月別アーカイブ: 2014年10月

ガラケーは「プレフィックス機能」のあるものを選ぶ方がいい?

 私は、スマートフォン一台で全てを済ますより、ガラケーとスマートフォンの二台持ちの方が何かと使利なので使い分けることにしています。通話に関することなら全てガラケーでできると思いますが、今後のことも考えて、ガラケーの機能を確認しておくことをおすすめします。

 というのも、先日のエントリーで紹介した「楽天でんわ」のような、携帯電話の回線を使いながら安い値段で発信できるサービスを使う場合、特定の機能があった方が便利でかなり実用的に使うことができるようになります。それが、電話帳に登録した番号の前にさらに特定の番号を付けることができる「プレフィックス機能」です。

 スマートフォンで楽天でんわを使う場合はアプリの導入が便利です。アプリを経由して電話をかける場合、自動的に楽天でんわ用の番号である「0037-68-」を付けてダイヤルしてくれるようになっています。しかし、ガラケー用にはアプリは用意されていないので、この機能がない場合には全て手入力で番号を入れるハメになってしまいます。こうした手間がいやなら全ての電話帳の番号に「0037-68-」を付けて登録するかということになるのですが、これだと楽天でんわを使いたくない場合に困ってしまいます。

 そこで活用できるのが電話を掛ける前に特定の番号を付けるか付けないかを選ぶことができる「プレフィックス機能」です。この機能があるかどうかはカタログには載っていないと思いますが、説明書をネット上からダウンロードすることによって機能の有り無しは確認できると思います。この機能から楽天でんわに限らず特定の番号を登録しておけば、電話帳から個人や企業を呼び出した後、通常回線でかけるか楽天でんわから掛けるかを指定してから発信することができるようになります。

 この機能は以前からあって、とりたてて新しいものではありませんが、今、楽天でんわが一定の時間(現在から2015年1月10までは3分まで)0円で通話できるプランを出してきているので、その後の楽天でんわの営業展開によっては後から使う場面が出てくるかも知れません。

 というのも、楽天でんわが3分0円のプランを出す前には30秒10円という料金で案内されていたのですが、もしこの水準に3分0円キャンペーン期間が終了した後に戻ったとすると、例えばソフトバンクのホワイトプランやauの同等プランを使っている人の場合、通話のすべてを楽天でんわにすると午前1時から午後9時にソフトバンク同士で通話した場合、本来なら無料のはずの電話料金が楽天でんわの料金が最初から適用され、高くなってしまいます。また、通話料が安くなる同じくソフトバンクのWホワイトに加入の場合は、3分を超える通話の場合は3分を越えた分は30秒20円と倍になるため、その分を余分に払わなければならなくなるなど、全ての場合で最安ということではありません。また、繰越のできる無料通話分付きのプランの場合も、無料通話が残っている場合には楽天でんわを使わない方がいい場合も出てくるでしょう。それら様々のプランの加入状況に応じて、スマートフォンでアプリを導入した場合は細かな設定が必要になってきます。

 こうしたことがわかると、キャンペーン期間中は利用していた人たちも、あえて楽天でんわを使わなくてもいい場合が多いのではないかと使用を控えられてしまう可能性もあるように思います。今後、楽天でんわが基本料を取るかどうかはわかりませんが、全ての携帯電話の通話料金よりも安い水準で通話できるというインパクトがないと、契約者数が伸びていかないのではという考え方もあります。これはある意味、今後へ向けての賭けかも知れませんが、賭け金もかからず賭けに負けても無料の会員登録を止めればいいだけなので、きわめてわりのいい話だと思います(^^)。というわけで、こちらとしては2015年1月以降も0円通話のプランが維持されるということに賭けてみようかと思っています。

 もし私と同じように思う方は、今のうちにお手持ちのガラケーにプレフィックス機能があるかどうかを確認の上、3分まで0円という楽天でんわの通話品質を試してみるのもいいのではないでしょうか。今後新しくガラケーを購入する場合も、できるだけこの機能が付いているものを選ぶようにしましょう。楽天でんわでなくても、電話番号の前に特定番号を付けるサービスで画期的なところが出てきた場合、今携帯各社がやっている通話無料のプランより安く電話を維持できるようになるかも知れません。例えばMVNOの電話回線付きデータ通信可能なSIMカードとスマートフォンの組み合わせで、極力短い通話に抑えられるかも知れませんし、ガラケーでよければ、メール放題のプランにして発信のみ格安サービスを連動させて使うことでさらに毎月のケータイの維持費を安くすることもできるでしょう。今回のエントリーの結末は来年早々にわかるかと思いますので、楽天でんわの3分0円プランの次の展開を楽しみに待ちたいと思います。


メールによるコミュニケーションの問題について

 ネットで盛り上がっているのかどうかわかりませんが、若年層のパソコン離れについて書かれた文章が主に若年層以外のところで多くの関心を引いているようなことがあるそうです。最初に買ってもらったのがガラケーでなくスマートフォンで、友人とのコミュニケーションもメールではなくLINEから入るというのが当り前の世界では、よほどの理由がなければパソコンを使ってメールによるコミュニケーション取る必要はないでしょう。ずっと前からパソコンを使って様々なコミュニケーションをしてきた私としては寂しい限りですが、先日世の中の流れがこのようになっているのではないかと実感した、パソコンを使ってのメールによるコミュニケーションの大きな問題に直面することになりました。

 今月(2014年10月)になって、とあるメーリングリストを楽しんでいる知り合いから相談を受けたのですが、その内容はにわかには信じられないことでした。今まで何の問題もなく読めていたメーリングリストの投稿が、ある特定の人の発言について全く配信されなくなったというのです。

 全ての配信がストップしたのならメーリングリスト側の問題である可能性が高いですが、特定の人物だけだとなると、考えられる可能性は2つあります。まず一つ目は、受信しているメールソフトでつい自分でも知らないうちにその特定の人物のアドレスを「迷惑メール」に設定してしまい、自分のメールソフトの迷惑メールフォルダに自動配信されるように設定してしまったという可能性です。相談された方はそれほどパソコンを使いこなしてはいないと自分でおっしゃっていた方なので、迷惑メールフォルダにメールが迷い込んでいたら、メールソフトの設定で「迷惑メールから除外」の処理をすれば問題なく元に戻るだろうと思ったのですが、迷惑メールフォルダの中には探していたメールは一切なかったとのことでした。

 となると考えられるのは、メールを提供するプロバイダが迷惑メール対策で、自動的に今まで何の問題もなく配信していた個人メールをサーバー上の迷惑メールフォルダに移動させているということです。ちなみに、その方の契約しているプロバイダはOCNで、日本でも最大手と言われるところです。まさかOCNがそんなことをするわけがないと思いつつ、ブラウザからOCNにログインしてもらって調べてみたところ、サーバー上の迷惑メールフォルダの中に探していたメールがあったのだそうです。

 その方は自分で解決できるだけのスキルはなかったので、直接OCNのサポートに電話をして、迷惑メールに入っていたメーリングリスト投稿者アドレスの設定を解除してもらったそうですが、なぜ今月になって急に迷惑メールフォルダに送られることになったのかについては聞かなかったのか聞けなかったのか、そこまではわからないとのことでした。ちなみに、その際に迷惑メールフォルダに送られたメールは末尾に「yahoo.co.jp」が付いているメールでした。あまりにもこのアドレスに迷惑メールが多いからの処置だとは思いますが、無料で作ったyahooメールをメインに使っている人も少なからずいます。こうした処置がエスカレートしていくと、例えば今後gmailからの迷惑メールが爆発的に増えたら、知らないうちにgmailおよびgmail経由のメールを全てシャットアウトされるようなことにもなりかねません。こうした勝手な迷惑メール対策が今後も続いていくなら、特にインターネットについてのスキルがない人は、いくらメールを出しても返事が来なかったり、逆に大事な友人からのメールを見逃してしまったりして友人関係そのものにヒビが入るようなところまで行ってしまう可能性が出てきてしまいます。

 私は今まで、LINEよりもメールの方が連絡手段としてはいいと思っていましたが、このような事例が身近で起こっていることがわかってくると、友人と文字によるやり取りをする場合のアドバイスの仕方も変わってきてしまいそうです。直接電話番号に送ることのできるSMSやLINEの方がeメールより確実で早ということになれば、メールアドレス自体が有名無実化し、メールサービスを提供するインターネットプロバイダの影響力にも変化が出てくるような気がします。メーリングリストについても、スマートフォンを持っている人なら専用のアプリを使ってその都度見る方が今回のようなトラブルは回避できるので、関係者の方はコミュニケーションツールとしてのeメールのあり方をもう一度考え直して、多くの人たちが安心して便利に使えるようなものになっていってくれないと本当に困ります。このブログにもこちらへのメール送信用のリンクが張ってありますが、もしメールをこちらに出したにも関わらず、こちらから何のリアクションもないようなことがありましたら、面倒をかけて申し訳ありませんが、メールを出した旨をこのブログに対するコメントの形でご連絡いただければ幸いです。


タブレットをコミックリーダーに使ってみて

 昨日の夕方まで行なわれていた集英社のアプリ「少年ジャンプ+」のキャンペーンで、コミックスの刊行巻数を伸ばし続けている国民的な少年漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のデジタルコミックスが1巻から100巻まで期間限定で無料配信されていたのでダウンロードして読んでみました。

 無料配信期間の終了後、アプリを使ってダウンロードしたはずのコミックスのデータがまるで時限爆弾を仕掛けられたように消えていったのにはまるでマンガの中の世界のようで面白かったですが、残念ながら100巻まで通しで読む前にデータが消えてしまいました。しかし、タブレット端末(10インチのdtab)でマンガを読みまくったのははじめての経験で、その良し悪しについてもおぼろげながらわかったような気がします。

 まず、長時間読み続けていると、みるみるタブレットの電池がなくなっていきます。ちょっとの間に充電をしていかないと、画面の明るさとの兼ね合いもあるものの、読みやすくするためには画面は明るくする必要があるので、充電することが難しい環境で長い時間読むには、大きめのバッテリーが必要になってくるのではないかと思います。さらに、その明かりの具合はかなり目を酷使するようで、じっくりと画面を見つめていると紙のコミックスと比べて私の場合は読み進むスピードが遅くなってしまう感じです。

 ただ、今回使ったタブレットは10インチのものだったのでコミックスより大きく、文字が小さくて困るということはありませんでした。7インチクラスのものだとコミックスの大きさになるので、人によっては読みづらいと感じる方もいるでしょう。もし週刊誌大の大きさまで求めるなら10インチでも若干小さいですが、持ち歩くことを考えると、10インチくらいの大きさがバランスが取れているのではないかと思います。

 ちなみに、私が電子化された単行本やコミックスを読むためのハードとして、タブレット端末以外にも専用のリーダーを持っています。こちらの方は電源が切れても文字が消えず、目にも優しい電子ペーパーを使っていて旅行で電子ブックを読みたいと思う時にはもっぱらこちらを使っているのですが、画面の大きさが文庫本サイズの6インチなので書籍はいいにしてもマンガだと細かい部分が読みにくいのです。

 電子ブックリーダーは持ち運びしやすさが命というところもあるので、電子ペーパーを使ったものだとなかなか大きいサイズのものがなく、出たとしても高価になってしまいそうではあるのですが、目に優しく電池の持ちを気にしないで旅先でコミックリーダーとして使うような場合は、やはり9~10インチぐらい大きい画面サイズを持つ電子ブックリーダーが出てこないとわざわざ作品を購入してまで読む気にはならないなというのが正直なところです。逆にそういうハードが出てきたら、本格的にコミックリーダーとして使うために購入してみたいとも思います。


高年式の中古車購入時には保証の確認を

 車を買うには新車でなければだめだというこだわりがある人は別にして、自動車の価格というのはちょっとでも乗って走らせれば中古車となり価格が下がります。そうした効果を狙い登録してナンバープレートを付けた車を「新古車」として販売しているところも多く、人気になっています。いわゆる新車のディーラーが新古車を販売している場合はこれから書くことは問題にはならないかも知れませんが、ディーラーとは無関係なショップでこのような車を買う場合や個人売買をした場合(オークションでの購入を含む)に、注意しておきたいところがあります。先日、そうした新古車を購入した知り合いと話をしていて改めて車の保証というのはこんな仕組みなんだと思ったので、すでにご存知の方には今さらという内容になっていることを最初にお断りしておきます。

 自動車を購入した場合、部品およびその内容に応じて1年から5年までの保証が付くのが一般的です(実際は年数だけでなく走行キロにも制限があるので、短期間で過走行の車は購入時に注意が必要です)。いわゆる新古車と呼ばれるものでなくても、保証の内容でクリアされている範囲でなら当該箇所の故障については無償修理されます。しかし、新車で買ったのではない場合、「保証継承」という手続きが必要になるのです。

 自分の車がどうなっているかを確認するためには、購入時にもらった書類のうち「保証書」があるかどうか確認してみましょう。きちんとした中古車業者なら納車時にこの手続きを済ませてくれている可能性がありますが、メンテナンスノートや整備手帳の中にある保証書に自分の名前(多くは車検証上の名義の場合が多い)が記入されているはずですが、前の持ち主の名前が残っている場合、車を販売しているディーラーに行って手続きをしないと、保証書に書かれている無償修理の手続きは一切してもらえません。

 もし自分の車で保証継承されていないことがわかった場合、実際に車をディーラーに持ち込んでも、書類の上ですぐに名義を変えることはできません。ディーラーは現状で車に異常がないか確認してからでないと継承できないことになっているそうです。いわゆる12ヶ月点検のような点検作業を行なうので、国産の場合およそ1万5千円程度の費用がかかりますが、まだ保証期間が残っている場合、少々のトラブルなら何とかなりますが、トラブルがエンジンやミッション、電気系統になってしまったら目も当てられません。リコールとして届出される以前のトラブルだった場合、自分の落ち度でなくても費用負担になる可能性もありますので、もし自分の車に保証が残っている場合には異常が出ないうちにディーラーに持ち込んで、保証継承の手続きをやってもらうようにしましょう。


スマホのカメラでは代用にならない拡大鏡の用途

 スマートフォンのアプリの中にはちょっとしたニーズに応えてくれるものがあり、私が時々使っているのは細かすぎる雑誌の数字を確認するために使う「拡大鏡」アプリです。単にスマートフォンのカメラを使って画面を通して文字を拡大するだけなのですが、いざという時には役に立つものです。

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 ただ、従来の写真のような拡大鏡も、持てばだれでもすぐに使えるというデジタル物にはない使い勝手の良さがあります。もし家族の中に新聞くらいの文字でも小さくて見えないという人がいる場合、非常用持ち出し袋の中に入れておけば、老眼鏡を持ち出せなかった場合も使えて便利です。この種のものは、避難所の中で使いたいというニーズも少なからずあると思います。暗い室内で案内された印刷物の中を確認するだけでも、大変な思いをする方は出てくると思うからです。老眼鏡と違い、誰でも簡単に使えますし、災害用ということではもう一つの使用法があるのがポイントです。

 学校の授業で行なったことがあるかも知れませんが、日の光がある場所であれば、光を集めて火を起こす手段として拡大鏡は十分実用にあると思います。無造作に拡大鏡を日の当たる窓の側に置き、たまたま置いてあった紙くずに引火して火事になる原因になるくらいですから、コツさえつかめばいわゆる火打ち石タイプのライターよりは簡単に火を起こすことはできると思います。

 実際に使うことはなくても、用意しておいたライターが水に濡れて使いものにならなくなったとしても、拡大鏡なら破損しなければ水に濡れても全く性能に影響はないでしょう。ただ破損した場合は破片を触るだけで怪我の元になるかも知れませんので注意は必要ですが、ガラスでないプラスチック製のものもありますし、携帯性に優れたものも出ています。薄くてかさばらないものが手に入ったら、持ち出し袋の中に入れておきたいものの一つです。


東海道本線 興津~由比間の運行再開発表

 当初、2014年10月20日から再開の予定だった東海道本線の不通区間、興津~由比ですが、復旧工事が早く進んだとのことで、16日から運行を再開するという発表がされました。したがって、新幹線における代替および、富士~新富士間の無料シャトルバスの運転と、蒲原~興津間の代行バスの運行も15日をもって終了となる予定です。

 運行再開の前倒しについては工事関係者の方のご尽力とともに、先日の台風19号通過でも新たな土砂崩れが起こらなかったことで、これ以上の崩落の恐れは少ないと思われたことと、早いうちから国道一号線バイパスを車線規制し、大きな工事車両を入れることにより作業が進んだというような数々の理由の結果だそうで、また同じような災害が起きたとしてもこれだけ早く復旧するとは限らないと思います。それでも、この路線が止まることで人だけでなく物流についても大きな影響が出る恐れがある中、早めの復旧が行なえたことは実にありがたいことです。

 この復旧によって、東海道線を走る特急列車、身延線に入る「ワイドビューふじかわ」も、寝台特急の人気列車「サンライズ瀬戸・出雲」も運転再開が決まり、秋の行楽シーズンに向けて多くの関係者はほっと胸をなで下ろしているのでさないでしょうか。

 今回の災害による鉄道の不通という現状を経験して思うのは、普段使わないものでもバックアップの交通手段を用意しておくことも必要ではないかということです。私の場合は通勤通学に電車を使う環境にはいませんでしたが、今回のように公共交通機関が使えないようなことが起こった場合、頼りになるのは自分で運転して移動できる自動車やバイク、自転車の存在です。大都市に住んでいる方は車やバイクがなくても十分生活はできますが、状況によっては今回の台風19号に対するJR西日本の対応のように、とりあえず危険と判断したら全線運転中止なんてことになった場合、自力で移動できなければどこへも行けなくなります。車を持つか持たないかは別にして、今後はカーシェアリングやレンタカーなど、借りて使うような手段が都市で一般化してきた場合でも免許があれば、一定期間だけ車やバイク使うような状況も出てくるかも知れません。その時に免許がなければ最初からそうした選択肢はなくなるわけで、せいぜい自転車で行ける範囲でしか移動できなくなってしまいます。今後にかけて、さまざまな災害が起こるのではないかという話も出ていますが、そのような話が語られなくなった時に大きな災害が起こった場合、日常的にもしもの時のさまざまなバックアップ手段を持っているかどうかでその後の生活がかなり違ってきてしまうことが予想されます。今の自分の生活の中での公共交通機関への依存度が高い方は、改めて考えてみられることをおすすめします。


キーボードからの入力は今でも必要なのか

 スマートフォンやタブレット端末がこれだけ普及した今、ふと思うことがあります。ちょっとした言葉のやり取りをしたり、メールを書くにしても必要な事しか書かず、データ入力もするようなことがない今、もし私が初めて触った端末がスマートフォンやタブレット端末だったら、あえて外付けのキーボードを使おうとは思わなかったかも知れないということです。私がコンピュータに触れた当初、コンピュータといえばキーボードが付いているのが当り前でした。NECのPC-8001はキーボードの中に全てが詰まっているような形になっており、とにかく日本語を含むさまざまなデータを入力するにはキーボードからの入力作業が必要でした。

 当時にはコンピュータと比較されることの多かったワープロ専用機もありました。当時、パソコンをワープロとして使うためには、プリンターの他に高価なワープロソフトも購入する必要がありましたので、ワープロ専用機の購入からキーボードを使い始めた人の方が多いかも知れません。私がワープロを使っていた時にはワープロ専用機のキーボードレイアウトについて、今のパソコンと同じ配列なものだけでなく50音順にきれいに並んだものや、富士通の製品では独自のかな配列の親指シフトがありました。最初に購入した製品によってその後のキーボードからの入力方法が決まってしまうのですから、今考えてみると、特にワープロ専用機で親指シフト入力を覚えてしまった人は改めてローマ字入力を覚え直すことになり、大変だったのではないかと思います。ただし、親指シフト入力をこよなく愛する人たちは今も存在し、キングジムのポメラDM100では公式に親指シフトを実装しています。またパソコンで文章を書くのが当り前の時代になってもその都度アプリで擬似親指シフトを実現する方法が出現し、現在でもパソコンやAndroid搭載機でアプリを導入すれば利用できるようになっています。しかし、そこまで入力方法に愛着がない人からしてみると、最初からなぜローマ字入力で統一できなかったのかという不満はあるかも知れません。

 私が初めてワープロを扱った時には、手書きできれいに書くよりも何倍もの時間がワープロを使っているとかかりました。当時はキーボードを見ながら人差し指一本で入力していたので相当タイムロスをしていました。慣れてくるに従ってどの文字がどの位置にあるかというのはわかってきたので指一本だけでもそこそこの入力スピードを得ることはできましたが、もしその当時にスマートフォンがあって、フリック入力やタブレット端末のソフトキーボードからの入力が使えるなら、スタイラスペンを使って入力することで満足してしまっていたでしょう。そうならなかったのは、相変わらずパソコンを使っているとキーボードがセットで付いてきて、キーからの入力から逃れることができなかったからに過ぎません。

 その後、ゲーム感覚で両手を使い手元を見ないでキーボードからの入力が行なえるタイピングゲームソフトとの出会いにより、何とかタッチタイピングができるようになりました。しかし、それまで入力していた方法の癖が付いてしまっていたので、本格的に基礎からタッチタイピングを習うまではまともにキーボードを使えたとは言えませんでした。タッチタイピングのための自習書を買ってきて練習し、改めて手元を見ず、画面のみを見ながらすらすら入力できるようになると欲が出てきて、ローマ字入力だけでなく、前述の親指シフト入力、そしてある意味究極の入力方法であると言える漢字を変換しないで直接入力する漢字直接入力の一つ「超絶技巧入力」まで一通り使えるようになりました。今私がこれだけブログを書けているのはこうした学習の賜物ですが、これはあくまでもキーボードしか入力方法がなかった時代だったからこその話だと思います。これから全てのことをスマートフォンやタブレット端末で済ませてしまおうと思っていて、長文を書く必要のない人だったら、あえてキーボードを使えるようにならなくても困ることはないでしょう。

 ただ、今後ハードとしての端末の機能が上がってきたとしても、大量の文章を早く正確に入力するにはキーボードからのタッチタイピングによる入力が必要になる場合は多いでしょう。まず、今回ここまで書いてきた内容をスマートフォンのフリック入力で書こうと思ったら相当の手間をキーボードからの入力に比べて覚悟しなければなりませんし、音声入力は使う場所を選びます。入力速度が早いということは、頭の中で思い浮かんだことをすぐに画面に出せるということで、論文や小説を書いたりする場合にはやはりキーボードの利用が欠かせません。個人的には全ての人がキーボードからの入力をした方がいいとは思いませんが、タッチタイピングが必要になった場合には、少なくとも我流でなく基礎から指の動かし方を学習することをお勧めします。もしそうしてタッチタイピングを習得した場合、過去の遺産で今あるほとんどのスマートフォンやタブレット端末でも、Bluetoothキーボードを使えば簡単にタッチタイピングができるようになっていますのでご安心下さい。少なくとも今あるスマートフォンでもキーボードをつないでタッチタイピングできるようになっているというのは、それがそこまで必要かどうかは別にして(^^;)、それまでに出てきた多くの小型端末でも両手によるタッチタイピングがしたいと思ってきた多くの人たちの情熱のおかげであったとしみじみ思います。


緊急速報メールの「避難勧告」メールについての問題

 台風19号はほぼ全国縦断というコースを取ったことにより、多くの地方で被害が出たようですが、被害に遭われた地域の方には心よりお見舞い申し上げます。ただこちらの方も本日未明に台風が通過する予定になっているので、被害が出るかどうかというのはわからないまま書いています。ただ、大きな台風が来る前にやってきた緊急速報メールについて、これでいいのかと思ったので今後のためにも少し書かせていただきたいと思います。

 昨日の夕方4時0分に、私の住む地域を含む広域に避難勧告が出ました。ちなみに、その前に避難準備情報が出たのですが、念のためと避難所となる近所の学校を見に行ったところ、門は閉ざされ人のいる気配がなく、本当に避難準備情報が出されたのか疑ってしまうほどでした。しかしその後、携帯電話やスマートフォンのアラームがけたたましく鳴ったことにより、緊張感が高まってきました。何の設定もしないまま緊急速報メールを受け取る設定にしておくと、災害による避難勧告が出た際にもアラームが鳴ることがその時にわかったのですが、そのメールはこのような形でやってきました。

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 画面が小さいのでわかりづらいかも知れませんが、5通の緊急速報メールが届いています。5通は同時に届いたのではなく、時間をおいてやってきました。内容は全て、16時00分に静岡市内の各エリアに発表された避難勧告についてのものでした。備忘録として、やってきた時間をここに書いておきます(auの緊急速報メールの場合で、auのMVNOであるmineoで問題なく受信できました)。

一通目 16:17
二通目 16:38
三通目 16:33
四通目 16:37
五通目 16:41

 何回もスマートフォンや携帯電話がけたたましく鳴ることについても辟易しましたが、私の住んでいる地域に避難勧告が出たことを知らせる「速報」メールが、避難勧告が発表されてからおよそ40分後、最後の五通目として16時41分に届いたということの方がショックが大きかったですね。もし緊急速報メールからの情報だけで避難を決定するようなことがあった場合、勧告が出てからかなりの時間が経っているので、もしこれが避難勧告後すぐに竜巻などで家が飛ばされてしまうようなことが起きたら、メールを出し遅れた側の責任は少なからず追求されたことでしょう。

 幸いにしてメールが遅配されたことによる致命的な影響は出ませんでしたが、今回の体験から改めて行政の出す情報を全面的に信頼することはせず、インターネットやテレビのデータ放送、ラジオなどあらゆる情報源から自分のいる場所に何か避難勧告は出ていないのか確認することが大切だと悟りました。

 今回のメールが5回に分けられたのは、私の住んでいる静岡市が周辺の市町村と合併し、大きくなっていったことと関係があるように思います。一通で全ての地域の情報が配信できないので、地域ごとに5通に分けていたとしたら、静岡市と同じように合併で大きくなった市にお住まいの方は同様のメール遅配が起こる可能性がありますので、早めに情報入力を心がけるようにしてください。


ぷららLTEで実用的になった? SOLIVE24

 旅先で天候の急変に遭遇したり、台風が予想した進路を通らずに進行方向に不幸にも向かってしまった場合、最新の気象情報を入力するためにはラジオからのニュースや、インターネットの文字情報を利用するのが基本でした。というのも、テレビの情報を入手しようとしても市街地以外でワンセグの電波をまともに捉えるのは難しいということと、ワンセグを見る場合、大きくても5インチ前後のスマートフォンで見るため、天気図や雲の様子など、小さくて見えにくいというのが問題のように思います。ノートパソコンやタブレットにテレビチューナーユニットを接続して見るということも可能性としてはありますが、受信環境は場所によって左右され、どこでも快適に見られるということではないので、動画のある気象通報は外では見られないことを前提に対策を立てるように今まではしてきました。

 しかし、3Mbps上限のスピードでNTTdocomoのエリア内でのデータ通信が無制限で可能になったぷららのLTEサービスが使えるようになったことで状況が変わってきました。だいたい1Mbpsのスピードが出れば、YouTubeのような動画も出先で快適に見られると思うのですが、このぷららのプランでは、今後ユーザー数の増加によりどうなるかはわからないものの、これを書いている現在では安定して1Mbps以上のスピードが出ています。

 今後はテレビのオンデマンド放送をネットで見られるようになればと思うのですが、なかなか実現に至る問題が多そうなので、せめて気象通報ぐらいは見られるようにできればいいと思っていたところ、すでに行なっているところがあったのを思い出しました。ウェザーニュース社が24時間生放送している「SOLIVE24」です。

 この「SOLIVE24」は、インターネットからの動画配信だけでなく、BSの受信できるテレビであれば、データ放送のチャンネルでだれでも見ることができます。自宅にBSが見られるテレビがある方は、BS放送を見ている状態で「Ch番号入力」のモードにして、チャンネル番号の「910」を入力してみてください。そのままでは小さな窓の中のみ動画になっていますが、画面のメニューから「動画拡大」を選ぶとそれなりに視聴することができるでしょう。天気専門チャンネルですが大きな災害が起きた際には特別編成になり、より情報が得やすくなりますのでNHKのニュースでも情報が得られないと思われた場合は、こちらのチャンネルに切り替えてみるのをお勧めします。

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 インターネット経由で見る場合は、パソコンの場合は専用ソフト「ソラマド」を導入すると(無料の会員登録が必要)、チャット機能も使いつつ配信を受けることができます。スマートフォンの場合でもアプリの「ウェザーニュースタッチ」を導入すれば生放送を見られますが、写真にあるNTTdocomoが販売している格安タプレっとのdtabはアプリがこの機種に対応していませんでした。アプリを使える場合でも、アプリ経由から生放送を見ると画面の大きさに制限があるようなので、以下のリンクから生中継の動画を、動画プレーヤーを起動させてそこから見ていますがなかなか快適です(パソコンなど、お使位の端末によっては見られないこともあります)。

http://weathernews.jp/s/solive24/

 もしこのリンクから見られない場合は、ネット検索で「SOLIVE24」と検索してその先から生放送に入ってみてください。アンドロイド端末でご覧になる場合は、フリーアプリの「MX動画プレーヤー」と併用するのがおすすめです。

 このようにして、ネットが無制限に利用できる状況でうまくSOLIVE24が見られる環境が整った場合、車の中やキャンプ場の中で長時間見続けることが十分考えられます。せめて夜ずっと生放送を見ていても大丈夫なように、視聴する端末にはセカンドバッテリーをつないでおけば安心です。その際、同じくらいのバッテリーを2つ用意しておき、昼間に走行しながら充電できる環境を整えておけば、昼間の走行距離にもよりますが、安定して夜間の動画閲覧に効果を発揮します。大容量のセカンドバッテリーを用意しておくのもこの種のサービスを旅行中に利用するためには必須であると思います。


JR興津駅から蒲原駅まで 原付で現状確認

これを旅というかどうかはわかりませんが、昨日から代行バスの運行によって接続された東海道本線はどうなっているかということで、実際に行って確かめてきました。移動手段については、できるだけ現地で現場の人の迷惑にならないように、原付を使いました。

 

まず、朝のラッシュアワーを避けて昼過ぎに到着した興津駅ですが、代行バスが3台止まっていました。到着した時間は電車が来ていなかったためかそれほど人が集まってはいませんでした。まあ、島田から興津の間もかなり本数を減らして運転しているそうですし、土曜日ということで、元から利用者が少ない時間になってしまったのかも知れません。

そうして、今回の不通区間のあるところを通ることになるのですが、このラインは災害がなくても原付にとってはかなりきついコースになります。というのも、徒歩や自転車の場合は専用道路があるのでそれほど危険を感じないで済みますが、今回土砂崩れを起こした場所のところは併走する旧道が消え、あえて通ろうとすると江戸時代の浮世絵にも描かれている「さった峠」を歩いてぬけなければなりません。災害箇所周辺には関係者の車が数珠繋ぎになっていて、現場は崩れてきた土の匂いがしました。崩落箇所以外のところでも工事関係者が問題ないか確認作業をやっているようでした。

 

しばらく進むと、何とかバイクでも進むことができる江戸時代の東海道入口があります。通常の場合はそこからさった峠の展望台まで車やバイクで進めるはずなのですが、その入口にはバリケードがありました。残念ながら原付でも峠方面には入れないようです。

そこからまるで江戸時代の街道のような街並みをのんびりと走りながら由比駅に進みます。途中、東海道線と国道一号線バイパス、東名高速道路が併走する区間が見えたので、そこで小休止し写真を撮りました。こんな感じに併走しているところなので、大きな災害があったらひとたまりもないということを多くの方に理解していただければと思います。

 

由比の町は祭礼の準備をされているところもありましたが、今後の台風の動きによっては心配になります。由比駅の方もひっそりしていましたが、ここには代行バスが止まらないためか、複数のタクシーが止まっていました。もし何かで降りるところを間違えて由比駅から静岡方面に行く場合、蒲原駅まで戻る時間が惜しければタクシーを使う以外ありません。東海道線復旧以前にこの区間を移動する方はくれぐれも注意していただきたいと思います。

 

そこから国道一号線の旧道を進み、蒲原駅までやってきました。駅前のスペースはかなり広いものの、興津や由比と同じようにシンプルな構成の駅です。原付の方は奥にある専用のスペースに駐車させましたが、ほとんど自転車や原付を置いて駅を利用する人はいないようで、小さなスペースにも関わらずガラガラでした。

 

その分駅前の駐車スペースは広く、4台の代行バスが止まっていましたが、まだ十分余裕がありました。止まっていたバスのうち、よく見ると2台が山梨県のバス会社のものでした。手配する時間が限られている中、どのバス会社も運転手が足りない中でよくこれだけの体制を整えられたと個人的には思います。当然朝夕のラッシュアワーの時とは状況が違うとは思いますが、今回、恐らく代行バスが通るルートを原付で通ってみて、それほど時間的に遅れはしないのではないかと思います。というのも、東名高速の由比パーキングエリア付近に国道一号バイパスと国道一号の旧道を結ぶ高架があるのですが、以前はこの部分には信号があり、バイパスの流れを止めてしまってそれが渋滞や事故の原因になっていたのですが、信号なしの合流で旧道からバイパスに入るようになったばかりなので、旧道から合流する際に待たされることはあっても、ある程度ダイヤ通りに代行バスも動くのではないかと思います。

ちなみに、こちら静岡県地方は台風の進路になることが予想され、13日から14日にかけて風雨が強まることが予想されます。当然、その際には鉄道だけでなく高速道路も通行止めになることが予想されますので、十分ご注意下さい。