私がStarlinkを契約したのは、普段使いにするのではなく、旅行中にスマホが圏外になった場合や、大きな災害が起きて携帯電話の基地局が長期停電で使えなくなったような場合でもインターネットに接続できるようにという考えがあってのことです。
ただ、ずっとインターネットが使えなくなるような事が今後起こるかどうかということを含め、様々な状況をシミュレーションしてみたいと思います。
現在、私の契約しているモバイル回線の中では、毎月あえて3GB未満で運用している楽天モバイルと、制限はかかるものの低速でも最大1.5Mbpsで使えるmineo(au回線)があります。mineoは夜の11時から翌朝7時までの深夜帯は高速無制限で使えるように(深夜フリー)してありますし、高速クーポンは制限無しの繰越分が現在200GB以上あります。先日mineoでは、太平洋岸一帯に津波警報が出た際には緊急対応として高速クーポンの配給がありました。そうなるとあえて楽天モバイルの無制限の回線を使わなくても、トータルの通信費の出費を変えずに災害対応はできる可能性もあるわけです。
ただ、日本の通信インフラ全体が滞ってしまった場合にはStarlinkの出番となるわけですが、実際契約してみて、「プラン変更」をうまく使えば、それほど負担を増やすことなく衛星インターネットを使えることもわかってきました。
現在の私の契約は「ROAM10GB」というプランで、月額1,500円の支払いが発生しています。この額はauが他回線の人たちに提供するスマホと衛星との直接通信を可能にするau starlink directとほぼ同額ですが、Starlink miniは様々なプラン変更ができるというのがポイントです。
ROMA10GBの契約で上限の10GBを使い切ってしまった場合、プランをそのままにして1GB/260円ずつ追加料金が掛かるのですが、プランを変更することによって月々の負担を抑えることができます。ROAMプランは日本国内であればどこにでも移動が可能ですが、契約時に登録した住所(つまり自宅設置)でStarlink miniを使い続けるだけなら、安く無制限にネットが利用できるプランがあります。それが「ホームLite」プランです。
こちらは登録した住所一ヶ所でしか使わず、さらには通常の「ホーム」プラン(月額6,600円)より帯域を制限される可能性はあるものの、月額4,600円(料金は日割りで請求されます。8月19日から私が契約した支払切換日の9月7日まで変更するとその月の追加料金は1,965円で、合計3,465円/月で利用できることになります)でネット利用ができます。
つまり、月ごとの「プラン変更」なので、私が現在最安である月々支払っているROAM10GBプランの支払い分1,500円/月を生かしつつ、翌月精算時までの差額負担だけで色々なプランが利用可能になるわけです。自宅の光回線が復旧すれば、またプランをROAM10GBに戻せば良いわけです。
こうしたプラン変更はStarlinkの設定ページからプラン変更を選ぶと、利用可能なプランと、変更した際に必要になる追加金額が表示されます。避難所での生活は過酷ですし、Starlinkのようなものを多くの人に見せびらかしてしまうと、自分の負担だけが増えてしまいますし、Starlink自体の盗難の恐れもあります。
もし状況が許すなら自宅避難にしてこのホームLiteを使えるようにするか、車での避難生活をする代わりにプランをROAM50GB(月額6,500円)にして、それでも足りなければROAM無制限(月額14,400円)と、段階的にプランを上げていくことで使い過ぎを防ぐこともできます。こうした手動によるプラン変更で料金の日割り追加ができるような仕組みを国内の通信事業者も行なってくれればと思いますね。
そういう意味でも、月の途中からでも一定時期だけ自宅からそこまで負担を増やすことなくホームLiteで安くインターネットを使えるStarlinkは、災害時に頼りになります。できれば使いたくないものではありますが、いざという時にメインの通信手段として使えるように、今後もその状況を見ながら使っていきたいと思っています。