物価高を理由に携帯電話の通信料を値上げしたい大手3社の動向を見ながら「中速」のプランも期待

以前、菅首相の肝いり政策で、携帯電話の通信料が全体的に値下げされて今に至る状況があります。現在、格安SIMと言われるところでなく、大手キャリアでも20~50GB/月で大体3千円くらいの料金水準になっているのを、上げることによって大手キャリアは利益増を狙っているということらしいですが、私はこうした流れについては仕方ないとは思うものの、もう少しプランを細分化させることによって多くの人が納得するような料金大系にして欲しいと常々思っているので、今回はその事について書きたいと思います。

現在、制限なく「無制限」利用も可としているのは大手3キャリアに遅れて登場してきた第4のキャリアと言われる楽天モバイルだけですが、通信のスピードが4Gから5Gへと変わっていく中ではありますが、5Gの最高速が小さなスマホやタブレットの画面でどこまで有効なのかということを考えた場合、かなりのオーバースペックではないかと思えます。私は以前、あえてスマホ用に提供されている楽天モバイルのSIMカードをホームルーターに入れて自宅用のWiFi通信用として使っていました。その際、多少パケ詰まりがあって、動画の動きが少し止まるなどの、有線と比べて不安定な面はあったものの、普通につながってしまえば問題なく光回線の代替として使えました。

現在は自宅の回線は光回線に変えていますが、楽天モバイルの方はメイン回線として使っていて、もし停電などで自宅の光回線が使えなくなった場合のスペアとしての利用も視野に入れています。現在は楽天モバイルのエリアも広がってきたので、以前よりも安定するかも知れませんが、10Mbpsくらいが出る4Gでも自宅用としては十分なので、今後本格的に5Gでの通信が当り前になった場合、それを無制限で使える上に、料金が月額3千円程度で済む楽天モバイルは明らかに通信の状況と比べると安くなってしまいます。

個人的には他のキャリアも含めて5Gの高速で無制限ないし月30~100GBくらいを提供するプランであれば、やり方によっては光回線の代わりとして使える可能性もあるので、今よりももう少し値上げしても仕方がないと思っています。ただ、外で使うスマホ上で通うプランということでは完全に私にとってはオーバースペックであるとも思います。
何事も早いことは良いことですし、その早さを使ってインターネットで新たなサービスが出てくるということもあるので、こうしたモバイル通信での高速を追求する動きは当然あっても良いと思います。ただ、スマホの限られた画面で動画を見たりSNSを楽しんだりするにはそこまでの速度は必要あるでしょうか。

現状で、そうした「外ではそこそこの速度で通信できれば良い」と割り切ったプランを出しているのは、mineoの最高1.5Mbpsに抑えた帯域で通信回線を提供するプランぐらいしかなかったように思います。今使っていて、スマホや8インチタブレットを外で使うには、1.5~3Mbpsくらいで頭打ちにしてもらっても十分使いものになる回線として使えると思っているので、その辺に着地するようなリーズナブルな使いやすいプランを同時に出してくれれば、あくまで高速を追求するプランの値上げを行なったとしても問題は起こらないのではないかと思うのですが。

無制限高速プランのディメリットというのは、高速のインターネットをいくら使っても料金が変わらないので、一部のユーザーが使いまくって、使わない人との公平感が取れないということもあると思います。だとしたら無制限プランの料金をもっと上げて、定量プランでの追加パケットの購入で料金の差を付けるとか、色々企業側の利益を増やす方法はあるだろうと思います。

個人的には、平日昼は最大1Mbsで、その他の時間は最大3Mbpsくらいに速度を抑えた使い勝手の良いプランを大手キャリアも安く出して欲しいと思います。MVNOのmineo「マイそくプレミアム」は月額2,200円で、平日昼が最大300kbpsで、その他の時間が最大3Mbpsでの利用ができるプランなので、大手であればそのくらいの価格でも平日昼でも動画が見られるくらいのクオリティを保って新プランを出すこともできるのでは? と思います。

現在、楽天のプランの料金やドコモのahamoがどちらも月額3千円前後なので、他のキャリアやMVNOもその金額を大きく超えるようなプランを出しにくいということは十分あるだろうと思います。楽天の場合は使った分だけ料金がかかる形なので、無制限に使おうとすると追加料金を多めにするということは今後やってくる可能性はあると思いますが、今まで通り3GB/月以下なら月額千円前後で維持できるなら、私は楽天モバイルが今後の通信衛星との直接通信を実現するためにも、無制限で使いまくっている人からはもう少し料金を取っても良いのではないかと思います。当然そうなると、ahamoを始めとする月額3千円前後の料金が上がる可能性もあるのですが、選択肢が高額なプラン一択になってしまうことだけは避けてもらいたいです。

道路に一般道と高速道があるように、どうしても高速が必要ならばその都度使うものの、常に高速でなくても良いという人は少なからずいると思いますので、全ての時間でスマホ上で動画が見られるくらいの「中速」プランに、いざという時に高速を利用したい場合に使える、オプションを付けられるような形で今の月3千円より安い基本料金のものを作っていただけるのなら、常時高速利用ユーザーの通信料金を値上げすることについてのみではなく、今までの値下がりした通信料金でも高いと思っていたり、自宅でWi-Fiを使っているので外ではそこそこの通信速度で良いとしている人には安くモバイル通信を提供して欲しいものであります。そうした配慮抜きに全ての通信料金が上がってしまったら、通信は今やライフラインなので、気楽に使えなくなることで社会的にも不具合が出てくる可能性もあるかも知れません。単なる値上げでなく、逃げ道もきちんと用意した上で大手キャリアには通信料金の見直しを行なって欲しいものです。

カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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