メールによるコミュニケーションの問題について

 ネットで盛り上がっているのかどうかわかりませんが、若年層のパソコン離れについて書かれた文章が主に若年層以外のところで多くの関心を引いているようなことがあるそうです。最初に買ってもらったのがガラケーでなくスマートフォンで、友人とのコミュニケーションもメールではなくLINEから入るというのが当り前の世界では、よほどの理由がなければパソコンを使ってメールによるコミュニケーション取る必要はないでしょう。ずっと前からパソコンを使って様々なコミュニケーションをしてきた私としては寂しい限りですが、先日世の中の流れがこのようになっているのではないかと実感した、パソコンを使ってのメールによるコミュニケーションの大きな問題に直面することになりました。

 今月(2014年10月)になって、とあるメーリングリストを楽しんでいる知り合いから相談を受けたのですが、その内容はにわかには信じられないことでした。今まで何の問題もなく読めていたメーリングリストの投稿が、ある特定の人の発言について全く配信されなくなったというのです。

 全ての配信がストップしたのならメーリングリスト側の問題である可能性が高いですが、特定の人物だけだとなると、考えられる可能性は2つあります。まず一つ目は、受信しているメールソフトでつい自分でも知らないうちにその特定の人物のアドレスを「迷惑メール」に設定してしまい、自分のメールソフトの迷惑メールフォルダに自動配信されるように設定してしまったという可能性です。相談された方はそれほどパソコンを使いこなしてはいないと自分でおっしゃっていた方なので、迷惑メールフォルダにメールが迷い込んでいたら、メールソフトの設定で「迷惑メールから除外」の処理をすれば問題なく元に戻るだろうと思ったのですが、迷惑メールフォルダの中には探していたメールは一切なかったとのことでした。

 となると考えられるのは、メールを提供するプロバイダが迷惑メール対策で、自動的に今まで何の問題もなく配信していた個人メールをサーバー上の迷惑メールフォルダに移動させているということです。ちなみに、その方の契約しているプロバイダはOCNで、日本でも最大手と言われるところです。まさかOCNがそんなことをするわけがないと思いつつ、ブラウザからOCNにログインしてもらって調べてみたところ、サーバー上の迷惑メールフォルダの中に探していたメールがあったのだそうです。

 その方は自分で解決できるだけのスキルはなかったので、直接OCNのサポートに電話をして、迷惑メールに入っていたメーリングリスト投稿者アドレスの設定を解除してもらったそうですが、なぜ今月になって急に迷惑メールフォルダに送られることになったのかについては聞かなかったのか聞けなかったのか、そこまではわからないとのことでした。ちなみに、その際に迷惑メールフォルダに送られたメールは末尾に「yahoo.co.jp」が付いているメールでした。あまりにもこのアドレスに迷惑メールが多いからの処置だとは思いますが、無料で作ったyahooメールをメインに使っている人も少なからずいます。こうした処置がエスカレートしていくと、例えば今後gmailからの迷惑メールが爆発的に増えたら、知らないうちにgmailおよびgmail経由のメールを全てシャットアウトされるようなことにもなりかねません。こうした勝手な迷惑メール対策が今後も続いていくなら、特にインターネットについてのスキルがない人は、いくらメールを出しても返事が来なかったり、逆に大事な友人からのメールを見逃してしまったりして友人関係そのものにヒビが入るようなところまで行ってしまう可能性が出てきてしまいます。

 私は今まで、LINEよりもメールの方が連絡手段としてはいいと思っていましたが、このような事例が身近で起こっていることがわかってくると、友人と文字によるやり取りをする場合のアドバイスの仕方も変わってきてしまいそうです。直接電話番号に送ることのできるSMSやLINEの方がeメールより確実で早ということになれば、メールアドレス自体が有名無実化し、メールサービスを提供するインターネットプロバイダの影響力にも変化が出てくるような気がします。メーリングリストについても、スマートフォンを持っている人なら専用のアプリを使ってその都度見る方が今回のようなトラブルは回避できるので、関係者の方はコミュニケーションツールとしてのeメールのあり方をもう一度考え直して、多くの人たちが安心して便利に使えるようなものになっていってくれないと本当に困ります。このブログにもこちらへのメール送信用のリンクが張ってありますが、もしメールをこちらに出したにも関わらず、こちらから何のリアクションもないようなことがありましたら、面倒をかけて申し訳ありませんが、メールを出した旨をこのブログに対するコメントの形でご連絡いただければ幸いです。


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