ADSL終了後の通信環境を展望する

 現状ではまだ影響は出ることはないと思いますが、auの提供するADSLのサービスが終了することがわかり、他社の動向が気になります。先日のエントリーでインターネットを使ったひかり電話の災害時における使えなさを指摘したばかりだったので、むしろニュースを見た人たちは、可能ならメタル回線の電話にADSLのインターネットに戻すようなこともあるのではと思っていたのですが、インフラ整備の状況から言うと古いものは消えていくしかないのでしょうか。個人的には現状のメタル回線が維持できるうちは契約を続けるつもりですが、ADSLサービスが先に終了してしまう可能性もあるので、常にインターネットのバックアップ体制は考えておきたいところです。

 メタル電話が残っている状態でADSLのみ終了した場合、データ専用の光回線を引くか、モバイルルーターを自宅でも使うかと考えた時、しみじみ思うのは高速の無制限利用も可能だったWimaxがWimax2になったことにより高速通信における月ごとの利用限度を付けられてしまったことです。そうなると現在で一応無制限をうたっているのは光回線を除けば携帯電話のLTEを利用する回線になってしまいます。自宅でもモバイル環境でも同じ回線を使っているとなると、もし携帯電話のサービスが止まってしまった場合、全く外とつながることができなくなってしまうということです。

 そうなると、今のところは唯一有線でつながる光回線への移行も考えながらADSLを使っていかなければならないということになるのでしょうか。どちらにしても、停電になったら光だけでなくADSLも使えなくなってしまうわけですから、停電直後は基地局の非常用電源で給電して稼働できる携帯電話網に一元化するという考え方もあるとは思いますが、家庭内で複数のパソコンとスマートフォン、はたまたテレビや情報家電までインターネットに接続してあることを前提に作られたものが結構あるので、多くの機器が同時にインターネットに接続された場合のスピードの低下が感じられるような回線は自宅用には向かない気もしますので、今のところはADSLが終わったら光にするしかないのかなあと考えざるを得ませんね。もちろんその前にモバイル回線の新たなものが出てくることを期待しながら待ちたいですが。

 そして、光インターネットに付ける形で従来の電話番号を引きつぐことができる光電話ですが、私の場合ですが現状でも固定電話からの発信はほとんどせず、昔の番号を知っている人から着信するだけになってしまっています。あと使うのはファクシミリの送受信くらいしか使わなくなっているので、メタル回線終了後は固定の番号を捨てることも視野に置きながら、主にスマートフォン用にアプリが出ている050plusやSMARTalkあたりのサービスをルーターに繋ぐアダプター経由でアナログ電話で使えるようにして、050から始まる番号で今使っている電話機およびファクシミリを動かすことも可能です。SMARTalkなら回線維持にはお金がかからないので、今までの電話部号を050から始まる番号に変えてもメリットは有るでしょう。メタル回線が終了した時点で、停電時のIP電話の利用は無理になりますが、050plusやSMARTalkはIDとパスワードを入れればスマートフォンのアプリでも使うことができるようになりますので、停電が起きても携帯電話の基地局が動いていれば同じ番号をスマートフォンで使うことも可能になり、スマートフォンの電池が残っていれば停電時でもしばらくは利用ができる可能性が出てきます。今後、ウィルコムのイエデンワのように乾電池で動き、ルーターとBluetoothで接続可能なIP電話機が出てきてくれるようなら、モバイルルーターのMR03LNとの組み合わせで多少の停電くらいなら使い続けられる最強のどこでもイエデンワになる可能性もあるので、そんなハードの出現も期待したいところです。


スポンサーリンク

コメントを残す