モバイルよもやま話」カテゴリーアーカイブ

アップデートで気を付けたいこと

 今使っているウィンドウズが入っているノートパソコンはそのOSが7か8.1で、Windows10へのアップデートは自粛していました。というのも、今使っている業務用システムでWindows10がまだサポートされていなかったのです。

 しかし、ようやくその縛りも解け、晴れてWindows10にアップグレードをしても大丈夫だという状況になりました。とは言っても本当に大丈夫かというのはわからないので、普段あまり使っていないノートパソコンをまずWindows10にアップグレードしようと思いつつ、普段使いのパソコンを開いてシステムにアクセスしたのですが、ここで私は痛恨のミスをしてしまったことに気付いてしまいました(^^;)。

 というのも、文書をその業務用システムを通して印刷するためには「Acrobat Reader」を使うのですが、たまたま何気無しに相当大きな変更がなされていて名前も変わった最新の「Adobe Acrobat Reader DC」にバージョンアップしてしまってあったので、それがネックになって全くデータ出力のための印刷できなくなってしまったのでした。現状ではWindows10へのバージョンアップが問題になると思っていたところの、とんだ大ボケをかましてしまったというわけです。

 あわてて「Adobe Acrobat Reader DC」をアンインストールして、バージョンを下げた「Acrobat Reader XI」を再インストールしたのですが、かなりの時間が掛かってしまったので、早急に印刷しなければならない時に気付いたら大変でした。人によっては何が原因かわからずに丸一日潰してしまう可能性もあるので、この手のソフトのバージョンアップに気を付けるに越したことはないでしょう。

 今後は状況を見つつ、普段使っている事全てができるかどうかを確認しながら全てのパソコンをWindows10にアップグレードする予定ですが、同時に「Adobe Acrobat Reader DC」の導入についても気を付けないといけませんね。今回陥ってしまった失敗の原因は、すでに入れていた「Acrobat Reader XI」のセキュリティ上の対策としての更新と、全く新しいソフトである「Adobe Acrobat Reader DC」への変更を求める案内の違いについてよく確認しないでソフトのダウンロードからインストールまで行なってしまったことです。私と同じように、どうしても使わなければならないシステムソフトを使われている方は、ソフト開発元から新ソフトの利用可能という連絡がない限りは新しいソフトへのバージョンアップを安易に行なわないようにしましょう。


ラジカセもCDコンポも今は昔か

 音楽と人とをつなぐものというのは色々ありますが、技術の向上ということだけでなくインターネットを使ったサービスの出現とともにその様相はかなり変わってきたように思います。

 先日、近所の大型家電量販店が改装のため在庫品を放出するというので行ってきたのですが、その中にはここ何年かの状況の変化によって急速に見切り品になり下がってしまった品々を見付けることができました。

 小さなラジカセや、USBメモリーを差してメモリーの中の音楽を再生できるラジオ付きスピーカーなんてものは、もはや今の時代には求められないものに成り下がってしまいました。スマートフォンやミュージックプレーヤーを直接接続できるスピーカーについても、一世代前のiPhoneやiPod端子専用のものならばこれも製品としての寿命が長くなく、既に現在iOSの新しいのでないと動かないアプリも出てきたため、製品としてのメリットが消されてしまっています。

 そんな中、私がつい買ってしまったのがそうした専用端子の付いていないスピーカーの専用品で、接続はBluetoothとオーディオコードによるアナログ接続のみというものです。こうした製品なら、とにかくBluetoothやイヤホン出力がある端末ならほとんど使い回すことができますし、古いというだけで安くなってもそれなりに使い勝手があります。

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 ちなみに購入したのはSonyのSRS-BTV25というもので、4年以上前のものなので今さら性能について評価はできないにしても、4千円プラス消費税で購入してきました。先日から始めたアマゾンのPrime musicを使いiPad mini2から飛ばした音楽を聞いてみました。スピーカーの性能自体はそれほどいいというものではないものの、枕元で楽しむくらいだったら古いものでも十分実用になります。

 してみると、今後自分で持っているCDを聴くための方法としてCDプレーヤーは残しておくべきかとも思いますが、これもCD-ROMドライブのあるパソコンに取り込んでデータ化してしまえば同じようにスマートフォンやタブレット端末からBluetooth経由で音楽を楽しめるわけです。ここまで紹介したハードの中で、かろうじてオーディオ製品と言えるのはBluetoothスピーカーだけで、今の世の中はオーディオ機器を買わなくても済んでしまう世の中になっているということなのですね。

 もちろん、高音質を追求する場合には元の音をできるだけ原音に忠実に保存することが必要ですし、音を出す場合でも信号の増幅から出口のスピーカーだけでなく機器をつなぐケーブル類にも神経を使わなければなりません。そういうことで言えば決してオーディオ趣味が無くなってしまうということはないのですが、今年に入って多くの業者が音楽のストリーム配信を始めたことにより、この程度の音質で納得できさえすれば、もはや音楽ソフトを買ったり自分で編集する必要もなく好きな音楽を楽しめてしまいます。インターネット接続は音楽だけのために契約していることはないでしょうから、それに追加してわずかな支出をするだけで、いいのですから、いい時代になったものです。

 ちなみに、なかなかレコードもCDも買えず、それでも音楽を聴きたいと思っていた人たちはラジカセで音楽番組を録音し、さらに曲と曲の間のおしゃべりをカットしたりして一本のソフトとして仕上げるのには時間も手間もかかったものです。今はそうしたことを考えずとも、好きなミュージシャンの情報をスマートフォンで確認しながら聴いたり、ラジオもインターネットを使えばスマホでも聞ける時代ですから、そこまで音楽を追求しないものの音楽のない生活は考えられないという方は、使い古しのスマホやタプレっとか、型落ち・中古で安くなったものを手に入れ、それとBluetoothスピーカーと合わせて部屋での音楽セットを作ってしまった方が便利です。とりあえず今後は寝る前に落ち着いた音楽を聞きながらまったりと秋の夕長を過ごしたいと思っています。


スマートフォン・タブレットを感染源にしないために

 季節の変わりめということで、衛生に気を付けるための話題が出ていますが、これは多くの人が食いつきそうだなというものの中に「トイレから出たら手を洗うか」というアンケートの結果があります。

 アンケートの回答というのは必ずしも実際の社会の動向を表わしているかは疑問であり、特にこの設問の答で「トイレから出る時に手を洗わない」ということを白状してしまうというのはいくら関係のない人に言うにしても恥ずかしいことは恥ずかしいと思うので、実際はニュースになったアンケート結果よりも多くの「トイレから出ても手を洗わない」人がいると見た方がいいでしょう。

 きちんと手を洗う人にとっては、こうした人の存在は許すことはできないと思います。特にこれからの季節にはトイレから発生する菌によって多くの人が腹痛を起こすようなノロウィルスに感染する可能性は高くなるのですから、どうしてもこれから年末にかけて体調を崩したくないと思われる人は、トイレから出る際に手を洗わない人を見付けたら、その人を通じて菌を自分のところに持って来ないように注意する必要があります。

 今回特に指摘しておきたいのは、同じようにトイレで菌を取り込んでしまう悪習として、トイレでのスマホ・タブレット(もちろんガラケーも)の使用を控えようという点についてです。何を当り前のことをと思われる方も多いかと思いますが、トイレで新聞や本を読む人というのは決して少なくなく、そうした流れでスマホを使ってしまう人もいるのではないかと思ったもので。トイレに長くこもってスマホ・タブレットを使っていると座った姿勢のまま長時間いること自体が痔になる危険性を生むことが知られていますが、それ以上に恐しいのは、トイレの中にいる菌をそのままスマホに付けてしまい、ある意味トイレより汚いスマホを作ってしまうことになるということです。無造作に食卓に置いたり、他の人に触らせたりしたらたちまち菌はいろんな所に広まってしまう危険性が出てきます。

 ですから、日常使っているスマホに気になる汚れがあったら、こまめに画面や手の触れる場所を拭いてきれいにしておくということと、他人のスマホをみだらに触るような事は極力控えることが、冬の季節にはますます大事になります。

 さらに言うと、どうしても電話を待たなければならないような事がなければ、スマホを持ってトイレに行かないとか、みすみすノロウィルスをスマホに付ける恐れのある行動自体を止めながら、スマホ依存の生活も見直すというのもいいでしょう。お子さんにスマホを持たせる場合、誰か一人が感染症にかかると全員に広まることのないためにも、スマホをトイレに持ち込まないルールは徹底すべきかと思います。特に周辺でノロウィルスの患者が出たという話が出たら要注意です。あらゆる感染の可能性を考える中で、スマホの除菌及び菌を付けない行動を心掛けたいものですね。


NTTの固定電話網IP化へのカウントダウン

 世の中の移り変わりというのはどうしてもやってくるわけで、ライフラインである固定電話でも例外ではありません。今さら新たにメタル回線を引き直すということが現実的ではなくなってきている中、電話がIP電話化されてくるのは仕方のない面があります。

 NTTの打ち出してきた資料によると、2025年頃に中継/信号交換機が寿命を迎えることを考えて、固定電話を順次IP電話へ移行させる計画を本格化するとのこと。ただし、現在のメタル回線契約者を強引にひかり電話へ変えさせるのではなく、工事は不要で線自体は今のメタル回線を使うことで今の機材はそのままに回線だけをIP電話化するということらしいです。

 ただし、IP電話化することにより距離に応じた電話料金というのはなくなり、全国一律のような形になることが考えられます。また、固定料金についてもできる限り変えずに利用者側に手間は掛けない方向で行くようです。

 ただし、通話品質の点については今までの高品質は維持できなくなり、携帯電話並みの品質に落ち着くような形になるのだとか。まあ、これも仕方のないことなのでしょうが、だったら今までメタル回線がなくなるというセールストークで電話をひかり電話に変えさせられたもののインターネットもやらないで電話だけ使っているような人にとっては騙されたという気分になるのではないでしょうか。

 こうした将来の展望を見て行く中で、ますます家に固定電話を引かない方がいいという流れにもなるかも知れません。ファクシミリを実用的に使っている場合には全ての機能を携帯電話でまかなうわけには行きませんが、通話だけをするためなら近々発売が噂されている3G通信を使ったイエデンワ(固定電話風の電話機)に携帯電話のSIMカードを入れて運用すれば、だいたい月2千円程度で固定にも携帯にも掛け放題の固定電話もどきが使えますし、受けることが中心なら毎月の料金も千円以内で済む可能性も出てきます。

 現状で発表されている新しいイエデンワの機能にはLTE対応がされていないのでちょっと残念ですが、通常はコンセントから動かしておいて、停電や災害時には内蔵電池や単三電池も使えるという3G用のイエデンワは確保しておいた方がと思うようになりました。


海外旅行客対策に便乗すれば通信費は下げられる?

 連日の通信関連の話になりますが、携帯大手3社からMVNOに契約を変えた場合、高速通信できる容量が少ない場合は動画を見ていたり、アプリのアップデート、写真の転送をしているうちにあっという間に高速通信分がなくなってしまうのが問題であると言えるでしょう。もっとも、大手3社でも高速通信分が少ない契約パターンもあるのですが、MVNOとの大きな違いがあります。それは、各通信会社が提供する無料で使えるWi-Fiサービスが追加料金無しで使えることです。

 私が契約していたり、過去に契約していたものの中では、ヨドバシカメラのワイヤレスゲートや、ビックカメラのBIC SIMではマクドナルド店内でのWi-Fi利用やWi2の一部のエリアで使えるものの、携帯大手3社の提供するWi-Fiサービスと比べるとやはり物足りなさは残ります。ただ、他にも無料で使えるWi-Fiサービスは各コンビニエンスストア独自のものがあったりするのですが、場所に応じて違う無線LAN設定を登録するのは面倒です。

 これは何も国内のWi-Fi難民のみが陥っている問題ではなく、毎年増えていき2020年の東京オリンピックをピークに増えていくであろう海外旅行客にもあてはまります。海外からスマートフォンやタブレットを持ち込んで使う場合、空港では問題なく使えるものの、移動した先の観光地や繁華街でWi-Fiが使えるわけではありません。今後に向けていかにスムーズに、観光地や繁華街全般に観光客が使える無料Wi-Fi網を整備するかということが、スムーズに観光客を案内するためには必要になることは間違いありません。

 こうした海外旅行客用の無料Wi-Fiですが、あくまで海外旅行客用専用にするのか、Wi-Fi網を日本国内でスマートフォンを使っている人にも開放するのかというのが今後の通信費削減が日本の家庭内でできるかどうかのカギになるでしょう。LTEはどうしても同時に使う人が多いとスピードの低下が出てきますが、その際に例えばアプリで無料Wi-Fiのエリアに入ったらLTEに優先して繋がるようなものと合わせて普及させれば、LTE通信は最低限のスピードでメールやウェブ、LINEが滞り無くできればいいという人も出てくるのではないでしょうか。

 その際大切なのは、場所によっていちいち設定を切り替えるのではなく、一部アプリの力を借りながらでも自動的に接続できるような仕組みを作ることです。個人的には全くの無料でなくても広範囲で安定したWi-Fiが使えるなら日々の活動範囲にもよりますが追加料金を払ってもいいと思っています。

 オリンピック関連の話というのは競技場やエンブレムのことに集中して語られるきらいがありますが、海外から来てくれる観光客がとにかく望むのはやはりWi-Fiの整備があれば満足度は高くなることは間違いないでしょう。いわゆるムダになりそうな費用が出そうなら、その分をWi-Fi網整備のために投入していただけないものでしょうか。こういった政策こそ、多くの人に支持されるものだと思うのですが。


家庭の通信費削減には冷静な計算が必要

 ちよっと前の話なので御存知でない方もいるかも知れませんが、インドネシアに鉄道を走らせる計画があり、その事業を日本と中国が争っていたのですが、先日のニュースで中国が受注することが決定したそうです。日本の高度なインフラが海外で使われないというのは残念ではありますが、中国の方はインドネシア政府に一銭もお金を請求しないプランを提案してきたということで、これは負けるべくして負けたという感じがしますね。

 国家の一大プロジェクトと私たちの身近の話をごっちゃにするのはかなり乱暴な話かも知れませんが、私たちの身の回りにも家庭内の通信費を考えるにあたり、スマートフォン購入時に「実質無料」のような言葉が飛びかっておりますが、実のところ「実質無料」であってもけっこうお金がかかるケースがあったりします。もちろん、例に挙げさせていただいたインドネシア政府は、事前に日本と中国のさまざまなプレゼンを受け、問題はないと決断したから中国のプレゼンを受け入れたのだと思います。中国の方としても、鉄道敷設後のメンテナンスなどで将来にわたってインドネシア経済における影響を及ぼし続けられるという計算もあったでしょうから、もしかしたら日本のことわざで言う「損して得取れ」という形の提案だったのかも知れません。つまり、建設時には持ち出しになってもこれから未来永劫に続く期間において、管理費やメンテナンス費用をごっそり受け取ることで、当初に余分に出したお金を回収するつもりでプレゼンしたのではないかということです。

 今、多くのスマートフォン利用者がお金を払っているケースにおいて、スマートフォン代を「実質無料」で使っている人は少なくないでしょう。しかし、ここで言う「実質無料」のカラクリはインドネシア鉄道の例とほとんど同じです。定価として10万円に近いスマートフォンを実質0円で売ったにしても、MVNOの月額980円程度しかデータ通信を行なわない人と契約したとします。MVNOの料金はあくまで大手携帯電話会社の下請けであるので、データ通信の原価というのは月額980円より安い微々たる金額であることが予想されます。さらに、MVNOにはないドメインメール利用のための月額300円を取り、実際の請求額は一番安いプランのデータ通信料だけでだいたい4千円前後といったとこるでしょう。

 ここからはかなり荒い計算になりますがご容赦下さい。単純に月額980円でスマートフォンが使えるMVNOとの契約と比較すると、だいたい差額が3千円くらいになります。実際のところ、通信費の原価はもう少し安いと思うので、場合によってはもっと差は広くかもしれません。ここではあくまで概算ということで3千円で計算させていただきますが、もし実質無料でスマートフォンを購入できたとしても、およそ2年間の縛りがあるとした場合、差額は72,000円になります。この時点で72,000円以上のスマートフォンを購入しており、すぐに別のスマートフォンを実質無料で機種変更できれば安くスマートフォンを持てたということになりますが、端末代の支払いが終わった後でも同じ機種を使い続ければ続けるほど実質的には毎月3,000円余りを携帯電話会社に貢いでいる形となります。その儲けが今の携帯電話会社を支えているという事にもなるわけで、政府が最近言い出した携帯料金を安くすべきという話も出てこようと言うものです。

 ただしこの計算は月のデータ使用料が、高速通信が2GB程度で制限が出るプランで作っているため、動画を見まくったりしてデータ通信を使いまくっている方の場合ではありません。それでも、私が使っているぷららの速度が3Mbos上限のいう使い放題なら、都会以外の場所で利用するならお昼や夜の速度低下もそれほどなく約3千円で済んでしまうので移行してしまった方が得な場合もあります。首都圏などで利用されていて、ぷららやその他のMVNOの無制限のプランでは速度低下がひどく使い物にならないと嘆く方は、むしろそこかしこに飛びかっているWi-Fiをうまく使って一部料金を払ってでも併用した方がいい場合も出てくるでしょう。

 これだけスマートフォンによるネット利用者が増えている状況の中、全てを満たして安く済む方法というのはないと思った方がいいと思いますが、中高生のように24時間のうち起きている時間全てスマートフォンを見ながら生活しているのでなければ、何かを諦めることによって今より安くデータ通信を楽しめる方法は出てくると思います。また、必ずiPhoneでなければならないという考えを改めることで、それこそお子さんのお小遣いでも買えるスマートフォンはいくらでもあります。一つのスマートフォンが現役として使える期間というのは案外短く、そう考えると一台10万円近くかけるよりも、その10分の1で買えるものでもLineさえできればいいと思う人もいるでしょう。このようにスマートフォンに関する考えをちょっとでも改めることができれば、なにもお上に指導してもらわなくても自分の力で通信料金をコントロールすることができるようになるでしょう。


IP-Phone SMART から遂にやってきた解除予告メール

 月額料金がかからずに050から始まる電話番号を持てるサービスIP-Phone SMARTですが、登録してしまえばずっと請求なしの番号維持ができると思っていた方も少なからずおられたと思います。ただ、この事はかなり前から指摘されていたことなのですが、サービス契約時に全員が確認した規約内に、請求なしの状態が12ヶ月連続した場合、IP-Phone SMARTの側から契約を解除できるという記載があるのです。

 今まではこの規約を厳密に適用して来なかったということなのでしょうが、番号が足りなくなったのか、LINE通話に押されるような形でこの事業を縮少するつもりなのかはわかりませんが、先ほど一通のメールが来まして、これから10日間有料通話をしないと今までの番号は没収になり契約も解除されるというものでした。個人的にはそうなっても困ることはないのですが、日頃IP電話同士で無料通話だけで使っている場合は1年ごとに数円だけでも請求を受けるだけ通話をしながら番号を維持することになり、自分で1年ごとに覚えておくか、今回のようにやってくるメールを見逃さないように気を付けるかしなければなりません。

 もっとも、私がIP-Phone SMARTを契約した頃にはLINE通話だけでなく、通常の番号で24時間無料で掛けられる通話放題のプランもありませんでした。同業他社のIP電話もMVNO業者の中には自分のサービスを利用する人に無料や割引料金で使えるIP電話サービスもあります。そうしたサービスの台頭とともに、IP-Phone SMARTも岐路に立っているというのが正直なところなのでしょう。

 この件についてちょっと気になるのが、以前このブログで紹介したパナソニックの多機能電話機VE-GDW54Dを使っている方への対応です。この機種の売りの一つに、自宅にかかってきた電話を転送し、スマートフォンで受けられるというものがあります。電話機には一つの回線しかありませんが、どうやって転送する分のもう一回線を確保するのかというと、この機種のページから飛べるIP-Phone SMARTの申込みページにアクセスし、自宅のWi-Fiにつながった電話機からIP電話で、これもIP-Phone SMART専用のアプリを入れたスマートフォンとの間に無料で転送ができるようになるのです。つまりここで使われるIP-Phone SMARTはIP電話を使った無料通話のみで外からかかってきた電話を転送する仕組みになっているわけで、この仕組みが有料通話が12ヶ月ないことで急に番号が使えなくなってしまったらそれまで便利にこのサービスを使っていた人からすろと、とてもめんどくさい電話機になってしまいかねません。IP-Phone SMARTの方で、この電話機を使っている人へは当分解除予告はしないのならいいのですが、そうでなく全てのケースに対応するということになると、IP-Phone SMARTでしか転送電話をセットできないVE-GDW54Dの利用価値は多少減ってしまう可能性もあります。個人的にはこういう事も考えて、IP電話業者を選べるようなシステムを作っておけばいいだろうと思うのですが、そうできないのが日本の大手企業が昔と比べて必ずしも強いないところではないかと思ってしまいました。

 というわけで、IP-Phone SMARTのサービスを今後も使う予定のある方は、自宅の固定回線にでも繋ぐなとして、最低限の課金を生じさせるようにしましょう。


政府が主導する「携帯電話料金引き下げ」方策への違和感

 現在の総理大臣が総務省に命じ、今の家計の中における携帯電話の料金は高すぎるので、値下げを行なうように料金引き下げ検討を指示したというのがニュースになっていました。いわゆる物が売れなくなった原因の一つに、スマートフォンを中心とした携帯電話料金にいっぱいいっぱいの家庭が多いことに、政府もようやく気付き出したこということではありますが、もしこの話を受けて携帯大手3社が料金をMVNO並みに下げたプランを出したらどうなるでしょうか。

 普通に考えれば今まで安い値段でデータ通信を提供してきたMVNOの中でも規模が小さいところから経営が立ち行かなくなり、今のような競争による様々なプランを選ぶことができなくなる可能性が危惧されるような気が私にはするのです。というか、携帯大手3社以外のMVNOはデータ通信料金を下げて使いたいという人たちに向けて、既に一定の役割を果たしており、情報を知ったご家庭から、今までの契約を見直すようになり、MVNOの安いものに流れています。そこを十分認識した上で政府が動かないと、かえって日本のモバイル通信の環境は悪くなるという見通しも出てこようと言うものです。

 MVNOが存在できるのは、ある意味高額な携帯大手3社の料金と比べても安くてそこそこ使えるデータ通信契約があるいう認識が広がったからです。さらに、今日本では人気のあるスマートフォンのiPhoneを使う場合、端末を購入するための初期費用が少ないプランを用意しているのは携帯大手3社だけなので、この状態で基本料金まで安くなってしまったら、iPhoneを使いたいと思っている人がわざわざMVNOにとどまる理由がないとばかりに一気に大手3社に戻ってくるかも知れません。どちらにしても携帯大手3社が毎月の利用料金を下げる前提として打ち出してくるのが3年以上の長期契約でしょうから、一度戻ったら当分多くのユーザーは携帯大手3社に囲い込まれ、通信事業者の独占は今よりも進んでしまうのでないかとすら思います。

 さらに考えていくと、結局のところ政府主導で単価的に携帯電話料金が安くなったとしても、いわゆる情報弱者で今までも家計における携帯電話料金の割合が高い家庭では、さまざまなセット契約を結ばされるなどして、安い方に移ろうとしてすぐに解約しようと思ってもできず、毎月の端末購入費を含めた割高な通信費支払いに追われるような状況に劇的な変化はないように思います。あくまで政府レベルで出来る対策としては、それこそ市町村レベルで通信費全般における相談窓口を開き、どうしても高い通信料金が払えない人たちにMVNO各社の契約を斡旋する方がよっぽどましなのではないでしょうか。とにかく、今払っている高い(1人月1万円以上もざら)携帯電話料金も、現状のMVNO業者を選べば半額以下に安くすることができるということを多くの人に知ってもらうことが大事だと私は思うのですが。


ネットラジオ時間差配信の有難さ

 私が最近ラジオ放送を録音する場合、そのほとんどをインターネットラジオをスマートフォンのアプリraziko と raziko拡張(こちらだけ有料)を利用しています。録音したファイルはそれほどファイルが大きくないので、まとめてCDに焼くという他にもクラウド上に置いておき、必要に応じてダウンロードして楽しめるようにしているのですが、最近助かったことがありました。

 普段の録音はアプリのradiko拡張のおかげで番組表をダウンロードしてそこからテレビのように録音できるのですが、テレビと違ってラジオの番組というのは事前に何を放送するかあまり気にかけることもないので、車の中でラジオを聞いていてこれは録音したいと思うこともまれではありますがあります。昨日たまたま、めったにメディアに出て来ないような人のインタビューが放送されたので、これは録音したいと思ったのですが、すでに番組自体は始まってしまっています。

 今までの常識でいけば諦めるしか無いのですが、何とか途中からでもと思ってスマートフォンのアプリを起動し、今聞いていた放送局に合わせたところ何とまだ番組放送前でした。すぐに録音の手続きをし、冒頭ちょっと欠けたものの何とかインタビューの内容は録音することができました。

 これは、インターネット放送の特徴として同時放送と言ってもかなりのタイムラグがあるためで、このタイムラグのおかげで何とか録音が間に合ったということになります。車の中でラジオを聞いていてこれはという番組があったら、その時点ですぐにスマートフォンで録音する作業をすれば間に合うことが今回わかり、自分の中ではかなり便利に使えるようになりそうです。ただし、このような録音を使うには、ラジオ放送を流し続けるだけでもデータ通信容量を消費しますので、あくまで緊急用として対応する必要はあるかも知れませんが。

 以前ラジオの付いたICレコーダーが登場し、外でも自由にラジオ録音ができそうなので購入しようと思ったことがあったのですが、ビルの中や移動中など受信自体が難しい場合もあるので、スマートフォンでインターネット配信を録音できるならそちらの方がよっぽど安定して使えます。今回私が使ったSIMはmineoのau LTE低速でしたが、低速でもラジオ程度なら十分使えるのが有難いです。車のラジオで私と同じように録音したいラジオ番組の放送があったら、まずは安全な場所に車を停め、スマートフォンからの録音を試してみてください。


息の長い製品を出すメーカー

 前日に書かせていただいた通り、以前このブログで紹介させていただいた製品について、Amazonのページヘのリンクをさせていただいています。私がこのブログを立ち上げてから結構経つので、紹介させていただいたものの中にはもう入手できなくなっているものも多いのですが、一つ一つリンクを貼っていると、長きにわたってロングセラーを続けているものがある中、一つの製品が目に止まりました。

 それは、TASCAMというブランドで古くからあるオーディオメーカーのTEACが出している高音質のICレコーダーDR-05で、すでに生産は終了しています。現状では新機能の付いたDR-05 VERSION2が販売中ですが、ぱっと見るとその形は全く同じで、主にソフト的なバージョンアップのようです。VERSION2の新機能は以下の通りとなっています。

・楽曲制作に便利な非破壊オーバーダビング機能
・ボーカルや楽器をきれいに響かせるリバーブエフェクト
・入力レベルを基準に自動で録音開始するオートレック機能
・入力レベルを基準に自動でマークを打つオートマーク機能
・動画ファイルとの位置あわせに便利なオートトーン機能

 個人的には自動でマークを打ってくれるのは後で聞き直す場合に便利ですし、今後、動画の音声を別々のハードで録り、それを合わせて高音質の動画を作るような場合にオートトーン機能はありがたいですね。ただ、普通に考えると新しい機種を購入しなければならないと思いがちですが、実は旧DR-05をVERSION2の機能を使えるバージョンアップファイルが公開されており、私の旧DR-05も簡単にVERSION2相当になりました。

 逆に考えると、まだAmazonでも旧DR-05が売っている状態ですから、家電量販店で安く古いものが売られている場合、あえて購入して自分でバージョンアップさせて使うということもできるわけです。そうでなくても、ソフト的なバージョンアップによって現行機と同じように引き続き利用できるというのは、メーカーのご英断もあるかと思いますし、ユーザーにとってはありがたいものです。同じような製品を販売するメーカーを検討する中で、やはり選ぶべきはユーザーの方向を長く見ていてくれるメーカーの方がいいわけで、その実例ということで紹介させていただきました。製品自体はごつくて大きいものですが、音質重視のICレコーダーとしてはとりあえずこれ一台あればしばらくは新しいものを買うこともないかなと思います(^^;)。