先日、古くなったパソコンを生かすための一つの考え方として、もはやセキュリティの関係でアップデートのできないWindows10の入ったパソコンに、Linux Mintという無料のOSをインストールしようという話を書きました。で、先日のブログで複数挙げた今は使っていないもののクセがあって愛せる小型ノートパソコンへのインストールを試したのですが、ことごとくうまく行かず暗礁に乗り上げてしまったという感じになってしまいました。もはやこれまでかと思ったのですが、まだ他にWindows10までしかインストールできないノートパソコンが押入れの中に眠っている事を思い出し、ありあわせのUSBメモリーにディスクイメージをインストールしたものを入れ、パソコンをUSBメモリーからブートすることであまりにもあっけなく導入することができましたので、今回はその顛末について紹介させていただこうかと思います。
ちなみに、主に3つある「Linux Mint」の「シナモン」「Xfce」「MATE」の各エディションのうち、導入したのは一番軽いのでは? と思われる「Xfce」にしました。導入したパソコンは、以前企業のリース落ちのノートパソコンに手を出したものの、Windows11にアップグレードできないことを知ってどうしようかと思っていた13インチの一応モバイルパソコンの東芝dynabook R634/L (Core i5-4300U メモリ4GB ストレージ128GB)に入れてみようと思いました。これだけのスペックがあれば、「シナモン」エディションでも十分使えるのでしょうが、使っていて不満が出たら改めてインストールし直しても良いと思って、他の古くてメモリも少ないパソコン用にと用意したXfceエディションをそのまま導入してしまいました。
USBメモリーから直接起動できるように、ソフトの「Rufus」を使ってLinux Mint本家のサイトからダウンロードしたディスクイメージを書き写して起動用メモリーを作りました。ダイナブックの場合は「F2」を起動時に押すことでBIOSメニューが出るので、ここでUSBから起動できるように変更をしてそのままインストールを行ないました。この辺の一連の作業はネット上のブログだけでなくYouTubeにも多くの動画が存在しているので、あえてここでは紹介いたしません。
今回はパーティーションを区切ってWindowsとLinux Mintの併用とかそういう事は考えず、入っていたWindows10と丸々入れ替えるインストール方法です。現在は大切なデータは個々のパソコンには入れておらず、今後は全く使わなくなるということで、躊躇なくインストールを行ないました。
現在、私のパソコンの使い方というのは、ブラウザはChromeを使ってブックマーク管理だけでなく、機能拡張も使いながら便利に使っています。Linux Mintはインストール済みなウェブブラウザはFire Foxなので、いったんFire Foxを開いてからブラウザ上でChromeのダウンロードページに行き、無事にLinux用のChromeをインストールできました。これで、Gmailの読み書きや、機能拡張機能を使ったLineの書き込みも無事にできるようになりました。
また、インストール当初は日本語入力ができるようにはなっていないので、「入力方式フレームワーク」から日本語入力システムの「Mozc」を追加インストールします。私の場合、Mozcのローマ字テーブルをいじって特別な入力方法(漢字直接入力という特殊な入力方法)を実現しているので、それも設定しました。MozcはWindowsの「Google日本語入力」と基本同じものなので、自分的にはこれだけでも最強な文字入力マシンができたと思っています。Chromebookの場合にはChromeOSそのもので同じ事ができず、それを実現するためには追加でLinuxの導入が必要になってくるので、「Linux Mint」を入れた古いダイナブックは、むしろChromebookよりも使い勝手が良いパソコンへと生まれ変わりました。
あと、最初から無料のOfficeアプリ「LibreOffice」が入っているので、ちょっとしたワープロや表計算の作業くらいならこのパソコンでできてしまいます。また、印刷についてはすでに私の持っているCanonのG5030というプリンターのドライバが入っていました。何の設定もなしにWiFi経由で印刷できるのはWindowsと同じで、かなり使い勝手が良いです。さらに書くと、Canonでは先日購入したフラットヘッドスキャナ(LiDE400)のドライバーも提供されていまして、何とか無事にスキャナーまで利用することができました。
ちなみに、今回の内容は全てLinux Mintを入れたダイナブックで書き、そのままネットに接続したブラウザーからアップロードしています。ちなみにですが、Chromeブラウザが使えることにより、Chromeからリモートデスクトップを呼び出して自宅のMini PC(こちらは安定してWindows11が動きます)を遠隔操作することもできるので、ちょっとしたお出掛けであれば、10インチのモバイルPCよりも13.3インチのLinux Mintを入れたダイナブックの方を持ち出す方が良い場合も出てきそうです。将来的には画面の大きいChromebookを買おうかなとも思っていたのですが、今回Linux Mintを古いパソコンに入れたことで、Chromebookでできること以上に使えるパソコンに変わってしまったので、使いやすいエディターを探しつつ、今後も便利に使い込んで行きたいと思っています。このダイナブックは、キーピッチも大きいし、「G」キーと「H」キーの間にThinkPadのようなポインターも備わっているので、マウスレスで使える分、新たな可能性が広がってきました。皆様も過去は便利に使っていたものの、今はWindowsのアップグレードの関係で使っていないパソコンがあれば、粗大ごみにする前にこうしたOSの入れ替えを検討するのも有りだと思います。