SNS経由で若い女性に騙され数百万から数千万円のお金を取られてしまう、これから老年に向かっていく独身の男性がテレビのインタビューを受けている特集を見る機会がありました。人間、独身でも結婚をしていても違う境遇の人を羨ましいと思うことはあり、独身だからだめというわけではないと私自身は思うのですが、お金を取られてしまった人はSNSで出会った女性とパートナーになるためにせっせとお金を貢ぐことになってしまうケースがあるということです。
今回見たニュース特集では、そのようにいい年の男性を騙してお金を取る過程を、若い女性を中心としたコミュニティが別のSNSで公開しながら男性らのSNS上のやりとりを公開して笑いものにしているような場もあったということでした。個人的には、知り合いが困っていたら親身になって助けたいと純粋に思う気持ちはわかるものの、そうした人の情けにつけ込んで笑い者にするような人たちがいるという事はやはりショックです。私自身はSNS上で名前も素性もわからない人に援助するような事は今までもないですが、実社会においてもちょっとした心の隙をつかれてお金を出すくらいなら、自分で自分の心を豊かにするようなお金の使い方をした方が良いとしみじみ思いました。
私の場合はこのブログを書くという行為自体が単に読んでいる人に情報を提供するだけでなく、自分のためにもなると思ってせっせと書いているのですが、どちらにしても自宅に籠ってあれこれと明らかに良くない方向に妄想を繰り広げる事も危ないと思います。私の場合は、こんなブログを書いていることもあって、自宅から旅立つことで昇華している部分が大きいですね。今回は、私自身もまだやったことがないのですが、究極の旅として今後仕事をリタイヤした後にでも実行してみたいプランについて紹介してみようと思います。予算はそれなりにかかりますが、素性も知らない他人にお金を取られてしまうよりはよっぽどましではないか? と思えます。
でまた、話は変なところに飛んでしまいますが、例えば自分が人に追われていて国内をずっと逃げなければならないと仮定した時、皆さんはどういうルートを使って逃げるでしょうか。追ってくる人が自分の事をわかっている場合、いわゆる「土地勘」がある場所を中心に探すことと思いますので、自分はそうは思っていなくても以前住んでいた場所や旅行で気に入った場所に逃げてしまうと、簡単に発見されてしまうという結果になるかも知れません。そうした行動を防ぐには、自分が行程を決めるのではなく、他人が決めた行程をなぞりながら移動することで、行き詰まらずに長期間逃げられます。そうした他人の考えた行程の中でも秀逸なのが、今回紹介したい「最長片道きっぷの旅」です。
その移動はJRになりますが、全国に張り巡らされたJR線の同じ場所を通らずに一番長い乗車券を発行してもらい、そのきっぷの有効期間まで、現状での最長距離の行程をひたすら移動するのです。詳しい行程については、JRの廃線や新線開業などによって状況はその都度変わりますが、インターネットで常にその行程表が更新されています。これを書いている2024年現在、竹松駅(JR九州大村線)→長万部駅(JR北海道函館本線)のルートか稚内駅(JR北海道宗谷本線)→新大村駅(JR九州西九州新幹線)が最長ということですが、乗車券とその他の料金(特急や新幹線に乗らないとダメな部分もあるので)、交通費だけでだいたい20万円くらいかかります。さらに連日の宿泊費や食費がかかりますが、実際に最長片道きっぷの旅をした人の旅日記などを見ていると、有効期間はあるものの、だいたい一ヶ月くらいの行程で、宿泊は極力ネットカフェのような格安な宿に泊まることで、食費を入れて最低30万くらいはかかると考えられます。最近はビジネスホテルも高いので、そうした場所に泊まるつもりならもう少しかかるでしょうが、これを安いと見るか高いと見るか。
個人的には、安全に国内を移動し続け、なおかつ行程を終了することを目標にすることで、その間は心の隙間とかそんな事を考えている暇はないような旅になると思うので、かなり精神的に鍛えられるのではないかと思えます。
今回紹介した旅はそこまで豪華な旅ではありませんが、結構な費用も時間もかかります。多くの人は学生の時には時間は作り出せるもののお金はなく、その後就職するなどしてお金を稼げる時期に、2ヶ月以上も仕事をしないで日本縦断するだけの時間を作り出すのは難しいと思います。それでもこうした旅があり、しばらく家に帰らず、他人が探そうとしても見付けるのは極めて難しい方法で移動ができるという事を知っていれば、心が追い詰められるようないざという時でも悲劇的な方向へ向かうことなく、最高の贅沢な時間を過ごして心を豊かにするような事にもなるかも知れません。私も仕事のリタイヤに後の良いタイミングでこういった旅に出掛けられるように、そのための貯金をしたり、最新の情報(交通関係だけでなく安くて快適な宿の情報なども)を仕入れて、来たる日に備えたいと本気で思っています。