車中泊の環境は転用可能なものを選ぼう

年末には毎年一部では盛り上がるNHK総合テレビで放送されている「ドキュメント72時間」の2018年の年間ランキング発表の番組を見ていたのですが、第二位にランクされた競馬の日本ダービーの席取り(席は開場から15分で今年は埋まってしまったそうです)のための行列に密着した回は実に面白かったです。

最も早くから並んでいる人はダービーの5日前くらいから並んでいるそうで、仕事の休みを取っていい席でレースを見るために並ぶ人達のバイタリティには感動すら覚えてしまいました。

行列には様々なルールが有り、そのルールを知らないで並んでいるとJRAの職員が列の整理と称して容赦なくその場にいない人の席取りのシートを剥がしたり、行列を少し進ませたりして、そこまでずっと並んだ苦労が大無しになってしまうこともあり、単に並んでいるだけでは駄目であることをこちらも見ていて理解しました。

行列は比較的環境の良い西門への行列と、屋根がなくヒルも出るという過酷な正門への行列に分かれているものの、どちらも固いコンクリートの上に座ったり寝たりしながら行列に加わる必要があります。テレビではヨガマットを敷いて凸凹を解消する人が羨ましがられていたり、自立式のハンモックを持ってきている人もいましたが、意外と多くの人が寝る対策をしないで来ていることが意外に思えました。

もちろん、紹介したようにJRAの列整理に対応するために、一人で来ている人はお隣りで並んでいる人と仲良くなり、情報を仕入れたりトイレや買い物に行った時に列を守ってもらうことも大事なので、自分ばかり快適な環境を見せ付けることで、かえって周りに反感を買ってしまう恐れもあるのかも知れませんし、さらに入場時にいの一番に走って席を取ろうとしている人にとっては装備が大きく重くなればなるほど機動力が落ちるわけですが(^^;)、やはり2日も3日もコンクリートの地面にブルーシートを敷いただけのところで寝るというのはその後の体調にも心配なところがあるので、せめて銀マットだけでも敷いた方がいいのではと思う方もいました。

私自身はそこまでして行列に並ぶような機会が今後あるかどうかはわかりませんが、どうしても行列に並ぶようなことがあれば、今まで車中泊用に用意した様々なグッズが効果的に使えると思います。夏の暑い季節ならコットにキャンプ用のマットを組み合わせて、寝るのにも日中に座るのにも使いながら、正直快適とまでは言えないまでも、体を痛めたりすることなしに一応の楽な姿勢は取ることはできる環境を作る自信はあります。あとは、それほど目立たずに快適な環境を維持するための工夫をすることになるでしょうが、一概に行列の場に仰々しいテントを立てて過ごすというよりも、その場に馴染み前後の列の人との交信を遮断しない環境なんてことを考えると、あえてキャンピングカーではない普通の車で車中泊をするか試行錯誤することとオーバーラップしたりします。

日本ダービーの行列は一年に一回で、恐らく多くの人は毎年一回行く人もいるでしょうが、つい思い付いて並ぼうという風に考えた人にとってはそのためにキャンプ用具を一から揃えるというのは無駄だと思っているのかも知れません。ただ、車中泊を楽しみ、いざという時の野営対策をしている中では、こうした行列に参加したいと思った時には使える道具を揃えてあると、車で出掛けてそのままスムーズに行列に移行できるでしょう。

コットが電車での移動の際に持ち運びが大変ならば、空気でふくらませるマットや、きれいに折り畳めるマット、さらに冬の極寒時にも耐えうるコンパクトに畳める寝袋と雨が降っても大丈夫なシュラフカバーあたりを日頃から車に揃えておいて、何かあった時に持って行けば災害時にも車中泊にも、ついでに行列に並ぶ場合でも役に立ちます。車中泊の環境を整えるために揃えるグッズは、あくまで車中泊だけのためではなく、様々な場合でも使えるようなものということで考えて購入することが改めて大切ではないかと思うところです。


カテゴリー: 車中泊のための道具考 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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