EV社会は災害時に対応できるか

台風は九州から四国に入り、本州に再上陸して日本海に抜け、そこからまた発達するような形で北海道でも大きな被害を与えるという、長期にわたって日本中にその影響をふりまいた台風になりました。

私のいる静岡県内では、日曜日の夜中あたりに急に雨と風が強くなったものの、その時間は外には出ていなかったので何とか台風をやり過ごすことができました。停電のようなこともなく、翌日は車で出掛けられるほどのいい天気になりましたが、そんな中でもまだ台風の後片付けができていないところでは風によって折れた木が散乱しているところもあり、全く大丈夫だったということはなかったです。

とりあえず私の住むところでの影響は少なかったので、このように早めに今回の台風について振り返ることができますが、こうした自然災害が起こると考えてしまうのが、もし今の車がガソリン車からEVに変わってしまった場合、どうなってしまうのかという不安でした。

現状でもし私の住んでいる地域が長期停電を伴う大きな災害に見舞われた場合、まずは手動でガソリンをポンプアップして供給可能なスタンドに並んで車のガソリンを確保することになるでしょう。スタンドにガソリンがなくなっても、補充にタンクローリーがやってきてくれる可能性があるなら、車の中で寝ながらでもいくらかのガソリンを給油するまで待つようにすると思います。車の中で寝るというのはエコノミークラス症候群の温床になるということであまり推奨されない部分はあるかとは思いますが、そこは今まで車中泊をするために積み上げてきたノウハウがあるので、車の中でなら長い時間待つことも可能かと思います。

そうして、ある程度ガソリンが確保できれば、いざという時にはエンジンを掛けてアイドリングをすることによって特にエアコンを回さなくても暖房効果を得ることができます。ここ最近の大きな地震は、まだ寒さの残る時期に起こっていて、いかに暖かさを得るかということになると、どうしても自動車への依存が高まってくるのではないでしょうか。

自宅の中で避難生活が可能であるならば、現在は灯油を使っているストーブがあるので、灯油を確保することでもいいのですが、ガソリンの場合は暖房だけでなく車を動かすことも、シガーソケット経由でスマホの充電もできるということで、やはりガソリンは大事です。改めて心配な方には、今車の燃料を確認して半分より少なかったら行ける時に満タンにしておくようにした方が、いつ起こるかも知れない未曾有の災害の時にも対応できるのでおすすめです。

同じように、今電気自動車を使っている方は、自宅の車庫に車を駐車する場合には常に車内の電池を充電し、早めに満充電をするような体勢にしておいた方がいいと思いますが、問題になるのは実際に停電になった場合や、車の電池を使う切ってしまった後のことになると思います。

それほど大きな停電でなく、数時間くらいで復旧するようなケースなら、メーカーが推奨するように車の中に内蔵されている電池で非常用の家庭の電源をまかなうようにする事も可能だと思いますが、大きな災害時に停電がいつ復旧するかもわからない中で安易に家庭用の電源として車の電池から使うというのはなかなか難しいと思います。むしろ電池が消耗して空になる前に、どこで充電できるのか、充電スポットの確保を考えておく必要が出てくるでしょう。

自動車メーカーや各施設の方で、停電時であっても自家発電で車の電池を充電するスポットが使えるようになっていくことは今後予想されるものの、同じように充電を要する電気自動車が増えれば増えるほど充電スポットに多くの車が集まることになるでしょうから、ガソリンを求めて並ぶ車よりもひどい状況になることが予想されます。

というのも、現状では電気というものは大量にまとめて貯めておくことができないので、ガソリンのように車で運ぶことはできず、自家発電用の油の供給に左右されることがまず考えられます。さらに電気自体が非常時には様々なところで必要とされるので、車を動かすために使われる電気というものがどこまで優先されるのかという問題もありますし、さらにガソリンのように給油したら終わりというものでなく、急速充電でも一定の時間がかかるというのも問題です。

英仏や中国で、ガソリン・ディーゼル車から電気自動車への移行が決められたかのような報道がありますが、少なくとも日本の場合は災害の多い国なので、社会的なインフラがストップした場合でも電気自動車に乗り続けられるような技術的な裏付けがないと、全てを電気自動車にするというのはまだ難しいということが改めてわかります。

現状での発電の革命というのは難しくても、災害時の長期停電が起こった時だけでも、発電した電気をロスなく大量に蓄電できるシステムが実用化されれば、そうして蓄電した電気を電池に移したものを陸送などで運ぶことで、かなり電気自動車に関する問題が解決できるように思うのですが、言うのは簡単でも実用化するには大変な事だと思います。ただこうしたシステムも含めて実用化できなものが世界的に普及するのだとも思いますので、日本の未来がかかった一大プロジェクトとして、個人的に応援できるものなら応援したいですね。


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