ここのところ、どうしてもMicrosoft Officeを使わなくてはいけない場合以外は、複数の古いノートパソコンに入れたLinux Mintで十分な作業ができてしまっていて、今まで色々と新しいパソコンの購入で苦労してきた自分が莫迦みたいに感じてしまっています。かなり古かったり、CPU的に遅いものであってもそれなりに動くことは素晴らしいものの、それでもやはりCPUの能力は一定以上あった方が良いということも、様々なパソコンにLinux Mintを入れて使っているうちに感じるところでもあったので、ここで改めてLinux Mintを導入してメインに使うハードはどうすべきかと思いました。
といっても、Windows10が入ったパソコンとして中古で売られているものであれば、普通にUSBメモリーカードから起動することができれば、そのパソコンを再生させることができるでしょう。今回は、そうした前提とともに私にとって最良のLinux Mintに入れ替えて長く使え、使い勝手の良さそうなノートパソコンについてその候補を考えてみます。
この辺は、人によって「扱いやすいノートパソコン」についての考えには違いがあることは重々承知です。私の場合、やはりキーボードからの入力および、マウスを接続することができなくてもドラッグや左右のクリックがやりやすいなど、しっかり作られているキーボード回りを持っているノートパソコンを外では使いたいなあと思っています。家で使うのなら、マウスも外付キーボードも接続して使うことができるのですが、外出時にはできるだけ荷物は少なくしたいこともありますし。
国内でメジャーなモバイルパソコンということでは、「レッツノート」と「ThinkPad」が自分の中では双璧です。ただ一つ、かつてのレッツノートはトラックボールが搭載されていた頃のものが懐かしいものの、トラックボールを内蔵したノートパソコンはどうしても本体が厚くなってしまうので、トラックバッドに変わっていったという経緯があります。ある程度の本体の薄さを保ったままで設計しているもので言うと、やはり「G」キーと「H」キーの間にトラックポイントがあるThinkPadの方が、キーボードもしっかりしている印象があります。ということで、中古のThinkPadの中から選ぶことにしました。
現在、使っているノートの大きさは、10インチ、11.3インチ、13.3インチ、15.4インチのものがあります。10インチのものが一番小さくて軽いのですが、どうしてもキーボードは変則配列になってしまいます。11.3~13.3インチあたりが個人的には使いやすい印象ですが、その辺のクラスだとThinkPadにはモバイル用途に作られたXシリーズの12.5インチのモデルがあります。私は最初、その重さに注目していて、X270からX280へのバージョンアップによって本体重量が1.5kgから1kgそこそこになったことに注目しました。さらに、X280から独自の電源プラグではなく、USB-Cから電源を供給するための電源端子およびACアダプタに変わっています。
そうなると、そのままX280の安い中古を探すのがベストかと思ったところ、バージョンアップ前のX270も興味深いスペックであることがわかりました。重さというのは仕方ないにしてもX270にはUSB-Cの端子が電源とは別にあり、PD充電用のType-Cケーブルでの充電が可能であることと、メーカーやサードパーティから、古い電源プラグを汎用のPDケーブルや変換アダプターに接続すれば、USB-C端子を空けたまま給電が可能であるということと、もう一つ中古を使うにあたって大きなポイントがあることがわかりました。
というのも、なぜX280が1kgそこそこの重さになったか? ということですが、それはバッテリーを全て内蔵式にしたからなのです。当然ユーザーが自ら簡単に電池交換をすることはできません。しかし、X270であれば、本体後ろにあるバッテリーは今でも交換式の新品バッテリーを購入することができるようになっています(バッテリーは内蔵部分もあるので、全てのバッテリーを簡単に交換できるわけではありません)。X270なら、中古で購入した時に付いてきたバッテリーを日頃利用しつつも、旅行の際にはバッテリーが切れた時の予備として買い足したものも使うことができるようになっています。
この辺は、どちらの方が良いのか議論のあるところでしょうが個人的にはそこまでしなくても、電池がヘタってきたらアマゾンで予備のバッテリーを買い足すだけで電源回りは買った時の状況に近い状況に戻るので、これから長く外用パソコンとして使いたい場合にはもってこいです。前述の通り、汎用のUSB出力ACアダプターも使えるようにできますので、多少の性能の後退はLinux Mintを入れれば問題はなくなります。よって、今後の旅のお供として気軽に使えるノートパソコンとしてThinkPad X270を購入することにしました。
改めてネット販売のものを色々調べたところ、程度が悪ければ一万円を切る価格でも出ていて、程度がそれなりに良くても一万円ちょっとで購入できるというのも良いです。すぐには使わずとも、後からバッテリーを買い足したとしても2万円はかからずに今の機材とセットで使え、本体にあるUSB-C端子を別の用途で使いたくなった場合にも僅かな投資で電源プラグからUSB充電できることになります。
昔のパソコンは全て悪いかというとそうではなく、X280では有線のLAN端子も省略され、メモリーカードスロットもmicroSDのみ利用可なものになるなど、本体を薄くするために削った機能もあります。Windowsで使う場合にはCPUの差で体感速度が違うのかも知れませんが、今これを書くために使っているダイナブックのCPUはX270の第6世代と比べても前の第4世代ではありますが、起動は早くてストレスを感じることはありません。ですから、CPUの違いに一喜一憂することなく、長く使うことについて考えた上で自分が良いと思ったものを使うのが良いと思います。
こうしてみると、CPUや搭載メモリーのスペックを意識することなく、入力環境やバッテリー回り、搭載端子などの利便性や、何より中古としての価格を優先して選ぶことができるというのは良いですね。中古なのでその辺のディメリットは理解していますが、もし保証期間後に使えなくなったりしても、同じバッテリーやACアダプタが使える機種に買い替えることで買い足したものも無駄になることはないと思います。
もっと言えば、同じ型のものであれば、キートップを交換たり、ダメになった部分だけ交換もできるジャンク端末として全く無駄になることも無いと思います。そういう意味では、中古として出回っているものが多くあるものの方がその後の事を考えると選択する価値はあると思います。そういう意味ではレッツノートも、自分の使う用途を絞って購入すれば、良い相棒として古くても使えるようにできるので、自分に合ったものを探してみることをおすすめしたいと思います。