送しているのかちょっと理解に苦しみます。考えられるのは、地方のテレビ局の民放局が極端に少なく、テレビ朝日系列のネット局がない地域の場合、女子アイスホッケーの試合を見たいとその地域で思っても民放だけが中継している場合は見られないので、そうした状況を回避するためと考えられないこともありません。

しかし、そうした地域は限られているわけで、ダブった中継をしているならその分どちらかのチャンネルで同じ時間に生で競技が行なわれているものがあれば、日本選手が出ているかに関係なく中継した方がオリンピックの面白さに多くの人が触れられるわけで、あえてダブって中継することもないと思います。また、通常番組を楽しみにされている視聴者の方がいるということもあります。

さらに今回のオリンピックではNHKが一部テレビと同時にネットで生中継の実験を行なっていて、問題の女子アイスホッケーもNHKの平昌オリンピックのサイトで同じように見ることができています。さらにテレビでの中継がない競技についても積極的にネット配信しています。となると、地域によって民放の生中継が見られない場合にはこのNHKのサイトにアクセスさえできればいいわけで、ますます民放の地上波で同じ試合を中継する意味がなくなる気がします。

この状況というものに民放連はどのように考えているのかはわかりませんが、この問題をそのままにしておくと、2年後の東京オリンピックでも、地上波しか見られない世帯において、地域によっては楽しみにしていたマニアックな競技が見られない地域が出たり、同じ競技を地上波でダブって見させられるような状況が発生することは普通に起こる可能性があります。

今回のオリンピックについては、NHKのサイトのお陰でネット配信中心に車で旅行していて出先で中継を見たいという場合にも頼りになります(ただし同時中継される競技は限られます)。そもそも外へ出てまでテレビを見るのかという議論は置いておかせていただき(^^;)、こうした便利さに慣れてしまうと、オリンピック期間以外にも地上波およびBSの番組をネット配信で同時視聴したいと思う方はそれなりにいるのではないかと思います。

既に現在のメタル回線の固定電話についても、利用者側に影響がない形で途中の回線をIP電話化してサービスを行なうことがアナウンスされていますが、特にBS放送では、全国で同じ番組が見られるとうたい、地上波だけの契約の人より受信料も多く払っていながら、自分の住んでいる場所上空の雲が厚かったり大雨の時には見られないという根本的な問題があり、今だにその問題は解決されていません。

現在、車中泊用の車を作る中で車の中でBS放送を見るために多額の投資をしている方もいるかも知れませんが、今後ネットでの同時配信がBS波だけでも行なえるようになれば、大きなスポーツイベントも地上波と同時配信する環境が整えば、東京オリンピックを十分に楽しめるようになるかも知れません。こちらはただ書くだけなので厚かましいお願いだとは思いつつも、今回のような地上波での同時放送なんて状況にならないように関係各位の調整をお願いしたいところです。


民泊システムで不安に思うある特殊な事例

現在、冬季オリンピックが開催中で、様々な問題はある中でも盛り上がりはありますが、2年後の東京オリンピックを控える日本において、ホテル不足を補う一つの方法として注目が集まっています。

個人的にはこうした形での宿泊場所提供のシステムはあってもいいと思うのですが、いわゆる「又貸し」を禁じている賃貸物件で民泊用に部屋を貸したり、閑静な住宅地で入れ変わり立ち代わり海外からの旅行客を含めた人が入り込んでくることに不安を感じる人がいたり、騒いで勢い余って部屋の中を破損しても何食わぬ顔で出て行ってしまったりとか、危惧される状況というのはたくさんあります。

また、部屋の内部を録音・録画されるような悪質な部屋提供者が出ているケースや、特定の人の利用を認めないいわゆる「差別的」な扱いが日本でも問題になってくる可能性もあり、新たに法律ができて本格的に多くの住居が民泊用として使えるようになった時に、単にビジネスホテルより安いからという理由で広く使われるようになるのかという危惧は出てきてしまいます。

私自身は車中泊という選択で車で出掛ける場合には、車の中で宿泊するメリットとディメリットを考えながら車の中で寝るかホテルを使うかということを判断することになります。ただ、先日こうした「人の家の鍵を借りて宿泊する」という事について考えた方がいいような出来事に遭遇してしまいました。

といっても私自身の話ではないのですが、読む人が読めば笑い話になるものの、その友人からしてみると笑い話にもならない状況でした。その友人は家の近所で飲み会があり、奥様に車で送ってもらい飲み会に参加し、飲み会が午後10時過ぎに終わったので家に電話したところ自宅と連絡が付きません。後からわかったのですが、奥さんは子供を寝かしつけるだけのつもりで子供と一緒に寝入ってしまっていて、自分のスマホの置いてある部屋とも離れていたので友人が何度電話を鳴らしても全く応答がなかったのだそうです。

その時には、まだ友人は事態を深刻にとらえてはいず、自宅に歩いて帰ってピンポンを押せば奥さんは起きてくれると信じていたと言います。ただ問題は、帰りも奥さんが車で迎えに来てくれると思っていたので、車の鍵も自宅の鍵も持たずに家を出てきてしまっていたのでした。

友人が自宅に着いても奥様は深い眠りの中にいらしたようで、呼び鈴を何度押しても出てくる気配すらありません。季節は冬で体も冷えてくる中、何とかしようと思うものの、戸締まりは万全であまり家の前でガサガサやっていると近所の人に通報される可能性もあります。その友人の自宅は駅からは遠く、いわゆるビジネスホテルに逃げ込もうとしてもまだスマホを使いこなすまでには至ってなく、タクシー会社を調べて電話して迎えに来てもらうという選択肢を持たぬまま、とにかく1時間くらい歩いてコンビニまでたどり着き、その時は夜中の12時くらいだったのですが私の所に電話を掛けてきました(^^;)。

たまたまオリンピックのノーマルヒルジャンプの中継が長引いたこともあって普通に起きていましたのですぐ電話には出ました。友人の訴えを聞きどうにもしょうがないので、その友人を車で30分くらいかけて迎えに行き、自宅に「民泊」させたのですが、今回は特に寒さで頭に他の有効な手段が思い浮かばなかったということでした。翌日奥様は友人を車で迎えに来て昼食をごちそうしてくれましたが、それにしても自分の家でも計らずに締め出されることが現実にあるというのに、民泊にはこうした危険性はないのかと思ったりもします。

例えば、夜間にコンビニまで買い出しに行っていて、中で待っているはずの同行者が中から鍵を閉めたままでとか、オートロック解除に応じてくれずにそのまま寝込んでしまった場合に、ビジネスホテルのような24時間対応のフロントがない民泊ではどのように対応するのかということですね。一軒家の離れを借りたり、集合住宅で同じ棟に管理者が在宅しているなら何とかなるでしょうが、ただ鍵を一つ借りるだけで、外出時にその鍵を持って行くのを忘れたり、外で鍵を落としてしまった場合、夏ならいいですが冬には命にも関わりますので、私の友人のような惨事が今後日本の民泊で起こっても大丈夫なような対策も、特殊といえば特殊ではありますが、民泊が一般化する際には考えて欲しいものであります。


天気予報を確認して大雪には無理せずに

福井県内で立ち往生していた車列も何とか動いたというニュースがありましたが、そんな中、福井県坂井市の国道364号で雪に埋まって身動きできなくなった車の中から倒れている男性が発見されました。この男性はJAFや警察に何度も連絡を入れていたそうですがなかなか救出されず、沿線の住民による避難誘導にもかからず、さらにようやく除雪に来た人が車の窓を叩いて呼んだものの、その時には中に人がいるかわからずにそのままにされていたという不運が続き、エンジンを掛けたままで排気ガスが車内に充満してしまったものと思われます。

被害に遭った男性は富山県の方だったそうで、雪の恐さというのは十分にわかっていて被害に遭ってしまうのですから、いかに短時間で多くの雪が降ったかということがわかります。さらに、エンジンを止めた車の中というのはそのままでは寒くていられない場所になってしまいますので、毛布やカイロのようなエンジンを切った車内で猛烈な寒さに対応できるものを持っていないと、車の中体調を崩す可能性もあり、エンジンを掛けて寒さをしのごうとするので最悪の場合に一酸化炭素中毒になってしまうのです。

最近の大雪に関する情報というのはかなりピンポイントに危ない地域を示してくれますので、普段車を使って通っているような場合でも、大雪が予想される場合は車でない交通機関を利用できるものなら利用するようにするのが一つの方法であると思います。ただ私自身が今のところ雪の心配はほとんどないような所で生活しているので、実際にこのような状況に陥るケースというのは、車で旅行をしていて途中で雪に降られてしまうような場合として考えることになるでしょう。

まず、普通に多くの人が考えることでしょうが雪の影響で幹線道路が立ち往生になっていることがわかれば、何とかして通ることのできる迂回路を探したいところです。今回の被害者がそうだったかはわかりませんし、目的地に向かうためにどうしても必要なルートだったのかもわかりませんが、国道8号と平行して山の方を走る3ケタの国道で立ち往生してしまっているというのは、もしかしたら多くの車が集まる国道8号を避けたのかとも思えます。これは一般的な話ですが、車が少ないということは多くの車はあえてその道を選んでいないということも言えます。さらに沿線に民家がないような道だと、助けを求めることも難しくなります。大渋滞を引き起こす幹線道路で立ち往生した場合は大変ではありますが、前後に同じように動けない車がいれば、一人で電話して救助を待つのではなく、前後のドライバーとともに対応策を考えていれば最悪の状況にはなっていない可能性もあります。

このブログでは過去に色々書いていて、寝袋やカイロ食料などを常備してなんてことも一部書いていますが、それを全ての人に要求するというのは無理なこともわかっています。もし幸いにして周辺住民から炊き出しを受けられたり、トイレを借りたり、さらには避難所として公民館を開放してもらうことができれば、早めにそういった方へ避難する方がいいに決まっています。ただ、そうした救いの手は多くの車がたまって困っているような所に先にやってくるわけですから、渋滞を避けようとしてあえて車が通らない道に入って身動きが取れなくなった時に困るわけです。もしそういうルートを取るならそれこそ万全の体勢を取って出発すべきでしょう。使い古しの毛布(本来は寒冷地仕様の寝袋があるといい)や使い捨てカイロ、そして濡れた足元をそのままにしないように就寝用の厚手の靴下を車の中に入れておき、さらに急に雪が降ってきた時のためにスコップはスタッドレスタイヤに履き替えるのと同じタイミングで積んでおくのがいいのかなと思ったりもします。

ただ、そうして万全の用意をしていても、1時間単位で降る雪の量が今回はとんでもなく多かったようなので、場合によっては雪の降り方を見て一時間以内毎に外に出て除雪するようにしないと、雪で車の外に出られなくなってしまう可能性もあり、そうなるとちょっと寝入ってしまっていざ車のドアを開けようとして全く雪の重みで開かなくなることも考えられます。そう考えると常に外を気にしながら自分が外に出られる程度に除雪をしながら待つことも孤立した中では必要になってきます。当然ぐっすりとは寝られなくなることは覚悟して、「仮眠」→「除雪」→「仮眠」というような感じでないと、一人で回りに誰もいないところでの救援待ちは厳しいということになるでしょう。

そして、旅行であちこち回っていて雪に閉ざされても大丈夫なように、例えば地域限定のスナック菓子のようなものなど、食べられるお土産を買っておいたり、水については全国にチェーンがあるスーパーがあれば、手持ちのカードで無料給水できるようなら出先でも水を汲んでおくなど、普段用意していなくても出掛けてからでも余分なお金を掛けずに用意することができますので、そんな事も心掛けておくといいでしょう。個人的におすすめな食材としては、登山をなさる方に人気の「行動食」として定評のある「柿の種パック」です。これは全国どこへ行っても売っていますし、ご当地でちょっと違った味が売っていたりするので、おみやげとしても喜ばれるかも知れませんし、小分けパックとして売られているものなら、一気に食べないで少しずつ食べることで避難が長期間に及んでも持ちこたえられるという点でもおすすめです。

しかし、大事なことは大雪になるという予報が出たら、できれば大雪が予想される場所は避けて必要ならばその場に留まることです。この連休でも北日本で大雪の予報が出ています。出掛ける方が大雪で進めなくなった場合についても、無理に連休明けに学校や会社に出るために大雪の恐れのある道を進むよりも、その場に留まるか大回りをして遅れてしまうことへの了承が電話連絡をして取れるなら安全に確実に進める方を選ぶことも考えるか、旅の計画を余裕を持って立てるなど、くれぐれも無理はせず楽しい旅行にして欲しいです。


ソフトバンクの動向から今後の通信業界を展望する

ここのところ、ソフトバンク関連のニュースが多く出てきています。他のキャリアやMVNOの動きがない時期だけに、より一層目立つということもあります。先日紹介したLINEモバイルの買収や、ソフトバンク自体の株式上場、そして今回明らかになった「スポナビライブ」の「DAZN」への吸収(実際はサービス終了なので今までのユーザーがコンテンツを継続して楽しみたい場合には改めてDAZNへの加入が必要になります)があります。

スポナビライブで中継しているサッカーの放送権料が高騰していて、とてもこのままサービスを維持することができないという理由があるようですが、ソフトバンクはプロ野球の「ソフトバンクホークス」のオーナー会社であり、プロ野球中継が一つの売りになっているだけに、プロ野球を含めて全てをDAZNに丸投げすることでの影響は少なからずある中での決断ということがわかります。

とりあえずは、今後のソフトバンクは何でもかんでも手当り次第に事業を広げるのではなく、今後もし楽天モバイルが第四の通信メジャーとして攻勢を掛けてくることも睨みながら、先発するドコモとauに比べても選んでもらえる個性を際立たせようと考えているように思えます。

DAZNはドコモと提携し、ドコモの回線を持っていれば格安料金で加入できるので、今後出先でも多くのスポーツを楽しみたい方はドコモに流れるというのは折り込み済みで、それとは違った方向性を出していくという決意表明のようにも思えます。

スポーツ中継の生配信というのは放映権料が高騰する今の時代、商売としてはなかなか成り立つことは難しいものの、子会社化したLINEモバイルのノウハウを使っての新サービスや他キャリアのLINEユーザー(特にドコモ・auのMVNO利用者)には使えないサービスを作ることで、ソフトバンクに入るメリットを際立たせる腹積もりなのでしょうか。

ただ、ユーザー的には必ず一人一回線というわけでもないので、もし今後ソフトバンクやその系列のY!mobile、LINEモバイルに入っていないとどうしてもできない事があるなら、毎月の利用料金のバランスを保ちながら平行して加入することで両方のサービスを便利に使うことを考えるでしょう。私自身のことでは現在、ドコモは24時間通話定額のみという形で加入しています。現在の楽天モバイルが通話無制限のオプションを止めることを発表したことで、しばらくはドコモでの契約を維持することになりそうなので、DAZNの方もとりあえずJリーグとの大型契約が終わるまでは加入を続けることになるでしょう。

その上で今後のauおよびソフトバンク、さらに回線を借りてサービスするMVNOがどういう形でのサービスを始めるのかによって、現在ドコモ回線で契約しているLINEモバイルをソフトバンク回線に変更する必要があるのか、さらにauの格安回線を使った方が幸せになれるのかの判断をすることになりそうです。

希望としては、500kbps上限くらいでもいいので1日制限や3日間制限を考えないでも使えるようなプランが安く出てきてくれれば、今住んでいたり移動するところがエリア内であるならば回線の種類にはこだわらずにメインのモバイル回線にしたいと思っています。恐らく次世代通信の5Gの時代になれば今の低速回線を無制限で提供しているMVNOの中で最低速度を200kbpsから多少なりとも上げてくれると信じていますが、それまで約2年です。大手キャリアに切り替えると最低2年継続しないと解約料が発生しますので、この夏くらいまでに大手キャリアの中でも魅力的なモバイル通信プランが今回のソフトバンクが動いたことにより出てきてくれることを期待しています。


郵便会社の良くなった点

このブログでは、「インターネット万能説」というのがあるのかはわかりませんが、外でも自宅と同じようなネット環境を整備することによって旅先での生活も便利になるという考えのもとで書いているとこるが多くあります。しかしその中でいかんともしがたいのが、物そのものを送ったり送られたりするためには昔からあるアナログ的な仕組みです。

メールやSNSで送ってもその中味を見てくれない方もいますし、せっかくスマホを持っていてもスマホの画面から電話に出たり通話を終了する方法がわからないということで、かかってきた電話に出ない人もいたりするのです(^^;)。そんな人はむしろガラケーからスマホに機種変更をしない方がいいのにと思うのですが、どうしても連絡が取れない場合はやはり手紙やハガキに頼るしかないというのも正直なところなのです。

このブログでは民営化された郵便会社について、今までは「ゆうゆう窓口」の24時間営業の中止や、地方局の統合などどちらかと言えば悪いことの方を取り上げてきた気がしますが、先日郵便局に行ってある意味民営化しなければできないようなサービスが行なわれていることを知りました。そういう風に気付くことは前からあったのですが、あえてここで紹介するようなことはなかったのでそのままにしていたのですが、今回はそれらをまとめて紹介しようと思います。

まず、郵便会社のサービスというのは全国一律のサービスであるので、昔から局にあるATMを使う場合は利用手数料が時間によって無料だったり、送金する料金が安かったりしました。またちょっとした物を送る場合に、とにかく閉まるように入れれば送れる「レターパック(旧エクスパック)」のシリーズは今でも旅先から何かを送る際には便利です(種類によっては厚さが決まっているものもあります)。というのも、競合する宅配業者の場合は営業所を探してそこから荷物を出さなければなりませんが、郵便の場合は無人でも出せるポストの存在が大きいです。あらかじめ「プラス」と「ライト」という複数の種類の「レターパック」を用意しておいて、プラスなら4キロまで厚さ制限なし、ライトなら重さは4キロまでで厚さに3センチまでという制限があるという区分があるだけです。

お土産を送ってもいいし、長期の旅行で着なくなった衣類を詰め込んで送るのにも全国一律料金でポストから送れるというのはかなり利用者側にメリットがあると思います。

過去には福山通運が「パーセルパック」専用封筒に入れて送れるサービスを郵便局より安く行なっていたので利用していたのですが、いつの間にか一般利用者の取扱いはNGとなってしまったので、今後どのようになっていくかはわかりませんが、車中泊旅のお伴として車の中に二種類のレターパックを忍ばせておくのもいいのではないかとすら思います。

今回郵便局に行って封筒に貼るための切手を10枚単位で購入しようと窓口にお願いしたところ、普通の切手とともに「シール切手」を紹介されました。考えてみると、出す郵便物によってはこうした初めからシールになっている切手というのは便利です。今回の用途も、すでに手紙には封をしてあり、あとは切手を貼るだけにしておいたものに使おうと思ったからで、全て同一金額ということもあり間違えて違う額面の切手を貼る可能性もなかったので素直にシール切手を購入して局内でシールを貼っていたらあっという間に終了しました。

もちろん、シールだと間違えて貼った時に「ハガロン」をつけて剥がすという手段は使えなさそうですし、様々な郵便物を送るのでなければシール切手は大変便利です。今回たまたま発売されたばかりの「天体シリーズ第一集」の切手も購入し、恐らく出した人にも気に入ってもらえたのではないかと思います。
こうした気軽に手紙を出すために使うと便利なシール切手がここまで簡単に買えるようになったのにはやはり民営化になって風通しが良くなったことと関係あるでしょうし、また民営化してすぐ窓口でレターセットを販売するようになったのは官営の歴史が続く中ではできなかったことだろうと思いました。

と、こんな事を書くのも、まだ郵政民営化前の郵便局を訪れた時に遭遇したあるハプニングを見たことが根底にあります。というのも、今でいうシニア世代のクレーマーらしき男の人が窓口の若い男性職員と押し問答をしている中に私が局内に入ったのですが、その男の客の要求というのは当時の郵便局ではできない対応だったのです。

つまり、ここは郵便局なのだから切手を貼る封筒があってしかるべきだと主張していたのですが、当時はまだ郵便局で売っていいものと悪いものがあった時代だったので、職員の男性は、郵便局では封筒は売っていませんので、文房具店かスーパー・コンビニでお買い求め下さいと何回も諭すように対応している中で、クレーマー男性は職員の方を殴り、捨て台詞を残して帰って行ってしまったのです。その時には別に警察を呼ぶこともなく、それ以上は局側も事を荒立てるような感じではなかったのですが、なぜ当時の郵便局ではレターセットを売ってはいけないのか? というような疑問は現場では当然出ていただろうと思います。

最近の郵便局では業者が入って実演販売をしているところもあり、自分で写真を切手にしてもらうなど様々なサービスが行なわれ、局内に自動販売機が設置されたりして冷水機のみしかなかった昔とはかなり変わってきたなと思うことがありますが、近くの郵便局の敷居というのは銀行や運送会社と比べればかなり低いままだという印象があるのが郵便局の強みだと思います。

今後電子マネーの普及とともにその営業状況にも変化はやってくるとは思いますが、直接やってきてくれる人との対応において、現場からの要望というのはきちんと吸い上げてさらなる進化を望みたいと個人的には思っています。ちなみに、シール切手とレターセットの同一パックがあれば便利だなと思って調べたらすでに「My旅切手レターセット」というものがあり、その土地から手紙を書いてすぐ出せるようになっていました。これが観光地の出張所にでも置いてあれば、旅先で撮った写真をコンビニでプリントして、コンビニ内にあるポストに投函して送るなんてこともできます。電子メールだけでなく手書きの手紙というものにも魅力を感じている人を取り込めるいいアイデアだと思います。民営化になったことで今後も宅配業者との競争が続いて大変なところはあるでしょうが、旅人のオアシス的な所は残して、全国どこでも利用できるというところは変わらないでいて欲しいと思っています。