いつも大盛りでも普通盛りにする時もある

先日少し書いた外食チェーン店「やよい軒」の「おかわり自由」を止めて有料化するテストについて、疑問に思う方が世間ではそれなりにいるということを確認することができました。飲食店にとっては際限なくおかわりを出し続ければ利益がなくなるばかりか、下手をするとお店の営業にも関わってくるところなのでやよい軒の判断を責める事はできないものの、お店を選ぶ際には考える一つの材料にはなります。今後、新たなメニューや味の追求によってこれまでの「おかわり自由のお店」というイメージを払拭して新しい魅力を作れるかというのが逆に楽しみではありますが。

一昨日は高速バスで東京に着き、有楽町付近で飲み会があったのですが、到着してから開始時刻まで1時間以上空きがありました。飲み会は基本的には時間制限の飲み放題なのですが、空きっ腹にお酒というのもあまり良くなさそうですし、飲み出すとなかなか食べられないと思ったので、何かお腹に入れておこうと思い、思い出したのが先日訪れた高崎でのパスタでした。

パスタというと、以前このブログで紹介した東京大手町の有名店「リトル小岩井」があり、再訪する予定にしていたのですが、残念ながら改装中で休業中とのことで、有楽町近くでパスタの有名なお店ということで探してたどり着いたのが銀座インズ3の一階にあるカウンターだけのパスタとカレーのお店「ジャポネ」に行くことにしました。

ただ、着いた時間がお昼過ぎだったということで、写真のようなものすごい行列になっていまして、今回が初訪問ということもあってどのくらい待てば食べられるのか全くわかりません。この行列の前は通路になっているので通路を空けるようにお店のある右側に行列が進むようになっていて、相当な人数が並んでいることが行列が進むにつれてわかってきました。

そのうちに時間はどんどん経っていき、一時間待ってもまだカウンターに並ぶことさえできません。飲み会の開始時刻が刻一刻と迫る中で、お店の様子を観察していると、お店の回転率がそこまで早くないことがわかってきました。というのも、このお店は「レギュラー」「大盛り」「横綱」という異なる3つの大きさのパスタがあるのですが、意外とお客さんは「大盛り」を基本として注文しているので、食べるのにそこそこ時間がかかります。このお店のパスタは高崎のパスタのようにレギュラーでも結構な量があり、大盛りにしても700円から800円前後と安いのでそれで人気があり、注文を聞かれた時につい大盛りと言ってしまうところはあると思います。

また、このお店は定番のナポリタンの他に和風のパスタが充実していて明太子や梅のりのを抑えて人気なのが醤油味のパスタで、店名と同じ「ジャポネ」は肉、シイタケ、オニオン、コマツナが入りレギュラーサイズでは500円のワンコインでいただけます。しかし、こうしたお店でもつい見栄を張る人が多いのか「ジャポネ」の具材にトマトとエビがさらに入っている「ジャリコ」が人気で、「ジャリコ大盛り」(大盛りは150円増しで750円)が私が行った時に一番多く頼まれているような感じでした。

さらに、店員さんが3人ですでに茹で上がったパスタを中華鍋で炒めるようにして調理しているのですが、お店に並んでカウンターで食べる人以外でも電話で持ち帰りの注文をする人も多くいるので、多人数の持ち帰りの注文があるとその分カウンターで待たされるというところもあるのです。

もしあんまり時間がかかるようだったら途中で離脱することも考えたのですが、やはり1時間ちょっと並んでいたものとしてはできませんし、メールで飲み会に遅れると連絡を入れました。それにしてもあまり長く待たせる事もできないと思い、果たしてこの状況で何を注文すべきかということを列に並びながらいろいろと考えていました。

今回はパスタを思いっきり食べることが主目的ではなく、お酒を飲む前の空きっ腹に入れておきたいということがあったので、大盛りを頼みたいところですがあえてレギュラーサイズを頼むことにし、さらにお店の方は「ワンコイン」で十分楽しめる量と味のバランスを考えてお店の名前と同じ「ジャポネ」にしているのだろうと思い、ジャポネのレギュラーサイズを注文しました。

写真で見てもおわかりと思いますが、レギュラーサイズでもかなり食べでがあります。醤油味のパスタはあっさりしていてさっと食べられたので、飲み会へはそれほどの遅れなく行くこともできました。

このように、大盛りとボリュームが自慢でそれだからこそ行列をしてまで食べたいと思って人が集まるお店であっても、あえてボリュームを取らないでその味を楽しみたいと思うこともあります。大盛りには追加料金があってレギュラーよりは高くなるものの、見た目には追加料金以上の価値があるようにも思いますが、だからといって皆が大盛りを食べるわけではありませんし、今回の私のように量を抑える理由がある場合もあります。最初に書いたやよい軒では、単にお得だからと言ってやみくもにおかわりをし続ける人もいるかも知れませんが、そういう人は食べ過ぎでお腹を壊すかも知れません。そうは言っても、実際に利用客からクレームが出たのが本当なら、携帯大手キャリアにはぜひ見習っていただきたいものです。

なぜなら、あれだけヘビーユーザーとライトユーザーとの間に新しいプランが出ても格差が存在し、古い言葉でいうと「搾取」されている感の強い携帯電話キャリアのライトユーザーが同じ事を思っていて大手キャリアに不満を述べたとしても、今になっても全くライトユーザーへの配慮に欠けるプランを出し続けているわけですから。

ここまで書いてきましたが、大きな企業には様々な「お客様の声」が届くと思いますが、その生の声を顧客満足度の上昇に生かすか、それともその声を理由にして会社の利益につながるもののお客の立場としては「改悪」と感じるようになるかは、その企業の思想がかかわってくるのではないかと思います。今回利用した「ジャポネ」は、そういう意味ではお客のニーズである「安くてもたらふく食べたい」という想いを叶えてくれる良店であると思います。次回訪れた時にはなぜか私を含めたお客さんが誰も注文していなかった「ポークカレー」を注文してみようかなと思っています。

・銀座インズ3 フロア案内
http://www.ginza-inz.co.jp/?page_id=289


カテゴリー: 地域情報・イベント | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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いつも大盛りでも普通盛りにする時もある」への2件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    ヘビーとライトの差異が大きいですね。ユーザーの需要は各種様々。対応するためには多様なプランが本来必要。
    しかし選択肢が多いと考える事が苦手なユーザーは何を選んでいいかわからんと文句を言う。
    おかげでどんどん選択肢が少なくされ、シンプルだからわかりやすいでしょうとと言う事になる。
    自分の利用量を把握しているユーザーからすればいい迷惑。なんで考える事が出来ない連中の為に選択肢を奪われなきゃならないのか。

  2. てら 投稿作成者

    今回の「やよい軒」のおかわり自由廃止のテストをするきっかけとなったと言われる「おかわりをしない人から不公平だとの意見があった」というのは、企業が望む方向にお客さんからの意見を利用した典型的な例だと言えます。

    同じように、政府から携帯料金を4割下げるべきだと勧告を受けた大手キャリアがどこを見て今回のプランを出してきたのか、その点はちょっと疑問です。大手キャリアはどちらかというとライトユーザーでなく他のキャリアがどんなプランを出してくるのかという事の方が重要で、この時代に「護送船団方式」での利益の分け合いをしているようでは近い将来に出てくる5Gの料金についても期待が持てないのではないかと思えますね。

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