ネット接続可能な車の未来は「汎用性」にあり

先日紹介した自分の車に搭載しているAIスピーカー「Clova Friends」は大変面白く、しかも手持ちのテザリングのできる環境に3千円(クリスマスセール時の特別価格ですが)のスピーカーを加えただけで実現できたのも大変リーズナブルで(^^;)、新たな可能性を模索しているところです。

そんな中、たまたまテレビで見たのは自分のシステムとは到底及びのつかないところで音声による操作を実現しているメルセデス・ベンツのAクラスに搭載された「MBUX」というシステムを見ましたが、一見したところネットに接続していなくてもそこそこの操作ができてしまうようで、そこは車の中に内蔵されたシステムとしての強みを感じました。

さらに、このシステムは音声だけでなくタッチ操作にも対応しているようで、まさに大き目のタブレットがそのまま本体に内蔵されているというような感じでした。Aクラスの車両価格は日本車と比べてもそんなに高いという感じは受けないので、これは日本メーカーもまごまごしていられないぞと思うのは私だけではないでしょう。

ただ、AIの学習能力を上げていくためには常時インターネットに接続した方がいいわけで、メルセデス・ベンツでは専用のアプリからユーザーのスマホと車を紐づけして音声操作以外にも色々できる機能をスマホからも操作可能にするなど、最初から車に組み込まれていなければ不可能な機能も搭載していて、かなり羨ましいですね(^^)。

ここでポイントとなるのは、今後日本のメーカーもこうした「インターネットと接続する車」を作る場合に、肝心なネット環境を自前でユーザーに提供するのか、それともユーザーの持っているスマホを利用できるようにしたり、格安SIMも入って使えるモバイルルーターでも接続可能にするのかということです。車というものは全ての人が新車で購入するものではなく、中古車としても価値の高い車はいくらでもあります。もしメーカー独自のネット接続を行なうことができる車が出たとして、そのネット接続方法がメーカーの考えるものだけに限定されてしまうと、かつてホンダが行なったシステム「インターナビ」のように、車の発売時期によって接続方法が限られたり、当初使えていたウィルコムのPHSによる通信が使えなくなってしまったりとユーザーが通信会社の栄枯盛衰に引きずられるような形で接続方法を変えるために余計な負担をその都度しなければならないような問題が発生します。

今後、メルセデス・ベンツと同様なネット接続のできる車を出すメーカーがある場合、特定のキャリアと組んで特別な接続プランを販売するような形ではなく、汎用でテザリングができるハードとの接続をしてそのまま使えるようにしてくれれば、オーナーが変わっても車の持っている大切な機能を使い続けることができ、メーカー自体の信頼にもつながって行くのではないかと思います。

なかなかそれだけのために車を買い替えたくないという場合、こうしたシステムがない車で同じような事を実現することは可能かと思いますが、私がやっているようにAIスピーカーを車内にセットしたり、それ自身が音声操作可能な使い古しのスマホやタブレットを車載することによって、全くカーオーディオとつながらない車であってもできることは飛躍的に増えます。私の場合なら、テザリング用に使っているスマホがアンドロイドのため、ナビゲーションや検索をして欲しい場合には「オッケーGoogle」と話し掛けて操作を行ない、タブレットとAIスピーカーをBluetooth接続してどちらからの音もClova Friendsから出すようにすれば、それだけでも結構なことが実現できます。

さすがにスマホで車をコントロールして駐車させるなんてことは無理ですが、それでも今現在のAI技術の先端の成果を格安SIMのネット接続でも味わうことはできるでしょう。

今年はもう時間もありませんし、場所によっては猛吹雪で大変なところになっている地域もあるので無理ですが、来年は機会を見付けて古い車でもこのくらいのことはできるということを色々と試してみたいと思っています。


カテゴリー: 車関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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