災害時、現在使っている携帯電話の電波が基地局のトラブルで使えず、スマホの通信が使えなくなることは十分に考えられます。その対策として大手4キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天)が利用不可になった回線でも他のキャリアの電波が来ていればそれを使えるようにできる「JAPANローミング」のサービスを開始すると発表しました。
基本的にはキャリアでの契約が必要で(いわゆるサブキャリアも対応?)ですが、MVNOの回線を契約している場合には制限があるようです。状況に応じて「フルローミング方式」と「緊急通報のみ方式」に分かれていて、「緊急通報のみ方式」は、110番、119番、118番への発信のみ可能という最低限の分りふりです。なお、その際にはスマホの設定を変更する必要があるそうです(フルローミング方式は対応スマホにおいて自動切替)。
「フルローミング方式」は、音声通話は緊急通報を含む通話全般が利用可能で、SMSもMVNOであっても利用可能になるそうです。しかしMVNOではデータ通信が利用できないようです。もっともそのデータ通信は最大300kbpsと低速での提供にとどまります。
気になる対応スマホは2026年春以降に発売されたものから対応するとのことで、自分の持っているスマホでの対応ができるかはわかりませんが、現在私は既に国内4キャリアの回線を主にMVNOで契約しているので、あえてこの機能を使うかどうかはわかりませんが、唯一キャリア契約している楽天モバイルの回線を他社の回線でつなぐことができ、一応データ通信もできるなら何とかアプリのRakuten Linkを使って無料通話・SMSがスマホ単体でできる可能性もあります。その点は期待しています。
ただ、既にauで通信衛星を使ったデータ通信を利用できている方はそちらを使えばいいでしょうし、楽天モバイルの衛星通信サービスがどうなるかはわかりませんが、そちらが大きな災害で地上基地局が使えなくなっても利用可能であれば、JAPANローミングを使わなくても良くなるわけで、契約しているキャリアによって差が出てくる可能性はあります。
今回、JAPANローミングの概要が明らかになったことで、どんな組み合わせがお得か? ということも考えてみました。安いのは日本通信の290円プラン(月/1GBの高速クーポン)とpovo2.0の組み合わせでしょうが、それだと日常の利用が厳しそうなので、現実的にはデュアルSIMのスマホに「楽天モバイル」と「povo2.0」のSIMを入れて、必要に応じてpovoのトッピングをして利用するのが妥当ではと考えます。曲がりなりにも楽天とpovo2.0はMVNOではないので、もしソフトバンクやドコモの回線が生きていれば、フルローミング方式で契約していない電波を使える可能性があります。月3GB未満でも高速通信の使用は間に合うのであれば、月千円ちょっと(+povo2.0のトッピング料金)で非常時対応もできるわけで、これはありがたいですね。
ただ、実際に大きな災害が起きたら全てのキャリア(衛星通信を含む)の利用もできなくなる可能性もあるわけで、その時にも諦めたくない方は日本のキャリアに依存しない衛星インターネットサービス・Starlinkの導入も考えておきましょう。
災害時JAPANローミングのフルローミング方式での利用ができてもデータ通信のスピードは最大300kbpsなので、現状では毎月730円で回線を維持して最大500kbpsでデータ通信の利用が可能なStarlinkの契約をし、専用アンテナを動かす電源を確保できるなら、そちらの方がデータ通信に限っては有利です。日本国内のインフラ自体が使えなくなるような大きな災害が起こるとはにわかには考えられませんが、基地局が生きていてもキャリアの本体が被害を受けたりシステム障害などソフト的な問題で通信インフラが使えなくなるような事も考えられます。そうした事も踏まえて、いざという時のために準備をするかどうか、このタイミングで考えてみるのも良いのではないでしょうか。