東海道本線 興津~由比間の運行再開発表

 当初、2014年10月20日から再開の予定だった東海道本線の不通区間、興津~由比ですが、復旧工事が早く進んだとのことで、16日から運行を再開するという発表がされました。したがって、新幹線における代替および、富士~新富士間の無料シャトルバスの運転と、蒲原~興津間の代行バスの運行も15日をもって終了となる予定です。

 運行再開の前倒しについては工事関係者の方のご尽力とともに、先日の台風19号通過でも新たな土砂崩れが起こらなかったことで、これ以上の崩落の恐れは少ないと思われたことと、早いうちから国道一号線バイパスを車線規制し、大きな工事車両を入れることにより作業が進んだというような数々の理由の結果だそうで、また同じような災害が起きたとしてもこれだけ早く復旧するとは限らないと思います。それでも、この路線が止まることで人だけでなく物流についても大きな影響が出る恐れがある中、早めの復旧が行なえたことは実にありがたいことです。

 この復旧によって、東海道線を走る特急列車、身延線に入る「ワイドビューふじかわ」も、寝台特急の人気列車「サンライズ瀬戸・出雲」も運転再開が決まり、秋の行楽シーズンに向けて多くの関係者はほっと胸をなで下ろしているのでさないでしょうか。

 今回の災害による鉄道の不通という現状を経験して思うのは、普段使わないものでもバックアップの交通手段を用意しておくことも必要ではないかということです。私の場合は通勤通学に電車を使う環境にはいませんでしたが、今回のように公共交通機関が使えないようなことが起こった場合、頼りになるのは自分で運転して移動できる自動車やバイク、自転車の存在です。大都市に住んでいる方は車やバイクがなくても十分生活はできますが、状況によっては今回の台風19号に対するJR西日本の対応のように、とりあえず危険と判断したら全線運転中止なんてことになった場合、自力で移動できなければどこへも行けなくなります。車を持つか持たないかは別にして、今後はカーシェアリングやレンタカーなど、借りて使うような手段が都市で一般化してきた場合でも免許があれば、一定期間だけ車やバイク使うような状況も出てくるかも知れません。その時に免許がなければ最初からそうした選択肢はなくなるわけで、せいぜい自転車で行ける範囲でしか移動できなくなってしまいます。今後にかけて、さまざまな災害が起こるのではないかという話も出ていますが、そのような話が語られなくなった時に大きな災害が起こった場合、日常的にもしもの時のさまざまなバックアップ手段を持っているかどうかでその後の生活がかなり違ってきてしまうことが予想されます。今の自分の生活の中での公共交通機関への依存度が高い方は、改めて考えてみられることをおすすめします。


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